以下本発明の実施の形態について、実施例を用い図面を参照しながら、詳細に説明する。なお、実質同一部位には同じ参照番号を振り、説明は繰り返さない。
まず、図1を参照して、メディア端末を含む電話システムの構成を説明する。図1において、電話システム500は、n台のメディア端末1と、メディア端末1を収容するゲートウェイ/サーバ3と、携帯端末2と、ゲートウェイ/サーバ3と携帯端末2とを接続するWAN(Wide Area Network)4から構成されている。
メディア端末1は、ゲートウェイ/サーバ3に帰属する。メディア端末1は、共有情報BOX11を内蔵する。共有情報BOX11は、個人ID(以下、PID)とその個人属性(パスワード、所属部署名、グループ名、個人名、携帯端末2の電話番号、個人アイコン等)と、個人属性の所属部署名またはグループ名を元に自動的に割り付けられるDIDおよび内線電話番号などのボタン電話番号を保持する。なお、個人属性の中の個人アイコンとは、メディア端末1の操作画面上に表示され、個人を略称または名前、写真などで表現した画像である。また、DIDおよび内線電話番号等のボタン電話番号は、ゲートウェイ/サーバ3の呼制御サーバ機能が管理している。このため、メディア端末1がゲートウェイ/サーバ3から未使用のボタン電話番号を取得してPIDに割り付ける。共有情報BOX11は、PIDに関連付けられた発着信履歴などの情報を保存する。
携帯端末2は、WAN4およびゲートウェイ/サーバ3を経由してメディア端末1と通信を行なう。携帯端末2は、図示しない近距離無線インタフェースを備える。携帯端末2は、メディア端末1の近傍で、近距離無線インタフェースにより、メディア端末1と直接通信を行なう。
ゲートウェイ/サーバ3は、n台のメディア端末1を収容し、WAN4とメディア端末1間の通信を中継する(ゲートウェイ機能)。ゲートウェイ/サーバ3は、メディア端末1の呼を制御する(呼制御サーバ機能)。ゲートウェイ/サーバ3は、さらに、電子メールの送受信を制御する(メールサーバ機能)。
WAN4は、固定電話網、IP電話網、携帯電話網を含むワイドエリアネットワークである。
図2を参照して、メディア端末1の詳細な構成を説明する。図2において、メディア端末1は、共有情報BOX11、通信部12、マンマシンインタフェース部13、情報収集部14、情報送信部15、共有情報BOX検索部16、PID登録部17、端末個別情報部18、電話機能設定部19から構成されている。
通信部12は、LANインタフェース部121、近距離無線インタフェース部124の外部インタフェースの他、ボタン電話機能部120、メール送受信部122、共有情報BOX用メール解析/処理部123を備える。
情報収集部14は、情報収集要求受信部140、情報収集部141、情報収集結果送信部142を備える。情報送信部15は、情報送信要求受信部151、情報取得部152、情報送信部153を備える。PID登録部17は、PID登録要求受付部170、登録テンプレート送信部171、PID探索部172を備える。
共有情報BOX11は、図1で説明した通りである。
通信部12は、PIDの登録およびPIDに関連付けられた情報を電子メールで送受信する。したがって、通信部12は、通常の電子メールとPIDに関連付けられた情報との送受信を切り分ける目的で、共有情報BOX用メール解析/処理部123がメール送受信部122に連動して動作する。電子メールを利用することで、携帯電話の事業者に関係なく共有情報BOXのサービスを利用できる。なお、当然専用の情報通信サービスを利用しても良い。
ボタン電話機能部120は、発着信、保留、転送、留守録音、通話録音などの一般的なボタン電話機能を有する。ボタン電話機能部120は、DIDまたは内線電話番号への着信履歴とPIDとを関連付ける。ボタン電話機能部120は、自端末を使用しているユーザのPIDと発信履歴とを関連付けて共有情報BOX11に保存する。
近距離無線インタフェース部124は、例えばBluetooth(登録商標)である。近距離無線インタフェース部124は、携帯端末2からメディア端末1を使用しているユーザのPIDを自動的に取得する。例えば、代理応答者がメディア端末1の近傍に自身が所有する携帯端末2を置くだけで自動的にPIDをメディア端末1に通知できる。これにより、代理応答者が自身のPIDを入力することなく代理応答の履歴に代理応答者の情報を記録できる。
LANインタフェース部121は、LANとのインタフェースである。また、メール送受信部122は、メールを送受信する。
マンマシンインタフェース部13は、メディア端末1の表示、音声入出力、キー入力機能を実現する。表示には個人アイコンを操作できるようにタッチパネル付のLCDを搭載する。
情報収集部14は、自メディア端末1および他のメディア端末1−mの共有情報BOX11に存在するPIDに関連付けられた発着信履歴と、携帯端末2に保存されている発着信履歴を収集する。情報収集部14は、発着信履歴の情報収集を要求した携帯端末2に収集した発着信履歴を送信する。また、情報収集部14は、メディア端末1および他のメディア端末1−mの共有情報BOX11に存在するPIDとその個人属性を取得する。この場合、PIDを元にその個人属性を取得する場合と、個人属性の一部(部署名またはグループ名)をキーワードに他のPIDとその個人属性を取得する場合とがある。
以下、携帯端末2から発着信履歴の情報収集要求を受け付けた場合の情報収集部14の各機能ブロックの処理を説明する。
情報収集要求受信部140は、携帯端末2からの情報収集要求を通信部12を介して受信する。情報収集部141は、情報収集要求受信部140で受信した情報収集要求に含まれるPIDに関連した発着信履歴を自端末の共有情報BOX11から取得する。このため、情報収集部141は、共有情報BOX検索部16に検索指示を行なう。また、情報収集部141は、このPIDに関連した発着信履歴の情報送信要求を、他のメディア端末1−mに対して通信部12を介してマルチキャストする。情報収集部141は、送られてくる発着信履歴を受信する。
情報収集結果送信部142は、情報収集部141で収集した自端末および他のメディア端末1−mの発着信履歴を集約する。情報収集結果送信部142は、集約結果を情報収集要求を送信した携帯端末2に通信部12を介して送信する。
次に、メディア端末1が自端末を使用しているユーザのPIDに関連する発着信情報を収集する場合の各機能ブロックの処理を説明する。
マンマシンインタフェース13がユーザのPID入力を受け付けた場合または近距離無線インタフェース部124から自動的にPIDを取得した場合、情報収集部141は、そのPIDに関連した発着信履歴を自端末の共有情報BOX11から取得する。このため、情報収集部141は、共有情報BOX検索部16に検索指示を行なう。また、情報収集部141は、そのPIDに関連した発着信履歴の情報送信要求を他のメディア端末1−mおよび、PIDの個人属性で特定される携帯端末2に通信部12を介してマルチキャストする。情報収集部141は、送られてくる発着信履歴を受信する。自端末の共有情報BOX11で取得した発着信履歴および他のメディア端末1−m、携帯端末2から受信した発着信履歴は、端末個別情報部18に保存される。これらの発信履歴は、ユーザがマンマシンインタフェース13から利用する。
次に、自端末を使用しているユーザのPIDからその個人属性を取得する場合の各機能ブロックの動作を説明する。この動作は、発着信履歴を収集する処理に先だって行われ、PIDの個人属性からパスワードを抽出して照合し、携帯端末2のメールアドレスを抽出して情報送信要求の送信先にする。
情報収集部141は、ユーザのPID(携帯端末2からの情報収集要求に含まれるPID、マンマシンインタフェース部13または近距離無線インタフェース部124から取得したPID)の検索を自端末の共有情報BOX11に対して行なう。このため、情報収集部141は、共有情報BOX検索部16に検索指示を行なう。自端末の共有情報BOX11にユーザのPIDが登録されている場合、情報収集部141は、その個人属性を取得する。自端末の共有情報BOX11に登録されていない場合、情報収集部141は、他のメディア端末1−mに対して、PIDに対する個人属性の情報送信要求を通信部12を介してマルチキャストする。情報収集部141は、送られてくる個人属性を受信する。このように、自端末の共有情報BOX11または他のメディア端末1−mから取得した個人属性から、情報収集部141は、パスワードおよびユーザ所有の携帯電話2のメールアドレスを抽出する。
次に、個人属性で使われる部署名またはグループ名をキーワードに、同じ部署名またはグループ名を個人属性としている複数のPIDおよびその個人属性を取得する場合の各機能ブロックの動作を説明する。この動作により、同じ部署に所属する社員の個人アイコンを取得して、一覧表示することができる。この個人アイコンにはPIDが関連付けられている。したがって、ユーザが個人アイコンを指定すると、代理応答などのイベントと指定した個人のPIDとを関連付けることができる。
情報収集部141は、マンマシンインタフェース13を介してユーザが指定した部署名またはグループ名を元に自端末の共有情報BOX11を検索する。情報収集部141は、これを共有情報BOX検索部16に指示する。更に、他のメディア端末1−mに対して、情報収集部141は、個人属性をキーワードにしたPIDの情報送信要求を通信部12を介してマルチキャストする。情報収集部141は、送られてくるPIDとその個人属性を受信する。情報収集部141は、取得した個人属性から個人アイコンを抽出してマンマシンインタフェース13に引き渡す。マンマシンインタフェース13は、引き渡された個人アイコンを表示する。ユーザ操作でその個人アイコンが指定された場合、マンマシンインタフェース13は、ボタン電話機能部120に指定された個人アイコンのPIDを通知する。ボタン電話機能部120は、その時点の着信イベントと通知されたPIDとを関連付けた履歴を共有情報BOX11に保存する。
情報送信部15は、他のメディア端末1−mからPIDが指定された発着信履歴の情報送信要求に対し、自端末の共有情報BOX11からPIDに関連付けられた発着信履歴を検索することを共有情報BOX検索部16に指示する。情報送信部15は、検索結果を共有情報BOX検索部16から取得する。PIDに関連する発着信履歴が存在する場合、情報送信部15は、情報送信要求を送信したメディア端末1に返信する。また、情報送信部15は、自端末の共有情報BOX11に存在するPIDおよびその個人属性を取得する。この場合、PIDを元にその個人属性を取得する場合と、個人属性の一部(部署名またはグループ名)をキーワードに同じ個人属性を持つPIDとその個人属性を取得する場合とがある。
以下、他のメディア端末1−mから発着信履歴の情報送信要求を受け付けた場合の情報送信部15の各機能ブロックについて説明する。
情報送信要求受信部151は、他のメディア端末1−mからの情報送信要求を通信部12を介して受信する。情報取得部152は、情報送信要求受信部151で受信した情報送信要求に含まれるPIDに関連した発着信履歴を自端末の共有情報BOX11から取得するため、共有情報BOX検索部16に検索指示を行なう。情報送信部153は、情報取得部152で取得した発着信履歴を、情報送信要求を送信した他のメディア端末1−mに通信部12を介して送信する。
同様に、他のメディア端末1−mからPIDに対する個人属性の情報送信要求、特定の個人属性をキーワードにしたPIDの情報送信要求を通信部12を介して受信した場合、情報送信要求受信部151は、共有情報BOX検索部16に検索指示を行なう。情報送信要求受信部151は、検索結果を情報送信要求を送信した他のメディア端末1−mに通信部12を介して送信する。PIDに対する個人属性の情報送信要求に対しては、情報送信要求受信部151は、そのPIDが自端末の共有情報BOX11に登録されている場合にPIDが持つ個人属性を送信する。特定の個人属性をキーワードにしたPIDの情報送信要求に対して、情報送信要求受信部151は、指定された一部の個人属性(部署名またはグループ名)と一致する個人属性を持つPIDが登録されている場合、そのPIDと個人属性を送信する。
共有情報BOX検索部16は、情報収集部14と情報送信部15の指示に従い、共有情報BOX11の検索を行なう。検索は、(1)PIDから発着信履歴を検索する場合、(2)PIDから個人属性を検索する場合、(3)一部の個人属性から同じ個人属性を持つPIDとその個人属性を検索する場合とがある。
PID登録部17は、携帯端末2からPID登録要求を受け付け、PIDとその個人属性を自端末の共有情報BOX11に保存する。
PID登録要求受付部170は、携帯端末2から通信部12を介して登録要求を受信する。これに応答して、PIDテンプレート送信部171は、登録用テンプレートを送信する。登録用テンプレートには個人属性を入力するフォームが予め定められている。
次に、携帯端末2のユーザが登録用テンプレートにPIDおよび個人属性を入力して送信すると、PID登録要求受付部170は、それを受信する。PID登録要求受付部170は、PIDとその個人属性を抽出する。PID探索部172は、抽出したPIDが自端末および他のメディア端末1−mの共有情報BOX11に登録済みか否かを探索する。PID探索部172は、他のメディア端末1−mに対して、PID探索メッセージを通信部12を介してマルチキャストする。他のメディア端末1−mに登録済みであれば、PID探索部172は、その結果を受信する。
抽出したPIDが登録済みであれば、PID登録部17は、その個人属性を更新する。他のメディア端末1−mに登録済みの場合、PID登録部17は、個人属性の更新内容を含むPID更新メッセージをそのメディア端末に通信部12を介して送信する。
抽出したPIDが登録済みでなければ、PID登録部17は、自端末の共有情報BOX11に登録する。ただし、登録に先立ち、PID登録部17は、抽出した個人属性の部署名、グループ名を電話機能設定部19に通知する。
電話機能設定部19は、部署名、グループ名を元にDIDおよび内線電話番号などのボタン電話番号を割り付ける。ただし、割り付けに先立って、電話機能設定部19は、部署名またはグループ名を元にゲートウェイ/サーバ3から空きの番号を通信部12を介して取得しておく。電話機能設定部19は、割り付けたボタン電話番号と関連付けられたPIDを通信部12のボタン電話機能部120に設定する。これにより、ボタン電話番号への着信履歴をPIDに関連付けることが可能となる。
PID登録要求受付部170は、割り付けられたボタン電話番号を加えた個人属性をPIDと共に自端末の共有情報BOX11に登録する。更に、PID登録要求受付部170は、登録した内容をPID登録要求を行った携帯端末2に送信する。
端末個別情報部18は、PIDが関連つけされていない発着信履歴などの情報、および自端末を使用しているユーザのPIDによって収集された発着信履歴情報を一時的(使用しているユーザのPIDを取得できている間)に保存する。
電話機能設定部19は、ボタン電話機能部120に関する設定を行なう。電話機能設定部19は、また、PID登録部17からの指示に従って、PIDにDIDまたは内線電話番号などボタン電話番号を割り付ける。
なお、本実施例では、電話の発着信履歴を説明するが、インターネットから取得したWEB情報または携帯電話で撮像した画像情報/録音した音声情報であってもよい。
図3を参照して、登録用テンプレートと記入済みテンプレートを説明する。ここで、図3(a)は、登録用テンプレートである。また、図3(b)は、記入済みの登録用テンプレートである。
図3は、いずれも電子メールの表示である。ヘッダーの題名部分(A行)のPID REGISTは、登録用テンプレートであることを示している。
図3(a)において、B行の送信元の電子メールアドレス(Fromと表記)、C行以下の本文(実際にはBodyと表記)に、C行のPID(PIDと表記)、D行のパスワード(Passと表記)、E行の部署(Sectionと表記し、部署名リストが挿入されている)、F行の個人名(Nameと表記)、G行以下の電話番号(Tel1、Tel2と表記)、H行の個人アイコン(Iconと表記)がテンプレートとして与えられている。
一方、図3(b)において、C行にPID、D行にパスワード、F行に個人名、G行に電話番号、H行に個人アイコンの”(トク)”(略称)が記入され、E行の部署は<>で総務部が選択されている。
図4を参照して、共有情報BOX11に登録されたPIDと個人属性の内容を説明する。PIDと個人属性は、PID201、Pass202、Section203、Name204、Tel1 205、Icon206、DID207、Extension208、E−mail209として、登録されている。PID201は、携帯端末2の電話番号を記録する。Pass202は、パスワードを記録する。Section203は、部署名である。ここでは、Section203は、“総務部”である。Name204は、個人名の“特許太郎”を記録する。Tel1 205は、携帯端末2の電話番号を記録する。Icon206に個人アイコンの“(トク)”(略称)を記録する。DID207は、DIDの電話番号を記録する。Extension208は、内線電話番号の“200”を記録する。E−mail209は、携帯端末2の電子メールアドレスを記録する。なお、PID201とTel1 205は、ここでは同じであるが、異なる場合もある。
図5を参照して、携帯端末2から受け付けるPIDと個人属性の登録および更新に係わるメディア端末1の処理を説明する。図5のフローは、電源投入などメディア端末1の起動後に開始される。
図5のフローにおいて、メディア端末1と携帯端末2との通信は、IP網および携帯網を含むWAN4を介した電子メールによって行なわれる。メディア端末1と他のメディア端末1−mとの通信は、構内ネットワークを介して行なわれる。携帯端末2との間で送受信される電子メールには、ヘッダーの題名部分(subjectと表記)に、PIDの登録に関する電子メールであることを識別するための文字列が挿入される。ここでは、識別用文字列として、”PID REGIST”を使用する。
共有情報BOX用メール解析/処理部123がヘッダーの題名部分から“PID REGIST”の文字列を検出すると、その電子メールを登録部17に引き渡す。また、携帯端末2へのPIDの登録に関するメールは、PID登録部17の指示に従って共有情報BOX用メール解析/処理部123が生成し、メール送受信部122を介して送信される。以下の説明では、共有情報BOX用メール解析/処理部123およびメール送受信部の動作に関する説明は省略する。
図5において、ステップ100、ステップ120、ステップ125で、メディア端末1は、携帯端末2から送信されるPID登録要求メールの受信(S100)、他のメディア端末1−mから送信される登録済みPIDに関するPID探索メッセージの受信(S120)およびPID更新完了のメッセージの受信(S125)を待つ。なお、ステップ100、ステップ120、ステップ125、再びステップ100をメインルーチンと呼ぶ。
携帯端末2から送信されるPID登録要求メール(題名部分がPID REGISTで本文の無いメール)をPID登録要求受付部170が受信すると(S100:YES)、登録用テンプレート送信部171は、図3(a)の登録用テンプレートを携帯端末2に送信する(S101)。登録用テンプレートは、PIDと個人属性の記入項目、記入箇所を示したものである。登録用テンプレートは、また、部署名など予め定められていて選択可能な名称リストも含まれる。
次に、PID登録要求受付部170は、図3(b)の登録内容メールの受信を待つ(S102、S103)。ステップ103でYESのとき、メディア端末1は、メインルーチンに遷移する。
ステップ102でYESのとき、メディア端末1は、登録内容メールの本文からPIDおよび個人属性を抽出する(S104)。PID検索部172は、抽出したPIDが自端末の共有情報BOX11に存在するか否かを検索する(S105)。PID検索部172は、一致するPIDがあるか判定する(S106)。検索した結果一致するPIDが存在しない場合、メディア端末1は、抽出したPIDのPID探索メッセージを他のメディア端末1−mにマルチキャストする(S107)。
メディア端末1は、登録済み通知の受信を待つ(S108、S109)。マルチキャストを送信してから一定時間経過しても他のメディア端末からPIDの登録済み通知を受信しない場合(S109:YES)、メディア端末1は、ステップ110以降でPIDと個人属性を自端末の共有情報BOX11に新規登録する処理を行なう。
まず、電話機能設定部19は、抽出した個人属性を元にボタン電話の番号を割り付ける(S110)。具体的には、部署名から、部署毎に割り当てられているDID番号および内線番号を割り付け、PIDの個人属性に加える。PID登録部17は、自端末の共有情報BOX11に個人属性を含むPIDを登録する(S111)。メール送受信部122は、登録内容を携帯端末2に送信して(S112)、メインルーチンに戻る。登録内容を図4に示す。
ステップ106で一致するPIDがある場合、またはステップ108で他のメディア端末1−mから登録済み通知(登録済みの個人属性含む)を受信した場合、メディア端末1は、自端末の共有情報BOXに登録されたパスワードまたは登録内容メールから抽出したパスワードと登録済み通知に含まれる個人属性のパスワードとを比較する(S113)。一致すると(YES)、電話機能設定部19は、登録内容メールから抽出した個人属性を元にボタン電話の番号の再割り付けを行なう(S114)。PID登録部17は、個人属性を更新し(登録内容メールで指定された個人属性と再割り付けされたボタン電話番号のみ、登録済み通知に含まれる個人属性から変更する)、自端末の共有情報BOX11に登録する(S115)。
メディア端末1は、旧PIDが自端末に登録されているか判定する(S116)。NOのとき、メディア端末1は、更新完了メッセージを旧PID保有のメディア端末1−m(登録済み通知を送信したメディア端末)に送信する(S117)。ステップ116でYESのとき(すなわちS106でYESの場合)、およびステップ117のあと、メディア端末1は、携帯端末2に更新内容を送信して(S118)、メインルーチンに戻る。ステップ113でパスワードが一致しなかった場合、メディア端末1は、携帯端末2に認証エラーを送信して(S119)、メインルーチンに戻る。
他のメディア端末1−mからPID探索メッセージを受信した場合(S120:YES)、メディア端末1は、PID探索メッセージからPIDを抽出する(S121)。メディア端末1は、そのPIDについて自端末の共有情報BOX11の検索を行なう(S122)。メディア端末1は、一致するPIDがあるか判定する(S123)。NOのとき、メディア端末1は、メインルーチンに戻る。ステップ123で一致するPIDが存在した場合、メディア端末1は、PID探索メッセージを送信した他のメディア端末1−mにその個人属性を含む登録済み通知を送信して(S124)、メインルーチンに戻る。
他のメディア端末1−mからPID探索メッセージを受信した場合(S125:YES)、メディア端末1は、自端末の共有情報BOX11のPIDと個人属性を削除して(S126)、メインルーチンに戻る。この動作により、PIDの更新と共にPIDを登録するメディア端末1が変更となる。
図6を参照して、PIDの登録に関する動作シーケンスを説明する。図6において、携帯端末2とWAN4を介して通信(電子メールの送受信)を行なうメディア端末1−1と、メディア端末1−2が示されている。メディア端末1−2は、携帯端末2の所有者(以下ユーザ)が以前ホーム端末として使用していたもので自身のPIDが登録されている。
メディア端末1−1はユーザが新たにホーム端末として使用するものである。したがって本実施例はPIDの更新を示している。なお、当該ユーザがメディア端末1−1の電子メールアドレスを予め携帯端末2に記憶しているものとする。
ユーザの操作により、携帯端末2は、PID登録要求メール(題名部分がPID REGISTで本文の無いメール)をメディア端末1−1に送信する(S200)。PID登録要求メールを受信したメディア端末1−1は、PID登録用テンプレート(図3(a))を携帯端末2に送信する(S201)。
ユーザによる個人属性の入力を受け付けると、携帯端末2は、PID登録内容メール(図3(b))をメディア端末1−1に送信する(S202)。PID登録内容メールを受信したメディア端末1−1は、PID登録内容メールからPIDと個人属性を抽出する(S203)。
メディア端末1−1は、自端末(メディア端末1−1)の共有情報BOX11に対しPIDを検索する(S204)。一致するPIDが無いため、メディア端末1−1は、メディア端末1−2を含む他のメディア端末にPID探索メッセージをマルチキャストする(S205)。
PID探索メッセージを受信したメディア端末1−2は、自端末(メディア端末1−2)の共有情報BOX11に対しPIDを検索する(S206)。検索した結果一致するPIDが存在したため、メディア端末1−2は、個人属性を含む登録済み通知をメディア端末1−1に送信する(S207)。
登録済み通知を受信したメディア端末1−1は、まずパスワードを照合する(S208)。照合できたので、メディア端末1−1は、ボタン電話番号の割り付けを行なう(S209)。メディア端末1−1は、個人属性を更新し、共有情報BOX11に登録する(S210)。そしてメディア端末1−1は、メディア端末1−2に更新完了通知送信する(S211)。さらに、メディア端末1−1は、携帯端末2に更新内容通知を電子メールで送信する(S212)。
更新完了通知を受信したメディア端末1−2は、更新対象のPIDとその個人属性を自端末の共有情報BOX11から削除する(S213)。
図7を参照して、共有情報BOX11に保存する発着信履歴と履歴に関連付けたコンテンツを説明する。ここで、図7(a)は、発信履歴とそのコンテンツを説明する図である。図7(b)は、着信履歴とそのコンテンツを説明する図である。図7(c)は、代理応答履歴とそのコンテンツを説明する図である。
図7(a)において、発着信履歴は、PID301、種別302、状態303、代理者304、日時305、相手306、コンテンツ307で構成される。PID301は、当該メディア端末のユーザのIDである。種別302は、発信履歴または着信履歴であり、ここでは、発信履歴である。状態303は、通話/留守/代理のいずれかであり、ここでは通話である。通話は、相手と通話したことを意味する。代理者304は、代理応答者名である。ここでは、代理応答ではないので、”NULL”である。日時305は、履歴の記録日時である。相手306は、通話相手である。コンテンツ307は、通話録音ファイル、留守録音ファイル等とのリンクであり、ここでは通話録音ファイルとリンクしていることを示している。
図7(b)において、状態308は、留守であり、着信に留守番電話応答したことを意味している。コンテンツ307は、留守録音ファイルとのリンクである。図7(c)において、状態308は、代理であり、着信に代理応答したことを意味する。コンテンツ307は、通話録音ファイルとのリンクである。
図8を参照して、発着信履歴をPIDに関連付けて共有情報BOX11に保存する処理を説明する。図8において、フローは、電源投入などメディア端末1の起動後に開始される。
メディア端末1は、呼切断のイベントを待つ(S300)。呼切断のイベントは、通話または留守番電話による応答後の切断で発生する。メディア端末1は、呼切断の原因が発信呼か判定する(S301)。YESのとき、メディア端末1は、通話録音されたか否かを判定する(S302)。通話録音がある場合(YES)、メディア端末1は、発信履歴に通話録音ファイルを添付する(S303)。ステップ302において、通話録音がない場合(NO)、メディア端末1は、ステップ303をジャンプする。
次に、メディア端末1は、使用者PIDが設定済みか否かを判定する(S304)。使用者PIDは、メディア端末を使用するユーザのPIDである。使用者PIDは、携帯端末2をメディア端末1に近づけることにより、近距離無線部インタフェース部間の通信で設定する。または、ユーザの手入力によって設定する。この設定処理は、図9および図10を参照して、後述する。
使用者PID設定済みの場合(S304:YES)、メディア端末1は、使用者PIDと発信履歴を関連付けて自端末の共有情報BOX11に保存して(S305)、呼切断のイベントを待つ。発信通話で通話録音を行った場合に保存される内容を図7(a)に示す。
使用者PIDが設定されていない場合(S304:NO)、メディア端末1は、発信履歴を端末個別情報部18に保存して(S306)、呼切断のイベントを待つ。
ステップ301でNOのとき、メディア端末1は、DIDまたは内線への着信呼か判定する(S307)。YESのとき、メディア端末1のボタン電話機能部120は、着信呼からPIDを特定する。特定するPIDは、図5のステップ114でDIDまたは内線番号を割りつけたPIDである。
メディア端末1は、特定したPIDの個人属性を共有情報BOX11から取得する(S309)。メディア端末1は、留守番電話か否かを判定する(S310)。留守番電話の場合(YES)、メディア端末1は、留守録ファイルを着信履歴に添付する(S311)。
ステップ310で留守番電話で無い場合(通話)、メディア端末1は、通話者を特定するため使用者PID設定済みか否かを判定する(S312)。使用者PIDが設定済みの場合(YES)、メディア端末1は、使用者PIDの個人属性から個人名を抽出して着信履歴に加える(S313)。ステップ312で使用者PIDが設定されていない場合、メディア端末1は、ステップ313をジャンプする。
次に、メディア端末1は、通話録音されたか否かを判定する(S314)。通話録音がある場合(YES)、メディア端末1は、着信履歴に通話録音ファイルを添付する(S315)。ステップ341で通話録音がない場合、メディア端末1は、ステップ315をジャンプする。次に、メディア端末1は、着信呼から特定したPIDに関連付けて着信履歴を共有情報BOX11に保存して(S316)、呼切断のイベントを待つ。
留守番電話の場合に保存される内容を図7(b)に示す。
次に、ステップ307で、DIDまたは内線着信呼ではない場合は、汎用の外線着信またはグループ着信の場合である。ユーザが別のユーザへの着信呼に応答した場合の処理を以下説明する。
メディア端末1は、個人アイコンの選択を待つ(S317、318)。なお、個人アイコンの指定に関する処理は、図11を参照して、後述する。個人アイコンが指定された場合、メディア端末1は、指定された個人アイコンのPIDを抽出する(S319)。メディア端末1は、抽出したPIDを着信履歴に加える(S320)。メディア端末1は、通話録音がされたか否かを判定する(S321)。通話録音がある場合、メディア端末1は、着信履歴に通話録音ファイルを添付する(S322)。通話録音がない場合、メディア端末1は、ステップ322をジャンプする。
メディア端末1は、使用者PIDが設定されているか否かを判定する(S323)。設定されている場合、メディア端末1は、使用者PIDの個人属性から個人名を抽出して着信履歴に加え(S324)、ステップ316に遷移する。ステップ323で、使用者PIDが設定されていない場合、メディア端末1は、そのままステップ316に遷移する。
代理応答で個人アイコンの指定があり、更に通話録音がある場合に保存される着信履歴の内容を図7(c)に示す。
図9を参照して、メディア端末1の使用者PIDの設定に関する処理を説明する。図9において、フローは、電源投入などメディア端末1の起動後に開始される。メディア端末1は、近距離無線インタフェース部124を経由した携帯端末2からのPID検出またはユーザからのPID受付を待つ(S400)。
PIDを検出または受け付けた場合、メディア端末1は、PID個人属性取得処理をコールする(S401)。PID個人属性取得処理は、図10を参照して後述する。メディア端末1は、個人属性が取得できたか判定する(S403)。YESのとき、メディア端末1は、パスワードが一致したか判定する(S404)。YESのとき、メディア端末1は、検出または受け付けたPIDと個人属性を使用者PIDとしてボタン電話機能部120にセットする。
次に、メディア端末1は、近距離無線インタフェース部124を経由した携帯端末2からのPIDが検出できなくなるか、ユーザの解除操作を受け付けるまで待つ(S407)。なお、検出の場合、定期的に近距離無線インタフェース部124が携帯端末2の存在を確認する。ステップ407でYESのとき、メディア端末1は、使用者PIDをボタン電話機能部120から削除して、ステップ400に戻る。
ステップ402で個人属性取得ができなかったとき、メディア端末1は、登録なしを表示して、ステップ400に戻る。ステップ404でパスワード不一致のとき、メディア端末1は、パスワード不一致を表示して、ステップ400に戻る。
図10を参照して、PID個人属性取得処理サブルーチンを説明する。図10において、メディア端末1は、検出または受け付けたPIDをキーに自端末の共有情報BOX11を検索する。メディア端末1はPIDが有るか判定する(S501)。PIDが存在した場合(YES)、メディア端末1は、その個人属性を抽出する(S502)。メディア端末1は、検出または受け付けたPIDに添付のパスワードと、共有情報BOX11から検索した個人属性のパスワードとの照合を行なう(S503)。一致したとき(S504でYES)、メディア端末1は、正常リターンする。ステップ504で不一致のとき、メディア端末1は、戻り値を「パスワード不一致」として(S505)、異常リターンする。
ステップ501でPIDが無かった場合、メディア端末1は、他のメディア端末1−mにPIDの個人属性に関する情報送信要求をマルチキャストする(S507)。メディア端末1は、他のメディア端末1−mからPIDの個人属性の受信を待つ(S508、S509)。
PIDの個人属性を受信した場合、メディア端末1は、ステップ502に遷移する。ステップ509でタイムアウトすると、メディア端末1は、戻り値を「登録無し」として(S510)リターンする。
図11を参照して、図8のステップ317の個人アイコンの選択処理を説明する。図11において、フローは、メディア端末を操作するユーザが、個人アイコンを選択する機能を起動した時点で開始される。
メディア端末1は、事前にユーザが登録した複数部署のアイコンを表示する(S600)。メディア端末1は、ユーザが一つの部署名を選択する操作を待つ(S601)。部署名が選択されたことを検出すると(S601:YES)、メディア端末1は、選択された部署名(部署のアイコンに関連付けされている)をキーワードに自端末の共有情報BOX11からPIDを検索する(S602)。
PIDの部署名が一致するPIDが存在した場合(S603でYES)、メディア端末1は、部署名が一致したPID(複数)の個人属性から個人アイコンを抽出する(S604)。ステップ603で部署名が一致したPIDが存在しない場合、メディア端末1は、ステップ604をジャンする。次に、メディア端末1は、部署名をキーワードに、他のメディア端末1−mへPIDの情報送信要求をマルチキャストする(S605)。メディア端末1は、ユーザに選択された部署名が一致するPIDとその個人属性の受信を待つ(S606−S608)。受信する度に(S606:YES)、メディア端末1は、個人属性から個人アイコンを抽出する(S607)。
ステップ608でタイムアウトすると(YES)、メディア端末1は、抽出した全ての個人アイコンを表示する(S609)。メディア端末1は、ユーザによる個人アイコンの選択を待つ(S610)。個人アイコンの選択を検出すると(S610:YES)、メディア端末1は、個人アイコン選択のイベント通知を行ない(S611)、終了する。
図12を参照して、メディア端末1と携帯端末2との間で送受信される発着信履歴の情報収集要求と情報収集結果を説明する。ここで、図12(a)は、発着信履歴の情報収集要求を電子メールに展開したものである。また、図12(b)は、発着信履歴の情報収集結果を電子メールに展開したものである。
図12(a)の題名に“CALL REGISTER?”(発着信履歴の情報収集要求)と記載されている。また、本文(Bodyと表記)は、PIDとパスワードが記載されている。一方、図12(b)の題名に“CALL REGISTER”(発着信履歴の情報収集結果の送信)と記載されている。また、本文に発着信履歴が記載されている。図12(b)では(1)と(2)の2つ履歴が記載されている。
(1)は、発着種別(categoryと表記)に発信(callと表記)、状態(Statusと表記)に通話(talkと表記)、発信相手の電話番号(Sourceと表記)が挿入されている。
(2)は、発着種別(categoryと表記)に着信(ringと表記)、状態(Statusと表記)に代理(proxyと表記)で代理者が“特許花子”、発信相手の電話番号(Sourceと表記)が挿入され、最後に添付(Contentと表記)に、通話録音の音声ファイルtalk−rec.mp2が添付されていることを示している。
図13を参照して、発着信履歴の情報収集を行なう処理を説明する。この処理は、(1)携帯端末2から発着信履歴の情報収集要求を受信する、(2)ユーザの操作のいずれかで開始する。メディア端末1の共有情報BOX用メール解析/処理部123がヘッダーの題名部分から“CALL REGISTER?”の文字列を検出すると、その電子メールの内容を情報収集部14に引き渡す。また、携帯端末2へ収集結果を返信するメールは、情報収集結果送信部142の指示に従って共有情報BOX用メール解析/処理部123が生成し、メール送受信部122を介して送信される。以下の説明では、共有情報BOX用メール解析/処理部123およびメール送受信部142の動作に関する説明は省略する。
図13において、フローは、電源投入などメディア端末1の起動後に開始される。まず、メディア端末1は、携帯端末2からの発着信履歴の情報収集要求の受信、またはユーザの情報収集操作を待つ(S700)。PIDとパスワードが指定された情報収集要求の受信または情報収集操作を検出すると(YES)、メディア端末1は、図10のPID個人属性取得処理をコールする(S701)。リターン後、ステップ702、ステップ703で、パスワードが一致した個人属性を取得できたと判定された場合、メディア端末1は、指定PIDに対し自端末の共有情報BOX11の発着信履歴を検索する(S705)。
メディア端末1は、PIDに関連付けられた発着信履歴があるか判定する(S706)。指定されたPIDに関連付けられた発着信履歴が存在した場合、メディア端末1は、その発着信履歴を一時記憶する(S707)。ステップ706で発着信履歴が存在しない場合、メディア端末1は、ステップ707をジャンプする。メディア端末1は、PIDに関連付けられた発着信履歴の情報送信要求を他のメディア端末にマルチキャストする(S708)。
次に、メディア端末1は、ステップ709〜ステップ711で、タイムアウトまで他のメディア端末1−mから発着信履歴を受信する度に一時記憶する(S710)。ステップ711でタイムアウトすると、メディア端末1は、ここで、ステップ712により、携帯端末2からの情報収集要求なのか、自端末を使用するユーザによる情報収集操作なのかで、処理を変える。具体的には、メディア端末1は、情報収集要求受信による処理か判定する(S712)。
携帯端末2からの情報収集要求の場合(YES)、メディア端末1は、一時記憶した全ての発着信履歴を集約して携帯端末2に送信して(S713)、ステップ700に遷移する。なお、日時、シリアル番号などを元に、送信済みの発着信履歴を除外するか、最新情報から遡った履歴を予め定められた件数分送信するなどの制限をかけても良い。
自端末を使用するユーザによる情報収集操作の場合(S712:NO)、メディア端末1は、PIDの個人属性から携帯端末2のメールアドレスを抽出する(S714)。メディア端末1は、携帯端末2に発着信履歴の情報送信要求を送信する(S715)。メディア端末1は、発着信履歴の受信を待つ(S716、S717)。
発着信履歴を受信すると、メディア端末1は、一時記憶する(S718)。メディア端末1は、他のメディア端末1−mから受信したものも含め、全ての発着信履歴を集約して端末個別情報部に保存して(S719)、ステップ700に遷移する。発着信履歴の受信無しにタイムアウトすると(S717:YES)、そのままステップ719遷移する。
ステップ702で、PIDの個人属性が取得できなかった場合、メディア端末1は、PID登録無しの表示(情報収集操作の場合)または携帯端末2に通知(情報収集要求受信の場合)する(S720)。ステップ703でパスワードが一致しなかった場合、メディア端末1は、パスワード不一致の表示(情報収集操作の場合)または携帯端末2に通知(情報収集要求受信の場合)する(S704)。
図14を参照して、他のメディア端末1−mから受信する情報送信要求に対する処理を説明する。情報送信要求には、3つの種類がある。(1)一つの指定されたPIDが持つ個人属性、(2)ある特定の個人属性をキーワードに同じ個人属性を持つ複数のPIDとその個人属性、(3)一つの指定されたPIDに関連付けられた発着信履歴である。
図14において、フローは、電源投入などメディア端末1の起動後に開始される。メディア端末1は、他のメディア端末1−mからの情報送信要求の受信を待つ(S800)。情報送信要求を受信すると(YES)、メディア端末1は、ステップ801とステップ805で、3つの情報送信要求の中から一つを特定する。まず、メディア端末1は、PIDの個人属性に関する情報送信要求か判定する(S801)。
PIDの個人属性に関する情報送信要求の場合(YES)、メディア端末1は、指定されたPIDに対し自端末の共有情報BOX11を検索する(S802)。メディア端末1は、PIDがあるか判定する(S803)。PIDが存在した場合(YES)、メディア端末1は、情報送信要求を送信した他のメディア端末1−mにその個人属性を送信する(S804)。ステップ803でPIDが無い場合、メディア端末1は、そのままステップ800に戻る。
次にステップ801でNOのとき、メディア端末1は、個人属性をキーワードにしたPIDの情報送信要求か判定する(S805)。YESのとき、メディア端末1は、指定の個人属性をキーワードに自端末の共有情報BOX11を検索する(S806)。メディア端末1は、指定の個人属性と同じ属性を有するPIDがあるか判定する(S807)。指定の個人属性と同じ属性を有するPID(複数あっても良い)が存在する場合(YES)、メディア端末1は、情報送信要求を送信した他のメディア端末1−mにPIDとその個人属性を送信する(S808)。ステップ807でPIDが一つも無い場合、メディア端末1は、そのままステップ800に戻る。
ステップ805でNOは、指定のPIDに関連付けられた発着信履歴の情報送信要求の場合である。メディア端末1は、指定PIDに対し自端末の共有情報BOX11の発着信履歴(複数あっても良い)を検索する(S809)。メディア端末1は、指定のPIDに対する発着信履歴があるか判定する(S810)。発着信履歴が存在する場合(YES)、メディア端末1は、情報送信要求を送信した他のメディア端末1−mに発着信履歴を送信する(S811)。ステップ810で発着信履歴が一つも無い場合、メディア端末1は、そのままステップ800に戻る。
図15を参照して、携帯端末2から、メディア端末1に対して発着信履歴の情報収集を要求する処理を説明する。図15において、メディア端末1―1が携帯端末2のユーザがホーム端末としているメディア端末である。このメディア端末1−1の共有情報BOX11にユーザのPIDが登録されている。メディア端末1−2を含む複数のメディア端末の共有情報BOX11には、携帯端末2のユーザのPIDに関連付けられた発着信履歴が保存されている。メディア端末1−2を含む複数のメディア端末の共有情報BOX11には、代理応答で、携帯端末2のユーザが複数の端末を使って履歴を残している。
携帯端末2は、メディア端末1−1にPIDとパスワードを添付した発着信履歴の情報収集要求メールを送信する(S900)。メディア端末1−1は、PID個人属性を取得する(S901)。メディア端末1−1は、パスワードを照合する(S902)。この場合、照合に成功し、メディア端末1−1は、共有情報BOX11の発着信履歴を検索する(S903)。メディア端末1−1は、メディア端末1−2を含む他のメディア端末にPIDを添付した発着信履歴の情報送信要求をマルチキャストする(S904)。メディア端末1−2は、共有情報BOX11の発着信履歴を検索する(S905)。メディア端末1−2は、メディア端末1−1に該当するPIDの発着信履歴情報を送信する(S906)。メディア端末1−1は、自端末とメディア端末1−2を含む他のメディア端末からの発着信履歴情報を集約するする(S907)。メディア端末1−1は、携帯端末2に集約した該当するPIDの発着信履歴情報を送信する(S908)。携帯端末2は、集約された該当するPIDの発着信履歴情報を保存する(S909)。
図16を参照して、メディア端末1−1から、当該端末を使用しているユーザのPIDを元に発着信履歴を収集する処理を説明する。ユーザのホーム端末は、メディア端末1−2である。この場合、携帯端末2(情報収集を行うユーザの携帯端末)も発着信履歴の情報収集対象となる。これにより、携帯端末をどこかに置き忘れた場合、鞄の中にしまったままでも発着信履歴を収集できる。
ユーザの情報収集操作を受け付けたメディア端末1−1は、メディア端末1−2を含むメディア端末にPIDの個人属性に関する情報送信要求をマルチキャストする(S950)。ユーザのホーム端末であるメディア端末1−2は、共通情報BOXを検索する(S951)。メディア端末1−2は、PIDの個人属性をメディア端末1−1に送信する(S952)。メディア端末1−1は、受け付けたパスワードと受信した個人属性のパスワードとを照合する(S953)。照合できたので、メディア端末1−1は、発着信履歴について、自端末の共通情報BOXを検索する(S954)。メディア端末1−1は、発着信履歴の情報送信要求をメディア端末1−2を含むメディア端末にマルチキャストする(S955)。メディア端末1−1は、発着信履歴の情報送信要求を受信した個人属性で取得した携帯端末2にメール送信する(S956)。メディア端末1−2は、発着信履歴について、共通情報BOXを検索する(S957)。メディア端末1−2は、発着信履歴情報をメディア端末1−1に送信する(S958)。携帯端末2は、発着信履歴情報をメディア端末1−1に送信する(S959)。メディア端末−1は、受信した発着信履歴情報を集約して、保存する(S960)。
上述した実施例では発着信履歴を情報として説明したが、写真またはWebで取得した情報で合っても良い。
上述した実施例では、複数のメディア端末1が取得した情報(電話の発着信履歴)を、それぞれ自端末の共有情報BOX11に保存する。このとき、PIDに関連付けて保存する。ここでPIDは、任意にユーザが付与しても良いが、携帯端末2の電話番号または電子メールアドレスを利用してもよい。これにより、既に付与されている一意の数字、文字列を利活用できユーザによる設定を不要とする。
複数のメディア端末1の共有情報BOX11に保存された発着信履歴、および携帯端末2に保存された発着信履歴(携帯端末2の一般的機能で取得されたもの)は、PIDを指定することにより任意のメディア端末1および携帯端末2で取得することができる。
携帯端末2からPIDに関連付けられた発着信履歴を取得する場合、特定のメディア端末1(ユーザが通常使用するメディア端末1)にPIDの指定を含む情報収集要求を送信する。
情報収集要求を受けたメディア端末1がPIDの個人属性を取得するために、自端末の共有情報BOX11を検索する。自端末の共有情報BOX11にPIDが存在しない場合は、PIDの個人属性に関する情報送信要求を他のメディア端末1−mにマルチキャストすることにより取得する。PIDの個人属性を取得する理由は、パスワードを照合するためである。
次に、他のメディア端末1−mからPIDに関連する発着信履歴を収集して、情報収集要求を送信した携帯端末2に収集結果を送信する。複数のメディア端末1で生じた個人毎の発着信履歴の全てを携帯端末2で取得し、発着信履歴の電話番号を抽出し、携帯端末2からの折返し発信などに利用することができる。
メディア端末1からPIDに関連付けられた発着信履歴を取得する場合、事前にユーザがPIDを入力するか、近傍に置かれた携帯電話2から近距離無線を使って自動的にPIDを取得する。
次に、PIDの個人属性を取得するために、自端末の共有情報BOX11を検索する。自端末の共有情報BOX11にPIDが存在しない場合は、PIDの個人属性に関する情報送信要求を他のメディア端末1−mにマルチキャストすることにより取得する。PIDの個人属性を取得する理由は、パスワードの照合と、発着信履歴を取得する携帯端末2を特定するためである。
そして、メディア端末1が自端末の共有情報BOX11のPIDに関連付けられた発着信履歴を検索するのと同時に、PIDに関連付けられた発着信履歴の情報送信要求を他のメディア端末1−mおよびPIDの個人属性から特定した携帯端末2に送信することで発着信履歴を収集する。
ここまで説明した発着信履歴には、DIDまたは内線電話番号への不在着信または代理応答の履歴の他、不在着信時の留守録音声、代理応答時の通話録音音声も付随する。
DIDおよび内線電話番号は、PIDの個人属性に含まれる部署名、グループ名から判断してPIDに対して自動的に割り付けられるため(本発明のメディア端末が部署名またはグループ名を元にゲートウェイ/サーバ3から空きの番号を取得して割り付ける)、DIDへの着信履歴もPIDと関連付けることができる。
代理応答は、代理応答者がPIDの個人属性に含まれる個人アイコンを操作画面上に呼び出して指定することで、着信呼とPIDとを関連付けることができる。具体的には、部署名またはグループ名から自端末の共有情報BOX11を検索して該当するPIDの個人アイコンを抽出する他、他のメディア端末1−mに対して部署名またはグループ名をキーワードにしたPIDの情報送信要求をマルチキャストすることで取得する。
取得した個人アイコンを表示し、タッチパネルによるユーザ(この場合代理応答者)の指定を促す。例えば、代理応答者が終話直後に、着信履歴を伝えたい相手の個人アイコンを呼び出してタッチすると、その個人アイコンを個人属性としているPIDと、代理応答した着信呼とを関連付けて履歴を保存することができる。 そのPIDを所有するユーザは、自身の携帯端末2からその着信履歴(場合によって代理応答者と発信者との通話録音ファイルも含む)を取得できる。