JP4149395B2 - 粒子密度分布測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プラズマ流体中の活性化した分子(ラジカル)やイオン等の粒子に光を照射して測定室内の粒子密度分布を測定する粒子密度分布測定装置に関する。
今日、半導体装置、太陽電池あるいはフラットパネルディスプレイ等、各種基板の製作には、CVD(Chemical Vapor Deposition)やエッチング等、反応性プラズマを用いた成膜処理やエッチング処理を利用して精度の高い加工処理を行なっている。
一方、半導体装置において反応性プラズマを用いて処理(プラズマ処理)されるSiウエハやフラットパネルディスプレイに用いるガラス基板等は、大型化の一途をたどっている。これに対応してプラズマ処理を行なう処理装置の減圧処理室も大型化され、この減圧処理室内において、基板の加工精度に大きな影響を与える反応性プラズマ中のラジカルやイオンを均一に生成させて基板に精度の高いプラズマ処理を行なう必要性が増大している。このため、減圧処理室内でプラズマ流体が均一に生成しているか否かを知りすばやく制御できるように、プラズマ流体中の粒子密度分布を精度高く測定することが望まれている。
下記特許文献1には、赤外等による吸収分光法を用いてプラズマ流体中のラジカルやイオン等の粒子密度分布を測定する測定装置が開示されている。
当該測定装置は、レーザ光出力部から出射したレーザ光を反射し、その反射方向を可変に制御する可動ミラーと、可動ミラーで反射したレーザ光を反射する、複数の位置に配置したミラーとを有する。また、プラズマ源が供給された処理室(測定室)内にミラーの配置位置に応じて異なる光路を形成するように構成されている。そして、可動ミラーを制御してレーザ光を向けるミラーを順次変えてプラズマの生成された処理室内を横切るレーザ光の光路を変えることにより、これらの各光路を通ってきたレーザ光を順次検出部で受光して、例えば反応性プラズマ中のラジカルに吸収されて減衰したレーザ光の減衰量の分布を求める。これにより、レーザ光の減衰量の分布に基づいて粒子密度分布を算出する。
当該公報では、上記粒子密度分布の算出は、例えば、粒子密度分布の対称性と連続性とを利用して適当な演算を施して平面方向の粒子密度分布を求めることができるとされている(当該公報の段落[0018])。また、処理室が円筒状であれば、同心円状の粒子密度が等しいとして取り扱うことにより、周知のアーベル変換を行なって粒子の密度分布を求めることができるとされている(当該公報の段落[0019])。
特開平11−201899号公報
しかし、当該公報では、粒子密度分布を算出する際、粒子密度分布の対称性や連続性を利用し、また同心円上の粒子密度は等しいと仮定して演算処理を施すので、必ずしも精度の高い粒子密度分布を算出することができない。
また、例えば半導体プロセス処理装置でプラズマ処理されるSi基板は円形状のSiウエハであるので、半導体プロセス処理装置に設けられ、エッチング等に用いられる電極も円形形状の場合が多い。したがって、発生するプラズマの粒子密度分布も同心円に沿って略同じ粒子密度となる。このため、前記公報で指摘するようにアーベル変換等を行なって粒子密度分布を求めることができる。しかし、液晶ディスプレイ等のフラットパネルディスプレイに用いるガラス基板は矩形形状のものが多く、これに対応して上記電極は矩形形状となっている。したがって、発生するプラズマ流体の粒子密度分布は同心円状の粒子密度分布を仮定することはできない。
そこで、本発明は、反応性プラズマ流体中のラジカルやイオン等の粒子のような測定対象粒子に照射光が照射され、この照射された測定対象粒子を通過してきた照射光を受光することによって得られる受光信号から測定対象粒子の粒子密度分布を求める際、従来のように、粒子密度分布の対称性や連続性を利用することなく、かつ同心円上で略同じ粒子密度を有するといった粒子密度の分布形状を予め想定することもなく、照射光の受光信号を用いて精度の高い粒子密度分布を求めることができる粒子密度分布測定装置を提供することを目的とする。
そこで、本発明は、測定室内の測定対象粒子の粒子密度分布を測定する粒子密度分布測定装置であって、前記測定室を横切るように照射光を照射する光照射手段と、前記照射光の光路上に設けられ、測定室を横切った照射光を受ける受光手段と、前記照射光の光路の向きを一定としかつ所定の平面に沿って前記光路を移動させることにより前記測定室内を光走査するとともに、さらに前記所定の平面内で前記光路の向きを変えた状態で前記光路を移動させることにより前記測定室内を光走査する光走査手段と、前記光走査手段により光走査して得られる受光信号を取得し、この受光信号を用いて前記測定室内の2次元の粒子密度分布を求める信号処理手段と、を有し、
前記測定対象粒子はプラズマ流体中の粒子であり、前記信号処理手段は、前記処理室内のプラズマ流体中の粒子の、非同心円の分布形状を成す粒子密度分布を求めるものであり、前記信号処理手段は、前記受光信号から前記光路上に位置する測定対象粒子の密度分布であって、前記光走査中の光走査位置によって変動する平均粒子密度分布を、前記光路の向きを変えた状態で光走査する毎に前記受光信号から所定の位置を中心とする極座標系上で求め、この求められた、光路の向きが互いに異なる複数の平均粒子密度分布から下記式に従って直交座標系上の2次元の粒子密度分布を求めることを特徴とする粒子密度分布測定装置を提供する。
Figure 0004149395
但し、p(x,y)は2次元粒子密度分布であり、p ave (X,θ)は、角度θを一定にして光走査を行うことにより得られるラジカルやイオン等の平均粒子密度分布であり、Xは走査方向の測定位置であり、Uはフーリエ空間における三角関数を、jは虚数を表し、wは走査方向の限界測定位置を表す。
ここで、前記信号処理手段は、前記光路上に位置する測定対象粒子が前記照射光を吸収するときの吸収係数の情報を前記受光信号から求め、この求められた吸収係数の情報を用いて前記測定室内の測定対象粒子の粒子密度分布を求めるのが好ましい。
また、前記光走査手段は、前記光路の向きを一定の角度ずつ変え、前記光路の向きを変える度に光走査するのが好ましい。
前記光走査手段は、例えば、前記光照射手段および前記受光手段を同一方向に平行に移動させる平行移動手段と、前記照射光の光路の向きを変えるために前記光照射手段の向きを変えかつ前記光路の向きに応じて前記受光手段の向きを変える回転手段と、を有する。
また、前記測定室は基板をプラズマ処理するために用いる矩形形状の電極が設けられたプラズマ処理室であって、前記処理室内のプラズマ流体中の粒子の粒子密度分布を求めることが好ましい。
本発明は、光照射手段から照射される照射光の光路の向きを一定としかつ所定の平面に沿って前記光路を移動させることにより測定室内を光走査するとともに、さらに光路の向きを変えて光路を移動させることにより測定室内を光走査するので、これらの測定結果を用いて精度の高い粒子密度分布を求めることができる。このため、従来のように、粒子密度分布の対称性や連続性を利用することを要せず、かつ同心円上で略同じ粒子密度を有するといった粒子密度の分布形状を予め想定することも要しない。
以下、本発明の粒子密度分布測定装置について、添付の図面に示される好適実施形態を基に詳細に説明する。
図1は、本発明の粒子密度分布測定装置の一形態であるプラズマ粒子密度分布測定装置(以降、測定装置という)10を誘導結合型プラズマ処理装置(以降、処理装置という)40に適用したシステムの概略構成図である。
処理装置40は、主にチャンバ(処理室)42、高周波電極44、載置台46、下部電極48、ガス供給口50および排気口52を有する。
チャンバ42は壁面54によって囲まれて形成され、壁面54の一部分が透明性を有する窓部材55によってチャンバ42の周りを取り巻くように設けられている。
高周波電極44は、コイル状に電力線が巻き回されて形成され、石英板56によってチャンバ42と隔てられている。高周波電極44はマッチングボックス58を介して矩形形状の高周波電源60と接続されている。
載置台46は、プラズマ処理しようとする基板47を載置して保持する部分で、載置台46の下部にはマッチングボックス62を介して高周波電源64と接続された矩形形状の下部電極48が設けられている。高周波電源60および下部電極48の形状を矩形形状とするのは、プラズマ処理しようとする基板47が例えばフラットパネルディスプレイのガラス基板のように矩形形状基板であるためである。
ガス供給口50は反応性ガスをチャンバ42に供給する部分で、反応性ガス供給装置64と接続されている。排気口52は真空ポンプ66と接続されチャンバ42内を減圧する部分であり、除害装置68と接続されている。
チャンバ42には、例えば塩素系やフルオロカーボン系の反応性ガスが導入されて、減圧雰囲気中で高周波電極44および下部電極48に所定の印加条件で高周波電力が与えられて反応性ガス成分のラジカルやイオンからなるプラズマ流体が生成される。
測定装置10は、このようなプラズマ流体中のラジカルやイオンの粒子密度分布を測定する装置である。
図2は、測定装置10の構成図であり、処理装置40のチャンバ42を図1中の左右方向に切断した状態で、図1中の上方向から見た断面図である。
測定装置10は、チャンバ42の外側から窓部材55を介してチャンバ42内を横切るように照射光を照射する光照射ユニット12と、照射光の光路上に設けられ、照射光を受ける受光ユニット14と、光照射ユニット12と受光ユニット14の向き及び位置を変えて光路がチャンバ42内を横切って移動するように光走査する光走査機構16と、光走査して得られる受光信号を取得し、この受光信号を用いてラジカルやイオン等の粒子密度分布を求める制御・処理部18と、を有する。
測定装置10は、1つの光照射ユニット12および1つの受光ユニット14を対として、2対設けられ、一方の対はチャンバ42を挟んで図2中の上下方向に配置され、他方の対はチャンバ42を挟んで図2中の左右方向に配置される。
光照射ユニット12は、ランプと集光レンズを用いて構成された光源部13から延びる光ファイバケーブル12aと接続され、光ファイバケーブル12aからの光を集光する集光レンズを介して一定の光強度を有するコリメート光を照射光として出射するユニットである。
光源部13は、2つの光照射ユニット12に対応して2つ設けられている。光源部13に用いられるランプとして例えばホロカソードランプが挙げられる。プラズマ処理が基板にシリコン酸化膜を形成する成膜処理の場合、シリコン原子の検出のためにケイ素(シリコン)のホロカソードランプが好適に用いられる。
一方、受光ユニット14は、チャンバ42を横切って到来した照射光を受けるユニットで、図示されない集光レンズを介して光ファイバケーブル14aに導かれるように構成されている。2つの受光ユニット14から延びる2つの光ファイバケーブル14aは1つの計測ユニット15と接続されている。
計測ユニット15は、分光器15aおよび光電子倍増管(PMT)15bを有する。計測ユニット15では、分光器15aによって所定の波長帯域の照射光を計測できるように波長帯域が自在に設定可能になっている。さらに、計測ユニット15には、2つの光ファイバケーブル14aから伝送された2つの照射光のうち一方を選択的に取り出す光学系および光学素子が設けられ、制御・処理部18の指示に応じて照射光の一方が自在に選択される。
分光された照射光は、光電子倍増管15bにて光電信号(受光信号)として出力される。受光信号は照射光の光強度に応じた出力レベルを有する。
光走査機構16は、光照射ユニット12および受光ユニット14をチャンバ42の壁面54に沿って移動させる機構であり、制御・処理部18からの制御信号に応じて移動および回転を自在に行うように制御される。
図3は、光照射ユニット12およびこのユニットの光走査機構16の斜視図である。光走査機構16は、基台20、回転機構22および移動機構24とを有する。
光照射ユニット12は基台20の上に回転機構22を介して設けられ、回転機構22の図示されない駆動モータが駆動することで、光照射ユニット12を図3中のR方向に自在に向きを変えるように構成されている。移動機構24は、チャンバ42の壁面54に沿って延びるスライドレール26と、基台20の下部に設けられたスライドレール26と協働して基台20の移動をS方向に規制するブラケット28とを有する。基台20は、基台20に設けられた図示されない駆動モータの駆動によりスライドレール26に沿って自在に移動する。回転機構22および移動機構24の各駆動モータは、制御線12bを介して制御・処理部18と接続され、制御・処理部18からの制御信号に応じて回転および移動が制御される。
上記光走査機構16は、2つの光照射ユニット12に設けられる他、2つの受光ユニット14にも設けられ、これらの受光ユニット14のそれぞれは、光照射ユニット12からの照射光の光路上の位置に来るように、しかも光照射ユニット12の向きに向くように位置と向きが制御線14bを介して制御される。このように光照射ユニット12と受光ユニット14との対がスライドレール26に沿って制御されながら移動する。
すなわち、光走査機構16は、光照射ユニット12からの照射光の光路の向きを一定としかつ所定の平面(図2中の紙面)に沿って光路を移動させることによりチャンバ42内を光走査するとともに、さらに光走査する平面内で光路の向きを変え、光路の向きを変える度にチャンバ42内の光走査を行う光走査手段を形成する。
図4(a),(b)は光走査の例を示している。
図4(a)に示すように、光照射ユニット12と受光ユニット14とが対向した状態で同一速度で同一方向(図中、上方向)に移動する(光路と直交する方向に移動する)ことにより、図4(a)中の上下方向に光走査することができる。また、光照射ユニット12および受光ユニット14を図4(b)に示すようにそれぞれ反時計回りに角度θ度回転させて向きを変え、光照射ユニット12からの照射光を受光ユニット14で受けることができるように位置を移動し、この状態で、同一速度で同一方向(図中、上方向)に移動する。これにより、図4(b)中に示すように左傾斜方向に光走査することができる。すなわち、図4(c)に示すように、向きの異なる光走査を行うことができる。光走査は、例えば128箇所の測定位置で行う。
このようにして、光照射ユニット12および受光ユニット14の向きを例えば22.5度ずつ変えて(角度θを22.5度ずつ変えて)光走査することによって、後述する制御・処理部18において、計測ユニット15からの受光信号に基づいて受光ユニット14で受けた照射光の光強度、さらにはラジカルやイオンの粒子密度分布を求めることができる。
制御・処理部18は、制御部18a、信号処理部18b、増幅器18cおよびA/D変換器18dを有する。
制御部18aは、光源部13の光のオン/オフを制御するとともに、光照射ユニット12および受光ユニット14の移動および向きを制御し、また、計測ユニット15の各種設定を指示する制御信号を生成して、各ユニットに供給する部分である。
計測ユニット15から出力された受光信号は、増幅器18cにて増幅された後、A/D変換器18dにて所定のサンプリング周期でA/D変換されてデジタル信号とされて信号処理部18bに供給される。信号処理部18bは、このデジタル信号とされた受光信号に対して信号処理を行う処理モジュールである。
信号処理部18bは、コンピュータ等のプロセサを実行することによってソフトウェア処理されるソフトウェアモジュールであってもよいし、予め回路として組み込まれたものであってもよい。
信号処理部18bでは、光照射ユニット12の向きを変えて照射光の光路の向きを変える度に光走査を行い、各光走査によって得られた受光信号を用いてチャンバ42内のラジカルやイオンの粒子密度分布を算出する部分である。
以下、この算出方法について詳細に説明する。
光照射ユニット12から照射されて受光ユニット14で受ける照射光は、チャンバ42内を横切る際にチャンバ42内に生成されるプラズマ流体中のラジカルやイオンによって照射光の一部分が吸収され、光強度が光照射ユニット12から出射した時点から低下する。しかも、この照射光の吸収の程度はラジカルやイオンの密度に応じて変わるため、密度の高い部分を通ってきた照射光は光強度が大きく低下する。
光照射ユニット12から出射した照射光の光強度をI0として受光ユニット14で受ける照射光の光強度をIAとすると、下記式(1)によって表すことができる。ここで、g(ν)は光照射ユニット12から出射する照射光の分光スペクトル分布であり、f(ν)は受光ユニット14で受ける被測定スペクトル線の分光スペクトル分布である。また、lは吸収長さ(光路中のプラズマ流体の長さ)、k0は吸収係数である。
Figure 0004149395
したがって、f(ν)およびg(ν)を既知とすると、受光信号の信号レベルからI0/IAを求め、このI0/IAを用いて、式(1)からk0・l(吸収係数の情報)を求めることができる。このk0・lを用いてさらに下記式(2)を用いることで粒子密度Njを求めることができる。式(2)中、注目する照射光の中心波長をν0とし、ラジカル等が光吸収によってエネルギー準位がiからjに遷移したときの統計重率をg、gとし、アインシュタインのA係数をAijとしている。ここで、i,jは既知とし、したがって、統計重率g、gおよびアインシュタインA係数Aijは既知とする。
Figure 0004149395
このときのNjは光路の向きを角度θに変えた時の一測定位置における粒子密度を表している。すなわち、Njは角度θとしたときの光路中の粒子の平均密度を表している。したがって、図5に示すように、角度θ0を一定にして光走査を行うことにより、このときのラジカルやイオン等の平均粒子密度分布pave(X,θ0)(Xは走査方向、すなわち極座標系におけるラジアル方向の測定位置)を求めることができる。この角度θ0を逐次変えながら、その度に光走査を行うことによって、測定対象粒子の極座標系上で表された平均粒子密度分布pave(X,θ)を求めることができる。
信号処理部18bでは、さらに下記式(3)を用いて平均粒子密度分布pave(X,θ)から直交座標系上の2次元粒子密度分布p(x,y)を求める。
ここで、wは走査方向の限界測定位置を表し、Uはフーリエ空間における三角関数を、jは虚数を表す。
Figure 0004149395
上記式(3)を用いて2次元粒子密度分布p(x,y)を求めることができるのは、平均粒子密度分布pave(X,θ)と2次元粒子密度分布p(x,y)との間に下記式(4)に示す関係があるからである。ここでδ(・)は、デルタ関数を表す。
Figure 0004149395
このように、信号処理部18bにおいて、逆ラドン変換処理を行い、平均粒子密度分布pave(X,θ)から直交座標系(x−y座標系)上の2次元粒子密度分布p(x,y)が求められる。
信号処理部18bでは、従来のように粒子密度分布の対称性や連続性を利用することなく、かつ同心円上で略同じ粒子密度を有するといった粒子密度の分布形状を予め想定することもない。このため、処理装置40における高周波電極44や下部電極基板48が、プラズマ処理対象とする矩形形状の大型の基板に対応して矩形形状を成し、さらにチャンバ42内で発生するプラズマ流体のラジカルやイオン等の密度分布も同心円形状でないとしても、照射光の受光信号を用いて精度の高い粒子密度分布を求めることができる。
また、光走査機構16はコンピュータトモグラフィ装置のように複雑な走査機構でなく、計測装置10を用いて比較的容易に粒子密度分布の計測を行うことができる。また、照射光を用いた非接触計測であるため、質量分析装置やプローブ装置のようにチャンバ42内に入れて計測するものでもないため、チャンバ42内のプラズマ流体の場を乱すこともない。
上記実施形態では、光照射ユニット12は、ファイバケーブル12aと接続して照射光をチャンバ42内に出射するものであるが、本発明においては、光照射ユニット12の形態に限定されるものではない。例えば、光源部13には、単色光源であるホロカソードランプの替わりに色素レーザ光源やパラメトリック発振器を用いたレーザ光源を用いることもできる。この場合、図6に示すように、ファイバケーブルを用いて光照射ユニット12に接続する必要はなく、光源部13から出射されたコリメート光を反射するミラー12cを回転機構22の上に配置して、ミラー12cで反射した反射光をチャンバ42内に照射光として照射することができる。これにより、ミラー12cの向きを変えるだけで照射光の光路の向きを変えることができる。また、単一波長で発振するレーザ光を照射光とする場合、計測ユニット15において必ずしも分光器15aを設ける必要はないが、対象とする照射光の波長帯域以外の外乱光を有効に除去する点から、分光器15aを用いてもよい。
また、本実施形態における回転機構22は移動機構24の上に設けられ、回転機構22は光走査によって移動するものであるが、本発明においては回転機構が移動機構の上に設けられたものであってもよく、移動機構がチャンバ42の周りを回転するように構成されたもよい。
また、光源部13に広帯域白色光源であるキセノンランプ、ハロゲンランプあるいは重水素ランプ等を用いることもできる。例えば、プラズマ処理の一つであるエッチング処理で反応性ガスとして好適に用いられるフルオロカーボンはプラズマ流体中ではCF系のラジカルを生成するが、このときの光吸収は波長200〜300nmの帯域で行われる。このため、キセノンランプや重水素ランプの照射光を好適に用いることができる。この場合の受光ユニット14の構成も、集光レンズで集光され、光ファイバケーブルで伝送されて分光器に導入される。特に光源帯域の広い光源を用いる場合、ホロカソードランプのような光源帯域の狭い光源を用いる場合に比べて分光器は精度の高いものを用いることが好ましい。また、キセノンランプや重水素ランプの照射光は十分な光強度を有しており、計測ユニット15における受光器として、冷却CCD(Charged Coupled Device)撮像素子を用いることで、計測時間を短縮することができ、時間変動を受けにくい照射光の計測を行うことができる。
以上、本発明の粒子密度測定装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
本発明の粒子密度分布測定装置の一形態であるプラズマ粒子密度分布測定装置を誘導結合型プラズマ処理装置に適用したシステムの概略構成図である。 図1に示すプラズマ粒子密度分布測定装置の構成を説明する説明図である。 図2に示す光照射ユニットおよびこのユニットの光走査機構の斜視図である。 (a)〜(c)は本発明において行われる光走査の例を説明する説明図である。 本発明において求められる測定対象粒子の粒子密度分布を説明する図である。 本発明における光照射手段の他の実施形態を説明する説明図である。
符号の説明
10 プラズマ粒子密度測定装置
12 光照射ユニット
12a 光ファイバケーブル
12b 制御線
14 受光ユニット
15 計測ユニット
15a 分光器
15b 光電子倍増管
16 光走査機構
18 制御・処理部
18a 制御部
18b 信号処理部
18c 増幅器
18d A/D変換器
20 基台
22 回転機構
24 移動機構
26 スライドレール
28 ブラケット
40 誘導結合型プラズマ処理装置
42 チャンバ
44 高周波電極
46 載置台
47 基板
48 下部電極
52 排気口
54 壁面
55 窓部材
56 石英板
58,62 マッチングボックス
60,64 高周波電源
66 真空ポンプ
68 除外装置

Claims (5)

  1. 測定室内の測定対象粒子の粒子密度分布を測定する粒子密度分布測定装置であって、
    前記測定室を横切るように照射光を照射する光照射手段と、
    前記照射光の光路上に設けられ、測定室を横切った照射光を受ける受光手段と、
    前記照射光の光路の向きを一定としかつ所定の平面に沿って前記光路を移動させることにより前記測定室内を光走査するとともに、さらに前記所定の平面内で前記光路の向きを変えた状態で前記光路を移動させることにより前記測定室内を光走査する光走査手段と、
    前記光走査手段により光走査して得られる受光信号を取得し、この受光信号を用いて前記測定室内の2次元の粒子密度分布を求める信号処理手段と、を有し、
    前記測定対象粒子はプラズマ流体中の粒子であり、前記信号処理手段は、前記処理室内のプラズマ流体中の粒子の、非同心円の分布形状を成す粒子密度分布を求めるものであり、
    前記信号処理手段は、前記受光信号から前記光路上に位置する測定対象粒子の密度分布であって、前記光走査中の光走査位置によって変動する平均粒子密度分布を、前記光路の向きを変えた状態で光走査する毎に前記受光信号から所定の位置を中心とする極座標系上で求め、この求められた、光路の向きが互いに異なる複数の平均粒子密度分布から下記式に従って直交座標系上の2次元の粒子密度分布を求めることを特徴とする粒子密度分布測定装置。
    Figure 0004149395
    但し、p(x,y)は2次元粒子密度分布であり、p ave (X,θ)は、角度θを一定にして光走査を行うことにより得られる平均粒子密度分布であり、Xは走査方向の測定位置であり、Uはフーリエ空間における三角関数を、jは虚数を表し、wは走査方向の限界測定位置を表す。
  2. 前記信号処理手段は、前記光路上に位置する測定対象粒子が前記照射光を吸収するときの吸収係数の情報を前記受光信号から求め、この求められた吸収係数の情報を用いて前記測定室内の測定対象粒子の前記平均粒子密度分布を求める請求項1に記載の粒子密度分布測定装置。
  3. 前記光走査手段は、前記光路の向きを一定の角度ずつ変え、前記光路の向きを変える度に光走査する請求項1または2に記載の粒子密度分布測定装置。
  4. 前記光走査手段は、前記光照射手段および前記受光手段を同一方向に平行に移動させる平行移動手段と、前記照射光の光路の向きを変えるために前記光照射手段の向きを変えかつ前記光路の向きに応じて前記受光手段の向きを変える回転手段と、を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の粒子密度分布測定装置。
  5. 前記測定室は、基板をプラズマ処理するために用いる矩形形状の電極が設けられたプラズマ処理室であって、前記処理室内のプラズマ流体中の粒子の粒子密度分布を求める請求項1〜4のいずれか1項に記載の粒子密度分布測定装置。
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