JP5455449B2 - シリコンウェーハの熱処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、チョクラルスキー法により育成したシリコン単結晶インゴットからスライスされたシリコンウェーハに対して熱処理を行うシリコンウェーハの熱処理方法に関する。
半導体デバイス形成用基板として用いられるシリコンウェーハ(以下、単にウェーハともいう)は、デバイス活性領域となるウェーハの表面近傍(以下、デバイス活性層という)に、COP(Crystal Originated Particle)等のボイド欠陥が存在しないことが要求されている。
一般的に、チョクラルスキー法により育成したシリコン単結晶インゴットをスライスし、鏡面研磨した状態のシリコンウェーハは、COP等のボイド欠陥が存在しているが、これらのシリコンウェーハに対して、縦型熱処理炉等を用いて、例えば、Arガス雰囲気下、1100℃以上の温度で30分以上熱処理を行うことで、デバイス活性層におけるCOP等のボイド欠陥を消滅させることが可能である(例えば、特許文献1)。
また、近年では、シリコンウェーハに対して、秒単位の急速加熱・急速冷却熱処理(Rapid Thermal Process:以下、RTPともいう)を行って、ウェーハの表面近傍に無欠陥層を形成する技術が知られている。
その一例として、例えば、RTPを行う際、酸素雰囲気を用いて所定の無欠陥領域深さに対応する所定の熱酸化膜を形成する方法(例えば、特許文献2)や、シリコンウェーハの表面側にアルゴンを主としたガスを、裏面側に窒素を主としたガスをそれぞれ供給してRTPを行う方法(例えば、特許文献3)などが知られている。
特開2006−4983号公報 特開2000−91259号公報 特開2001−308101号公報
しかしながら、特許文献1に記載された熱処理方法は、熱処理時間が長時間となるため生産性が悪く、また、長時間の熱処理であるため、ウェーハ表面から酸素が外方拡散し、デバイス活性層の固溶酸素濃度を大きく低下させてしまうため、デバイスプロセスで生じるダメージや歪みの印加によって発生する転位の伸張を抑制することが難しい。
また、特許文献2に記載された熱処理方法は、雰囲気中の酸素がウェーハ表面に内方拡散するため、デバイス活性層のウェーハ極表面(以下、表面部という)における固溶酸素濃度が増加する。そのため、この表面部では、ボイド欠陥の内壁酸化膜が溶解されにくいため、ボイド欠陥が消滅せずに残存してしまう場合がある。この場合には、当該RTP後に、表面部を除去するために、再度、鏡面研磨を行う必要が出てくるため生産性が低下するという問題がある。
一方、特許文献3に記載された熱処理方法は、アルゴンを主としたガスを用いているため、デバイス活性層の表面部の固溶酸素濃度は増加しない。従って、この場合には、ボイド欠陥の内壁酸化膜が溶解されやすいため、当該表面部のボイド欠陥を消滅することができる。しかしながら、アルゴンガスは、酸素雰囲気と比べて、内壁酸化膜が溶解したボイド欠陥を消滅させるために必要な格子間シリコン(以下、i−Siという)の発生量が少ないため、秒単位という短時間の熱処理であるRTPによって当該ボイド欠陥を消滅することができる領域は、デバイス活性層の表面部のみとなる場合があり、当該表面部よりも下層のデバイス活性層(以下、表層部という)では、ボイド欠陥の消滅力が低下し、ボイド欠陥が消滅せずに残存してしまう場合がある。この場合には、デバイスプロセスにおける歩留まりが低下するという問題がある。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、秒単位の熱処理である急速加熱・急速冷却熱処理を用いた場合であっても、デバイス活性層の表面部及び表層部の領域においてボイド欠陥を大きく低減させることができるシリコンウェーハの熱処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明にかかるシリコンウェーハの熱処理方法は、チョクラルスキー法により育成したシリコン単結晶インゴットからスライスされたシリコンウェーハに対して熱処理を行うシリコンウェーハの熱処理方法であって、前記シリコンウェーハの半導体デバイスが形成される表面側が接する第1空間内にアルゴンガスを供給し、前記シリコンウェーハの裏面側が接する第2空間内に酸素ガスを供給し、1300℃以上1400℃以下の最高到達温度で急速加熱・急速冷却熱処理を行い、前記急速加熱・急速冷却熱処理後のシリコンウェーハにおける裏面側に形成された酸化膜の厚さは15nm以上であることを特徴とする。
前記酸化性ガスにおける酸素分圧は20%以上100%以下であることが好ましい。
前記急速加熱・急速冷却熱処理後のシリコンウェーハにおける裏面側に形成された酸化膜の厚さは15nm以上であることが好ましい。
本発明は、秒単位の熱処理である急速加熱・急速冷却熱処理を用いた場合であっても、デバイス活性層の表面部及び表層部の領域においてボイド欠陥を大きく低減させることができるシリコンウェーハの熱処理方法が提供される。
したがって、本発明に係る熱処理を施したシリコンウェーハは、デバイスプロセスにおける歩留の向上に大きく寄与するものである。
本実施形態に係わるシリコンウェーハの熱処理方法に用いられる急速加熱・急速冷却熱処理装置の概要を示す断面図である。 本実施形態に適用される急速加熱・急速冷却熱処理における熱処理シーケンスの一例を説明するための概念図である。 本実施形態に係わるシリコンウェーハの熱処理方法によりボイド欠陥が低減するメカニズムを説明するためのウェーハ断面図である。 ウェーハの表面W1側に酸化性ガスを供給した場合において、デバイス活性層の表面部にボイド欠陥が残存するメカニズムを説明するためのウェーハ断面図である。 ウェーハの裏面W2側に酸化性ガスを供給しない場合において、デバイス活性層の表層部にボイド欠陥が残存するメカニズムを説明するためのウェーハ断面図である 本試験(実施例1及び比較例1〜5)におけるLPD測定の結果図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して、より詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係わるシリコンウェーハの熱処理方法に用いられる急速加熱・急速冷却熱処理装置の概要を示す断面図である。
図1に示すRTP装置10は、ウェーハWを収容して熱処理を施すための反応管20と、反応管20内に設けられ、ウェーハWを保持するウェーハ保持部30と、ウェーハWを加熱する加熱部40と、を備える。なお、ウェーハWがウェーハ保持部30に保持された状態では、反応管20の内壁とウェーハWの半導体デバイスが形成される表面W1側とで囲まれた空間である第1空間20aと、反応管20の内壁とウェーハWの裏面W2側とで囲まれた空間である第2空間20bとが形成される。
反応管20は、第1空間20a内に第1の雰囲気ガスFを供給する第1の供給口22と、第2空間20b内に第2の雰囲気ガスFを供給する第2の供給口24と、供給した第1の雰囲気ガスFを第1空間20a内から排出する第1の排出口26と、供給した第2の雰囲気ガスFを第2空間20b内から排出する第2の排出口28と、を備える。反応管20は、例えば、石英で構成されている。
ウェーハ保持部30は、ウェーハWの裏面W2の外周部をリング状に直接的に保持するサセプタ32と、サセプタ32を保持すると共に、サセプタ32を径方向に回転させる回転体34とを備える。サセプタ32及び回転体34は、例えば、SiCで構成されている。
加熱部40は、ウェーハ保持部30の上方の反応管20外に配置され、ウェーハWを表面W1側から加熱する。加熱部40は、例えば、複数のハロゲンランプ50で構成されている。
また、反応管20内に形成された第1空間20aと第2空間20bは、連結部60により、各々が空間的に連結されている。
図1に示すRTP装置10を用いて、急速加熱・急速冷却熱処理を行う場合は、反応管20に設けられた図示しないウェーハ導入口より、ウェーハWを反応管20内に導入して、ウェーハ保持部30のサセプタ32上にリング状にウェーハWを保持し、第1の供給口22から後述する第1の雰囲気ガスFを、第2の供給口24から後述する第2の雰囲気ガスFをそれぞれ供給すると共に、加熱部40によってウェーハWを加熱することで行う。
次に、本発明の実施形態に係わるシリコンウェーハの熱処理方法についてより具体的に説明する。
本実施形態に係わるシリコンウェーハの熱処理方法は、チョクラルスキー法により育成したシリコン単結晶インゴットをスライス等の加工を行って製造したシリコンウェーハに対して、急速加熱・急速冷却熱処理を行う。
チョクラルスキー法によるシリコン単結晶インゴットの育成は周知の方法にて行う。
具体的には、シリコン単結晶インゴットは、石英ルツボに充填した多結晶シリコンを加熱してシリコン融液とし、このシリコン融液の液面に種結晶を接触させて、種結晶と石英ルツボを回転させながら種結晶を引上げ、所望の直径まで拡径して直胴部を形成し、その後、シリコン融液から切り離すことで、育成する。
次に、こうして得られたシリコン単結晶インゴットを、周知の方法によりスライス等を行ってシリコンウェーハに加工する。
具体的には、シリコン単結晶インゴットを内周刃又はワイヤソー等によりウェーハ状にスライスした後、外周部の面取り、ラッピング、エッチング、鏡面研磨等を行う。
次に、こうして得られた鏡面研磨されたシリコンウェーハに対して、図1に示すようなRTP装置10を用いて、急速加熱・急速冷却熱処理を行う。
図2は、本実施形態に適用される急速加熱・急速冷却熱処理における熱処理シーケンスの一例を説明するための概念図である。
本実施形態に適用される急速加熱・急速冷却熱処理は、鏡面研磨されたシリコンウェーハに対して、図1に示すようなRTP装置10を用いて、シリコンウェーハの半導体デバイスが形成される表面W1側が接する第1空間20a内に第1の雰囲気ガスFとして不活性ガスを供給し、シリコンウェーハの裏面W2側が接する第2空間20b内に第2の雰囲気ガスFとして酸化性ガスを供給し、例えば図2に示すような熱処理シーケンスにより1300℃以上1400℃以下の最高到達温度で行う。
より具体的には、温度T0(例えば、600℃)で保持された反応管20内に鏡面研磨されたウェーハWを設置し、ウェーハWの半導体デバイスが形成される表面W1側が接する第1空間20a内に不活性ガスを供給し、ウェーハWの裏面W2側が接する第2空間20b内に酸化性ガスを供給し、温度T0(℃)から最高到達温度T1(℃)である1300℃以上1400℃以下まで所定の昇温速度ΔTu(℃/秒)で急速加熱した後、最高到達温度T1(℃)で所定時間t(秒)保持し、当該最高到達温度T1(℃)から、ウェーハWを反応管20外に取り出す温度(例えば、温度T0(℃))まで所定の降温速度ΔTd(℃/秒)で急速冷却する。
なお、前述した温度T0、T1は、図1に示すようなRTP装置10を用いた場合は、ウェーハ保持部30の下方に設置された放射温度計(図示せず)により測定することができる。なお、当該放射温度計がウェーハWの径方向に複数配置されている場合はその平均温度とすることもできる。
このように、本発明に係わるシリコンウェーハの熱処理方法によれば、上述した態様を備えているため、秒単位の熱処理である急速加熱・急速冷却熱処理を用いた場合であっても、デバイス活性層の表面部及び表層部の領域においてボイド欠陥を大きく低減させることができる。したがって、本発明に係る熱処理を施したシリコンウェーハは、デバイスプロセスにおける歩留の向上に大きく寄与することができる。
次に、本効果を得ることができるメカニズムについて説明する。
図3は、本実施形態に係わるシリコンウェーハの熱処理方法によりボイド欠陥が低減するメカニズムを説明するためのウェーハ断面図である。
本実施形態に係る急速加熱・急速冷却熱処理において、ウェーハの表面W1側に不活性ガス(図3中ではアルゴン)を、裏面W2側に酸化性ガス(図示せず)をそれぞれ供給すると(図3(a))、デバイス活性層Dに存在するボイド欠陥の内壁酸化膜が溶解し、デバイス活性層Dの表面部Daでは酸素がウェーハ表面から外方拡散する。なお、ウェーハの裏面W2側に酸化性ガスを供給することによって、ウェーハの裏面W2側では、i−Siが複数発生する。なお、i−Siはシリコン内では拡散速度が速いため、ウェーハの裏面W2側から表面W1側まで複数のi−Siが拡散してくる。また、ウェーハの表面W1側においても不活性ガスを供給することによって、表面部Da内にi−Siが発生する(図3(b))。
そのため、表面部Daで発生したi−Siによって、表面部Daに存在するボイド欠陥を、ウェーハWの裏面W2側から拡散してきたi−Siによって、デバイス活性層Dの表層部Dbに存在するボイド欠陥をそれぞれ大きく低減することができる(図3(c))。
なお、ウェーハの表面W1側に酸化性ガスを供給した場合には、デバイス活性層の表面部の固溶酸素濃度が増加するため、ボイド欠陥の内壁酸化膜が溶解されにくくなり、ボイド欠陥が消滅せずに残存してしまう場合がある。
図4は、ウェーハの表面W1側に酸化性ガスを供給した場合において、デバイス活性層の表面部にボイド欠陥が残存するメカニズムを説明するためのウェーハ断面図である。
急速加熱・急速冷却熱処理において、ウェーハの表面W1側に酸化性ガス(図4中では酸素)を供給すると(図4(a))、雰囲気中の酸素がウェーハ内に内方拡散するため、ウェーハの表面に酸化膜(SiO)が形成されると共に、デバイス活性層Dの表面部Daの固溶酸素濃度が増加する。なお、表面部Daに存在するボイド欠陥は、若干ながら内壁酸化膜が溶解する場合はあるが、完全には溶解することができずボイド欠陥内に残存する。一方、デバイス活性層Dの表層部Dbでは、酸素の内方拡散による固溶酸素濃度の増加は起こらないため、表層部Db内に存在するボイド欠陥の内壁酸化膜は溶解する(図4(b))。
従って、表面部Daでは、ボイド欠陥内に内壁酸化膜が残存しているため酸素の内方拡散により発生するi−Siが当該ボイド欠陥内に入り込むことができず、結果的に、表面部Daにおいては、ボイド欠陥が残存してしまうと考えられる(図4(c))。
なお、ウェーハの裏面W2側に酸化性ガスを供給しない場合には、ウェーハの表面W1側に供給する希ガス雰囲気だけでは、ウェーハの表面W1側に発生するi−Siの量が少ないため、秒単位という短時間の熱処理であるRTPによって当該ボイド欠陥を消滅することができる領域は、デバイス活性層の表面部のみとなる場合があり、当該表面部よりも下層の表層部では、ボイド欠陥の消滅力が低下し、ボイド欠陥が消滅せずに残存してしまう場合がある。
図5は、ウェーハの裏面W2側に酸化性ガスを供給しない場合において、デバイス活性層の表層部にボイド欠陥が残存するメカニズムを説明するためのウェーハ断面図である。
急速加熱・急速冷却熱処理において、ウェーハの表面W1側に不活性ガス(図5中ではアルゴン)を供給し、裏面W2側に酸化性ガスを供給しない場合(図5(a))は、デバイス活性層Dに存在するボイド欠陥の内壁酸化膜が溶解し、ウェーハの表面部Daでは酸素がウェーハ表面から外方拡散するが、ウェーハの裏面W2側に酸化性ガスを供給していないため、ウェーハ内で発生するi−Siの量が少なく、また、ウェーハの表面W1側のみで発生する(図5(b))。
従って、表面部Daでは、ボイド欠陥を消滅することができるものの、表層部Dbでは、i−Siの量が少ないため、ボイド欠陥を消滅することができず、ボイド欠陥(内壁酸化膜が溶解したボイド欠陥も含む)が残存するものと考えられる(図5(c))。
なお、第1空間20a内に供給する雰囲気ガスが水素である場合には、第2空間20b内に供給する酸化性ガス(例えば、酸素)と水素ガスとの混合は爆発の危険性があるため好ましくない。
また、第1空間20aや前記第2空間20b内に供給する雰囲気ガスが窒素である場合には、急速加熱・急速冷却熱処理においてウェーハWの表面に窒化膜が形成されてしまい、その窒化膜の除去のため、新たにエッチング工程等を行わなければならず、製造工程が増加するため好ましくない。
前記第1空間20a内に供給する不活性ガスはアルゴンが好適に用いられる。また、前記第2空間20b内に供給する酸化性ガスは、酸素が好適に用いられる。
前記最高到達温度T1は、1300℃以上1400℃以下とする。
このような温度条件とすることにより、デバイス活性層におけるボイド欠陥の消滅力を高めることができる。
前記最高到達温度T1が1300℃未満である場合には、デバイス活性層におけるボイド欠陥の消滅力が低下するため好ましくない。前記最高到達温度T1が1400℃を超える場合には、シリコンの融点に近くなるため、シリコンウェーハに熱変形が生じ、スリップ等が発生するため好ましくない。
より好ましくは、前記RTP装置としての装置寿命の観点から、前記最高到達温度の上限値は1380℃以下とする。
前記酸化性ガスにおける酸素分圧は20%以上100%以下であることが好ましい。
このような酸素分圧条件とすることにより、ウェーハ内に多くのi−Siを発生させることができるため、デバイス活性層の表層部におけるボイド欠陥の消滅力を高めることができる。
なお、前記酸素分圧が20%未満である場合には、ウェーハ内に形成されるi−Siの量が少ないため、当該表層部におけるボイド欠陥の消滅力を高めることが難しい。
前記不活性ガスは、酸素を含まない100%アルゴンガスであり、前記酸化性ガスは100%酸素ガスであることがより好ましい。
このような構成とすることで、よりデバイス活性層の表面部及び表層部の領域においてボイド欠陥を大きく低減させることができる。
前記急速加熱・急速冷却熱処理後のシリコンウェーハにおける裏面側に形成された酸化膜の厚さは15nm以上であることが好ましい。
このような酸化膜の膜厚とすることで、ウェーハ内に多くのi−Siを発生させることができるため、デバイス活性層の表層部におけるボイド欠陥の消滅力を高めることができる。
前記最高到達温度T1(℃)における保持時間(t)は、1秒以上15秒以下であることが好ましい。
このような構成を備えることで、デバイス活性層の表面部及び表層部の領域においてボイド欠陥を大きく低減させることができ、更に、生産性を大きく向上させることができる。なお、前記保持時間(t)が1秒未満である場合には、保持時間(t)が少ないため、デバイス活性層においてボイド欠陥が低減しない可能性があるため好ましくない。
前記昇温速度ΔTuは、生産性やRTP時のスリップの発生等の観点から10℃/秒以上150℃/秒以下であることが好ましい。また、前記降温速度ΔTdにおいても、同様な観点から10℃/秒以上150℃/秒以下であることが好ましい。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明するが、本発明は、下記実施例により制限されるものではない。
(実施例1、比較例1〜5)
CZ法によりv/G(v:引上速度、G:単結晶内の引上軸方向の温度勾配)を制御して空孔型点欠陥が支配的に存在する領域を有するシリコン単結晶インゴットを育成し、その後、空孔型点欠陥が支配的に存在する領域からスライスして得られた両面が鏡面研磨されたウェーハ(直径300mm、厚さ775mm)に対して、図1に示すようなRTP装置10を用いて、急速加熱・急速冷却熱処理を行った。
この際、第1の雰囲気ガスF、第2の雰囲気ガスFのガスの種類、最高到達温度T1及び保持時間t(秒)をそれぞれ振って、図2に示す熱処理シーケンスにてRTPを行った。
なお、本試験におけるその他の条件(一定条件)は、下記の通りである。
・温度T0 :600℃
・昇温速度ΔTu :10℃/秒
・降温速度ΔTd :10℃/秒
以上の条件で得られたアニールウェーハに対して、デバイス形成面であるウェーハ表面のLPD(Light Point Defect)を、KLA−Tencor社製Surfscan−SP2(≧40nm)で測定した。また、デバイス形成面であるウェーハ表面に対して繰り返し研磨を行うことで、同様な方法でウェーハの表面から深さ方向のLPD分布を測定した。
また、それぞれ各々の条件で得られたアニールウェーハに対して、デバイス形成面であるウェーハ表面のLSTD(5μm)測定を行い、欠陥密度の減少率を算出した。この測定は、LSTD(Laser Scattering Tomography Defect)スキャナ(レイテックス社製 MO-601)で行った。
また、ウェーハの裏面に形成される酸化膜厚さをルドルフリサーチアナリティカル社製三波長自動エリプソメータAuto EL IV NIR IIIを使用して、エリプソメトリ法にてウェーハの表裏面の中心点を評価した。
表1に本試験における試験条件及びLSTDにおける評価結果を、図6に本試験(実施例1及び比較例1〜5)におけるLPD測定の結果図をそれぞれ示す。なお、図6の縦軸は、当該RTP前の研磨ウェーハのデバイス形成面におけるSP2によるLPD数を100%とした際のLPD数(ボイド欠陥数)であり、横軸は、静電容量法(KLA−Tencor社製AFS)で測定したウェーハ中心厚さから算出されるウェーハの表面からの距離である。
Figure 0005455449
表1及び図6から見てもわかるように、実施例1で得られたアニールウェーハは、デバイス活性層の表面部及び表層部においてボイド欠陥が大きく低減していることが認められる。なお、同様な雰囲気ガス条件で、最高到達温度T1を低くした比較例1では、ボイド欠陥が残存することが認められる。更に、第1の雰囲気ガスFとして酸素を用いた比較例2、3では、いずれの場合もデバイス活性層の表面部においてボイド欠陥が多く残存する傾向が認められる。さらに、第2の雰囲気ガスFとして酸素を用いない比較例4、5では、デバイス活性層の表面部のボイド欠陥は大きく低減するが、より深い表層部ではボイド欠陥が多く残存する傾向が認められる。
10 RTP装置
20 反応管
30 ウェーハ保持部
32 サセプタ
34 回転体
40 加熱部
50 ハロゲンランプ
60 連結部

Claims (1)

  1. チョクラルスキー法により育成したシリコン単結晶インゴットからスライスされたシリコンウェーハに対して熱処理を行うシリコンウェーハの熱処理方法であって、
    前記シリコンウェーハの半導体デバイスが形成される表面側が接する第1空間内にアルゴンガスを供給し、前記シリコンウェーハの裏面側が接する第2空間内に酸素ガスを供給し、1300℃以上1400℃以下の最高到達温度で急速加熱・急速冷却熱処理を行い、
    前記急速加熱・急速冷却熱処理後のシリコンウェーハにおける裏面側に形成された酸化膜の厚さは15nm以上であることを特徴とするシリコンウェーハの熱処理方法。
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