JP5455448B2 - 階段の巾木構造 - Google Patents

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Description

本発明は、階段の巾木構造及び巾木部材に関し、特に、複数の段板と複数の蹴込板とからなる階段の側壁面に、当該段板及び蹴込板との接合部に沿って取り付けられる階段の巾木構造及び巾木部材に関する。
例えば木造住宅建築物等の建物に一般的に設けられる階段として、複数の段板と複数の蹴込板とを用いて形成された階段が知られている。段板と蹴込板とからなる階段は、例えば階段の両側の側壁面にささら桁を取り付けると共に、段板(踏板)受金具を取り付けて、各段の段板を水平に支持させ、且つ上段の段板の下面先端部分と下段の段板の上面後端部分との間の各間隔部分を覆うようにして、垂直に立設する蹴込板を各々取り付けることで形成されるようになっている。また、このようにして階段が組み立てられることによって、各段板は、これの先端部分が、段鼻部として下方の蹴込板よりも前方に張り出した状態で設けられるようになっている。
一方、上述のような段板と蹴込板とからなる階段の側壁面においても、側壁面と段板や蹴込板との接合部の納まりを良好に仕上げると共に、段板や蹴込板との接合部分における側壁面を防護するために、巾木が取り付けられるようになっている。またこのような階段用の巾木は、段鼻部を挟んで段板と蹴込板とに跨る連続した形状に精度良く形成することが困難であるため、階段用の巾木を、各段において複数の構成材料を用いて形成する技術も開発されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−291538号公報
特許文献1の階段用巾木では、各段に取り付けられる巾木を、段板に沿って配置される横幅木と、蹴込板に沿って配置される縦巾木後部品、及び縦巾木前部品との3部品で構成し、縦巾木前部品の後部が縦巾木後部品の前部に重ね合わせて接合配置された状態において、縦巾木前部品を縦巾木後部品に対し前後方向にスライド自在に構成することによって、段板の段鼻部の突出寸法に応じて、縦巾木の巾寸法を調整できるようなっている。
しかしながら、特許文献1の階段用巾木では、3部品で構成されているため、これらの3部品を段板や蹴込板の形状に沿わせて各々取り付ける作業に手間がかかると共に、特に段板や蹴込板が製造誤差や施工誤差によって水平方向や垂直方向から傾いて設置されている場合に、これらの誤差を吸収して横幅木と縦巾木との間に隙間が生じないように接合するためには、相当の熟練を要することになる。
本発明は、段板や蹴込板が製造誤差や施工誤差によって水平方向や垂直方向から傾いて設置されている場合でも、これらの誤差を吸収して巾木部材を段板や蹴込板に沿って容易に取り付けることのできる階段の巾木構造及び巾木部材を提供することを目的とする。
本発明は、複数の段板と複数の蹴込板とからなる階段の側壁面に、当該段板及び蹴込板との接合部に沿って取り付けられる階段の巾木構造であって、前記段板の上面に沿って配置される上面巾木部と、該上面巾木部の一端部から垂直に延設する垂直巾木部とが一体として形成されたL字形巾木と、前記蹴込板の表面に沿って配置される縦巾木とを組合せた複数の巾木部材を用いて構成され、前記L字形巾木の前記垂直巾木部は、L字形の内側辺に沿った端面の裏面側部分が飲込み切欠部として切り欠かれた断面形状を有しており、
前記飲込み切欠部は、前記L字形の内側辺に沿った端面を表面側から裏面側に向けて斜めに切り欠いて飲込みテーパー面を形成することで設けられており、前記縦巾木は、前記蹴込板とは反対側の辺に沿った表面側に略矩形形状の切欠きを設けることで、裏面側に重合せ段差片が形成された断面形状を有しており、前記L字形巾木は、前記上面巾木部を前記段板の上面に沿わせると共に、L字形の角部内側を前記段板の先端面に当接させつつ前記垂直巾木部を垂下させた状態で、階段の前記側壁面に各々取り付けられるようになっており、前記縦巾木は、前記蹴込板側の辺を前記蹴込板の表面に沿わせると共に、前記重合せ段差片を前記L字形巾木の前記垂直巾木部の前記飲込み切欠部の裏側に飲み込ませた状態で、階段の前記側壁面に各々取り付けられるようになっている階段の巾木構造を提供することにより、上記目的を達成したものである。
また、本発明の階段の巾木構造は、前記縦巾木の前記蹴込板側の辺に沿った端面が、表面側から裏面側に向けて斜めに切り欠かれた接合部テーパー面となっていることが好ましい。
さらに、本発明の階段の巾木構造は、前記L字形巾木の前記上面巾木部が、前記垂直巾木部と同様の断面形状を有していることが好ましい。
さらにまた、本発明の階段の巾木構造は、前記L字形巾木の前記垂直巾木部及び前記上面巾木部の表面には、これらの長手方向に沿って凹溝が連続して設けられていることが好ましい。
また、本発明は、上記階段の巾木構造に用いる巾木部材であって、前記段板の上面に沿って配置される上面巾木部と、該上面巾木部の一端部から垂直に延設する垂直巾木部とが一体として形成されたL字形巾木と、前記蹴込板の表面に沿って配置される縦巾木とを組合せて構成され、前記L字形巾木の前記垂直巾木部は、L字形の内側辺に沿った端面の裏面側部分が飲込み切欠部として切り欠かれた断面形状を有しており、前記飲込み切欠部は、前記L字形の内側辺に沿った端面を表面側から裏面側に向けて斜めに切り欠いて飲込みテーパー面を形成することで設けられており、前記縦巾木は、前記蹴込板とは反対側の辺に沿った表面側に略矩形形状の切欠きを設けることで、裏面側に重合せ段差片が形成された断面形状を有している巾木部材を提供することにより、上記目的を達成したものである。
本発明の階段の巾木構造又は巾木部材によれば、段板や蹴込板が製造誤差や施工誤差によって水平方向や垂直方向から傾いて設置されている場合でも、これらの誤差を吸収して巾木部材を段板や蹴込板に沿って容易に取り付けることができる。
本発明の好ましい一実施形態に係る階段の巾木構造の構成を説明する側面図、及びA−Aに沿った拡大断面図である。 本発明の好ましい一実施形態に係る階段の巾木構造の構成を説明する部分斜視図である。 (a)はL字形巾木の断面形状を説明する断面図、(b)は縦巾木の断面形状を説明する断面図である。 (a)は図2のB−Bに沿った断面図、(b)は図2のC−Cに沿った断面図である。 (a)は段板や蹴込板が傾いて取り付けられた際の巾木部材の取付状態を説明する側面図、(b)は(a)のD−Dに沿った断面図である。 (a)は段板や蹴込板が傾いて取り付けられた際の巾木部材の取付状態を説明する側面図、(b)は(a)のE−Eに沿った断面図である。 回り階段の外側の側壁面に巾木構造を設ける状態を説明する斜視図である。 回り階段の内側の側壁面に巾木構造を設ける状態を説明する、(a)は上面図、(b)は(a)のF−Fに沿った断面図、(c)は(a)のG−Gに沿った断面図である。
本発明の好ましい一実施形態に係る階段の巾木構造10は、図1及び図2に示すように、複数の段板11と複数の蹴込板12とを用いて形成された階段13において、階段13の側壁面14と段板11や蹴込板12との接合部の納まりを良好に仕上げると共に、段板11や蹴込板12との接合部分における側壁面14を防護するための構造として設けられたものである。ここで、複数の段板11と複数の蹴込板12とからなる階段13は、例えば両側の側壁面14にささら桁(図示せず)を取り付けると共に、段板受金具(図示せず)を取り付けて、各段の段板11を水平に支持させ、且つ上段の段板11の下面先端部分と下段の段板11の上面後端部分との間の各間隔部分を覆うようにして、垂直に立設する蹴込板12を各々取り付けることで形成されている。本実施形態の巾木構造10は、段板11や蹴込板12が製造誤差や施工誤差等によって水平方向や垂直方向から傾いて設置されている場合でも、これらの誤差を吸収した状態で、巾木部材15を段板11や蹴込板12に沿って容易に取り付けることができるようにする構造を備えている。
そして、本実施形態の階段の巾木構造10は、複数の段板11と複数の蹴込板12とからなる階段13の側壁面14に、当該段板11及び蹴込板12との接合部に沿って取り付けられる巾木構造であって、段板11の上面に沿って配置される上面巾木部16と、上面巾木部16の一端部から垂直に延設する垂直巾木部17とが一体として形成されたL字形巾木18と、蹴込板12の表面に沿って配置される縦巾木19とを組合せた複数の巾木部材15を用いて構成され、L字形巾木18の垂直巾木部17は、L字形の内側辺に沿った端面の裏面側部分が飲込み切欠部20として切り欠かれた断面形状を有しており、縦巾木19は、蹴込板12とは反対側の辺に沿った表面側に略矩形形状の切欠き21を設けることで、裏面側に重合せ段差片22が形成された断面形状を有しており、L字形巾木18は、上面巾木部16を段板11の上面に沿わせると共に、L字形の角部内側を段板11の段鼻部11aの先端面に当接させつつ垂直巾木部17を垂下させた状態で、階段13の側壁面14に各々取り付けられるようになっており、縦巾木19は、蹴込板12側の辺を蹴込板12の表面に沿わせると共に、重合せ段差片22をL字形巾木18の垂直巾木部17の飲込み切欠部20の裏側に飲み込ませた状態で、階段13の側壁面14に各々取り付けられるようになっている。
また、本実施形態では、飲込み切欠部20は、L字形巾木18の垂直巾木部17のL字形の内側辺に沿った端面を表面側から裏面側に向けて斜めに切り欠いて飲込みテーパー面を形成することで設けられている。
さらに、本実施形態では、L字形巾木18の上面巾木部16は、垂直巾木部17と同様の断面形状を有するように形成されている。
なお、本実施形態では、段板11は、厚さが例えば30mm程度の板部材からなり、蹴込板12から前方に張り出す段鼻部11aの蹴込板12からの鼻出寸法が、例えば18mm程度となるように取り付けられている。また、蹴込板12は、厚さが例えば12mm程度の板部材からなり、上段の段板11の下面先端部分に形成された取付溝11bと下段の段板11の後端面とに上下の端縁部が支持された状態で取り付けられて、上下の段板11の間の間隔部分を閉塞するようになっている。
そして、本実施形態では、巾木構造10に用いる巾木部材15は、上面巾木部16と垂直巾木部17とが一体として形成されたL字形巾木18と、縦巾木19との2部材によって構成されている。
L字形巾木18は、図3(a)に示すような断面形状を有する、例えば全体の厚さt1が6〜15mm程度(本実施形態では9mm)、全体の巾b1が15〜75mm程度(本実施形態では26mm)の木製の帯板状部材である上面巾木部16と、同じく図3(a)に示すような断面形状を有する木製の帯板状部材である垂直巾木部17とからなる。すなわち、本実施形態では、上面巾木部16及び垂直巾木部17は、L字形巾木18の内側辺に沿った端面が、表面側から裏面側(図1参照)に向けて、例えば30〜60°(本実施形態では45°)の角度θ1で斜めに切り欠かれた飲込みテーパー面(飲込み切欠部)20となっている共に、表面の略中央部分に矩形断面形状の凹溝23が形成された、扁平な略直角台形の断面形状を有している。
また、上面巾木部16及び垂直巾木部17は、予め工場等において、強固に且つ精度良く垂直に接合一体化されてL字形巾木18として製品化されたものであり、L字形巾木18の内側辺に沿った飲込みテーパー面20と表面の略中央部分に沿った凹溝23とが、L字形巾木18の角部を介在させた長手方向に沿って連続した状態で設けられることになる。さらに、本実施形態では、上面巾木部16及び垂直巾木部17には、これらの表面を覆うようにして、飲込みテーパー面20の中間部分から飲込みテーパー面20とは反対側の側端面及び裏面まで至る領域に亘って、化粧用シート24が取り付けられている。
さらにまた、本実施形態では、上面巾木部16は、L字形巾木18の角部内側からの長さが、段板11の巾に合わせた例えば245mm程度の、現場におけるカットが不要なジャストカットされた長さとなるように形成されると共に、垂直巾木部17は、その下端部を現場において適宜カットしてその長さや下端面の勾配を調整できるように、上下の段板11間の例えば150〜230mm程度(本実施形態では200mm)の段差よりも、僅かに大きな長さとなるように形成されている。
縦巾木19は、図3(b)に示すような断面形状を有する、例えば全体の厚さt2が6〜15mm程度(本実施形態では9mm)、全体の巾b2が18〜30mm程度(本実施形態では21mm)の木製の帯板状部材である。すなわち、縦巾木19は、蹴込板12とは反対側に配置される辺に沿った表面側(図1参照)に略矩形形状の切欠き21を設けることで、裏面側に重合せ段差片22が形成されると共に、蹴込板12側に配置される辺に沿った端面が、表面側から裏面側に向けて、例えば30〜60°(本実施形態では45°)の角度θ2で斜めに切り欠かれた接合部テーパー面25となった、扁平な略直角台形の断面形状を有している。
また、本実施形態では、縦巾木19には、これの表面を覆うようにして、接合部テーパー面25の中間部分から接合部テーパー面25とは反対側の側端面まで至る領域に亘って、化粧用シート24が取り付けられている。
さらに、本実施形態では、縦巾木19は、現場において適宜カットしてその長さや下端面の勾配を調整できるように、上下の段板11間の例えば150〜230mm程度(本実施形態では200mm)の段差から段板11の厚さ及び下段の上面巾木部16の巾b1を差し引いた長さよりも、僅かに大きな長さとなるように形成されている。
上述の構成を有するL字形巾木18と縦巾木19とからなる巾木部材15を用いて巾木構造10を形成するには、図1及び図2に示すように、階段13の各段において、例えば下段の段板11の上面に沿って側壁面14に取り付けられたL字形巾木18の上面巾木部16の上側の側端面に下端面を載置しつつ、縦巾木19を、接合部テーパー面25が形成された蹴込板12側の辺を当該蹴込板12の表面に隙間無く押し付けた状態で(図4(a)参照)、公知の止付け部材である例えばフィニッシャーを用いて側壁面14に固定する。
しかる後に、L字形巾木18を、L字形の角部内側を段板11の段鼻部11aの先端面に当接させつつ、上面巾木部16の内側辺を段板11の上面に隙間無く押し付けると共に、垂直巾木部17を上面巾木部16に対して垂直下方に垂下させ、これによって、垂直巾木部17の内側辺に沿って斜めに切り欠かれた飲込みテーパー面20を、縦巾木19の重合せ段差片22に表側から重ね合わせた状態、すなわち重合せ段差片22の一部をL字形巾木18の垂直巾木部17の飲込みテーパー面20の裏側に飲み込ませた状態で(図4(a)参照)、公知の止め部材である例えばフィニッシャーを用いて側壁面14に固定する。
なお、本実施形態では、階段13の最下段に取り付けられた巾木部材15は、L字形巾木18及び縦巾木19の下端面が、床面26と側壁面14との接合部に沿って取り付けられた室内巾木27の上側の側端面に載置接合されて、当該室内巾木27と連続することになる。
また、階段13の最上段に取り付けられた巾木部材15の上側の側端面には、上階床面28と側壁面14との接合部に取り付けられた上階巾木29と当該巾木部材15との間に介在する、上段框用巾木部材15’のL字形巾木18’及び縦巾木19’の下端面が載置接合されることになる。これによって、巾木部材15が、框用巾木部材15’を介して上階巾木29と連続することになる。
ここで、上段框用巾木部材15’は、巾木部材15と同様に、L字形巾木18及び縦巾木19と略同様の断面形状を有するL字形巾木18’及び縦巾木19’からなり(図4(b)参照)、巾木部材15と同様に、最上段の段板11の上面に取り付けられたL字形巾木18の上面巾木部16に下端面を載置しつつ、縦巾木19’を、蹴込板12の表面に隙間無く押し付けた状態で固定した後に、L字形巾木18’を、L字形の角部内側を上段框30の段鼻部30aの先端面に当接させつつ(図1、図2参照)、上面巾木部16’の内側辺を上段框30の上面に隙間無く押し付けると共に、垂直巾木部17’を上面巾木部16’に対して垂直下方に垂下させ、縦巾木19’の重合せ段差片22’の一部をL字形巾木18’の垂直巾木部17’の飲込みテーパー面20’の裏側に飲み込ませた状態(図4(b)参照)で固定することによって、上段框用巾木部材15’が取り付けられることになる。
そして、上述の構成を備える本実施形態の巾木構造10及び巾木部材15によれば、段板11や蹴込板12が製造誤差や施工誤差によって水平方向や垂直方向から傾いて設置されている場合でも、これらの誤差を吸収して巾木部材15を段板11や蹴込板12に沿って容易に取り付けることができる。
すなわち、本実施形態によれば、巾木部材15は、上面巾木部16と垂直巾木部17とが一体として形成されたL字形巾木18と、縦巾木19とを組合せて構成され、縦巾木19を蹴込板12の表面に隙間無く押し付けた状態で固定した後に、L字形巾木18を、L字形の角部内側を段板11の段鼻部11aの先端面に当接させつつ、上面巾木部16の内側辺を段板11の上面に隙間無く押し付けると共に、垂直巾木部17を上面巾木部16に対して垂直下方に垂下させ、縦巾木19の重合せ段差片22の一部を垂直巾木部17の飲込み切欠部としての飲込みテーパー面20の裏側に飲み込ませた状態で固定するだけの簡易な作業によって、巾木部材15による巾木構造10を階段13の各段に容易に取り付けることができる。
また、本実施形態では、縦巾木19の重合せ段差片22の一部を垂直巾木部17の飲込み切欠部としての飲込みテーパー面20の裏側に飲み込ませた状態で、L字形巾木18と縦巾木19とが側壁面14に固定されるので、段板11や蹴込板12が水平方向や垂直方向から傾いて設置されている場合でも、これらの誤差を重合せ段差片22と飲込みテーパー面20との重ね合わせ部分で効果的に吸収して、隙間を生じさせないか、隙間が生じてもこれを目立たなくした状態で、巾木部材15を、段板11や蹴込板12に沿って優れた品質の納まりで容易に設置することが可能になる。
例えば図5(a),(b)に示すように、段板11や蹴込板12が傾いていて、段板11と蹴込板12とが90°よりも僅かに大きい角度θ3で接合されている場合でも、縦巾木19の下部において、L字形巾木18の垂直巾木部17の飲込みテーパー面20への重合せ段差片22の飲み込み量が大きくなるだけで、斜め前方から見る例えば居住者の視点からは、垂直巾木部17の内側辺との間に臨む縦巾木19の切欠き21による縦溝の巾が、殆ど変化しないように見えることになって、優れた品質の納まりを容易に確保することが可能になる。
一方、例えば図6(a),(b)に示すように、段板11や蹴込板12が傾いて、段板11と蹴込板12とが90°よりも僅かに小さい角度θ4で接合されている場合でも、縦巾木19の下部において、L字形巾木18の垂直巾木部17の飲込みテーパー面20への重合せ段差片22の飲み込み量が小さくなるだけで、斜め前方から見る例えば居住者の視点からは、垂直巾木部17の内側辺との間に臨む縦巾木19の切欠き21による縦溝の巾が、殆ど変化しないように見えることになって、優れた品質の納まりを容易に確保することが可能になる。
また、本実施形態では、L字形巾木18の垂直巾木部17及び上面巾木部16の表面には、これらの長手方向に沿って凹溝23が連続して設けられているので、当該凹溝23と同様の外観で現れる、垂直巾木部17の内側辺との間に臨む縦巾木19の切欠き21による縦溝と当該凹溝23とが相俟って、図1及び図2に示すように、巾木部材15の装飾性を向上させることが可能になると共に、これらの凹溝23において、フィニッシャー等の止め部材を側壁面14に向けて打ち込むことにより、これらの止め部材を外観上目立たなくすることが可能になる。
さらに、本実施形態では、L字形巾木18の上面巾木部16が、垂直巾木部17と同様の断面形状を有しているので、同じ断面形状の帯板状部材を用いて、L字形巾木18を効率良く製造することが可能になる。
図7は、本実施形態の階段の巾木構造10を、回り階段31の外側の側壁面32に設ける状態を説明するものである。本実施形態の階段の巾木構造10は、図7に示すように、L字形巾木18の垂直巾木部17及び上面巾木部16や、縦巾木19の長さを、段板11の形状や段の高さに合わせて、延長して形成したり、端部を適宜カットして用いると共に、必要に応じて直線形状の横幅木33を介在させることにより、段板11や蹴込板12に沿わせて、回り階段31の外側の側壁面32に容易に設けることも可能である。
また、回り階段31では、蹴込板12が外側の側壁面32に対して90°を越える鈍角で側壁面32に接合する段が存在し(図7では一番上の段)、端面が垂直な縦巾木を用いた場合には、これの蹴込板12側の辺を蹴込板12の表面に沿わせて取り付けた際に、縦巾木の表面と蹴込板12の表面との間には相当の大きさの隙間が生じることになるが、本実施形態では、縦巾木19の蹴込板12側の辺に沿った端面が、表面側から裏面側に向けて斜めに切り欠かれた接合部テーパー面25となっているので、この接合部テーパー面25の裏側に、90°を越える鈍角で接合する蹴込板12の角部を納めることで、縦巾木19の表面の蹴込板12側の辺を、蹴込板12の表面に隙間無く当接させることが可能になり、これによって、回り階段31の外側の側壁面32における巾木部材15の良好な納まりを容易に確保することが可能になる。
図8(a)〜(c)は、本実施形態の階段の巾木構造10を、折返し階段34の内側の側壁面35に設ける状態を説明するものである。本実施形態の階段の巾木構造10は、図8(a)〜(c)に示すように、L字形巾木18の上面巾木部16の長さを段板11の内側の段巾に合わせて短く形成することにより、段板11や蹴込板12に沿わせて、折返し階段34の内側の側壁面34に容易に設けることも可能である。
また、巾木部材15は、折返し階段34の内側の側壁面34に取り付ける場合に、内側の側壁面34の角部において、L字形の角部内側を段板11の段鼻部11aの先端面に当接させつつL字形巾木18を設置して、垂直巾木部17を垂直下方に垂下させた際に、垂下された垂直巾木部17が内側の側壁面34の角部からはみ出さないように、L字形巾木18の巾を予め調整してを巾木部材15を製造しておくこおとが好ましい。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、縦巾木の蹴込板側の辺に沿った端面が、表面側から裏面側に向けて斜めに切り欠かれた接合部テーパー面となっている必要は必ずしも無く、L字形巾木の上面巾木部が、垂直巾木部と同様の断面形状を有している必要は必ずしもない。また、L字形巾木の垂直巾木部及び上面巾木部の表面に、これらの長手方向に沿って凹溝を設ける必要は必ずしもない。
10 階段の巾木構造
11 段板
11a 段鼻部
12 蹴込板
13 階段
14 階段の側壁面
15 巾木部材
16 上面巾木部
17 垂直巾木部
18 L字形巾木
19 縦巾木
20 飲込みテーパー面(飲込み切欠部)
21 略矩形形状の切欠き
22 重合せ段差片
23 凹溝
24 化粧用シート
25 接合部テーパー面

Claims (5)

  1. 複数の段板と複数の蹴込板とからなる階段の側壁面に、当該段板及び蹴込板との接合部に沿って取り付けられる階段の巾木構造であって、
    前記段板の上面に沿って配置される上面巾木部と、該上面巾木部の一端部から垂直に延設する垂直巾木部とが一体として形成されたL字形巾木と、前記蹴込板の表面に沿って配置される縦巾木とを組合せた複数の巾木部材を用いて構成され、
    前記L字形巾木の前記垂直巾木部は、L字形の内側辺に沿った端面の裏面側部分が飲込み切欠部として切り欠かれた断面形状を有しており、
    前記飲込み切欠部は、前記L字形の内側辺に沿った端面を表面側から裏面側に向けて斜めに切り欠いて飲込みテーパー面を形成することで設けられており、
    前記縦巾木は、前記蹴込板とは反対側の辺に沿った表面側に略矩形形状の切欠きを設けることで、裏面側に重合せ段差片が形成された断面形状を有しており、
    前記L字形巾木は、前記上面巾木部を前記段板の上面に沿わせると共に、L字形の角部内側を前記段板の先端面に当接させつつ前記垂直巾木部を垂下させた状態で、階段の前記側壁面に各々取り付けられるようになっており、前記縦巾木は、前記蹴込板側の辺を前記蹴込板の表面に沿わせると共に、前記重合せ段差片を前記L字形巾木の前記垂直巾木部の前記飲込み切欠部の裏側に飲み込ませた状態で、階段の前記側壁面に各々取り付けられるようになっている階段の巾木構造。
  2. 前記縦巾木の前記蹴込板側の辺に沿った端面が、表面側から裏面側に向けて斜めに切り欠かれた接合部テーパー面となっている請求項1記載の階段の巾木構造。
  3. 前記L字形巾木の前記上面巾木部が、前記垂直巾木部と同様の断面形状を有している請求項1又は2記載の階段の巾木構造。
  4. 前記L字形巾木の前記垂直巾木部及び前記上面巾木部の表面には、これらの長手方向に沿って凹溝が連続して設けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載の階段の巾木構造。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の階段の巾木構造に用いる巾木部材であって、
    前記段板の上面に沿って配置される上面巾木部と、該上面巾木部の一端部から垂直に延設する垂直巾木部とが一体として形成されたL字形巾木と、前記蹴込板の表面に沿って配置される縦巾木とを組合せて構成され、
    前記L字形巾木の前記垂直巾木部は、L字形の内側辺に沿った端面の裏面側部分が飲込み切欠部として切り欠かれた断面形状を有しており、
    前記飲込み切欠部は、前記L字形の内側辺に沿った端面を表面側から裏面側に向けて斜めに切り欠いて飲込みテーパー面を形成することで設けられており、
    前記縦巾木は、前記蹴込板とは反対側の辺に沿った表面側に略矩形形状の切欠きを設けることで、裏面側に重合せ段差片が形成された断面形状を有している巾木部材。
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