JP5469802B2 - 導電性ペースト用フレーク状銀粉及びその製造方法、並びに導電性ペースト - Google Patents

導電性ペースト用フレーク状銀粉及びその製造方法、並びに導電性ペースト Download PDF

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本発明は、導電性ペーストの配合物等として用いられるフレーク状銀粉、及びその製造方法に関する。
従来から、電子部品などの電極や回路を形成するために、銀粉を有機成分中に分散させた導電性ペーストが使用されている。このような導電性ペーストに配合される銀粉としては、例えばフレーク状銀粉が用いられ、このフレーク状銀粉は、比表面積が大きいので、フレーク状銀粉を配合した導電性ペーストは優れた導電性を有する。
このようなフレーク状銀粉は一般に、球状銀粉をフレーク化することにより得ることができる。球状銀粉をフレーク化する方法としては、例えば、アトライタを用いた湿式粉砕法や、ボールミル(特許文献1参照)、振動ミル等を用いた乾式粉砕法など、様々な方法が報告されている。また、前記球状銀粉の製造方法としても、湿式還元法(特許文献2参照)や、アトマイズ法による製造方法など、様々な方法が報告されている。
しかしながら、このような従来の製造方法により製造されたフレーク状銀粉を導電性ペースト用配合物として用いると、得られるペーストの粘度が高くなる場合があり、この場合、ペーストの混練性が低下し、ペースト中に銀粉が十分に分散できないという問題があった。ペーストの粘度が高くなると、ペーストの印刷性が悪くなり、ペーストを塗布した際に、塗布面に凹凸やかすれが発生し易くなる。また、ペーストの粘度が高くなると、ペーストの混練に時間がかかり、ペースト製造工程の生産性が悪化し、製造コストが増加するという問題もある。
また、従来の製造方法により製造されたフレーク状銀粉は、タップ密度が低い場合があり、このようなタップ密度の低いフレーク状銀粉を用いて作製された導電性ペーストでは、抵抗が高くなってしまうという問題もあった。
特開2003−55701号公報 特開平07−76710号公報
本発明は従来における前記問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、流動性が高く、ペーストに配合した際にも、ペーストの粘度を不必要に高めることのないフレーク状銀粉及びその製造方法、並びに、タップ密度が高く、ペーストに配合した際にも、ペーストの抵抗を不必要に高めることがなく、かつ、ペーストの熱伝導性を高めることのできるフレーク状銀粉及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、ペーストの粘度は、ペーストに配合するフレーク状銀粉の流動性を高めることにより低下させることができることを見出した。更に、本発明者らは、銀粉のフレーク化処理の後に、フレーク化処理後の銀粉を混合機に入れて回転させる混合処理を実施することにより、得られるフレーク状銀粉の流動性を高めることができ、同時にタップ密度も高めることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> フレーク化処理後の銀粉に対して、混合機を用いた混合処理を施すことを特徴とするフレーク状銀粉の製造方法である。
<2> 混合処理時間が、2.5〜20時間である前記<1>に記載のフレーク状銀粉の製造方法である。
<3> 前記<1>から<2>のいずれかに記載のフレーク状銀粉の製造方法によって製造されたことを特徴とするフレーク状銀粉である。
<4> 落下粉量が、45〜100%であることを特徴とするフレーク状銀粉である。
<5> タップ密度が、5.1〜5.6g/mlである前記<3>から<4>のいずれかに記載のフレーク状銀粉である。
<6> 前記<3>から<5>のいずれかに記載のフレーク状銀粉を用いて作製されたことを特徴とする導電性ペーストである。
本発明によれば、従来における諸問題を解決することができ、流動性が高く、ペーストに配合した際にも、ペーストの粘度を不必要に高めることのないフレーク状銀粉及びその製造方法、並びに、タップ密度が高く、ペーストに配合した際にも、ペーストの抵抗を不必要に高めることがなく、かつ、ペーストの熱伝導性を高めることのできるフレーク状銀粉及びその製造方法を提供することができる。
本発明のフレーク状銀粉をペーストに配合することによれば、従来よりもペーストの粘度を低下させることができ、ペーストの印刷性や混練性を向上させることが可能である。また、ペースト製造工程での混練時間を短縮できる効果も期待できる。また、本発明のフレーク状銀粉は、ペーストに配合した際にも、ペーストの抵抗を不必要に高めることがないため、導電性に優れたペーストを提供できる点でも、有利である。
(フレーク状銀粉の製造方法)
本発明のフレーク状銀粉の製造方法は、フレーク化処理後の銀粉に対して、混合機を用いた混合処理を施す工程を少なくとも含み、更に必要に応じて、適宜その他の工程を含む。
<フレーク化処理後の銀粉>
前記フレーク化処理後の銀粉とは、銀粉にフレーク化処理を施すことにより得られる銀粉である。
前記フレーク化処理を施す対象となる銀粉としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、中でも、球状銀粉が好ましい。前記球状銀粉としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、湿式還元法(例えば、特開平07−76710号公報参照)や、アトマイズ法など、公知の手法で得られた球状銀粉を、適宜利用することができる。
また、前記銀粉にフレーク化処理を施す方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アトライタを用いた湿式粉砕法や、ボールミル(例えば、特開2003−55701号公報参照)、振動ミル等を用いた乾式粉砕法など、公知の手法を適宜利用することができる。
また、前記銀粉に、分散剤を混合した上で、前記フレーク化処理を施すことにより、得られるフレーク化処理後の銀粉の分散性を向上させることも可能である。
前記分散剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、脂肪酸、脂肪酸塩、界面活性剤、有機金属、キレート形成剤、保護コロイド等が挙げられ、これらの中でも、脂肪酸が好ましい。前記脂肪酸としては、例えば、プロピオン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、アクリル酸、オレイン酸、リノール酸、アラキドン酸などが挙げられる。
<混合処理>
本発明のフレーク状銀粉の製造方法では、前記のようにして得られたフレーク化処理後の銀粉に対して、混合機を用いた混合処理を施すことを特徴とする。前記混合処理は、フレーク化処理後の銀粉を混合機に入れて回転させることにより行うことができ、この混合処理を行うことにより、得られるフレーク状銀粉の流動性を向上させ、タップ密度を高めることが可能となる。
前記混合処理に用いる混合機としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、V型混合機、Wコーン型混合機、円筒型混合機、正立方体型混合機、回転揺動型混合機などが挙げられ、これらの中でも、V型混合機が好ましい。
前記混合処理を行う際の、混合機容量に対するフレーク化処理後の銀粉の充填量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、混合機容量に対して、5〜50体積%が好ましく、5〜40体積%がより好ましい。前記充填量が、5体積%未満であると、混合処理1回当りの銀粉処理量が少なくなり、生産性が低下することがあり、50体積%を超えると、混合処理による流動性の向上効果が十分に得られないことがある。一方、前記充填量が、より好ましい範囲内であると、生産性に優れ、かつ、流動性の向上効果も高い点で、有利である。
前記混合処理を行う際の、混合機の回転数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10〜60回転/分(rpm)が好ましく、20〜40回転/分がより好ましい。前記回転数が、10回転/分未満であると、混合処理による流動性の向上効果が十分に得られないことがあり、また、混合機の仕様によっては60回転/分以上の回転数が実現できないことがある。一方、前記回転数が、より好ましい範囲内であると、流動性の向上効果が高い点で、有利である。
前記混合処理を行う際の、処理時間としては、2.5〜20時間が好ましく、5〜20時間がより好ましい。前記処理時間が、2.5時間未満であると、混合処理による流動性の向上効果が十分に得られないことがあり、20時間を超えると、流動性の向上効果は得られるものの、生産性が低下するデメリットが大きくなる。一方、前記処理時間が、より好ましい範囲内であると、流動性の向上効果が高く、かつ、生産性にも優れる点で、有利である。
以上のような混合処理を経て得られたフレーク状銀粉は、混合処理を経ずに得られるフレーク状銀粉よりも、流動性が高く、タップ密度も高いという特性を有する。得られたフレーク状銀粉の詳細は、後述する本発明のフレーク状銀粉の項目に記載する通りであるが、このフレーク状銀粉は、例えば、導電性ペースト用の配合物等として、好適に利用可能である。
(フレーク状銀粉)
本発明のフレーク状銀粉は、前記した本発明のフレーク状銀粉の製造方法により製造されるフレーク状銀粉である。
なお、本明細書中で、「フレーク状銀粉」とは、アスペクト比が3以上である銀粉をいう。ここで、前記アスペクト比は、(D50/平均厚さD)により求めることができる。「D50」は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法により測定した、重量累積粒径における50%重量累積時の粒径を示し、「平均厚さD」は、電子顕微鏡で測定した粒子100個の平均厚さを示す。
前記フレーク状銀粉は、流動性の指標として、その落下粉量が、45〜100%であることが好ましく、90〜100%であることがより好ましい。前記落下粉量が、45%未満であると、前記フレーク状銀粉の流動性が悪く、ペーストに配合した際に、ペーストの粘度を不必要に高めてしまう場合がある。一方、前記落下粉量が、より好ましい範囲内であると、フレーク状銀粉の流動性がより高く、ペーストに配合した際にも、ペーストの粘度を不必要に高めることのない点で、有利である。
なお、前記フレーク状銀粉の落下粉量は、後述する実施例に記載の測定方法に従い、測定した値である。
前記フレーク状銀粉は、流動性の観点からは、その安息角が低いことが好ましい。例えば、前記安息角が、30〜45°であることが好ましく、30〜42°であることがより好ましい。前記安息角を30°未満とすることは、フレーク状銀粉では困難なことがあり、前記安息角が45°を超えると、フレーク状銀粉の流動性が低いことになり、フレーク状銀粉をペーストに配合した場合、ペーストの粘度が高くなることがある。一方、前記安息角が、より好ましい範囲内であると、フレーク状銀粉の流動性がより高く、ペーストに配合した際にも、ペーストの粘度を不必要に高めることのない点で、有利である。
なお、前記フレーク状銀粉の安息角は、後述する実施例に記載の測定方法に従い、測定した値である。
前記フレーク状銀粉は、そのタップ密度が、5.1〜5.6g/mlであることが好ましく、5.4〜5.6g/mlであることがより好ましい。前記タップ密度が、5.1g/ml未満であると、ペーストに配合した際に、ペーストの抵抗を不必要に高めてしまう場合がある。一方、前記タップ密度が、より好ましい範囲内であると、ペーストに配合した際にも、ペーストの抵抗を不必要に高めてしまうことがなく、また、ペーストの熱伝導性をより高めることができる点で、有利である。
なお、前記フレーク状銀粉のタップ密度は、後述する実施例に記載の測定方法に従い、測定した値である。
前記したような本発明のフレーク状銀粉は、流動性が高く、また、タップ密度も高いため、ペーストに配合した際にも、ペーストの粘度を不必要に高めることがなく、また、ペーストの抵抗を不必要に高めることもなく、かつ、ペーストの熱伝導性を高めることができる。そのため、本発明のフレーク状銀粉は、例えば、導電性ペースト用の配合物等として、好適に利用可能である。
(導電性ペースト)
本発明の導電性ペースト(本明細書中、単に「ペースト」と称する場合がある)は、前記した本発明のフレーク状銀粉を用いて作製される導電性ペーストである。
前記導電性ペーストの作製方法としては、特に制限はなく、従来公知の手法の中から、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記フレーク状銀粉を、任意の樹脂と混合することにより作製することができる。
前記樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。
前記導電性ペーストにおける、前記フレーク状銀粉の含有量としても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記したような本発明の導電性ペーストは、混合機を用いた混合処理を経て製造された本発明のフレーク状銀粉を含有してなることから、従来のフレーク状銀粉を含有する導電性ペーストに比較して、粘度が低く、また、抵抗も低く、かつ、熱伝導性が高い。そのため、本発明の導電性ペーストは、混練性、印刷性、導電性等に優れるものであり、種々の電子部品の電極や回路を形成するための導電性ペーストとして、好適に利用可能である。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
以下のようにして、フレーク化処理後の銀粉に、混合機を用いた混合処理を施すことにより、本発明のフレーク状銀粉を製造した。また、得られたフレーク状銀粉を用い、本発明のペーストを作製した。得られたフレーク状銀粉、及びペーストのそれぞれにつき、各特性を以下のようにして確認した。
<フレーク状銀粉の製造>
湿式還元法により得られた、レーザー回折式粒度分布測定法によるD50が7.8μmの球状銀粉に、脂肪酸(ステアリン酸及びパルミチン酸)を0.15質量%加えてよく混ぜ、SUSボールとともに振動ボールミルに入れて、フレーク化処理を実施した。得られたフレーク化処理後の銀粉に対して、株式会社ダルトン製のV型混合機DV−1−10(容量23L)を用いて、回転数30rpm、フレーク化処理後の銀粉充填量18体積%(混合機容量に対する比)、処理時間20時間の条件にて、混合処理を行った。混合処理条件、及び、混合処理後のフレーク状銀粉の落下粉量、安息角、タップ密度を表1に示す。落下粉量は93%であり、非常に流動性が高いフレーク状銀粉が得られた。また、タップ密度も高い値を示した。なお、落下粉量、安息角、タップ密度の各測定方法は以下に示す通りである。
−落下粉量の測定方法−
得られたフレーク状銀粉の落下粉量を測定することにより、フレーク状銀粉の流動性の評価を行った。落下粉量の測定は、図2に示す器具を用いて行った。図2中、篩1の目開きは150μmである。漏斗3の角度は60°であり、材質は硬質ガラス、排出口の内径はφ5.2mmである。
漏斗3の排出口をふさぎ、測定するフレーク状銀粉を50.0g採取して篩1の上に乗せ、篩1上のフレーク状銀粉を、ブラシを用いて篩1上から下に落下させた。フレーク状銀粉を全て落下させたところで、漏斗3の排出口を開け、漏斗3を静止した状態で、フレーク状銀粉を漏斗3から下部に落下させた。投入質量に対して、漏斗3を通過して落下したフレーク状銀粉の質量を測定し、落下したフレーク状銀粉の質量の、投入質量に対する割合を算出した。測定は3回行い、3回分について前記の質量測定と割合の算出を行った。3回分の前記割合(落下したフレーク状銀粉の質量の、投入質量に対する割合)の平均値を、落下粉量(%)とした。
−安息角の測定方法−
安息角の測定は、図3に示す器具を用いて行った。篩1の目開きは150μmであり、漏斗3の排出口の内径はφ4.0mmである。
水平な場所に薬包紙4を敷き、漏斗3と薬包紙4の間隔が20mmになるようセッティングした。測定するフレーク状銀粉を90.0g採取して篩1の上に乗せ、ブラシを1秒間に約1回まわすペースで動かすことにより、篩1上にあるフレーク状銀粉を切れ目なく落下させた。フレーク状銀粉が漏斗3の下方にある薬包紙4上に積もっていき、落下したフレーク状銀粉で漏斗3の穴がふさがったところで、ブラシでフレーク状銀粉の落下を終了させた。薬包紙4上にフレーク状銀粉が存在する部分の形状は、円形となり、その円形の直径を4箇所測定し、4つの測定値の平均値をd(直径)とした。以下の式を用いて安息角を算出した。なお、φは安息角(単位:°)、dは直径(単位:cm)を表す。
[式]
φ=tan−1(2*2/(d−0.2))
−タップ密度の測定方法−
タップ密度は、タップ密度測定装置(柴山化学製 カサ比重測定装置SS−DA−2)を使用し、銀粉試料15gを計量して、容器(20mL試験管)に入れ、落差20mmで1000回タッピングした後、容器の目盛から銀粉の体積を読み取り、タップ密度=試料重量(15g)/タッピング後の試料体積、から算出した。
<ペーストの作製>
また、得られたフレーク状銀粉を、F値85%として、エポキシ樹脂(旭電化工業株式会社製 EP−4901E)とともに遠心攪拌装置(株式会社シンキー製 AR−250)で15秒間攪拌した結果、図1に示すように、完全に混練されていた。
前記混練後のペーストを更に45秒間攪拌し、15秒間脱泡した。得られたペーストの粘度を、E型粘度計で測定した。結果を表1に示す。得られたペーストは、混合処理を行わずに得られたフレーク状銀粉を用いて作製された比較例1のペースト(後述)に比べ、低い粘度を示した。
(実施例2)
混合処理における処理時間を5時間に変更した以外は、実施例1と同様の条件でフレーク状銀粉を製造した。得られたフレーク状銀粉について、落下粉量、安息角、タップ密度の測定を行った結果を表1に示す。落下粉量は92%であり、非常に流動性が高いフレーク状銀粉が得られた。また、タップ密度も高い値を示した。
また、得られたフレーク状銀粉を用いて、実施例1と同様の条件でペーストを作製し、粘度を測定した結果を表1に示す。得られたペーストは、混合処理を行わずに得られたフレーク状銀粉を用いて作製された比較例1のペースト(後述)に比べ、低い粘度を示した。
(実施例3)
混合処理における処理時間を2.5時間に変更した以外は、実施例1と同様の条件でフレーク状銀粉を製造した。得られたフレーク状銀粉について、落下粉量、安息角、タップ密度の測定を行った結果を表1に示す。落下粉量は比較例1よりも大きな値であったが、混合処理時間が5時間以上である他の実施例よりは小さな値であった。また、タップ密度についても同様であった。
また、得られたフレーク状銀粉を用いて、実施例1と同様の条件でペーストを作製し、粘度を測定した結果を表1に示す。得られたペーストは、混合処理を行わずに得られたフレーク状銀粉を用いて作製された比較例1のペースト(後述)に比べ、低い粘度を示した。
(実施例4)
混合処理におけるフレーク化処理後の銀粉充填量を6体積%に変更した以外は、実施例1と同様の条件でフレーク状銀粉を製造した。得られたフレーク状銀粉について、落下粉量、安息角、タップ密度の測定を行った結果を表1に示す。落下粉量は93%であり、非常に流動性が高いフレーク状銀粉が得られた。また、タップ密度も高い値を示した。
また、得られたフレーク状銀粉を用いて、実施例1と同様の条件でペーストを作製し、粘度を測定した結果を表1に示す。得られたペーストは、混合処理を行わずに得られたフレーク状銀粉を用いて作製された比較例1のペースト(後述)に比べ、低い粘度を示した。
(比較例1)
実施例1と同様の条件でフレーク化処理を行い、フレーク化処理後の銀粉に対して、混合処理は行わず、フレーク状銀粉とした。得られたフレーク状銀粉について、落下粉量、安息角、タップ密度の測定を行った結果を表1に示す。落下粉量は2%であり、得られたフレーク状銀粉は流動性に乏しいものであった。また、タップ密度についても、混合処理を経て得られた実施例1〜4のフレーク状銀粉に比べ、低い値であった。
得られたフレーク状銀粉を、実施例1と同様の条件でエポキシ樹脂とともに15秒間攪拌した結果、図4に示すように、フレーク状銀粉と樹脂とは完全には混ざらなかった。なお、更に15秒間攪拌した結果、完全に混練することができた。
前記混練後のペーストを更に30秒間攪拌し、15秒間脱泡した。得られたペーストの粘度を実施例1と同様の条件で測定した結果を表1に示す。得られたペーストの粘度は、混合処理を経て得られたフレーク状銀粉を用いて作製された実施例1〜4のペーストに比べ、高い値であった。
本発明のフレーク状銀粉は、流動性が高く、また、タップ密度も高いため、ペーストに配合した際にも、ペーストの粘度を不必要に高めることがなく、また、ペーストの抵抗も不必要に高めることがなく、かつ、ペーストの熱伝導性を高めることができる。そのため、本発明のフレーク状銀粉を用いて作製される導電性ペーストは、混練性、印刷性、導電性等に優れるものであり、種々の電子部品の電極や回路を形成するための導電性ペーストとして、好適に利用可能である。
図1は、実施例1で作製されたペースト(攪拌時間:15秒間)の写真である。 図2は、実施例1〜4及び比較例1で用いた流動性評価器具(落下粉量測定器具)を概略的に示す図である。 図3は、実施例1〜4及び比較例1で用いた安息角測定器具を概略的に示す図である。 図4は、比較例1で作製されたペースト(攪拌時間:15秒間)の写真である。
符号の説明
1 篩
2 篩から落下した粉を漏斗に入れるための器具
3 漏斗
4 薬包紙

Claims (4)

  1. 落下粉量45〜100%、安息角30〜45°、タップ密度5.1〜5.6g/mlであることを特徴とする導電性ペースト用フレーク状銀粉。
    a)ここで、「フレーク状銀粉」とは、アスペクト比が3以上である銀粉をいい、前記アスペクト比は、(D50/平均厚さD)により求めることができ、「D50」は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法により測定した、重量累積粒径における50%重量累積時の粒径を示し、「平均厚さD」は、電子顕微鏡で測定した粒子100個の平均厚さを示す。
    b)「落下粉量(%)」は、落下粉量測定器具において、篩の目開きを150μm、漏斗の角度を60°、材質を硬質ガラス、排出口の内径をφ5.2mmとし、漏斗の排出口をふさぎ、測定するフレーク状銀粉50.0gを篩の上からブラシを用いて全て落下させた後、漏斗の排出口を開け、漏斗を静止した状態で、フレーク状銀粉を漏斗から下部に落下させ、漏斗を通過して落下したフレーク状銀粉の質量を測定し、投入質量に対する割合を算出し、その3回平均値により求めた。
    c)「安息角」は、安息角測定器具において、篩の目開きを150μm、漏斗の排出口の内径をφ4.0mmとし、漏斗の下に20mmの間隔を開けて薬包紙を配置し、測定するフレーク状銀粉90.0gを篩の上に載せ、ブラシを1秒間に約1回転の速度で回転させ、フレーク状銀粉を落下させ、漏斗の穴がふさがったところで、フレーク状銀粉の落下を終了させ、薬包紙上のフレーク状銀粉が存在する部分の円形形状の直径を4箇所測定の平均値により求め、d(直径(cm))とし、安息角(φ°)を以下の式に基づいて算出した。
    [式]φ=Arctan(2×2/(d−0.4))
    d)「タップ密度」は、タップ密度測定装置(柴山化学社製、カサ比重測定装置SS−DA−2)を使用し、銀粉試料15gを計量して、容器(20mL試験管)に入れ、落差20mmで1000回タッピングした後、容器の目盛から銀粉の体積を読み取り、試料重量(15g)をタッピング後の試料体積で除すことにより算出した。
  2. 湿式還元法により得られた球状銀粉にフレーク化処理を行い、前記フレーク化処理を行った後の銀粉をV型混合機にて、回転数10〜60rpm、V型混合機容量に対するフレーク化処理後の銀粉充填量6〜18体積%、処理時間2.5〜20時間にて攪拌することを特徴とする請求項1に記載の導電性ペースト用フレーク状銀粉の製造方法。
  3. 請求項1に記載の導電性ペースト用フレーク状銀粉を用いて作製されたことを特徴とする導電性ペースト。
  4. 遠心撹拌装置を用いて撹拌し、ペースト化した際の粘度が1rpmにおいて106〜110Pa・sであり、5rpmにおいて49〜51Pa・sである請求項3に記載の導電性ペースト。
    e)「ペースト」は、得られたフレーク状銀粉を、F値85%として、エポキシ樹脂(旭電化工業株式会社製、EP−4901E)とともに遠心撹拌装置(株式会社シンキー製、AR−250)で15秒間撹拌し完全に混練した後、更に45秒間撹拌し、15秒間脱泡することにより作製し、得られたペーストの粘度はE型粘度計にて測定した。
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