JP5468348B2 - 洗濯機 - Google Patents

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本発明は、洗濯槽内の洗濯水から汚れ粒子を除去する機能を備えた洗濯機に関する。
最近の洗濯機は、節水指向の要望に応えるために、使用水量が少なくなってきている。しかし、洗濯物に対する使用水量が少なくなると、すすぎ性能が低下し、洗濯物から脱離した汚れ粒子(油滴等)が、すすぎ行程時に洗濯物に再付着する可能性が高くなってしまう。
そのため、例えば特許文献1には、洗濯物から脱離した汚れ粒子を除去する機能を備えた洗濯機が提案されている。この特許文献1には、洗濯水中に存在するカーボン等の疎水性微小粒子等の汚れ粒子が正に帯電しやすいことを利用して、正に帯電する汚れ粒子を静電気により吸着体に吸着させることが開示されている。即ち、負に帯電しやすい吸着体を洗濯水に接触する位置に設け、汚れ粒子を吸着体に吸着させ、汚れ粒子が洗濯物に再付着してしまうことを低減する構成が開示されている。この特許文献1の吸着体は、水に接触しただけでも負に帯電しやすいポリプロピレンを主材とする繊維(不織布)で構成されている。
特開2003−311085号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、吸着体は、洗い行程時のみならずすすぎ行程時にも汚れ粒子を吸着する。従って、短時間で吸着体の吸着作用が低下してしまうことがあり、汚れ粒子除去フィルタを頻繁に交換、清掃する必要がある。
本発明は上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、洗濯水中に存在する汚れ粒子を吸着する吸着作用を必要に応じて発揮することができる洗濯機を提供することにある。
上記した目的を達成するために、本発明の洗濯機は、水槽と、前記水槽内に設けられ、洗濯物が収容される洗濯槽と、繊維状で導電性を有する繊維状導電性部材と繊維状で非導電性を有する繊維状非導電性部材とを混在して構成され、洗濯水に接触する位置に設けられる汚れ粒子除去フィルタと、前記繊維状導電性部材に電圧を印加する電圧印加手段と、洗い行程時に、前記繊維状非導電性部材のゼータ電位と前記繊維状導電性部材の電位との差について、それら繊維状非導電性部材と繊維状導電性部材との何れかの部材に対する前記洗濯水中の汚れ粒子の吸着力が高まるように、前記電圧印加手段を制御する電圧制御手段とを備えていることを特徴とする。
洗濯に用いられる洗剤にはアルカリ成分及び陰イオン界面活性剤が含まれている。洗い行程時は洗剤の濃度が高いので、洗濯水のpHは高く(アルカリ性であり)、陰イオン界面活性剤の濃度も高い。一方、すすぎ行程時は洗剤の濃度が低くなるので、洗濯水のpHは低く(ほぼ中性であり)、陰イオン界面活性剤の濃度も低い。
ここで、洗い行程時の洗濯水には、洗濯物から脱離した油汚れ、泥汚れ、ディーゼルエンジンの排ガスに含まれるカーボンブラック、水道管中に含まれる鉄さび等の汚れ粒子が存在していることがある。これらの汚れ粒子は、図21に示すように、一般に洗濯水のpHが高くなるほど、洗濯水中の水酸基が汚れ粒子に吸着されることにより、ゼータ電位が低くなり負側に大きな値となっていく傾向がある。図示はしないが、同様の理由で、汚れ粒子は、陰イオン界面活性剤の濃度が高くなるほど、ゼータ電位が低くなり負側に大きくなっていく傾向がある。
一方、一般的な洗濯物(衣類)の繊維も、洗濯水のpHが高くなるほど及び陰イオン界面活性剤の濃度が高くなるほど、ゼータ電位が低くなり負側に大きな値となっていく傾向がある。従って、洗い行程時には、汚れ粒子と洗濯物の繊維とは反発し合い、洗濯水中に汚れ粒子が存在しやすくなっている。そのため、洗い行程が終わった後(すすぎ行程時)に、汚れ粒子が洗濯物に再付着するおそれがある。
本発明の洗濯機は、繊維状導電性部材と繊維状非導電性部材とを混在してなる汚れ粒子除去フィルタを洗濯水に接触する位置に設け、洗い行程に、繊維状非導電性部材のゼータ電位と異なる電位を繊維状導電性部材に付与している。
この構成により、洗い行程時に、繊維状導電性部材と繊維状非導電性部材との間に電位差(電界)が生じ、負の大きなゼータ電位を持つ汚れ粒子は、汚れ粒子除去フィルタを構成する繊維状非導電性部材と繊維状導電性部材とのうち、電位の高い方の部材に引っ張られ易く、吸着され易くなる。
更に、本発明では、汚れ粒子除去フィルタが繊維状導電性部材と繊維状非導電性部材とを混在して構成されているため、電位の異なる部材同士が極近傍に存在し、繊維状導電性部材と繊維状非導電性部材との間に形成される電界強度は極めて高くなる。これにより、汚れ粒子は、汚れ粒子除去フィルタに一層引っ張られ易く、吸着されやすくなる。
本発明によれば、汚れ粒子を除去したいときに繊維状導電性部材に電圧を印加することによって洗濯水中に存在する汚れ粒子を吸着する吸着作用を発揮することができる。
更に、本発明によれば、繊維状導電性部材と繊維状非導電性部材との間に極めて高い電界強度が発生するので、繊維状導電性部材に電圧を印加することによって洗濯水中から汚れ粒子をより多く除去することができる。
本発明の第1の実施形態を示す洗濯機の水槽の下部近傍部分を拡大して示す縦断側面図 外蓋を閉じた状態の洗濯機の斜視図 外蓋及び内蓋を開けた状態の洗濯機の斜視図 洗濯機の縦断側面図 フィルタ部材の正面図 フィルタ部材の背面図 繊維状導電性部材と繊維状非導電性部材との混在状態を示す図 電気的な概略構成を示すブロック線図 洗濯水のpHと各種の部材のゼータ電位の関係を示す図 繊維状導電性部材の有無と汚れ粒子の付着率の関係を示す図 汚れ粒子除去フィルタの単位質量あたりの表面積と汚れ粒子の付着率の関係を示す図 本発明の第2の実施形態を示す図9相当図 本発明の第3の実施形態を示すもので、陰イオン界面活性剤の濃度と各種の部材のゼータ電位の関係を示す図 本発明の第4の実施形態を示す洗濯機の斜視図 洗濯機の破断斜視図 洗濯機の縦断側面図 フィルタ部材の近傍部分を拡大して示す縦断側面図 図17中のA−A線に沿う断面図 フィルタ部材を取り出した状態を洗濯機の正面側から見た図 電気的な概略構成を示すブロック線図 洗濯水のpHと汚れ粒子のゼータ電位の関係を示す図
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図1から図11、必要に応じて図12及び図21を参照して説明する。
第1の実施形態では、本発明を縦型の洗濯機に適用して説明する。まず図2から図4に示すように、洗濯機の外箱1は矩形箱状をなしていて、この外箱1の上部にトップカバー2が設けられている。外箱1の一部は、金属製であり、その金属部分は接地されている。トップカバー2のほぼ中央部には、図4に示すように、洗濯物を出し入れする洗濯物出入口3が設けられていると共に、この洗濯物出入口3を開閉する外蓋4が設けられている。外箱1の内部には、有底円筒状をなす水槽5が弾性吊持機構6により弾性支持され、その水槽5の内部には、洗濯物を収容するための有底円筒状の洗濯槽7が垂直な縦軸周りに回転可能に設けられている。洗濯槽7の周壁部には、脱水孔8が多数個形成されている。
水槽5の上部には、水槽カバー10が設けられている。この水槽カバー10には、洗濯物出入口3の下方に位置する開口部11が形成され、開口部11を開閉する内蓋12が設けられている。洗濯槽7の上端部には、バランスリング13が設けられている。洗濯槽7内の底部には、撹拌体14が回転可能に設けられている。水槽5の外底部には、洗濯槽7と撹拌体14とを選択的に回転駆動させる駆動装置15が設けられている。この駆動装置15は、正逆回転が可能なモータ16(図8参照)と、図示しないクラッチ機構等から構成されている。
トップカバー2には、洗濯物出入口3の後方に位置させて給水弁18及び注水ケース19が設けられている。給水弁18には、ホース接続口20が設けられている。このホース接続口20には、図示しないが、水道(給水源)の蛇口に接続された接続ホースが接続される。注水ケース19の出口には、蛇腹状の給水ホース21が接続されている。この給水ホース21の下端部は給水口22とされていて、この給水口22が水槽カバー10に接続されている。給水口22は、洗濯槽7に上方から臨んでいる。ここで、ホース接続口20に接続ホースが接続された状態で、給水弁18が開放されると、水道水が接続ホース、給水弁18、注水ケース19及び給水ホース21を介して給水口22から洗濯槽7内、ひいては水槽5内に供給される。この水道水は、洗剤と混ざることにより、洗濯水となる。
洗濯槽7内には、周壁部に沿って上下方向に延びる循環水路形成用カバー24が装着されている。これにより、循環水路形成用カバー24と洗濯槽7の内面との間に、上下方向に延びる循環水路25が形成される。又、洗濯槽7内の撹拌体14の裏側には、ポンプ室26が設けられている。ポンプ室26は、撹拌体14の裏側に設けられた複数のポンプ羽根27を有する部屋である。そして、循環水路25の下端部の入口28は、ポンプ室26に連通している。
循環水路形成用カバー24の上部(循環水路25の上部)には、循環口29が形成され、循環口29には、洗濯水中の糸屑等を捕獲するリントフィルタ30が設けられている。これにより、水槽5内、ひいては洗濯槽7内に水が貯留された状態で、撹拌体14が回転されると、ポンプ羽根27も回転される。すると、ポンプ羽根27のポンプ作用により、ポンプ室26内の洗濯水は、循環水路25の入口28を通って循環水路25内に流入する。この循環水路25内に流入した洗濯水は、循環水路25内を上方向に流れた後、循環口29からリントフィルタ30を介して洗濯槽7内に吐出されるというように循環する。
水槽5の底部には、排水口31が形成され、排水口31には排水管32が接続されている。又、排水管32の途中には排水弁33が接続されている。これにより、排水弁33が開放されると、水槽5内の洗濯水は排水口31及び排水管32を介して機外へ排出される。
洗濯水に接触する位置、例えば、水槽5の底部には、矩形板状のフィルタ部材34が設けられている。フィルタ部材34は、水槽5に設けられた複数の突起部5Aによって斜めに立てかけられている。これにより、水槽5の底面及び側面と、フィルタ部材34との間に、空間が形成される。フィルタ部材34については、後述する。
トップカバー2の前部には、操作パネル35が設けられている。操作パネル35には、図3に示すように、操作スイッチからなる複数の入力部36及び運転状態等を表示する表示部37が設けられている。又、操作パネル35の裏側には、図1に示すように、マイクロコンピュータを有する制御手段たる制御装置38が設けられている。制御装置38は、洗い、すすぎ、脱水の各行程を実行するように洗濯機負荷を制御するものである。即ち、制御装置38には、図8に示すように、入力部36、モータ16に設けられた回転センサ39、水位センサ40からの信号等が入力される。このうち、回転センサ39は、駆動装置15のモータ16の回転速度を検出するものであり、水位センサ40は、水槽5内ひいては洗濯槽7内の水位を検出するものである。制御装置38は、これらの入力信号と、予め有する制御プログラムに基づき洗濯機負荷である、モータ16、給水弁18、排水弁33等を駆動回路41を介して制御している。制御装置38は、さらに、表示部37の表示、及び後述する電圧印加装置42を制御する機能を有している。
さて、フィルタ部材34は、図1、図5から図7に示すように、矩形の汚れ粒子除去フィルタ43と、汚れ粒子除去フィルタ43を保持する支持部材44とから形成されている。支持部材44は、枠部44Aと、格子部44Bと、下部形成部44Cとから構成されている。枠部44Aは、非導電性の樹脂製で、汚れ粒子除去フィルタ43の外周部を囲うフレームである。この枠部44Aのうち一方の面(図5に示す正面)側の下部の辺部には、下部形成部44Cが取り付けられている。下部形成部44Cは、導電性を有する板部材である。格子部44Bは、枠部44Aの面のうち下部形成部44Cと反対側の面(図6に示す背面)の内周側に設けられる格子であり、非導電性の樹脂からなる。
汚れ粒子除去フィルタ43は、外周部が枠部44A内に収まり、下端部が格子部44Bと下部形成部44Cとに挟まれて保持されている。汚れ粒子除去フィルタ43は、多数の繊維状(糸状)の繊維状導電性部材43Aと、多数の繊維状(糸状)の繊維状非導電性部材43Bとから構成されている。
まず、繊維状導電性部材43Aについて説明する。
繊維状導電性部材43Aは、導電性を有する材料、例えば金属材料、又は炭素を含有する材料、本実施形態ではSUS(ステンレス)で構成されている。この繊維状導電性部材43Aは、一端部が支持部材44の下部形成部44Cに電気的に接続され、他端部が支持部材44の上部に向かって延びている。即ち、繊維状導電性部材43Aは、図7に示すように支持部材44の上下方向に延びた繊維である。この繊維状導電性部材43Aには、電圧印加手段たる電圧印加装置42によって発生した電圧が印加される。
電圧印加装置42は、商用電源電圧を降圧、整流、安定化し、0Vからマイナス数百mVまでの範囲の所定の定電圧を発生し、そのマイナスの電位を繊維状導電性部材43Aに付与する装置である。これに代えて、電池と分圧抵抗を組み合わせて構成してもよい。上記マイナス電位を発生するため、本実施形態では、電圧印加装置42のプラス側の電極(図示せず)は、リード線45を介して外箱1の金属部分に接続(接地)されている。電圧印加装置42は、制御装置38からの信号に基づいて、電圧発生動作のON,OFFを切替え、出力電圧の大きさを変更する。
電圧印加装置42は、マイナスの電位を有する電極ロッド46を備えている。電極ロッド46は、円柱状の外周部にねじが形成されてなるロッド部46Aと、ロッド部46Aの中間部に溶接によって取り付けられたナット46Bとを有している。ロッド部46Aは、上端部(先端部)が水槽5の底部を貫通し、支持部材44の下部形成部44Cに電気的に接続されている。電極ロッド46は、ナット46Bと水槽5内に設けられロッド部46Aの先端部に取付けられるナット(図示しない)とで水槽5の底部を挟むことによって水槽5に固定されている。
電極ロッド46のロッド部46Aと水槽5の底部との隙間は、シリコーンゴム等のパッキン47によって塞がれている。これにより、水槽5の底部におけるロッド部46Aが貫通する部分は水密の状態となる。
次に、繊維状非導電性部材43Bについて説明する。
繊維状非導電性部材43Bは、非導電性を有する材料、例えば、「綿」、「ガラス繊維」、「ガラス繊維シランカップリング処理」、「ナイロン」及び「綿ポリアクリルアミド処理」からなり、図7に示すように支持部材44の左右方向に延びて設けられている。この繊維状非導電性部材43Bは、図9に示すように、洗濯水のpHが高くなっても、洗濯水が中性のときのゼータ電位の値とほぼ同じである(pHの変化による変動幅が小さい)特性を有している。この繊維状非導電性部材43Bは、ある繊維に表面処理を施すことによって得ることができる。例えば、ある繊維(例えば綿)の表面をポリアクリルアミド又はヒドロキシプロピルセルロースでコーティングし、繊維の表面を不活性にする表面処理を施すことによって得ることができる。
ある繊維(例えば綿)にポリアクリルアミド処理(表面処理)を施してなる繊維状非導電性部材43B(綿ポリアクリルアミド処理)は、分子量10000〜50000程度のポリアクリルアミド水溶液中に、綿を浸漬し、高温乾燥し、キュアリング(curing:一定の温度湿度で保つ)することにより得られる。綿に表面処理としてアミド基による塩基性基処理(ポリアクリルアミド処理)を施すことにより、繊維状非導電性部材43Bのゼータ電位は、pHが高くなっても低下し難くなる。
ガラス繊維シランカップリング処理は、ガラス繊維にシランカップリング剤(例えばγ−アミノプロピルトリエトキシシラン)処理によって、ある繊維の表面にアミノ基を設ける処理である。
ある繊維を繊維状非導電性部材43Bにする表面処理としては、他に、ある繊維の表面に表面処理としてポリエチレングリコール、アミノアルキルメタアクリレートアクリルアミド共重合体、ポリエチレンイミン、ポリアクリル酸ナトリウム、ナフタレンスルホン酸塩のホルマリン縮合体物、ポリジメチルアミノメタクリレートを施して繊維状非導電性部材43Bを得る方法もある。
繊維状非導電性部材43Bは、上記以外に、繊維状で非導電性を有する材料で、且つゼータ電位が洗濯水のpHが高く(アルカリ性)なっても変動し難い繊維であれば良く、合成繊維又は天然繊維を問わない。
尚、表面処理を施さない場合の「ある繊維」とは、洗濯水が中性及びアルカリ性の場合においてゼータ電位の値がほぼ同じである繊維である。又、繊維に表面処理(繊維状非導電性部材43Bにする表面処理)を施す場合の「ある繊維」とは、いずれの繊維でもよい。
繊維状非導電性部材43Bは、平均直径、言い換えると平均繊維径が小さく、単位質量あたりの表面積が大きいもので構成されているものが好ましい。繊維状非導電性部材43Bの平均繊維径及び表面積については、後述する。
汚れ粒子除去フィルタ43は、上述したように、繊維状導電性部材43Aの繊維が支持部材44の上下方向に、繊維状非導電性部材43Bが支持部材44の左右方向に延びて設けられている。この場合、繊維状導電性部材43Aと繊維状非導電性部材43Bは、交差部分において交互に織り込まれている。これにより、フィルタ部材34は、繊維状導電性部材43Aと繊維状非導電性部材43Bとが混在(混紡)して構成されている。
本実施形態では、制御装置38は、洗い行程時及びすすぎ行程時に、繊維状導電性部材43Aの電位と繊維状非導電性部材43Bのゼータ電位が異なるように、繊維状導電性部材43Aに電位を付与する(電圧を印加する)制御を行う。本実施形態では、制御装置38は、電圧印加装置42によって繊維状非導電性部材43Bのゼータ電位と異なる電位を繊維状導電性部材43Aに付与する制御を行っている。この場合、制御装置38は、電圧制御手段として機能する。例えば、洗い行程時の洗濯水に汚れ粒子除去フィルタ43が浸されているとき繊維状非導電性部材43Bのゼータ電位が−20mVであった場合、制御装置38は、繊維状導電性部材43Aの電位が−20mVよりも低く、例えば−120mVになるように、電圧印加装置42を制御する。
又、制御装置38は、繊維状導電性部材43Aの電位と繊維状非導電性部材43Bのゼータ電位との差が、汚れ粒子除去フィルタ43が洗い行程時の洗濯水に浸されているときよりもすすぎ行程時の洗濯水に浸されているときの方が小さくなるように電圧印加装置42の制御を行っている。例えば、洗い行程時の洗濯水に汚れ粒子除去フィルタ43が浸されているとき繊維状導電性部材43Aの電位と繊維状非導電性部材43Bのゼータ電位との差(電位差)が100mVであった場合、制御装置38は、すすぎ行程に、汚れ粒子除去フィルタ43が、この電位差が100mVよりも小さく、例えば10mVになるように、電圧印加装置42を制御する。この制御装置38による電圧印加装置42の制御は、後で詳細に説明する。
次に上記構成の作用を説明する。
使用者が、洗濯槽7内に洗濯物(図示せず)を収容した状態で、入力部36を操作し、洗濯運転を開始させると、制御装置38は、洗濯槽7内に収容された洗濯物の布量検知を行う。尚、この場合、洗濯運転としては標準コースが設定されているとする。
布量検知は、駆動装置15のモータ16により撹拌体14のみを回転させ、そのときの回転センサ39の回転速度の大きさと、制御装置38が予め有したテーブルに基づき、布量を判断する。布量が多く重い場合には、回転センサ39が検出する回転速度が低く、布量が少なく軽い場合には、この回転センサ39が検出する回転速度が高くなる。制御装置38は、この布量の判断に基づき給水水位を決定し、この給水水位を、表示部37に表示する。これにより、使用者は、適量の洗剤を洗濯槽7内に供給する。
制御装置38は、布量検知後に、洗い行程を実行する。洗い行程では、制御装置38は、排水弁33を閉鎖させた状態で給水弁18を開放させて給水をする。給水弁18が開放されると、水道水が、注水ケース19、給水ホース21を介して給水口22から洗濯槽7内、ひいては水槽5内に供給されて貯留される。給水口22から洗濯槽7内に供給された水道水は、洗剤と混ざって洗濯水となり、給水口22の下方に存する洗濯物は、その洗濯水に濡らされる。又、水槽5内に貯留された洗濯水の水位は、水位センサ40にて検出される。
制御装置38は、水槽5内の水位が前記布量検知に基づき設定された給水水位に達すると、給水弁18を閉鎖して給水を停止させ、駆動装置15のモータ16により撹拌体14を正逆回転させる。すると、撹拌体14により洗濯槽7内の洗濯物が撹拌されると共に、撹拌体14の裏側に設けられたポンプ羽根27のポンプ作用により、洗濯槽7内の洗濯水が循環水路25の入口28を通って、循環水路25内に入り、循環口29からリントフィルタ30を通って、洗濯槽7内に吐出される。
そして、予め設定された時間が経過すると、制御装置38は、撹拌体14の回転を停止させ、排水弁33を開放させて洗濯水の排水を行う。
次に、制御装置38は、すすぎ行程を実行する。すすぎ行程では、制御装置38は、排水弁33を閉鎖し、給水弁18を開放させて洗濯槽7内へ、所定水位まで給水する(すすぎ用の洗濯水(水道水)を供給する)。そして、撹拌体14を低速で正逆回転させることにより、洗濯槽7内の洗濯物はすすがれる。又、すすぎ行程時に生成された比較的きれいな洗濯水(洗濯水が水道水で薄まったほぼ中性(pH約8の水)。以下、すすぎ水と称する)は、汚れ粒子除去フィルタ43に接触する。そして、所定時間後、排水弁33が開放され、水槽5内ひいては洗濯槽7内のすすぎ水は機外へ順次排出される。すすぎ行程では、給水、すすぎ、排水が複数回行われる。
次に、制御装置38は、脱水行程を実行する。脱水行程では、制御装置38は、排水弁33を開放した状態で洗濯槽7を一方向に高速回転をさせ、洗濯物に対して遠心脱水を行う。
脱水行程が終了することにより、通常の運転コースが終了する。
次に、汚れ粒子除去フィルタ43の作用について説明する。
水槽5の底部にフィルタ部材34が設けられているので、洗濯水(すすぎ行程時には、すすぎ水)は、洗い行程及びすすぎ行程中にフィルタ部材34に接触した状態となる。
ここで、洗濯に用いられる洗剤にはアルカリ成分が含まれている。洗い行程時には洗剤の濃度が高いので洗濯水のpHは高くなり(アルカリ性になり)、すすぎ行程時では洗剤の濃度は低いのでpHは低くなる(ほぼ中性になる)。そのため、本実施形態では、洗い行程時の洗濯水のpHを10とし、すすぎ行程時の洗濯水のpHを8として説明する。
洗い行程時の洗濯水には、洗濯物から脱離した油汚れ(油滴)、泥汚れ(本実施形態では例えば関東ローム土)、ディーゼルエンジンの排ガスに含まれるカーボンブラック、水道管中に含まれる鉄さびの汚れ粒子が存在していることがある。これらの汚れ粒子は、図21に示すように、一般に洗濯水のpHが高くなるほど、洗濯水中の水酸基が汚れ粒子に吸着されることにより、ゼータ電位が低くなり負側に大きな値となっていく。
又、一般的な洗濯物(衣類)の繊維(例えばポリエステルが主材の衣類)も、洗濯水のpHが高くなるほど、ゼータ電位が低くなり負側に大きな値となっていく。従って、洗い行程時においては、汚れ粒子と洗濯物の繊維とは反発し合い、洗濯水中に汚れ粒子が存在し易くなっている。そのため、洗い行程が終わった後に、汚れ粒子が洗濯物に再付着するおそれがある。
本実施形態では、繊維状導電性部材43Aと繊維状非導電性部材43Bとを混在してなる汚れ粒子除去フィルタ43を水槽5の底部に設け、制御装置38は、洗い行程時に、繊維状非導電性部材43Bのゼータ電位と異なる電位を繊維状導電性部材43Aに付与している。
例えば、汚れ粒子がカーボンブラックである場合、洗濯水のpHが10(洗い行程)のときゼータ電位は約−48mVであり、洗濯水のpHが8(すすぎ行程)のときゼータ電位は約−40mVである。又、汚れ粒子除去フィルタ43の繊維状導電性部材43AがSUSからなり、繊維状非導電性部材43Bが綿ポリアクリルアミド処理からなる場合で、洗濯水のpHが10(洗い行程)のとき、図9に示すように、繊維状非導電性部材43Bのゼータ電位は約−19mVである。本実施形態では、洗い行程時に、繊維状導電性部材43Aの電位を繊維状非導電性部材の約−19mVと異なる電位、この場合、−120mVになるように、制御装置38は電圧印加装置42を制御する。これにより、洗い行程時の繊維状導電性部材43Aの電位と繊維状非導電性部材43Bのゼータ電位の差は、101mV(120mV−19mV)になる。
この構成により、洗い行程時に、繊維状導電性部材43Aと繊維状非導電性部材43Bとの間に電位差(電界)が生じ、負の大きなゼータ電位を持つ汚れ粒子は、電位の高い繊維状非導電性部材43Bに引っ張られ易く、吸着され易くなる。
更に、汚れ粒子除去フィルタ43が繊維状導電性部材43Aと繊維状非導電性部材43Bとを混在して構成されているため、電位の異なる繊維状導電性部材43Aと繊維状非導電性部材43Bとが極近傍に存在し、繊維状導電性部材43Aと繊維状非導電性部材43Bとの間に形成される電界強度は極めて高くなる。これにより、汚れ粒子は、汚れ粒子除去フィルタ43のうち電位の高い繊維状非導電性部材43Bに一層引っ張られ易く、吸着されやすくなる。
又、本実施形態の制御装置38は、繊維状導電性部材43Aの電位と繊維状非導電性部材43Bのゼータ電位との差が、汚れ粒子除去フィルタ43が洗い行程時の洗濯水に浸されているときよりもすすぎ行程時の洗濯水に浸されているときの方が小さくなるように電圧印加装置42を制御している。
例えば、上述したように、洗い行程時の繊維状導電性部材43Aの電位と繊維状非導電性部材43Bのゼータ電位の差が上述した約101mVである汚れ粒子除去フィルタ43においては、洗濯水のpHが8(すすぎ行程)のときも、綿ポリアクリルアミド処理からなる繊維状非導電性部材43Bのゼータ電位は約−19mVである。そして、すすぎ行程に、繊維状導電性部材43Aの電位を繊維状非導電性部材のゼータ電位(約−19mV)と異なる電位で、且つpH10(洗い行程)時の繊維状導電性部材43Aの電位と繊維状非導電性部材43Bのゼータ電位の差が約101mVよりも小さくなる電位、この場合、−20mVになるように、制御装置38は電圧印加装置42を制御する。これにより、すすぎ行程時の繊維状導電性部材43Aの電位と繊維状非導電性部材43Bのゼータ電位の差は、約1mV(20mV−19mV)となる。
この構成により、すすぎ行程時に、洗濯水のpHが低くなり、例えば洗濯水のpHが9よりも低くなる(本実施形態ではpH8になる)と、汚れ粒子のゼータ電位は高くなる(図21参照)。このとき、繊維状導電性部材43Aに印加する電圧を小さくすることにより、繊維状導電性部材43Aの電位と繊維状非導電性部材43Bのゼータ電位の差は小さくなる。これにより、繊維状導電性部材43Aと繊維状非導電性部材43Bとの間の電界強度は弱くなり、汚れ粒子は、繊維状非導電性部材43B側に引っ張られ難くなる。
よって、洗い行程時に汚れ粒子除去フィルタ43に吸着した汚れ粒子は、すすぎ行程時に汚れ粒子除去フィルタ43から脱離し、すすぎ水中に放出される。この場合、すすぎ行程時に、汚れ粒子除去フィルタ43から洗濯槽7に汚れ粒子が放出されることになるが、すすぎ行程時には、洗濯槽7中のすすぎ水は適宜(複数回)排水され、新しい水(すすぎ用の洗濯水(水道水))が供給されるため、汚れ粒子除去フィルタ43から洗濯槽7に放出された汚れ粒子は、このすすぎ水によって希釈され、このすすぎ水と共に排水される。従って、すすぎ水中には、汚れ粒子はほとんど存在しない。
上記した実施形態によれば、次の効果を得ることができる。
洗い行程時等の汚れ粒子を除去したいときに繊維状導電性部材43Aに電圧を印加することによって洗濯水中に存在する汚れ粒子を吸着する吸着作用を発揮することができる。
更に、繊維状導電性部材43Aと繊維状非導電性部材43Bとの間に極めて高い電界強度が発生し、汚れ粒子を除去したいときに繊維状導電性部材43Aに電圧を印加することによって洗濯水中から汚れ粒子をより多く繊維状非導電性部材43Bに吸着させることができ、洗濯水中から汚れ粒子をより多く除去することができる。
本発明者は、この汚れ粒子除去フィルタ43を構成する繊維状導電性部材43Aの電位と繊維状非導電性部材43Bのゼータ電位とで電位に差を設けた構成の効果の確認を行った。図10に、汚れ粒子除去フィルタを構成する繊維の種類を変えた場合の汚れ粒子の付着率の確認試験の結果を示す。
この付着率の確認試験では、汚れ粒子として、平均粒径が500nmのカーボンブラックを用い、まず、この汚れ粒子を洗濯槽7に収容された洗濯水に入れて撹拌する。本実施例品は、SUS製の繊維状導電性部材43Aと、綿の表面にポリアクリルアミド処理を行った繊維状非導電性部材43Bとから構成される汚れ粒子除去フィルタである。比較例品は、実施例品の繊維状導電性部材43Aの代わりにポリエステルを用いた汚れ粒子除去フィルタである。この比較例品のポリエステルは、繊維径が1μmである。又、図10中に示す「繊維径」は、実施例品及び比較例品とも綿の繊維径を示し、「表面積/質量」は、繊維状非導電性部材43B(綿ポリアクリルアミド処理)の単位質量あたりの表面積を示している。単位質量は質量計で測定し、表面積は繊維径及び長さを測定して計算によって求めている。図示はしないが、直径が1μmでSUS製の繊維状導電性部材43Aは、単位質量あたりの表面積が0.57μm2/μgである。
次に、これらの繊維からなる両汚れ粒子除去フィルタを一定の大きさに調整して上記洗濯水に浸し、当該洗濯水を撹拌する(洗い行程を実施する)。ここで、実施例品の繊維状導電性部材43Aには、−120mVの電圧を印加している。そして、所定時間後(洗い行程後)にこれらの汚れ粒子除去フィルタを取り出し、各汚れ粒子除去フィルタについて反射率の変化から汚れの付着(吸着)割合を測定した。反射率の変化は、各汚れ粒子除去フィルタに所定の強さの光を当てた場合、どれだけの光が反射されたかを測定したものであり、反射率(%)=(汚れ粒子除去フィルタから反射された光の強さ÷汚れ粒子除去フィルタに当てる光の強さ)×100(%)で求められる。
図10に上記汚れ粒子除去フィルタの付着率の結果を示す。「初期反射率」は、試験前(汚れ粒子が付着する前)の各汚れ粒子除去フィルタの反射率である。「洗い後の反射率」は、各汚れ粒子除去フィルタを用いて洗い行程を行った後の当該各汚れ粒子除去フィルタの反射率である。「付着率」は、付着率(%)=[初期反射率(%)÷洗い後の反射率(%)−1]×100(%)で求められ、この付着率の値が小さいほど、即ち洗い行程後の反射率が高いほど、汚れ粒子除去フィルタに汚れ粒子が付着していないことを示している。
この試験結果から、汚れ粒子除去フィルタが繊維状導電性部材43Aと繊維状非導電性部材43B(綿ポリアクリルアミド処理)とからなるものが、ポリエステルと綿ポリアクリルアミド処理からなるものよりも付着率が大きいことが理解される。これは、図9に示すように、洗い行程時の洗濯水がpH10であったとき、繊維状導電性部材43Aの電位と繊維状非導電性部材43Bのゼータ電位との差は約101mVであった。一方、ポリエステルのpH10洗濯水に浸されたときのゼータ電位は約−100mVであり(図12を参照)、ポリエステルのゼータ電位と繊維状非導電性部材43Bのゼータ電位の差は約81mVであった。よって、2つの部材間の電位差は、実施例品の方が比較例品よりも大きい。負に帯電した汚れ粒子は、電位差が大きいほど、正側に帯電した部材に吸着され易いため、実施例品の方が、比較例品よりも多くの汚れ粒子を除去できたと考えられる。
本実施形態では、すすぎ行程時に、すすぎ水(洗濯水)が汚れ粒子除去フィルタ43に接触する構成である。そして、繊維状導電性部材43Aの電位と繊維状非導電性部材43Bのゼータ電位との差が、汚れ粒子除去フィルタ43が洗い行程時の洗濯水に浸されているときよりもすすぎ行程時の洗濯水に浸されているときの方が小さくなるように制御している。これにより、繊維状導電性部材43Aと繊維状非導電性部材43Bとの間の電界強度は弱くなり、洗濯水中に存在している汚れ粒子は、繊維状非導電性部材43B側に引っ張られ難くなる。又、汚れ粒子除去フィルタ43に電気的に吸着していた汚れ粒子は当該汚れ粒子除去フィルタ43から脱離し易くなって、汚れ粒子をすすぎ水の排水と共に機外に排出させることができ、汚れ粒子除去フィルタ43の吸着力を再生させることができる。従って、汚れ粒子除去フィルタ43により、長期間にわたって、洗濯水中から汚れ粒子を除去することができ、汚れ粒子除去フィルタ43の清掃をできるだけ少なくすることが可能となる。
汚れ粒子除去フィルタ43の繊維状非導電性部材43Bを、ある繊維に、ポリアクリルアミド又はヒドロキシプロピルセルロースによる表面処理が施して形成した場合、又はアミド基による塩基性基処理を施して形成した場合、洗濯水のpHが変化しても繊維状非導電性部材43Bのゼータ電位の変動を小さくでき、これにより、洗濯水がアルカリ性になってもゼータ電位の低下を抑制することができる。
繊維状非導電性部材43Bは、平均繊維径ができるだけ小さく、単位質量あたりの表面積ができるだけ大きい材料を用いて構成されている。これにより、汚れ粒子を吸着することができる表面積が増し、多くの汚れ粒子を除去することができる。更に、繊維状非導電性部材43Bの表面の電荷密度が高くなって、繊維状導電性部材43Aと繊維状非導電性部材43Bとの間の電界強度が多くなり、洗い行程時に汚れ粒子を汚れ粒子除去フィルタ43の繊維状非導電性部材43Bに吸着させ易くすることができる。この汚れ粒子除去フィルタ43の繊維状非導電性部材の単位質量あたりの表面積の違いによる汚れ粒子の付着のし易さについて、本発明者は確認試験を行った。
図11に、汚れ粒子除去フィルタ43を構成する繊維状非導電性部材43Bの単位質量あたりの表面積を変更した場合の汚れ粒子の付着率の確認試験の結果を示す。単位質量あたりの表面積は、繊維状非導電性部材43Bを構成する材料の平均繊維径の変更で調整されている。
この確認試験では、汚れ粒子としては、平均粒径が500nmのカーボンブラックを用いている。又、繊維状導電性部材43Aはいずれも直径が1μmのSUS製を用いている(単位質量あたりの表面積が0.57μm2/μg)。繊維状非導電性部材43Bとしては、ポリエステルを用いている。この試験では、ポリエステルからなる繊維状非導電性部材43Bの平均繊維径を、30μm、15μm、10μm、5μm、1μm、0.5μmにして、この各繊維状非導電性部材43Bと繊維状導電性部材43Aとを混在して各汚れ粒子除去フィルタを作製した。そして、上述の図10の確認試験と同様に、各汚れ粒子除去フィルタの反射率の変化から汚れ吸着割合を測定した。尚、図11中の「初期反射率」、「洗い後の反射率」、「付着率」の求め方は、上述の図10の確認試験と同じである。図11中の「繊維径」は、ポリエステルの繊維状非導電性部材43Bの平均繊維径のことである。
この結果から、汚れ粒子除去フィルタ43を構成する繊維状非導電性部材43Bの平均繊維径が小さく、単位質量あたりの表面積が大きいほど、付着率は高くなることがわかる。繊維状非導電性部材43Bの単位質量あたりの表面積が0.36μm2/μg(平均繊維径が10μm以下)の場合に、付着率が20%以上となり、汚れ粒子の除去の効果が目視において確認できた。繊維状非導電性部材43Bの単位質量あたりの表面積が0.72μm2/μg以上(平均繊維径が5μm以下)の場合に、汚れ粒子の除去の付着率が30%を超え、よりよい除去効果が得られた。又、図示はしないが、その他の繊維状非導電性部材43Bの材料を用いた場合も、単位質量あたりの表面積が大きいほど、付着率は高くなった。
(第2の実施形態)
次に本発明の第2の実施形態について図12を参照して説明する。
第2の実施形態の汚れ粒子除去フィルタは、第1の実施形態の汚れ粒子除去フィルタ43を構成する部材が異なる。尚、第2の実施形態は、第1の実施形態の汚れ粒子除去フィルタを構成する部材のみが異なるので、第1の実施形態と異なるものに「´」(ダッシュ)を付して説明する。この場合、第2の実施形態の汚れ粒子除去フィルタ43´は、第1の実施形態と同じ繊維状導電性部材43Aと、繊維状非導電性部材43B´とから構成されている。
繊維状非導電性部材43B´は、繊維状で非導電性を有する材料、例えば、「ポリエステル」からなっている。この繊維状非導電性部材43B´は、図12に示すように、洗濯水のpHが高くなる(アルカリ性になる)ほど、ゼータ電位が低くなり負側に大きな値となる特性を有している。尚、図示はしないが、この繊維状非導電性部材43B´は、ある繊維に表面処理を施すことによっても得ることができる。ある繊維に表面処理、例えば、ある繊維の表面に表面処理としてカルボキシル基による酸性基処理を施すことによって、このポリエステルと同じ特性を得ることができる。又、他に、ある繊維の表面に表面処理として酸化剤を付与して、繊維の表面のメチル基等の基を強制的に酸化させて繊維状非導電性部材43B´を得る方法がある。
尚、表面処理を施さない場合の「ある繊維」とは、pHが9以上(アルカリ性)の洗濯水に浸した場合のゼータ電位が、pHが9未満の洗濯水に浸した場合のゼータ電位よりも低い繊維である。又、繊維に表面処理(繊維状非導電性部材43B´にする表面処理)を施す場合の「ある繊維」とは、いずれの繊維でもよい。
本実施形態では、制御装置38は、洗い行程時及びすすぎ行程時に、繊維状導電性部材43Aの電位と繊維状非導電性部材43B´のゼータ電位が異なるように、繊維状導電性部材43Aに電圧を印加する制御を行う。即ち、制御装置38は、繊維状導電性部材43Aの電位が電圧印加装置42によって繊維状非導電性部材43B´のゼータ電位と異なる電位になるように、繊維状導電性部材43Aに電位を付与する(繊維状導電性部材43Aに電圧を印加する)制御を行っている。例えば、図12に示すように、汚れ粒子除去フィルタ43´が洗い行程時の洗濯水(例えばpH10の洗濯水)に浸されたとき、ポリエステルからなる繊維状非導電性部材43B´のゼータ電位は約−100mVであった。このとき、制御装置38は、繊維状導電性部材43Aの電位が繊維状非導電性部材43B´のゼータ電位と異なる電位、例えば−20mVになるように、電圧印加装置42を制御する。
又、制御装置38は、繊維状導電性部材43Aの電位と繊維状非導電性部材43B´のゼータ電位との差が、汚れ粒子除去フィルタ43が洗い行程時の洗濯水に浸されているときよりもすすぎ行程時の洗濯水に浸されているときの方が小さくなるように電圧印加装置42の制御を行っている。例えば、図12に示すように、汚れ粒子除去フィルタ43´がすすぎ行程時のすすぎ水に浸されたとき、ポリエステルからなる繊維状非導電性部材43B´のゼータ電位は約−80mVである。このとき、繊維状導電性部材43Aの電位と繊維状非導電性部材43Bのゼータ電位との差が、汚れ粒子除去フィルタ43が洗い行程時の洗濯水に浸されているとき約80mV(繊維状導電性部材の電位が−20mV、繊維状非導電性部材のゼータ電位が−100mV)であった場合、制御装置38は、すすぎ行程時のすすぎ水に浸されているとき80mVよりも小さく、例えば約60mVになるように、繊維状導電性部材43Aに−20mVの電圧を印加する制御を行う。
上記した実施形態によれば、次の効果を得ることができる。
洗い行程時等の汚れ粒子を除去したいときに、制御装置38は、繊維状導電性部材43Aに−20mVの電圧を印加している。これにより、洗濯水中に存在する汚れ粒子は、繊維状非導電性部材43Bのゼータ電位(−80mV)よりも電位が高い(−20mV)繊維状導電性部材43Aに吸着する。これにより、洗い行程時等の汚れ粒子を除去したいときに繊維状導電性部材43Aに電圧を印加することによって、洗濯水中から汚れ粒子を除去することができる。
更に、繊維状導電性部材43Aと繊維状非導電性部材43B´との間に極めて高い電界強度が発生し、汚れ粒子を除去したいときに繊維状導電性部材43Aに電圧を印加することによって洗濯水中から汚れ粒子をより多く繊維状非導電性部材43B´に吸着させることができ、洗濯水中から汚れ粒子をより多く除去することができる。
(第3の実施形態)
次に本発明の第3の実施形態について図13を参照して説明する。
第3の実施形態では、第1の実施形態及び第2の実施形態と構成は同じであるが、陰イオン界面活性剤の濃度とゼータ電位の関係に着目している。
第3の実施形態で用いられる汚れ粒子除去フィルタは、第1の実施形態の汚れ粒子除去フィルタ43、及び第2の実施形態の汚れ粒子除去フィルタ43´のどちらでもよい。例えば、汚れ粒子除去フィルタ43は、第1の実施形態と同様に、繊維状導電性部材43Aと「綿ポリアクリルアミド処理」からなる繊維状非導電性部材43Bとを混在して構成されているとして説明する。又、汚れ粒子除去フィルタ43´は、第2の実施形態と同様に、繊維状導電性部材43Aと「ポリエステル」からなる繊維状非導電性部材43B´とを混在して構成されているとして説明する。
洗濯に用いられる洗剤には一般に陰イオン界面活性剤が含まれている。洗い行程時では洗剤の濃度が高いので洗濯水中の陰イオン界面活性剤の濃度は高くなり、すすぎ行程時では洗剤の濃度が低いので洗濯水中の陰イオン界面活性剤の濃度は低くなる。
ここで、汚れ粒子は、図示はしないが、第1の実施形態に記載したpHの場合のゼータ電位の変化と同様に、一般に洗濯水の陰イオン界面活性剤の濃度が高くなるほど、ゼータ電位が低くなり負側に大きな値となっていく。又、一般的な洗濯物(衣類)の繊維も、洗濯水中の陰イオン界面活性剤の濃度が高くなるほど、ゼータ電位が低くなり負側に大きな値となっていく。従って、洗い行程時においては、汚れ粒子と洗濯物の繊維とは反発し合い、洗濯水中に汚れ粒子が存在しやすくなっている。そのため、洗い行程が終わった後に、汚れ粒子が洗濯物に再付着するおそれがある。
以下、まず、汚れ粒子除去フィルタ43と陰イオン界面活性剤の濃度との関係について説明する。
汚れ粒子除去フィルタ43の繊維状非導電性部材43Bのゼータ電位は、洗濯水中の陰イオン界面活性剤の濃度が高くなっても、洗濯水中に陰イオン界面活性剤がほとんど存在していないときのゼータ電位の値とほぼ同じである。ここで、汚れ粒子除去フィルタ43の繊維状導電性部材43Aの電位は、第1の実施形態と同様に、電圧印加装置42で制御される構成である。
例えば、洗い行程時の洗濯水の陰イオン界面活性剤の濃度を100(ppm)とし、すすぎ行程時の洗濯水の陰イオン界面活性剤の濃度を10(ppm)とする。そして、図13に示すように、繊維状非導電性部材43Bが「綿ポリアクリルアミド処理」である場合、洗濯水の陰イオン界面活性剤の濃度が100(ppm)(洗い行程)のときゼータ電位は約−10mVであり、洗濯水の陰イオン界面活性剤の濃度が10(ppm)(すすぎ行程)のときゼータ電位は約−8mVである。ここで、繊維状導電性部材43Aの電位を、洗い行程時に繊維状非導電性部材43Bのゼータ電位と異なる電位、例えば洗濯水の陰イオン界面活性剤の濃度が100(ppm)(洗い行程)のとき、−200mVにする。そして、繊維状導電性部材43Aの電位を、洗濯水の陰イオン界面活性剤の濃度が10(ppm)(すすぎ行程)のとき、−20mVにする。
この構成によれば、繊維状導電性部材43Aの電位と繊維状非導電性部材43Bのゼータ電位の差は、洗濯水の陰イオン界面活性剤の濃度が100(ppm)のとき約90mV(100mV−10mV)であり、洗濯水の陰イオン界面活性剤の濃度が10(ppm)のとき約12mV(20mV−8mV)である。
これにより、洗い行程時に洗濯水の陰イオン界面活性剤の濃度が高くなると、汚れ粒子は、ゼータ電位が低くなり負側に大きな値となり、汚れ粒子除去フィルタ43を構成する繊維状導電性部材43A及び繊維状非導電性部材43Bのうち、電位の高い繊維状非導電性部材43Bに吸着され易くなる。
更に、汚れ粒子除去フィルタ43は繊維状導電性部材43A及び繊維状非導電性部材43Bを混在して構成されるため、第1の実施形態と同様に、陰イオン界面活性剤の濃度が高い洗濯水に浸された汚れ粒子除去フィルタの繊維状導電性部材43A及び繊維状非導電性部材43B間は電界強度が極めて高くなっており、汚れ粒子は、電位の高い繊維状非導電性部材43B側により引っ張られ易く、吸着され易くなる。
そして、すすぎ行程時に、洗濯水の陰イオン界面活性剤の濃度が低くなると、汚れ粒子のゼータ電位は高くなると共に、繊維状導電性部材43Aの電位と繊維状非導電性部材43Bのゼータ電位の差は小さくなる。これにより、繊維状導電性部材43Aと繊維状非導電性部材43Bとの間の電界強度は弱くなり、汚れ粒子は、繊維状非導電性部材43B側に引っ張られ難くなる。その結果、洗い行程時に汚れ粒子除去フィルタ43に吸着した汚れ粒子は、すすぎ行程時に汚れ粒子除去フィルタ43から脱離し、すすぎ水(洗濯水)の排水と共に機外に排出され、汚れ粒子除去フィルタの吸着力は再生される。
次に、汚れ粒子除去フィルタ43´と陰イオン界面活性剤の濃度との関係について説明する。
汚れ粒子除去フィルタ43´の繊維状非導電性部材43B´のゼータ電位は、洗濯水中の陰イオン界面活性剤の濃度が高くなると、第1の実施形態の繊維状非導電性部材43Bよりも少し負側に大きくなる。ここで、汚れ粒子除去フィルタ43の繊維状導電性部材43Aの電位は、第1及び第2の実施形態と同様に、電圧印加装置42で制御される構成である。
例えば、洗い行程時の洗濯水の陰イオン界面活性剤の濃度を100(ppm)とし、すすぎ行程時の洗濯水の陰イオン界面活性剤の濃度を10(ppm)とする。そして、図13に示すように、繊維状非導電性部材43B´が「ポリエステル」である場合、洗濯水の陰イオン界面活性剤の濃度が100(ppm)(洗い行程)のときゼータ電位は約−30mVであり、洗濯水の陰イオン界面活性剤の濃度が10(ppm)(すすぎ行程)のときゼータ電位は約−19mVである。ここで、繊維状導電性部材43Aの電位を、洗い行程時に繊維状非導電性部材43B´のゼータ電位と異なる電位、例えば洗濯水の陰イオン界面活性剤の濃度が100(ppm)(洗い行程)のとき、−200mVにする。そして、繊維状導電性部材43Aの電位を、洗濯水の陰イオン界面活性剤の濃度が10(ppm)(すすぎ行程)のとき、−20mVにする。
この構成によれば、繊維状導電性部材43Aの電位と繊維状非導電性部材43B´のゼータ電位の差は、洗濯水の陰イオン界面活性剤の濃度が100(ppm)のとき約70mV(100mV−30mV)であり、洗濯水の陰イオン界面活性剤の濃度が10(ppm)のとき約1mV(20mV−19mV)である。
この構成により、汚れ粒子は、上述の第2の実施形態の汚れ粒子除去フィルタ43と同様に、洗い行程時には、電位の高い繊維状非導電性部材43B´に吸着され易くなり、すすぎ行程時には、繊維状非導電性部材43B側に引っ張られ難くなる。これにより、汚れ粒子除去フィルタ43´の吸着力を再生させることができる。
尚、繊維状非導電性部材43B,43B´として、「綿表面酸化処理(カルボキシル基処理)」「綿」、「ガラス繊維」、「ガラス繊維シランカップリング処理」、「ナイロン」、「綿ポリアクリルアミド処理」を用いても、同様の汚れ粒子の吸着及び離脱作用が生じ、汚れ粒子除去フィルタ43,43´の吸着力を再生させることができる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態では、本発明をドラム式の洗濯機に適用し、図14から図20を参照して説明する。尚、図16においては、フィルタケース付近を一部破断し模式的に示す。
まず、図14から図16に示すように、洗濯機の外郭をなす外箱51は、基台51Aと、これに被着結合した箱本体51Bとからなるものである。箱本体51Bは、接地されている。箱本体51Bの前面部(図16で左側)のほぼ中央部には、洗濯物出入口53が設けられていると共に、この洗濯物出入口53を開閉する扉54が設けられている。外箱51の内部には、有底円筒状をなす水槽55が設けられている。この水槽55は、軸方向が前後(図16で左右)の横軸円筒状をなし、左右一対(一方のみ図示)の弾性吊持機構56により前上がりの傾斜状に弾性支持されている。
水槽55の背面側の外側には、モータ57が設けられている。このモータ57は、例えば直流のブラシレスモータからなるもので、アウターロータ形であり、ステータ57A及びロータ57Bを有している。ステータ57Aは、水槽55の背面側の外側に取付けられ、ロータ57Bの中心部の回転軸57Cは、軸受ブラケット58に軸受59を介して支承されて水槽55の内部に挿通されている。
水槽55の内部には、金属製の洗濯槽(ドラム)60が回転可能に設けられている。洗濯槽60は、軸方向が前後の横軸円筒状を成し、後部の中心部が上記モータ57の回転軸57Cの先端部に取り付けられ、水槽55と同軸の前上がりの傾斜状に支持されている。又、その結果、洗濯槽60はモータ57により直に回転される。このモータ57は、洗濯槽60を回転させる駆動手段として機能するようになっている。
洗濯槽60の周側部(胴部)には、小孔61が全域にわたって多数(図16には一部のみ図示)形成され、又、洗濯物掻き上げ用のバッフル62が複数設けられている(1つのみ図示)。洗濯槽60及び水槽55は、ともに前面部に開口部63,64を有しており、そのうちの洗濯槽60の開口部63の周囲部内側には、例えば液体封入形のバランスリング65が設けられている。水槽55の開口部64には、環状のゴム製のベローズ66が設けられている。このベローズ66は洗濯物出入口53と連なっている。この結果、洗濯物出入口53は、ベローズ66、水槽55の開口部64、及び洗濯槽60の開口部63を介して、洗濯槽60の内部に連なっている。
水槽55の底部には、排水口71が形成され、この排水口71は機内排水ホース72の基端部に接続され、機内排水ホース72の先端部は、前記外箱51の基台51Aの前部に配設したフィルタケース73の機内排水ホース接続口74に接続されている。
フィルタケース73は、上部に前記機内排水ホース接続口74を有している。このフィルタケース73内には、図17から図19に示すように、フィルタ部材75が収容されている。フィルタ部材75の前端部にはキャップ76が設けられている。このフィルタ部材75は、後で詳述する。
外箱51の前下部のキャップ76に対応した位置には、小扉77が設けられている。この小扉77を開けることにより、フィルタケース73に収容されているフィルタ部材75をフィルタケース73から取り出すことが可能である。
フィルタケース73の後側の下部側方には排水弁81が接続されており、この排水弁81の出口部に排水パイプ82が接続されている。排水パイプ82の先端部は、外箱51の基台1Aから機外に臨み、図示しない機外排水ホースに接続されるようになっている。
一方、フィルタケース73の後端部には循環ポンプ83が設けられている。この循環ポンプ83は、水槽55内の洗濯水を、排水口71、機内排水ホース72及びフィルタケース73を介して吸引するもので、周側部(図で上部)に吐出口84を有している。循環ポンプ83の吐出口84には、送水ホース85の基端部が接続されている。送水ホース85は、中間部を前記ベローズ66の周側方から上方へと配管しており、先端部を、ベローズ66の上部に設けた噴水ノズル86に接続して、前記洗濯槽60の内部に臨ませている。
この結果、循環ポンプ83は、図16に矢印で示すように、水槽55内の洗濯水を排水口71から機内排水ホース72−フィルタケース73(フィルタ部材75)−循環ポンプ83の経路で吸入し、この吸引した洗濯水を、送水ホース85を通じて圧送し、噴水ノズル86から洗濯槽60の内部にシャワー状に供給するものである。又、水槽55(排水口71)と、機内排水ホース72と、フィルタケース73(フィルタ部材75)と、循環ポンプ83と、送水ホース85と、噴水ノズル86と、洗濯槽60とによって、循環ポンプ83が駆動して洗濯水が循環される循環水路87が構成される。又、この場合、フィルタ部材75は、水槽55の排水口71と排水弁81との間に配置される。
フィルタケース73の前部の上部には、エアトラップ88が設けられており、このエアトラップ88と外箱1内の最上部に配設した水位センサ89との間は、エアチューブ90によって接続されている。従って、水位センサ89は、水槽55内の水位を、機内排水ホース72、フィルタケース73、エアトラップ88、及びエアチューブ90を介して検知するようになっており、水位検知手段として機能するようになっている。
その他、外箱51内の最上部には、給水弁91及び給水ケース92が設けられている。このうち、給水弁91は、入口部が図示しない水道の蛇口に接続した機外給水ホース(図示せず)に接続され、出口部が接続パイプ93に接続されている。接続パイプ93の他端部は、給水ケース92に接続されている。給水ケース92は、内部に洗剤貯留部(図示せず)を有している。給水ケース92の底部には、機内給水ホース94の基端部が接続され、機内給水ホース94の他端部は、水槽55の上部に接続されている。従って、水道水は、給水弁91、給水ケース92を介して水槽55内に供給される。
又、箱本体51Bの前面部の上部には、操作パネル95が設けられている。操作パネル95には、図14に示すように、操作スイッチからなる複数の入力部96及び運転状態等を表示する表示部97が設けられている。又、操作パネル95の裏側には、図16及び図20に示すように、マイクロコンピュータを有する制御装置98が設けられている。
制御装置98には、図20に示すように、水位センサ89からの水位検知信号と、モータ57の回転を検知する回転センサ99からの回転検知信号と、その他、図示はしないが、モータ57に流れる電流を検知する電流センサからの電流検知信号と、振動センサからの振動検知信号と、温度を検知する温度センサからの温度検知信号等が入力されるようになっている。この制御装置98は、回転センサ99からの回転検知信号に基づき、モータ57の回転数ひいては洗濯槽60の回転数を検知所要時間で除する演算をするようになっている。又、制御装置98は、これらの入力信号と、予め有する制御プログラムに基づき駆動回路106を介して、洗濯機負荷である、表示部97、モータ57、給水弁91、排水弁81等を制御する機能を有している。制御装置98は、後述するように、洗い、すすぎ、脱水の各行程を実行するように洗濯機負荷を制御するもので、本発明の制御手段を構成する。
さて、上述のフィルタ部材75は、上述したように水槽55と排水弁81との間、即ち、洗濯水に接触する位置に設けられるものである。フィルタ部材75は、図17から図19に示すように、洗濯水中の糸屑等を捕獲するリントフィルタ100と、このリントフィルタ100を支持する支持部材101とを有して構成されている。支持部材101は、リントフィルタ100を下側から受ける本体部101Aと、前述したキャップ76と、本体部101Aとキャップ76とをつなぐ連結部101Bとを有して構成されている。本体部101Aは、洗濯機の前後方向に延びて、前後方向に垂直な断面が凹状をなしている。本体部101Aの面(内周部)は、格子状になっている。連結部101Bには、外周部にねじ部101Cが形成されている。ねじ部101Cは、フィルタケース73側に設けられたねじ部73Aと螺着可能である。これにより、フィルタ部材75は、回転しながらフィルタケース73に収容或いはフィルタケース73から取り出しされる。
連結部101Bのねじ部101Cの前方の外周面には、電極部102が取り付けている。電極部102は、金属製、例えばSUS製であり、断面が連結部101Bに倣った凹状をなしている。電極部102の下部には、電極端子102Aが設けられている。電極端子102Aは、金属製、例えばリン青銅製のバネ材である。更に、連結部101Bのねじ部101Cの後方の外周面には、O状のパッキン103が取り付けられている。パッキン103は、フィルタ部材75がフィルタケース73に収容されたときに、フィルタ部材75とフィルタケース73とを水密の状態にする。
このリントフィルタ100には、当該リントフィルタ100を構成するメッシュ部分を上側から覆うようにして汚れ粒子除去フィルタ104が取り付けられている。
汚れ粒子除去フィルタ104は、第1の実施形態に示す繊維状導電性部材43Aと繊維状非導電性部材43Bを混在して、或いは第2の実施形態に示す繊維状導電性部材43Aと繊維状非導電性部材43B´を混在して構成されたものである。
汚れ粒子除去フィルタ104の繊維状導電性部材43Aは、電極部102に電気的に接続されている。汚れ粒子除去フィルタ104は、例えば、繊維状導電性部材43Aが洗濯機の前後方向に延び、繊維状非導電性部材43B(43B´)が、繊維状導電性部材43Aと交差する方向に延びて構成されている。この繊維状導電性部材43Aと繊維状非導電性部材43B(43B´)とは、第1の実施形態の図7に示すように混在(混紡)されている。
フィルタケース73の外側には、他の実施形態と同様に、電極ロッド46を有する電圧印加装置42が設けられている。この電圧印加装置42は、汚れ粒子除去フィルタ104の繊維状導電性部材43Aに電位を付与(電圧を印加する)ものである。電圧印加装置42の電極ロッド46のロッド部46Aは、上端部(先端部)がフィルタケース73の底部を貫通し、フィルタケース73内に設けられた電極端子部105に電気的に接続されている。電極端子部105は、金属製、例えばSUS製の板部材である。電極端子部105は、フィルタケース73にフィルタ部材75が収容されたときに、電極部102の電極端子102Aに接触する位置に設けられている。これにより、フィルタ部材75がフィルタケース73に収容された状態のときに、電圧印加装置42によって発生する電圧は、電極ロッド46(ロッド部46A)、電極端子部105及び電極部102(電極端子102A)を介して繊維状導電性部材43Aに印加される。又、電極ロッド46は、ナット46Bとフィルタケース73内に設けられロッド部46Aの先端部に取付けられるナット(図示しない)とでフィルタケース73の底部を挟むことによってフィルタケース73に固定されている。
電極ロッド46のロッド部46Aとフィルタケース73の底部との隙間は、シリコーンゴム等のパッキン107によって塞がれている。これにより、フィルタケース73の底部におけるロッド部46Aが貫通する部分は水密の状態となる。
次に、上記構成の作用について説明する。尚、洗濯槽60の中には洗濯物(図示せず)が予め収容されている。
本実施形態では、例えば、使用者が操作パネル95の入力部96を操作して通常の運転コース(洗い行程、すすぎ行程、脱水行程を行うコース)を選択すると、制御装置98は、入力部96から出力される信号に基づいて、まず洗濯物重量の検出を行う。洗濯物重量の検出は、洗濯槽60を所定の回転速度まで回転させ、それに要した時間と、その後、モータ57による洗濯槽60の駆動を停止させて洗濯槽60を惰性回転させ、それによって洗濯槽60の回転速度が所定の回転速度まで下降するのに要した時間とから演算するもので、洗濯物の重量をモータ57の回転負荷でもって検出するものである。この後、上記洗濯物重量の検出結果から、洗濯物重量を判定し、それに応じた、洗剤量の決定と、洗い行程及びすすぎ行程における水位の決定をする。この場合、モータ57の回転速度を検出する速度検出手段が、洗濯槽60内の洗濯物の重量を検出する重量検出手段となる。
又、制御装置98は、重量検出手段である速度検出手段から出力される信号に基づいて、洗濯物の量(負荷量)に対応して洗い行程時及びすすぎ行程時の洗濯槽60の正逆回転の制御を行っている。
制御装置98は、重量検出後、給水弁91を開放して、洗い行程用に決定した水位(洗濯物が浸される水位)まで水道水を供給する。この場合、給水ケース92の洗剤貯留部には、制御装置98による洗剤量の判定に応じた量の洗剤が予め供給されている。尚、水道水は、洗剤と混ざって洗濯水となる。
次に、制御装置98は、洗い行程を実行する。この洗い行程は、洗濯槽60を低速で正逆両方向に交互に回転させることにより行うものであり、これにより、洗濯槽60内に予め収容された洗濯物がバッフル62により掻き上げられて落とされる叩き洗いが繰り返し行われる。又、制御装置98は、洗い行程中、適宜循環ポンプ83を駆動して、水槽55(洗濯槽60)内の洗濯水を、水槽55の排水口71から排水し、循環水路87、即ち、水槽55(排水口71)と、機内排水ホース72と、フィルタケース73(フィルタ部材75)と、循環ポンプ83と、送水ホース85とを通るように送り、水槽55の開口部64の上部の噴水ノズル86から洗濯槽60内に向かってシャワー状に供給させる。これにより、洗濯槽60内の洗濯水は、洗濯槽60に戻される循環が行われると共に、循環水路87を流れる際にフィルタ部材75の汚れ粒子除去フィルタ104に接触するようになる。ここで、制御装置98は、洗い行程のときに、電圧印加装置42を制御して、汚れ粒子除去フィルタ104の繊維状導電性部材43Aに所定の電圧を印加する制御を行う。電圧の印加の制御は第1及び第2の実施形態と同様である。
これにより、洗濯水中の汚れ粒子は、汚れ粒子除去フィルタ104を構成する繊維のうち高い電位の部材(汚れ粒子除去フィルタ104が第1の実施形態の構成でなっているときは繊維状非導電性部材43B、汚れ粒子除去フィルタ104が第2の実施形態の構成でなっているときは繊維状導電性部材43A)に吸着される。従って、汚れ粒子は、洗濯水中から除去される。汚れ粒子が除去された洗濯水は、噴水ノズル86から洗濯槽60内に向かって供給される。
そして、予め設定された時間が経過すると、制御装置98は、洗濯槽60の回転を停止させると共に循環ポンプ83を停止させ、排水弁81を開放させて洗濯水の排水を行う。
次に、制御装置98は、すすぎ行程を実行する。すすぎ行程では、制御装置98は、排水弁81を閉鎖し、給水弁91を開放させて洗濯槽60内へ、所定水位まで給水する。この後、洗濯槽60を低速で正逆回転させることにより、洗濯槽60内の洗濯物はすすがれる。すすぎ水(洗濯水)は、フィルタ部材75(汚れ粒子除去フィルタ104)に接触する。この場合、制御装置98は、第1の実施形態或いは第2の実施形態と同様にして、繊維状導電性部材43Aの電位と繊維状非導電性部材43B(43B´)のゼータ電位との差が、汚れ粒子除去フィルタ104が洗い行程時の洗濯水に浸されているときよりもすすぎ行程時の洗濯水に浸されているときの方が小さくなるように制御している。
これにより、繊維状導電性部材43Aと繊維状非導電性部材43B(43B´)との間の電界強度は弱くなり、汚れ粒子は、電位の高い部材側に引っ張られ難くなる。又、汚れ粒子除去フィルタ43に電気的に吸着していた汚れ粒子は当該汚れ粒子除去フィルタ104から脱離し易くなって、汚れ粒子をすすぎ水の排水と共に機外に排出させることができ、汚れ粒子除去フィルタ104の吸着力を再生させることができる。
制御装置98は、所定時間後に、排水弁81を開放させる。これにより、水槽55(洗濯槽60)内のすすぎ水は、水槽55の排水口71から機内排水ホース72、フィルタケース73(フィルタ部材75)、排水弁81、排水パイプ82及び機外排水ホースを通じて機外へ排出される。ここで、本実施形態のすすぎ行程では、循環ポンプ83は停止しているので、汚れ粒子は、洗濯槽60を経由せず(洗濯槽60に戻されず)に、すすぎ水の排水と共に機外に排出される。これにより、汚れ粒子除去フィルタ104から離脱した汚れ粒子は、洗濯物に再付着しない。
次に、制御装置98は、脱水行程を実行する。脱水行程では、制御装置98は、排水弁81を開放した状態で洗濯槽60を一方向に高速回転をさせ、洗濯物に対して遠心脱水を行う。
脱水行程が終了することにより、通常の運転コースが終了する。
上記構成によれば、洗い行程時には、洗濯槽60の洗濯水を汚れ粒子除去フィルタ104に接触させた後、洗濯槽60に戻すように循環させているので、洗い行程時の洗濯水中から汚れ粒子を汚れ粒子除去フィルタ104で除去することができる。更に、すすぎ行程時には、循環ポンプ83が停止しているので、汚れ粒子除去フィルタ104から脱離した汚れ粒子は、洗濯槽60を経由せずに排水弁81から排出される。これにより、すすぎ行程時に汚れ粒子除去フィルタ104から脱離した汚れ粒子が、洗濯槽60内の洗濯物に再付着してしまうことを防止することができる。
その他、洗濯機がドラム式である場合においても、第1から第3の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
尚、本発明は上記し且つ図面に示す実施例に限定されず、次のような変形、拡張が可能である。
第1及び第4実施形態の汚れ防止除去フィルタ43,43´、104は、繊維状導電性部材43A及び繊維状非導電性部材43B,43B´を、不織布のように複雑に絡み合わせて混在させて構成してもよい。
第1及び第4実施形態において、電極ロッド46を示したが、この電極ロッド46の代わりに、リード線を用いてもよい。リード線を用いることにより、電圧印加装置42を任意の場所、例えば操作パネル35,95の近傍に設けてもよい。又、電極印加装置42のアースのためのリード線45の接地先は、上記実施形態に示した場所は一例に過ぎず、接地されている部材に接続しても良く、或いはリード線45を直接接地してもよい。
第1から第3の実施形態において、汚れ粒子除去フィルタ43,43´を、水槽5の下部に設けて説明したが、それ以外の場所、例えば、水槽5の内周側側面に設けてもよい。又、汚れ粒子除去フィルタ43を水槽5の内周側の上部(リントフィルタ30)に設けることにより、洗濯水の上層に浮遊する汚れ粒子を効率良く吸着することができる。
リントフィルタ30,100を、汚れ粒子除去フィルタを構成する繊維で構成し、このリントフィルタ30,100を汚れ粒子除去フィルタとしてもよい。
第3の実施形態において、繊維状非導電性部材43Bとして「ポリエステル」を用いた場合、繊維状導電性部材43Aに印加する電圧は、第2の実施形態に示すように、繊維状非導電性部材43Bよりも低い電圧としてもよい。
第2から第4に示す繊維状非導電性部材43A,43B´の繊維径は、第1の実施形態と同様に、細くすることが好ましい。又、第1から第4に示す繊維状導電性部材43A,43A´、繊維状非導電性部材43B,43B´の表面にシボを設けたり、断面を例えば星形にしたりして、汚れ粒子と接触する表面積を大きくする構成としてもよい。
繊維状導電性部材43A,43A´、繊維状非導電性部材43B,43B´として挙げた材料、寸法は、一例に過ぎず、適宜変更し得る。又、汚れ粒子除去フィルタ43,43´,104の繊維状非導電性部材43B,43B´は、2種類以上の繊維状非導電性部材から構成してもよい。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。
図面中、5は水槽、7は洗濯槽、43,43´,104は汚れ粒子除去フィルタ、43Aは繊維状導電性部材、43B,43B´は繊維状導電性部材、42は電圧印加装置(電圧印加手段)、38,98は制御装置(電圧制御手段)を示す。

Claims (4)

  1. 水槽と、
    前記水槽内に設けられ、洗濯物が収容される洗濯槽と、
    繊維状で導電性を有する繊維状導電性部材と繊維状で非導電性を有する繊維状非導電性部材とを混在して構成され、洗濯水に接触する位置に設けられる汚れ粒子除去フィルタと、
    前記繊維状導電性部材に電圧を印加する電圧印加手段と、
    洗い行程時に、前記繊維状非導電性部材のゼータ電位と前記繊維状導電性部材の電位との差について、それら繊維状非導電性部材と繊維状導電性部材との何れかの部材に対する前記洗濯水中の汚れ粒子の吸着力が高まるように、前記電圧印加手段を制御する電圧制御手段とを備えていることを特徴とする洗濯機。
  2. 前記電圧制御手段は、前記繊維状導電性部材の電位と前記繊維状非導電性部材のゼータ電位との差が、前記汚れ粒子除去フィルタが洗い行程時の洗濯水に浸されているときよりもすすぎ行程時の洗濯水に浸されているときの方が小さくなるように前記電圧印加手段を制御することを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
  3. 前記繊維状非導電性部材に、ポリアクリルアミド又はヒドロキシプロピルセルロースによる表面処理が施されていることを特徴とする請求項1又は2記載の洗濯機。
  4. 前記繊維状非導電性部材は、前記繊維状導電性部材よりも単位質量あたりの表面積が大きいことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の洗濯機。
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