JP3062097B2 - 殺菌性ウェットワイパーとその製造方法 - Google Patents

殺菌性ウェットワイパーとその製造方法

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JP3062097B2
JP3062097B2 JP8234757A JP23475796A JP3062097B2 JP 3062097 B2 JP3062097 B2 JP 3062097B2 JP 8234757 A JP8234757 A JP 8234757A JP 23475796 A JP23475796 A JP 23475796A JP 3062097 B2 JP3062097 B2 JP 3062097B2
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憲司 中村
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憲司 中村
興司 中村
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  • Cleaning Implements For Floors, Carpets, Furniture, Walls, And The Like (AREA)
  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、即効性の殺菌効果
を有する水性のウェットワイパーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カチオン系殺菌剤液を用いて殺菌
消毒するときは、消毒液で洗うか噴霧されているが、収
納容器が必要で携帯には不便であり、洗った後に直ちに
水洗いした場合に殺菌効果が低下するきらいがあった。
このため使用に便利なカチオン系殺菌剤使用の殺菌性ウ
ェットティッシュも知られており、これは携帯に便利で
あり、又使用に際して拭くだけでよく、遙かに有用であ
るが、特にアルコールを溶媒として用いるため人に対し
ての使用には適さないという問題があった。例えば、特
開平4-174632号では、ヨード殺菌剤をアルコールに溶解
してウェットティッシュが開発されたが、ヨードの分解
を防止して安定化するための溶媒としてアルコールを用
いており、ヨードは金属と反応し易くて腐食を生ずるこ
と、アルコール溶媒のために皮膚にきつい刺激や肌荒れ
があること、ヨードによる着色があること等の問題点が
あった。
【0003】また、炭素数3以下のアルコールを溶媒と
して殺菌剤を溶解し、水解紙に含浸してぬれティッシュ
とするものとして特開平 5-15469号があり、水解紙の物
性維持と殺菌剤の活性保持にアルコール溶媒が作用して
いるが、該ウェットワイパーは物に対して使用可能であ
っても、皮膚にきつい刺激や肌荒れを招くので、人用と
しての使用には適さなかった。肌荒れを招かないように
改良された殺菌性ウェットワイパーとして特開平5-1546
8 号が知られ、これは70〜80重量%のエタノールを殺菌
剤の溶媒としてテトラヒドロアピエチン酸を配合して肌
荒れを防止するウェットワイパーであるが、肌荒れ防止
剤を配合しており、高濃度のアルコールのために皮膚に
対するきつい刺激が避けられかった。また切り傷や粘膜
がひりひりとして痛む欠点があり、乳幼児の肌、アレル
ギー性疾患、アトピー性疾患の肌には適さなかった。こ
のように、従来技術では水を溶媒として肌に優しい刺激
のない殺菌性ウェットワイパーを得ることはできなかっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】消毒殺菌液としてカチ
オン系殺菌剤は、細菌に対して効力が強いこと、即効性
があること、人に対して毒性が少ないことから一般に多
用されているが、このようなカチオン系殺菌剤であって
も水を溶媒とする場合には殺菌効果が不活性化するなど
配合に不適の殺菌剤であった。カチオン系殺菌剤とし
て、レシチン、ポリソルベート、ルプロールW、タンニ
ン、ベントナイト、ビーガム、ノニオン系活性剤などが
知られるが、セルロース系不織布や紙類などと共存する
ときにはカチオン系殺菌剤を吸着して殺菌効果を不活性
化することになるで、使用に適さなかった。また、セル
ロース系シート類に対して水を溶媒とするカチオン系殺
菌液を含浸してウェットワイパーとした場合には、殺菌
剤がセルロースに吸着して不活性化するために含浸液の
殺菌効果がなくなってしまう欠陥があった。上述のよう
に従来技術では水を溶媒とする殺菌性ウェットワイパー
を得ることができず、皮膚に対してきつい刺激があって
もアルコールを溶媒として使用せざるを得なかった。こ
のように水溶媒系の殺菌性ウェットワイパーの実現は長
年の課題であった。そこで本発明者らは、殺菌性ウェッ
トワイパーにおいて水を溶媒として使用することによっ
て、使い易く肌に安全であり、皮膚刺激のない優しい殺
菌性ウェットワイパーの開発を目ざし、本発明では遂に
その課題を解決することができた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では、カチオン系
殺菌剤の溶媒として水よりも相溶性の優れた水可溶性の
補助溶媒を用い、この補助溶媒の成分自体とその混合比
を開発することにより従来の問題点を解決した。カチオ
ン系殺菌剤の溶媒として、 (1)水70〜90重量%と (2)水
より相溶性の優れた水可溶性の補助溶媒30〜10重量%と
からなる混合溶媒を用い、これをウェットワイパーの含
浸液として用いることにより、補助溶媒の相溶性を活用
してカチオン系殺菌剤の不活性化を防止することができ
た。本発明では、 (2)カチオン系殺菌剤に水より相溶性
の優れた水可溶性の補助溶媒として、グリセリン、1,
3−ブチレングリコール、キトサン、コラーゲンより選
ばれた少なくとも一種と炭素数3以下のアルコールよ
り選ばれた少なくとも一種とを重量比で1:10〜1:20
を混合した溶媒が有効である。更には(2) 上記補助溶媒
10〜30重量%を水90〜70重量%に混合することが重要で
ある。即ち、本発明では (2)水可溶性の溶媒の上記及
びの2成分の配合比率が1:10〜1:20であるような
補助溶媒10〜30重量%を (1)水90〜70重量%に対して使
用することがきわめて重要である。上記範囲外の混合割
合では、カチオン系殺菌剤に対する相溶性が劣り、カチ
オン系殺菌剤の殺菌効果が不活性化し、又肌に対する安
全性やねとつき等の液性が低下して使用に適さない。
【0006】本発明に使用されるカチオン系殺菌剤とし
ては、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−アルギニンエチル
・DL−ピロリドンカルボン酸塩、塩化ベンザルコニウ
ム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、グ
ルコン酸クロルヘキシジン等があり、その使用量は0.02
重量%〜1.0 重量% (含浸液基準) 、好ましくは0.05重
量%〜0.5 重量%を用いる。上記カチオン殺菌剤の使用
量が0.02重量%以下では殺菌効果が不十分であり、又
1.0重量%以上では肌荒れを招き、好ましくない。上記
配合液を含浸する基材のセルロース系シート類として
は、綿、レーヨン等の繊維素繊維不織布及びパルプ類に
よる紙が使用できるが、合成繊維を混用するものであっ
てもよい。本発明による殺菌性ウェットワイパーは、溶
媒の主成分が水であるので、肌に優しく刺激を与えるこ
とがなく、給食の現場、食堂、調理場、病院、介護用、
その他日常生活において細菌汚染の防止に使用すること
ができる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明ではカチオン系殺菌剤の溶
媒として、 (1)水70〜90重量%、 (2)カチオン系殺菌剤
にたいして水より相溶性のすぐれた水可溶性の補助溶媒
30〜10重量%を使用するが、この補助溶媒はグリセリ
ン、1−ブチレングリコール、キトサン、コラーゲンよ
り選ばれた溶媒一種以上と炭素数3以下のアルコール
より選ばれた一種以上との1:10〜1:20の範囲の混合
溶媒であり、この混合溶媒と水との配合液を用いて繊維
質基材に含浸させてウエットワイパーを製造する。
【0008】
【実施例1】目付40g/m2の綿不織布を幅15cmのシート状
に裁断し、長さ方向に20cm毎にミシン目を入れてロール
巻きとした。この綿不織布に対して重量で 2.8倍量の下
記の配合液を含浸してボトル容器に封入してボトルタイ
プの殺菌ウェットワイパーとした。
【0009】
【0010】上記殺菌性ウェットワイパー容器から中身
の不織布を取り出して不織布を絞り、絞り出した含浸液
10ml当り下記の接種用菌液を0.1ml を接種して振とうし
た。10秒、20秒、30秒後に振とう液 0.1mlを9.9ml の生
理食塩水で希釈して該試験液の作用を停止させて、生理
食塩水混合液0.5ml をシャーレに入れ、25mlの寒天培地
で混釈し、37℃で24時間培養して菌数を測定した。測定
結果は、次に示すように即効性があり、優れた殺菌効果
が認められた。
【0011】
【0012】
【0013】
【実施例2】目付40g/m2のレーヨン不織布を15cm×20cm
のシート状に裁断し、Z折をして30枚を重ねた。このレ
ーヨン不織布に重量当り 2.5倍量の下記の配合液を含浸
して、アルミニウムを蒸着したプラスチックフィルムに
よりフラップ付のピロー包装を行って携帯用の殺菌性ウ
ェットワイパーを作成した。
【0014】
【0015】上記ピロー包装体より不織布を取り出し、
不織布より絞り出した含浸液10ml当り下記の接種用殺菌
液を0.1ml を接種して振とうした。10秒、20秒、30秒後
に混合液 0.1mlを9.9ml の生理食塩水で稀釈して該試験
液の作用を停止させて、生理食塩水混合液 0.5mlをシャ
ーレに入れて25mlの寒天培地で混釈し、37℃で24時間培
養して菌数を測定した。測定の結果は、10秒で殺菌効果
がある即効性の優れた殺菌効果が認められた。
【0016】
【0017】
【0018】
【発明の効果】本発明のウエットワイパーは、簡易包装
袋に封入されているから、かさばらずに持ち運びに便利
であり、しかも人肌に刺激の強いアルコールの使用量が
少ないので、肌にやさしく、かつカチオン系殺菌剤の殺
菌効果を最大限に発揮させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 興司 大阪府大阪市東淀川区西淡路6丁目3番 41号 中村物産株式会社淡路工場内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47L 13/17 A47K 7/00 A61L 2/16 A61L 2/18

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カチオン系殺菌剤液含浸の殺菌性ウェッ
    トワイパーにおいて、カチオン系殺菌剤の溶媒として
    (1)水70〜90重量%と (2)カチオン系殺菌剤に対して水
    より相溶性の優れた水可溶性の補助溶媒30〜10重量%と
    からなる配合液を含浸液として使用することを特徴とす
    る殺菌性ウェットワイパー。
  2. 【請求項2】 カチオン系殺菌剤として、N−ヤシ油脂
    肪酸アシル−L−アルギニンエチル・DL−ピロリドン
    カルボン酸塩、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニ
    ウム、塩化セチルピリジニウム、グルコン酸クロルヘキ
    シジンよりなる群より選ばれた少なくとも一種の殺菌剤
    0.02重量%〜1.0 重量%(含浸液基準)を使用すること
    を特徴とする請求項1の殺菌性ウェットワイパー。
  3. 【請求項3】 (2)水よりカチオン系殺菌剤に対して相溶
    性の優れた水可溶性の補助溶媒として、グリセリン、
    1, 3−ブチレングリコール、キトサン、コラーゲンより
    選ばれた少なくとも一種と炭素数3以下のアルコール
    より選ばれた少なくとも一種とを重量比で1:10〜1:
    20混合した混合溶媒を用いることを特徴とする請求項1
    の殺菌性ウェットワイパー。
  4. 【請求項4】 カチオン系殺菌剤の溶媒として、 (1)水
    70〜90重量%及び (2)グリセリン、1, 3−ブチレング
    リコール、キトサン、コラーゲンより選ばれた少なくと
    も一種と炭素数3以下のアルコールより選ばれた少な
    くとも一種とを重量比で1:10〜1:20混合した混合溶
    媒である水可溶性の補助溶媒30〜10重量%からなる混合
    液を用い、この液によってセルロース系基材を含浸処理
    することを特徴とする殺菌性ウェットワイパーの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 カチオン系殺菌剤として、N−ヤシ油脂
    肪酸アシル−L−アルギニンエチル・DL−ピロリドン
    カルボン酸塩、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニ
    ウム、塩化セチルピリジニウム、グルコン酸クロルヘキ
    シジンよりなる群より選ばれた少なくとも一種の殺菌剤
    0.02重量%〜1.0 重量%(含浸液基準)を使用すること
    を特徴とする請求項4の殺菌性ウェットワイパーの製造
    方法。
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WO2011119517A2 (en) * 2010-03-23 2011-09-29 Gojo Industries, Inc. Antimicrobial compositions

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