JP5463539B2 - 導電性の液体中における電極の電流測定方法及び電流測定装置 - Google Patents
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港湾技研資料 No.475 港湾構造物の電気防食調査(その1) 運輸省港湾技術研究所 1984年3月発行
Icomp=2(φc0−βc)Ioa/(φcbal−βc)
とすることによって、或いは電流を印加するための付加電極3を、前記付加電極1及び2よりも構造物表面から離間した位置に設置し、前記付加電極3から電流を印加しないときで、前記電位差が0のときの前記印加電流値をIoa、前記電位差が0のときの前記構造物の表面近傍の電位をφcbalとし、前記付加電極3から電流を印加したときで、前記電位差が0のときの前記印加電流値をIoa´、前記電位差が0のときの前記構造物の表面近傍の電位をφcbal´とし、通常時の前記構造物の表面近傍の電位をφc0としたとき、前記測定対象電極からの電流の推定値Icompを、
とすることによって、或いは前記構造物が円筒型であり、前記基準線は前記構造物の前記断面である円の中心を通り、前記測定対象電極を前記円の中心を中心として回転させた位置に前記付加電極1、及び前記電位差を測定するための前記2つの位置があると共に、前記付加電極1、及び前記電位差を測定するための前記2つの位置が同一の円周上にあることによって、より効果的に達成される。
定する装置に関し、本発明の上記目的は、前記構造物の断面上にある基準線に関して、前
記断面上の平面上にある前記測定対象電極と対称な位置にある付加電極1と、前記付加電
極1と前記構造物の間に電流を印加するための直流電源と、前記印加電流値を測定するた
めの電流測定手段と、前記基準線に関して互いに対称な位置にある2つの参照電極1及び
参照電極2と、前記参照電極1と前記参照電極2の間の電位差を測定する電圧測定手段と
、前記参照電極1と前記参照電極2との間の電位差が0になるように前記直流電源を制御する制御部と、前記電流測定手段で測定された印加電流値と前記電圧測定手段で測定された電位差とを入力する解析部とを備え、前記解析部は、前記参照電極1と前記参照電極2との間の前記電位差が0になるときの前記印加電流値を出力し、前記出力された電流値に基づいて、前記印加電流値が0の時の前記測定対象電極からの電流の推定値を出力することによって達成される。
Icomp=2(φc0−βc)Ioa/(φcbal−βc)
とすることによって、或いは電流を印加するための付加電極3を、前記付加電極1及び2よりも構造体表面から離間した位置に更に備え、前記付加電極3から電流を印加しないときで、前記電位差が0のときの前記印加電流値をIoa、前記電位差が0のときの前記構造物の表面近傍の電位をφcbalとし、前記付加電極3から電流を印加したときで、前記電位差が0のときの前記印加電流値をIoa´、前記電位差が0のときの前記構造物の表面近傍の電位をφcbal´とし、通常時の前記構造物の表面近傍の電位をφc0としたとき、前記測定対象電極からの電流の推定値Icompを、
とすることによって、或いは前記構造物が円筒型であり、前記基準線は前記円筒型の前記断面である円の中心を通り、前記測定対象電極を前記円の中心を中心として回転させた位置に前記付加電極1、前記参照電極1、及び前記参照電極2を配置すると共に、前記付加電極1、前記参照電極1、及び前記参照電極2を同一の円周上に配置するようにしたことによって、より効果的に達成される。
を表し、i0は定数である。上記数3のφ0は定数である。上記数4のfm(i)は金属の
分極曲線であり、上記数4の境界条件は線形近似によって下記数5のように表現される。
(数5)
φ=β―R・i
上記数5において、Rは金属の表面抵抗、−βは金属の自然電位である。
(数6)
Ia−Ioa=Ioa
従って、Ia=2Ioaとなり、Ia=I0とみなすことができるので、印加電流値Ioaの2倍の値を、印加電流値Ioaが0のときの通常時における犠牲陽極3から発生する電流値I0の推定値とすることができる。
(数7)
Icomp=2(φc0−βc)Ioa/(φcbal−βc)
ここで、参照電極5A及び参照電極5Bの間の電位差Vが0の金属構造物1の表面近傍の電位φcbal、印加電流値Ioaが0の通常時における金属構造物1の表面近傍の電位φc0、金属構造物1の自然電位−βcは、電圧計測器等によって計測する必要がある。
3 犠牲陽極、測定対象電極
4、4A、4B、4C、4D、4E、4F、4G、4H 付加電極
5A、5B、45I、45II、45III 参照電極
6 直流電源
7 電流計
8 電圧計
9 制御部
10 解析部
20 液体
41 鋼管杭
43 アルミ陽極
44A アルミ管、付加電極
44B 銅管、付加電極
46 プラスチック製フレーム
BL 基準線
CA 計算領域
Claims (18)
- 導電性の液体中の構造物に設置された測定対象電極からの電流値を測定する方法であって、
前記測定対象電極の近傍に1又は複数の付加電極を設置し、前記1又は複数の付加電極に電流を印加し、
前記測定対象電極と前記1又は複数の付加電極の周囲のそれぞれ1つ以上の位置において電位を測定し、前記測定対象電極の周りの電位分布と少なくとも1つの付加電極の周りの電位分布とは、相互に対称又は反対称な電位分布が形成されていることを検知できるようにし、
前記測定対象電極の周りの電位分布と対称又は反対称な電位分布が形成されているときの、前記相互に対称又は反対称な電位分布の数及び前記1又は複数の付加電極に印加した電流値に基づいて、前記測定対象電極からの電流の推定値を求めることを特徴とする導電性の液体中における電極の電流測定方法。 - 導電性の液体中の構造物に設置された測定対象電極からの電流値を測定する方法であって、
前記構造物の断面上にある基準線に関して、前記断面上の平面上にある前記測定対象電極と対称な位置に付加電極1を設置し、前記付加電極1と前記構造物の間に電流を印加し
、前記基準線に関して互いに対称な2つの位置の間の電位差を測定し、前記電位差が0のときの前記印加電流値に基づいて前記測定対象電極からの電流の推定値を求めることを特徴とする導電性の液体中における電極の電流測定方法。 - 導電性の液体中の構造物に設置された測定対象電極からの電流値を測定する方法であって、
前記構造物の断面上にある基準線に関して、前記断面上の平面上にある前記測定対象電極と対称な位置に付加電極1を設置すると共に、前記測定対象電極の近傍に付加電極2を設置し、前記付加電極2から前記付加電極1の向きに電流を印加し、前記基準線に関して互いに対称な2つの位置の間の電位差を測定し、前記電位差が0のときの前記印加電流値に基づいて前記測定対象電極からの電流の推定値を求めることを特徴とする導電性の液体中における電極の電流測定方法。 - 前記構造物の前記測定対象電極及び前記付加電極1の近傍の領域の形状が、前記測定対象電極及び前記付加電極1が形成する電位分布が対称になるように、前記基準線に関して対称になっている請求項2又は3に記載の導電性の液体中における電極の電流測定方法。
- 前記電位差を測定する前記2つの位置が、前記断面上の前記平面上にある請求項2乃至4のいずれか1項に記載の導電性の液体中における電極の電流測定方法。
- 前記付加電極に印加した電流値に基づいて前記測定対象電極からの電流の推定値を求めるに当たり、前記電位差が0のときの前記印加電流値の2倍の値を、前記測定対象電極からの電流の推定値とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の導電性の液体中における電極の電流測定方法。
- 前記電位差が0のときの前記印加電流値をIoa、通常時の前記構造物の表面近傍の電位をφc0、前記電位差が0のときの前記構造物の表面近傍の電位をφcbal、前記構造物の自然電位を−βcとしたとき、前記測定対象電極からの電流の推定値Icompを、
Icomp=2(φc0−βc)Ioa/(φcbal−βc)
とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の導電性の液体中における電極の電流測定方法。 - 電流を印加するための付加電極3を、前記付加電極1及び2よりも構造物表面から離間した位置に設置し、
前記付加電極3から電流を印加しないときで、前記電位差が0のときの前記印加電流値をIoa、前記電位差が0のときの前記構造物の表面近傍の電位をφcbalとし、
前記付加電極3から電流を印加したときで、前記電位差が0のときの前記印加電流値を
Ioa´、前記電位差が0のときの前記構造物の表面近傍の電位をφcbal´とし、
通常時の前記構造物の表面近傍の電位をφc0としたとき、前記測定対象電極からの電
流の推定値Icompを、
とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の導電性の液体中における電極の電流測定方法。 - 前記構造物が円筒型であり、前記基準線は前記構造物の前記断面である円の中心を通り、前記測定対象電極を前記円の中心を中心として回転させた位置に前記付加電極1、及び前記電位差を測定するための前記2つの位置があると共に、前記付加電極1、及び前記電位差を測定するための前記2つの位置が同一の円周上にある請求項2乃至8のいずれか1項に記載の導電性の液体中における電極の電流測定方法。
- 導電性の液体中の構造物に設置された測定対象電極からの電流値を測定する装置であっ
て、
前記測定対象電極の近傍に設置され、電流を印加するようになっている1又は複数の付加電極と、
前記付加電極と前記構造物の間に電流を印加するための直流電源と、
前記印加電流値を測定するための電流測定手段と、
前記測定対象電極と前記1又は複数の付加電極とのそれぞれの周囲に設置され、電位を測定するためのそれぞれ1つ以上の参照電極と、
前記参照電極間の電圧を測定する電圧測定手段と、
前記参照電極間の電位差を変動させるための前記直流電源を制御する制御部と、
前記電流測定手段で測定された印加電流値と前記電圧測定手段で測定された電位差とを入力する解析部とを備え、
前記解析部では、前記それぞれ1つ以上の参照電極間の電位によって、
前記測定対象電極の周りの電位分布と少なくとも1つの付加電極の周りの電位分布とが、相互に対称又は反対称な電位分布が形成されていることを検知して、
前記測定対象電極の周りの電位分布と対称又は反対称な電位分布が形成されているとき
の、前記1又は複数の付加電極に印加した電流値を出力し、
前記相互に対称又は反対称な電位分布の数及び前記出力された電流値に基づいて、前記測定対象電極からの電流の推定値を出力することを特徴とする導電性の液体中における電極の電流測定装置。 - 導電性の液体中の構造物に設置された測定対象電極からの電流値を測定する装置であっ
て、
前記構造物の断面上にある基準線に関して、前記断面上の平面上にある前記測定対象電極と対称な位置にある付加電極1と、前記付加電極1と前記構造物の間に電流を印加するための直流電源と、前記印加電流値を測定するための電流測定手段と、前記基準線に関して互いに対称な位置にある2つの参照電極1及び参照電極2と、前記参照電極1と前記参照電極2の間の電位差を測定する電圧測定手段と、
前記参照電極1と前記参照電極2との間の電位差が0になるように前記直流電源を制御する制御部と、
前記電流測定手段で測定された印加電流値と前記電圧測定手段で測定された電位差とを入力する解析部とを備え、
前記解析部は、前記参照電極1と前記参照電極2との間の電位差が0になるときの前記印加電流値を出力し、
前記出力された電流値に基づいて、前記印加電流値が0の時の前記測定対象電極からの電流の推定値を出力することを特徴とする導電性の液体中における電極の電流測定装置。 - 導電性の液体中の構造物に設置された測定対象電極からの電流値を測定する装置であっ
て、
前記構造物の断面上にある基準線に関して、前記断面上の平面上にある前記測定対象電
極と対称な位置にある付加電極1と、前記測定対象電極の近傍にある付加電極2と、前記付加電極2から前記付加電極1の向きに電流を印加するための直流電源と、前記印加電流値を測定するための電流測定手段と、前記基準線に関して互いに対称な位置にある2つの参照電極1及び参照電極2と、前記参照電極1と前記参照電極2の間の電位差を測定する電圧測定手段と、
前記参照電極1と前記参照電極2との間の電位差が0になるように前記直流電源を制御する制御部と、
前記電流測定手段で測定された印加電流値と前記電圧測定手段で測定された電位差とを入力する解析部とを備え、
前記解析部は、前記参照電極1と前記参照電極2との間の電位差が0になるときの前記印加電流値を出力し、
前記出力された電流値に基づいて、前記印加電流値が0の時の前記測定対象電極からの電流の推定値を出力することを特徴とする導電性の液体中における電極の電流測定装置。 - 前記構造物の前記測定対象電極及び前記付加電極1の近傍の領域の形状が、前記測定対象電極及び前記付加電極1が形成する電位分布が対称になるように、前記基準線に関して対称になっている請求項11又は12に記載の導電性の液体中における電極の電流測定装置。
- 前記参照電極1及び前記参照電極2が、前記断面上の前記平面上にある請求項11乃至13のいずれか1項に記載の導電性の液体中における電極の電流測定装置。
- 前記解析部が、前記付加電極に印加した電流値に基づいて前記測定対象電極からの電流の推定値を求めるに当たり、前記電位差が0のときの前記印加電流値の2倍の値を、前記測定対象電極からの電流の推定値とする請求項11乃至14のいずれか1項に記載の導電性の液体中における電極の電流測定装置。
- 前記電位差が0のときの前記印加電流値をIoa、通常時の前記構造物の表面近傍の電位をφc0、前記電位差が0のときの前記構造物の表面近傍の電位をφcbal、前記構造物の自然電位を−βcとしたとき、
前記解析部は、前記測定対象電極からの電流の推定値Icompを、
Icomp=2(φc0−βc)Ioa/(φcbal−βc)
とする請求項11乃至14のいずれか1項に記載の導電性の液体中における電極の電流測定装置。 - 電流を印加するための付加電極3を、前記付加電極1及び2よりも構造物表面から離間した位置に更に備え、
前記付加電極3から電流を印加しないときで、前記電位差が0のときの前記印加電流値をIoa、前記電位差が0のときの前記構造物の表面近傍の電位をφcbalとし、
前記付加電極3から電流を印加したときで、前記電位差が0のときの前記印加電流値をIoa´、前記電位差が0のときの前記構造物の表面近傍の電位をφcbal´とし、
通常時の前記構造物の表面近傍の電位をφc0としたとき、前記測定対象電極からの電流の推定値Icompを、
とする請求項11乃至14のいずれか1項に記載の導電性の液体中における電極の電流測定装置。 - 前記構造物が円筒型であり、前記基準線は前記円筒型の前記断面である円の中心を通り、前記測定対象電極を前記円の中心を中心として回転させた位置に前記付加電極1、前記参照電極1、及び前記参照電極2を配置すると共に、前記付加電極1、前記参照電極1、及び前記参照電極2を同一の円周上に配置するようにした請求項11乃至17のいずれか1項に記載の導電性の液体中における電極の電流測定装置。
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