JP5464952B2 - レーザ加工方法 - Google Patents
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Description
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図1〜図4を用いて説明する。
図1に示すように、本実施形態のレーザ加工装置1は、脆性材料である基材8にスクライブ線を形成する装置であり、テーブル10の載置面9には基材8が載置されている。このテーブル10は、基材8に対するスクライブ方向を適宜選択できるように、水平面内を回転して任意の角度に配置することができるようになっている。そして、テーブル10に対して図の左右方向に移動できるように、照射部2が図示しない移動手段により支持されている。なお、テーブル10に対して照射部2が移動する方向を白抜きの矢印FWで示している。
基材8にスクライブ線を形成するに際し、先ず、図3に示すように、テーブル10の載置面9上に基材8を載置する。載置面9には図示しない複数の吸引口が穿設されており、その吸引口からの吸引により基材8を載置面9に吸着させる。
(1)上記実施形態では、レーザ光5の前後に配置されたローラR1、R2により基材8を載置面9に押し付けるようにしたので、基材8の浮き上がりを防止することができる。また、後方に配置されたローラR2により、加熱されて変形しやすい状態の基材8を抑えることができる。このため、基材8を載置面9に吸着するエア吸引力が小さい場合であっても、レーザ光5が照射される部分の基材8を載置面9に沿わせることができる。従って、載置面9を基準として高さが設定される集光レンズ4と、基材8の表面との距離を常に一定に保つことができるので、レーザ光5により基材8に対して効率よくスクライブ線12を形成することができる。また、予めスクライブ線が形成された基材8にレーザ光5を照射すれば、基材8を効率よく分断することができる。
次に、本発明を具体化した第2実施形態を、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。なお、本実施形態は、第1実施形態とはローラの配置が異なるのみなので、その異なる部分を説明し、同様部分の説明を省くものとする。
(6)上記実施形態では、照射部2の進行方向に向かって、レーザ光5が照射される集光部6の左右にローラR3、R4を配置して集光部6周辺の基材8を載置面9に押し付けるようにした。このため、冷却ノズル11から噴出された冷却媒体11aの全てを基材8の冷却ゾーン15に供給できると共に、集光部6と冷却ゾーン15との距離を任意に調整して、加熱部12aの急冷条件を適宜選択することができる。
次に、本発明を具体化した第3実施形態を、第1、2実施形態と異なる部分を中心に説明する。なお、本実施形態は、第1、2実施形態とはローラの配置が異なるのみなので、その異なる部分を説明し、同様部分の説明を省くものとする。
(7)上記実施形態では、矢印FWが示す照射部2の進行方向に向かって、レーザ光5が照射される集光部6の前後及び左右にローラR1、R2、R3、R4を配置した。このため、基材8の前後及び左右の端部付近では、4個のローラR1〜R4のうちの2個又は3個が基材8上を転動して、基材8を載置面9に対してより確実に押し付けることができる。
なお、上記実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 上記実施形態では、各種厚さの基材8の表面でレーザ光5が焦点を結ぶことができるように、照射部2の上下方向の位置を微調節できるようにしたが、照射部2の上下方向の位置を固定して、集光レンズ4の上下方向の位置を微調節できるようにすること。また、照射部2に対してテーブル10の上下方向の位置を微調節できるようにすること。
・ 上記実施形態では、固定したテーブル10に対して照射部2が移動するようにしたが、固定した照射部2に対してテーブル10が移動するようにすること。
・ 上記実施形態では、レーザ光を用いて基材8の一部を加熱した後に冷却して、基材8にスクライブ線を形成したり、基材8を分断したりするようにしたが、パルスレーザ光を用いた多光子吸収により基材8の一部を溶融し、その溶融により改質領域を形成する等してスクライブ線を形成すること。
(イ)請求項1に記載のレーザ加工方法に用いられるレーザ加工装置であって、前記基材を載置するための基準面を有するテーブルと、前記レーザ光を前記基材に照射する照射部と、前記基材上を転動して基材を前記載置面に押し付ける前記ローラと、前記テーブルと前記照射部及びローラとを相対移動させる移動手段とを備えたことを特徴とするレーザ加工装置。このように構成した場合、レーザ光が基材を照射しながら移動する時、その照射される部分の近傍において、ローラは基材をテーブルの基準面に押し付けることができる。この照射部と共に移動するローラを設けた簡単な構造の装置によって、レーザ光の集光レンズと基材との距離を常に一定に保つことができる。
Claims (2)
- 集光レンズで集光したレーザ光の照射により脆性材料からなる基材を分断するためのレーザ加工方法であって、前記レーザ光と基材とが相対的に移動する移動方向において、前記レーザ光の前後に配置されたローラにより前記基材を載置面に押し付けて、前記集光レンズとの距離が一定に保たれた前記基材に対し、前記レーザ光を照射し、前記レーザ光の前後に配置されたローラのうち、後方に配置されたローラに対して冷却媒体を供給することを特徴とするレーザ加工方法。
- 前記レーザ光の左右にローラを配置し、前記ローラを転動させて、前記基材を前記載置面に押し付けることを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工方法。
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