JP5465431B2 - ヒアルロナンを用いる治療プロトコル - Google Patents
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Description
本発明は、概ね薬物療法学、特に化学療法およびそれに有用な製剤の分野に関する。より具体的には、本発明は、治療作用物質の毒性を低下させるか、または効力を上げる治療ストラテジーを提供する。組成物、処置方法、ならびに予防および治療プロトコルもまた本発明は意図する。
本明細書内のいかなる先行技術の参照も、その先行技術が任意の国における通常の一般的知識の一部を形成することを認めるものでも、またはいかなる形の示唆でもなく、かつそのように解釈されるべきではない。
本明細書を通して、文脈上他の解釈が必要でない限り、語「含む(comprise)」、または「含んでいる」もしくは「含む(comprises)」などのその変化形は、記載された要素もしくは整数、または要素もしくは整数の群を含めるが、いかなる他の要素もしくは整数、またはいかなる他の要素もしくは整数の群も排除しないことを意味することが理解されよう。
(i) 平均分子量が約10キロダルトンのヒアルロナン(HA);および
(ii) 平均分子量が約860キロダルトンのヒアルロナン(HA);および
(iii) 治療作用物質、
を含む製剤の投与を含み、該製剤はβグルクロニダーゼの活性を調節して、治療作用物質単独に比べて胃腸毒性を低下させる。
(i) 平均分子量が約2キロダルトンのヒアルロナン(HA);および
(ii) 平均分子量が約860キロダルトンのヒアルロナン(HA);および
(iii) 治療作用物質、
を含む製剤の投与を含み、該製剤はβグルクロニダーゼの活性を調節して、治療作用物質単独に比べて胃腸毒性を低下させる。
(i) 平均分子量が約10キロダルトンのヒアルロナン(HA);および
(ii) 平均分子量が約860キロダルトンのヒアルロナン(HA);および
(iii) 治療作用物質、
を含む製剤の投与を含み、該製剤はβグルクロニダーゼの活性を調節して、治療作用物質単独に比べて骨髄抑制を緩和する。
(i) 平均分子量が約2キロダルトンのヒアルロナン(HA);および
(ii) 平均分子量が約860キロダルトンのヒアルロナン(HA)、および
(iii) 治療作用物質、
を含む製剤の投与含み、該製剤はβグルクロニダーゼの活性を調節して、治療作用物質単独に比べて骨髄抑制を緩和する。
本発明は、ヒアルロン酸(HA)が治療作用物質の代謝を変えるという判断に一部基づく。この文脈における「変える」という言及は、いくつかの状況において治療作用物質またはそれらのプロドラッグ形態を有毒な生成物または中間体へと代謝する酵素を阻害するため、調節する事を意味する。その結果、治療作用物質の有毒な代謝副産物のレベルは、HA非存在下で治療作用物質を投与した場合に比べて低下する。別の状況では、より治療活性の高い代謝副産物を生成する酵素のレベルは上昇し、その結果、投与された作用物質またはそのプロドラッグ形態の効力は、該作用物質をHA非存在下で投与した場合に比べ高められる。
HA濃度および分子量がインビトロでの胃腸管組織内のβグルクロニダーゼ活性および胃腸管内容物におよぼす効果の決定
GI管組織ホモジェネートおよびGI管(管腔)内容物の超音波処理物の調製
回腸、盲腸、胃腸(GI)管の横行および下行結腸の一部を、オスの非近交系Sprague Dawleyラットから切り出した。次に各切片から管腔内容物を取り出して、重量を測定した。次に各組織切片を氷冷0.9%w/vの塩化ナトリウム溶液で十分に濯ぎ洗いし、重量を測定した。次に回腸、盲腸、横行および下行結腸を、Ultra-Turrax組織ホモジェナイザーを用いて氷冷リン酸カリウム緩衝液の中で10分間ホモジェナイズした。回腸、盲腸、横行および下行結腸から回収された管腔内容物もまた同様にしてホモジェナイズした。全てのサンプルは、次に超音波破壊に4分間付し、続いて4℃、30分間、6000gavの遠心分離にかけた。得られた上清を、BCA法を用いてタンパク質含有量について定量化した。
肝臓は、重力を測定してから0.2% v/vのTritonX-100を含む氷冷20mMのTris/HCl pH7.5緩衝液内で5〜10分間ホモジェナイズし、次に4℃で30分間、6000gavの遠心分離にかけた。BCA法を用いて上清をタンパク質含有量について定量化し、小分けして、使用するまで-20℃で保管した。
これらの実施例のために、1単位のβグルクロニダーゼ活性は、1時間当たり、1mgについて1nmolの4MUが遊離するものと定義した(Sands et al. Protocols for Gene Transfer in Neuroscience 263-274, 1996)。これに従い、相対蛍光(アッセイした組織および管腔内容物ホモジェネート由来の)から酵素活性単位への変化を可能にするために、4-MUの標準曲線を0〜10単位のβグルクロニダーゼ活性の範囲で作成した。
GI管アッセイでは、100μlのサンプル(3.33μg)、100μlの基質、および100μlの停止緩衝液を用いた。アッセイは、底が透明な黒色の96ウエルプレートを用いて三重測定で実施した。コントロールサンプルとして、生物サンプルに代わって同一容積の75mMのリン酸カリウム緩衝液を用いた。反応は、適切容積の500μMの4-メチルウンベリフェリル-β-D−グルクロニド(4-MUBG)基質を各試験ウエルおよびブランクウエルに加えて開始した。プレートをは、37℃で1時間インキュベートし、その後停止緩衝液を各ウエルに加えた。次に各ウエル内に生成された産物量は、350nmで励起し450nmで蛍光を記録するFluostar Optimaプレートリーダーを用いて記録した。
HA濃度および分子量がインビトロでの肝臓βグルクロニダーゼ活性に及ぼす効果の決定
肝臓ホモジェネートストックを、アッセイで使用する前に0.8mg/mLに希釈した。ヒアルロナン(860kDa、10kDa、および2kDa未満)は、リン酸カリウム緩衝液で、8mg/ml、3.2mg/ml、1.6mg/ml、0.4mg/ml、0.2mg/ml、0.04mg/ml、0.02mg/ml、および0.0008mg/mlまで希釈した。次に0.8mg/mlの肝臓ホモジェネートの一部を同一容積の各HA希釈調製物と十分混合して、37℃で一晩インキュベートした。翌日、サンプルを軽くたたいて混合した後、βグルクロニダーゼの活性の定量化した。サンプル調製については表3を参照されたい。
生の蛍光測定値は、ブランクコントロールサンプルを用いてバックグランド蛍光について補正した。既知量の4-MUの標準曲線、即ちβグルクロニダーゼ活性の単位を用いて、次に補正した蛍光測定値を酵素活性の単位に変換した。次に下記式を用いて、βグルクロニダーゼの酵素活性のパーセンテージ変化を決定した。
パーセンテージ変化の平均、パーセンテージ変化の標準偏差(SD)、およびパーセンテージ変化の平均の標準誤差(SEM)を決定し、グラフを描いた。全てのアッセイ測定は、三重測定で行った。
これら実施例のために、βグルクロニダーゼ酵素の1単位は、一時間当たり1ナノモルの4-MUの生成に等しい(Wolfe & Sands Protocols for Gene Transfer in Neuroscience, 1996)。4-MU反応の最終産物の濃度を変えることによって、既知量のβグルクロニダーゼ活性に対する相対蛍光単位に関係する標準曲線を用意した。0.01μm〜50μmの4-MUの濃度範囲を用いることによって、0.01〜10単位のβグルクロニダーゼ活性に関する標準曲線を作成した。標準曲線は、表4に示すように、平均r2係数=0.99 (n=5)を有する、0.001〜5単位のこの範囲の直線であった。
HA分子量および濃度がインビトロでのGI管組織ホモジェネート中のβグルクロニダーゼ活性に及ぼす効果の決定
2kDa未満のHAの評価
胃腸管由来の組織ホモジェネート中のβグルクロニダーゼの活性に及ぼす2kDa未満のHAの効果について決定した。未処置の組織サンプルと比較したβグルクロニダーゼ活性のパーセンテージ変化として表したβグルクロニダーゼ単位の定量値(平均±SEM)を表5および図1に示す。HAが、40μg、80μg、および100μgの時に、βグルクロニダーゼ活性は有意低下した。本アッセイにおける最高濃度のHAを使用した時(100μg)、βグルクロニダーゼ活性は最大64%阻害された。
HAを、下記の0.5〜8μg HA/μgタンパク質の範囲を包含するようにさらに滴定し、盲腸由来の組織ホモジェネートについてアッセイを繰り返した。未処置組織サンプルと比較した、活性のパーセンテージ変化として表したβグルクロニダーゼ単位の定量値(平均±SEM)を、表6および図2に示す。
胃腸管由来の組織ホモジェネート中のβグルクロニダーゼの活性に及ぼす10kDaのHAの効果について決定した。未処置組織サンプルと比較した、βグルクロニダーゼ活性のパーセンテージ変化で表したβグルクロニダーゼ単位の定量値(平均±SEM)を表7に示す。HAは、40μg、80μgおよび100μg/μgタンパク質で、βグルクロニダーゼ活性を有意に上昇させた。100μg HA/μg組織の時、βグルクロニダーゼ活性は最大43%増加した。
胃腸管由来の組織ホモジェネートのβグルクロニダーゼ活性に及ぼす、分子量860kDaのHAの効果について決定した。未処置組織サンプルと比較した、βグルクロニダーゼ活性のパーセンテージ変化で表したβグルクロニダーゼ単位の定量値(平均±SEM)を表8に示す。80μgおよび100μg HA/μgタンパク質の時、回腸、盲腸、および横行結腸のβグルクロニダーゼ活性は上昇した。HAの濃度が80μg HA/μgタンパク質以上に増加した時、βグルクロニダーゼ活性は最大41%増加した。
HA濃度および分子量がインビボでの胃腸管組織および胃腸管内容物中のβグルクロニダーゼ活性に及ぼす効果の決定
オスのSprague-Dawleyラットを、Monash Animal Central Services (Monash University, Clayton)から購入した。環境に一週間順応させた後、ラットを無作為に各処置群(n=5)に割り振った。次に各動物を固定して、試験物質(表9参照)を側部尾静脈から単回ボーラス注射した。
CPT-11およびSN-38は、最大量(200μl)の血液サンプルから、0.1%のオルトリン酸のメタノールおよびアセトニトリル(60:40)の溶液400μlを加えて抽出した。次に、サンプルを1分間ボルテックスし、続いて1時間、撹拌しながら室温で抽出した。抽出完了後、サンプルを2分間ボルテックスし、4℃、13000gavで5分間、遠心分離に供した。次に上清を風乾した。
臓器および便サンプルは、CPT-11およびSN-38抽出前にホモジェナイズした。次にCPT-11およびSN-38を、器官および便から、各サンプル50mgに0.1%のオルトリン酸のメタノールおよびアセトニトリル(60:40)溶液を400μl加えて抽出した。2分間ボルテックスした後、全てのサンプルを、定期的に撹拌しながら室温で1時間インキュベートし、その後サンプルを4℃、13000gavで10分間、遠心分離した。次に得られた上清を清浄なエッペンドルフチューブに移し、次に風乾してから200μlのHPLC移動相に再構成した。次に全てのサンプルを4℃、13000gavで5分間、再度遠心分離し、続いて表10に示した溶離条件を用いた逆相高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で分析した。
血液サンプル、組織ホモジェネート、ならびに小腸および大腸からの便を、15倍量(w/v)の冷メタノール(-20℃)と混合してから、ホモジェネートが溶液になるまでボルテックスした。4℃、3000gavで2分間、遠心分離した後、上清を清浄なエッペンドルフ微量遠心分離チューブに移した。
標準物質およびサンプルのピーク面積をスプレッドシートに手入力すると、標準曲線をグラフになるであろう。サンプル量は標準曲線から外挿し、サンプルの最終計算は次のようにして計算する。
CPT-11またはSN-38の量=濃度×再構成後の容積
データは平均±semの形でグラフにして表される。処置群間および時点間の比較は、パラメトリックt検定分析を用いた統計分析により行った。正規分布する場合のノンパラメトリック分析の実行は、Mann-Whitney順位検定を用いて行った。
表11〜14は、表9に示した全実験群からのCPT-11、SN-38、およびSN-38Gに関する薬物動態および薬力学データをまとめている。
i. 血流中により大量のCPT-11代謝物SN-38が存在しており、薬物の胆汁排泄および腸輸送の変化したことを証明しているが、これはHAがcMOAT輸送タンパク質および排泄チャンネルの活性を変えた結果と思われる。
ii. 小腸内では、SN-38はより少なく、SN-38Gがより多く存在しており、HAが小腸のβグルクロニダーゼの活性を阻害し、その結果、胃腸毒性が低下することを明白に証明している。
HA分子量および濃度が肝臓のβグルクロニダーゼの活性に及ぼす効果の決定
肝臓βグルクロニダーゼの活性に860、10、および2kDa未満のHAが及ぼす効果を決定した。未処置組織サンプルと比較したβグルクロニダーゼ活性におけるパーセンテージ変化で表したβグルクロニダーゼ単位の定量値(平均±SEM)を表15に示す。10および860kDAのHAはβグルクロニダーゼの活性を最大36%増加させたが、2kDa未満のHAは酵素を約61%と顕著に阻害した。
ヒアルロナンが塩酸イリノテカン(CPT-11)ならびにその代謝物、SN-38およびSN-38Gの胆汁排泄および腸漏出の両方に及ぼす影響
静脈用量向け調製物HyCAMP (商標)およびイリノテカン
20mg/mLのCPT-11ストックは、発熱物質を含まない0.9%の注射等級NaCl液(w/v)で10mg/mLまで希釈し、30または60mg/kgイリノテカンの送達を目指して個々の動物の質量に基づいてイリノテカン注射液を個別に調製した。
動物の説明
オスのWistarラットを無作為に実験動物群に分けた(n=6/群)。処置は、ラットが所望の開始体重280〜340gに達した時点で開始した。実験前ラットは、飲料水を自由に摂らせながら一晩絶食させた。
ラットは、エチルカルバマート(1.2g/kg)を腹腔内(i.p)注射して麻酔した。正中腹部切開を行い、小腸を露出させた。上部十二指腸および回盲部にポリエチレンチューブをカニューレ処理した。小腸を37℃の食塩水で洗浄し、乳酸添加リンゲル液を1.3ml/分の速度で、十二指腸から小腸を通り回盲部まで潅流した。2〜3分間かけてCPT-11またはHyCAMP (商標)を大体静脈から30mg/kgまたは60mg/kg静脈投与した。薬物投与後、5分間潅流させて平衡化させた。血液サンプル(0.4ml)は、大体動脈に入れたカニューレから、0、7.5、15、30、60、120、180、および240分時に採取した。潅流液もまた、回腸排出流から、0、15、30、60、120、180、および240分時に回収した。胆汁サンプルは、総胆管に差し込まれたカニューレから、0、15、30、60、120、180、および240分時に回収した。血清を、4℃、2分間の10,000gavの遠心分離によって直ちに分離し、アッセイまで-80℃で保管した。血液、胆汁、および潅流液の回収が完了した後、ラット屠殺し、組織(肝臓、脾臓、腎臓、および小腸)を取り出し、-70℃に直ちに保管した。
HPLCシステムおよび運転条件
クロマトグラフィー分離は、TSKゲルODS-80TSカラム(150×4.6mm I.D.)および移動相勾配を用いて行った。移動相AおよびBは、それぞれ0.075Mの酢酸アンモニウム緩衝液(pH6.4)およびアセトニトリルであった。勾配溶離は、下記の移動相Bの直線プログラムにしたがって行った:0時間、15%;6分、30%;9分、55%;13分、55%、および15分、15%;この時の流速は1.1ml/分であり、合計の運転時間は20分間であり、カラム温度は40℃に保ったが、オートサンプラーは4℃に保った。蛍光検出器は、励起波長355nm、発光波長515nmに設定した。
血清、小腸液、および胆汁
蛍光検出器を備えたHPLCシステムを用いて、CPT-11、SN-38、およびSN-38Gを決定した。簡単に説明すると、ポリプロピレンチューブ中の一部50〜100μlを、0.2μg/mlのカンプトテシンを内部標準として含有するアセトニトリル100ulに加えた。チューブを5秒間ボルテックス混合し、-10℃にて、8000rpmで2分間遠心分離した。上清部分(100μl)を新しいチューブに移し、リン酸(pH3.0) 100μlを加えた。溶液を短時間ボルテックス混合し、室温に1時間放置してCPT-11、SN-38、およびSN-38Gをそれぞれ、それらのラクトン型に変換した。その一部20μlを上述のカラムに注入した。
組織レベルの分析のために、組織サンプルを15倍容積量(W/V)の冷メタノール(-20℃)中でホモジェナイズしてから4℃で、3000rpm、2分間遠心分離した。上清(100μl)を新しいチューブに移し、これに移動相緩衝液70μlを加えた。溶液を短時間ボルテックス混合し、その一部50μlをカラムに注入した。
CPT-11、SN-38、SN-38G、およびAPC
総CPT-11、SN-38、およびSN-38Gの血清濃度-時間曲線下面積(AUC)は、台形公式を用いて計算した。CPT-11、SN-38、SN-38G、およびAPCの見かけ上の胆汁および小腸クリアランスは、4時間の間に胆汁に排泄されたか、または潅流液中に漏出した薬物の総量を、0時〜4時までのAUCでそれぞれ除して計算した。不対のt検定を用いて、薬物動態パラメータを評価した。p<0.05の確率水準を有意とした。
6つの処置群(n=6)が、下記の薬物の組み合わせ、および記載の投与量の投薬を受けた。各製剤の単回静脈内注射の内容、および投与量は下記の通りである;
群1:イリノテカン(30)
群2:HyCAMP (商標) (26.6/30):(HAおよびイリノテカンを含む製剤)
群3:イリノテカン(30) 15分前にヒアルロナン(26.6)を投与
群4:イリノテカン(60)
群5:HyCAMP (商標) (26.6/60):(HAおよびイリノテカンを含む製剤)
群6:ヒアルロナン(26.6)
注射された容積(mL)=注射前のシリンジの質量(g)-注射後のシリンジの質量(g)
注射された質量(mg)=注射液中の薬物/HAの濃度(mg/mL)×注射された容積(mL)
抽出サンプルは全てHPLC分析前に酸性化した。したがって、示した結果は全てCPT-11、SN-38、およびSN-38Gのラクトン型を表している。
イリノテカン(30)、HyCAMP (商標) (26.6/30)、またはイリノテカン(30) 15分前HA (26.6)をラットに投与した後、所定の時間に回腸排出流および総胆管に差し込まれたカニューレから排出流を集め、CPT-11、SN-38、SN-38G、およびAPCについて分析した。
図5aは、CPT-11の累積胆汁排泄率を示す。HyCAMP (商標)が投薬されたラットではCPT-11排泄量が少ない傾向があるものの、それらの差は有意ではなかった(図5a)。HA投与後にイリノテカンが投与されたラットにおけるCPT-11の胆汁排泄は、CPT-11処置群で観察されたものと同等であった(図5a)。HyCAMP (商標)とHA + イリノテカン群の間の差は、90〜240分間については統計学的に有意であり(p=<0.05)、製剤HyCAMP (商標)はCPT-11の累積胆汁排泄を低下させた。
SN-38に関しては、HyCAMP (商標)処置群およびイリノテカン単独処置群の両方で同様の胆汁排泄プロフィールが観察された(図5b)。ラットにCPT-11の前にHAを投与した場合、投与15分後のSN-38の量は他の処置群に比べ約2.5倍少なかった(図5b:CPT-11群1300ngに対し、HA + CPT-11群で522;p=<0.05)。この群では、一貫してSN-38の累積胆汁排泄はより低い傾向にあったが、以後の全時点については有意でなかった。
SN-38Gの胆汁排泄を比較すると、HyCAMP (商標)処置されたラットの不活性代謝物の含有量は、イリノテカン単独投与ラットに観察されたものより少ない傾向にあった(図5c)。これらの差は、有意とは見なされなかった。イリノテカン前にHAが投与されたラットでのSN-38Gの胆汁排泄は、CPT-11処置群と同等であった(図5c)。興味深いことに、HyCAMP (商標)処置群とCPT-11前にHAが投与された処置群との差は、投与後30〜240分間については有意であり、HyCAMP (商標)群の胆汁SN-38G含有量の方が少なかった(図5c)。
HyCAMP (商標)投与は、APCの胆汁排泄を、CPT-11単独投与ラットで観察された胆汁排泄に比べて有意に低下させた(約5倍少ない) (図5d)。このことは、この処置群に観察されたAPCの低血清レベルと関係している。全ての時点で、これらの結果は有意であった(p=<0.05)。これは、CPT-11前にHAが投与されたラットと似た傾向を示しており、ABCの胆汁排泄は減少傾向を示すものの、イリノテカン処置ラットと比べて有意ではなかった(図5d)。HyCAMP (商標)処置群とCPT-11前HA投与処置群間のAPC胆汁排泄の差は、投与後30および60分間の時点で有意であった。
CPT-11の胆汁排泄
親化合物のCPT-11は、イリノテカン処置動物およびHyCAMP (商標)処置動物の両方において、胆汁を介して排泄された注射物質の中で最大の比率を占めた。HyCAMP (商標)が投与されたラットでは、累積胆汁排出量は、イリノテカンと一緒に投与された動物に観察された排出量のおよそ半分であった(図6a:90分の時点でHyCAMP (商標)が653μgであったのに対しCPT-11では1388μg:p=<0.05)。処置群間の差は、30と180分間の間について有意であった。
活性代謝物、SN38の胆汁排泄は、ラットにHyCAMP (商標)を投与するかイリノテカンを投与するかに係わらず同等であった(図6b)。最終時点の値は一匹のみのラットの値であり、それ故に240分時点のSN38レベルとHyCAMP (商標)値間の比較については論評出来ない。
不活性代謝物である、SN-38Gの胆汁排泄は、イリノテカンをHyCAMP (商標)として投与した時に影響を受けた(図6c)。SN-38G排泄が約2倍低い120分時点だけが有意であったが、HyCAMP (商標)を注射されたラットでは、全体的に胆汁経路から排泄されるSN-38は少ない傾向が見られた。
30mg/kgの投与実験で観察されるように、HyCAMPの効果は、不活性代謝物であるAPCの胆汁排泄に対して最も顕著であり(図6d)、イリノテカン単独投与されたラットと比較した場合HyCAMPラットでは約5〜2倍少ないAPCが観察された。処置群間の差は、30から120分時の間で有意であった(p=<0.05)。このプロフィールは、この処置群に観察されたAPCの低血清レベルと相関する。
CPT-11および代謝物の腸漏出
腸の累積漏出量は、腸膜を介して血液からの漏出によって腸管腔内に入ったCPT-11およびその代謝物の量を表す。この分泌様式では、HyCAMP (商標) (26.6/30)は、CPT-11に対してだけでなくSN-38、SN-38G、およびAPCについても最も顕著な効果を示す。その様子を、それぞれ図7a、b、c、およびdに示す。
HyCAMP (商標)を投与されたラットの腸管腔内に入ったCPT-11の量は、CPT-11が投与された動物に観察された量よりも約2倍少なかった(図7a:120分、CPT-11で525μgであったのに対しHyCAMP (商標)で287μg)。最初の二つの時点を除き、全ての時点で有意であった。CPT-11は、腸管口内で計量された全代謝物の中で最も多くを占めた。HAがCPT-11の腸漏出にこの効果を発揮するためには、HyCAMP (商標)の形で投与しなければならない。この記述は、イリノテカン単独投与されたラットに似たCPT-11の腸漏出プロフィールが観察された、イリノテカンの前にHAを投与されたラットからのデータによって実証される(図7a)。HyCAMP (商標)とHA + CPT-11との間の、CPT-11腸分泌の差は、60分から実験の最終点まで有意であった(図7a)。
CPT-11をHyCAMP (商標)の形で投与した場合、回腸潅流液中に収集された活性代謝物のSN-38は、イリノテカンを投与されたラットに比べて約2倍低かった(図7b:120分時点;CPT-11の場合1411ng/分であったのに対しHyCAMP (商標)で696ng/分:p=<0.05)。二処置群間の差は、実験の60〜240分間で有意であった。これは、イリノテカン投与前にHAが投与されたラットと似た傾向であったが、この群とイリノテカン処置群間の差は有意ではなかった(図7b)。HyCAMP (商標)処置ラットおよびHA + CPT-11処置ラットの両方のSN-38の腸漏出データは同等と考えられた。
イリノテカンが投与されたラットの腸管腔内に特徴的な不活性代謝物SN-38Gの量は、HyCAMP (商標)投与ラットに観察された量と有意に異なった(図7c)。具体的には、HyCAMP (商標)処置ラットに見られたSN-38Gの量は、イリノテカン群と比べて2からほぼ3倍少なかった(図7c:180分時点;イリノテカン群22μgに対しHyCAMP (商標) 9μg:p=<0.05)。処置群間の差は、実験60〜240分の間で有意であった。SN-38Gの腸漏出は、イリノテカン前にHAが投与されたラットでも影響を受けた(図7c)。この投与方法で投与されたラットとイリノテカン単独注射されたラット間の差は、実験90分から最終点まで有意であった(図7c:180分時点;イリノテカン群22μgに対しHA + CPT-11群15μg:p=<0.05)。最大のSN-38G腸漏出の調節は、HyCAMP (商標)群に観察されたが、それはイリノテカン前にHAが投与されたラットと比較した場合、全ての時点で有意ではなかった。
血清および胆汁排泄プロフィールで観察された様に、APCの腸漏出についてもHyCAMP (商標)が最も顕著な効果を示し、二処置群間の倍率差は、HyCAMP (商標)投与ラットでAPCは約14〜27倍少なかった(図7d参照:イリノテカン群1500ngに対しHyCAMP (商標)群で92ng)。これら二群間の差は、全ての実験時点で有意であった。この場合も、HAをイリノテカンの前に投与すると、腸管腔内に蓄積するAPCが少なくなる傾向があったが、有意ではなかった。
CPT-11の腸漏出
CPT-11は、腸膜を介した血液からの漏出により腸管腔内に入った注射物質の中で最大の割合を占めた(図8a)。この様式で腸管腔内に入ったCPT-11の量は、処置群の間で同等であった。
初期時点の15分および30分では、イリノテカン単独投与ラットに比べるとHyCAMP投与ラットで約2倍の量のSN-38が腸管腔内に入った(図8b)。これは、投与後180分まで一貫した傾向であったが、二群間の差は有意ではなかった。このことは、HyCAMP (商標)投与ラットでは血液循環中のSN-38レベルが高く、イリノテカン処置ラットと比べた時にこのレベルが有意に高いことを考える時に特に興味深い。
不活性代謝物SN-38Gの場合、両処置群の比較では同様の値が腸漏出に見出せるが、より遅い時点(180分)ではHyCAMP (商標)投与ラットに観察されるSN-38Gのほうが少なかった(図8c)。これらの値は有意ではなかった。
これまでの観察と一貫して、HyCAMP (商標)投与ラットのAPCの腸漏出は、注射後15分以後の全ての時点で有意に低かった(約3〜5倍低い) (図8d)。
この研究は、CPT-11、SN-38、SN-38G、およびAPCの薬物動態に及ぼすヒアルロナンの効果について記載している。これらパラメータに加えて、これら化合物が胆汁経路から排泄される率および血流から腸管管腔に漏出される率についても評価した。この研究は、ヒアルロナンがイリノテカンの胃腸毒性プロフィールを下げる方法についての考え得る洞察を提供するために行われた。ヒアルロナン/イリノテカン製剤は、同一投与量のイリノテカンを単独投与されたラットに比べ、胃腸毒性を低下させる。組織病理検査は、小腸および大腸の重症障害が少ないことを明瞭に示した。具体的には、イリノテカン単独投与ラットに比べると、本発明の製剤で処置された場合、ラットの回腸および盲腸領域の障害は少なかった。事前臨床観察に加えて、最近終了した第I相臨床試験において、患者についてもGI管毒性の低下が観察された。
1. カルボキシルエステラーゼ
2. βグルクロニダーゼ
1. 胆汁を介して胃内に排泄されたSN-38がGI管障害を誘発する場合
2. 常在腸管微生物フローラからのβグルクロニダーゼによって、(SN-38Gの胆汁排泄の後)SN-38Gからグルクロニド成分が脱抱合されてSN-38を生じる場合
3. 腸管のカルボキシルエステラーゼ活性がCPT-11をSN-38に変換する場合[41]
ヒアルロナンの分子量および濃度が、インビトロにおいて、腫瘍細胞の内因性βグルクロニダーゼの活性に及ぼす効果の決定
試験物およびコントロール物質
ヒアルロナン
・バッチ番号:HA10509 (Biological therapies;固有粘度測定を用いて、Institute of Drug Technologyによって決定された形式分子量860kDa)
・バッチ番号:150103E/3/240/S (CPN Ltd.形式分子量10kDa)
・ヒアルロナン2kDa未満 (ヒアルロニダーゼ消化によってHA Laboratoryで生成した)
サンプルの調製
腫瘍細胞溶解物ストック(0.8mgタンパク質/ml)は、元となる細胞溶解物から調製された。10mg/mlのヒアルロナンストック(10kDaおよび860kDa)をリン酸カリウム緩衝液で、8mg/ml、3.2mg/ml、1.6mg/ml、0.4mg/ml、0.2mg/ml、0.04mg/ml、0.02mg/ml、および0.0008mg/mlのヒアルロランになるように希釈した。さらに25mg/mlの2kDa未満のHAについてもリン酸カリウム緩衝液で、8mg/ml、3.2mg/ml、1.6mg/ml、0.4mg/ml、0.2mg/ml、0.04mg/ml、0.02mg/ml、および0.0008mg/mlのヒアルロランになるように希釈した。アッセイサンプルは、0.8mgタンパク質/mlの下記細胞株の細胞溶解物が125μl入ったエッペンドルフチューブに各種ヒアルロナン希釈液を125μlずつ小分けして調製した;HCT-116、LIM-1215、LIM-2099、SK-CO1、SW-1222、HT-29、SW-620、MSTO-211H、MDA-MB-468、およびMDA-MB-435。サンプルを繰り返し(約20回)転倒混合して完全に混和し、続いて一晩37℃でインキュベートした。インキュベーション終了時にサンプルを繰り返し(約20回)転倒混合して完全に混和し、その後96ウエルプレート法を用いてβグルクロニダーゼを定量化した。
アッセイは、黒色の、透明底の96ウエルプレートのウエルで行い、該ウエルに腫瘍細胞溶解物50μL (20μgタンパク質)を加え、および75mMのリン酸カリウム緩衝液50μLをコントロールのブランクウエルとして用いた。これらを加えた後に500μMの4-メチルウンベリフェリル-β-D-グルクロニド(4-MUBG)基質を50μLを加えたが、これを各試験ウエルおよびブランクウエルに加えた。プレートを37℃で正確に1時間インキュベートした。インキュベーション終了時に、停止緩衝液50μLを加え、Fluostar Optimaプレートリーダーを用いてプレートを350nmの励起および450nmの発光で読み取った。
860kDaヒアルロナンの評価
HAの濃度および分子量を変えることのβグルクロニダーゼの活性に及ぼす効果を決定するために、細胞溶解物タンパク質20μgおよび500μMの基質を、0〜10μgのHA/μgタンパク質と共インキュベートした。図9および表16に示すように、HA濃度とβグルクロニダーゼの促進作用との間には明瞭な相関性が存在した。これに加えて、CD44発現と、HAが腫瘍細胞のβグルクロニダーゼにもたらした増加倍率との間に直接の相関性があると思われた。≧2μgのHA/μgタンパク質を含有するサンプルは、HAを含まないサンプルと比較した時、有意に高いβグルクロニダーゼ活性を示した。4μgでは、βグルクロニダーゼ活性の増加は、0〜28%の範囲であった。10μgでは、βグルクロニダーゼ活性の増加は20〜125%の範囲であり、この場合CD44発現と高い相関性が存在した。
HAの濃度および分子量を変えることの、腫瘍細胞βグルクロニダーゼに及ぼす効果を決定するために、1マイクログラムの腫瘍細胞タンパク質および500μMの基質を、0〜10μgの形式分子量10kDaのHAと共インキュベートしたが、分子量は、リソソームに至る途上にある細胞質エンドソーム内およびHyal-1消化前のリソソーム内に局在しているHyal-2消化産物に等しい。図10および表17に見られるように、HAが2μgより多い場合は、HAを含有しないサンプルと比べ、βグルクロニダーゼ活性は有意に高かった。4μgでは、βグルクロニダーゼ活性の上昇は、0〜28%の範囲であった。10μgでは、βグルクロニダーゼ活性の上昇は、13〜63%の範囲内であった。10kDaのHAの場合、CD44とβグルクロニダーゼ活性の増加倍率との間に相関性は見られなかった。
ヒアルロナン各種濃度および分子量がβグルクロニダーゼの活性に及ぼす効果を決定するために、1マイクログラムの腫瘍細胞タンパク質および500μMの基質を、0〜10μgの形式分子量2kDa未満のヒアルロナンと共インキュベートした。図11および表18に見られるように、2μgという低HA濃度では、HAを含有しないサンプルと比べた場合に、腫瘍細胞のβグルクロニダーゼの有意な阻害が見られた。HA濃度が10μgのHAまで増加すると、阻害度も増し、βグルクロニダーゼ活性は最大47%減少した。
HyCAMP (商標)に関する第I相臨床報告結果
材料および方法
患者選択
本試験に登録された患者は全て進行または転移性CRCを有しており、今回または過去の直腸結腸腺癌の組織学的記録が存在している。患者は、第一選択薬5-FU (および/またはカペシタビン)処置6ヶ月以内に再発または進行のいずれかを示した転移性疾患を有していることが求められた。従来のオキサリプラチンは許可されたが、しかしこの第I相試験開始時にはオキサリプラチンを基本とする治療は、転移性CRCを管理するための第一処置レジメンとしては容易に利用できなかった。他の適格性判定基準は、年齢が18〜75歳であること、≧1の測定可能な傷害(スパイラルCTまたはMRIで≧1cm)があること、ECOG一般状態(PS)が0または1であること、予想生存期間≧12週であること、骨髄機能が適切であること(好中球数≧1.5×109/L、血小板数≧100×109/L)、肝機能が適切であること(ビルルビン≦1.25×正常上限値、ALT≦5×正常上限値)、および腎機能が適切であること(クレアチニン≦0.2mmol/L)。主な除外判定基準は、活動性炎症性腸疾患、≧グレード2の慢性の下痢、巨大病変(肝臓関与率>50%、肺関与率>25%、または腹部腫瘤≧10cm)、脳転移、ギルバート症候群、イリノテカン暴露歴、骨盤または>30%の骨髄に対するあらゆる放射線治療歴、現時点で活動性である二次悪性疾患、または他の重大な合併症であった。患者は全員、登録前に書面によるインフォームドコンセントを提出し、試験は参加施設の倫理委員会によって承認された。
HAおよびイリノテカンの製剤(HyCAMP (商標))を、最大6サイクル、3週おきに90分間かけて静脈内投与した。HAの用量を1000mg/m2に固定し、イリノテカンの初回用量は300mg/m2とした[HyCAMP (1000/300)]。患者は全員5-HT3インヒビターおよびデキサメサゾンの予備投与を受けた。この初回投与で重大な処置関連毒性が見られなかった場合は、次のサイクルについてイリノテカンの用量を350mg/m2に増量した[HyCAMP (1000/350)]。HAの用量の変更は計画しなかった。
処置前、各患者の臨床状態を、病歴、身体検査、全血球数測定、血清CEA、および化学パネルによって評価した。ベースライン時の胸部、腹部、および臀部CTスキャンは、初回処置サイクル前4週以内に実施した。処置中、患者は各サイクルの初日に、身体検査、全血球数測定、血液化学、および毒性の等級付けによって評価された。これに加えて、最初の2回のサイクルについては、第10日目に全血球数測定を入れた。2サイクル毎に、放射線像撮影を繰り返し、疾患状態を決定した。以前公開された完全反応(CR)、部分反応(PR)、安定性疾患(SD)、および進行性疾患(PD)の定義を用いた反応の評価には、RECIST判定基準を用いた。
初回サイクルでは、薬物投与日にイリノテカンならびにその代謝物であるSN-38およびSN-38Gを定量するための血液サンプルを、0、30、60、90分時(注入中)ならび薬物注入中止後、5、10、15、20、30、60分、および2、3、4、6、24、47、72、および96時間目に採取した。血液はヘパリン処置チューブに集め、遠心分離(1200gで10分間)により血液細胞から血漿を分離し、マイナス20℃で凍結し、分析するまで-80℃に保管した。融解した血漿中の分析物の濃度は、逆相HPLCを用いて決定された。濃度は、反応が内部標準に対する分析物のピーク面積比に等しい濃度対反応のプロットに適合させた1/×荷重直線回帰を用いて作製した標準曲線と比較することによって計算した。
患者特性
12名の患者が、2003年7月〜2004年9月の間に本試験に登録された。患者全員を、反応性および毒性について評価できた。9名の男性および3名の女性が登録し、その平均年齢は63歳(39歳〜73歳の範囲)であった。全ての患者が、以前に5-FU化学療法を受けており、3名がオキサリプラチンの投与も受けていた。試験登録時の患者特性は表1に示す。投薬サイクル数の中央値は5であった(1〜6の範囲)。
過去に得られたデータと比較すると、HyCAMPの調合は、イリノテカン(CPT-11)およびSN38の両方の薬物動態を変えると思われた(表19)。HAと一緒に調合された時のCPT-11の平均半減期(t1/2)は約18時間であったが、これに対しイリノテカン単独の場合は約12時間であることが観察されている。これらのデータは、Cmaxおよびクリアランス像に変化がないことから、HAの調合はイリノテカンの代謝または薬物動態を変化させていることを示唆している。この科学的仮説は、有効代謝物SN-38についてCmaxおよび曲線下面積を比較することによって確認される。集められたこれらのSN-38の薬物動態データは、HAがイリノテカンの代謝活性化および潜在的に薬物動態を調節することを示唆している。このような代謝カスケードの重要酵素は、カルボキシルエステラーゼ、UDPグルクロノシルトランスフェラーゼ、およびβグルクロニダーゼであろう。
1. 用量計算に用いたBSA(体表面積)は、最大2.0m2を上限とした。
2. 体積配分(L)=[クリアランス(L/時)*t1/2(時)]/0.693
パラメータのモデル独立計算は、対数線形排除プロフィールに最も適当するように目 視によって選ばれた2または3個の最終排除点を使用した。
全ての数字は、平均値±1標準偏差を表している。
進行性疾患によると思われるグレードIIIの肝臓機能不全が、初回処置サイクル後に、HyCAMP (1000/300)用量レベルに登録された最初の患者に観察された。さらにこのレベルで4名の患者を処置したが、用量を制限するような毒性は見られず、彼らについては第二回およびその後のサイクルでHyCAMP (1000/350)が投与された。7名の患者がHyCAMP (1000/350)用量レベルで処置を開始した。2名の患者について用量が減らされた:サイクル1でのグレードIVの熱性好中球減少症により、サイクル2でイリノテカンの用量を50%減量;およびサイクル4でのグレードIIIの倦怠感によりサイクル5でイリノテカンの用量を25%減量。1名の患者は、サイクル1および5中の好中球減少症によって(それぞれグレードIIIおよびII)、サイクル2および6での処置を遅らせる必要があった(しかし用量は変更しなかった)。
12名全患者について反応が評価できた。反応データは表20にまとめられている。2名の患者に部分反応が見られ、全体の反応率は17%であった。5名の患者は、その最高反応が安定性疾患であり、5名が進行性疾患であった。進行までの中位時間は6ヶ月であり、生存期間中央値は16ヶ月であった。
ヨーロッパ特許第0 138 572号
ヨーロッパ特許第0 216 453号
ヨーロッパ特許第0 341 745号
Sands et al. Protocols for Gene Transfer in Neuroscience 263-274, 1996
Takasuna et al. Cancer Res 56:3752-3757, 1996
米国特許第4,522,811号
米国特許第4,851,521号
米国特許第4,965,353号
米国特許第5,202,431号
米国特許第5,852,002号
米国特許第6,027,741号
米国特許第6,069,135号
米国特許第6,552,184号
米国特許第6,579,978号
米国特許第6,620,927号
米国特許第6,831,172号
国際公開公報第00/41730号
国際公開公報第02/05852号
Wolfe & Sands Protocols for Gene Transfer in Neuroscience, 1996
Claims (44)
- 約350ダルトン〜約2キロダルトンの平均分子量を有するヒアルロナン(HA)、および、治療作用物質を組み合わせてなる、βグルクロニダーゼの活性を調節して、治療作用物質単独に比べて胃腸毒性を低下させるための、医薬。
- ヒアルロナン成分が約1キロダルトン〜約2キロダルトンの平均分子量を有する、請求項1記載の医薬。
- (i) 平均分子量が350ダルトン〜2キロダルトンのヒアルロナン(HA);および
(ii) 平均分子量が750キロダルトン〜2000キロダルトンのヒアルロナン(HA);および
(iii) 治療作用物質
を組み合わせてなる、βグルクロニダーゼの活性を調節して、治療作用物質単独に比べて胃腸毒性を低下させるための、医薬。 - (i) 平均分子量が350ダルトン〜2キロダルトンのヒアルロナン(HA);および
(ii) 平均分子量が750キロダルトン〜1000キロダルトンのヒアルロナン(HA);および
(iii) 治療作用物質
を組み合わせてなる、βグルクロニダーゼの活性を調節して、治療作用物質単独に比べて胃腸毒性を低下させるための、請求項3記載の医薬。 - (i) 平均分子量が約2キロダルトンのヒアルロナン(HA);および
(ii) 平均分子量が約860キロダルトンのヒアルロナン(HA);および
(iii) 治療作用物質
を組み合わせてなる、βグルクロニダーゼの活性を調節して、治療作用物質単独に比べて胃腸毒性を低下させるための、請求項3記載の医薬。 - 平均分子量が350ダルトン〜2キロダルトンのHAが、前記治療作用物質投与の前またはそれに続いて投与される、請求項3記載の医薬。
- 平均分子量が350ダルトン〜2キロダルトンのHAが、前記治療作用物質投与の前に投与される、請求項3記載の医薬。
- 平均分子量が350ダルトン〜2キロダルトンのHAが、前記治療作用物質投与に続いて投与される、請求項3記載の医薬。
- HAが経口投与される、請求項1または2記載の医薬。
- 平均分子量約2キロダルトンのHAが経口投与される、請求項5記載の医薬。
- 平均分子量約860キロダルトンのHAが全身投与される、請求項5記載の医薬。
- 前記治療作用物質が抗癌剤である、請求項5記載の医薬。
- 前記治療作用物質が代謝されてグルクロニド抱合体を形成する、請求項1および3〜5のいずれか一項記載の医薬。
- グルクロニドが、モルヒネ-3-グルクロニド、モルヒネ-6-グルクロニド、リトコラートグルクロニド(lithocholate glucuronide)、エストロン-3-グルクロニド、レチノイルグルクロニド、インボキシル-β-D-グルクロニド(imboxyl-β-D-glucuronide)、ドキソルビシングルクロニド、ロスタネオジオールグルクロニド(rostaneodiol glucuronide)およびパラセタモールグルクロニドからなるリストより選択される、請求項13記載の医薬。
- 前記治療作用物質が、抗代謝薬、抗腫瘍抗生物質、有糸分裂阻害剤、ステロイド、ホルモン、アルキル化剤、ナイトロジェンマスタード、ニトロソウレア、ホルモンアゴニストおよび微小管阻害剤を含む化学療法化合物からなるリストより選択される化学療法薬である、請求項1および3〜8のいずれか一項記載の医薬。
- 前記治療作用物質が、ダウノルビシン、ダウノマイシン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、エソルビシン(esorubicin)、ブレオマイシン、マホスファミド(mafosfamide)、イホスファミド、シトシンアラビノシド、ビス-クロロエチルニトロソウレア、ブスルファン、マイトマイシンC、アクチノマイシンD、ミトラマイシン、プレドニソン、ヒドロキシプロゲステロン、テストステロン、タモキシフェン、ダカルバジン、プロカルバジン、ヘキサメチルメラミン、ペンタメチルメラミン、ミトキサントロン、アムサクリン、クロランブシル、メチルシクロヘキシルニトロソウレア、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、シクロホスファミド、6-メルカプトプリン、6-チオグアニン、シタラビン、5-アザシチジン、ヒドロキシウレア、デオキシコホルマイシン、4-ヒドロキシペルオキシシクロホスホルアミド、5-フルオロウラシル(5-FU)、5-フルオロデオキシウリジン(5-FUdR)、メトトレキサート(MTX)、オキサリプラチン、ドキソルビシン、コルヒチン、タキソール、ビンクリスチン、ビンブラスチン、エトポシド(VP-16)、トリメトレキサート、イリノテカン、トポテカン、ゲムシタビン、テニポシド、シスプラチン、ジエチルスチルベストロール(DES)およびそれらのグルクロニド抱合体からなるリストより選択される化学療法薬である、請求項15記載の医薬。
- 約350ダルトン〜約2キロダルトンの平均分子量を有するヒアルロナン(HA)、および、治療作用物質を組み合わせてなる、βグルクロニダーゼの活性を調節して、治療作用物質単独に比べて薬物の活性化を増強するための、医薬。
- 約350ダルトン〜約2キロダルトンの平均分子量を有するヒアルロナン(HA)、および、治療作用物質を組み合わせてなる、βグルクロニダーゼの活性を調節して、治療作用物質単独に比べて骨髄抑制を緩和するための、医薬。
- ヒアルロナン成分が、約350ダルトン〜約1キロダルトンの平均分子量を有する、請求項18記載の医薬。
- (i) 平均分子量が約350ダルトン〜約2キロダルトンのヒアルロナン(HA);および
(ii) 平均分子量が約860キロダルトンのヒアルロナン(HA);および
(iii) 治療作用物質
を組み合わせてなる、βグルクロニダーゼの活性を調節して、治療作用物質単独に比べて骨髄抑制を緩和するための、医薬。 - (i) 平均分子量が約2キロダルトンのヒアルロナン(HA);および
(ii) 平均分子量が約860キロダルトンのヒアルロナン(HA);および
(iii) 治療作用物質
を組み合わせてなる、βグルクロニダーゼの活性を調節して、治療作用物質単独に比べて骨髄抑制を緩和するための、請求項20記載の医薬。 - 平均分子量が350ダルトン〜2キロダルトンのHAが、前記治療作用物質投与の前またはそれに続いて投与される、請求項18記載の医薬。
- 平均分子量が350ダルトン〜2キロダルトンのHAが、前記治療作用物質投与の前に投与される、請求項18記載の医薬。
- 平均分子量が350ダルトン〜2キロダルトンのHAが、前記治療作用物質投与に続いて投与される、請求項18記載の医薬。
- 平均分子量が350ダルトン〜2キロダルトンのHAが経口投与される、請求項18〜24のいずれか一項記載の医薬。
- 平均分子量約2キロダルトンのHAが経口投与される、請求項21記載の医薬。
- 平均分子量約860キロダルトンのHAが全身投与される、請求項21記載の医薬。
- 平均分子量約2キロダルトンのHAが経口投与され、平均分子量約860キロダルトンのHAが全身投与される、請求項21記載の医薬。
- 前記治療作用物質が抗癌剤である、請求項1記載の医薬。
- 前記治療作用物質が抗癌剤である、請求項18記載の医薬。
- 前記治療作用物質が代謝されてグルクロニド抱合体を形成する、請求項18〜28のいずれか一項記載の医薬。
- グルクロニドが、モルヒネ-3-グルクロニド、モルヒネ-6-グルクロニド、リトコラートグルクロニド、エストロン-3-グルクロニド、レチノイルグルクロニド、インボキシル-β-D-グルクロニド、ドキソルビシングルクロニド、ロスタネオジオールグルクロニドおよびパラセタモールグルクロニドからなるリストより選択される、請求項31記載の医薬。
- 前記治療作用物質が、抗代謝薬、抗腫瘍抗生物質、有糸分裂阻害剤、ステロイド、ホルモン、アルキル化剤、ナイトロジェンマスタード、ニトロソウレア、ホルモンアゴニストおよび微小管阻害剤を含む化学療法化合物からなるリストより選択される化学療法薬である、請求項18〜28いずれか一項記載の医薬。
- 前記治療作用物質が、ダウノルビシン、ダウノマイシン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、エソルビシン、ブレオマイシン、マホスファミド、イホスファミド、シトシンアラビノシド、ビス-クロロエチルニトロソウレア、ブスルファン、マイトマイシンC、アクチノマイシンD、ミトラマイシン、プレドニソン、ヒドロキシプロゲステロン、テストステロン、タモキシフェン、ダカルバジン、プロカルバジン、ヘキサメチルメラミン、ペンタメチルメラミン、ミトキサントロン、アムサクリン、クロランブシル、メチルシクロヘキシルニトロソウレア、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、シクロホスファミド、6-メルカプトプリン、6-チオグアニン、シタラビン、5-アザシチジン、ヒドロキシウレア、デオキシコホルマイシン、4-ヒドロキシペルオキシシクロホスホルアミド、5-フルオロウラシル(5-FU)、5‐フルオロデオキシウリジン(5-FUdR)、メトトレキサート(MTX)、オキサリプラチン、ドキソルビシン、コルヒチン、タキソール、ビンクリスチン、ビンブラスチン、エトポシド(VP-16)、トリメトレキサート、イリノテカン、トポテカン、ゲムシタビン、テニポシド、シスプラチン、ジエチルスチルベストロール(DES)およびそれらのグルクロニド抱合体からなるリストより選択される化学療法薬である、請求項33記載の医薬。
- ヒアルロナン(HA)および治療作用物質を含む医薬であって、該医薬またはその成分が薬物輸送タンパク質の活性を調節する、請求項1記載の医薬。
- 薬物輸送タンパク質が、カチオン交換タンパク質であるcMOATである、請求項35記載の医薬。
- カチオン交換タンパク質であるcMOATが有毒薬物の循環レベルを低下させる、請求項36記載の医薬。
- ヒアルロナン(HA)および治療作用物質を含む医薬であって、該医薬またはその成分が薬物輸送タンパク質の活性を調節する、請求項18記載の医薬。
- 薬物輸送タンパク質が、カチオン交換タンパク質であるcMOATである、請求項38記載の医薬。
- カチオン交換タンパク質であるcMOATが有毒薬物の循環レベルを低下させる、請求項39記載の医薬。
- 前記治療作用物質が代謝されてグルクロニド抱合体を形成する、請求項17記載の医薬。
- グルクロニドが、モルヒネ-3-グルクロニド、モルヒネ-6-グルクロニド、リトコラートグルクロニド、エストロン-3-グルクロニド、レチノイルグルクロニド、インボキシル-β-D-グルクロニド、ドキソルビシングルクロニド、ロスタネオジオールグルクロニドおよびパラセタモールグルクロニドからなるリストより選択される、請求項41記載の医薬。
- 前記治療作用物質が、抗代謝薬、抗腫瘍抗生物質、有糸分裂阻害剤、ステロイド、ホルモン、アルキル化剤、ナイトロジェンマスタード、ニトロソウレア、ホルモンアゴニストおよび微小管阻害剤を含む化学療法化合物からなるリストより選択される化学療法薬である、請求項17記載の医薬。
- 前記治療作用物質が、ダウノルビシン、ダウノマイシン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、エソルビシン、ブレオマイシン、マホスファミド、イホスファミド、シトシンアラビノシド、ビス-クロロエチルニトロソウレア、ブスルファン、マイトマイシンC、アクチノマイシンD、ミトラマイシン、プレドニソン、ヒドロキシプロゲステロン、テストステロン、タモキシフェン、ダカルバジン、プロカルバジン、ヘキサメチルメラミン、ペンタメチルメラミン、ミトキサントロン、アムサクリン、クロランブシル、メチルシクロヘキシルニトロソウレア、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、シクロホスファミド、6-メルカプトプリン、6-チオグアニン、シタラビン、5-アザシチジン、ヒドロキシウレア、デオキシコホルマイシン、4-ヒドロキシペルオキシシクロホスホルアミド、5-フルオロウラシル(5-FU)、5‐フルオロデオキシウリジン(5-FUdR)、メトトレキサート(MTX)、オキサリプラチン、ドキソルビシン、コルヒチン、タキソール、ビンクリスチン、ビンブラスチン、エトポシド(VP-16)、トリメトレキサート、イリノテカン、トポテカン、ゲムシタビン、テニポシド、シスプラチン、ジエチルスチルベストロール(DES)およびそれらのグルクロニド抱合体からなるリストより選択される化学療法薬である、請求項43記載の医薬。
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