JP5469829B2 - 殺菌消毒液および殺菌消毒剤 - Google Patents

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本発明は、第四級アンモニウム塩またはビグアナイド系化合物などの正電荷を帯びた殺菌消毒成分を有する殺菌消毒液と、これを基布に含浸させてなる殺菌消毒剤とに関するものである。
塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウムなどの第四級アンモニウム塩は、手指の殺菌消毒や患部の殺菌消毒液として汎用されている。これらの殺菌消毒液は脱脂綿、ガーゼ、不織布などの基布に適量を含浸させて使用されることが多い。
しかし、このような使用方法では、これらの殺菌消毒成分が基布に吸着され、有効に殺菌消毒効果を発揮できない不都合があった。
そこで、従来より、このような不都合を解消するために、ハロゲン化セチルトリメチルアンモニウムまたはハロゲン化セチルピリジニウムを添加する方法(特許文献1参照)や、アミノ酸型界面活性剤であるN−ヤシ油脂肪酸アシル−L−アルギニンエチル・DL−ピロリドンカルボン酸塩を添加する方法(特許文献2参照)が提案されている。
特公平6−102604号公報 特開2000−191521号公報
しかし、ハロゲン化セチルトリメチルアンモニウムまたはハロゲン化セチルピリジニウムを添加する方法の場合は、これらの薬剤を大量に添加する必要があるとともに、皮膚に対するこれら薬剤の刺激が強いといった不都合を生じることとなる。
また、アミノ酸型界面活性剤を添加する方法の場合は、価格が非常に高く、製品化を検討する際にコスト面で不都合を生じる。
本発明は係る実情に鑑みてなされたものであって、基布への吸着を防止して有効に殺菌消毒効果を発揮することができる殺菌消毒液と、この殺菌消毒液を基布に浸漬させた殺菌消毒剤とを提供することを目的としている。
上記課題を解決するための本発明の殺菌消毒液は、繊維材料から構成された基布に担持して使用される殺菌消毒液が、正電荷を帯びた殺菌消毒成分と、リシン、アルギニン、ヒスチジンおよびそれらの塩酸塩の中から選択される少なくとも1種以上のアミノ酸と、ノニオン系界面活性剤とを含有し、pH4〜9に調整されてなるものである。また、上記殺菌消毒液において、0.01〜5重量%の第四級アンモニウム塩および/またはビグアナイド化合物からなる殺菌消毒成分と、0.05〜10重量%のアミノ酸と、0.05〜10重量%のノニオン系界面活性剤とを含む水溶液からなるものである。さらに、ノニオン系界面活性剤がポリオキシエチレン硬化ヒマシ油またはポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルとなされたものである。
また、上記課題を解決するための本発明の殺菌消毒剤は、上記殺菌消毒液が、基布に含浸されてなるものである。
殺菌消毒成分としては、正電荷を帯びたものであれば特に限定されるものではない。具体的には、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、セトリミドなどの第四級アンモニウム塩、グルコン酸クロルヘキシジン、塩酸クロルヘキシジン、クロルヘキシジンなどのビグアナイド系化合物の中から選択される少なくとも1種以上を用いることができる。使用濃度としては、通常の殺菌消毒に用いられている濃度であれば、特に限定されるものではなく、0.01〜5重量%、より好ましくは0.01〜1重量%の濃度で用いられる。0.01重量%未満の場合、十分な殺菌効果を達成することができない。また、5重量%を越える場合は、皮膚に対する刺激が強くなり、しかも殺菌効果に限界が生じる上、不経済になってしまう。
アミノ酸としては、pH9.0以下で正電荷を有する、リシン、アルギニン、ヒスチジンおよびそれらの塩酸塩の中から選択される少なくとも1種以上を用いることができる。使用濃度としては、アミノ酸が0.05〜10重量%、より好ましくは0.1〜3重量%の濃度で用いられる。使用の目安は、殺菌消毒成分1重量部に対してアミノ酸0.01〜1000(好ましくは0.01〜60)重量部とされる。アミノ酸が0.05重量%未満の場合、ノニオン系界面活性剤を大量に入れないといけなくなり、コストがかかってしまう。また、アミノ酸が10重量%を越える場合は、コスト高になってしまう。特に、アルギニン、ヒスチジン、リシンを使用した場合は、それらを中和するために大量の酸が必要となり、コスト高につながる。
ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などを用いることができる。使用濃度としては、ノニオン系界面活性剤が0.05〜10重量%、より好ましくは0.1〜5重量%の濃度で用いられる。使用の目安は、殺菌消毒成分1重量部に対してノニオン系界面活性剤0.01〜1000(好ましくは0.01〜100)重量部とされる。ノニオン系界面活性剤が0.05重量%未満の場合、アミノ酸を大量に配合しなければならず、コスト高になってしまう。また、ノニオン系界面活性剤が10重量%を越えると、効果が飽和してしまうので、それ以上加える意味が無く、コスト高になってしまう。
殺菌消毒液の溶媒としては、水、低級アルコール、またはこれらの混合溶媒を用いることができる。この溶媒に、上記した殺菌消毒成分と、上記したアミノ酸と、上記したノニオン系界面活性剤とを溶解して殺菌消毒液は構成される。
殺菌消毒液に配合可能な他の薬剤としては、リドカイン、ジブカイン、それらの塩などの局所麻酔剤、ナファゾリン、エフェドフリン、それらの塩などの血管収縮剤、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、それらの塩などの副腎脂質ホルモン剤、ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、それらの塩などの抗ヒスタミン剤、酸化亜鉛、パラフェノールスルホン酸亜鉛などの収斂剤、クロタミトン、カンフルなどの鎮痒剤、グリチルレチン酸及びその誘導体、インドメタシン、フェルビナクなどの鎮痛・消炎剤、ビホナゾール、トルナフテートなどの抗白癬菌剤、スルフイソキサゾール、スルファジアジンなどのサルファ剤、尿素、サリチル酸、レゾルシンなどの角質溶解剤、アラントインなどの組織修復剤、トコフェロール及びその塩、ビタミンB、ビタミンA、ビタミンDなどのビタミン剤、安息香酸及びそのナトリウム塩、パラオキシ安息香酸エステルなどの防腐剤、水、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコールのような多価アルコールおよびこれらの混合溶媒などの水性溶媒、オクチルドデカノールのようなアルコール類、ステアリン酸、オレイン酸のような脂肪酸類またはこれらの混合溶液などの油性溶媒が挙げられる。
また、殺菌消毒液は、添加されるアミノ酸によりpH10以上になることが多いので、最終的にpH4〜9となるように調整される。このpHの調整は、pH4〜9、好ましくはpH5.0〜7.0に調整される。このpHが4未満の場合、皮膚刺激が強くなって好ましくない。また、pHが9を越えると、アミノ酸やノニオン系界面活性剤による効果が充分に発揮できなくなる。この調整に使用する酸としては、クエン酸、塩酸、グルコン酸、コハク酸、酢酸、酒石酸、乳酸、ホウ酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、リンゴ酸、リン酸、硫酸などを使用することができる。なお、アミノ酸としてアミノ酸の塩酸塩を使用した場合や、その他の場合によっては、pH4〜9になる場合があるので、そのような場合はpH調整を行う必要はない。
殺菌消毒液は、脱脂綿、ガーゼ、不織布などの基布に適量を担持させて使用される。殺菌消毒液を基布に担持させる方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、殺菌消毒液を基布にスプレーするものであってもよいし、薬ビンから直接殺菌消毒液を基布に染み込ませるものであってもよい。また、基布が密封された袋体内に殺菌消毒液を注入するものであってもよいし、殺菌消毒液中に基布を浸漬させるものであってもよいし、流下する殺菌消毒液中に基布を通過させてフローコートするものであってもよい。
基布は、製造工程中に漂白工程が含まれており、この漂白工程で、セルロース分子中のグルコースの6位が酸化されてカルボキシル基が(COO- )となるために負の電荷を帯びている。
したがって、殺菌消毒液を基布に担持させて使用すると、殺菌消毒液中の殺菌消毒成分が基布のカルボキシル基(COO- )と結合して吸着してしまうことが懸念される。しかし、リシン、アルギニン、ヒスチジンおよびそれらの塩酸塩の中から選択される少なくとも1種以上のアミノ酸またはその塩酸塩はpH9.0以下で正電荷を有するので、このアミノ酸が、殺菌消毒成分よりも先に基布のカルボキシル基(COO- )と結合して殺菌消毒成分の吸着を防止することとなる。この場合、アミノ酸が、殺菌消毒成分よりも先に基布のカルボキシル基(COO- )と結合する作用は、殺菌消毒液中のノニオン系界面活性剤によって発揮される。
この殺菌消毒液は、殺菌消毒液の有効成分を無駄にすることなく使用することができる。しかも、この有効成分が基布に吸着するのを防止している他の成分は、アミノ酸とノニオン系界面活性剤で、これら両成分は汎用されており安価である。したがって、この殺菌消毒液は、有効に殺菌消毒効果を発揮でき、しかも安全かつ安価に構成することができる。
この殺菌消毒液は、あらかじめ基布に浸漬させて殺菌消毒剤として構成しておいてもよい。基布としては、漂白処理を経たものが用いられる。もちろん、基布のカルボキシル基が負の電荷を帯びるのは、全て漂白処理に起因するものであるとは限らないので、漂白処理していない基布であっても、殺菌消毒液の吸着防止効果は得られる。具体的な基布としては、綿、レーヨン、パルプ・レーヨン不織布、脱脂綿、ガーゼなどが挙げられる。また、基布として水解性、非水解性のいずれであっても使用することができるが、パルプ・レーヨン不織布のような水解性のものを使用した場合は、殺菌消毒成分の吸着防止効果がより顕著になる。
このように、あらかじめ基布に含浸させて構成した殺菌消毒剤の場合は、実際に使用するまでの時間、すなわち、殺菌消毒液が基布に含浸した状態になっている時間が長いので、殺菌消毒成分の吸着防止効果は、より顕著に発揮することができる。
基布に浸漬させる殺菌消毒液の量としては、基布1重量部に対して1〜5重量部、好ましくは2〜4重量部となるように含浸させる。この殺菌消毒液の量が1重量部未満の場合は、殺菌消毒液の絶対量が少ないので、殺菌消毒成分の吸着防止効果が得られたとしても、充分な量の殺菌消毒成分を確保することができなくなってしまう。また、この殺菌消毒液の量が5重量部よりも多い場合は、基布に殺菌消毒液を担持させておくことができなくなり、殺菌消毒液が無駄になってしまう。
なお、殺菌消毒成分によっては、最初の仕込み量の半分(例えば、殺菌消毒成分が下限値の0.01重量%である場合は、その半分である0.005重量%)も残っていれば、充分な効果が見込まれるものもあるので、吸着防止効果の目安としては、吸着率が50%以下となる範囲で、殺菌消毒成分、アミノ酸、ノニオン系界面活性剤のそれぞれの量とpHとが適宜調整される。もちろん、殺菌消毒成分、アミノ酸、ノニオン系界面活性剤のそれぞれの量とpHとを最適に調整することで、ほぼ吸着しないようにすることも可能である。これらは、各殺菌消毒剤に求められる有効成分量に応じて決定される。
以下に、殺菌消毒剤の具体例を示す。
1.痔疾薬
塩化ベンザルコニウム0.1重量%、リドカイン3.0重量%、dl−塩酸メチルエフェドリン0.5重量%、L−アルギニン0.4重量%およびポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60 0.5重量%を含む水溶液を、パルプ・レーヨンよりなる不織布(20×10cm)に3ml湿潤させ、アルミラミネートフィルムに入れてヒートシールして製する。
2.水虫・たむし薬
ビホナゾール1.0重量%、クロタミトン5.0重量%、グリチルレチン酸0.5重量%、リドカイン2.0重量%、塩化ベンゼトニウム0.05重量%、L−アルギニン0.4重量%およびポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60 0.5重量%を含む水溶液を、レーヨンよりなる不織布(20×10cm)に3ml湿潤させ、アルミラミネートフィルムに入れてヒートシールして製する。
3.きず薬
塩化ベンザルコニウム0.1重量%、アラントイン0.2重量%、マレイン酸クロルフェニラミン0.2重量%、L−アルギニン0.4重量%およびポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60 0.7重量%を含む水溶液を、ガーゼもしくはレーヨンよりなる不織布(20×10cm)に3ml湿潤させ、アルミラミネートフィルムに入れてヒートシールして製する。
4.手指又は感染皮膚面の殺菌消毒剤
塩化ベンザルコニウム0.05重量%、L−アルギニン0.4重量%およびポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60 0.5重量%を含む水溶液を、レーヨンよりなる不織布(20×10cm)に3ml湿潤させ、アルミラミネートフィルムに入れてヒートシールして製する。
5.鎮痒剤
ジフェンヒドラミン1.0重量%、グリチルリチン酸ジカリウム1.0重量%、塩化ベンザルコニウム0.1重量%、リドカイン2.0重量%、酢酸トコフェロール0.5重量%、L−アルギニン0.4重量%およびポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60 0.5重量%を含む水溶液を、パルプ・レーヨンよりなる不織布(20×10cm)に3ml湿潤させ、アルミラミネートフィルムに入れてヒートシールして製する。
6.清浄綿
塩化ベンザルコニウム0.1重量%、L−アルギニン0.4重量%およびポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60 0.5重量%を含む水溶液を、脱脂綿3gに9ml湿潤させ、アルミラミネートフィルムに入れてヒートシールして製する。
7.器具の殺菌消毒剤
塩化ベンザルコニウム0.1重量%、L−アルギニン0.4重量%およびポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60 0.5重量%を含むエタノール水溶液を、レーヨンよりなる不織布(20×10cm)に3ml湿潤させ、アルミラミネートフィルムに入れてヒートシールして製する。
以上述べたように、本発明によると、殺菌消毒成分の基布への吸着を防止して有効に殺菌消毒効果を発揮することができる。
また、この殺菌消毒成分の基布への吸着防止は、殺菌消毒液に、リシン、アルギニン、ヒスチジンおよびそれらの塩酸塩の中から選択される少なくとも1種以上のアミノ酸と、ノニオン系界面活性剤とを含有し、pH4〜9に調整することによって安全かつ安価に達成することができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
−実施例1〜22,比較例1〜5−
表1に示すように、各種の殺菌消毒成分、アミノ酸、ノニオン系界面活性剤を、表1に示す配合量で配合し、クエン酸でpH調整した水溶液とした。これらの水溶液を、各基布に基布重量の3 倍量となるように含浸させて、各試料を用意した。
各試料を25℃−65%RHで1日間放置後、絞り液中の殺菌消毒成分の濃度を測定した。
それぞれの基布について調整した試料で3回試験を行い、測定された殺菌消毒成分の濃度の平均値から基布への殺菌消毒成分の吸着率を求め、吸着率が50%以下を良否判断の基準として、殺菌消毒成分の基布への吸着防止効果を確認した。
また、比較対象として、殺菌消毒成分である塩化ベンザルコニウム0.1重量%を含む水溶液を調整し、この水溶液を各基布に含浸させたものについても同様の測定を行った。
結果を表1に示す。
Figure 0005469829
表1の結果より、アミノ酸、ノニオン系界面活性剤を配合して所定pHに調整した水溶液では、全ての実施例において、殺菌消毒成分が各種の基布に吸着するのを防止できることを確認できた。
−実施例23〜38,比較例6〜9−
表2に示すように、各種の殺菌消毒成分、アミノ酸、ノニオン系界面活性剤を、表2に示す配合量で配合し、クエン酸でpH調整した水溶液とした。これらの水溶液を、各基布に基布重量の3 倍量となるように含浸させて、各試料を用意した。
各試料を25℃−65%RHで1日間放置後、絞り液中の殺菌消毒成分の濃度を測定した。
それぞれの基布について調整した試料で3回試験を行い、測定された殺菌消毒成分の濃度の平均値から基布への殺菌消毒成分の吸着率を求め、吸着率が50%以下を良否判断の基準として、殺菌消毒成分の基布への吸着防止効果を確認した。
また、比較対象として、表2に示す各配合量の水溶液を調整し、これらの水溶液を基布に含浸させたものについても同様の測定を行った。
結果を表2に示す。
Figure 0005469829
表2の結果より、殺菌消毒成分、アミノ酸、ノニオン系界面活性剤の各配合量が極端に多い場合または極端に少ない場合においても、殺菌消毒成分が基布に吸着するのを防止できることが確認できた。
−実施例39,40,比較例10−
表3に示すように、殺菌消毒成分として塩化ベンザルコニウム0.1重量%、アミノ酸としてL−アルギニン0.4重量%、ノニオン系界面活性剤としてポリオキシエチレン硬化ヒマシ油0.5重量%を配合し、クエン酸でpH9とpH8とにそれぞれ調整した水溶液とした。これらの水溶液を、各基布に基布重量の3 倍量となるように含浸させて、各試料を用意した。
各試料を25℃−65%RHで1日間放置後、絞り液中の殺菌消毒成分の濃度を測定した。
それぞれの基布について調整した試料で3回試験を行い、測定された殺菌消毒成分の濃度の平均値から基布への殺菌消毒成分の吸着率を求め、吸着率が50%以下を良否判断の基準として、殺菌消毒成分の基布への吸着防止効果を確認した。
また、比較対象として、クエン酸でpH調整しない水溶液を用い、この水溶液を基布に含浸させたものについても同様の測定を行った。
結果を表3に示す。
Figure 0005469829
表3の結果より、殺菌消毒成分の基布への吸着防止効果が、pH調整によって大きく影響され、pH9以下では、この吸着防止効果を充分に発揮できることが確認できた。
本発明は、殺菌消毒液を基布に浸漬させた各種の製剤としてとして使用される。

Claims (5)

  1. 繊維材料から構成された基布に殺菌消毒液が担持されてなる殺菌消毒剤であって、
    前記基布が、漂白処理を経たものであり、
    前記殺菌消毒液が、第四級アンモニウム塩および/またはビグアナイド化合物からなる正電荷を帯びた殺菌消毒成分0.01〜5重量%と、リシン、アルギニン、ヒスチジンおよびそれらの塩酸塩の中から選択される少なくとも1種以上のアミノ酸0.05〜10重量%と、ノニオン系界面活性剤0.05〜10重量%とを含有し、且つ、pH4〜9に調整されてなり、
    前記基布1重量部に対して、1〜5重量部担持された前記殺菌消毒液中の前記殺菌消毒成分の前記基布に対する吸着率が50%以下であることを特徴とする殺菌消毒
  2. 殺菌消毒成分が、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、セトリミド、グルコン酸クロルヘキシジン、塩酸クロルヘキシジン、又はクロルヘキシジンから選択されてなる請求項1記載の殺菌消毒
  3. ノニオン系界面活性剤がポリオキシエチレン硬化ヒマシ油またはポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルである請求項1又は2に記載の殺菌消毒
  4. 基布が水解性のものである請求項1ないし3のいずれか1項に記載の殺菌消毒剤。
  5. 基布がパルプ・レーヨン不織布となされた請求項1ないし4のいずれか1項に記載の殺菌消毒剤。
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