JP5462530B2 - 発熱装置及び生体組織接着装置 - Google Patents

発熱装置及び生体組織接着装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5462530B2
JP5462530B2 JP2009133992A JP2009133992A JP5462530B2 JP 5462530 B2 JP5462530 B2 JP 5462530B2 JP 2009133992 A JP2009133992 A JP 2009133992A JP 2009133992 A JP2009133992 A JP 2009133992A JP 5462530 B2 JP5462530 B2 JP 5462530B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adherend
vibration
unit
biological tissue
heat generating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009133992A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010279478A (ja
Inventor
晶夫 岸田
剛 木村
誠一 舩本
徹 増澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ibaraki University NUC
Original Assignee
Ibaraki University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ibaraki University NUC filed Critical Ibaraki University NUC
Priority to JP2009133992A priority Critical patent/JP5462530B2/ja
Priority to PCT/JP2010/059375 priority patent/WO2010140631A1/ja
Priority to US13/375,732 priority patent/US20120136386A1/en
Publication of JP2010279478A publication Critical patent/JP2010279478A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5462530B2 publication Critical patent/JP5462530B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/00491Surgical glue applicators
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/00491Surgical glue applicators
    • A61B2017/00504Tissue welding
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/32Surgical cutting instruments
    • A61B17/320068Surgical cutting instruments using mechanical vibrations, e.g. ultrasonic
    • A61B17/320092Surgical cutting instruments using mechanical vibrations, e.g. ultrasonic with additional movable means for clamping or cutting tissue, e.g. with a pivoting jaw
    • A61B2017/320094Surgical cutting instruments using mechanical vibrations, e.g. ultrasonic with additional movable means for clamping or cutting tissue, e.g. with a pivoting jaw additional movable means performing clamping operation
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B18/00Surgical instruments, devices or methods for transferring non-mechanical forms of energy to or from the body
    • A61B2018/00571Surgical instruments, devices or methods for transferring non-mechanical forms of energy to or from the body for achieving a particular surgical effect
    • A61B2018/0063Sealing

Description

本発明は、発熱装置及び生体組織接着装置に関する。
従来、生体組織同士を接着させるために、縫合糸、接着剤、自動吻合器、ステープラー、クリップ等が用いられてきた。しかしながら、縫合糸には、縫合に時間がかかる(特に微細な縫合部)、熟練が必要である等の問題点があり、接着剤(例えばフィブリン糊、シアノアクリレート等)には、接着力が低い、安全性が低い(例えばフィブリン糊は感染性、シアノアクリレートは発ガン性)等の問題点があり、自動吻合器には、微細な部分への適用が困難である等の問題点があり、ステープラー、クリップ等には、接着に長時間を要する等の問題点がある。
一方、超音波メス(振動モード)は、生体組織同士を凝固・接着できるが、超音波メスは、大きな振幅を得るためにホーン部が必要であり、装置の小型化が困難である。なお、超音波メスによる生体組織同士の接着は、メス刃が超音波振動して生じる摩擦熱により生体組織のコラーゲン組織が一部融解して生じると考えられている。高周波メスは、高周波により発熱(約100℃)し、生体組織同士を接着できるが、メス部が大きく、周辺にダメージを与える。電気メス(止血モード)は、高温(約300℃)で生体組織を焼き切ることにより止血できるが、生体組織同士の接着は困難である。
生体組織と生体組織又は生体組織接着性材料とを接着させるための装置の提供を目的とした発明が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2007−229270号公報
本発明は、新規な発熱装置及びこの発熱装置を用いた生体組織接着装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための、本発明の発熱装置は、振動及び圧力を付与されることで発熱する樹脂部材と前記樹脂部材に振動を付与する振動手段とを有する発熱部と、前記振動手段による振動を制御することで、前記発熱部が所定温度となるように前記発熱部の発熱を制御する発熱制御部と、を備え生体組織の接着に用いられる。
本発明の発熱装置では、振動手段により振動を付与されることにより、発熱部における樹脂部材の振動を付与された部分が発熱する。
本発明の発熱装置では、振動手段により樹脂部材に付与される振動が発熱制御部により制御されることで、発熱部が所定温度となるように発熱部の発熱が制御される。
本発明の発熱装置では、樹脂部材のうち振動手段によって振動を付与された部分が発熱するため、振動を付与する範囲を調節することにより樹脂部材の発熱範囲を予め定められた範囲とすることができる。
また、本発明の発熱装置は電熱ヒータ等の従来の発熱装置とは異なり、発熱部を発熱させるために樹脂部材に電流を供給する必要がない。そのため、電界の影響を受ける部材を加熱するのに本発明の発熱装置を用いることができる。
樹脂部材に付与される振動の方向は、振動手段の樹脂部材への接触面に対して水平方向であってもよいし垂直方向であってもよいが、振動エネルギーを効率的に付加できることから垂直方向であることが好ましい。
本発明の発熱装置においては、所定温度が、前記樹脂部材の融点及び250℃のいずれかの温度未満であることが好ましい。これにより、熱による樹脂部材の変形や破壊又は熱による振動手段の破損等を防ぐことができる。
本発明の発熱装置に用いることのできる樹脂部材としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、ポリフッ化ビニル、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体、エチレン・四フッ化エチレン共重合体及びエチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体からなる群より選択される少なくとも一種であることが好ましい。上記樹脂部材は振動付与による発熱性能が高く、且つ、耐熱性に優れるため好ましい。
本発明の第1の生体組織接着装置は、第1の被着体である生体組織と、第2の被着体である生体組織又は生体組織接着性材料とを接着させるための生体組織接着装置であって、前記第1の被着体及び前記第2の被着体が互いに接触するように、前記第1の被着体及び前記第2の被着体を挟持する挟持部と、前記挟持部に挟持された前記第1の被着体及び前記第2の被着体に9×10〜1×10N/mの圧力が加えられるように、前記挟持部による挟持力を制御する挟持力制御部と、振動及び圧力を付与されることで発熱する樹脂部材と前記樹脂部材に振動を付与する振動手段とを有し、前記第1の被着体及び前記第2の被着体の少なくとも一方を加熱する発熱部と、前記振動手段による振動を制御することで、前記挟持部に挟持された前記第1の被着体及び前記第2の被着体の温度が60〜140℃となるように前記発熱部の発熱を制御する発熱制御部と、前記挟持部に挟持された前記第1の被着体及び前記第2の被着体の少なくとも一方を振動させる振動部と、前記挟持部に挟持された前記第1の被着体及び前記第2の被着体が周波数1〜100kHzで振動するように、前記振動部による振動を制御する振動制御部と、を備える。
本発明の第1の生体組織接着装置において、挟持部には、第1の被着体及び第2の被着体が互いに接触した状態で挟持される。
本発明の第1の生体組織接着装置において、挟持部による挟持力が挟持力制御部により制御されることにより、挟持部に挟持された第1の被着体及び第2の被着体には9×10〜1×10N/mの圧力が加えられる。
本発明の第1の生体組織接着装置において、発熱部による発熱が発熱制御部により制御されることにより、挟持部に挟持された第1の被着体及び第2の被着体は60〜140℃に加熱される。なお、発熱部は、第1の被着体及び第2の被着体の少なくとも一方を加熱するが、第1の被着体及び第2の被着体は互いに接触した状態にあるので、一方を加熱する場合であっても、一方に加えられた熱は他方に伝達され、他方も加熱されることとなる。
本発明の第1の生体組織接着装置において、振動部による振動が振動制御部により制御されることにより、挟持部に挟持された第1の被着体及び第2の被着体は周波数1〜100kHzで振動する。なお、振動部は、第1の被着体及び第2の被着体の少なくとも一方を振動させるが、第1の被着体及び第2の被着体は互いに接触した状態にあるので、一方を振動させる場合であっても、一方に加えられた振動は他方に伝達され、他方も振動することとなる。また、第1の被着体及び第2の被着体に加えられる振動の方向は特に限定されるものではなく、例えば、第1の被着体及び第2の被着体の接触面と略平行な方向であってもよいし、第1の被着体及び第2の被着体の接触面と略垂直な方向であってもよい。
したがって、本発明の第1の生体組織接着装置において、挟持部に挟持された第1の被着体及び第2の被着体は、互いに接触した状態にあり、かつ、第1の被着体及び第2の被着体には、9×10〜1×10N/mの圧力、60〜140℃の温度、1〜100kHzの周波数の振動が付加される。これにより、第1の被着体及び第2の被着体は迅速かつ強固に接着する。また、第1の被着体及び第2の被着体に上記圧力、温度及び振動が付加されたとき、第1の被着体及び第2の被着体に与えられる損傷は少ない。なお、第1の被着体及び第2の被着体に付加される圧力は1×10〜5×10N/mであることが好ましく、温度は80〜110℃であることが好ましく、振動の周波数は10〜60kHzであることが好ましい。
本発明の第1の生体組織接着装置において、挟持部に挟持された第1の被着体及び第2の被着体が振幅100μm未満で振動するように、振動制御部が振動部による振動を制御することが好ましい。
第1の被着体及び第2の被着体に、9×10〜1×10N/mの圧力、60〜140℃の温度、1〜100kHzの周波数の振動が付加される限り、第1の被着体及び第2の被着体に付加される振動の振幅は限定されない。しかしながら、100μm以上の振幅を得るためは、大型の振動素子、ホーン部等が必要であり、装置の小型化が困難である。これに対して、本発明の第1の生体組織接着装置において、挟持部に挟持された第1の被着体及び第2の被着体を振幅100μm未満で振動させる場合、小型の振動素子を使用でき、ホーン部を設ける必要もないので、装置の小型化が可能となる。装置を小型化させることにより、内視鏡手術、血管内治療等での利用が可能となる。
本発明の第1の生体組織接着装置の構成は、例えば、第1の被着体及び第2の被着体の厚み等に応じて適宜変更できる。なお、第1の被着体及び第2の被着体の厚みとは、第1の被着体及び第2の被着体の接触面に対して垂直方向の厚みを意味する。
本発明の第1の生体組織接着装置は、例えば、挟持部により挟持されて互いに接触した状態にある第1の被着体及び第2の被着体の一方に発熱部が接触し、発熱部が、発熱部と接触する被着体を加熱し、振動部が、挟持部及び発熱部の少なくとも一方を振動させることにより、挟持部に挟持された第1の被着体及び第2の被着体の少なくとも一方を振動させる構成をとることができる。本構成の場合、第1の被着体及び第2の被着体のうち互いに接着し合う部分に、9×10〜1×10N/mの圧力、60〜140℃の温度、1〜100kHzの周波数の振動を付加しやすくするために、第1の被着体及び第2の被着体の厚みは小さいことが好ましく、第1の被着体及び第2の被着体の厚みは、通常0.01〜5mm、好ましくは0.1〜1mmである。
本発明の第1の生体組織接着装置は、例えば、挟持部により挟持されて互いに接触した状態にある第1の被着体と第2の被着体との間に発熱部が介在し、発熱部が、挟持部に挟持された第1の被着体及び第2の被着体の少なくとも一方を加熱し、振動部が、発熱部を振動させることにより、挟持部に挟持された第1の被着体及び第2の被着体の少なくとも一方を振動させる構成をとることができる。本構成の場合、第1の被着体及び第2の被着体のうち互いに接着し合う部分に、9×10〜1×10N/mの圧力、60〜140℃の温度、1〜100kHzの周波数の振動を付加しやすいので、第1の被着体及び第2の被着体の厚みは大きくてもよく、第1の被着体及び第2の被着体の厚みは、通常0.01〜10mm、好ましくは0.1〜5mmである。
本発明の第1の生体組織接着装置では、発熱部及び発熱制御部が振動部及び振動制御部を兼ね、発熱部が挟持部に挟持された第1の被着体及び第2の被着体の少なくとも一方を振動させる構成をとることができる。発熱部では振動手段により樹脂部材に対して振動が付与されるが、この振動により第1の被着体及び第2の被着体の少なくとも一方を振動させることが可能となる。発熱制御部により振動手段の振動を1〜100kHzの周波数、好ましくは10〜60kHzの周波数に制御することにより、発熱部から第1の被着体及び第2の被着体の少なくとも一方に所定の振動が付与される。発熱部及び発熱制御部が振動部及び振動制御部を兼ねることにより、生体組織接着装置をさらに小型化可能となる。
本発明の第2の生体組織接着装置は、第1の被着体である生体組織と、第2の被着体である生体組織又は生体組織接着性材料とを接着させるための生体組織接着装置であって、前記第1の被着体及び前記第2の被着体の一方を他方に対して加圧する加圧部と、前記第1の被着体及び前記第2の被着体に9×10〜1×10N/mの圧力が加えられるように、前記加圧部による加圧を制御する加圧制御部と、振動及び圧力を付与されることで発熱する樹脂部材と前記樹脂部材に振動を付与する振動手段とを有し、前記第1の被着体及び前記第2の被着体の少なくとも一方を加熱する発熱部と、前記振動手段による振動を制御することで、前記加圧部に加圧された前記第1の被着体及び前記第2の被着体の温度が60〜140℃となるように前記発熱部の発熱を制御する発熱制御部と、前記第1の被着体及び前記第2の被着体の少なくとも一方を振動させる振動部と、前記第1の被着体及び前記第2の被着体が周波数1〜100kHzで振動するように、前記振動部による振動を制御する振動制御部と、を備える。
本発明の第2の生体組織接着装置において、加圧部が第1の被着体及び第2の被着体の一方を他方に対して加圧することにより、第1の被着体及び第2の被着体は互いに接触する。
本発明の第2の生体組織接着装置において、加圧部による加圧が加圧制御部により制御されることにより、第1の被着体及び第2の被着体には9×10〜1×10N/mの圧力が加えられる。なお、第1の被着体及び第2の被着体に圧力が加えられるためには、第1の被着体及び第2の一方が他方に対して加圧されたときの反作用として、当該他方が当該一方を押し返すことが必要となる。したがって、当該他方としては、このような反作用を発揮し得る被着体(例えば、血管等のように生体に固定された組織)が選択される。
本発明の第2の生体組織接着装置において、発熱部による発熱が発熱制御部により制御されることにより、第1の被着体及び第2の被着体は60〜140℃に加熱される。なお、発熱部は、第1の被着体及び第2の被着体の一方又は両方を加熱するが、第1の被着体及び第2の被着体は互いに接触した状態にあるので、一方を加熱する場合であっても、一方に加えられた熱は他方に伝達され、他方も加熱されることとなる。
本発明の第2の生体組織接着装置において、振動部による振動が振動制御部により制御されることにより、第1の被着体及び第2の被着体は周波数1〜100kHzで振動する。なお、振動部は、第1の被着体及び第2の被着体の一方又は両方を振動させるが、第1の被着体及び第2の被着体は互いに接触した状態にあるので、一方を振動させる場合であっても、一方に加えられた振動は他方に伝達され、他方も振動することとなる。また、第1の被着体及び第2の被着体に加えられる振動の方向は特に限定されるものではなく、例えば、第1の被着体及び第2の被着体の接触面と略平行な方向であってもよいし、第1及び第2の被着体の接触面と略垂直な方向であってもよい。
したがって、本発明の第2の生体組織接着装置において、第1の被着体及び第2の被着体は、互いに接触した状態にあり、かつ、第1の被着体及び第2の被着体には、9×10〜1×10N/mの圧力、60〜140℃の温度、1〜100kHzの周波数の振動が付加される。これにより、第1の被着体及び第2の被着体は迅速かつ強固に接着する。また、第1の被着体及び第2の被着体に上記圧力、温度及び振動が付加されたとき、第1の被着体及び第2の被着体に与えられる損傷は少ない。なお、第1の被着体及び第2の被着体に付加される圧力は1×10〜5×10N/mであることが好ましく、温度は80〜110℃であることが好ましく、振動の周波数は10〜60kHzであることが好ましい。
本発明の第2の生体組織接着装置において、第1の被着体及び第2の被着体が振幅100μm未満で振動するように、振動制御部が振動部による振動を制御することが好ましい。
第1の被着体及び第2の被着体に、9×10〜1×10N/mの圧力、60〜140℃の温度、1〜100kHzの周波数の振動が付加される限り、第1の被着体及び第2の被着体に付加される振動の振幅は限定されないが、本発明の第2の生体組織接着装置において、第1の被着体及び第2の被着体を振幅100μm未満で振動させる場合、小型の振動素子を使用でき、ホーン部を設ける必要もないので、装置の小型化が可能となる。装置を小型化させることにより、内視鏡手術、血管内治療等での利用が可能となる。
本発明の第2の生体組織接着装置は、例えば、加圧部により加圧されて互いに接触した状態にある第1の被着体及び第2の被着体の一方に発熱部が接触し、発熱部が、発熱部と接触する被着体を加熱し、振動部が、発熱部を振動させることにより、発熱部と接触する被着体を振動させる構成をとることができる。この構成において、第1の被着体又は第2の被着体と発熱部との接触を確実なものとするために、加圧部が、発熱部を第1の被着体及び第2の被着体の一方に対して加圧することにより、第1の被着体及び第2の被着体の一方を他方に対して加圧することが好ましい。加圧部が、発熱部を第1の被着体及び第2の被着体の一方に対して加圧することにより、発熱部は第1の被着体及び第2の被着体の一方と確実に接触することができる。
本発明の第2の生体組織接着装置では、発熱部及び発熱制御部が振動部及び振動制御部を兼ね、発熱部が、発熱部と接触する被着体を振動させる構成をとることができる。発熱部では振動手段により樹脂部材に対して振動が付与されるが、この振動により発熱部と接触する被着体を振動させることが可能となる。発熱制御部により振動手段の振動を1〜100kHzの周波数、好ましくは10〜60kHzの周波数に制御することにより、発熱部から、発熱部と接触する被着体に所定の振動が付与される。発熱部及び発熱制御部が振動部及び振動制御部を兼ねることにより、生体組織接着装置をさらに小型化可能となる。
本発明によれば、新規な発熱装置及びこの発熱装置を用いた生体組織接着装置が提供される。
第一実施形態に係る生体組織接着装置を示す部分断面概略図である。 第二実施形態に係る生体組織接着装置を示す部分断面概略図である。 第三実施形態に係る生体組織接着装置を示す部分断面概略図である。 実施例におけるサンプル1及びサンプル2の評価結果を示す図である。 実施例におけるサンプル1及びサンプル3の評価結果を示す図である。
以下、本発明について図面に基づいて詳細に説明する。
[第1実施形態]
第1実施形態に係る生体組織接着装置1aは、被着体T1及びT2を接着させるための生体組織接着装置であって、図1に示すように、振動及び圧力を付与されることで発熱する樹脂部材10aと樹脂部材10aに振動を付与する振動手段11aとを有し、樹脂部材10aが被着体T1に接触するように構成された発熱部5aと、発熱部5aと一体に構成された部材21aと、部材22aと、の間に被着体T1及びT2を挟持する挟持部2aと、部材22aを部材21aの方向へ加圧する加圧部3aと、加圧部3aによる加圧(挟持力)を制御する挟持力制御部4aと、振動手段11aによる振動を制御することで、発熱部5aが所定温度となるように発熱部5aによる発熱を制御する発熱制御部6aと、微小振動を発生させる振動部7aと、振動部7aが発生する微小振動を制御する振動制御部8aとを備える。
被着体T1及びT2の種類は特に限定されるものではなく、被着体T1及びT2の両方が生体組織であってもよいし、一方が生体組織であり、他方が生体組織接着性材料であってもよい。生体組織としては、例えば、循環器系組織、消化器系組織、皮膚組織、腱組織、靭帯組織、間柔組織、血管組織、代謝系組織、脳組織、リンパ系組織、筋組織等が挙げられる。生体組織接着性材料は、9×10〜1×10N/m(好ましくは1×10〜5×10N/m)の圧力、60〜140℃(好ましくは80〜110℃)の温度、1〜100kHz(好ましくは10〜60kHz)の周波数の振動が付加されたときに生体組織と接着できる限り特に限定されるものではなく、例えば、湿潤コラーゲン、ポリウレタン、ビニロン、ゼラチン、これらの複合材料等が挙げられる。被着体T1及びT2は、生体組織接着性材料自体であってもよいし、生体組織接着性材料からなる部分を有する医療用器具であってもよい。医療器具としては、例えば、ステント、ステントグラフト(カバードステント)、人工血管、癒着防止膜、創傷被覆材、血管カテーテル、カニューラ、モニタリングチューブ、人工腎臓、人工心肺、体外循環用血液回路、人工腎臓用A−Vシャント、人工血管、人工心臓、人工心臓弁、血液の一時的バイパスチューブ、人工透析用血液回路、血液バッグ、血液成分分離装置のディスポーザブル回路、透析膜、人工肝臓、ナノ粒子被覆材、バイオセンサー被覆材、経皮デバイス、動静脈シャント、ペースメーカー、中心静脈栄養カテーテル、心臓ラッピング用ネット等が挙げられる。被着体T1及びT2の厚み(被着体T1及びT2の接触面に対して垂直方向の厚み)は特に限定されるものではないが、通常0.01〜5mm、好ましくは0.1〜1mmである。第1実施形態に係る装置1aは比較的薄い被着体同士の接着に適している。
被着体T1及びT2が生体組織と生体組織接着性材料との組み合わせである場合、生体組織と生体組織接着性材料との接着力は、通常0.1〜2MPa、好ましくは0.5〜1MPaである。
本発明の医療器具がステントである場合、後述する図3に示す装置1cを使用してステントを血管の内壁に接着させることができる。
図1に示すように、挟持部2aは、部材21a及び22aを有し、部材21a及び22aの間に、被着体T1及びT2を挟持する。部材21a及び22aの形状、大きさ等、並びに、22aの被着体接触面の形状、大きさ等は、部材21a及び22aの間に被着体T1及びT2を挟持できる限り特に限定されるものではない。部材21a及び22aの形状は、例えば、板状、クリップ状、ピンセット状等である。22aの被着体接触面の形状は、例えば、平面、曲面、鋸歯状、剣山状等である。22aの材質は、被着体T1及びT2と接着しない限り特に限定されるものではなく、例えば、ステンレス、ポリエステル、セロファン、テフロン(登録商標)、乾燥コラーゲン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、絹、これらの複合材料等である。
発熱部5aは、樹脂部材10aと樹脂部材10aに振動を付与する振動手段11aとを有する。樹脂部材10aの種類としては特に限定されるものではないが、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、ポリフッ化ビニル、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体、エチレン・四フッ化エチレン共重合体及びエチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体からなる群より選択される少なくとも一種であることが好ましい。樹脂部材10aは、ガラスクロス、ナイロン糸等を内部に含んでいてもよい。
発熱部5aにおける樹脂部材10aの被着体接触面の形状は、例えば、平面、凹面、凸面、波状等である。また、樹脂部材10aの被着体接触面に対して垂直方向の厚みとしては、1〜50mmが好ましく、2〜10mmがさらに好ましい。また、樹脂部材10aとしては、セラミックス、ガラス、ガラスセラミックス等の無機材料や、カーボンファイバー、ポリエーテル・エーテル・ケトン樹脂(PEEK)、ポリアミド、ポリイミド等の有機材料を芯材として用い、この芯材の表面にポリテトラフルオロエチレン等の樹脂層を形成したものであってもよい。なお、樹脂部材10aが芯材を含む場合の樹脂部材10aの厚みとは、芯材と樹脂層との合計の厚みをいう。
振動手段11aとしては、樹脂部材10aに振動を付与可能な震動源であれば特に限定されるものではなく、電気モータ、超音波モータ、ピエゾ素子、小型スピーカー等を用いることができる。振動部材10aに付与される振動としては、樹脂部材10aを構成する樹脂の種類にも依存するが1〜100kHzが好ましく、12k〜50kHzがさらに好ましい。本実施形態においては、振動手段11aは樹脂部材10aに、振動手段11aが樹脂部材10aと接する面に対して垂直方向の振動を付与する。
図1に示すように、部材22aは、軸部材G1を中心として回動できるように、ロッドR1を介してアーム部AR1に取り付けられている。図1に示すように、アーム部AR1には、部材22aを回動させるための加圧部3aが設けられている。加圧部3aは、部材22aを回動させる動力源として、例えば、電気モータ、超音波モータ、ピエゾ素子等を有しており、部材22aを回動させることにより、部材22aを部材21aの方向へ加圧する。ワイヤーの一端を部材22aに接続し、ワイヤーの他端を外部から引っ張ることにより部材22aを部材21aの方向へ加圧してもよい。
図1に示すように、部材22aの被着体接触面には、挟持部2aによる挟持力(すなわち、挟持部2aに挟持された被着体T1及びT2に加えられる圧力)を検出するセンサS1が設けられている。センサS1及び加圧部3aは挟持力制御部4aに電気的に接続されており、挟持力制御部4aは、センサS1で検出された圧力等に基づき、挟持部2aによる挟持力(すなわち、挟持部2aに挟持された被着体T1及びT2に加えられる圧力)が9×10〜1×10N/m(好ましくは1×10〜5×10N/m)となるように、加圧部3aによる加圧を制御する。
発熱部5aにおける樹脂部材10aの被着体接触面には、被着体T1及びT2の温度を検出するセンサS2が設けられている。センサS2及び発熱部5aは発熱制御部6aに電気的に接続されており、発熱制御部6aは、センサS2で検出された温度等に基づき、挟持部2aに挟持された被着体T1及びT2の温度が60〜140℃(好ましくは80〜110℃)となるように、発熱部5aによる発熱を制御する。なお、センサS2は、直接的には被着体T1の温度を検出するが、被着体T1に加えられた熱が被着体T2に伝達される結果、被着体T1の温度は被着体T2の温度の影響を受けるので、被着体T1の温度変化等に基づき、被着体T2の温度をも検出できる。
図1に示すように、部材21aは、ロッドR2を介して振動部7aに取り付けられており、振動部7aは、アーム部AR2に取り付けられている。振動部7aは、微小振動の発生源として、例えば、超音波振動素子、超小型モーター、磁性体(磁性体を用いる場合、外部から変動磁場を照射する)等の振動素子を有している。振動部7aから発生した微小振動は、振動伝達部材であるロッドR2を介して部材21aに伝達される。部材21aに伝達された微小振動は、部材21aと一体に構成された発熱部5aを介して被着体T1及びT2に伝達される。部材21aに加えられる振動の方向は特に限定されるものではないが、本実施形態では被着体T1及びT2の接触面と略平行な方向である(図1中の矢印Aで示す方向)。振動部7aには、振動部7aによる微小振動を制御する振動制御部8aが電気的に接続されており、振動制御部8aは、挟持部2aに挟持された被着体T1及びT2の微小振動の周波数が1〜100kHz(好ましくは10〜60kHz)となるように、振動部7aが発生する微小振動を制御する。また、振動制御部8aは、挟持部2aに挟持された被着体T1及びT2の振動の振幅が100μm未満、好ましくは20μm未満となるように、振動部7aが発生する微小振動を制御する。なお、微小振動の振幅の下限値は通常0.1μm、好ましくは0.2μmである。挟持部2aに挟持された被着体T1及びT2を振幅100μm未満で振動させる場合、小型の振動素子を使用でき、ホーン部を設ける必要もないので、装置1aの小型化が可能となる。
図1に示すように、アーム部AR1はアーム部AR2に固定され、アーム部AR2は、把持部(図示せず)、カテーテル(図示せず)、ガイドワイヤー(図示せず)等に接続される。
装置1aは、以下のようにして被着体T1及びT2を接着する。
挟持部2aには、被着体T1及びT2が互いに接触した状態で挟持される。このとき、挟持部2aによる挟持力が挟持力制御部4aにより制御されることにより、挟持部2aに挟持された被着体T1及びT2には、9×10〜1×10N/m(好ましくは1×10〜5×10N/m)の圧力が加えられる。
また、発熱体5aが発生した熱は、樹脂部材10aの被着体接触面を介して被着体T1及びT2に伝達され、被着体T1及びT2は加熱される。このとき、発熱体5aによる発熱が発熱制御部6aにより制御されることにより、挟持部2aに挟持された被着体T1及びT2は60〜140℃(好ましくは80〜110℃)に加熱される。なお、発熱体5aが発生した熱は最初に被着体T1に加えられるが、被着体T1及びT2は互いに接触した状態にあるので、被着体T1に加えられた熱は被着体T2に伝達され、被着体T2も加熱されることとなる。
さらに、振動部7aが発生した微小振動は、振動伝達部材であるロッドR2を介して部材21aと一体に構成された発熱部5aに伝達される。このとき、振動部7aによる振動が振動制御部8aにより制御されることにより、挟持部2aに挟持された被着体T1及びT2は、周波数1〜100kHz(好ましくは10〜60kHz)で振動する。なお、振動部7aから発生した微小振動は最初に被着体T1に加えられるが、被着体T1及びT2は互いに接触した状態にあるので、被着体T1に加えられた振動は被着体T2に伝達され、被着体T2も振動することとなる。また、被着体T1及びT2に加えられる振動の方向は特に限定されるものではないが、本実施形態では被着体T1及びT2の接触面と略平行な方向である(図1中の矢印Aで示す方向)。
したがって、挟持部2aに挟持された被着体T1及びT2は、互いに接触した状態にあり、かつ、被着体T1及びT2には、9×10〜1×10N/m(好ましくは10〜5×10N/m)の圧力、60〜140℃(好ましくは80〜110℃)の温度、周波数1〜100kHz(好ましくは10〜60kHz)の振動が付加される。被着体T1及びT2に上記圧力、温度及び振動を付加する時間は、通常2〜240秒、好ましくは10〜120秒である。これにより、被着体T1及びT2は迅速かつ強固に接着する。また、被着体T1及びT2に上記圧力、温度及び振動が付加されたとき、被着体T1及びT2に与えられる損傷は少ない。
第1実施形態においては、振動部7aが部材21aを振動させる構成とされているが、振動部7aが加圧部3aと部材22aとの間に設けられ、部材22aを振動させるように構成されてもよい。
また、第1実施形態においては、発熱部5a及び発熱制御部6aが、振動部7a及び振動制御部8aを兼ね、振動手段11aが樹脂部材10aに付与する振動を被着体T1及びT2に伝達する構成としてもよい。
第1実施形態においては、発熱部5a及び発熱制御部6aにより発熱装置が構成される。第1実施形態に係る発熱装置は電熱ヒータ等の従来の発熱装置とは異なり、発熱部5aを発熱させるために被着体T1と接する樹脂部材10aに電流を供給する必要がない。そのため、電界の影響を受ける被着体(例えば、脳神経等の脳組織)に対して第1実施形態の生体組織接着装置は有効である。
[第2実施形態]
第2実施形態に係る生体組織接着装置1bは、被着体T3及びT4を接着するための装置であって、図2に示すように、部材21b及び22bの間に被着体T3及びT4を挟持する挟持部2bと、被着体T3及びT4の間に介在し、部材23bの片側に部材23b側から順に振動手段11b及び樹脂部材10bが設けられた発熱部5bと、部材21bを部材22bの方向へ加圧する加圧部31bと、部材22bを部材21bの方向へ加圧する加圧部32bと、加圧部31b及び32bによる加圧(挟持力)を制御する挟持力制御部4bと、振動手段11bによる振動を制御することで、発熱部5bが所定温度となるように発熱部5bによる発熱を制御する発熱制御部6bと、微小振動を発生させる振動部7bと、振動部7bが発生する微小振動を制御する振動制御部8bとを備える。
被着体T3及びT4の種類は特に限定されるものではなく、被着体T3及びT4の両方が生体組織であってもよいし、一方が生体組織であり、他方が生体組織接着性材料であってもよい。生体組織及び生体組織接着性材料の具体例は上記と同様である。被着体T3及びT4の厚み(被着体T3及びT4の接触面に対して垂直方向の厚み)は特に限定されるものではないが、通常0.01〜10mm、好ましくは0.1〜5mmである。第2実施形態に係る装置1bは比較的厚い被着体同士の接着に適している。
図2に示すように、挟持部2bは、部材21b及び22bを有し、部材21b及び22bの間に被着体T3及びT4を挟持する。部材21b及び22bの形状、大きさ等、部材21b及び22bの被着体接触面の形状、大きさ等は、部材21b及び22bの間に被着体T3及びT4を挟持できる限り特に限定されるものではない。部材21b及び22bの形状は、例えば、板状、クリップ状、ピンセット状等である。部材21b及び22bの被着体接触面の形状は、例えば、平面、曲面、鋸歯状、剣山状等である。部材21b及び22bの材質は、被着体T3及びT4と接着しない限り特に限定されるものではなく、例えば、ステンレス、ポリエステル、セロファン、テフロン(登録商標)、乾燥コラーゲン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、絹、これらの複合材料等である。
図2に示すように、部材21bは、軸部材G2を中心として回動できるように、ロッドR3を介してアーム部AR3に取り付けられており、部材22bは、軸部材G3を中心として回動できるように、ロッドR4を介してアーム部AR3に取り付けられている。図2に示すように、アーム部AR3には、部材21bを回動させるための加圧部31b、及び部材22bを回動させるための加圧部32bが設けられている。加圧部31b及び32bは、それぞれ部材21b及び22bを回動させる動力源として、例えば、電気モータ、超音波モータ、ピエゾ素子等を有しており、加圧部31bは、部材21bを回動させることにより、部材21bを部材22bの方向へ加圧し、加圧部32bは、部材22bを回動させることにより、部材22bを部材21bの方向へ加圧する。ワイヤーの一端を部材21bに接続し、ワイヤーの他端を外部から引っ張ることにより部材21bを部材22bの方向へ加圧してもよいし、ワイヤーの一端を部材22bに接続し、ワイヤーの他端を外部から引っ張ることにより部材22bを部材21bの方向へ加圧してもよい。
図2に示すように、部材21b及び22bの被着体接触面には、それぞれ挟持部2bによる挟持力(すなわち、挟持部2bに挟持された被着体T3及びT4に加えられる圧力)を検出するセンサS3及びS4が設けられている。センサS3及びS4並びに加圧部31b及び32bは挟持力制御部4bに電気的に接続されており、挟持力制御部4bは、センサS3及びS4で検出された圧力等に基づき、挟持部2bによる挟持力(すなわち、挟持部2bに挟持された被着体T3及びT4に加えられる圧力)が9×10〜1×10N/m(好ましくは1×10〜5×10N/m)となるように、加圧部31b及び32bによる加圧を制御する。挟持力制御部4bは、通常、加圧部31bにより部材21bに加えられる部材22bの方向への圧力と、加圧部32bにより部材22bに加えられる部材21bの方向への圧力が等しくなるように、加圧部31b及び32bによる加圧を制御する。
発熱部5bは、部材23bの片側に部材23b側から順に振動手段11b及び樹脂部材10bが設けられて構成される。部材23bの形状、大きさ等、及び、部材23bの被着体T3への接触面の形状、大きさ等は、互いに接触した状態にある被着体T3及びT4の間に介在させることができ、且つ、振動手段11b及び樹脂部材10bを部材23bの片側に設けることができる限り特に限定されるものではない。部材23bの形状は、例えば、板状、棒状等である。部材23bの被着体T3への接触面の形状は、例えば、平面、曲面、鋸歯状、剣山状等である。
樹脂部材10bの種類としては特に限定されるものではないが、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、ポリフッ化ビニル、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体、エチレン・四フッ化エチレン共重合体及びエチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体からなる群より選択される少なくとも一種であることが好ましい。樹脂部材10bは、ガラスクロス、ナイロン糸等を内部に含んでいてもよい。樹脂部材10bの被着体接触面の形状は、例えば、平面、凹面、凸面、波状等である。また、樹脂部材10bの被着体T4との接触面に対して垂直方向の厚みとしては、1〜50mmが好ましく、2〜10mmがさらに好ましい。また、樹脂部材10bとしては、セラミックス、ガラス、ガラスセラミックス等の無機材料や、カーボンファイバー、PEEK、ポリアミド、ポリイミド等の有機材料を芯材として用い、この芯材の表面にポリテトラフルオロエチレン等の樹脂層を形成したものであってもよい。なお、樹脂部材10bが芯材を含む場合の樹脂部材10bの厚みとは、芯材と樹脂層との合計の厚みをいう。
振動手段11bとしては、樹脂部材10bに振動を付与可能な震動源であれば特に限定されるものではなく、ピエゾ素子、小型スピーカー等を用いることができる。樹脂部材10bに付与される振動としては、樹脂部材10bを構成する樹脂の種類にも依存するが1〜100kHzが好ましく、12k〜50kHzがさらに好ましい。本実施形態においては、振動手段11bは樹脂部材10bに、振動手段11bが樹脂部材10bと接する面に対して垂直方向の振動を付与する。
樹脂部材10bの被着体T4への接触面には、被着体T4の温度を検出するセンサS5が設けられている。センサS5及び発熱部5bは発熱制御部6bに電気的に接続されており、発熱制御部6bは、センサS5で検出された温度等に基づき、挟持部2bに挟持された被着体T4の温度が60〜140℃(好ましくは80〜110℃)となるように、発熱部5bによる発熱を制御する。
図2に示すように、部材23bはロッドR5を介して振動部7bに取り付けられており、振動部7bは、ロッドR6を介してアダプタAPに取り付けられており、アダプタAPはアーム部AR3に取り付けられている。振動部7bは、微小振動の発生源として、例えば、超音波振動子、小型モーター、磁性体(磁性体を用いる場合、外部より変動磁場を照射する)等の振動素子を有している。振動部7bから発生した微小振動は振動伝達部材であるロッドR5を介して部材23bに伝達され、発熱部5bを振動させる。発熱部5bに加えられる振動の方向は特に限定されるものではないが、本実施形態では被着体T3及びT4の接触面と略平行な方向である(図2中の矢印Bで示す方向)。振動部7bには、振動部7bによる微小振動を制御する振動制御部8bが電気的に接続されており、振動制御部8bは、挟持部2bに挟持された被着体T3及びT4の微小振動の周波数が1〜100kHz(好ましくは10〜60kHz)となるように、振動部7bが発生する振動を制御する。また、振動制御部8bは、挟持部2bに挟持された被着体T3及びT4の振動の振幅が100μm未満、好ましくは20μm未満となるように、振動部7bが発生する微小振動を制御する。なお、微小振動の振幅の下限値は通常0.1μm、好ましくは0.2μmである。挟持部2bに挟持された被着体T3及びT4を振幅100μm未満で振動させる場合、小型の振動素子を使用でき、ホーン部を設ける必要もないので、生体組織接着装置1bの小型化が可能となる。なお、振動部7bから発生した微小振動は、ロッドR6を介してアダプタAPに伝達されるが、アダプタAPは微小振動を吸収することができる機構(例えば、弾性部材を利用した微小振動の吸収機構)を有しているため、アーム部AR3には伝達されないようになっている。アダプタAPは、把持部(図示せず)、カテーテル(図示せず)、ガイドワイヤー(図示せず)等に接続される。
生体組織接着装置1bは、以下のようにして被着体T3及びT4を接着する。
挟持部2bには、被着体T3及びT4が互いに接触した状態で挟持され、互いに接触した状態にある被着体T3及びT4の間には発熱部5bが介在する。このとき、挟持部2bによる挟持力が挟持力制御部4bにより制御されることにより、挟持部2bに挟持された被着体T3及びT4には、9×10〜1×10N/m(好ましくは1×10〜5×10N/m)の圧力が加えられる。
また、発熱部5bが発生した熱は、樹脂部材10bの被着体接触面を介して被着体T4及びT3に伝達され、被着体T3及びT4は加熱される。このとき、発熱部5bによる発熱が発熱制御部6bにより制御されることにより、挟持部2bに挟持された被着体T3及びT4は60〜140℃(好ましくは80〜110℃)に加熱される。
さらに、振動部7bが発生した微小振動は、振動伝達部材であるロッドR5を介して発熱部5bに伝達される。発熱部5bは被着体T3及びT4の間に介在するので、発熱部5bの振動は被着体T3及びT4に伝達される。このとき、振動部7bによる振動が振動制御部8bにより制御されることにより、挟持部2bに挟持された被着体T3及びT4は、周波数1〜100kHz(好ましくは10〜60kHz)で振動する。また、被着体T3及びT4に加えられる振動の方向は特に限定されるものではないが、本実施形態では被着体T3及びT4の接触面と略平行な方向である(図2中の矢印Bで示す方向)。
したがって、挟持部2bに挟持された被着体T3及びT4は、互いに接触した状態にあり、かつ、被着体T3及びT4には、9×10〜1×10N/m(好ましくは1×10〜5×10N/m)の圧力、60〜140℃(好ましくは80〜110℃)の温度、周波数1〜100kHz(好ましくは10〜60kHz)の振動が付加される。被着体T3及びT4に上記圧力、温度及び振動を付加する時間は、通常2〜240秒、好ましくは10〜120秒である。これにより、被着体T3及びT4は迅速かつ強固に接着する。また、被着体T3及びT4に上記圧力、温度及び振動が付加されたとき、被着体T3及びT4に与えられる損傷は少ない。なお、被着体T3及びT4のうち、発熱部5bが介在することにより互いに接触できない部分は接着されない。
第2実施形態においては、振動部7bが発熱部5bを振動させる構成とされているが、振動部7bが部材21b及び部材22bの少なくとも一方を振動させるように構成されてもよい。
また、第2実施形態においては、発熱部5b及び発熱制御部6bが、振動部7b及び振動制御部8bを兼ね、振動手段11bが樹脂部材10bに付与する振動を被着体T3及びT4に伝達する構成としてもよい。
第2実施形態においては、発熱部5b及び発熱制御部6bにより発熱装置が構成される。第2実施形態に係る発熱装置は電熱ヒータ等の従来の発熱装置とは異なり、発熱部5bを発熱させるために被着体T4と接する樹脂部材10bに電流を供給する必要がない。そのため、電界の影響を受ける被着体(例えば、脳神経等の脳組織)に対して第2実施形態の生体組織接着装置は有効である。
[第3実施形態]
第3実施形態に係る生体組織接着装置1cは、血管B内に挿入されたステントSTを血管Bの内壁に接着させるための生体組織接着装置であって、図3に示すように、部材24cの片側に部材24c側から順に振動手段11c及び樹脂部材10cが設けられた発熱部5cと、発熱部5cを血管Bの内壁の方向へ加圧するバルーン部3cと、バルーン部3cによる加圧を制御する加圧制御部4cと、発熱部5cによる発熱を制御する発熱制御部6cと、微小振動を発生させる振動部7cと、振動部7cが発生する微小振動を制御する振動制御部8cとを備える。
ステントSTの表面は、湿潤コラーゲン、ポリウレタン、ビニロン、ゼラチン、これらの複合材料等の生体組織接着性材料でコーティングされている。
図3に示すように、バルーン部3cは、バルーンカテーテル9cに通じており、バルーンカテーテル9cを通じてバルーン部3cの内部に流体を圧入することにより、バルーン部3cは、膨張して、血管Bの狭窄部を拡張するとともに、発熱部5cを血管Bの内壁の方向へ加圧する。発熱部5cにおける樹脂部材10cのステント接触面には、ステントST及び血管Bに加えられる圧力を検出するセンサS6が設けられている。センサS6及びバルーン部3cに流体を圧入する装置(図示せず)は加圧制御部4cに電気的に接続されており、加圧制御部4cは、センサS6で検出された圧力等に基づき、ステントST及び血管Bに加えられる圧力が9×10〜1×10N/m(好ましくは1×10〜5×10N/m)となるように、バルーン部3cによる加圧を制御する。
発熱部5cは、部材24cの片側に部材24c側から順に振動手段11c及び樹脂部材10cが設けられて構成される。部材24cの形状、大きさ等は、部材24cをステントST内に挿入でき、且つ、振動手段11c及び樹脂部材10cを部材24cの片側に設けることができる限り特に限定されるものではない。部材24cの形状は、例えば、板状、棒状等である。部材24cの材質は、ステントSTに接着しない限り特に限定されるものではなく、例えば、ステンレス、ポリエステル、テフロン(登録商標)、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、絹、アラミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、これらの複合材料等である。
樹脂部材10cの種類としては特に限定されるものではないが、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、ポリフッ化ビニル、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体、エチレン・四フッ化エチレン共重合体及びエチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体からなる群より選択される少なくとも一種であることが好ましい。樹脂部材10cは、ガラスクロス、ナイロン糸等を内部に含んでいてもよい。樹脂部材10cのステント接触面の形状は、例えば、平面、凹面、凸面、波状等である。また、樹脂部材10cのステント接触面に対して垂直方向における厚みとしては、1〜50mmが好ましく、2〜10mmがさらに好ましい。また、樹脂部材10cとしては、セラミックス、ガラス、ガラスセラミックス等の無機材料や、カーボンファイバー、PEEK、ポリアミド、ポリイミド等の有機材料を芯材として用い、この芯材の表面にポリテトラフルオロエチレン等の樹脂層を形成したものであってもよい。なお、樹脂部材10cが芯材を含む場合の樹脂部材10cの厚みとは、芯材と樹脂層との合計の厚みをいう。
振動手段11cとしては、樹脂部材10cに振動を付与可能な震動源であれば特に限定されるものではなく、ピエゾ素子、小型スピーカー等を用いることができる。樹脂部材10cに付与される振動としては、樹脂部材10cを構成する樹脂の種類にも依存するが1〜100kHzが好ましく、12k〜50kHzがさらに好ましい。本実施形態においては、振動手段11cは樹脂部材10cに、振動手段11cが樹脂部材10cと接する面に対して垂直方向の振動を付与する。
図3に示すように、樹脂部材10cのステント接触面には、ステントST及び血管Bの内壁の温度を検出するセンサS7が設けられている。センサS7及び発熱部5cは発熱制御部6cに電気的に接続されており、発熱制御部6cは、センサS7で検出された温度等に基づき、ステントST及び血管Bの内壁の温度が60〜140℃(好ましくは80〜110℃)となるように、発熱部5cによる発熱を制御する。なお、センサS7は、直接的にはステントSTの温度を検出するが、ステントSTに加えられた熱が血管Bの内壁に伝達される結果、ステントSTの温度は血管Bの内壁の温度の影響を受けるので、ステントSTの温度変化等に基づき、血管Bの内壁の温度をも検出できる。
図3に示すように、部材24cはロッドR7を介して振動部7cに取り付けられており、振動部7cは、ロッドR8に取り付けられている。振動部7cは、微小振動の発生源として、例えば、超音波振動子、小型モーター、磁性体(磁性体を用いる場合、外部より変動磁場を照射する)等の振動素子を有している。振動部7cから発生した微小振動は、振動伝達部材であるロッドR7を介して部材24cに伝達され、発熱部5cを振動させる。発熱部5cに加えられる振動の方向は特に限定されるものではないが、本実施形態ではステントST及び血管Bの内壁の接触面と略平行な方向である(図3中の矢印Cで示す方向)。振動部7cには、振動部7cによる微小振動を制御する振動制御部8cが電気的に接続されており、振動制御部8cは、ステントST及び血管Bの内壁の微小振動の周波数が1〜100kHz(好ましくは10〜60kHz)となるように、振動部7cが発生する振動を制御する。また、振動制御部8cは、ステントST及び血管Bの内壁の振動の振幅が100μm未満、好ましくは20μm未満となるように、振動部7cが発生する微小振動を制御する。なお、微小振動の振幅の下限値は通常0.1μm、好ましくは0.2μmである。ステントST及び血管Bの内壁を振幅100μm未満で振動させる場合、小型の振動素子を使用でき、ホーン部を設ける必要もないので、装置1cの小型化が可能となる。ロッドR8は、把持部(図示せず)、カテーテル(図示せず)、ガイドワイヤー(図示せず)等に接続される。
装置1cは、以下のようにしてステントST及び血管Bの内壁を接着する。
バルーンカテーテル9cを通じてバルーン部3cの内部に流体が圧入されると、バルーン部3cは、膨張して、血管Bの狭窄部を拡張するとともに、発熱部5cを血管Bの内壁の方向へ加圧することによりステントSTを血管Bの内壁に対して加圧する。これにより、ステントST及び血管Bの内壁は互いに接触する。このとき、バルーン部3cによる加圧が加圧制御部4cにより制御されることにより、ステントST及び血管Bの内壁には、9×10〜1×10N/m(好ましくは1×10〜5×10N/m)の圧力が加えられる。
また、発熱部5cが発生した熱は、樹脂部材10cのステント接触面を介してステントST及び血管Bの内壁に伝達され、ステントST及び血管Bの内壁は加熱される。このとき、発熱部5cによる発熱が発熱制御部6cにより制御されることにより、ステントST及び血管Bの内壁は60〜140℃(好ましくは80〜110℃)に加熱される。なお、発熱部5cが発生した熱は最初にステントSTに加えられるが、ステントST及び血管Bの内壁は互いに接触した状態にあるので、ステントSTに加えられた熱は血管Bの内壁に伝達し、血管Bの内壁も加熱されることとなる。
さらに、振動部7cが発生した微小振動は、振動伝達部材であるロッドR7を介して発熱部5cに伝達される。発熱部5cはステントSTと接触するので、発熱部5cの振動はステントST及び血管Bに伝達される。このとき、振動部7cによる振動が振動制御部8cにより制御されることにより、ステントST及び血管Bの内壁は、周波数1〜100kHz(好ましくは10〜60kHz)で振動する。なお、振動部7cが発生した微小振動は最初にステントSTに加えられるが、ステントST及び血管Bの内壁は互いに接触した状態にあるので、ステントSTに加えられた振動は血管Bの内壁に伝達され、血管Bの内壁も振動することとなる。また、ステントST及び血管Bの内壁に加えられる振動の方向は特に限定されるものではないが、本実施形態ではステントST及び血管Bの内壁の接触面と略平行な方向である(図3中の矢印Cで示す方向)。
したがって、ステントST及び血管Bの内壁は、互いに接触した状態にあり、かつ、ステントST及び血管Bの内壁には、9×10〜1×10N/m(好ましくは1×10〜5×10N/m)の圧力、60〜140℃(好ましくは80〜110℃)の温度、周波数1〜100kHz(好ましくは10〜60kHz)の振動が付加される。ステントST及び血管Bの内壁に上記圧力、温度及び振動を付加する時間は、通常2〜240秒、好ましくは10〜120秒である。これにより、ステントST及び血管Bの内壁は迅速かつ強固に接着する。また、ステントST及び血管Bの内壁に上記圧力、温度及び振動が付加されたとき、ステントST及び血管Bの内壁に与えられる損傷は少ない。
第3実施形態においては、発熱部5c及び発熱制御部6cが、振動部7c及び振動制御部8cを兼ね、振動手段11cが樹脂部材10cに付与する振動をステントST及び血管Bに伝達する構成としてもよい。
第3実施形態においては、発熱部5c及び発熱制御部6cにより発熱装置が構成される。第3実施形態に係る発熱装置は電熱ヒータ等の従来の発熱装置とは異なり、発熱部5cを発熱させるためにステントSTと接する樹脂部材10cに電流を供給する必要がない。そのため、電界の影響を受ける被着体(例えば、脳神経等の脳組織)に対して第3実施形態の生体組織接着装置は有効である。
[試験例1]
本試験例は、樹脂部材に振動を付与した際の、樹脂部材の発熱状態を確認するための試験である。
芯材としての5mm×5mm、厚さ1.75mmのセラミックス板(商品名:マイクロセラミックヒーター、坂口電熱社製)に、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)フロログラス粘着テープ(商品名:チューコーフローAGF−110、中興化成工業株式会社製)を3周巻き付け、セラミックス板の両面に厚さ0.4mmの樹脂層を形成してサンプル1とした。対照として、PTFEフロログラス粘着テープを巻き付けていないセラミック板をサンプル2とした。
サンプル1をステンレス製の板状部材(横幅7mm、縦幅5mm、厚み3mm)と振動発生装置(商品名:ナノ振動装置、ミワテック製、サンプルと接触して振動を付与する部分の大きさは5mm×5mm)との間に0.4N/mmの圧力で挟持し、振動発生装置により、樹脂層に対して振動幅が5μmで周波数12kHzのセラミックス板の厚さ方向の振動(縦振動)を付与した。このときのサンプル1における振動を付与された部分の温度変化をサーモグラフィー(商品名:サーモトレーサー、NEC製)で測定した。振動付与時間に対する温度変化を図4に示す。また、サンプル2に対してもサンプル1と同じ振動幅と周波数の振動を付与し、その温度変化を同様にして測定した。測定結果を図4に示す。図4から、サンプル2についても振動付与時間の経過とともに温度上昇が観察されたが、サンプル1の温度上昇には及ばないことがわかる。
芯材を用いることなくPTFEフロログラス粘着テープを5周巻き、PTFEフロログラス粘着テープを10層とした、厚みが1.3mmのPTFEフロログラス粘着テープのみからなるサンプル3を得た。サンプル3を用いてサンプル1と同様に評価した。得られた結果をサンプル1の結果とともに図5に示す。PTFEフロログラス粘着テープのみからなるサンプル3においても、芯材としてセラミックス板を用いたサンプル1と同様に発熱した。また、サーモグラフィーによる観察から、サンプル3は、振動発生装置のサンプルと接触して振動を付与する部分とサンプル3との接触箇所ではなく、サンプル3の内部から発熱することが明らかとなった。このことは、樹脂部材への振動付与による発熱は摩擦以外のメカニズムにより生ずることを示唆すると考えられる。
また、PTFEフロログラス粘着テープの層数を10層(厚み1.3mm)、15層(厚み2mm)及び20層(厚み2.8mm)に変化させた以外はサンプル3と同様にしてサンプル4乃至6を作成し、サンプル1と同様に評価した。振動付与60秒後の各サンプルの温度は、サンプル4が132℃、サンプル5が117℃、サンプル6が90℃であった。
PTFEフロログラス粘着テープの代わりにPTFE粘着テープ(商品名;チューコーフローASF−110、中興化成工業株式会社製、3周巻き付け)又はテフロン(登録商標)シールテープ(商品名:テフロン(登録商標)シールテープ、東京硝子機械社製、10周巻き付け)を用いた以外はサンプル3の場合と同様にしてサンプル7(厚み0.4mm)及びサンプル8(厚み0.4mm)を作成し、サンプル1と同様に評価した。振動付与60秒後の各サンプルの温度は、サンプル7が210℃、サンプル8が210℃であった。
PTFEフロログラス粘着テープの代わりに、厚さ2〜3mmの、PTFE板(商品名:PTFEシート、サンプラテック社製)及びPFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)板(商品名:PFAシート、ニチアス社製)を用いて各々サンプル9及びサンプル10とし、サンプル1と同様に評価した。振動付与60秒後の各サンプルの温度は、サンプル9が150℃、サンプル10が160℃であった。
PTFEフロログラス粘着テープの代わりに、厚さ2〜3mmの、ポリエチレンテレフタレート(PET)板(サンプラテック社製)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)板(サンプラテック社製)及びポリ塩化ビニル(PVC)板(サンプラテック社製)を用いて各々サンプル11、サンプル12及びサンプル13とし、サンプル1と同様に評価した。サンプル11に対して振動付与5秒で40℃に達した後、振動付与60秒後には120℃であった。サンプル12に対して振動付与5秒で100℃に達した後、振動付与60秒後には145℃であった。サンプル13に対して振動付与5秒で50℃に達した後、振動付与60秒後には150℃であった。サンプル11乃至13について振動付与60秒後の各サンプルを確認したところ、熱により溶解し変形していた。
芯材としての長辺5mm、短辺5mm、厚さ2mmのPTFE板(サンプラテック社製)に、PTFEフロログラス粘着テープ(商品名:チューコーフローAGF−110、中興化成工業株式会社社製)を3周巻き付け、PTFE板の両面に厚さ0.4mmの樹脂層を形成してサンプル14とした。サンプル14を用いた以外はサンプル1と同様に評価したところ、振動付与60秒後のサンプル14の温度は、260℃であった。
[試験例2]
本試験例は、本発明の生体組織接着装置を用いた生体組織の接着試験である。
生体組織材料の接合としては、食用ブタの大動脈を用いた。ブタ大動脈から脂肪組織を除去し、平均厚さ1.0〜1.5mmの部位を15×15mmに成形し、組織サンプルとした。
超音波メス(商品名:ソノペット、ミワテック社製)および第1実施形態に係る生体組織接着装置による生体組織の接着性を検討した。
(生体組織接着装置)
樹脂部材としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を、振動手段としてピエゾ駆動を用い、振動手段の樹脂部材への接触面に対して垂直方向の振動を、樹脂部材に対して付与した。振動手段による振動周波数を20kHz、振幅を5μmとした。このときの血管組織片(被着体)の温度は200℃であった。また、振動部による振動を20kHz、振幅を5μmと、挟持部による挟持力を3.9×10N/mと、圧着時間を30秒とした。上記条件により2枚の血管組織片の接着を試みた。
(超音波メス)
周波数55.5kHz、振幅100μm、温度120℃、圧着時間5秒及び圧力3.9×10N/mを2枚の血管組織片に付加し、2枚の血管組織片の接着を試みた。
接合実験の結果、超音波メスと超音波接合装置では生体組織同士の接合も可能であった。
しかし、超音波メスが薄い大動脈同士(厚さ約0.5mm)でしか接着しなかったのに対し、超音波接合装置では比較的厚い大動脈同士(厚さ約1.0mm)においても接合可能であった。
1a,1b,1c・・・生体組織接着装置
2a,2b・・・挟持部
3a,31b、32b・・・加圧部
3c・・・加圧部(バルーン部)
4a,4b・・・挟持力制御部
4c・・・加圧制御部
5a,5b,5c・・・発熱部
6a,6b,6c・・・発熱制御部
7a,7b,7c・・・振動部
8a,8b,8c・・・振動制御部
10a,10b,10c・・・樹脂部材
11a,11b,11c・・・振動手段
T1、T2,T3,T4・・・被着体(生体組織又は生体組織接着性材料)
B・・・被着体(血管)
ST・・・被着体(ステント)

Claims (13)

  1. 振動及び圧力を付与されることで発熱する樹脂部材と前記樹脂部材に振動を付与する振動手段とを有する発熱部と、
    前記振動手段による振動を制御することで、前記発熱部が所定温度となるように前記発熱部の発熱を制御する発熱制御部と、を備える生体組織の接着に用いられる発熱装置。
  2. 前記所定温度が、前記樹脂部材の融点及び250℃のいずれかの温度未満である請求項1に記載の発熱装置。
  3. 前記樹脂部材が、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、ポリフッ化ビニル、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体、エチレン・四フッ化エチレン共重合体及びエチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体からなる群より選択される少なくとも一種である請求項1又は請求項2に記載の発熱装置。
  4. 第1の被着体である生体組織と、第2の被着体である生体組織又は生体組織接着性材料とを接着させるための生体組織接着装置であって、
    前記第1の被着体及び前記第2の被着体が互いに接触するように、前記第1の被着体及び前記第2の被着体を挟持する挟持部と、
    前記挟持部に挟持された前記第1の被着体及び前記第2の被着体に9×10〜1×10N/mの圧力が加えられるように、前記挟持部による挟持力を制御する挟持力制御部と、
    振動及び圧力を付与されることで発熱する樹脂部材と前記樹脂部材に振動を付与する振動手段とを有し、前記第1の被着体及び前記第2の被着体の少なくとも一方を加熱する発熱部と、
    前記振動手段による振動を制御することで、前記挟持部に挟持された前記第1の被着体及び前記第2の被着体の温度が60〜140℃となるように前記発熱部の発熱を制御する発熱制御部と、
    前記挟持部に挟持された前記第1の被着体及び前記第2の被着体の少なくとも一方を振動させる振動部と、
    前記挟持部に挟持された前記第1の被着体及び前記第2の被着体が周波数1〜100kHzで振動するように、前記振動部による振動を制御する振動制御部と、を備える生体組織接着装置。
  5. 前記挟持部に挟持された前記第1の被着体及び前記第2の被着体が振幅100μm未満で振動するように、前記振動制御部が前記振動部による振動を制御する請求項4に記載の生体組織接着装置。
  6. 前記挟持部により挟持されて互いに接触した状態にある前記第1の被着体及び前記第2の被着体の一方に前記発熱部が接触し、
    前記発熱部が、前記発熱部と接触する被着体を加熱し、
    前記振動部が、前記挟持部及び前記発熱部の少なくとも一方を振動させることにより、前記挟持部に挟持された前記第1の被着体及び前記第2の被着体の少なくとも一方を振動させる請求項4又は請求項5に記載の生体組織接着装置。
  7. 前記挟持部により挟持されて互いに接触した状態にある前記第1の被着体と前記第2の被着体との間に前記発熱部が介在し、
    前記発熱部が、前記挟持部に挟持された前記第1の被着体及び前記第2の被着体の少なくとも一方を加熱し、
    前記振動部が、前記発熱部を振動させることにより、前記挟持部に挟持された前記第1の被着体及び前記第2の被着体の少なくとも一方を振動させる請求項4又は請求項5に記載の生体組織接着装置。
  8. 前記発熱部及び前記発熱制御部が前記振動部及び前記振動制御部を兼ね、前記発熱部が前記挟持部に挟持された前記第1の被着体及び前記第2の被着体の少なくとも一方を振動させる請求項4〜請求項7のいずれか1項に記載の生体組織接着装置。
  9. 第1の被着体である生体組織と、第2の被着体である生体組織又は生体組織接着性材料とを接着させるための生体組織接着装置であって、
    前記第1の被着体及び前記第2の被着体の一方を他方に対して加圧する加圧部と、
    前記第1の被着体及び前記第2の被着体に9×10〜1×10N/mの圧力が加えられるように、前記加圧部による加圧を制御する加圧制御部と、
    振動及び圧力を付与されることで発熱する樹脂部材と前記樹脂部材に振動を付与する振動手段とを有し、前記第1の被着体及び前記第2の被着体の少なくとも一方を加熱する発熱部と、
    前記振動手段による振動を制御することで、前記加圧部に加圧された前記第1の被着体及び前記第2の被着体の温度が60〜140℃となるように前記発熱部の発熱を制御する発熱制御部と、
    前記第1の被着体及び前記第2の被着体の少なくとも一方を振動させる振動部と、
    前記第1の被着体及び前記第2の被着体が周波数1〜100kHzで振動するように、前記振動部による振動を制御する振動制御部と、を備える生体組織接着装置。
  10. 前記第1の被着体及び前記第2の被着体が振幅100μm未満で振動するように、前記振動制御部が前記振動部による振動を制御する請求項9に記載の生体組織接着装置。
  11. 前記加圧部により加圧されて互いに接触した状態にある前記第1の被着体及び前記第2の被着体の一方に前記発熱部が接触し、
    前記発熱部が、前記発熱部と接触する被着体を加熱し、
    前記振動部が、前記発熱部を振動させることにより、前記発熱部と接触する被着体を振動させる請求項9又は請求項10に記載の生体組織接着装置。
  12. 前記発熱部及び前記発熱制御部が、前記振動部及び前記振動制御部を兼ね、前記発熱部が、前記発熱部と接触する被着体を振動させる請求項9〜請求項11のいずれか1項に記載の生体組織接着装置。
  13. 前記加圧部が、前記発熱部を前記第1の被着体及び前記第2の被着体の一方に対して加圧することにより、前記第1の被着体及び前記第2の被着体の一方を他方に対して加圧する請求項9〜請求項12のいずれか1項に記載の生体組織接着装置。
JP2009133992A 2009-06-03 2009-06-03 発熱装置及び生体組織接着装置 Expired - Fee Related JP5462530B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009133992A JP5462530B2 (ja) 2009-06-03 2009-06-03 発熱装置及び生体組織接着装置
PCT/JP2010/059375 WO2010140631A1 (ja) 2009-06-03 2010-06-02 発熱装置、発熱方法及び生体組織接着装置
US13/375,732 US20120136386A1 (en) 2009-06-03 2010-06-02 Heat-Generating Device, Heat-Generating Method and Biological Tissue-Bonding Device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009133992A JP5462530B2 (ja) 2009-06-03 2009-06-03 発熱装置及び生体組織接着装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010279478A JP2010279478A (ja) 2010-12-16
JP5462530B2 true JP5462530B2 (ja) 2014-04-02

Family

ID=43297764

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009133992A Expired - Fee Related JP5462530B2 (ja) 2009-06-03 2009-06-03 発熱装置及び生体組織接着装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20120136386A1 (ja)
JP (1) JP5462530B2 (ja)
WO (1) WO2010140631A1 (ja)

Families Citing this family (58)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11134978B2 (en) 2016-01-15 2021-10-05 Cilag Gmbh International Modular battery powered handheld surgical instrument with self-diagnosing control switches for reusable handle assembly
US10835307B2 (en) 2001-06-12 2020-11-17 Ethicon Llc Modular battery powered handheld surgical instrument containing elongated multi-layered shaft
US9089360B2 (en) 2008-08-06 2015-07-28 Ethicon Endo-Surgery, Inc. Devices and techniques for cutting and coagulating tissue
US8663220B2 (en) 2009-07-15 2014-03-04 Ethicon Endo-Surgery, Inc. Ultrasonic surgical instruments
US11090104B2 (en) 2009-10-09 2021-08-17 Cilag Gmbh International Surgical generator for ultrasonic and electrosurgical devices
US8403332B2 (en) * 2009-12-28 2013-03-26 Nissan Kogyo Co., Ltd Seal member
US8469981B2 (en) 2010-02-11 2013-06-25 Ethicon Endo-Surgery, Inc. Rotatable cutting implement arrangements for ultrasonic surgical instruments
WO2013119545A1 (en) 2012-02-10 2013-08-15 Ethicon-Endo Surgery, Inc. Robotically controlled surgical instrument
US9439668B2 (en) 2012-04-09 2016-09-13 Ethicon Endo-Surgery, Llc Switch arrangements for ultrasonic surgical instruments
US20140005705A1 (en) 2012-06-29 2014-01-02 Ethicon Endo-Surgery, Inc. Surgical instruments with articulating shafts
US9326788B2 (en) 2012-06-29 2016-05-03 Ethicon Endo-Surgery, Llc Lockout mechanism for use with robotic electrosurgical device
US9393037B2 (en) 2012-06-29 2016-07-19 Ethicon Endo-Surgery, Llc Surgical instruments with articulating shafts
US9198714B2 (en) 2012-06-29 2015-12-01 Ethicon Endo-Surgery, Inc. Haptic feedback devices for surgical robot
US9226767B2 (en) 2012-06-29 2016-01-05 Ethicon Endo-Surgery, Inc. Closed feedback control for electrosurgical device
US9408622B2 (en) 2012-06-29 2016-08-09 Ethicon Endo-Surgery, Llc Surgical instruments with articulating shafts
US20140005702A1 (en) 2012-06-29 2014-01-02 Ethicon Endo-Surgery, Inc. Ultrasonic surgical instruments with distally positioned transducers
US9351754B2 (en) 2012-06-29 2016-05-31 Ethicon Endo-Surgery, Llc Ultrasonic surgical instruments with distally positioned jaw assemblies
US9095367B2 (en) 2012-10-22 2015-08-04 Ethicon Endo-Surgery, Inc. Flexible harmonic waveguides/blades for surgical instruments
US20140135804A1 (en) 2012-11-15 2014-05-15 Ethicon Endo-Surgery, Inc. Ultrasonic and electrosurgical devices
US9814514B2 (en) 2013-09-13 2017-11-14 Ethicon Llc Electrosurgical (RF) medical instruments for cutting and coagulating tissue
US9265926B2 (en) 2013-11-08 2016-02-23 Ethicon Endo-Surgery, Llc Electrosurgical devices
GB2521228A (en) 2013-12-16 2015-06-17 Ethicon Endo Surgery Inc Medical device
US9795436B2 (en) 2014-01-07 2017-10-24 Ethicon Llc Harvesting energy from a surgical generator
US9554854B2 (en) 2014-03-18 2017-01-31 Ethicon Endo-Surgery, Llc Detecting short circuits in electrosurgical medical devices
US10092310B2 (en) 2014-03-27 2018-10-09 Ethicon Llc Electrosurgical devices
US9737355B2 (en) 2014-03-31 2017-08-22 Ethicon Llc Controlling impedance rise in electrosurgical medical devices
US9913680B2 (en) 2014-04-15 2018-03-13 Ethicon Llc Software algorithms for electrosurgical instruments
US10285724B2 (en) 2014-07-31 2019-05-14 Ethicon Llc Actuation mechanisms and load adjustment assemblies for surgical instruments
US10245095B2 (en) 2015-02-06 2019-04-02 Ethicon Llc Electrosurgical instrument with rotation and articulation mechanisms
US10898256B2 (en) 2015-06-30 2021-01-26 Ethicon Llc Surgical system with user adaptable techniques based on tissue impedance
US11051873B2 (en) 2015-06-30 2021-07-06 Cilag Gmbh International Surgical system with user adaptable techniques employing multiple energy modalities based on tissue parameters
US10765470B2 (en) 2015-06-30 2020-09-08 Ethicon Llc Surgical system with user adaptable techniques employing simultaneous energy modalities based on tissue parameters
US11129669B2 (en) * 2015-06-30 2021-09-28 Cilag Gmbh International Surgical system with user adaptable techniques based on tissue type
US10034704B2 (en) 2015-06-30 2018-07-31 Ethicon Llc Surgical instrument with user adaptable algorithms
US10751108B2 (en) 2015-09-30 2020-08-25 Ethicon Llc Protection techniques for generator for digitally generating electrosurgical and ultrasonic electrical signal waveforms
US10595930B2 (en) 2015-10-16 2020-03-24 Ethicon Llc Electrode wiping surgical device
US11129670B2 (en) 2016-01-15 2021-09-28 Cilag Gmbh International Modular battery powered handheld surgical instrument with selective application of energy based on button displacement, intensity, or local tissue characterization
US11229471B2 (en) 2016-01-15 2022-01-25 Cilag Gmbh International Modular battery powered handheld surgical instrument with selective application of energy based on tissue characterization
US10555769B2 (en) 2016-02-22 2020-02-11 Ethicon Llc Flexible circuits for electrosurgical instrument
US10456193B2 (en) 2016-05-03 2019-10-29 Ethicon Llc Medical device with a bilateral jaw configuration for nerve stimulation
US10376305B2 (en) 2016-08-05 2019-08-13 Ethicon Llc Methods and systems for advanced harmonic energy
US11266430B2 (en) 2016-11-29 2022-03-08 Cilag Gmbh International End effector control and calibration
US11452525B2 (en) 2019-12-30 2022-09-27 Cilag Gmbh International Surgical instrument comprising an adjustment system
US11812957B2 (en) 2019-12-30 2023-11-14 Cilag Gmbh International Surgical instrument comprising a signal interference resolution system
US11684412B2 (en) 2019-12-30 2023-06-27 Cilag Gmbh International Surgical instrument with rotatable and articulatable surgical end effector
US11779329B2 (en) 2019-12-30 2023-10-10 Cilag Gmbh International Surgical instrument comprising a flex circuit including a sensor system
US11696776B2 (en) 2019-12-30 2023-07-11 Cilag Gmbh International Articulatable surgical instrument
US20210196363A1 (en) 2019-12-30 2021-07-01 Ethicon Llc Electrosurgical instrument with electrodes operable in bipolar and monopolar modes
US11937863B2 (en) 2019-12-30 2024-03-26 Cilag Gmbh International Deflectable electrode with variable compression bias along the length of the deflectable electrode
US11911063B2 (en) 2019-12-30 2024-02-27 Cilag Gmbh International Techniques for detecting ultrasonic blade to electrode contact and reducing power to ultrasonic blade
US11786291B2 (en) 2019-12-30 2023-10-17 Cilag Gmbh International Deflectable support of RF energy electrode with respect to opposing ultrasonic blade
US11944366B2 (en) 2019-12-30 2024-04-02 Cilag Gmbh International Asymmetric segmented ultrasonic support pad for cooperative engagement with a movable RF electrode
US20210196362A1 (en) 2019-12-30 2021-07-01 Ethicon Llc Electrosurgical end effectors with thermally insulative and thermally conductive portions
US11759251B2 (en) 2019-12-30 2023-09-19 Cilag Gmbh International Control program adaptation based on device status and user input
US11950797B2 (en) 2019-12-30 2024-04-09 Cilag Gmbh International Deflectable electrode with higher distal bias relative to proximal bias
US11660089B2 (en) 2019-12-30 2023-05-30 Cilag Gmbh International Surgical instrument comprising a sensing system
US11779387B2 (en) 2019-12-30 2023-10-10 Cilag Gmbh International Clamp arm jaw to minimize tissue sticking and improve tissue control
US20210196357A1 (en) 2019-12-30 2021-07-01 Ethicon Llc Electrosurgical instrument with asynchronous energizing electrodes

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6475223A (en) * 1987-09-18 1989-03-20 Hidetoshi Yokoi Insertion joining method of plastic through oscillation heat joining
JP2003111771A (ja) * 2001-10-03 2003-04-15 Olympus Optical Co Ltd 熱凝固処置装置
US8182501B2 (en) * 2004-02-27 2012-05-22 Ethicon Endo-Surgery, Inc. Ultrasonic surgical shears and method for sealing a blood vessel using same
JP2006006410A (ja) * 2004-06-22 2006-01-12 Olympus Corp 超音波手術装置
JP2007229271A (ja) * 2006-03-01 2007-09-13 Tokyo Medical & Dental Univ 生体組織接着性医療器具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010279478A (ja) 2010-12-16
WO2010140631A1 (ja) 2010-12-09
US20120136386A1 (en) 2012-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5462530B2 (ja) 発熱装置及び生体組織接着装置
JP5028607B2 (ja) 生体組織接着装置
JP6328822B2 (ja) メカニカルに加熱されるカテーテル
RU2669023C2 (ru) Ультразвуковое устройство для рассечения и коагуляции
JP5785326B2 (ja) インプラントに適した耐久性のある高強度多層ポリマー複合体と、そのポリマー複合体から製造される製品
JP4729653B2 (ja) 治療用処置具
US11154313B2 (en) Vibrating guidewire torquer and methods of use
JPH05115490A (ja) 超音波処置装置
JP4657082B2 (ja) 超音波治療装置
JP5185668B2 (ja) 止血装置
JP3766520B2 (ja) 血管吻合装置
Katoh et al. Development of tissue adhesion method using integrated low-level energies
JP2016514011A (ja) インプラントに適した耐久性多層高強度ポリマー複合体及びそれから製造された物品
JP5127307B2 (ja) 吻合用部材
JP2004201829A (ja) 止血器具
JP2009000586A (ja) 超音波発生装置および超音波発生システム
WO2013172474A1 (ja) 組織自己接合型体内挿入管及び該体内挿入管と体内器官組織との接合方法
JPH0723970A (ja) 超音波処置装置
Aodai et al. Effect of metal surface characteristics on the adhesion performance of the integrated low-level energies method of adhesion
JP2009125439A (ja) 吻合用部材
WO2024070096A1 (ja) 外科用処置装置
JP6115716B2 (ja) ラクチド−カプロラクトン共重合体製フィルムの複合体およびその製造方法
JP2010057687A (ja) 吻合用部材
JP5222095B2 (ja) レーザプローブ
JP2009273559A (ja) 止血装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120601

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20120601

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130813

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131015

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140117

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees