JP5467526B2 - 信号処理装置およびフィールド機器を用いた通信システム - Google Patents

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Description

本発明は、フィールド機器から入力したハイブリッド通信信号の信号処理を行う信号処理装置およびフィールド機器を用いた通信システムに関するものである。
フィールド機器は石油化学や上下水道、製鉄等に配置され、温度や圧力、液位、流量等といった物理量をプロセス値として検出している。そして、検出したプロセス値(アナログプロセス値)をアナログ信号として、離れた場所に配置している装置(信号処理装置)に出力を行っている。この種のフィールド機器としては、例えば圧力・差圧電送器、流量計、温度計、バルブポジショナ等がある。
図6はフィールド機器を用いた通信システムの一例を示しており、フィールド機器101と信号処理装置102と上位システム103とを備えて構成している。フィールド機器101は4〜20ミリアンペアや1〜5ボルト等のアナログプロセス値(アナログ信号)として生成している。また、フィールド機器101は機器の固体情報を示すタグ情報や状態を示すステータス情報等をデジタルプロセス値(デジタル信号)として生成している。
フィールド機器101はデジタル信号をアナログ信号よりも高い周波数で変調し、アナログ信号にデジタル信号を重畳してハイブリッド通信信号として出力している。これにより、アナログプロセス値とデジタルプロセス値とを一括して信号処理装置102に出力している。
信号処理装置102は外部端子111とアナログローパスフィルタ(以下、ALPF)112とAD変換部113とアナログプロセス値出力部(図中ではPV値出力部)114とアナログバンドパスフィルタ(以下、ABPF)115と復調器116とデジタルプロセス値出力部(図中ではDPV値出力部)117とを備えて構成している。外部端子111はハイブリッド通信信号をフィールド機器101から入力する。
ALPF112はアナログのハイブリッド通信信号の中から低周波の成分(直流成分のアナログ量)を抽出する。この抽出した低周波成分の信号はフィールド機器101のアナログ信号になる。このアナログ信号をAD変換部113がデジタルデータに変換してアナログプロセス値としている。そして、アナログプロセス値出力部114が上位システム103にアナログプロセス値を出力している。
ABPF115はアナログのハイブリッド通信信号の中から所定周波数帯域(ALPF112より高い周波数帯域)の成分を抽出する。ABPF115が抽出する成分をフィールド機器101が変調したデジタル信号の周波数とすることで、変調されたデジタル信号が抽出される。復調器116はこのデジタル信号を元の周波数に復調する。復調した信号はデジタルプロセス値であり、これをデジタルプロセス値出力部117が上位システム103に出力する。
以上により、フィールド機器101が出力したハイブリッド通信信号を信号処理装置102が信号処理を行うことで、アナログプロセス値およびデジタルプロセス値を生成し、上位システム103に出力することができる。この種の技術としては、例えば特許文献1に開示されている技術がある。
特開2006−33651号公報
フィールド機器101が出力するハイブリッド通信信号はアナログ信号にデジタル信号を重畳した信号である。このうちデジタル信号にはアナログの直流成分(DC成分)が含まれており、これが要因でアナログ信号の波形に影響を与える。図7(a)および(b)はそれぞれ信号処理装置2におけるハイブリッド通信信号の波形およびアナログ信号の波形を示している。
同図(a)および(b)に示されるように、ハイブリッド通信信号の波形開始時および波形終了時にアナログ信号に波形変化を生じている。これは、アナログ信号のハイ(High)とロー(Low)とにアンバランスを生じること等を主要因とするものである。この波形変化がノイズとなり、アナログプロセス値出力部114が出力するアナログプロセス値に誤差(フィールド機器101が検出した物理量に対する誤差)を生じる。よって、アナログプロセス値は正確な値ではなくなる。
従って、デジタル信号がアナログ信号に与える影響を排除するようにしなければならない。これに対し、ALPF112のフィルタリング処理の時定数を大きくすることにより、デジタル信号の影響を抑制することはできる。ただし、時定数を大きくすると、フィルタリング処理に非常に長い時間を要し、全体の処理時間が長時間化する。
そこで、本発明は、正確且つ高速にハイブリッド通信信号の信号処理を行うことを目的とする。
以上の課題を解決するため、本発明の第1の信号処理装置は、アナログ信号にこのアナログ信号とは異なる周波数に変調したデジタル信号を重畳したハイブリッド通信信号を出力するフィールド機器から前記ハイブリッド通信信号を入力して信号処理を行う信号処理装置であって、前記デジタル信号の波形を検出する波形検出部と、前記ハイブリッド通信信号のうちの低周波成分を抽出してアナログ信号とするアナログ信号抽出部と、前記デジタル信号の波形検出開始時および波形検出終了時に、前記デジタル信号による前記アナログ信号の波形変化を補正する補正処理部と、前記デジタル信号の波形検出開始時および波形検出終了時に前記ハイブリッド通信信号に重畳される波形のうち、前記アナログ信号抽出部により抽出される低周波成分に対応する波形を、前記デジタル信号の波形検出開始時および波形検出終了時をそれぞれ基点とする波形として予め記憶する補正データ記憶部と、を備え、前記補正処理部は、前記デジタル信号の波形検出開始時および波形検出終了時に、前記補正データ記憶部に記憶された前記波形を前記アナログ信号の波形から差し引くことを特徴とする。
この信号処理装置によれば、デジタル信号の波形検出開始時および波形検出終了時にアナログ信号の波形変化を補正している。これにより、デジタル信号がアナログ信号に与える影響を抑制することができ、フィルタリング処理に格別の処理を要求することなく、正確且つ高速に信号処理を行うことができる。
本発明の第2の信号処理装置は、第1の信号処理装置であって、前記ハイブリッド通信信号をデジタル化するAD変換部が変換した前記ハイブリッド通信信号からアナログ信号の成分を抽出して前記補正処理部に入力させる前記アナログ信号抽出部と、前記AD変換部が変換した前記ハイブリッド通信信号から前記フィールド機器が変調した周波数のデジタル信号を抽出するデジタル信号抽出部と、抽出された前記デジタル信号を元の周波数に復調する復調処理部と、を備え、前記波形検出部は、前記デジタル信号の波形開始および波形終了を検出したことを前記復調処理部および前記補正処理部に出力することを特徴とする。
この信号処理装置によれば、波形検出部はデジタル信号の波形開始および波形終了を復調処理部に出力すると共に、補正処理部に対しても出力している。これをトリガとして、補正処理部はアナログ信号の波形変化の補正を行うタイミングを認識することができる。
本発明の第3の信号処理装置は、第2の信号処理装置であって、前記デジタル信号の振幅を複数のレベルに分けた振幅レベルを検出する振幅レベル検出部と、各振幅レベルに対応して前記波形変化を補正するための補正データを記憶している前記補正データ記憶部と、を備え、前記補正処理部は、前記振幅レベル検出部が検出した振幅レベルに対応した補正データに基づいて前記波形変化を補正することを特徴とする。
この信号処理装置によれば、各振幅レベルに応じて補正データを予め固定的に設けている。これにより、検出した振幅レベルに応じた補正データを読み出すだけで、当該補正データを用いて補正処理を行うことができ、簡単且つ高速に補正処理を行うことが可能になる。
本発明の第4の信号処理装置は、第3の信号処理装置であって、前記補正データは前記アナログ信号抽出部の遅延時間の分だけ前記アナログ信号の波形変化を補正するデータであることを特徴とする。
この信号処理装置によれば、補正データの時間をアナログ信号抽出部の遅延時間にしている。アナログ信号に波形変化を生じるのは、アナログ信号抽出部の遅延時間とほぼ等しくなるため、補正データの時間をこの遅延時間とすることで、補正処理の時間を必要最小限とすることができるようになる。
本発明の第5の信号処理装置は、第3の信号処理装置であって、前記補正処理部は、前記補正データ記憶部から読み出された最初の補正データを保存し、2回目以降に前記波形変化を補正するときには保存した前記最初の補正データに基づいて前記波形変化を補正することを特徴とする。
この信号処理装置によれば、常に同じ補正データを用いて補正処理を行っている。ハイブリッド通信波形は繰り返し入力されることから、各回で同じ補正データを用いて補正処理を行うことで、各回で異なる補正データを読み出す必要がなくなり、簡単且つ高速に補正処理を行うことができるようになる。
本発明の第6の信号処理装置は、第5の信号処理装置であって、前記信号処理装置と前記フィールド機器とは1対1で対応して設けられていることを特徴とする。
この信号処理装置によれば、フィールド機器と信号処理装置とを1対1で設けていることから、各回で同じようなハイブリッド通信波形が入力される。これにより、保存した1つの補正データを各回で用いたとしても、正確な補正処理を行うことが可能になる。
本発明の第7のフィールド機器を用いた通信システムは、第1乃至第6の何れかの信号処理装置を備えたことを特徴とする。
本発明は、ハイブリッド通信信号の波形の開始時および終了時を検出して、これらのときにアナログ信号に生じる波形変化を補正処理部が補正を行うことで、デジタル信号の直流成分の影響を抑制でき、正確なアナログプロセス値を高速に出力することができる。
信号処理装置の構成を示すブロック図である。 処理の流れを示すタイムチャートである。 DLPFおよびDBPFの出力波形を示す図である。 補正データおよびDLPFの出力波形を示す図である。 変形例の信号処理装置の構成を示すブロック図である。 従来の信号処理装置の構成を示すブロック図である。 ALPFおよびABPFの出力波形を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1はフィールド機器を用いた通信システムの一例を示しており、この通信システムはフィールド機器1と信号処理装置2と上位システム3とを備えて構成している。
フィールド機器1は石油化学や上下水道、製鉄等に配置され、温度や圧力、液位、流量等といった物理量をプロセス値(アナログプロセス値)として検出している。フィールド機器1は、検出したアナログプロセス値を4〜20ミリアンペア、或いは1〜5ボルトといったアナログ信号として生成している。また、フィールド機器101は機器の固体情報を示すタグ情報や状態を示すステータス情報等のデジタルプロセス値をデジタル信号(ハイブリッド信号)として生成している。
アナログ信号は低周波の信号(例えば、25Hz以下)になっている。また、フィールド機器1はアナログ信号よりも高い周波数(例えば、500Hz〜2.5KHz程度)でデジタル信号を変調している。そして、アナログ信号にデジタル信号を重畳してハイブリッド通信信号としており、このハイブリッド通信信号をフィールド機器1と離れた場所に配置した信号処理装置2に出力している。
信号処理装置2はハイブリッド通信信号に対して所定の処理を行う装置である。この信号処理装置2は、外部端子11とAD変換部12とデジタルローパスフィルタ(以下、DLPF)13とアナログプロセス値出力部(図では「PV値出力部」)14とデジタルバンドパスフィルタ(以下、DBPF)15と復調器16とデジタルプロセス値出力部(図では「DPV値出力部」)17と補正部18とを備えて構成している。
外部端子11はフィールド機器1から出力されたハイブリッド通信信号を入力する。AD変換部12はハイブリッド通信信号をアナログデータからデジタルデータに変換して、デジタルデータのハイブリッド通信信号(デジタルハイブリッド通信信号)を生成する。ハイブリッド通信信号をデジタル化することで、信号処理装置2の内部で処理可能なデータ形式としている。AD変換部12はハイブリッド通信信号の変換処理を高速(デジタル信号を復調できる程度の速度)に行う。このために、AD変換部12は、例えばΔΣ変調等を用いて変換を行う。
DLPF13はデジタルハイブリッド通信信号を入力して、この信号の中から低周波成分の信号(アナログ信号)を抽出するアナログ信号抽出部である。抽出されたアナログ信号もデジタルデータになっている。DLPF13が抽出する周波数帯域はフィールド機器1のアナログ信号の周波数(25Hz以下)と一致させることで、フィールド機器1のアナログ信号を得ることができる。
DLPF13が抽出したアナログ信号は補正部18により所定の補正が行われて、アナログプロセス値出力部14に入力される。アナログプロセス値出力部14は入力したアナログ信号を温度や圧力等といったアナログプロセス値のデータとして上位システム3に出力する。
DBPF15はハイブリッド通信信号の波形から所定周波数帯域の成分を抽出するデジタル信号抽出部である。抽出する周波数帯域はフィールド機器1がデジタル信号を変調した周波数帯域(500Hz〜2.5KHz程度)になる。これにより、デジタルハイブリッド通信信号の中から変調後のデジタル信号がデジタルデータとして抽出される。
復調器16は抽出されたデジタル信号の周波数を元の周波数に復調する(つまりフィールド機器1が変調した周波数を元に戻す)。復調器16は復調処理部21と波形検出部22と振幅レベル検出部23とを備えており、復調処理部21がデジタル信号の周波数の復調を行う。これにより、フィールド機器1が変調する前のデジタル信号が得られる。デジタルプロセス値出力部17はデジタル信号をデジタルプロセス値として上位システム3に出力する。
波形検出部22はDBPF15が出力するデジタル信号を入力しているか否かを検出している。このために、DBPF15が出力するデジタル信号の振幅に基づいて、当該振幅が所定閾値を超過したときにデジタル信号が入力されたことを検出する。一方、所定閾値以下になったときにデジタル信号が入力されなくなったことを検出する。この閾値はデジタル信号の波形を検出するか否かの値として適宜に設定できる。
これにより、波形検出部22はデジタル信号の入力開始および入力終了を検出する。そして、デジタル信号の入力開始時には復調開始信号を復調処理部21に出力する。この復調開始信号により復調処理部21は復調処理を開始する。また、デジタル信号の入力終了時には復調終了信号を復調処理部21に出力する。この復調終了信号により復調処理部21は復調処理を終了する。つまり、波形検出部22は復調処理部21の復調処理開始および終了の制御を行っている。
振幅レベル検出部23はデジタル信号の振幅(最大振幅)を検出する。このとき、振幅の値を振幅レベルとして検出する。振幅レベルは振幅の値そのものではなく、振幅方向に複数段にレベル分けしたものになっている。従って、振幅レベルのレベル数を多くするほど振幅レベルは実際の振幅に近いものになる。ただし、振幅レベル(分解能)を大きくするほど情報量が多くなるため、分解能と情報量とに応じて適宜に振幅レベルを設定する。
ここでは、振幅レベルは5段階のレベル数としているが、2〜4段階、或いは6段階以上とするものであってもよい。振幅レベルは複数ビットの振幅レベル信号として出力される。ここでは、5段階であるため、振幅レベル信号は5通りを表現するために、3ビットの信号になる。
補正部18はDLPF13が出力するアナログ信号の補正を行う。この補正部18は補正データ出力部31と補正データ記憶部32と補正処理部33とを備えて構成している。補正データ出力部31は振幅レベル検出部23から振幅レベル信号を入力しており、入力した振幅レベル信号に応じた補正データを補正データ記憶部32から読み出す。
補正データ記憶部32は振幅レベル信号の全てのパターンについて(ここでは、5通り)補正データを記憶している。補正データはDLPF13が出力したアナログ信号の波形を所定の期間だけ振幅方向に補正する波形のデータになる。各補正データは振幅レベル信号に対応して固定的に設けられており、補正データ記憶部32から読み出すだけで補正データを得ることができる。
補正データ出力部31は波形検出部22から復調開始信号および復調終了信号を入力しており、これらの信号を入力したときに補正処理部33に補正データを出力する。つまり、復調処理部21が復調処理を開始したときおよび終了したとき(つまり、デジタル信号の波形検出開始時および終了時)に補正処理部33が補正処理を行う。
なお、ここでは、補正データ出力部31と補正処理部33とを別個の要素として設けたが、補正処理部33に補正データ出力部31の機能を持たせてもよい。つまり、補正処理部33が復調開始信号および復調終了信号を入力して、補正データ記憶部32から補正データを読み出すようにしてもよい。
次に、動作について説明する。図2は信号処理装置2の各部のタイムチャートを示している。まず、フィールド機器1はデジタル信号の変調を行い、変調後のデジタル信号をアナログ信号に重畳したハイブリッド通信信号を出力する。このハイブリッド通信信号は信号処理装置2の外部端子11に入力される。
このときの外部端子11の入力波形を図中の「外部端子」で示している。この図に示すように、外部端子11は所定の期間(100ms〜数秒程度)Tの間にハイブリッド通信信号を入力し、それ以外の期間では信号入力を行っていない。フィールド機器1は繰り返しハイブリッド通信信号を出力するため、再びハイブリッド通信信号が入力されるようになる。そして、ハイブリッド通信信号はAD変換部12により高速にデジタルハイブリッド通信信号に変換される。
DLPF13はデジタルハイブリッド通信信号からアナログ信号の成分を抽出する。抽出したアナログ信号は補正部18により補正処理がされた後に、アナログプロセス値出力部14がアナログプロセス値として上位システム3に出力する。上位システム3は入力したアナログプロセス値に対して所定の処理或いは活用を図る。
DBPF15はデジタルハイブリッド通信信号からデジタル信号の成分を抽出する。波形検出部22はDBPF15が出力する復調前のデジタル信号の波形を検出しており、この波形が所定閾値を超過したときに、復調開始信号を復調処理部21に出力する。これにより、復調処理部21は復調処理を開始する。
図2の「復調器の処理」に示されるように、「波形検出なし」になっている期間は格別の処理を行わず、「波形検出あり」になっている期間は復調処理を行う。また、DBPF15が出力する波形の振幅が所定閾値以下になったときに、復調終了信号が出力される。これにより、デジタル信号の復調処理が終了する。このときには、波形が検出されなくなっており、同図の「復調器の処理」に示すように「波形検出なし」になっている。
復調処理部21が復調処理を行ったデジタル信号は元の周波数に復調されている。この復調されたデジタル信号はデジタルプロセス値になる。デジタルプロセス値出力部17はこのデジタルプロセス値を上位システム3に出力する。そして、上位システム3は所定の処理或いは活用を図る。
波形検出部22は復調開始信号および復調終了信号を補正データ出力部31に対しても出力している。そして、復調開始信号および復調終了信号をトリガとして、補正データを補正処理部33に出力し、これにより補正処理部33は補正処理を行う。このとき、振幅レベル検出部23は振幅レベル信号を補正データ出力部31に出力しており、振幅レベル信号に応じた補正データを補正データ記憶部32から読み出して、補正処理部33に出力している。これにより、補正処理部33はアナログ信号に対して補正データの補正処理を行う。
図2の「補正データ」に示すように、補正データは所定の時間だけ振幅方向に変化させている波形のデータになっている。そして、デジタル信号の波形開始時および波形終了時に、デジタル信号を要因として生じるアナログ信号の波形変化を擬似的に再現した波形になっている。
DLPF13が出力するアナログ波形には、デジタル信号の直流成分の影響により、波形変化を生じる。そして、波形変化を生じるのは、波形の開始時および終了時(つまり、デジタルハイブリッド通信信号、デジタル信号、アナログ信号の波形開始時および波形終了時)になる。これは、波形開始時および波形終了時にハイ(High)とロー(Low)とがアンバランスになるためであり、このアンバランスは所定時間後に安定する。
図2の「アナログ信号」に示すように、波形開始時および波形終了時にアナログ信号は振幅方向に波形変化を生じている。このときのアナログ信号を擬似的に再現したのが補正データになる。ただし、補正データは所定のレベル数(分解能)で分けられているため、分解能によっては再現性が粗くなる。なお、分解能を高くすることにより、波形変化の再現性が高くなるが、情報量が多くなるため、再現性と情報量とに基づいて適宜に分解能を設定する。
アナログ信号および補正データは波形開始時および波形終了時から所定の時間だけ変化を生じている。この変化を生じている時間はDLPF13の遅延時間(処理時間)に相当する。よって、補正データとしては、DLPF13の遅延時間(T1とする)の分だけ振幅方向に変化させる波形のデータとする。図中に示すように、アナログ信号の波形は最初に急激に立ち上がって(または立ち下がって)、徐々に立ち下がる(または立ち上がる)波形になっており、補正データもこれを再現する波形のデータとする。
補正データ出力部31は振幅レベル信号が示す補正データを補正データ記憶部32から読み出す。補正データ記憶部32には補正をするための波形を示す波形データが固定的に記憶されているため、対応する補正データを読み出すだけで、アナログ信号を補正するデータを得ることができる。このため、格別に複雑な回路を設けることなく、簡単且つ高速に補正データを得ることができる。
補正処理部33はDLPF13からアナログ信号を入力しており、且つ補正データ出力部31から補正データを入力している。そして、デジタルデータのアナログ信号に対して補正データを減算(或いは負数を加算)することで、補正処理を行う。このとき、補正処理部33はアナログ信号と補正データとの始点を一致させる必要があることから、タイミングが異なる場合には、何れか一方を遅延させる。ここでは、復調処理部21が処理する復調遅延時間T2の分だけ遅延させている。
補正データはアナログ信号に生じる波形変化を擬似的に再現した波形になっていることから、両者を減算(或いは補正データの負数を加算)する処理を行うことで、アナログ信号に生じている波形変化を相殺するように低減することができる。これにより、図2の「補正後の波形」に示すように、補正部18が出力するアナログ信号は、デジタル信号の直流成分の影響を排除した安定した波形とすることができる。よって、誤差を低減したアナログプロセス値を上位システム3に出力することができる。
補正データはアナログ信号の波形変化を補正するためのデータになっており、アナログ信号に波形変化を生じる期間は復調開始信号および復調終了信号が出力されたときからDLPF13の遅延時間T1になる。このため、補正データは復調開始信号および復調終了信号から遅延時間T1の分だけにしており、それらの中間の期間は補正を行わないようにしている。これにより、補正処理を必要最小限に抑制することができ、処理負担の軽減および高速化を図ることができる。なお、中間の期間の補正量をゼロとした補正データを用いてアナログ信号を補正してもよい。
なお、補正処理部33はアナログ信号が正の振幅方向に波形変化を生じるときには、補正データを負方向に補正するようにし、負の振幅方向に波形変化を生じるときには、補正データを正方向に補正するようにしている。図2では、最初と最後とで正負の逆方向に補正をしている状態を示している。
図3(a)はDLPF13が出力するアナログ信号の波形を示しており、同図(b)はDBPF15が出力するデジタル信号の波形を示している。この図が示すように、デジタル信号の波形開始時および波形終了時にアナログ信号が大きく波形変化を示している。
そして、図4はDLPF13が出力するアナログ信号の波形に補正データを重ね合わせた状態を示している。同図において、太線は補正データの波形を示し、細線はアナログ信号の波形を示している。なお、補正データは所定のレベル数に分けられているが、ここでは補正データの波形を直線状に擬似化したものを示している。
同図に示すように、アナログ信号の波形の振幅中心と補正データの波形とはおおよそ同じような値になっている。よって、両者を減算(或いは負数を加算)することにより、アナログ信号の波形の振幅中心を安定させることができるようになる。これにより、デジタル信号の波形開始時および波形終了時に生じる波形変化の影響をほぼなくすることができるようになる。
以上説明したように、デジタル信号の開始時および終了時に、そのことを検出して補正データにより補正処理を行うことで、デジタル信号の直流成分の影響によるアナログ信号の波形変化を補正することができる。これにより、アナログ信号を安定した波形とすることができ、アナログプロセス値の誤差を低減することができる。また、DLPF13の時定数を大きくすることもないことから、高速にアナログ信号の補正を行うことができるようになる。
次に、変形例について説明する。図5は変形例の構成を示しており、図1の構成に対して補正部18の構成が異なる。本変形例では補正データ出力部31の代わりに補正データ保存部34を設けている。補正データ保存部34は最初に補正データ記憶部32から読み出した補正データを保存しており、2回目以降は全て保存した補正データを出力する。
フィールド機器1はハイブリッド通信信号を1回だけ出力するのではなく、繰り返して出力を行う。最初の1回目は前述した実施形態と同じ処理を行う。このときに、補正データ記憶部32から読み出した補正データを補正データ保存部34が保存する。
フィールド機器1が再びハイブリッド通信信号を信号処理装置2に出力したときには、波形検出部22がデジタル信号を検出する。そして、復調開始信号を補正データ保存部34に出力する。補正データ保存部34は補正データ記憶部32から補正データを読み出すのではなく、補正データ保存部34に保存している補正データを補正処理部33に出力する。
従って、補正処理部33は全て同じ補正データを用いてアナログ信号の補正処理を行う。フィールド機器1と信号処理装置2とは1対1で設けられていることが多く、特定のフィールド機器1の信号処理は特定の信号処理装置2で行うようにしている。そして、フィールド機器1が出力するハイブリッド通信信号はほぼ同じような波形になっており、従って同じような波形変化の作用をアナログ信号に及ぼす。
よって、アナログ信号には常に同じような波形変化を生じ、1つの波形の補正データを用いて波形変化を低減することができる。従って、常に同じ補正データを用いることで、2回目以降の振幅レベルの検出は不要になる。これにより、ハイブリッド通信信号を入力する毎に補正データを補正データ記憶部32から読み出す必要がなくなるため、より高速な処理が可能になる。
なお、ここでは、補正データ保存部34と補正処理部33とを別個の要素として設けたが、補正処理部33に補正データ保存部34の機能を持たせてもよい。つまり、補正処理部33が最初に使用された補正データを保存しておき、2回目以降は自身が保存した補正データを用いて補正処理を行うようにしてもよい。
1 フィールド機器
2 信号処理装置
3 上位システム
11 外部端子
12 変換部
13 DLPF
15 DBPF
16 復調器
18 補正部
21 復調処理部
22 波形検出部
23 振幅レベル検出部
31 補正データ出力部
32 補正データ記憶部
33 補正処理部
34 補正データ保存部

Claims (7)

  1. アナログ信号にこのアナログ信号とは異なる周波数に変調したデジタル信号を重畳したハイブリッド通信信号を出力するフィールド機器から前記ハイブリッド通信信号を入力して信号処理を行う信号処理装置であって、
    前記デジタル信号の波形を検出する波形検出部と、
    前記ハイブリッド通信信号のうちの低周波成分を抽出してアナログ信号とするアナログ信号抽出部と、
    前記デジタル信号の波形検出開始時および波形検出終了時に、前記デジタル信号による前記アナログ信号の波形変化を補正する補正処理部と、
    前記デジタル信号の波形検出開始時および波形検出終了時に前記ハイブリッド通信信号に重畳される波形のうち、前記アナログ信号抽出部により抽出される低周波成分に対応する波形を、前記デジタル信号の波形検出開始時および波形検出終了時をそれぞれ基点とする波形として予め記憶する補正データ記憶部と、
    を備え
    前記補正処理部は、前記デジタル信号の波形検出開始時および波形検出終了時に、前記補正データ記憶部に記憶された前記波形を前記アナログ信号の波形から差し引くことを特徴とする信号処理装置。
  2. 前記ハイブリッド通信信号をデジタル化するAD変換部が変換した前記ハイブリッド通信信号からアナログ信号の成分を抽出して前記補正処理部に入力させる前記アナログ信号抽出部と、
    前記AD変換部が変換した前記ハイブリッド通信信号から前記フィールド機器が変調した周波数のデジタル信号を抽出するデジタル信号抽出部と、
    抽出された前記デジタル信号を元の周波数に復調する復調処理部と、
    を備え、
    前記波形検出部は、前記デジタル信号の波形開始および波形終了を検出したことを前記復調処理部および前記補正処理部に出力すること
    を特徴とする請求項1記載の信号処理装置。
  3. 前記デジタル信号の振幅を複数のレベルに分けた振幅レベルを検出する振幅レベル検出部と、
    各振幅レベルに対応して前記波形変化を補正するための補正データを記憶している前記補正データ記憶部と、
    を備え、
    前記補正処理部は、前記振幅レベル検出部が検出した振幅レベルに対応した補正データに基づいて前記波形変化を補正すること
    を特徴とする請求項2記載の信号処理装置。
  4. 前記補正データは前記アナログ信号抽出部の遅延時間の分だけ前記アナログ信号の波形変化を補正するデータであること
    を特徴とする請求項3記載の信号処理装置。
  5. 前記補正処理部は、前記補正データ記憶部から読み出された最初の補正データを保存し、2回目以降に前記波形変化を補正するときには保存した前記最初の補正データに基づいて前記波形変化を補正すること
    を特徴とする請求項3記載の信号処理装置。
  6. 前記信号処理装置と前記フィールド機器とは1対1で対応して設けられていること
    を特徴とする請求項5記載の信号処理装置。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項に記載の信号処理装置を備えたこと
    を特徴とするフィールド機器を用いた通信システム。
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