JPH10280172A - プラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理装置

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JPH10280172A
JPH10280172A JP9098394A JP9839497A JPH10280172A JP H10280172 A JPH10280172 A JP H10280172A JP 9098394 A JP9098394 A JP 9098394A JP 9839497 A JP9839497 A JP 9839497A JP H10280172 A JPH10280172 A JP H10280172A
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JP
Japan
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substrate
band
glass substrate
lcd
shaped member
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Withdrawn
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JP9098394A
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Inventor
Tsutomu Hiroki
勤 廣木
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Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多面取り用板状基板と載置台の載置面とを全
面に渡って均一に密着させて固定することが可能なプラ
ズマ処理装置を提供する。 【解決手段】 クランプ120の枠内に,LCD用ガラ
ス基板Lの切りしろ領域L1と対応するように,断面形
状が略逆三角形状の帯状部材122を取り付ける。処理
時には,LCD用ガラス基板Lを載置したサセプタ11
0が上昇することにより,LCD用ガラス基板Lの外縁
部がクランプ120とサセプタ110の載置面とにより
挟持され,固定される。同時に,切りしろ領域L1は,
帯状部材122の頂部122aに当接し,LCD用ガラ
ス基板Lの全面がサセプタ110の載置面に密着し,固
定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,プラズマ処理装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より,気密な処理容器内に形成され
た処理室内に,例えば上部電極と下部電極となるサセプ
タとを対向配置したエッチング装置が提案されている。
かかる装置においては,サセプタの載置面に被処理基
板,例えばLCD用ガラス基板を載置すると共に,処理
室内に所定の処理ガスを導入し,かつ処理室内を真空引
きすることにより,処理室内を所定の減圧雰囲気に調整
する。しかる後,上部電極に対してプラズマ生成用高周
波電力を印加し,処理室内に導入された処理ガスを解離
させてプラズマ化すると共に,サセプタに対してバイア
ス用高周波電力を印加して,励起したプラズマをLCD
用ガラス基板の被処理面に引き込むことにより,LCD
用ガラス基板に対して所望のエッチング処理を施してい
る。
【0003】ところで,サセプタの載置面に載置された
LCD用ガラス基板の固定には,機械的クランプが使用
される。このクランプは,略枠状の形状で,LCD用ガ
ラス基板の外縁部と対応する位置に固定配置されてい
る。そして,処理時には,上下方向に相対移動可能に構
成されたサセプタが上昇することにより,その載置面に
載置されているLCD用ガラス基板の外縁部がクランプ
に押圧され,LCD用ガラス基板が固定される構成とな
っている。
【0004】また,サセプタの内部には,温度調節機構
が備えられており,サセプタ上に載置されたLCD用ガ
ラス基板の温度を,処理時においても所望の状態に維持
する構成となっている。さらに,サセプタの載置面に
は,ガス供給孔が備えられており,サセプタ上にLCD
用ガラス基板が載置された際に,載置面とLCD用ガラ
ス基板との間に形成される微小空間に伝熱ガスを供給す
ることによって,伝熱効率を高める構成となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで,最近,より
大型かつ薄型のLCD基板の需要が高まっていると共
に,このLCD基板を複数枚同時に生産可能な,いわゆ
る多面取りの技術が導入され,それに伴ってLCD用ガ
ラス基板の更なる大型化及び薄型化が進んでいる。しか
しながら,処理時には,上述の如くLCD用ガラス基板
裏面に供給される伝熱ガスにより,LCD用ガラス基板
を挟んで処理室側と載置面側との間に圧力差が生じるた
め,LCD用ガラス基板が上部電極方向に凸に湾曲し,
特にLCD用ガラス基板の略中央部での伝熱効率が低下
することがある。そして,その湾曲は,LCD用ガラス
基板の大型化及び薄型化に伴って,より一層顕著なもの
となる傾向にある。
【0006】また,LCD基板の生産性向上のため,最
近では上述したような高密度プラズマ源を用いたエッチ
ング装置が多く使用されている。このエッチング装置を
用いてLCD用ガラス基板にエッチング処理を施す場合
には,高選択比及び高エッチングレートで均一な処理が
可能となる反面,LCD用ガラス基板が高温状態とな
り,被処理面が損傷して歩留りの低下を招くことがあ
る。従って,LCD用ガラス基板に生じた熱を,いかに
効率的に放熱させるかという問題が,克服すべき技術的
要求項目の1つとして挙げられている。
【0007】本発明は,従来のプラズマ処理装置が有す
る上記のような問題点に鑑みて成されたものであり,枠
状クランプ部材に備えられた1又は2以上の帯状部材
が,多面取り用板状基板の切りしろ領域に当接すること
により,基板と載置台とが密着して伝熱効率が向上する
と共に,基板の全面に渡って均一な処理を施すことが可
能な,新規かつ改良されたプラズマ処理装置を提供する
ことを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は,気密な処理室
内において,多面取り用板状基板を,その外縁部を枠状
クランプ部材によりクランプすることにより,載置台上
に固定して,その被処理面に対して所定のプラズマ処理
を施す如く構成されたプラズマ処理装置に適用されるも
のである。そして,上記課題を解決するため,請求項1
に記載の発明によれば,枠状クランプ部材は,基板の被
処理面の切りしろ領域に当接する1又は2以上の帯状部
材を備えていることを特徴としている。
【0009】かかる構成によれば,多面取り用板状基板
の被処理面に形成された切りしろ領域に,枠状クランプ
部材に備えられた帯状部材が当接するため,基板の被処
理面に対して施される処理に影響を及ぼすことなく,基
板を載置台の載置面に密着させ,固定させることができ
る。従って,基板と載置台との間の伝熱効率が向上し,
処理時においても基板を所望の温度に維持することが可
能となる。さらに,基板にいわゆるたわみが生じないた
め,基板の被処理面全面に渡って均一な処理を施すこと
ができる。なお,本明細書において,多面取り用板状基
板の被処理面の切りしろ領域とは,所定の処理後に製品
となる基板部間に形成されている領域で,かつその処理
後に切断される被切断領域をいう。
【0010】また,当該発明は,従来から使用されてい
る枠状クランプと略同一構成の枠状クランプに帯状部材
を備えた構成であるため,当該発明にかかる枠状クラン
プ以外の装置構成を変更する必要がない。従って,新た
なプラズマ処理装置に当該発明を適用する場合には,該
装置の大部分を汎用部品から構成することができるた
め,その装置の製造コストを上昇させることがないと共
に,すでに使用されているプラズマ処理装置にも当該発
明を容易に適用することができる。また,帯状部材を,
耐プラズマ性の絶縁性材料,例えばセラミックスや各種
樹脂から形成することにより,異常放電やいわゆるパー
ティクルなどが発生することがない。なお,帯状部材
は,処理時に基板と載置台の載置面との間に伝熱ガスが
供給された際に,基板を載置面に密着させ,たわみを生
じさせない程度の最低限の大きさに形成することによ
り,プラズマ流を乱すことなく所望のプラズマ処理を基
板に被処理面に施すことができる。
【0011】また,請求項2に記載の発明によれば,帯
状部材は,基板の多面取り方法に応じて,井桁状又は梯
子状に配されることを特徴としている。従って,プラズ
マ処理を施す基板に応じて,すなわち基板の切りしろ領
域に応じて帯状部材を枠状クランプ部材に備えることが
できるため,常時所望の状態で基板を載置台の載置面に
密着させ,固定させることができる。
【0012】さらに,請求項3に記載の発明によれば,
帯状部材は,基板の被処理面の切りしろ領域に実質的に
線で当接するものであることを特徴としている。従っ
て,基板の切りしろ領域以外の被処理面に影響を与える
ことなく,所望の処理を施すことができる。また,帯状
部材は,切りしろ領域に実質的に線で当接するため,例
えば押圧力がその線に集中し,実質的に小さい帯状部材
であっても均一かつ所望の状態で基板を載置台の載置面
に固定することができる。従って,枠状クランプ部材に
帯状部材を備えた場合でも,プラズマ流を乱すことな
く,均一なプラズマ処理を基板に施すことができる。
【0013】さらにまた,請求項4に記載の発明によれ
ば,帯状部材は,枠状クランプ部材に対して着脱自在に
取り付けられることを特徴としている。従って,処理を
施す基板の切りしろ領域に応じて,帯状部材を適宜所望
の位置に配置することができるため,その基板に応じて
枠状クランプ部材全体を交換する必要がない。また,例
えば帯状部材がプラズマにより損傷した場合には,その
損傷を受けた帯状部材のみを交換することができるた
め,メンテナンス費用を抑えることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に,添付図面を参照しなが
ら,本発明にかかるプラズマ処理装置をエッチング装置
に適用した,実施の形態について詳細に説明する。な
お,以下の説明において,略同一の機能及び構成を有す
る構成要素については,同一符号を付することにより,
重複説明を省略することとする。
【0015】図1は,本実施の形態にかかるエッチング
装置100の概略的な断面を示している。このエッチン
グ装置100の処理室102は,気密に閉塞自在な,例
えば表面が陽極酸化処理されたアルミニウムから成る略
円筒形状の処理容器104内に形成され,この処理容器
104は,接地線106を介して接地されている。ま
た,処理室102内の底部には,例えばセラミックなど
の絶縁支持板108が設けられている。さらに,この絶
縁支持板108の上部には,多面取り用板状基板,例え
ば4枚のLCD基板を同時に生産することが可能なLC
D用ガラス基板Lを載置するための下部電極を構成する
サセプタ110が配置されている。
【0016】このサセプタ110は,絶縁支持板108
及び処理容器104の底部を遊貫する昇降軸112によ
って支持されており,この昇降軸112は,処理容器1
04外部に設置されている不図示の駆動機構に接続され
ている。従って,この駆動機構の作動によりサセプタ1
10は,図1中の往復矢印に示したように,上下移動自
在となっている。なお,処理室102の気密性を確保す
るため,サセプタ110と絶縁支持板108との間に
は,昇降軸112の外方を囲むように伸縮自在な気密部
材,例えばベローズ114が設けられている。
【0017】また,サセプタ110は,例えば表面が陽
極酸化処理されたアルミニウムから成り,その内部には
冷媒循環路116が設けられている。この冷媒循環路1
16は,冷媒導入管116a及び冷媒排出管116bを
介して,外部に設けられた不図示の冷媒源に接続されて
おり,冷媒循環路116と冷媒源との間で冷媒,例えば
エチレングリコールが循環する構成となっている。さら
に,サセプタ110の内部には,不図示の加熱機構,例
えばセラミックヒータ及び不図示の温度センサが設けら
れており,冷媒循環路116と併せて,LCD用ガラス
基板Lの温度を自動的に所望の温度に維持可能な構成と
なっている。
【0018】また,サセプタ110の載置面には,伝熱
ガス供給孔118が複数設けられていると共に,この伝
熱ガス供給孔118は,伝熱ガス導入管118aを介し
て,外部に設けられた不図示の伝熱ガス供給源に接続さ
れている。従って,この伝熱ガス供給源から伝熱ガス,
例えばHeが,伝熱ガス供給孔118を介してサセプタ
110の載置面とLCD用ガラス基板Lとの間に形成さ
れる微小空間に供給される構成となっている。
【0019】また,サセプタ110の上方で,かつこの
サセプタ110の載置面の載置されたLCD用ガラス基
板Lの外縁部に対応する位置には,絶縁性材料,例えば
セラミックスから成る,略枠状の機械的クランプ120
が配置されている。また,このクランプ120は,例え
ばクランプ120と略同一の材料から成る,略棒状の支
持部材120aによって支持されている。この支持部材
120aは,例えばクランプ120の角部の裏面と,絶
縁支持部材108の上面とに接続されており,それら角
部に対応して4本設けられている。
【0020】また,クランプ120の枠内には,図2に
示したように,本実施の形態にかかる略井桁状の帯状部
材122が設けられている。この帯状部材122は,耐
プラズマ性の絶縁性材料,例えばセラミックスから成
り,図3に示したように,略三角柱状の形状に形成され
ている。また,帯状部材122は,サセプタ110に載
置されたLCD用ガラス基板Lの切りしろ領域L1に対
応した位置に配置され,その切りしろ領域L1側にその
一方の頂部122aが配置される構成となっている。そ
して,帯状部材122は,例えば不図示のセラミックス
ネジによってクランプ120に脱着自在に取り付けられ
る構成となっている。従って,処理時には,帯状部材1
22の頂部122aが,略十字状の切りしろ領域L1に
沿って当接するように構成されている。
【0021】また,帯状部材122は,上述したように
クランプ120に脱着自在に取り付けられているため,
処理を施すLCD用ガラス基板の切りしろ領域の位置に
応じて,適宜その切りしろ領域に対応する帯状部材に交
換することができる。すなわち,例えば図4に示したそ
れぞれ略同形の9枚のLCD基板を生産可能なLCD用
ガラス基板L’を固定する場合には,帯状部材122に
代えて,その被処理面のX軸及びY軸方向にそれぞれ等
間隔に形成されている各々2つの切りしろ領域L1’に
対応する帯状部材200を,クランプ120に取り付け
ることができる。なお,帯状部材200は,帯状部材1
22と略同一の材料から成り,その断面形状も略同一に
構成されている。
【0022】従って,切りしろ領域の位置が異なる各種
LCD用ガラス基板に対して処理を施す場合でも,クラ
ンプ120全体を交換する必要がないため,交換作業を
容易に行うことができる。また,帯状部材122又は2
00が,例えばプラズマの影響により損傷した場合に
は,その帯状部材122又は200のみを交換すること
ができるため,メンテナンス費用を抑えることができ
る。
【0023】ここで,本実施の形態にかかる帯状部材1
22が取り付けられたクランプ120による,LCD用
ガラス基板Lのサセプタ110の載置面への固定につい
て,図2を参照しながら説明する。まず,LCD用ガラ
ス基板Lを載置したサセプタ110が,不図示の駆動機
構の作動によって上昇する。このサセプタ110の上昇
により,LCD用ガラス基板Lの外縁部は,サセプタ1
10の載置面とクランプ120裏面とにより挟持され,
固定される。同時に,LCD用ガラス基板Lの切りしろ
領域L1は,帯状部材122の頂部122aとサセプタ
110の載置面とにより挟持され,切りしろ領域L1が
載置面に密着した状態で固定される。特に本実施の形態
においては,頂部122aが切りしろ領域L1に実質的
に線で当接するように構成されている。従って,サセプ
タ110の上昇に伴う押圧力が,その線上に集中するた
め,プラズマ流に影響を与えない実質的に小さな帯状部
材122を用いても,LCD用ガラス基板Lをサセプタ
120の載置面に均一に密着,固定させることができ
る。
【0024】なお,帯状部材122又は200は,上記
形状に限定されるものではなく,例えば次のような形状
としても良い。すなわち,例えば図5に示した帯状部材
300は,帯状部材122と略同一形状であり,同様に
LCD用ガラス基板Lの切りしろ領域L1と当接する位
置に,頂部300aが配置されている。そして,帯状部
材300の特徴は,この頂部300a側に切りしろ領域
L1と当接しない凹部300bが設けられていることで
ある。この凹部300bは,LCD用ガラス基板Lをサ
セプタ110の載置面に密着させることが可能な範囲内
で,所定の間隔をもって帯状部材300に配置される構
成となっている。従って,処理時には,この凹部300
bと切りしろ領域L1との間には所定の空間部300c
が形成され,この空間部300cを介して,すなわち帯
状部材300を挟んで両側に配置されるLCD用ガラス
基板Lの被処理面同士がお互いに連通するように構成さ
れている。その結果,この帯状部材300を用いた場合
には,所望の状態でLCD用ガラス基板Lをサセプタ1
10の載置面に密着させることができ,かつ,さらにプ
ラズマ流を乱すことなく,LCD用ガラス基板Lに対し
てより均一なプラズマ処理を施すことができる。
【0025】また,図6に示した帯状部材400は,略
三角柱状であると共に,上部電極124に対向する位置
に頂部400aが配置され,切りしろ領域L1と当接す
る位置に面部400bが配置される構成となっている。
従って,帯状部材400を使用した場合には,角部によ
ってプラズマの流れを遮ることがなく,かつプラズマを
LCD用ガラス基板Lの被処理面方向に均一に案内する
ことができる。さらに,図7に示した帯状部材500
は,略円柱状で,かつその断面形状が略楕円状であると
共に,その長径方向が切りしろ領域L1及び上部電極1
24側に配置されるように構成されている。従って,帯
状部材500を用いた場合には,帯状部材500に角部
が形成されていないため,プラズマ流を乱すことがない
と共に,プラズマによる帯状部材500自体の損傷を抑
制することができる。さらに,帯状部材500の断面形
状を略楕円状にしたことにより,帯状部材500の強度
が実質的に向上し,さらに帯状部材500を小さくする
ことができる。その結果,プラズマに与える影響を,さ
らに軽減することができる。なお,帯状部材300の如
く,帯状部材200,400及び500においても,そ
れぞれに対応する切りしろ領域L1側に,所定の凹部を
備えた構成としても良いことは言うまでもない。
【0026】再び図1に戻り,サセプタ110の載置面
と対向する位置には,導電性材料,例えばアルミニウム
から成る上部電極124が配置されている。さらに,こ
の上部電極124には,複数の貫通孔124aが設けら
れている。また,上部電極124の上方には,上部電極
支持部材126が設けられており,この上部電極支持部
材126は,上部電極124と略同形で,かつ略同一材
料から構成されている。さらに,この上部電極支持部材
126は,絶縁性材料,例えばセラミックスから成る略
環状の絶縁リング128を介して,処理容器104の天
井部104aに取り付けられている。
【0027】また,上部電極124が上部電極支持部材
126に取り付けられた際には,上部電極124と上部
電極支持部材126との間に,空間部130が形成され
る構成となっている。さらに,この空間部130の上部
略中央には,ガス導入管132が接続されていると共
に,このガス導入管132には,バルブ134及び流量
調節器MFC136を介して,ガス供給源138に接続
されている。従って,このガス供給源138から所定の
処理ガス,例えば酸化膜処理の場合にはCF4,アルミ
ニウム膜処理の場合にはBCl3+Cl2の混合ガスが,
流量調節器136及びバルブ134を介して,一旦空間
部130に導入された後,上部電極124の貫通孔12
4aからLCD用ガラス基板Lの被処理面に向かって,
均一に吐出される構成となっている。
【0028】一方,処理容器104の下部側壁には,排
気管140が接続されており,この排気管140は,真
空引き機構,例えばターボ分子ポンプから成る真空ポン
プP142に接続されている。従って,この真空ポンプ
P142の作動により,処理室102内を所定の減圧雰
囲気,例えば数mTorr〜数100mTorrまでの
任意の真空度にまで真空引きし,これを維持することが
可能なように構成されている。また,排気管140の処
理室102側開口部付近には,例えばスリット形状の排
気板144が取り付けられており,この排気板144に
よって処理室102内で生じた付着物が,排気管140
内に進入し,例えば真空ポンプP142に付着すること
を防止するように構成されている。
【0029】そして,エッチング装置100の高周波電
力の供給系について説明すると,上部電極124には,
上部電極支持部材126,整合回路から成る第1整合器
146を介して第1高周波電源148が接続されてい
る。一方,サセプタ110には,整合回路から成る第2
整合器150を介して第2高周波電源152が接続され
ている。そして,処理時には,上部電極124に対し
て,第1高周波電源148から所定のプラズマ生成用高
周波電力,例えば13.56MHzの高周波電力が印加
されることにより,処理室102内に導入された処理ガ
スが解離し,プラズマが励起される。また同時に,サセ
プタ110に対して,第2高周波電源152から所定の
バイアス用高周波電力,例えば380kHzの高周波電
力が印加されることにより,励起されたプラズマがLC
D用ガラス基板Lの被処理面に効果的に引き込まれる構
成となっている。
【0030】以上,本発明の好適な実施の形態につい
て,添付図面を参照しながら説明したが,本発明はかか
る構成に限定されない。特許請求の範囲に記載された技
術的思想の範疇において,当業者であれば,各種の変更
例及び修正例に想到し得るものであり,それら変更例及
び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと
了解される。
【0031】例えば,上記実施の形態において,帯状部
材122,200,300又は400を略三角柱状に形
成し,帯状部材500を略円柱状に形成した例を挙げて
説明したが,本発明はかかる構成に限定されるものでは
なく,多面取り用板状基板の切りしろ領域を固定するこ
とが可能であれば,いかなる形状であっても実施可能で
ある。また,このように構成された帯状部材の切りしろ
領域側に,基板を載置台の載置面に密着させることが可
能な範囲内で,その切りしろ領域と当接しない凹部を備
えた構成としてもよい。
【0032】また,上記実施の形態において,帯状部材
122,200,300,400,500を取り付けた
クランプ120をエッチング装置100に設けて,LC
D用ガラス基板L又はL’の切りしろ領域L1又はL
1’を固定する例を挙げて説明したが,本発明はかかる
構成に限定されるものではなく,各種プラズマ処理装置
に適用可能であると共に,切りしろ領域が形成されたい
かなる多面取り用板状基板に対しても実施することがで
きる。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば,クランプ部材の帯状部
材が,多面取り用板状基板の切りしろ領域に当接するた
め,処理に影響を与えることなく基板を載置台の載置面
に均一に密着させ,固定させることができる。その結
果,基板と載置台との間の伝熱効率が向上し,常時基板
を所望の温度に維持することができ,かつ基板に歪みが
生じないため,基板の被処理面全面に渡って均一な処理
を施すことができる。また,帯状部材は,基板の多面取
り方法に応じて,井桁状又は梯子状に配されるため,処
理を施す基板の切りしろ領域に応じて帯状部材を枠状ク
ランプ部材に備えることができ,各種基板を用いる場合
でも,所望の状態で基板を載置台の載置面に密着させる
ことができる。さらに,帯状部材は,基板の被処理面の
切りしろ領域に実質的に線で当接するものであるため,
基板の被処理面に対するプラズマ処理にに影響を与える
ことがない。さらにまた,帯状部材は,枠状クランプ部
材に対して着脱自在に取り付けられるため,処理を施す
基板を変更する場合でも,枠状クランプ部材全体を交換
する必要がないと共に,帯状部材又は枠状クランプをそ
れぞれ別々に交換することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用可能なエッチング装置の実施の一
形態を示す概略的な断面図である。
【図2】図1に示したエッチング装置におけるLCD用
ガラス基板の固定を説明するための概略的な説明図であ
る。
【図3】図1に示したクランプの帯状部材を説明するた
めの概略的な説明図である。
【図4】図1に示したクランプに取り付け可能な他の帯
状部材を説明するための概略的な説明図である。
【図5】図1に示したクランプに取り付け可能な他の帯
状部材を説明するための概略的な説明図である。
【図6】図1に示したクランプに取り付け可能な他の帯
状部材を説明するための概略的な説明図である。
【図7】図1に示したクランプに取り付け可能な他の帯
状部材を説明するための概略的な説明図である。
【符号の説明】
100 エッチング装置 102 処理室 110 サセプタ 120 クランプ 122 帯状部材 L LCD用ガラス基板 L1 切りしろ領域

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気密な処理室内において,多面取り用板
    状基板を,その外縁部を枠状クランプ部材によりクラン
    プすることにより,載置台上に固定して,その被処理面
    に対して所定のプラズマ処理を施す如く構成されたプラ
    ズマ処理装置において,前記枠状クランプ部材は,前記
    基板の被処理面の切りしろ領域に当接する1又は2以上
    の帯状部材を備えていることを特徴とする,プラズマ処
    理装置。
  2. 【請求項2】 前記帯状部材は,前記基板の多面取り方
    法に応じて,井桁状又は梯子状に配されることを特徴と
    する,請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 【請求項3】 前記帯状部材は,前記基板の被処理面の
    切りしろ領域に実質的に線で当接するものであることを
    特徴とする,請求項1又は2に記載のプラズマ処理装
    置。
  4. 【請求項4】 前記帯状部材は,前記枠状クランプ部材
    に対して着脱自在に取り付けられることを特徴とする,
    請求項1,2又は3のいずれかに記載のプラズマ処理装
    置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100648322B1 (ko) * 2002-04-25 2006-11-23 어플라이드 머티어리얼스, 인코포레이티드 반도체 장치용 크로스 빔을 구비한 섀도우 프레임
JP2008198601A (ja) * 2007-02-09 2008-08-28 Samsung Electronics Co Ltd プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
US7459098B2 (en) 2002-08-28 2008-12-02 Kyocera Corporation Dry etching apparatus, dry etching method, and plate and tray used therein
US7556741B2 (en) 2002-08-28 2009-07-07 Kyocera Corporation Method for producing a solar cell

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