JP5460402B2 - 車体側部構造 - Google Patents
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Description
前枠(フロントピラーの外板(アウタ))は2枚の板材を突き合わせたものである。
この前枠に上枠(ルーフレールのアウタ)及び下枠(サイドシルのアウタ)を突き合わせている。
そして、中央枠(センタピラーのアウタ)の上を上枠に、下を下枠に重ねて接合している。
その結果、各板材の寸法精度を必要以上に高めることなく、接合は容易になる(例えば、特許文献1参照)。
サイドシルの内部に補強部材を設け、この補強部材を延ばして延長部材を兼ねることも可能であるが、部品数が増加する。
サイドシルの内部の補強部材や別の延長部材を省いて、サイドシルのねじれ及び折れを抑制し、サイドシルの後端を直接、後のホイールハウスに接続する構造が望まれていた。
車体側部構造は、主に、サイドパネルアウタ14を形成し、このサイドパネルアウタ14に部材を接合している。
そして、サイドパネルアウタ14はサイドシルガーニッシュ15を取付け前後に延びるサイドシル16、このサイドシル16から立設しているフロントピラーロア17のアウタを含む。
サイドパネルアウタ14の内側にサイドパネルインナ19(図2)を設けている。
このサイドパネルインナ19の下部をなすサイドシルインナ21がサイドシル16の内側に設けられている。
車体11は、側壁をなすサイドボデー31と、車室32の床(アンダボデー33)と、ルーフ34と、を備える。
サイドボデー31は、下のサイドシル16、前のフロントピラー18、上のルーフレール36、中央のセンタピラー37、後のリヤピラー38、後のホイールハウス41を備える。
センタピラー37は、図6に示す通り、センタピラーアウタ部45と、センタピラーインナ25と、を備える。
ルーフレール36は、図7、図8に示す通り、ルーフレールアウタ51、ルーフレールインナ52、高強度の補強部材53を備える。
ルーフレールアウタ51の中央には延長部54を形成している(図3、図7)。
サイドシル16は、図11に示すサイドシル後部接合機構61を、ホイールハウス41に直接、接合するために採用している。
なお、サイドシル後部接合機構61は車体側部構造に含まれる。
車体側部構造は、車室32の側壁をなすサイドボデー31に車室32の屋根をなすルーフ34を接合し、サイドボデー31に車室32の床をなすアンダボデー33を接合した。
サイドパネルアウタ枠部65は、図3に示す上部枠部67と、下部枠部68と、からなる。
その上、サイドボデー31では、図3、図4に示す通り、サイドパネルアウタ14のリヤパネル部73に設けたサイドシル接合部105をサイドシルアウタ部76に重ねて接合している。
サイドシル接合部105は、サイドシルアウタ部76の側壁95の断面形状に倣い、断面形状を一致させている。
従って、サイドシル16の捩れをより抑制することができるとともに、サイドシル16の折れをより抑制することができる。
センタピラーアウタ部45は、引っ張り強さが少なくとも1180MPaの鋼板を用いてホットスタンプ成形で、塑性加工することによって成形されている。
一枚の鋼板から切り出したプレス素材を使用している。
ホットスタンプ成形は、高温に加熱した鋼板を急速冷却することによって、引っ張り強さを1500MPa程度にしている。
センタピラーアウタ部45は、引っ張り強さが少なくとも590MPaから1180MPaまでの範囲のテーラードの鋼板を用いて、塑性加工することによって成形されている。
2種類の鋼板を突き合わせ接合したテーラードの鋼板から切り出したテーラードのプレス素材を使用する。例えば、引っ張り強さが少なくとも590MPaの鋼板と、引っ張り強さが少なくとも1180MPaの鋼板を接合する。
まず、上部枠部67の枠前端(フロントピラーアウタアッパ部71)に下部枠部68の枠前端(フロントピラーアウタロア部75)を重ねる(図5)。
ほぼ同時に、上部枠部67の枠後端(リヤパネル部73)に下部枠部68の枠後端(サイドシルアウタ部76)を重ねる(図4)。
引き続き、重ねた各前・後端にスポット溶接を施すことによって接合する。
上接合部107は、断面形状がコ字形で、車両側面視、三角形で、中央に三角開口部108を開けている。そして、底辺部111が車両前後方向に長い。
底辺部111に連なる接合本体部112をフロントピラーアウタロア部75に重ねて接合する。
補強部材53を、図8に示す通り、ルーフレール36の内部に取り付ける。
具体的には、補強部材53の内フランジ114、外フランジ115をそれぞれルーフレールアウタ51(のルーフレールアウタ部72)とルーフレールインナ52で挟むことで、内フランジ114、外フランジ115に重ねる。重ねた部位にスポット溶接を施すことによって接合する。
さらに、補強部材53の前端117をフロントピラーアウタロア部75に接合する(図5)。
まず、図3のサイドパネルアウタ枠部65のルーフレールアウタ部72にセンタピラーアウタ部45の上端82を図3、図7に示す矢印a1のように差し込む。その上端82をルーフレールアウタ部72の延長部54に重ねる。
その結果、センタピラーアウタ部45の組付け作業は容易になる。
図11はサイドパネルアウタ14の上部枠部67を取り外した状態を示している。
サイドシル後部接合機構61は、上部枠部67のリヤパネル部73の裏側に配置されて、サイドシル16を直接、ホイールハウス41に接合している。
ホイールアーチ前部87にはサイドシル16の後端末85を接合している。
そして、後面部97と上壁後面部101の間にホイールアーチ前部87を嵌めるように接合している(図16)。
また、上フランジ124をアンダボデー33のフロアパネル126に接合している(図13)。
車体側部構造では、側面衝突などサイドボデー31に荷重が入力される接触で、荷重が入力されると、図3に示す普通鋼板製の上部枠部67、高張力鋼板製の下部枠部68、高強度の補強部材53及び、高張力鋼板製のセンタピラーアウタ部45で荷重を分散することができる。
具体的には、引っ張り強さが少なくとも270MPaの上部枠部67、引っ張り強さが少なくとも980MPaの下部枠部68、高強度の補強部材53及び、引っ張り強さの大きいセンタピラーアウタ部45で荷重を分散することができる。
Claims (4)
- 車室の側壁をなすサイドボデーに前記車室の屋根をなすルーフを接合し、前記サイドボデーに前記車室の床をなすアンダボデーを接合した車体側部構造において、
前記サイドボデーのサイドパネルアウタは、前ドア開口、後ドア開口をサイドパネルアウタ枠部にセンタピラーアウタ部を接合することで形成し、
前記サイドパネルアウタ枠部は上部枠部と、下部枠部と、からなり、
前記上部枠部は、前の傾斜したフロントピラーアウタアッパ部から上端のルーフレールアウタ部、後のリヤパネル部まで一体に、普通鋼板を用いて成形され、
前記下部枠部は、前記フロントピラーアウタアッパ部に接合したフロントピラーアウタロア部からサイドシルアウタ部まで一体に、高張力鋼板を用いて成形され、
前記ルーフレールアウタ部の内部に、前記フロントピラーアウタロア部の上端に達するまで一体に延ばした高強度の補強部材を設け、
前記センタピラーアウタ部は、別体の高張力鋼板を用いて、塑性加工することによって成形されて、前記補強部材の後部に上端を接合し、前記サイドシルアウタ部に下端を接合し、
前記サイドシルアウタ部の後端末を前記アンダボデーに連なるホイールアーチ前部に達するまで延ばして接合し、
前記ホイールアーチ前部は、車両前方へ向いている前面部と、該前面部に連なり車両の外側へ向いているホイールアーチ側部と、該ホイールアーチ側部に連なり車両後方へ向いている折り後面部とを有し、
前記サイドシルアウタ部の前記後端末は、サイドシルアウタ部の側壁を、前記ホイールアーチ側部に重なるように延長した側壁延長部が形成され、該側壁延長部に連ね前記折り後面部に重なり接合している後面部が形成されている、
ことを特徴とする車体側部構造。 - 前記サイドシルアウタ部の前記後端末は、サイドシルアウタ部の上壁を、前記ホイールアーチ前部の前記前面部に重なるように延長した上壁後面部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の車体側部構造。
- 前記サイドシルアウタ部に内側のサイドシルインナを接合することで、前後に延びる閉断面形状を形成していることを特徴とする請求項2記載の車体側部構造。
- 前記サイドパネルアウタの前記リヤパネル部を前記サイドシルアウタ部に重ねていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車体側部構造。
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