JP5465835B2 - プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、プラズマ処理装置で処理される基板の大きさが拡大すると、処理される基板の全ての部分に対して均一なプラズマを得ることが難しくなる。特に、液晶表示装置のように、処理される基板の大きさが2、3mを超える場合には、基板の各部分によってプラズマ密度が不均一となることから処理強度が異なり、良好な工程条件確保が難しくなるという問題点がある。
また、前記複数個のブロック上部に、静電チャックをさらに具備することが好ましい。
一方、前記絶縁体は、前記静電チャックを冷却する冷却ガス通過流路をさらに具備するように構成できる。
また、前記断層撮影部は、前記上部電極と下部電極との間の空間を前記下部電極の上面と平行な一方向に撮影する複数個の第1撮影手段と、前記第1撮影手段と異なる方向に撮影する複数個の第2撮影手段とを含むことが望ましい。
一方、前述した技術的課題を達成するための本発明によるプラズマ処理方法は、真空チャンバー内部に基板を搬入する段階と、前記真空チャンバー内部にプラズマを形成する段階と、前記真空チャンバー内部各区域別にプラズマ密度を撮影する段階と、撮影されたプラズマ密度を考慮して各区域別バイアスパワーを計算する段階と、計算されたバイアスパワーを各区域別に印加する段階と、基板を前記真空チャンバー外部に搬出する段階とを含む。さらに、前記真空チャンバー下側には複数個のブロックからなり、前記プラズマを形成する下部電極が配置され、前記下部電極の各ブロックの間には前記各ブロックを絶縁する絶縁体が配置され、前記各ブロックは、前記各ブロックの継ぎ目の部分で段差形状を有し、前記絶縁体は、前記各ブロックの間で二重段差構造を有することによって、ブロックの継ぎ目にプラズマが浸透することを防止できる。
また、前記バイアスパワーを計算する段階は、PIDフィードバック制御機構を使用し、前記PIDフィードバック制御機構は撮影された各区域別プラズマ密度を入力変数として使用し、各区域別バイアスパワーを出力変数とすることを特徴とする。
まず、図1〜図3を参照して本発明の一実施例によるプラズマ処理装置を説明する。図1は本発明の一実施例によるプラズマ処理装置の構造を示す縦断面図であり、図2は本発明の一実施例によるプラズマ処理装置の構造を示す横断面図である。また、図3は本発明の一実施例による下部電極の構造を示す部分斜視図である。
まず、真空チャンバー10は内部に一定の体積を有し、内部空間を真空状態にできるように密閉された構造を有する。ここで、真空状態とは大気圧状態より低い気圧状態のことで、完全な真空状態を言う。
一方、最近では処理される基板の大きさが拡大してきており、真空チャンバーの大きさも飛躍的に拡大されている。従って、1つの真空チャンバーを一体に形成せずに、複数の部品に分離して製造した後、1つに組み立てて使用することもできる。
また、下部電極30は真空チャンバー10内部下側に配置される。この下部電極30上面には、図1に示すように、基板Sが搭載されるので、この下部電極30を基板搭載台とも呼ぶ。
本実施例において、下部電極30は図2に示されたように、複数個のブロック32が組立てられた構造を有する。本実施例による下部電極30には、前述したソースパワー及びバイアスパワーが印加される。この際、本実施例による下部電極32には各ブロック別に相異した値のバイアスパワーを印加することができる。従って、下部電極の各ブロック32は互いに絶縁された状態で組立てられている。
また、本実施例による下部電極30の上部には静電チャック90をさらに設けることができる。静電チャック90は静電力を用いて基板Sを吸着する構成要素である。即ち、静電チャック90に高電圧の直流電圧を印加することで、基板Sと静電チャック90との間に大きいクーロン(Coulomb)力を発生させ、基板Sを静電チャック90に固定することができる。このような静電チャック90を使用すると、プラズマ処理工程中において基板Sを下部電極に密着することができるという長所がある。
一方、下部電極30上部に静電チャック90を配置する場合には、静電チャックに冷却気体を通過させて冷却する必要がある。ところで、下部電極30を成す各ブロック32は、アルミニウムなど金属材質であるので冷却気体を通過させるための流路形成作業が難しい。しかし、絶縁体34は金属材質ではないので、冷却気体を通過させるための流路形成作業が容易である。従って、本実施例においては絶縁体34に図3に示されたように、冷却気体流路36を形成する。
また、外部乗降バーは下部電極30の外側に別途に形成される。即ち、下部電極30の側壁とプラズマ処理装置の側壁との間に形成される空間に、上下に駆動できる構造で形成することができる。勿論、場合によっては外部乗降バーを使用しないで、基板Sを搬送することもできる。
次に、バイアスパワー供給部60は、下部電極30の各ブロック32と個別に接続され各ブロック32に独立してバイアスパワーを印加する。本実施例においては、各ブロック32別に独立してバイアスパワーを印加する。即ち、各ブロック32別に相異した値のバイアスパワーが供給される。従って、このバイアスパワー供給部60は下部電極を成す各ブロック32別に分離して接続される。
次に、プラズマ断層撮影部70は、上部電極20と下部電極30との間の空間を仮想分割した区域別にプラズマ密度を断層撮影する。このプラズマ断層撮影部70は上部電極20と下部電極30との間に発生したプラズマの特性を各区域別に正確に測定するためのである。
本実施例によるプラズマ断層撮影部70は、図2に示されたように、各区域別に正確なプラズマ密度を測定するために、第1撮影手段72及び第2撮影手段74を備える。第1撮影手段72は、上部電極20と下部電極30との間の空間を下部電極30の上面と平行な一方向に撮影し、第2撮影手段74は上部電極と下部電極との間の空間を下部電極の上面と平行な方向に撮影するものであって、第1撮影手段72の撮影方向と異なる方向に撮影する。
このようにそれぞれ相異した方向に撮影したデータを組み合わせて、各区域別プラズマ密度を知ることができる。例えば、第1撮影手段72は、図2に示されたように、下部電極30の長辺に直交する方向に撮影し、第2撮影手段74は下部電極30の短辺に直交する方向に撮影する。第1撮影手段72の撮影ライン76と第2撮影手段74の撮影ライン78とが交差する部分に対しては2方向で撮影したデータが収集されるので、この2種類データを組み合わせて撮影ラインの交差領域でのプラズマ密度を把握することができる。
以下、図5を参照して本発明の一実施例によるプラズマ処理方法を説明する。図7は本発明の一実施例によるプラズマ処理方法の各工程を説明するフローチャートである。
次に、真空チャンバー10内部にプラズマを形成する(S20)。具体的に、真空チャンバー10内部にシャワーヘッド40を用いて工程ガスを供給した状態で、下部電極30にソースパワーを印加して工程ガスをイオン化しプラズマを発生させる。
次に、撮影されたプラズマ密度を考慮して各区域別バイアスパワーを計算する(S40)。即ち、前段階で得られた各区域別プラズマ密度値Dに基づいて、各ブロック別に印加されるバイアスパワー値Bを計算する。
また、このように形成された均一なプラズマを使用して基板を処理する(S60)。基板を処理する過程でも各区域別プラズマ密度に対する撮影は継続して行われ、プラズマ密度に差異が発生する場合にはバイアスパワー値を変化させプラズマの均一性を実時間で確保する。
以上、本発明の実施例によって詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の思想と精神を離れることなく、本発明を修正または変更できる。
10 真空チャンバー
20 上部電極
30 下部電極
40 工程ガス供給部
50 ソースパワー供給部
60 バイアスパワー供給部
70 プラズマ断層撮影部
80 制御部
90 静電チャック
S 基板
Claims (15)
- 真空チャンバーと、
前記真空チャンバー内部下側に配置され、複数個のブロックからなる下部電極と、
前記真空チャンバー内部上側に配置され、アースされる上部電極と、
前記真空チャンバー内部に工程ガスを供給する工程ガス供給部と、
前記下部電極と接続されソースパワーを印加するソースパワー供給部と、
前記下部電極の各ブロックと個別に接続され各ブロックに独立してバイアスパワーを印加するバイアスパワー供給部と、
前記下部電極の各ブロックに印加されるバイアスパワーを計算し前記バイアスパワー供給部を制御する制御部と、
前記下部電極の各ブロックの間に配置され、前記各ブロックを絶縁する絶縁体と、
を含み、
前記各ブロックは、前記各ブロックの継ぎ目の部分で段差形状を有し、
前記絶縁体は、隣接する前記各ブロックの前記段差形状の端部が重ね合わされた二重段差構造を有することによって、ブロックの継ぎ目にプラズマが浸透することを防止できることを特徴とするプラズマ処理装置。 - 前記絶縁体は、セラミックからなることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
- 前記絶縁体は、アルミナからなることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
- 前記絶縁体は、耐熱性プラスチックからなることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
- 前記複数個のブロックの上部に、静電チャックをさらに具備することを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
- 前記絶縁体に、前記静電チャックを冷却する冷却ガス通過流路をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
- 前記上部電極と下部電極との間の空間を仮想分割した区域別にプラズマ密度を断層撮影し、撮影された各区域別プラズマ密度に対するデータを前記制御部に提供するプラズマ断層撮影部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
- 前記断層撮影部は、
前記上部電極と下部電極との間の空間を前記下部電極の上面と平行な一方向に撮影する複数個の第1撮影手段と、
前記第1撮影手段と異なる方向に撮影する複数個の第2撮影手段と、
を含むことを特徴とする請求項7の記載のプラズマ処理装置。 - 前記制御部は、PIDフィードバック制御機構(PIDfeedback scheme)、ニュートラルネットワークシステム(neutral network system)またはファジ制御システムのうちいずれか1つを具備することを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
- 真空チャンバー内部に基板を搬入する段階と、
前記真空チャンバー内部にプラズマを形成する段階と、
前記真空チャンバー内部各区域別にプラズマ密度を撮影する段階と、
撮影されたプラズマ密度を考慮して各区域別バイアスパワーを計算する段階と、
計算されたバイアスパワーを各区域別に印加する段階と、
基板を前記真空チャンバー外部に搬出する段階と、
を含み、
前記真空チャンバー下側には複数個のブロックからなり、前記プラズマを形成する下部電極が配置され、
前記下部電極の各ブロックの間には前記各ブロックを絶縁する絶縁体が配置され、
前記各ブロックは、前記各ブロックの継ぎ目の部分で段差形状を有し、
前記絶縁体は、隣接する前記各ブロックの前記段差形状の端部が重ね合わされた二重段差構造を有することによって、ブロックの継ぎ目にプラズマが浸透することを防止できることを特徴とするプラズマ処理方法。 - 前記プラズマ密度を撮影する段階は、2つ以上の互いに異なる方向でそれぞれ1つの区域のプラズマ密度を撮影することを特徴とする請求項10に記載のプラズマ処理方法。
- 前記バイアスパワーを計算する段階は、PIDフィードバック制御機構を使用することを特徴とする請求項10に記載のプラズマ処理方法。
- 前記PIDフィードバック制御機構は、撮影された各区域別プラズマ密度を入力変数として使用し、各区域別バイアスパワーを出力変数とすることを特徴とする請求項12に記載のプラズマ処理方法。
- 前記基板を搬入する段階は、基板を下部電極に密着する段階をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載のプラズマ処理方法。
- 前記基板を下部電極に密着する段階においては、静電力を使用して基板を下部電極に密着することを特徴とする請求項14に記載のプラズマ処理方法。
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