JP5466877B2 - 複合管の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、給水給湯配管などのように保温断熱性が要求される配管材として用いられる複合管の製造方法に関する。
給水給湯などに用いられる架橋ポリエチレンやポリブテンなどの可撓性樹脂管において、断熱性が必要とされる場合には、樹脂管の外側にポリオレフィン系の発泡体を被覆して使用されている。しかしながら、施工前に樹脂管とポリオレフィン系の発泡体とが一体となっている複合管においては、施工時の引き摺りなどによる発泡体外面への傷付き、破れが生じやすく、また、継手を接続する際には発泡体のみを継手挿入分だけ切断する必要があり、施工に手間がかかると言うだけではなく、切断時に内側の樹脂管まで傷を付けるという問題がある。
そこで、ポリプロピレン70〜95質量%とゴム成分5〜30質量%とから成る混合樹脂100質量部に対し、気泡核剤0.1〜5質量部が配合されている樹脂組成物の発泡体で管体の外周が被覆されている複合管であって、前記発泡体の発泡倍率が2〜8倍であり、かつ連続気泡率が20〜60%であることを特徴とする複合管が既に提案されている(特許文献1)。
しかし、この複合管の場合、十分に軟質化されておらず、継手への接続時に発泡樹脂保護層の管端部分を管軸方向に裏返しに折り曲げて管本体の端部を露出させようとしたとき、引き裂き抵抗が大きく、作業性が悪い。また、表面での破泡が多いなど外観の点で問題がある。
上記の複合管の問題点を解決するために、本発明の発明者が、既に、管本体と、管本体の周囲を囲繞する発泡樹脂保護層とを備える複合管において、前記発泡樹脂保護層が、ポリプロピレンを30〜60重量%含有する熱可塑性樹脂エラストマーを主成分とする樹脂組成物が発泡倍率1.5〜3.0倍で発泡した発泡樹脂から形成されてなる複合管を提案している(特許文献2)。
この複合管は、上記構成を備えているので、高い断熱性と施工性、および外面への傷付き防止に優れるとともに、軟質で、継手への接続時に発泡樹脂保護層を切り取らずに、管端部の発泡樹脂保護層を簡単に折り返して管本体の管端部を簡単に露出させて継手に接続できるようになるという優れたものである。
ところで、上記のように押出成形を行うと、目やにと称される発泡性樹脂組成物中の樹脂成分の分解物がダイスの出口に発生することがある。そして、この目やにが発生すると、成形体の成形不良や形状、外観の平滑性などが損なわれる。したがって、時折、目やにを取り除く作業を行わなくてはならないが、上記先に提案された複合管の製造方法の場合、目やにの発生頻度が高く、生産性に少し難点があった。
そこで、本発明の発明者らが鋭意検討を重ねた結果、上記先に提案された複合管の製造方法の場合、熱膨張型発泡粒子として、発泡開始温度が130℃、最大発泡温度が190℃のものを用いていることがこの目やに発生の頻度を高めていることがわかった。
すなわち、熱膨張型発泡粒子は、発泡性樹脂組成物中での分散性を考慮して一般的に予め熱膨張型発泡粒子をベース樹脂中に分散混合してマスターバッチ化し、このマスターバッチと他の樹脂成分と混合することで樹脂組成物中に均一分散するようにしている。
そこで、上記ベース樹脂としては、熱膨張型発泡粒子の発泡開始温度より低温度の融点を備えたものでなければならないため、融点が65℃〜90℃の熱可塑性樹脂(エチレン・酢酸ビニル共重合体)が用いられている。
しかし、成形体の所定の形状、外観の平滑性などを確保するためには、成形温度を160〜210℃とする必要があるため、熱膨張型発泡粒子のベース樹脂が分解し、目やにとして金型に付着する。
特開2005-214228号公報 特開2008-275146号公報
本発明は、上記事情に鑑みて、目やにの発生を少なく抑え、ロングラン性に富んだ複合管の製造方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明にかかる複合管の製造方法は、管本体の周囲を囲繞するように、ポリプロピレンを含有する熱可塑性樹脂エラストマーを主成分とし、発泡剤を含む発泡性樹脂組成物を管状に押し出すとともに、発泡倍率1.5〜3.0倍に発泡させて管本体の周囲を囲繞する発泡樹脂保護層を形成する複合管の製造方法であって、前記発泡樹脂保護層の押出時の目やに発生を少なく抑えるために、発泡剤として発泡開始温度が170℃以上、最大発泡温度が190℃〜230℃である熱膨張型発泡粒子を用いるとともに、熱膨張型発泡粒子を融点が110〜130℃の熱可塑性樹脂からなるベース樹脂中に分散混合してマスターバッチ化した熱膨張型発泡粒子マスターバッチの状態で、他の成分と混合して発泡性樹脂組成物を得ることを特徴としている。
本発明において、熱膨張型発泡粒子とは、特開2008−133366号公報に記載されているような、ニトリル系モノマーを60重量%以上、非ニトリル系モノマーを40重量%以下、金属カチオンを0.1〜10重量%及び架橋剤を含有するビニル系モノマー組成物を重合させてなるシェルに、コア剤としてシェルの軟化点以下の温度でガス状になる揮発性膨張剤が内包され、加熱によりコア剤としての揮発性膨張剤が熱膨張することによって、シェルも膨張するが膨張してもシェルが割れることがないというものが好適であって、具体的には積水化学工業社の商品名アドバンセルなど市販のものが使用できる。
上記シェルは、架橋度75%以上とすることが、膨張しすぎるのを抑制して保持できる強度を持たせるために好ましい。
上記揮発性膨張剤としては、沸点60℃以上の低分子量炭化水素が好ましく、例えば、n−ヘキサン、ヘプタン、イソオクタンが挙げられる。
また、上記熱膨張型発泡粒子の発泡前の平均粒子径は、20μm程度で、膨張後に狙いの100μmとなるものが好ましい。すなわち、膨張により100μmを超えると、微細発泡にはならず、外観が悪くなるおそれがある。
本発明において、熱膨張型発泡粒子マスターバッチのベース樹脂としては、融点が110〜130℃であれば、特に限定されないが、直鎖状低密度ポリエチレンであることが好ましい。
直鎖状ポリエチレンとしては、成形加工性を損なわず、成形品の機械強度を保てる密度、MFRという視点から、密度0.910〜0.940g/cm3、MFR1〜10g/10分のものが好ましい。
また、上記のような熱膨張型発泡粒子マスターバッチとして、たとえば、市販の積水化学工業社製アドバンセルP501E1などを使用することができる。
本発明において、最大発泡温度は、熱膨張性発泡粒子を常温から加熱しながらその径を測定したときに、熱膨張性発泡粒子の径が最大となったとき(最大変位量)における温度を意味する。
本発明の複合管の製造方法において、使用される発泡剤は、発泡開始温度が170℃以上、最大発泡温度が190℃〜230℃である熱膨張型発泡粒子以外に、必要に応じて、例えば、アゾジカルボンアミド、ヒドラゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸バリウム塩、ニトロソグアニジン、p,p, −オキシビスベンゼンスルホニルセミカルバジド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、N,N, −ジニトロソペンタメチレンテトラミン、トルエンスルホニルヒドラジド、4,4−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、アゾビスイソブチロニトリル、炭酸水素ナトリウム等の熱分解型の発泡剤が併用されても構わない。
例えば、これらの熱分解型の発泡剤のうち、炭酸水素ナトリウムを熱膨張型発泡粒子と併用することによってコストダウンを図ることができる。
本発明の複合管の製造方法において、上記のように、発泡樹脂保護層を構成する樹脂組成物中のポリプロピレンの配合量は、30〜60重量%が好ましい。その理由は、ポリプロピレンの配合量が30重量%未満では、耐熱性能に問題がでるおそれがあり、60重量%を超えると、発泡樹脂保護層の柔軟性が乏しくなるおそれがあるためである。
また、発泡倍率は、1.5〜3.0倍に限定されるが、発泡倍率が1.5倍未満であると、断熱性能が十分ではなく、3.0倍を超えると、表面での破泡があり、外観不良を招く、また、発泡倍率を上げすぎると、強度低下により、破れやすくなり、被覆層の本来の機能である傷つき防止性能を低下させるからである。
また、上記熱可塑性エラストマーは、ポリプロピレン以外に、ゴム成分、オイル等を含む。
ゴム成分としては、特に限定されないが、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴム、エチレンプロピレンゴム、ポリイソブチレン、シス1,4ポリブタジエン、ブチルゴム、スチレンブチレンゴム、水素添加スチレンブチレンゴム、スチレン−エチレンブチレン−オレフィン結晶共重合体、オレフィン結晶−エチレンブチレン−オレフィン結晶共重合体、スチレンブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体等が挙げられ、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴム、スチレン系熱可塑性エラストマーが好適に用いられる。
オイルとしては、特に限定されないが、鉱油等が挙げられる。
本発明において、熱可塑性エラストマーとしては、特に限定されないが、180℃溶融状態での高温張力が40mN以上かつ破断時伸びが100%以上のものを用いることが好ましい。すなわち、180℃溶融状態での高温張力が40mN未満の熱可塑性エラストマーを用いた場合、十分な発泡倍率が得られないという問題が出る恐れがあり、破断時伸びが100%未満の熱可塑性エラストマーを用いた場合、十分な発泡倍率が得られず、破泡するという問題が出る恐れがある。
上記発泡性樹脂組成物は、上記熱可塑性エラストマーや熱膨張型発泡剤以外に、必要に応じて溶融張力調整や目やに防止のための加工助剤を添加することが好ましい。
溶融張力調整用の加工助剤としては、特に限定されないが、ポリテトラフルオロエチレンが好ましい。
溶融張力調整用の加工助剤として、ポリテトラフルオロエチレンを用いた場合、その添加量は、特に限定されないが、熱可塑性エラストマー100重量部に対し、ポリテトラフルオロエチレンを1〜5重量部とするが好ましい。
すなわち、ポリテトラフルオロエチレンの添加割合が、熱可塑性エラストマー100重量部に対し、1重量部未満では、樹脂が押出機から押し出され、引き取られる際に張力不足で破断する恐れがあり、5重量部を超えると、熱可塑性エラストマーの特徴である柔軟性が失われる恐れがある。
また、目やに防止用の加工助剤としては、特に限定されないが、エチレン・酢酸ビニル共重合体が好ましい。
目やに防止用の加工助剤として、エチレン・酢酸ビニル共重合体を用いた場合、その添加量は、特に限定されないが、熱可塑性エラストマー100重量部に対し、エチレン・酢酸ビニル共重合体を5〜15重量部とすることが好ましい。
すなわち、エチレン・酢酸ビニル共重合体の添加割合が、熱可塑性エラストマー100重量部に対し、5.0重量部未満では、目やにが多量に発生し、生産性が低下する恐れがあり、15重量部を超えると、熱可塑性エラストマーの特徴である耐熱性が失われる恐れがある。
なお、ベース樹脂は、成形途中での熱膨張型発泡粒子の早期膨張を抑える役割があるが、軟化・溶融する温度が低温であるエチレン・酢酸ビニル共重合体を、ベース樹脂として用いた場合、成形途中で熱膨張型発泡粒子の膨張が始まり、膨張しすぎて破泡が生じやすくなる。そして、破泡して残りかす(残渣)が目やにとなる。一方、エチレン・酢酸ビニル共重合体を加工助剤として添加した場合は、滑剤としての効果が発揮され、金型−樹脂間の摩擦を低減させ、滑りを生じさせるため、せん断応力の緩和や摩擦による発熱を抑えることで破泡を抑えることができ、目やにの発生をおさえることができる。
また、本発明の複合管の製造方法においては、発泡樹脂保護層の上に非発泡樹脂層をさらに形成することが好ましい。
上記非発泡樹脂層は、発泡樹脂保護層の保護および表面平滑性を得るために設けられ、この目的を達成できれば、できるだけ厚さを薄くする方が好ましく、配管径や樹脂の種類によっても異なるが、コスト的なものを考慮すると0.2mm程度の厚さとすることが好ましい。
非発泡樹脂層を構成する樹脂としては、発泡樹脂保護層を構成する樹脂と相溶性があれば特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、熱可塑性樹脂エラストマー等が挙げられる。
本発明の複合管の製造方法において、管本体としては、特に限定されないが、ステンレス鋼管、銅管のような金属管や、架橋ポリエチレン管、ポリブテン管のような樹脂管、樹脂と金属との複合管が挙げられるが、架橋ポリエチレン管、ポリブテン管のような樹脂管が好ましい。
本発明にかかる複合管の製造方法は、以上のように、管本体の周囲を囲繞するように、ポリプロピレンを含有する熱可塑性樹脂エラストマーを主成分とし、発泡剤を含む発泡性樹脂組成物を管状に押し出すとともに、発泡倍率1.5〜3.0倍に発泡させて管本体の周囲を囲繞する発泡樹脂保護層を形成する複合管の製造方法であって、前記発泡樹脂保護層の押出時の目やに発生を少なく抑えるために、発泡剤として発泡開始温度が170℃以上、最大発泡温度が190℃〜230℃である熱膨張型発泡粒子を用いるとともに、熱膨張型発泡粒子を融点が110〜130℃の熱可塑性樹脂からなるベース樹脂中に分散混合してマスターバッチ化した熱膨張型発泡粒子マスターバッチの状態で、他の成分と混合して発泡性樹脂組成物を得るので、熱膨張型発泡粒子が発泡性樹脂組成物中で均一に分散される。しかも、ベース樹脂の融点が高温であるので、熱可塑性エラストマーの適切な成形温度においても、分解物の発生が少なく、成形体の外観が良好で、生産性の低下が少ない複合管を提供することができる。
すなわち、目やにの発生を少なく抑え、ロングラン性に富み、品質が良好でメンテナンスの頻度を少なくすることができる。
本発明の複合管の製造方法に用いる製造装置の1例をあらわす概略説明図である。 図1の製造装置で得られる複合管の断面図である。 本発明の複合管の製造方法に用いる製造装置の他の例をあらわす概略説明図である。 図3の製造装置で得られる複合管の断面図である。
以下に、本発明を、その実施の形態をあらわす図面を参照しつつ詳しく説明する。
図1は、本発明の複合管の製造方法に用いる製造装置の1例をあらわしている。
すなわち、図1に示すように、この複合管の製造装置は、第1押出機1、第1水槽2、第2押出機3、第2水槽4、巻き取り機5を備えている。
第1押出機1は、架橋ポリエチレンを管状体6aにして連続的に押し出すようになっている。
第1水槽2は、第1押出機1から連続的に押し出される管状体6aを冷却して管本体となる架橋ポリエチレン管6bとするようになっている。
第2押出機3は、発泡性樹脂組成物を連続的に送り出される架橋ポリエチレン管6bの周囲に連続的に管状にして押し出し発泡させて図2に示す断面形状の発泡樹脂保護層7aを形成するようになっている。
発泡性樹脂組成物としては、主成分となるポリプロピレンを30〜60重量%含有し180℃溶融状態での高温張力が40mN以上かつ破断時伸びが100%以上である熱可塑性樹脂エラストマーと、発泡開始温度が170℃以上、最大発泡温度が190℃〜230℃である熱膨張型発泡粒子を含むとともに、熱膨張型発泡粒子を融点が110〜130℃の熱可塑性樹脂からなるベース樹脂中に分散混合してマスターバッチ化した熱膨張型発泡粒子マスターバッチと少なくとも混合して、発泡剤として熱膨張型発泡粒子を均一分散されたものが用いられる。
第2水槽4は、発泡樹脂保護層7aを冷却固化させて本発明の複合管7bを得るようになっている。
巻き取り機5は、上記のようにして連続的に成形される複合管7bをコイル状に巻き取るようになっている。
図3は、本発明の複合管の製造方法に用いる製造装置の他の例をあらわしている。
図3に示すように、この製造装置は、第2押出機3の下流側に第3押出機8を隣接して設け、第2押出機3から管状にして押出成形された未硬化状態の発泡性組成物層の上に非発泡樹脂層となる樹脂組成物を第3押出機8から管状にして押出成形するようにした以外は、上記製造装置と同様になっている。
すなわち、この製造装置によれば、図4に示すように、発泡樹脂保護層7aの表面が非発泡樹脂層7cによって被覆された複合管7dを得ることができる。
つぎに、本発明の具体的な実施例を比較例と対比させて説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
まず、以下に示す熱可塑性エラストマーA,B,E,F、発泡剤としての熱膨張型発泡粒子マスターバッチA,B、及び炭酸水素ナトリウムマスターバッチ、加工助剤としてのポリテトラフルオロエチレンマスターバッチ及びエチレン酢酸ビニル共重合体ペレットを用意した。
〔熱可塑性エラストマーA(以下、「エラストマーA」)〕
ポリプロピレン45重量%、スチレン・ブタジエン共重合体ゴム45重量%、オイル(鉱油)10重量%からなる熱可塑性エラストマー(三菱化学社製 商品名ラバロンT3873N)
〔熱可塑性エラストマーB(以下、「エラストマーB」)〕
ポリプロピレン45重量%、エチレン・ポロピレン・ブタジエン共重合体ゴム45重量%、オイル(鉱油)10重量%からなる熱可塑性エラストマー(三菱化学社製 商品名サーモランTT892)
〔熱膨張型発泡粒子マスターバッチA(以下、「マスターバッチA」)〕
積水化学工業社製 商品名アドバンセルP501E1(熱膨張型発泡粒子(シェル:アクリロニトリル・アクリル共重合体、コア剤:炭化水素、発泡開始温度170℃、最大発泡温度220℃)50重量%+ベース樹脂(直鎖状低密度ポリエチレン、融点120℃)50重量%)
〔熱膨張型発泡粒子マスターバッチB(以下、「マスターバッチB」)〕
三協化成社製 商品名セルマイクM−764(熱膨張型発泡粒子(松本油脂製薬社製 商品名マイクロスフェアーF、発泡開始温度130℃、最大発泡温度190℃)50重量%+ベース樹脂(エチレン・酢酸ビニル共重合体、融点75℃)50重量%)
〔炭酸水素ナトリウムマスターバッチ(以下、「マスターバッチC」)〕
三協化成社製 商品名セルマイクMB3074(炭酸水素ナトリウム50重量%、ベース樹脂(低密度ポリエチレン)50重量%)
〔ポリテトラフルオロエチレンマスターバッチ(以下、「マスターバッチD」)〕
三菱レーヨン社製 商品名メタブレンMZX−4(ポリテトラフルオロエチレン50重量%、ベース樹脂(ポリプロピレン)50重量%)
〔エチレン酢酸ビニル共重合体ペレット(以下、「ペレットA」)〕
東ソー社製 商品名ウルトラセン7A554
〔熱膨張型発泡粒子マスターバッチE(以下、「マスターバッチE」)〕
積水化学工業社製 商品名アドバンセルP501E1のシェルとコア剤とを調整したもの(熱膨張型発泡粒子(シェル:アクリロニトリル・アクリル共重合体、コア剤:炭化水素、発泡開始温度170℃、最大発泡温度190℃)50重量%+ベース樹脂(直鎖状低密度ポリエチレン、融点120℃)50重量%)
〔熱膨張型発泡粒子マスターバッチF(以下、「マスターバッチF」)〕
積水化学工業社製 商品名アドバンセルP501E1のシェルとコア剤とを調整したもの(熱膨張型発泡粒子(シェル:アクリロニトリル・アクリル共重合体、コア剤:炭化水素、発泡開始温度190℃、最大発泡温度230℃)50重量%+ベース樹脂(直鎖状低密度ポリエチレン、融点120℃)50重量%)
(実施例1)
第1押出機2から押し出された外径17.0mm、内径12.8mmの架橋ポリエチレン管6aの周囲に第2押出機3から、エラストマーA78.0重量%、マスターバッチA5.0重量%、マスターバッチC2.0重量%、マスターバッチD10.0重量%、ペレットA5.0重量%からなる発泡性樹脂組成物を金型クリアランス1.0mm、押出量30.0kg/hr、成形樹脂温度213℃で押出して架橋ポリエチレン管6aの周囲に発泡樹脂保護層7aを備えた呼び径20の図2に示すような複合管7bを得た。
(実施例2)
発泡性樹脂組成物として、上記エラストマーA80.0重量%、マスターバッチA3.0重量%、マスターバッチC2.0重量%、上記マスターバッチD10.0重量%、ペレットA5.0重量%からなるものを用いるとともに、成形樹脂温度を220℃とした以外は、上記実施例1と同様にして複合管7bを得た。
(実施例3)
発泡性樹脂組成物として、エラストマーA79.8重量%、マスターバッチA5.0重量%、マスターバッチC0.2重量%、マスターバッチD10.0重量%、ペレットA5.0重量%からなるものを用いるとともに、成形樹脂温度を170℃(発泡開始温度180℃より低いが問題がないでしょうか)とした以外は、上記実施例1と同様にして複合管7bを得た。
(実施例4)
発泡性樹脂組成物として、エラストマーA77.5重量%、マスターバッチA7.0重量%、マスターバッチC0.5重量%、マスターバッチD10.0重量%、ペレットA5.0重量%からなるものを用いるとともに、成形樹脂温度を225℃とした以外は、上記実施例1と同様にして複合管7bを得た。
(実施例5)
発泡性樹脂組成物として、エラストマーA75.0重量%、マスターバッチA5.0重量%、マスターバッチD15.0重量%、ペレットA5.0重量%からなるものを用いるとともに、成形樹脂温度を220℃とした以外は、上記実施例1と同様にして複合管7bを得た。
(実施例6)
発泡性樹脂組成物として、エラストマーB78.0重量%、マスターバッチA5.0重量%、マスターバッチC2.0重量%、マスターバッチD10.0重量%、ペレットA5.0重量%からなるものを用いた以外は、上記実施例1と同様にして複合管7bを得た。
(実施例7)
発泡性樹脂組成物として、エラストマーB78.0重量%、マスターバッチE5.0重量%、マスターバッチC2.0重量%、マスターバッチD10.0重量%、ペレットA5.0重量%からなるものを用いた以外は、上記実施例1と同様にして複合管7bを得た。
(実施例8)
発泡性樹脂組成物として、エラストマーB79.8重量%、マスターバッチE5.0重量%、マスターバッチC0.2重量%、マスターバッチD10.0重量%、ペレットA5.0重量%からなるものを用いた以外は、上記実施例1と同様にして複合管7bを得た。
(実施例9)
発泡性樹脂組成物として、エラストマーB78.0重量%、マスターバッチF5.0重量%、マスターバッチC2.0重量%、マスターバッチD10.0重量%、ペレットA5.0重量%からなるものを用いた以外は、上記実施例1と同様にして複合管7bを得た。
(実施例10)
発泡性樹脂組成物として、エラストマーB77.5重量%、マスターバッチF7.0重量%、マスターバッチC0.5重量%、マスターバッチD10.0重量%、ペレットA5.0重量%からなるものを用いた以外は、上記実施例1と同様にして複合管7bを得た。
(比較例1)
発泡性樹脂組成物として、エラストマーA78.0重量%、マスターバッチB5.0重量%、マスターバッチC2.0重量%、マスターバッチD10.0重量%、ペレットA5.0重量%からなるものを用いた以外は、上記実施例1と同様にして複合管7bを得た。
(比較例2)
発泡性樹脂組成物として、成形樹脂温度を170℃とした以外は、上記比較例1と同様にして複合管7bを得た。
(比較例3)
発泡性樹脂組成物として、エラストマーA79.8重量%、マスターバッチB5.0重量%、マスターバッチC0.2重量%、マスターバッチD10.0重量%、ペレットA5.0重量%からなるものを用いるとともに、成形樹脂温度を170℃とした以外は、上記実施例1と同様にして複合管7bを得た。
上記実施例1〜6、比較例1〜3で得られた複合管7bの発泡樹脂保護層7aの発泡倍率を調べるとともに、発泡樹脂保護層7a表面の穴あきの発生状態、目やに発生状態を評価し、その結果を表1に示した。
〔発泡倍率の測定方法〕
得られた100mの長さの複合管7bの任意の1箇所で、発泡樹脂保護層7aを連続体のまま3g切り取り、切り取った発泡樹脂保護層7aの比重を水中置換方(JIS K 7112 A法)によって測定した。そして、発泡前の原材料の比重を、この得られた値で除することによって発泡倍率とした。
〔穴あきの発生状態の評価方法〕
得られた100mの複合管7bの任意の10箇所で、発泡樹脂保護層7aを10mm四方の大きさ(面積100mm2)に切り取り、切り取った発泡樹脂保護層の切断片の表面をデジタルカメラで撮影した画像に対して、画像処理ソフト(アドビー社の商品名Photoshop)を用い、2値化処理を行い、2値化した画像の黒色部分(穴あき部分)の面積を、画像処理ソフト(フリーソフトStudioFe)を用いて計算した。
そして、黒色部分の面積が1mm2以上存在する切断片が、10片中1片以下を○、2〜4片を△、5片以上を×と評価した。
また、黒色部分の面積が10mm2以上のものが1箇所でもある場合には、他の如何に関わらず×とした。
〔目やに発生状態の評価〕
成形開始から目やにの発生による成形不良が発生する時間を調べ、3時間以上不良が発生しない場合を○、2時間以上3時間未満で成形不良が発生する場合を△、2時間未満で成形不良が発生する場合を×とした。
Figure 0005466877
上記表1から、本発明の製造方法によれば、目やにの発生を少なく抑え、ロングラン性に富むことがよくわかる。
6b 架橋ポリエチレン管(管本体)
7a 発泡樹脂保護層
7b 複合管
7c 非発泡樹脂層
7d 複合管

Claims (4)

  1. 管本体の周囲を囲繞するように、ポリプロピレンを含有する熱可塑性樹脂エラストマーを主成分とし、発泡剤を含む発泡性樹脂組成物を管状に押し出すとともに、発泡倍率1.5〜3.0倍に発泡させて管本体の周囲を囲繞する発泡樹脂保護層を形成する複合管の製造方法であって、
    前記発泡樹脂保護層の押出時の目やに発生を少なく抑えるために、発泡剤として、発泡開始温度が170℃以上、最大発泡温度が190℃〜230℃である熱膨張型発泡粒子を用いるとともに、熱膨張型発泡粒子を融点が110〜130℃の熱可塑性樹脂からなるベース樹脂中に分散混合してマスターバッチ化した熱膨張型発泡粒子マスターバッチの状態で、他の成分と混合して発泡性樹脂組成物を得ることを特徴とする複合管の製造方法。
  2. 熱膨張型発泡粒子マスターバッチのベース樹脂が直鎖状低密度ポリエチレンである請求項1に記載の複合管の製造方法。
  3. 発泡樹脂保護層の上に非発泡樹脂層をさらに形成する請求項1または請求項2に記載の複合管の製造方法。
  4. 熱可塑性樹脂エラストマーがポリプロピレンを30〜60重量%含む請求項1〜請求項3のいずれかに記載の複合管の製造方法。
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