JP5467400B2 - トレー供給装置 - Google Patents

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この発明は、食品包装用などに用いられる発泡樹脂などから造られたトレーが複数個上下に積層されているものを最下端から一個毎に順次取り出すトレー分離装置と、分離されたトレーを受けて投入位置まで搬送する搬送装置からなるトレー供給装置に関する。
本発明に関連する従来のトレー供給装置としては、例えば特許文献1(実開平6−83638号公報)に開示されているものがある。
このトレー供給装置は、大きさの異なるトレーの一辺を基準にして開閉できるバイス機構によって積層されたトレーを支持し、基準とした一辺と同方向に分離されたトレーを搬送することにより大きさの異なるトレーであっても、基準とした一辺が一定位置となるのでコンベヤラインへの連結が容易であるとされている。
しかしながら、搬送装置で搬送されるトレーは、トレーへ収納物が投入される形態によっては、この特許文献1のように大きさの異なるトレーが基準となる一辺を定位置になるように搬送され、結果としてトレーの中心位置が変ることが必ずしも好都合ではない。
通常は、トレーへの収納物の投入位置は所定位置に固定されているので、トレーの大きさが変わってもトレーの中心位置に投入されるように搬送されることが望ましい。
ただし、投入位置においてトレーへの投入条件が変化してトレーへの投入位置がずれることもあり、それに合わせてトレー位置を修正する必要が生じる場合もある。
更には投入量が多い場合には、投入中途でトレーを若干移動させて投入位置を変更して均一化を図りたいこともある。
特許文献2(特許第433509号公報)には、トレーが載置された盛付台をX,Y方向に移動させて搬送される肉片をトレー内に均一になるよう盛付ける構成が開示されている(明細書段落[0014]、[0015]及び図7〜図9)が、構成が複雑である。
実開平6−83638号公報 特許第433509号公報
本発明は、前述のような従来のトレー供給装置に係わる問題点に鑑み、大きさが異なるトレーであっても所定の投入位置に搬送できるとともに、簡単な構成で投入位置の変更が可能なトレー供給装置を提供することを目的としている。
本発明は、積層されたトレーが載置可能な貯留タンクと、トレーを最下端から一個毎に順次取り出すトレー分離装置と、分離されたトレーを所定の投入位置まで搬送する搬送装置を備えたトレー供給装置において、搬送方向に直交した寸法が異なるトレーを、トレーの搬送方向に沿った側辺の一つを揃えて貯留タンクに載置可能にするとともに、前記搬送装置には、貯留タンクのトレー落下位置付近から投入位置に向けて相互の間隔がトレーの長さ寸法に合わせて狭くなるような誘導部が形成された,トレーの両側辺を規制して搬送方向に沿って投入位置まで誘導する、左右一対のガイドが設けられ、前記寸法が異なるトレーであっても搬送方向に直交した方向における所定の位置に誘導されるようにしたトレー供給装置としている。
また、前記ガイドを支持するフレームをトレーの搬送方向に直交して移動可能としたトレー供給装置としている。
この発明のトレー供給装置によれば、トレーの大きさが変わってもガイドを調節することで所定の投入位置に誘導することが可能である。
また、ガイドを支持するフレームをトレーの搬送方向に直交して移動させることにより簡単な構成で投入位置におけるトレーの搬送方向に直交する方向における位置を変更できる。
本発明のトレー供給装置の一実施例の要部を示す側面図である。 同上の平面図である。 図1におけるA−A断面図である。 同B−B断面図である。 同C−C断面図である。 同D−D断面図である。 トレーの大きさによるガイドの説明図である。 ガイドをトレーの搬送方向に直交して移動させたときの説明図である。
本発明のトレー供給装置は、図1に要部のみが記載されているが、上下方向に多数積層させたトレー1が載置可能な貯留タンクと貯留タンクから分離されたトレーを受けて投入位置まで搬送する搬送装置が機体に一体的に組み込まれて構成される。
貯留タンク2には、貯留されるトレー1の大きさに合わせて調節できるトレー1の周囲4側辺を規制する規制ガイド2a、2aおよび2b、2bが設けられる。(図7)
通常、量目の異なる販売用のトレー盛付品を造る場合には、管理上その他の理由から幅寸法は変えないで長さ寸法のみを変更したトレー1を用いることが多いので、本実施例においては図7に示す長さ寸法(トレーの搬送方向、即ち図1における矢印F方向に直交した寸法)のみが異なる「L」、「M」、「S」の3種類のトレー1を使用することとして以下説明する。
この場合には、幅方向の規制ガイド2b、2bは固定して、長さ方向の規制ガイドである2a,2aの内、片側のみを調節可能とすればよいので構成が簡単となり調節操作も楽である。
それでも、幅寸法の異なるトレー1を使用したいときには、規制ガイド2b、2bのどちらか一方を移動調節できるようにすればよい。
図7においては、トレー1の搬送方向の右側(図7では下側)の規制ガイド2aを調節装置2cで使用するトレー1の大きさに合わせて調節できるようにしている。
この貯留タンク2の底部には、積層されたトレー1の最下端から一個毎に順次取り出すことが可能なトレーの分離装置が設けられている。
本例においては公知の分離装置(例えば特開2005−350115号公報)を用いる。両側に所定の間隔を有して平行状態に2本の回転軸3、3を対設し、これら回転軸3,3の軸方向外周に最下端に位置するトレー1の両側のフランジが回転軸3、3の回転により係・脱するよう断面L字形状の切欠部が設けられていて、この回転軸3,3を同期させて内側に向けて回転させることによってトレー1を分離して下方に落下させるようになっている。
貯留タンク2の底部に設けられたトレーの分離装置の下方位置には、分離されたトレー1を、始端部で受取り所定の投入位置即ち、トレー内に収納される食品などがトレー内に投入される位置まで搬送する搬送装置4が設けられる。
本例においては、図1に仮想線で表示したTがトレー1に収容する食品などの供給装置を示しているが、少なくとも収納物のトレーへの供給口T1,T2における幅寸法が搬送されたトレー1の幅寸法に合わせてあり、供給口1T,1Tから投下される収納物はトレー1の長さ寸法以内の厚み寸法とされ、この厚み寸法の中心線がトレー1の中心線と合せてある。本例では、供給口T1,T2はトレー1に対向する位置に2口設けられているが口数は限定されるものではない。
搬送装置4には、機体7に軸支されモーター16によって駆動されるスプロケット(大)5,5に掛け回された、トレー係止用ラグ6aの付いたチェーン6と、トレー1の両側辺を規制してトレーの搬送方向に沿って投入位置まで誘導する左右一対のガイド8,8とが設けられる。
この搬送装置4とトレーの貯留タンク2との関係位置について述べる。本案においては、トレー1へ収納する食品などのトレー1への投入位置は、図7に示されるようにトレー1の長さ寸法の中心線上とするので、トレー1の大きさ(長さ寸法)が変わってもトレー1の長さ寸法の中心線を投入位置に合致させることが望ましい。
従って、トレー1の貯留タンク2は、前記3種類のトレー1の中で最も使用量が多いと目される「M」サイズのトレー1を基準にして貯留タンク2に載置された状態でのトレー1の長さ寸法の中心線を図7に点線で示した投入位置ラインG−G上に合せて配置している。
貯留タンク2内での3種類のトレー1は図7に示されるように、トレー1の長さ方向における一側辺(図7においては上側)を揃えて載置できるように、当側辺に位置する規制ガイド2aを固定し、相手側(図7における下側)の規制ガイド2aを調節装置2cで調節する。
図7においては便宜上、長さ寸法の異なるトレーに対応する一対のガイド8,8が重ね合わさって表示されている。ガイド8,8は使用されるトレー1の大きさに合わせて調節されるが基準とした「M」以外のトレー1が貯留タンク2から搬送装置4上に落下したとき、トレー1の長さ中心は投入位置ラインG−G上にはないが、チェーン6で搬送されるときガイド8,8によって投入位置に誘導される。
なお、対向するガイド8,8の間隔が、貯留タンク2のトレー落下位置付近においては図7に示されるようにトレーサイズが「L」であっても受け入れできる面積を確保できるように拡大された対称形とされることが必要である。
ガイド8,8の構成について更に詳しく説明すると、このガイド8,8は、帯状の部材でからなり、相互に対向してトレー1の長さ方向の両側辺に沿って、貯留タンク2のトレー落下位置付近から食品などトレー1への収納品が投入される投入位置に向けて相互の間隔が使用するトレー1の長さ寸法に合わせて狭くなるような誘導部が形成されている。
また、ガイド8,8の上縁にはトレーの浮き上がりを防止するために図1では省略されているが図4に示される庇8a,8aが形成されている。
次に一対のガイド8,8が、使用されるトレー1の長さ寸法に合わせて相互の間隔が調節できるように平行移動が可能とされる構成について説明する。
図3に示すようにガイド8,8の長さ方向における両端部近くが止着された支持具9、9は、左右どちらかの雌ねじが刻設されたボス部9a,9aを有し、この雌ねじに羅合する雄ねじが創設された調節軸10、10が支持フレーム11に軸支されている。
この支持軸10,10には、チェーン14が掛け回されたスプロケット(小)13,13が固着されていて、上手側の調節軸10(1)の一端に取り付けられた調節ハンドル12を回転させることによって支持具9,9が、ターンバックルのように両者が内向きまたは外向きに同時に平行移動させられてガイド8,8の間隔が調節できる構成である。
この調節軸10,10を回転可能に支持する支持フレーム11は、トレーの搬送方向に沿って延設された左右2本の形鋼(小)11aと11aとが複数の連結棒11b、11bによって一体的に連結された枠体とされる。
この連結棒11bのうち、支持フレーム11の下手側(図1における右方)に設けられた、図6で示される連結棒11b(1)は、両端部を延長して機体7を構成する一対の形鋼(大)7a,7aに設けられた軸受7b、7bに平行移動可能に支持させる構成とするとともに、詳細な説明は省略するが支持フレーム11の上手側に設けられた形鋼(大)7aと7aとを連結する連結棒7c(1)に、支持フレーム11を構成する形鋼(小)11a.11aを貫通して支持させ、連結棒7c(1)をガイドピンとして機体7を構成する形鋼(大)7a,7aに対して支持フレーム11を平行移動可能に支持させた構成とする。
このように構成されたガイド8,8を支持する支持フレーム11は、図4に示されるように機体7を構成する形鋼(大)7aの一方に取り付けられたエアーシリンダー15のロッドに連結されていて、エアーシリンダー15を作動させることによって、ガイド8,8を支持した状態で支持フレーム11を機体7に対して平行移動させることができるように構成されている。
即ち、トレー1を誘導するガイド8,8はハンドル12を回転させることによって対向するガイド8,8の間隔が調節できるが、これら調節装置を含むガイド8,8を支持する支持フレーム11も、機体7を構成する形鋼(大)7a,7aに支持され、エアーシリンダー15によってトレー1の搬送方向に直交して所定範囲内を平行移動できる構成とされている。
上述したようにガイド8,8を支持する支持フレーム11を、トレー1の搬送方向に直交して移動させると、図8に示すようにトレー1もガイド8,8に追随して移動し収納物が投入される位置が変更される。
通常、投入位置においては、投入位置ラインG−Gとトレーの長さ中心とが合致した状態で作業が行われるが、必要に応じてトレーの長さ方向の位置を投入位置ラインに対して左右(図8におけるα、α)どちらかに移動させることができる。
従ってトレー1がガイド8,8によって両側辺がまた、上縁はガイド8,8に設けられた庇a,8aによって規制された状態を保ったままで移動するので、収納物をトレーに投入中であってもトレーの位置を変更して盛付姿勢を変更することも可能である。
尚、トレーの貯留タンク2のトレー落下位置付近においては、対向するガイド8,8の間隔を、予めトレーの移動量分(図8におけるα相当分)広くしておく必要がある。
このように構成されたトレー供給装置において、使用するトレー1の長さ寸法が異なってもトレー1の搬送方向に沿った一側辺(長さ方向の一側辺)を揃えてトレーの貯留タンク2に載置可能であり、対辺側の規制ガイド2aのみ調節すればよいので従来のようなトレーの両側から挟持するバイス機構を必要とせず構造が簡単で扱いも容易となる。
また、貯留タンク2から分離されたトレー1を受けて、ガイド8,8によって誘導しながら所定の投入位置までチェーン6によってトレー1を搬送するが、トレー1の搬送方向に直交する方向におけるトレー1の位置を変更したいときには、エアーシリンダー15を適宜の手段で操作すればよく、特許文献2に見られるようにトレーの搬送装置全体(盛付台)を移動させることなく、本発明においては、ガイド8,8を支持するフレーム11のみを移動させることでトレー1が移動させることができるのでトレー1への収納物の投入位置が簡単に変更できる。
1 トレー
2 貯留タンク
4 搬送装置
7 機体
8 ガイド
11 支持フレーム
15 エアーシリンダー

Claims (2)

  1. 積層されたトレーが載置可能な貯留タンクと、トレーを最下端から一個毎に順次取り出すトレー分離装置と、分離されたトレーを所定の投入位置まで搬送する搬送装置を備えたトレー供給装置において、搬送方向に直交した寸法が異なるトレーを、トレーの搬送方向に沿った側辺の一つを揃えて貯留タンクに載置可能にするとともに、前記搬送装置には、貯留タンクのトレー落下位置付近から投入位置に向けて相互の間隔がトレーの長さ寸法に合わせて狭くなるような誘導部が形成された、トレーの両側辺を規制して搬送方向に沿って投入位置まで誘導する、左右一対のガイドが設けられ、前記寸法が異なるトレーであっても搬送方向に直交した方向における所定の位置に誘導されるようにしたトレー供給装置。
  2. 前記ガイドを支持するフレームをトレーの搬送方向に直交して移動可能とした請求項1に記載のトレー供給装置。
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