JP6258146B2 - プラズマ放電状態検知装置 - Google Patents

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Description

本発明は誘電体バリア放電方式のプラズマ発生装置で発生させるプラズマ放電の状態が正常か否かを検知するプラズマ放電状態検知装置に関するものである。
プラズマを生成させる方式の一つとしては、誘電体バリア放電(Dielectric Barrier Discharge:DBD)がある。これは、対となる導電体の一方又は双方を誘電体(絶縁体)で覆い、導電体同士に交流電圧を印加することにより、導電体と誘電体との隙間、あるいは、誘電体同士の隙間に、プラズマ放電を発生させるものである。
誘電体バリア放電によるプラズマ放電(以下、DBDプラズマ放電と云う)は、大気圧で発生させることができ、放出される電子は高いエネルギー状態であるが、誘電体の存在によりアーク放電に移行しないために、雰囲気ガスの温度は低く、熱的には非平衡状態である。
このため、DBDプラズマ放電では、大気圧条件下で活性種を生成し、低温で化学反応を生じさせることができることから、この原理を利用して、オゾン発生や、半導体製造分野での基板の洗浄等に利用されてきている(たとえば、特許文献1参照)。
更に、DBDプラズマ放電は、近年では、エネルギー・環境分野における排ガス処理装置としての応用が考えられてきている。
なお、従来、実用例として考えられたDBDプラズマ放電の発生装置は、小型のものが多い。
しかし、DBDプラズマ放電は、低温で化学反応を起こすという優れた特性を有することから、今後、DBDプラズマ放電の発生装置は、用途(応用範囲)が拡大すると共に、大型化も進行すると考えられる。
このように、DBDプラズマ放電の発生装置の用途拡大や大型化を促進する場合は、該発生装置で発生させるDBDプラズマ放電の状態が正常であるか否かを検知できるようにすることが重要になる。
特に、DBDプラズマ放電の発生装置を大型の排ガス処理装置に適用する場合は、排ガス処理性能を維持するために、排ガス流路に設けられるDBDプラズマ放電の発生装置の全域でDBDプラズマ放電が正常に行われているか否かを、常時検知することが必要になる。
なお、従来は、前記したように、DBDプラズマ放電の発生装置のサイズが小型であったために、DBDプラズマ放電の部分的な異常が特に問題とされることがなく、よって、DBDプラズマ放電の状態を検知するための手段は特に提案されていないというのが実状である。
特開2013−65430号公報
そこで、本発明は、DBDプラズマ放電の発生装置を対象として、そのプラズマ放電発生領域にてDBDプラズマ放電が正常に発生しているか否かを検知することができるプラズマ放電状態検知装置を提供しようとするものである。
本発明は、前記課題を解決するために、請求項1に対応して、プラズマ発生装置を撮影する撮像装置と、前記撮像装置により撮影されたプラズマ発生装置の画像が入力される画像処理装置と、前記画像処理装置によるDBDプラズマ放電状態の検知結果を出力する出力装置を備え、且つ前記画像処理装置は、前記プラズマ発生装置の画像に、少なくとも前記プラズマ発生装置におけるDBDプラズマ放電が発生する各プラズマ発生領域が写る部分に分割領域を設定する機能と、前記プラズマ発生領域が写る分割領域を監視対象に設定して、該監視対象の分割領域の画像の濃淡を数値化した濃淡情報を得る機能と、前記監視対象の分割領域の濃淡情報の値を基に、前記プラズマ発生装置のプラズマ発生領域における該分割領域に対応する個所でDBDプラズマ放電が正常に発生しているか、又は、異常が発生しているかを判断する機能と、前記分割領域に異常が発生している場合は、その異常発生の状態を、前記出力装置による出力により報知させる機能と備えてなる構成を有するプラズマ放電状態検知装置とする。
又、請求項2に対応して、前記請求項1に対応する構成において、前記画像処理装置は、監視対象の分割領域の濃淡情報の値が、予め正常なDBDプラズマ放電に対応する画像の濃淡を数値化した基準値より、高輝度側に予め設定された或る濃淡情報の値の変化幅よりも大きく変化した場合、及び、低輝度側に予め設定された或る濃淡情報の値の変化幅よりも大きく変化した場合に、プラズマ発生装置のプラズマ発生領域における該分割領域に対応する個所に異常が発生していると判断するものとした構成とする。
更に、請求項3に対応して、前記請求項2に対応する構成において、前記画像処理装置は、監視対象の分割領域のうち、プラズマ発生装置における或る電極の画像の両側に沿う配置となるすべての分割領域で、濃淡情報の値が、基準値より低輝度側に予め設定された或る濃淡情報の値の変化幅よりも大きく変化した場合に、前記或る電極に、通電不良による消灯が生じていると判断し、その結果を報知させる機能を有するものとした構成とする。
更に又、請求項4に対応して、前記請求項1から請求項3のいずれか一項に対応する構成において、前記撮像装置は、プラズマ発生装置のプラズマ発生領域に存在している処理対象ガスに依存して決まるDBDプラズマ放電の発光色の特性波長に対応するバンドパスフィルタを装着した構成とする。
本発明のプラズマ放電状態検知装置によれば、以下のような優れた効果を発揮する。
(1)プラズマ発生装置のプラズマ発生領域でDBDプラズマ放電が正常に行われているか、あるいは、異常が発生しているかを検知することができ、異常が発生している場合は、その異常が発生している状態を、出力装置の出力により報知させることができる。
(2)又、プラズマ発生装置について、異常が発生している個所を特定することもできる。よって、プラズマ発生装置については、必要に応じた点検、保守を適宜実施することができて、プラズマ発生装置の正常状態での運用を効率よく行わせることができる。
本発明のプラズマ放電状態検知装置の実施の一形態を示す概略斜視図である。 図1の装置におけるカメラで撮影されて画像処理装置に入力されるプラズマ発生装置の画像と、画像に設定される分割領域を示す概要図である。 (a)は画像処理装置による監視対象とされた分割領域を示す図、(b)は輝度に応じた分割領域の画像の濃淡を数値化するために用いる指標を示す図である。 (a)(b)は共に、画像処理装置で監視する画像の分割領域での濃淡情報の変化を示すグラフである。 画像処理装置による画像処理の結果として、DBDプラズマ放電に異常が生じている場合の結果を示す概要図である。 画像処理装置による画像処理の結果として、DBDプラズマ放電に別の異常が生じている場合の結果を示す概要図である。 本発明の実施の他の形態として、カメラで撮影されて画像処理装置へ入力される別の形式のプラズマ発生装置の画像と、画像に設定される分割領域を示す概要図である。 画像処理装置による画像処理の結果として、DBDプラズマ放電が正常に行われている状態の結果を示す概要図である。 画像処理装置による画像処理の結果として、DBDプラズマ放電に異常が生じている場合の結果を示す概要図である。 画像処理装置による画像処理の結果として、DBDプラズマ放電に別の異常が生じている場合の結果を示す概要図である。 本発明の実施の更に他の形態として、標準の撮像装置に代えて用いる特性波長監視用の撮像装置を示す概略側面図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図6は本発明のプラズマ放電状態検知装置の実施の一形態を示すものである。
ここで、先ず、本発明のプラズマ放電状態検知装置1の適用対象とするプラズマ発生装置100について概説する。
プラズマ発生装置100は、図1に示すように、直管形状の誘電体の内面に導電体を取り付けてなる構成の複数の電極101a〜101iを備える。各電極101a〜101iは、DBDプラズマ放電の発生に好適となるよう予め設定された或る間隔で、平面内で、あるいは、千鳥状配置で平行に配列されている。この状態で、各電極101a〜101iは、両端部が、内側を処理対象ガス103の流路としたフレーム102の対向する側壁に保持されている。
更に、一本おきに配置された電極101a,101c,101e,101g,101iと、電極101b,101d,101f,101hには、交流電圧を印加するための図示しない電源装置が接続されている。
以上の構成としてあるプラズマ発生装置100は、たとえば、排ガスを処理対象ガス103とする場合には、フレーム102を、排ガス流路となるダクト104の途中位置に取り付けて、ダクト104を流通する処理対象ガス103が、フレーム102の内側を通過するようにする。
プラズマ発生装置100を使用する場合は、電源装置より電極101a,101c,101e,101g,101iと、電極101b,101d,101f,101hに交流電圧を印加する。これにより、プラズマ発生装置100では、隣接する電極101a,101c,101e,101g,101iと、電極101b,101d,101f,101hとの隙間が、それぞれプラズマ発生領域となり、該各領域にDBDプラズマ放電が発生する。
この状態で、ダクト104に処理対象ガス103を流通させると、処理対象ガス103は、プラズマ発生装置100のフレーム102の内側で、電極101a,101c,101e,101g,101iと、電極101b,101d,101f,101hと間の各プラズマ発生領域を通過する。よって、プラズマ発生装置100では、各プラズマ発生領域にて発生させたDBDプラズマ放電により、処理対象ガス103の処理を行うことができるようにしてある。
この際、DBDプラズマ放電では、活性種の生成に伴い、発光が生じる。処理対象ガス103の雰囲気が空気の場合は、DBDプラズマ放電による発光は、淡い青紫色の発光となる。
一方、各電極101a〜101iに異物が付着した場合や、各電極101a〜101iに異常が生じた場合には、ストリーマ状のプラズマ放電が生じることがある。このストリーマ状のプラズマ放電は、正常なDBDプラズマ放電に比して強い発光を生じる。
この点に鑑みて、プラズマ発生装置100に適用する本発明のプラズマ放電状態検知装置1は、図1に示すように、プラズマ発生装置100を撮影するためのCCDカメラのような撮像装置2と、撮像装置2により撮影された画像4が入力される画像処理装置3と、画像処理装置3によるDBDプラズマ放電状態の検知結果を出力する出力装置としてのディスプレイ5を備えてなる構成とする。
撮像装置2は、プラズマ発生装置100の各電極101a〜101iの間の隙間であるプラズマ発生領域をすべて含む図2に示す如き画像4を撮影するためのものである。
撮像装置2は、たとえば、ダクト104の壁面に設けられた図示しない窓の外側に、プラズマ発生装置100に向いた姿勢で設けられる。又、ダクト104を流通する処理対象ガス103や、この処理対象ガス103のDBDプラズマ放電による処理を受けた後のガスが、撮像装置2に悪影響を及ぼす成分を含まない場合は、ダクト104の壁面に図示しない開口を設けて、該開口に、撮像装置2を直接取り付ける構成としてもよい。
又、撮像装置2は、一回の撮影で、プラズマ発生装置100の各電極101a〜101iをすべて含む図2に示すような画像4を得ることが可能な画角を有するものであればよい。このように、撮像装置2が広い画角を有するものである場合は、撮影された画像に歪みが生じることが考えられるが、この歪みは画像処理装置3で補正して、図2に示したようなプラズマ発生装置100の各電極101a〜101iが平行になる画像4とすればよい。
あるいは、撮像装置2は、プラズマ発生装置100の全体を走査するように向きを変更しながら図2と同様の撮影領域を網羅する複数の画像を撮影する機能を有するものとしてもよい。この場合は、該複数の画像が入力される画像処理装置3において、画像の合成を行うことにより、図2と同様の画像4を得るようにすればよい。
画像処理装置3は、画像4を2次元平面(xy平面)として、図2に示すように、縦横に複数分割した分割領域を設定する機能を有する。図2では、縦方向(x方向)及び横方向(y方向)にそれぞれ26等分した分割領域を設定した状態が示してある。
更に、画像処理装置3は、各分割領域に対し、個別の識別コードを設定する機能を有する。この識別コードは、たとえば、図2に示すように、縦方向(x方向)に配列された分割領域の行に、上端を基準として、下方向にx=1〜26の昇順の番号を順次付し、横方向に配列された分割領域の列に、左端を基準として、右方向にy=1〜26の昇順の番号を順次付して、すべての分割領域に対し、(x,y)で表示される個別の番地を設定することが好適である。
なお、前記のように画像4に分割領域を設定して、識別コードとなる(x,y)の番地を付す場合は、図2及び図3に示すように、プラズマ発生装置100における各電極101a〜101i同士の隙間の各プラズマ発生領域に対し、分割領域の列(図ではy=3n(n=1,2,…8)の列)が1対1で対応する配置となるように設定することが望ましい。
これにより、画像4では、y=3n(n=1,2,…,8)の列に属する各分割領域に、プラズマ発生装置100の対応する各プラズマ発生領域で発生しているDBDプラズマ放電の輝度に応じた濃淡が写ることになる。画像4におけるy=3n(n=1,2,…,8)の列を除くその他のy=1,2、y=4,5、…、y=25,26の各列に属する各分割領域には、プラズマ発生装置100の各電極101a〜101iの像がそれぞれ写ることになる。
以上のように画像4に設定された分割領域について、画像処理装置3では、プラズマ発生領域に対応するy=3n(n=1,2,…,8)の列に属する各分割領域が、監視対象に設定される。この監視対象とする分割領域の設定は、図2の画像4を基に、画像処理装置3により、各電極101a〜101iの像が写っていない分割領域を自動的に選択させるようにしてもよく、あるいは、図示しないオペレータが、画像4を見て、プラズマ発生装置100のプラズマ発生領域に対応する配置となっている列に属する分割領域の番地を、監視対象として指定するようにしてもよい。
前記のようにして監視対象が定まると、画像処理装置3では、図3(a)に示すように、監視対象となるy=3n(n=1,2,…,8)の各列に属する各分割領域について、その画像の濃淡を数値化した濃淡情報を得るようにしてある。
この濃淡の数値化は、たとえば、図3(b)に示すように、暗(黒色)を0とし、明(白色)を300に設定して、その間の濃淡を数値化した指標(スケール)を予め用意しておく。監視対象の各分割領域の画像の濃淡については、前記指標において一致する濃淡の数値を求め、その数値を、分割領域の濃淡情報の値とする。なお、図3(a)では、監視対象以外の分割領域は、白抜きで示してある。又、図3(b)に示した指標は、図示する便宜上、不連続な濃淡で示してあるが、実際は濃淡が連続的に変化するものである。
更に、画像処理装置3は、たとえば、プラズマ発生装置100の運転開始時や、プラズマ発生装置100による処理対象ガス103の処理開始時等、DBDプラズマ放電が正常に発生していることが明らかな時点で取り込んだ画像4を基に、正常なDBDプラズマ放電に伴う発光輝度に対応する画像の濃淡を、前記と同様に数値化する。その値は、基準値(基準輝度)σtとして記憶する。
又、画像処理装置3に対しては、予め、基準値σtに対して、正常なDBDプラズマ放電状態であると見做せる輝度の変化幅に対応する濃淡情報の値の変化幅Δσについて予め設定しておく。
画像処理装置3は、監視対象となる各分割領域のそれぞれについて、予め設定された或るサンプリング周期で、前記と同様の画像の濃淡の数値化を繰り返し行うようにしてある。これにより、画像処理装置3では、一つずつの分割領域について、図4(a)に実線で示すように、所定のサンプリング周期で順次得られる濃淡情報の値についての監視を行い、その値が、σt±Δσの範囲内である場合は、分割領域にて正常なDBDプラズマ放電が行われていると判断する。この場合、画像処理装置3は、DBDプラズマ放電の放電状態が正常であることを、出力装置としてのディスプレイ5に表示(出力)させるようにしてもよい。
このように、監視対象の各分割領域について濃淡情報の監視を行っている時に、或る分割領域において、図4(a)に一点鎖線で示すように、所定のサンプリング周期で順次得られる濃淡情報の値が次第に増加して、図4(a)に矢印Aで示すように、濃淡情報の値が、高輝度側の閾値であるσt+Δσの値を超えると、画像処理装置3では、前記或る分割領域にて、正常なDBDプラズマ放電ではなく、ストリーマ放電のような異常なプラズマ放電が生じていると判断するようにしてある。
この場合、画像処理装置3は、異常なプラズマの放電が生じていると判断された分割領域の番地と、そこで異常なプラズマ放電が生じているという情報を、ディスプレイ5で表示(出力)させて、異常状態の報知を行うようにしてある。
一方、図4(b)に一点鎖線で示すように、前記或る分割領域における所定のサンプリング周期で順次得られる濃淡情報の値が次第に減少して、図4(b)に矢印Bで示すように、濃淡情報の値が、低輝度側の閾値であるσt−Δσの値を下回ると、画像処理装置3では、前記或る分割領域にて、DBDプラズマ放電の放電不良による消灯の異常が生じていると判断するようにしてある。
この場合も、画像処理装置3は、DBDプラズマ放電の消灯による異常が生じていると判断された分割領域の番地と、そこで放電不良による消灯が生じているという情報を、ディスプレイ5で表示(出力)させて、異常状態の報知を行うようにしてある。
更に、画像処理装置3では、前記或る分割領域に関して、図4(a)に破線で示すように、濃淡情報の値が、正常であると判断されるσt±Δσの範囲内にあるとしても、或る設定時間、たとえば、サンプリング周期2回分の間、濃淡情報の値が連続して増加するときは、異常なプラズマ放電が生じる虞があるとして、その傾向を、ディスプレイ5に表示させて報知するようにしてもよい。
同様に、画像処理装置3では、前記或る分割領域に関して、図4(b)に破線で示すように、濃淡情報の値が、正常であると判断されるσt±Δσの範囲内にあるとしても、或る設定時間、たとえば、サンプリング周期2回分の間、濃淡情報の値が連続して減少するときは、DBDプラズマ放電の放電不良による消灯が生じる虞があるとして、その傾向を、ディスプレイ5に表示させて報知するようにしてもよい。
以上の構成としてある本発明のプラズマ放電状態検知装置1を用いると、ディスプレイ5の表示を基に、プラズマ発生装置100におけるプラズマ発生領域でのDBDプラズマ放電の発生状態が、正常であるか否か、すなわち、異常が発生しているかを検知することができる。
したがって、たとえば、図5に示すように、監視対象の各分割領域のうち、(x,y)=(8,6)の番地の分割領域のように、画像における輝度が増加して白色となる個所については、異常なプラズマ放電が生じていると速やかに検知することができる。よって、この場合は、(x,y)=(8,6)の番地の分割領域の両側に配置されている電極101bと101c(図2参照)に、異物の付着のような異常放電を促す現象が生じたと判断することができるようになる。
又、図5に示す監視対象の各分割領域のうち、(x,y)=(16,18)の番地の分割領域のように、画像における輝度が減少して黒色となる個所については、DBDプラズマ放電の消灯が生じていると速やかに検知することができる。
更に、図6に示すように、監視対象の各分割領域のうち、y=6の列と、y=9の列に対応する番地のすべての分割領域にて、消灯が生じていることが検知された場合は、該各列の分割領域の間に配置されている電極101cに、通電不良が生じていると判断することができるようになる。よって、この場合は、画像処理装置3では、電極101cに通電不良が生じていると判断された結果を、ディスプレイ5に表示させて報知させるようにしてもよい。
このように、本発明のプラズマ放電状態検知装置1によれば、プラズマ発生装置100におけるDBDプラズマ放電が正常に行われているか否かを検知することができる。異常が発生している場合には、その異常発生個所を特定することができる。更に、本発明のプラズマ放電状態検知装置1では、異常の発生原因についても推察することができる。そのため、プラズマ発生装置100については、必要に応じた点検、保守を適宜実施することができて、プラズマ発生装置100の正常状態での運用を効率よく行わせることができる。
次に、図7乃至図10は本発明の実施の他の形態として、本発明のプラズマ放電状態検知装置1を、別の形式のプラズマ発生装置に適用する場合を示すものである。
この別の形式のプラズマ発生装置は、図7に示すように、図1に示したと同様の構成の複数の電極105a〜105iを平面内で平行に配列して一つの端子(図示せず)に並列に接続した構成の第一の電極群と、同様の構成の別の複数の電極106a〜106iを平面内で平行に配列して別の一つの端子(図示せず)に並列に接続した構成の第二の電極群とを備えている。
第一の電極群と、第二の電極群は、互いの電極105a〜105iと、電極106a〜106i同士が、長手方向を90度ずらした姿勢で且つ電極外周面同士が接するように重ねて配置した状態で、図1に示したフレーム102と同様のフレーム(図示せず)に保持された構成としてある。
更に、第一電極群の端子と、第二電極群の端子には、交流電圧を印加するための図示しない電源装置が接続された構成としてある。その他の構成は、図1に示されたプラズマ発生装置100と同様である。
以上の構成としてあるプラズマ発生装置では、第一の電極群の各電極105a〜105iと、第二電極群の各電極106a〜106iが格子状に配置されており、その格子目に対応する隙間(開口部)が、それぞれプラズマ発生領域となり、該各領域にDBDプラズマ放電が発生する。
プラズマ発生装置を図1に示した撮像装置2により撮影すると、その画像4aは、図7に示す如き画像となる。
よって、この場合、画像処理装置3では、図2に示した画像4の場合と同様に、画像4aに分割領域が設定されると共に、プラズマ発生領域に対応するx=3m(m=1,2,…,8)の行で、且つy=3n(n=1,2,…,8)の列に属する各分割領域が、監視対象に設定される。
前記のようにして監視対象が定まると、画像処理装置3では、図8に示すように、監視対象となるx=3m(m=1,2,…,8)の行で且つy=3n(n=1,2,…,8)の列に位置する各分割領域について、その画像の濃淡を数値化した濃淡情報を得るようにしてある。
濃淡情報の値が得られた監視対象の各分割領域に対するその後の処理は、図1乃至図6の実施の形態の処理と同様である。
これにより、たとえば、図9に示すように、監視対象の各分割領域のうち、(x,y)=(9,6)の番地の分割領域のように、画像における輝度が増加して白色となる個所については、異常なプラズマ放電が生じていると速やかに検知することができる。この場合は、(x,y)=(9,6)の番地の分割領域の周囲に配置されている電極105b,105cと、電極106c,106d(図7参照)に、異物の付着のような異常放電を促す現象が生じたと判断することができるようになる。
又、図9に示す監視対象の各分割領域のうち、(x,y)=(15,24)の番地の分割領域のように、画像における輝度が減少して黒色となる個所については、DBDプラズマ放電の消灯が生じていると速やかに検知することができる。
更に、図10に示すように、監視対象の各分割領域のうち、x=12の行と、x=15の行に対応する番地のすべての分割領域にて、消灯が生じていることが検知された場合は、該各行の分割領域の間に配置されている106e(図7参照)に、通電不良が生じていると判断することができるようになる。この場合、画像処理装置3では、電極106eに通電不良が生じていると判断された結果を、前記実施の形態と同様に、ディスプレイ5に表示させて報知させるようにしてもよい。
このように、本実施の形態のプラズマ放電状態検知装置1によっても、図1乃至図6の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、前述したように、プラズマ発生装置100におけるプラズマ発生領域では、そこに存在している処理対象ガス103の雰囲気が空気の場合は、DBDプラズマ放電による発光は、淡い青紫色の特性波長を有する発光となる。しかし、プラズマ発生領域に存在している処理対象ガス103の雰囲気が空気以外のガスである場合は、発光色の特性波長が変化することがある。
この点に鑑みて、本発明のプラズマ放電状態検知装置1で用いる撮像装置2は、DBDプラズマ放電の発光の特性波長を効率よく監視するために、図11に示すように、通常のレンズに代えて、プラズマ発生領域に存在している処理対象ガス103に依存して決まるDBDプラズマ放電の発光色の特性波長に対応するバンドパスフィルタ6を装着した構成としてもよい。このバンドパスフィルタ6の装着に伴い、撮像装置2における焦点の位置がずれる場合は、図11に示すように、撮像装置2に、焦点補正用のリレーレンズ7を併せて装着した構成とすればよい。更に、バンドパスフィルタ6の装着により撮像装置2へ入射する光量が低下する場合は、図11に示すように、バンドパスフィルタ6の後段に、光電子増倍管8を更に介装させた構成とすればよい。
又、本発明は、前記実施の形態にのみ限定されるものではなく、本発明のプラズマ放電状態検知装置1は、プラズマ発生装置100にて検知された異常が発生している個所と、その異常の内容を出力するための出力装置として、スピーカのような音声による報知を行う音声出力手段を、ディスプレイ5に代えて備える構成や、前記音声出力手段をディスプレイ5と共に備える構成としてもよい。
画像処理装置3にてプラズマ発生装置100の画像4に設定する分割領域の分割数は、プラズマ発生装置100に装備されている電極101a〜101i,105a〜105i,106a〜106iの数に応じて適宜変更してもよい。
画像処理装置3にてプラズマ発生装置100のプラズマ発生領域の画像4に設定する分割領域は、プラズマ発生領域をすべて網羅するよう設定できれば、プラズマ発生領域のサイズや、プラズマ発生装置100における電極101a〜101i,105a〜105i,106a〜106iの径寸法等に応じて、分割サイズや分割形状を適宜変更してもよい。又、分割領域の形状やサイズは、画像4,4aにて各電極101a〜101i,105a〜105i,106a〜106iの像が存在している個所と、プラズマ発生領域に対応する個所とで、異なる設定としてもよい。
各分割領域に設定する識別コードは、各分割領域を個別に識別できるようにしてあれば、前述したxとyによる番地以外の任意の識別コードを用いるようにしてもよい。
更に、画像処理装置3は、画像4,4aにおける各電極101a〜101i,105a〜105i,106a〜106iの像が写っている分割領域も監視対象に設定してもよい。この場合は、個々の電極101a〜101i,105a〜105i,106a〜106iに対応する行や列に配置されている分割領域について、その行中あるいは列中に予め設定された数、たとえば、3個所について、運転開始時からの輝度の変化(濃淡情報の値の変化)が認められると、その行あるいは列に対応する電極101a〜101i,105a〜105i,106a〜106iに異常が生じていると判断させるようにすればよい。この場合の異常の報知は、図1乃至図6の実施の形態と同様に、出力手段であるディスプレイ5に表示させることで行うようにすればよい。
画像処理装置3にてDBDプラズマ放電が正常か、又は、異常かを判断する基準となる高輝度側の閾値と、低輝度側の閾値は、基準値からの濃淡情報の値の変化幅(輝度の変化幅)が必ずしも同一でなくてもよい。
本発明のプラズマ放電状態検知装置1は、DBDプラズマを発生させるプラズマ発生装置100であれば、排ガス以外の処理対象ガス103のガス処理を行うためのプラズマ発生装置100や、ガス処理以外の目的で使用されるプラズマ発生装置を適用対象としてもよい。
その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。
1 プラズマ放電状態検知装置
2 撮像装置
3 画像処理装置
4,4a 画像
5 ディスプレイ(出力装置)
6 バンドパスフィルタ
100 プラズマ発生装置
101a〜101i 電極
103 処理対象ガス
105a〜105i 電極
106a〜106i 電極

Claims (4)

  1. プラズマ発生装置を撮影する撮像装置と、
    前記撮像装置により撮影されたプラズマ発生装置の画像が入力される画像処理装置と、
    前記画像処理装置によるDBDプラズマ放電状態の検知結果を出力する出力装置を備え、
    且つ前記画像処理装置は、
    前記プラズマ発生装置の画像に、少なくとも前記プラズマ発生装置におけるDBDプラズマ放電が発生する各プラズマ発生領域が写る部分に分割領域を設定する機能と、
    前記プラズマ発生領域が写る分割領域を監視対象に設定して、該監視対象の分割領域の画像の濃淡を数値化した濃淡情報を得る機能と、
    前記監視対象の分割領域の濃淡情報の値を基に、前記プラズマ発生装置のプラズマ発生領域における該分割領域に対応する個所でDBDプラズマ放電が正常に発生しているか、又は、異常が発生しているかを判断する機能と、
    前記分割領域に異常が発生している場合は、その異常発生の状態を、前記出力装置による出力により報知させる機能と備えてなる構成を有すること
    を特徴とするプラズマ放電状態検知装置。
  2. 前記画像処理装置は、監視対象の分割領域の濃淡情報の値が、予め正常なDBDプラズマ放電に対応する画像の濃淡を数値化した基準値より、高輝度側に予め設定された或る濃淡情報の値の変化幅よりも大きく変化した場合、及び、低輝度側に予め設定された或る濃淡情報の値の変化幅よりも大きく変化した場合に、プラズマ発生装置のプラズマ発生領域における該分割領域に対応する個所に異常が発生していると判断するものとした
    請求項1記載のプラズマ放電状態検知装置。
  3. 前記画像処理装置は、監視対象の分割領域のうち、プラズマ発生装置における或る電極の画像の両側に沿う配置となるすべての分割領域で、濃淡情報の値が、基準値より低輝度側に予め設定された或る濃淡情報の値の変化幅よりも大きく変化した場合に、前記或る電極に、通電不良による消灯が生じていると判断し、その結果を報知させる機能を有するものとした
    請求項2記載のプラズマ放電状態検知装置。
  4. 前記撮像装置は、プラズマ発生装置のプラズマ発生領域に存在している処理対象ガスに依存して決まるDBDプラズマ放電の発光色の特性波長に対応するバンドパスフィルタを装着した構成とする
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のプラズマ放電状態検知装置。
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