JP2003311085A - 洗濯機 - Google Patents

洗濯機

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JP2003311085A
JP2003311085A JP2002122687A JP2002122687A JP2003311085A JP 2003311085 A JP2003311085 A JP 2003311085A JP 2002122687 A JP2002122687 A JP 2002122687A JP 2002122687 A JP2002122687 A JP 2002122687A JP 2003311085 A JP2003311085 A JP 2003311085A
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water
washing
washing machine
adsorbent
substance
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JP2002122687A
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English (en)
Inventor
Takehiro Nakanishi
健浩 中西
Takaaki Yonezawa
孝昭 米澤
Takeshi Murao
剛 村尾
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に電解水を用いた洗濯における洗浄性能及
びすすぎ性能を向上させる。 【解決手段】 パルセータ7の回転に伴うポンプ作用に
よって水が押し上げられる循環水路18の吐水口18b
に、リントフィルタ20と吸着体21とを一体に有する
水浄化部材19を着脱自在に装着する。吸着体21は負
の静電気を発生し易く、親油性を有するポリプロピレン
を主材とする繊維から形成された不織布である。外槽2
内に所定量の水が貯留された状態で洗い運転が行われる
と、吸着体21は水に含まれる硬度成分であるCa2+
Mg2+等を静電気により吸着するため、これらが洗濯物
に付着している皮脂汚れと結合しにくくなり、該汚れが
洗濯物から剥離し易くなる。また、吸着体21は水中の
油脂成分を吸着するため、こうした汚れが洗濯物に再付
着しにくくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衣類を洗濯するた
めの洗濯機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な渦巻式全自動洗濯機では、有底
円筒形状の外槽が振動吸収用の吊棒により懸垂支持さ
れ、その外槽の内側に、同じく有底円筒形状で周囲に多
数の脱水孔を穿孔した洗濯脱水槽が回転自在に配設さ
れ、その内底部に撹拌翼が回転自在に設けられている。
洗濯脱水槽内に水が貯留された状態で撹拌翼が回転駆動
されると、洗濯脱水槽内に水流が発生し、これによって
洗濯物が移動する。その際に、洗濯物同士や洗濯物と洗
濯脱水槽内壁面、或いは洗濯物と撹拌翼とが擦れ合い、
また、水流が洗濯物の繊維の隙間を通過することによっ
て、洗濯物の洗いが行われる。洗濯の際に使用される洗
剤は、こうした洗濯物からの汚れ成分の剥離を促進する
ほか、剥離した汚れ成分を界面活性作用により包み込ん
で汚れ成分が衣類に再付着することを防止している。
【0003】近年、環境への配慮や洗濯後の衣類に残留
する洗剤成分の人体への影響を考慮して、洗剤の使用量
を減らしたり、中性洗剤の代わりに石けんを使用したり
する動きが広まっている。こうした状況下で、本出願人
は、特開2001-300190号公報などにおいて、洗いやすす
ぎに電解水を利用した洗濯機を提案するとともに、商品
化を行っている。こうした新規の洗濯機によれば、中性
洗剤の使用量を大幅に減らしたり、汚れの種類によって
は洗剤を使用することなく洗いが行えるという大きな利
点がある。
【0004】こうした電解水を用いた場合の洗浄作用に
ついて、簡単に説明する。電解水生成器として反対極性
の電極間にイオン交換膜等の隔膜を設けない構成では、
電極に通電されることによって水が電気分解されると、
水に含まれる塩素イオンを基体として、次亜塩素酸、次
亜塩素酸イオン、塩素ガス等の含塩素物質や活性酸素種
を含む電解水が生成される。こうした含塩素物質や活性
酸素種が洗濯物に接触すると、酸化還元反応によって洗
濯物に付着している汚れ成分(有機物)を分解・変性さ
せることで洗浄を行うとともに滅菌する。
【0005】また、電解水生成器として反対極性の電極
間に隔膜が設けられた構成では、水が電気分解されると
上記のような各種物質が発生するほかに、隔膜を隔てて
陽極側に水素イオンなどを含む酸性の電解水が、陰極側
には水酸イオンなどを含むアルカリ性の電解水が生成さ
れる。特にアルカリ性の電解水はそれ自体が洗浄力を有
するため、その作用によって洗浄を行うことができる。
【0006】このように電解水は洗浄作用や滅菌作用を
有しているが、洗濯対象である衣類の汚れの種類は多種
多様であるため、必ずしも全ての汚れを電解水で充分に
洗浄できるわけではない。具体的に言うと、例えば油汚
れやひどい泥汚れなどは電解水では落ちにくい。こうし
たことから、本出願人が商品化している洗濯機では、い
わゆる洗剤ゼロコースという名称を冠した、電解水を用
いた(洗剤を使用しない)運転コースと、洗剤を使用し
た通常の運転コースとを設け、そのときの洗濯物の汚れ
の状態等に応じて、ユーザが自由に運転コースを選択で
きるようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、洗濯物
の汚れの程度の判断は一様ではないため、電解水による
洗濯では落ちにくい種類の汚れが付着した洗濯物を洗剤
ゼロコースを指定して運転を行った結果、汚れ落ちが不
充分であるという印象をユーザが持つ場合もあった。ま
た、汚れの程度や種類によって洗濯物を分別して洗濯を
行うことは手間が掛かるため、中程度の汚れである洗濯
物も軽度の汚れの洗濯物と一緒に洗剤ゼロコースで洗濯
したいというユーザの要望も強かった。
【0008】このような事情から、特に電解水を利用し
た洗濯時の洗浄性能やすすぎ性能の向上が強く要望され
ている。また、洗剤を使用した通常の運転コースであっ
ても、洗剤による洗浄効果をより高めることが可能であ
れば、洗濯物を一層きれいにすることができるととも
に、洗剤の使用量自体を減らすことができる可能性もあ
る。
【0009】本発明はこのような点に鑑みて成されたも
のであり、その主たる目的とするところは、洗浄性能や
すすぎ性能を従来よりも向上させた洗濯機を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る洗濯機は、 a)内部に収容された洗濯物を洗濯するための水を貯留す
る貯水槽と、 b)該貯水槽内に貯留された水に接触する位置に設けられ
た、負極性に帯電し易い性質を有する物質から成る吸着
手段と、を備えることを特徴としている。
【0011】ここで、上記貯水槽は、ドラム式洗濯機や
渦巻式の全自動洗濯機ではドラムや洗濯脱水槽を内側に
回転自在に備えた外槽であり、洗濯槽と脱水槽とを分離
した二槽式洗濯機では洗濯槽である。
【0012】
【発明の実施の形態、及び効果】本発明に係る洗濯機で
は、貯水槽に水が貯留された状態で洗濯が行われると
き、吸着手段はそれ自体が水や洗濯物との摩擦等によっ
て負極性に帯電する。水には一般に、硬度成分としてカ
ルシウムイオン(Ca2+)、マグネシウムイオン(Mg
2+)、鉄イオン(Fe2+)等の各種の陽イオンが存在し
ており、負に帯電した吸着手段は静電気によって上記陽
イオンを吸着する。そのため、水中の硬度成分は相対的
に減少する。洗濯物に付着している様々な汚れのうち皮
脂汚れの主成分はオレイン酸であるが、洗濯物が水に浸
漬するとオレイン酸は水中のカルシウムイオンやマグネ
シウムイオンと結合してオレイン酸カルシウムやオレイ
ン酸マグネシウムとなる。これが油脂の変性であって洗
濯物から汚れが剥離しにくくなる主要因の1つである
が、上述のように水中の硬度成分が減少することによっ
て上記のような皮脂成分の変性が起こりにくくなる。そ
の結果、こうした皮脂汚れは洗濯物から剥離し易くな
り、洗濯物はきれいになる。
【0013】また、塵芥や自動車の排気ガス等に含まれ
るカーボンなどの疎水性微粒子である汚れ成分は洗濯物
から剥離した後、正に帯電した状態で水中を漂うが、上
記のような負の静電気によって吸着手段に吸着される。
そのため上記汚れ成分が洗濯物に再付着する可能性が少
なくなり、それによって洗濯物はきれいさを保つ。更に
また、上述したように水に浮遊する汚れ成分が吸着手段
に吸着されると、水自体がきれいになって汚れ成分の含
有許容度合が回復するため、それによって洗濯物からの
汚れ成分の剥離が一段と促進され、ひいては洗濯物を一
層きれいにすることができる。
【0014】本発明に係る洗濯機では、上記のようない
くつかの要素が相まって、洗浄性能やすすぎ性能の向上
を達成することができる。
【0015】上記洗浄に関連する作用はいずれも洗剤の
使用・不使用とは無関係である。すなわち、洗濯のため
の水を電気分解して電解水を生成する電解水生成手段を
備えた洗濯機に本発明を適用した場合には、上記のよう
に洗濯物から剥離し易くなっている皮脂汚れ(有機物)
に対して電解水の酸化還元作用が効果的に働くので、こ
うした有機物を効率よく分解・変性することができる。
また、洗濯物から剥離した有機物に対しても電解水が有
効に作用する。したがって、単に電解水を用いた場合よ
りも洗浄性能やすすぎ性能を大きく向上させることがで
きる。
【0016】一方、洗剤を用いた洗濯を行う洗濯機に本
発明を適用した場合には、上記作用によって洗浄性能や
すすぎ性能が向上するが、それに加え、水の硬度成分が
減少すると、こうした硬度成分と洗剤成分(界面活性成
分)との結合の機会が減少し、洗剤成分が汚れ成分に対
して作用し易くなる。簡単に言えば、洗剤の洗浄作用が
一層効果的に発揮される。そのため、洗剤を使用した洗
濯に際しても従来より高い洗浄性能が達成される。
【0017】また、上記のような水の硬度成分や汚れ成
分の吸着は、吸着手段と水との接触面積が広いほど効率
的に行われる。したがって、該吸着手段は微視的に見た
ときの表面積が広いことが好ましく、具体的な態様とし
ては、細い繊維が微小な隙間を形成した状態で集合した
繊維集合体や、多数の連続的な微小気泡を内部に有する
多孔質体(発泡体)である構成とすることができる。
【0018】上記「負極性に帯電し易い性質」とは、換
言すれば電子を受け取り易い性質であるから、吸着手段
を構成する物質は、電子を放出し易い物質から電子を受
け取り易い物質への序列を表すいわゆる帯電列におい
て、下位に序される、つまりはそれだけ負に帯電し易い
性質を有する物質とするとよい。また、物質の帯電し易
さは、或る物質で摩擦したときの帯電量で示すことがで
きる。1つの目安として、吸着手段を構成する物質は、
帯電量が500V以上であるものとするとよい。例えば
アセテート(550V)はこの条件を満たすが、羊毛
(8.5%)は満たさない。
【0019】また、物質の帯電し易さは、所定条件下
(通常20℃40%RH)での摩擦帯電圧で示すことも
できる。1つの目安として、吸着手段を構成する物質
は、摩擦帯電圧(20℃、40%RH)が4000V以
上であるものとするとよい。例えばアクリル編物(70
00V)はこの条件を満たすが、羊毛織物(3500
V)は満たさない。なお、一般に合成樹脂では静電気の
発生が好ましくない現象を引き起こすことが多いため、
静電気の発生を抑制するべく帯電防止加工が施されてい
ることが多いが、こうした加工が為されると摩擦帯電圧
は4000Vを大きく下回ることが多い。したがって、
こうした加工が為された物質は意図的に避けられる。
【0020】但し、上記のように帯電し易い物質であっ
ても、吸湿してしまうと静電気が放出され易くなり帯電
性が劣化する。そこで、静電気による高い吸着作用を発
揮するために、前記吸着手段を構成する物質は、吸湿性
が低い物質であることが好ましい。1つの目安として、
吸着手段を構成する物質は、吸湿度が5%以下であるも
のとするとよい。例えばナイロン(4.5%)はこの条
件を満たすが、アセテート(6.5%)は満たさない。
【0021】具体的には、上記吸着手段を構成する物質
は各種の合成樹脂材を用いることができるが、特に、ポ
リプロピレン、ポリエステル、アクリル、ポリウレタ
ン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ンのいずれかを主材とする物質では、上記のような硬度
成分や汚れ成分を吸着するのに充分な静電気を発生する
ことができるので、好ましい物質である。もちろん、上
記記載の合成樹脂材を主材としていても帯電防止加工が
施されていると帯電しにくいから、帯電防止加工が施さ
れていないことが好ましい。また、上記物質を主材とし
て、それ以外に他の物質を混合又は組み合わせた複合的
な材料でもよい。こうした複合的な材料では帯電性を向
上させたり、或いはその他の好適な性質を持たせること
ができる。
【0022】なお、洗濯に伴って洗濯物から剥離した皮
脂やそのほかの油汚れ成分が洗濯物に再付着しないよう
にするために、前記吸着手段を構成する物質は、親油性
を有するものであると更に好ましい。これにより、洗浄
性能が一段と向上するとともに、こうした油汚れが洗濯
脱水槽や撹拌翼などの洗濯機側に付着することも軽減す
ることができる。
【0023】実用的に、吸着手段は上記貯水槽の一部に
設けられるから、水に含まれる硬度成分や汚れ成分をで
きる限りむらなく吸着するには、貯水槽に貯留されてい
る水が満遍なく接触可能な位置に該吸着手段が設けられ
ていることが望ましい。そこで、本発明の一実施形態と
して、前記貯水槽としての外槽の内側に回転自在に配設
した洗濯脱水槽と、該洗濯脱水槽の内底部に回転自在に
設けた撹拌翼と、前記洗濯脱水槽の内壁に沿って縦方向
に設けられ、前記撹拌翼の回転によってその内部に水が
押し上げられる循環水路と、を具備する洗濯機であっ
て、前記循環水路を通って循環する水が通過又は接触す
る位置に前記吸着手段を設けた構成とすることができ
る。
【0024】この構成では、撹拌翼の回転によって水は
撹拌されるとともに、該撹拌翼のポンプ作用により水が
循環水路内を押し上げられてその上部の吐水口から洗濯
脱水槽内に吐き出される。その際に、水の少なくとも一
部は前記吸着手段を通過又は接触する。この循環水路内
には貯水槽である外槽内に貯留されている水がほぼ満遍
なく通過するから、吸着手段はその水に含まれる硬度成
分や汚れ成分を効率よく吸着し、水からそれら成分を除
外しつつ水をきれいにすることができる。したがって、
本実施形態によれば、洗浄性能やすすぎ性能の向上に有
利である。
【0025】また、吸着手段自体の汚れが進行してきた
場合を考慮すると、ユーザがこれを容易に取り外して洗
浄できることが好ましい。そこで一実施形態として、前
記吸着手段は、前記循環水路の吐水口に設けられる糸屑
捕集用のフィルタと一体に着脱可能である構成とすると
よい。この構成によれば、洗濯終了後等にユーザが糸屑
捕集用フィルタに捕集されているゴミを除去するために
該フィルタを洗濯機から取り外す際に吸着手段も同時に
外れるので、ユーザがその吸着手段の汚れ状況を容易に
目視で確認し易く、必要に応じて洗浄するのも容易であ
る。したがって、メンテナンス性が良好であるととも
に、吸着手段を常に清潔に保ち、洗濯機の高い洗浄性能
を常に発揮させることができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明に係る洗濯機の一実施例である
渦巻式の全自動洗濯機について、図1〜図3を参照して
詳細に説明する。
【0027】図1は本実施例の全自動洗濯機の要部の右
側面縦断面図である。この洗濯機は、筐体1の内部に、
上記貯水槽としての有底円筒形状の外槽2が設けられ、
外槽2の内部には、周壁に多数の脱水孔を有する有底円
筒形状の洗濯脱水槽5が主軸6を中心に回転自在に軸支
されている。外槽2は長さの異なる吊棒3、4(図1で
は各1本ずつが見えているが実際には各2本ずつ存在す
る)により吊支されることにより、外槽2及び洗濯脱水
槽5の中心軸線CLが鉛直線VLに対して所定角度α
(例えば10°程度)だけ前方側に傾けて配置されてい
る。
【0028】洗濯脱水槽5の内底部には洗濯物を撹拌す
るためのパルセータ(撹拌翼)7が配置され、該パルセ
ータ7は主軸6の内部に挿通された翼軸8により、中心
軸線CL周りに回転自在である。主軸6及び翼軸8の延
伸上にはダイレクトドライブ用のモータ9と、動力切換
え用のクラッチ10とが設けられている。クラッチ10
は、主として洗い運転やすすぎ運転時に翼軸8を介して
パルセータ7のみを一方向又は両方向に回転駆動し、脱
水運転時には主軸6及び翼軸8を介して、洗濯脱水槽5
とパルセータ7とを一体に一方向に回転駆動するべく軸
の連結を切換える。
【0029】外槽2の上面開口の後方上部には、内部に
洗剤や柔軟仕上剤等を収容するための洗剤容器12を前
方に引き出し自在に備えた注水部11が設けられてい
る。注水部11には、途中に給水バルブ14a及び仕上
剤バルブ14bが設けられた給水管13が接続されてお
り、給水バルブ14a及び仕上剤バルブ14bが開放さ
れると、外部の水道栓等から給水管13を通して注水部
11に水が流れ込み、該注水部11の下方の開口から外
槽2内に向けて水が吐き出される。洗剤容器12内に洗
剤が収容されている場合、洗い運転の給水時に給水バル
ブ14aが開かれると洗剤は水に押し流されて外槽2内
に投入される。また、洗剤容器12内に柔軟仕上剤が収
容されている場合、最終すすぎ運転の給水時に仕上剤バ
ルブ14bが開かれると柔軟仕上剤は水に押し流されて
外槽2内に投入される。
【0030】外槽2の底壁の前端部、つまり最低部には
排水管15の一端が接続されており、この排水管15は
排水バルブ16により開閉されるようになっている。排
水管15の他端は、図示しないが、起立自在な排水ホー
スを介して外部の排水溝に連なっている。
【0031】外槽2の底部の前壁面には、外槽2内に貯
留された水を電気分解するために、複数枚の板状の電解
用電極17aを電解室17b内部に備えた電解水生成部
17が着脱可能に設けられている。電解水生成部17の
電解室17bと外槽2内部とは、上下にそれぞれ略水平
に延びる二本の連通管17c,17dを介して連通して
いる。電解用電極17aは耐腐食性を有するべくチタン
の表面に白金をコーティングしたものであり、この電解
用電極17aが水中に没する状態で電解用電極17a間
に所定電圧を印加すると、次亜塩素酸などの含塩素物質
と活性酸素種とを含む電解水が生成され、これによって
洗い性能を高めることができるとともに除菌作用を発揮
することができる。なお、この点については後で詳しく
述べる。
【0032】洗濯脱水槽5の周壁内側には、その底部か
ら中央付近まで縦方向に延伸する循環水路18が形成さ
れている。この循環水路18の下端にはパルセータ7の
外側にごく近接して開口した揚水口18aを有し、循環
水路18の上部には洗濯脱水槽5の内側に向いた吐水口
18bが形成されている。そして、その吐水口18bの
前面には、糸屑等の比較的大きな固形浮遊物を捕集する
ためのリントフィルタ20と後述する吸着体21とが上
下に並べて設けられた水浄化部材19が、着脱自在に装
着されている。
【0033】図4はこの水浄化部材19を中心とする図
1中のA部の拡大図、図5は水浄化部材19の外観斜視
図である。水浄化部材19において、プラスチック製の
本体部19aの上部側には大きな通水開口19bを入口
とする縦長形状のリントフィルタ20が固着され、下部
側には内部に扁平矩形状の吸着体21を収納し前面壁に
多数の通水孔19dを穿孔した収納部19cが形成され
ている。また、本体部19aは底面に係止孔19e、上
端には樹脂の弾力性を利用したばね板部19fを有し、
ばね板部19fの上面には係止突部19gを備える。
【0034】一方、循環水路18の吐水口18bの前方
には水浄化部材19が嵌め込まれる凹部18cが形成さ
れており、該凹部18cの底面には水浄化部材19の係
止孔19eに挿入される係止突部18dが設けられ、上
部には水浄化部材19の係止突部19gが挿入される係
止孔18eが穿孔されている。したがって、係止突部1
8dが水浄化部材19の係止孔19eに挿入された状態
で、水浄化部材19のばね板部19fを押し下げること
により、水浄化部材19を凹部18cから容易に取り外
す、又は逆に凹部18cに装着することができる。
【0035】リントフィルタ20は従来から利用されて
いるもので、細かい網目状の袋である。一方、吸着体2
1は、ポロプロピレンを主材とする繊維で形成された不
織布である。ポロプロピレンは負極性に帯電し易く、特
に、洗濯対象である大半の衣類よりも負に帯電し易いと
いう性質を有し、しかも吸湿度が低い。そのため、洗濯
脱水槽5の内部において、容易に負の静電気を発生す
る。また、ポリプロピレンは親油性を有しており、その
表面に油脂成分を保持し易い。更に、吸着体21は繊維
の集合体であるため単位体積当たりの表面積が非常に広
く、且つその絡み合った繊維の隙間を水が通過し易くな
っている。
【0036】本洗濯機では、外槽2の内部に所定量の水
が貯留された状態でパルセータ7が回転駆動されると、
パルセータ7の上面に設けられている撹拌羽根7aによ
って、ほぼ中心軸線CLの周りに回転する水流が洗濯脱
水槽5内に生じる。もちろん、中心軸線CLは傾斜して
いるため、重力の作用等により水流には縦方向の動きも
加わるが、実質的にはほぼ中心軸線CLの周りであると
看做し得る。それと同時に、パルセータ7の下面と洗濯
脱水槽5の底壁との間の狭い空間をポンプケーシングと
し、パルセータ7の裏面に放射状に形成されている裏羽
根7bのポンプ作用によって、洗濯脱水槽5の底壁と外
槽2の底壁との間にある水が通水口5aを通して吸い上
げられ、循環水路18の揚水口18aに勢いよく送り込
まれる。それによって循環水路18の内部に水が押し上
げられ、吐水口18bからリントフィルタ20及び吸着
体21を通過して洗濯脱水槽5内へと吐き出される。
【0037】溶け残った洗剤滓や水に混入している糸屑
等の大きな固形浮遊物は、その際にリントフィルタ20
に捕集される。一方、水に含まれる硬度成分、汚れ成
分、油脂成分などは吸着体21を構成する繊維の表面に
吸着される。この吸着は水が吸着体21の内部を通過す
る際に起きるのみならず、水が吸着体21に接触しただ
けでも起きる。このときの吸着作用については、後で詳
細に説明する。
【0038】図2は本実施例による全自動洗濯機の電気
系構成図である。図2において、制御の中心には、CP
U、RAM、ROM、タイマなどを含んで構成される制
御部30が据えられている。制御部30には、複数の操
作キーを備えて成る操作部31から操作信号が入力され
るとともに、外槽2の内部に貯留された水の水位を検知
するための水位センサ33から水位検知信号が入力され
る。また、制御部30はインバータ駆動部35を介して
モータ9の回転を制御するとともに、負荷駆動部34を
介して給水バルブ14a、仕上剤バルブ14b、排水バ
ルブ16、及びクラッチ10の動作を制御するととも
に、電解用電極17aへの印加電圧を制御する。また、
制御部30は操作キーの操作に応じた表示などを表示部
32に行わせる。
【0039】以上の構成を有する本実施例の全自動洗濯
機では、洗剤を使用した通常の洗濯を行うための複数の
運転コースとは別に、電解水を利用することによって洗
剤を使用することなく洗濯を実行する洗剤ゼロコースを
設けている。この洗剤ゼロコースによる運転を行う場合
の動作を、図3のフローチャートに沿って説明する。
【0040】使用者は洗濯物を洗濯脱水槽5に収容し、
操作部31により所定の設定を行った後にスタートボタ
ンを押す。これに応じて運転が開始されると、制御部3
0はまず洗濯脱水槽5に投入された洗濯物の量つまり負
荷量を検知し、その負荷量に応じた洗濯水位を決定する
(ステップS1)。具体的な負荷量検知方法としては、
モータ9を介してパルセータ7を短時間回転させ、それ
による惰性回転が継続する時間に応じて負荷量を決定す
る。もちろん、負荷量検知はこの方法に限らず、いかな
る方法を用いてもよい。
【0041】その後、それぞれ中間脱水行程(ステップ
S5、S9)を挟んで、予洗い行程(ステップS2〜S
4)、電解洗い行程(ステップS6〜S8)、電解すす
ぎ行程(ステップS10〜S12)を順次実行し、最後
に最終脱水行程(ステップS13)を実行して洗濯運転
を終了する。予洗い行程、電解洗い行程、電解すすぎ行
程はそれぞれ、給水、洗い又はすすぎ運転、排水という
手順を踏み、洗い又はすすぎ運転では少なくともその一
部期間にパルセータ7を回転駆動する。その際の回転駆
動の駆動パターンや駆動時間などは通常、同一ではない
が(同一でもよい)、基本的な作用は同じであるので、
ここでは電解洗い行程について述べる。
【0042】すなわち、制御部30は給水バルブ14a
を開放し、外槽2に洗濯水位まで給水を行う(ステップ
S6)。そして、給水が終了したならば(又は洗濯水位
よりも低い位置に設定された所定水位を超えたならば)
電解水生成部17の電極17aに所定の電圧を印加して
水の電気分解を開始するとともに、モータ9を駆動する
ことによってパルセータ7を所定速度で反転回転させ
る。
【0043】洗濯のために水道水を使用する場合、水道
水には不純物成分の一つとして塩素イオンが含まれる。
そのため、電解用電極17aに電圧が印加され水の電気
分解が開始されると、電解用電極17aの周囲には塩素
イオンの化学反応物質として、次亜塩素酸(HCl
O)、次亜塩素酸イオン(ClO-)、塩素ガス(C
2)などの含塩素物質が発生し、またそうした反応の
過程で活性酸素種も発生する(これら各種成分を含有す
る水を電解水と呼んでいる)。これらは、それ自体が洗
浄能力や滅菌力を有する。
【0044】パルセータ7の回転により上記のようなポ
ンプ作用が生じると、洗濯脱水槽5の底壁下方から通水
口5aを経て水が吸い上げられるため、外槽2の周壁と
洗濯脱水槽5の周壁との間には、上から下へ向かう水の
流れが形成される。そのため、上側の連通管17cを通
って外槽2から電解室17b内に水が流れ込み、電解室
17b内で発生した含塩素物質や活性酸素種を伴って下
側の連通管17dを通って外槽2へと流出してゆく。こ
うした水流によって電解室17b内には常に新鮮な(こ
こでは「電解されていない」という意味)水が流れ込む
ため、高い効率で水の電気分解が行われる。
【0045】外槽2内に流れ出した含塩素物質や活性酸
素種は水流に乗って洗濯脱水槽5内に入り、これによっ
て洗濯物に接触して該洗濯物に付着している汚れ成分
(有機物)を酸化・還元作用で分解・変性させることに
より洗浄を行うとともに、洗濯物に付着している(及び
水に含まれる)各種雑菌を死滅させる。また、水中に存
在している上記汚れ成分や各種雑菌に対しても上記作用
を及ぼす。
【0046】一方で、パルセータ7が回転することによ
って、上述したように循環水路18に水が押し上げら
れ、吸着体21に接触又はこれを通過した水が洗濯脱水
槽5内に環流する。上述したように吸着体21は負に帯
電し易いため、洗濯物との摩擦等によって吸着体21は
負極性の静電気を持つ。すると、水に対して次のような
作用を及ぼす。 (1)水に含まれる硬度成分であるCa2+、Mg2+、F
2+等の陽イオンを負の静電気によって吸着し、その水
の硬度成分を減少させる。 (2)洗濯物から剥離して水中に浮遊するカーボン等の
疎水性微小粒子である汚れ成分を、静電気によって吸着
する。 (3)吸着体21を構成する物質自体が親油性であるこ
とにより、水中に浮遊する油脂成分を吸着する。
【0047】洗濯物に付着している皮脂汚れの主成分は
オレイン酸であるが、洗濯物が水に浸漬するとオレイン
酸は水中のCa2+、Mg2+と結合してオレイン酸カルシ
ウムやオレイン酸マグネシウムとなる。このように油脂
が一旦変性してしまうと洗濯物から剥がれにくくなる
が、上記(1)の作用によって結合対象である水中の陽
イオン量が減少するため、油脂の変性が起こりにくくな
る。その結果、皮脂汚れは摩擦などによる機械的作用に
よって洗濯物から剥離し易くなり、また電解水による酸
化・還元作用が働き易くなる。そのため、電解水の洗浄
効果が一段と発揮される。
【0048】また、洗濯物には自動車の排気ガスや工場
などから排出される煤煙などに多く含まれるカーボン等
の疎水性微粒子である汚れが付着しているが、これら汚
れ成分は洗濯物同士の摩擦等によって洗濯物から剥離し
て水中に浮遊する。こうした微粒子は主として正に帯電
しているため、上記(2)の作用により吸着体21の表
面に吸着される。また、水に浮遊する油脂成分は上記
(3)の作用により、吸着体21に吸着される。こうし
たことから、水に含まれる上記のような汚れ成分が水か
ら除去されるため、洗濯物に再付着するのを軽減するこ
とができ、それによって洗浄性能が向上する。
【0049】更にまた、一般に、水は汚れ成分を含むこ
とのできる一種の飽和限界を有しており、水が汚くなる
ほど、洗濯物からの更なる汚れ成分の剥離の効率が落ち
る。これに対し、上記のように水に浮遊する汚れ成分が
吸着体21に吸着されると、水自体がきれいになって上
記飽和限界までの許容量が上がるため、それによって洗
濯物からの汚れ成分の剥離が一段と促進され、これによ
っても洗浄性能が向上する。
【0050】上述したように、電解洗い行程時には、電
解水による洗浄作用と吸着体21による硬度成分及び汚
れ成分の吸着作用とが相まって、洗濯物に付着していた
各種の汚れをきれいに洗浄することができ、従来の単に
電解水を用いた洗濯の場合よりも洗浄性能を確実に向上
させることができる。
【0051】なお、吸着体21には硬度成分のほかに各
種の汚れ成分が付着するが、こうした汚れが溜まると、
繊維の隙間の通水性が悪くなるのみならず不衛生でもあ
る。そこで、ユーザは適宜の時機に吸着体21を掃除す
ることが好ましい。本実施例の全自動洗濯機では、吸着
体21はリントフィルタ20と一体に水浄化部材19に
設けられており、通常、ユーザはリントフィルタ20に
溜まったゴミを除去するために、洗濯毎或いは適宜の時
機に水浄化部材19を取り外すから、その際に吸着体2
1の汚れを目視で確認し、必要に応じて掃除を行うよう
にすることができる。
【0052】上記電解洗い行程時の前に行われる予洗い
行程の電解予洗い時(ステップS3)にも同様にして洗
浄が行われる。したがって、本洗濯機で洗剤ゼロコース
が実行される場合、実質的に2回の洗い行程が実行され
るのと同等である。
【0053】一方、電解すすぎ行程の電解すすぎ時(ス
テップS11)には、電解水による洗浄作用よりもむし
ろ滅菌作用を利用する。そのため、給水後の所定時間
は、パルセータ7を回転させずに水を電気分解すること
によって、洗濯物が電解水につけおかれる状態とし、そ
れから所定時間経過後にパルセータ7の回転を開始して
洗濯物を撹拌する。更に、パルセータ7を回転し始めて
から所定時間が経過したならば、水の電気分解を停止
し、仕上剤バルブ14bを暫時開放することにより柔軟
仕上剤を外槽2内に投入する。このときには水の電気分
解が行われていなので、柔軟仕上剤の成分が電解水の成
分と結合することなく、充分に洗濯物作用させることが
できる。
【0054】以上のようにして、本実施例の全自動洗濯
機では、洗剤ゼロコースにおける洗浄性能及びすすぎ性
能を従来よりも向上させることができるので、従来、電
解水を用いた洗濯では充分にきれいにならなかったよう
な汚れが付着している洗濯物も、きれいに洗濯すること
ができるようになる。
【0055】なお、吸着体21による上記(1)〜
(3)の作用はいずれも洗剤の不使用とは無関係である
から、洗剤を用いた運転コースにおいても吸着体21は
有用であって同様の効果を生じる。更にまた、特に洗剤
を用いた場合には次のような作用が生じ得る。
【0056】一般に、洗剤に含まれる洗剤成分(界面活
性成分)は水の中の硬度成分と結合し易い。硬度が高い
いわゆる硬水では洗剤の洗浄性能が落ちると言われるの
は、そのためである。一般に、日本の水道水は欧州など
の水道水に比べれば硬度が低いが、その硬度は地域差や
水道水の水源による相違(例えば川、地下水等)があ
る。本洗濯機では吸着体21により水の硬度成分が減少
するため、こうした硬度成分と洗剤成分との結合の機会
が減少し、洗剤成分が汚れ成分に対して作用し易くな
る。そのため、洗剤の洗浄作用が充分に発揮され、それ
によって従来よりも高い洗浄性能が達成される。
【0057】上記実施例の洗濯機では、吸着体21とし
てポリプロピレンを主材とする繊維から形成された不織
布を用いていたが、これ以外に様々な材料や形態とする
ことができる。
【0058】すなわち、吸着体21を構成する物質が有
するべき必須条件は負極性に帯電し易いことである。そ
のためには、いわゆる帯電列において下位に序される物
質が好ましい。主な物質について、帯電列を上位から順
に記すと、アスベスト、人毛、ガラス、羊毛、ナイロ
ン、レーヨン、鉛、絹、木綿、麻、木材、人の皮膚、ア
セテート、アルミニウム、紙、鉄、銅、ニッケル、ゴ
ム、ポリプロピレン、ポリエステル、アクリル、ポリウ
レタン、ポリエチレン、塩化ビニル、となる。帯電列で
は下位に配されるほど負に帯電し易いから、下位の物質
ほど吸着体21の材料として好ましいと言える。
【0059】また、物質の帯電し易さは、或る物質で摩
擦したときの帯電量で示すことができる。1つの目安と
して、吸着体21として好ましい物質は、帯電量が50
0V以上であるものとするとよい。例えばアセテート
(550V)はこの条件を満たすが、羊毛(8.5%)
は満たさない。また、物質の帯電し易さは、所定条件下
(通常20℃40%RH)での摩擦帯電圧で示すことも
できる。1つの目安として、吸着体21として好ましい
物質は、摩擦帯電圧(20℃、40%RH)が4000
V以上であるものとするとよい。例えばアクリル編物
(7000V)はこの条件を満たすが、羊毛織物(35
00V)は満たさない。
【0060】また、いかに帯電し易い物質であっても、
吸湿してしまうと静電気が放出され易く、帯電を維持す
るのが困難になる。そこで、吸着体21は吸湿性が低い
ことが好ましく、1つの目安としては吸湿度が5%以下
であるとものとするとよい。
【0061】上記帯電列でポリプロピレンから下位の物
質はこうした条件をほぼ満たす物質であり、吸着体21
の主材として好適であると言える。また、上記帯電列に
は序されていないものの同様の特性を有する物質も吸着
体21の主材として好適である。これらを合わせると、
吸着体21として好ましい物質としては、ポリプロピレ
ン以外に、ポリエステル、アクリル、ポリウレタン、ポ
リエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなど
が挙げられる。もちろん、これらのいずれかを主材とし
て、他の物質を混合又は組み合わせた複合的な材料でも
よい。
【0062】また、吸着体21の形態は表面積が広いこ
とが好ましく、上記のような合成樹脂製の繊維から成る
もの以外に、多数の連続的な微小気泡を有する多孔質体
(発泡体)などでもよい。
【0063】また、上記実施例では、吸着体21をリン
トフィルタ20と並べて設けていたが、上述したような
吸着体の作用から考えれば、吸着体は外槽内に貯留され
る水が接触する位置であれば、いかなる位置に設けるこ
ともできる。但し、吸着体を容易に掃除できることが好
ましいから、ユーザにより着脱が容易な位置に設けるこ
とが望ましい。
【0064】例えば、リントフィルタの内側に吸着体を
設け、吸着体を通過した水がリントフィルタを通過して
洗濯脱水槽内に環流する構成としてもよい。また、洗濯
脱水槽の内部、好ましくは周面に、ポケット状で通水性
を有する(例えばネット状の)収納袋を取り付け、該収
納袋の内部に吸着体を収納する構成としてもよい。ま
た、パルセータ7の一部に吸着体を装着できる構成とし
てもよい。また、吸着体は必ずしも洗濯脱水槽や外槽の
中に配置されていなくともよく、例えば、循環ポンプな
どを用いて外槽から水を吸引して外槽に環流する構成で
は、その循環経路の途中に吸着体を設けてもよい。
【0065】また、上記実施例は本発明の単に一例であ
るから、上記記載以外にも、本発明の趣旨の範囲で適宜
変更や修正を行えることは明らかである。例えば、本発
明は渦巻式の全自動洗濯機のみならず、ドラム式洗濯機
や2槽式洗濯機に適用しても有用であることは明白であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例による全自動洗濯機の右側
面縦断面図。
【図2】 本実施例の全自動洗濯機の電気系構成図。
【図3】 本実施例の全自動洗濯機における標準的な洗
剤ゼロコースの流れを示すフローチャート。
【図4】 本実施例の全自動洗濯機における水浄化部材
を中心とする図1中のA部の拡大図。
【図5】 本実施例の全自動洗濯機における水浄化部材
の外観斜視図。
【符号の説明】
2…外槽 5…洗濯脱水槽 5a…通水口 6…主軸 7…パルセータ 7a…撹拌羽根 7b…裏羽根 8…翼軸 9…モータ 17…電解水生成部 17a…電解用電極 17b…電解室 17c,17d…連通管 18…循環水路 18a…揚水口 18b…吐水口 18c…凹部 18d…係止突部 18e…係止孔 19…水浄化部材 19a…本体部 19b…通水開口 19c…収納部 19d…通水孔 19e…係止孔 19f…ばね板部 19g…係止突部 20…リントフィルタ 21…吸着体 30…制御部
フロントページの続き (72)発明者 村尾 剛 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 3B155 AA01 AA03 AA23 BB08 BB09 BB14 CA02 CA05 CB35 DC22 FD04 FD08 FE01 FE15 MA01 MA02 MA06 MA08 4G066 AC13B AC15B AC17B AE04B BA16 BA22 CA01 CA05 CA21 CA45 CA56 DA08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)内部に収容された洗濯物を洗濯するた
    めの水を貯留する貯水槽と、 b)該貯水槽内に貯留された水に接触する位置に設けられ
    た、負極性に帯電し易い性質を有する物質から成る吸着
    手段と、 を備えることを特徴とする洗濯機。
  2. 【請求項2】 前記吸着手段は、繊維集合体又は多孔質
    体であることを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。
  3. 【請求項3】 前記吸着手段を構成する物質は、帯電特
    性の序列を表す帯電列で下位に序されるものであること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の洗濯機。
  4. 【請求項4】 前記吸着手段を構成する物質は、吸湿性
    が低い物質であることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れかに記載の洗濯機。
  5. 【請求項5】 前記吸着手段を構成する物質は、ポリプ
    ロピレン、ポリエステル、アクリル、ポリウレタン、ポ
    リエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンのい
    ずれかを主材とすることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれかに記載の洗濯機。
  6. 【請求項6】 前記吸着手段を構成する物質は、親油性
    を有するものであることを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれかに記載の洗濯機。
  7. 【請求項7】 前記貯水槽としての外槽の内側に回転自
    在に配設した洗濯脱水槽と、該洗濯脱水槽の内底部に回
    転自在に設けた撹拌翼と、前記洗濯脱水槽の内壁に沿っ
    て縦方向に設けられ、前記撹拌翼の回転によってその内
    部に水が押し上げられる循環水路と、を具備する洗濯機
    であって、前記循環水路を通って循環する水が通過又は
    接触する位置に前記吸着手段を設けたことを特徴とする
    請求項1〜6のいずれかに記載の洗濯機。
  8. 【請求項8】 前記吸着手段は、前記循環水路の吐水口
    に設けられる糸屑捕集用のフィルタと一体に着脱可能で
    あることを特徴とする請求項7に記載の洗濯機。
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