JP5454778B2 - ボイラ給水システム - Google Patents

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Description

本発明は、ボイラへの給水システムに関するものである。特に、蒸気利用機器からのドレンを給水タンクへ回収してボイラへの給水の昇温を図ると共に、給水タンクへの給水と、たとえば圧縮機の潤滑油などの被冷却液との熱交換により、ボイラへの給水の昇温と被冷却液の冷却とを図るボイラ給水システムに関するものである。
下記特許文献1には、蒸気を用いて動力を起こすスクリュ型膨張機(1)と、このスクリュ型膨張機(1)により駆動される空気圧縮機(2)とを備える蒸気システムが開示されている。
このような蒸気システムでは、スクリュ型膨張機への蒸気供給のために、さらにボイラを備えることが想定される。また、空気圧縮機は、動作中に圧縮熱を生じるので、その冷却(具体的には圧縮機の潤滑油の冷却)が必要となる。
そこで、出願人は先に、ボイラへの給水と圧縮機の潤滑油との熱交換により、ボイラへの給水の昇温と、圧縮機の潤滑油の冷却とを図るボイラ給水システムについて提案し、既に特許出願を済ませている(特願2008−198530、特願2008−198531)。このボイラ給水システムでは、蒸気利用機器からのドレンを給水タンクへ回収することでも、ボイラへの給水の昇温が図られる。
特開昭63−45403号公報
しかしながら、蒸気利用機器からのドレンの回収や、圧縮機の潤滑油との熱交換により、給水タンク内の水温が上昇すると、給水タンクからボイラへの給水ポンプにキャビテーションを起こすおそれがある。
ところで、ボイラの腐食防止のために、ボイラへの給水は、脱気装置にて酸素を除去される必要がある。この脱気装置の設置箇所について検討すると、蒸気利用機器からのドレンを給水タンクへ回収する場合、ドレン中に含まれる酸素も除去できるのが好ましいし、また水温の高い方が酸素を除去し易いといえる。そこで、給水タンクより下流に脱気装置を設けたい場合があるが、その場合、上述した給水ポンプの場合と同様に、脱気装置への導入ポンプにキャビテーションを起こすおそれがある。また、脱気装置が水封式の真空ポンプを備える場合、その封水温度が上がり過ぎて、脱気装置が正常に動作しなくなるおそれもある。
本発明が解決しようとする課題は、蒸気利用機器からのドレンの回収と、被冷却液からの熱回収とにより、ボイラへの給水の昇温と、被冷却液の冷却とを図るボイラ給水システムにおいて、給水タンク内の水温が上昇し過ぎるのを防止することにある。これにより、給水タンクからボイラへの給水ポンプのキャビテーションを防止することを課題とする。また、給水タンクより下流に脱気装置を設ける場合に、脱気装置の導入ポンプや真空ポンプの異常を防止して、脱気装置を正常に運転し続けることを課題とする。
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、給水ポンプを介してボイラへ給水するための水を貯留すると共に、蒸気利用機器からドレンが回収される給水タンクと、この給水タンクへの給水が通されると共に、この水で冷却しようとする被冷却液が通される熱交換器とを備え、前記給水タンクから前記ボイラへの給水経路は、前記熱交換器を介した前記給水タンクへの給水経路とは別に設けられ、前記蒸気利用機器から前記給水タンクへのドレンの回収と、前記熱交換器を介さない給水路による前記給水タンクへの給水との内、一方または双方を、前記給水タンク内の貯留水の温度、または前記給水タンクから前記ボイラへの給水の温度に基づき制御することを特徴とするボイラ給水システムである。
請求項1に記載の発明によれば、蒸気利用機器からのドレンの回収と、被冷却液からの熱回収とにより、ボイラへの給水の昇温と、被冷却液の冷却とを図ることができる。また、給水タンクへのドレンの回収と、熱交換器を介さない給水路による給水タンクへの給水との内、一方または双方を制御することで、給水タンク内の貯留水の温度、または給水タンクからボイラへの給水の温度を調整することができる。従って、水温が上昇し過ぎることを防止することで、給水タンクからボイラへの給水ポンプのキャビテーションを防止することができる。
請求項2に記載の発明は、前記給水タンクから水が導入され、水中の酸素の除去を図った後、前記ボイラへ導出するか前記給水タンクへ戻す脱気装置をさらに備え、前記蒸気利用機器から前記給水タンクへのドレンの回収と、前記熱交換器を介さない給水路による前記給水タンクへの給水との内、一方または双方を、前記給水タンク内の貯留水の温度、または前記給水タンクから前記ボイラもしくは前記脱気装置への給水の温度に基づき制御することを特徴とする請求項1に記載のボイラ給水システムである。
請求項2に記載の発明によれば、給水タンクへのドレンの回収と、熱交換器を介さない給水路による給水タンクへの給水との内、一方または双方を制御することで、給水タンク内の貯留水の温度、または給水タンクからボイラもしくは脱気装置への給水の温度を調整することができる。従って、水温が上昇し過ぎることを防止することで、給水タンクからボイラへの給水ポンプのキャビテーションを防止することができる。また、給水タンクより下流に脱気装置を設けても、脱気装置の導入ポンプや真空ポンプの異常を防止して、脱気装置を正常に運転し続けることができる。
請求項3に記載の発明は、前記給水タンク内の貯留水の温度、または前記給水タンクから前記ボイラもしくは前記脱気装置への給水の温度を、水温センサにより監視し、前記給水タンク内の貯留水の水位を、水位センサにより監視し、前記給水タンクには、前記熱交換器を介して給水可能とされると共に、前記給水路を介して給水可能とされ、前記水温センサと前記水位センサとの各検出信号に基づき、前記給水路を介した前記給水タンクへの給水を制御することを特徴とする請求項2に記載のボイラ給水システムである。
請求項3に記載の発明によれば、水温センサと水位センサとの各検出信号に基づき、熱交換器を介さない給水路による給水タンクへの給水を制御することで、給水タンク内の水位を所望に維持しながら、水温が上昇し過ぎることを防止することができる。
請求項4に記載の発明は、前記蒸気利用機器から前記給水タンクへのドレンの回収の有無が、ドレン弁の開閉により切り替えられ、前記水温センサと前記水位センサとの各検出信号に基づき、前記給水路を介した前記給水タンクへの給水を制御することに代えてまたはこれに加えて、前記ドレン弁を制御することを特徴とする請求項3に記載のボイラ給水システムである。
請求項4に記載の発明によれば、水温センサと水位センサとの各検出信号に基づき、ドレン弁を制御して、給水タンクへのドレンの回収の有無を切り替えることで、給水タンク内の水温が上昇し過ぎることを防止することができる。
請求項5に記載の発明は、前記水温センサによる検出温度が強制給水開始温度以上となり、且つ前記水位センサによる検出水位が上限水位未満の場合、前記給水路を介して前記給水タンクに給水し、前記水位センサによる検出水位が上限水位以上となると、前記給水路を介した前記給水タンクへの給水を停止することを特徴とする請求項3または請求項4に記載のボイラ給水システムである。
請求項5に記載の発明によれば、給水タンク内の水温が設定以上の場合、給水タンク内の水位との関係で給水タンクへ給水できるときは、給水タンクに給水して、給水タンク内の水温を下げることができる。
請求項6に記載の発明は、前記水温センサによる検出温度が強制給水開始温度未満の場合、前記給水タンク内の水位を設定範囲に維持するように、前記水位センサの検出信号に基づき、前記給水路を介した前記給水タンクへの給水を制御することを特徴とする請求項5に記載のボイラ給水システムである。
請求項6に記載の発明によれば、給水タンク内の水温が設定未満の場合、水位センサの検出信号に基づき、熱交換器を介さない給水路による給水タンクへの給水を制御することで、給水タンク内の水位を設定範囲に維持することができる。
請求項7に記載の発明は、前記水温センサによる検出温度がドレン回収停止温度以上となり、且つ前記水位センサによる検出水位が上限水位以上の場合、前記給水タンクへのドレンの回収を停止し、前記水温センサによる検出温度がドレン回収再開温度以下となると、前記給水タンクへのドレンの回収を再開することを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載のボイラ給水システムである。
請求項7に記載の発明によれば、給水タンク内の水温が設定以上の場合、給水タンク内の水位との関係で給水タンクへ給水できないときは、給水タンクへのドレンの回収を停止して、給水タンク内の水温の上昇を防止することができる。
請求項8に記載の発明は、前記水温センサによる検出温度が熱交給水停止温度以上となり、且つ前記水位センサによる検出水位が上限水位以上の場合、前記熱交換器への給水を停止し、前記水温センサによる検出温度が熱交給水再開温度以下となると、前記熱交換器への給水を再開することを特徴とする請求項3〜7のいずれか1項に記載のボイラ給水システムである。
請求項8に記載の発明によれば、給水タンク内の水温が設定以上の場合、給水タンク内の水位との関係で給水タンクへ給水できないときは、熱交換器への給水を停止することで、被冷却液からの熱回収を停止して、給水タンク内の水温の上昇を防止することができる。
請求項9に記載の発明は、前記水温センサによる検出温度が脱気停止温度以上となった場合、前記脱気装置の運転を停止し、前記水温センサによる検出温度が脱気再開温度以下となった場合、前記脱気装置の運転を再開することを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載のボイラ給水システムである。
請求項9に記載の発明によれば、給水タンク内の水温が上昇し過ぎて、脱気装置が正常に動作しなくなる前に、脱気装置の運転を停止して、トラブルを未然に防止することができる。
請求項10に記載の発明は、前記脱気停止温度は、前記強制給水開始温度、前記ドレン回収停止温度または前記熱交給水停止温度よりも高く設定されることを特徴とする請求項9に記載のボイラ給水システムである。
請求項10に記載の発明によれば、制御温度に差を付けることで、水温の上昇による脱気装置の異常発生前に、給水タンクへ給水して水温を低下させたり、給水タンクへのドレンの回収を停止して水温の上昇を防止したり、熱交換器による被冷却液からの熱回収を停止して水温の上昇を防止したりすることができる。
さらに、請求項11に記載の発明は、前記熱交換器は、前記給水タンクへの給水が通されると共に、圧縮機との間で前記被冷却液としての潤滑油が循環され、前記圧縮機から前記熱交換器へ供給される潤滑油を設定温度に維持するように、前記熱交換器に通す水量を調整することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のボイラ給水システムである。
請求項11に記載の発明によれば、給水タンクへの給水または給水タンクからの循環水と、圧縮機の潤滑油との熱交換により、給水の昇温と、潤滑油の冷却とを図ることができる。しかも、熱交換器に通す水量を調整することで、圧縮機の潤滑油を設定温度に維持することができる。
本発明のボイラ給水システムによれば、蒸気利用機器からのドレンの回収と、被冷却液からの熱回収とにより、ボイラへの給水の昇温と、被冷却液の冷却とを図ることができる。この際、給水タンクへのドレンの回収や、熱交換器を介さない給水路による給水タンクへの給水を制御することで、給水タンク内の水温が上昇し過ぎるのを防止することができる。これにより、給水タンクからボイラへの給水ポンプのキャビテーションを防止することができる。また、給水タンクより下流に脱気装置を設ける場合には、脱気装置の導入ポンプや真空ポンプの異常を防止して、脱気装置を正常に運転し続けることもできる。
本発明のボイラ給水システムの実施例1を示す概略図である。 本発明のボイラ給水システムの実施例2を示す概略図である。 本発明のボイラ給水システムの実施例3を示す概略図である。
以下、本発明のボイラ給水システムについて、実施例に基づきさらに詳細に説明する。
図1は、本発明のボイラ給水システムの実施例1を示す概略図である。
本発明のボイラ給水システム1は、ボイラ2への給水系統に適用される。
ボイラ2は、蒸気ボイラであれば、その構成を特に問わない。ボイラ2には、給水タンク3からの水が給水ポンプ4を介して供給される。給水ポンプ4を制御することで、ボイラ2内は所望水位に維持される。
本実施例のボイラ給水システム1は、後述するように軟水装置5と脱気装置6とを備えるので、ボイラ2には、脱気された軟水が供給される。軟水を用いることで、ボイラ2内へのスケールの付着を防止することができる。また、脱気水を用いることで、ボイラ2を腐食から保護することができる。
ボイラ2に供給された水は、ボイラ2で蒸気化される。ボイラ2からの蒸気は、所望により蒸気ヘッダなどを介して、一または複数の各種の蒸気利用機器へ供給される。この種の蒸気利用機器の一つとして、図示例では蒸気駆動式圧縮機ユニット7がある。蒸気駆動式圧縮機ユニット7は、蒸気を用いて動力を起こす蒸気エンジン8と、この蒸気エンジン8により駆動される圧縮機9とを備える。
蒸気エンジン8は、たとえばスクリュ式蒸気エンジンである。スクリュ式蒸気エンジンは、互いにかみ合うスクリュロータ間に蒸気が導入され、その蒸気によりスクリュロータを回転させつつ蒸気を膨張して減圧し、その際のスクリュロータの回転により動力を得る装置である。
蒸気エンジン8には、給蒸路10を介して蒸気が供給され、蒸気エンジン8にて使用後の蒸気は、排蒸路11へ排出される。蒸気エンジン8は、蒸気を膨張して減圧するので、蒸気エンジン8にて使用後の蒸気は、減圧弁通過後の蒸気として、他の蒸気利用機器にて利用することができる。ところで、蒸気エンジン8への給蒸路10には、給蒸弁12が設けられており、この給蒸弁12の開閉または開度を制御することで、蒸気エンジン8の作動の有無または出力を調整できる。
圧縮機9は、たとえばスクリュ式圧縮機である。スクリュ式圧縮機は、互いにかみ合って回転するスクリュロータ間に気体を吸入して、スクリュロータの回転により圧縮して吐出する装置である。より具体的には、本実施例のスクリュ式圧縮機は、油潤滑式の空気圧縮機とされる。この場合、ケーシング内で互いにかみ合って回転するスクリュロータの潤滑と、圧縮空気を作り出す空間の形成のために、ケーシング内に潤滑油が存在する。この潤滑油は、所望温度に水冷されることで、圧縮機に発生する圧縮熱の冷却の役目も担うものである。潤滑油が水冷されて所望温度に維持されることで、圧縮しようとする空気が膨張する不都合も回避される。但し、本実施例のボイラ給水システム1において、圧縮機9は、その潤滑油の冷却が必要であれば、その構成を特に問わないし、圧縮する対象も空気に限らない。
圧縮機9は、蒸気エンジン8により駆動される。具体的には、スクリュ式蒸気エンジンのスクリュロータの回転駆動力を用いて、スクリュ式圧縮機のスクリュロータが回転される。本実施例では、圧縮機9は、空気圧縮機であるから、給気口13から外気を吸入して圧縮し、圧縮空気路14へ圧縮空気を吐出する。圧縮機9からの圧縮空気は、圧縮空気路14を介して、一または複数の圧縮空気利用機器(図示省略)へ送られる。
ところで、後述するように、本実施例のボイラ給水システム1では、蒸気駆動式圧縮機ユニット7を停止させる場合があるので、その場合でも圧縮空気を製造できるように、電気駆動式圧縮機ユニット(図示省略)を備えるのが好ましい。この際、蒸気駆動式圧縮機ユニット7の圧縮機9と、電気駆動式圧縮機ユニットの圧縮機とを共通化して、蒸気エンジン8と電動機とで共通の圧縮機を駆動可能としてもよい。この場合、圧縮機は、蒸気エンジン8と電動機との内、一方または双方で駆動可能とされる。
圧縮機9の潤滑油は、給水タンク3への給水と、熱交換器15において熱交換されることで、冷却可能とされる。具体的には、熱交換器15は、圧縮機9から供給路16を介して潤滑油が供給され、その潤滑油は排出路17を介して圧縮機9へ戻される。また、熱交換器15は、熱交給水路18を介して水が供給され、その水は熱交排水路19を介して給水タンク3へ排出される。このような構成であるから、熱交換器15において、潤滑油と水とが熱交換され、潤滑油は冷却を図られる一方、水は昇温を図られる。
圧縮機9から熱交換器15への供給路16には、潤滑油の温度を検出する液温センサ20が設けられる。一方、熱交換器15から圧縮機9への排出路17には、循環ポンプ21が設けられる。この循環ポンプ21を作動させることで、圧縮機9と熱交換器15との間で潤滑油が循環される。
但し、場合により、循環ポンプ21は省略可能である。油潤滑式の圧縮機9の場合、通常、その出口において、オイルセパレータ(図示省略)を介して、圧縮空気と潤滑油とが分離される。そして、圧縮機9からの潤滑油は、オイルセパレータを介して熱交換器15へ供給される。この場合、オイルセパレータの内圧により、潤滑油が熱交換器15へ押し出される一方、圧縮機9の吸込みにより、熱交換器15から圧縮機9へ潤滑油が戻される。これにより、循環ポンプ21がなくても、圧縮機9と熱交換器15との間で、潤滑油を循環させることが可能となる。
一方、熱交換器15への熱交給水路18には、熱交給水ポンプ22が設けられる。この熱交給水ポンプ22は、インバータ23により回転数を制御可能とされる。これにより、熱交給水ポンプ22から熱交換器15への給水量が調整可能とされる。液温センサ20の検出信号に基づき、インバータ23により熱交給水ポンプ22を制御することで、圧縮機9の潤滑油の温度を調整することができる。本実施例では、圧縮機9から熱交換器15へ供給される潤滑油を設定温度に維持するように、熱交換器15への給水量が調整される。
給水タンク3は、ボイラ2への給水を貯留すると共に、蒸気利用機器からドレンが回収される。蒸気利用機器からのドレンは、ドレン回収路24を介して給水タンク3へ供給される。蒸気利用機器から給水タンク3へのドレンの回収の有無は、適宜の手段で切り替え可能とされる。たとえば、本実施例では、ドレン回収路24には、給水タンク3の手前で分岐されており、その分岐路25にはドレン弁26が設けられている。この場合、ドレン弁26を閉鎖しておけば、蒸気利用機器からのドレンは、給水タンク3へ回収され、ドレン弁26を開放しておけば、蒸気利用機器からのドレンは、給水タンク3へ回収されることなく捨てられる。
但し、ドレン弁26は、ドレン回収路24の内、前記分岐路25との接続部よりも下流部に設けてもよい。その場合、ドレン弁26を開放しておけば、蒸気利用機器からのドレンは、給水タンク3へ回収され、ドレン弁26を閉鎖しておけば、蒸気利用機器からのドレンは、給水タンク3へ回収されることなく捨てられる。また、ドレン弁26は、ドレン回収路24と分岐路25との分岐部に設けられる三方弁でもよい。この場合、蒸気利用機器からのドレンを給水タンク3へ回収するか否かは、三方弁により切り替えられる。
給水タンク3は、軟水装置5から適宜、軟水を供給可能とされる。軟水装置5は、イオン交換樹脂などを用いて、原水中に含まれるカルシウムやマグネシウムなどの硬度分を除去する装置である。図示例の場合、軟水装置5は、原水ポンプ27を介して原水が供給され、硬度分を除去した水を、給水弁28を介して給水タンク3へ導出する。
給水タンク3には水位センサ29が設けられ、この水位センサ29により、給水タンク3内の水位が監視される。水位センサ29は、その構成を特に問わないが、たとえば水位に比例した出力を得ることができる静電容量式の水位センサが用いられる。この水位センサ29の検出信号に基づき給水弁28を制御することで、給水タンク3内は所望水位に維持される。具体的には、下限水位以下となると、軟水装置5からの給水を開始し、上限水位以上となると、軟水装置5からの給水を停止する。これにより、給水タンク3内の水位は、下限水位と上限水位との間に維持される。なお、軟水装置5から給水タンク3への給水の有無は、本実施例では給水弁28を開閉することで切り替えられる。この際、給水弁28の開閉に連動して、原水ポンプ27の作動の有無が切り替えられる。
軟水装置5から給水タンク3への給水路30は、給水弁28よりも上流部において分岐し、この分岐路31は、補助タンク32へ接続される。そして、補助タンク32内の水が、上述したように、熱交給水路18を介して熱交換器15へ供給される。補助タンク32内は、適宜の手段で、所望水位に維持される。たとえば、ボールタップ33、および所望によりさらに定水位弁(図示省略)を用いて、補助タンク32内の水位は設定範囲に維持される。なお、ボールタップ33などによる止水解除の有無と連動して、原水ポンプ27の作動の有無が切り替えられる。
給水タンク3内の水は、脱気装置6により、水中から酸素の除去が図られると共に、給水路34を介してボイラ2へ供給可能とされる。給水タンク3からボイラ2への給水路34には、給水タンク3の側から順に、後述するクッションタンク35と、前述した給水ポンプ4とが設けられる。
脱気装置6は、その構成を特に問わないが、典型的には真空式脱気装置または膜式脱気装置が用いられる。真空式脱気装置は、容器内の気体を外部へ吸引排出しつつ、容器内へノズルから水を噴霧することで、水中から酸素の除去を図る装置である。膜式脱気装置は、気体透過膜を介した一方の領域を減圧しつつ他方の領域に水を通して、水中から酸素の除去を図る装置である。いずれの場合も、脱気後の水は、ボイラへ供給されるか、給水タンクへ戻される。
図示例の脱気装置6は、真空式脱気装置であり、詳細は特開2007−260520号公報に開示される。念のため、その構成を簡単に説明すると、脱気装置6は、縦向き円筒状の中空の容器36を備える。この容器36内へは、ノズル37から水が噴霧可能とされる。ノズル37から噴霧された水を貯留することで、容器36内は液相部と気相部とに分けられる。給水タンク3内の水は、導入路38を介してノズル37へ送られる。導入路38に設けた導入ポンプ39を用いて、ノズル37から容器36内の気相部に水が噴霧される。気相部内の気体は、水封式の真空ポンプ40により外部へ吸引排出可能とされる。従って、真空ポンプ40を作動させた状態で、ノズル37から水を噴霧すれば、水中から酸素の除去を図ることができる。このようにして溶存酸素が除去された水は、容器36内に貯留され、所望により導出ポンプ41を作動させることで、導出路42を介してボイラ2などへ供給される。
本実施例では、脱気装置6により脱気された水は、中空容器からなるクッションタンク35へ供給される。そして、このクッションタンク35内の水が、所望により、給水ポンプ4を介してボイラ2へ供給される。
クッションタンク35は、脱気装置6から水が供給可能とされると共に、給水タンク3からも水が供給可能とされる。従って、ボイラ2が要求する水量が少ない場合、脱気装置6からクッションタンク35へ供給される水は、クッションタンク35をあふれると、給水タンク3へ戻される。逆に、ボイラ2が要求する水量が多い場合、脱気装置6からクッションタンク35へ供給される水量では十分でないと、給水タンク3内の水が直接にクッションタンク35へ供給される。このような点から、給水タンク3からボイラ2への給水路34の内、脱気装置6からの導出路42との接続部(クッションタンク35)より上流部は、給水タンク3からボイラ2への給水路であると共に、脱気装置6から給水タンク3への戻し路でもある。
給水タンク3内の貯留水の温度、または給水タンク3からボイラ2もしくは脱気装置6への給水の温度を監視するために、適宜の箇所に水温センサ43が設けられる。本実施例では、後述するように脱気装置6を停止させる場合もあるので、脱気装置6が停止しても水の流れがある箇所、具体的には給水タンク3からボイラ2への給水路34(前述したように、脱気装置6から給水タンク3への戻し路を兼ねてもよい)に、水温センサ43を設けるのがよい。図示例では、給水タンク3とクッションタンク35との間の管路に、水温センサ43を設けている。
次に、本実施例のボイラ給水システム1の動作について説明する。
ボイラ給水システム1は、蒸気利用機器から給水タンク3へのドレンの回収と、熱交換器15を介さない給水路30による給水タンク3への給水との内、一方または双方を、給水タンク3内の貯留水の温度、または給水タンク3からボイラ2もしくは脱気装置6への給水の温度に基づき制御する。
本実施例では、水温センサ43と水位センサ29との各検出信号に基づき、給水弁28の開閉を制御して、熱交換器15を介さない給水路30による給水タンク3への給水を制御する。また、これに代えてまたはこれに加えて、水温センサ43と水位センサ29との各検出信号に基づき、ドレン弁26の開閉を制御して、蒸気利用機器から給水タンク3へのドレンの回収の有無を制御する。
まず、給水弁28の制御について説明すると、通常の場合、つまり水温センサ43による検出温度が強制給水開始温度未満の場合、給水タンク3内の水位を設定範囲に維持するように、水位センサ29の検出信号に基づき、給水弁28の開閉を制御して、給水路30を介した給水タンク3への給水を制御する。すなわち、前述したように、給水タンク3内の水位が下限水位以下となると、給水弁28を開けて給水タンク3へ給水を開始する一方、給水タンク3内の水位が上限水位以上となると、給水弁28を閉じて給水タンク3への給水を停止する。
ところが、給水タンク3には、熱交換器15を介さない給水路30による給水の他、熱交換器15を介した給水や、ドレン回収路24を介したドレンの回収もなされる。そして、熱交換器15を介した給水や、ドレン回収路24からのドレンは、比較的高温であるため、給水タンク3内の水は昇温される。これは、省エネルギーの観点からは好ましいが、給水タンク3内の貯留水の温度が高くなり過ぎると、給水タンク3より下流に設けた各ポンプ4,39,41にキャビテーションを起こしたり、脱気装置6の真空ポンプ40にも、封水温度との関係で不都合を来したりするおそれがある。
そこで、水温センサ43による検出温度が強制給水開始温度以上となり、且つ水位センサ29による検出水位が上限水位未満の場合、給水弁28を開いて、給水路30を介して給水タンク3に強制的に給水する。その後、水位センサ29による検出水位が上限水位以上となると、給水弁28を閉じて、給水路30を介した給水タンク3への給水を停止する。このようにして、給水タンク3に給水できる場合は、ドレン回収を止めることなく、給水タンク3への給水で水温を下げることができる。
なお、給水タンク3内の貯留水が強制給水開始温度以上で上限水位未満として、給水路30を介して給水タンク3に給水を開始した場合において、水位センサ29による検出水位が上限水位以上となる前に、水温センサ43による検出温度が強制給水停止温度以下になると、給水路30を介した給水タンク3への給水を停止するよう制御してもよい。
以上のようにして、給水タンク3内の貯留水の温度が設定よりも高くなれば、給水タンク3内へ強制的に給水して、給水タンク3内の水温を下げるのであるが、給水タンク3内の水位との関係で、それ以上、給水タンク3へ給水できない場合には、ドレン弁26を制御して、給水タンク3へのドレンの回収を停止すればよい。
すなわち、水温センサ43による検出温度がドレン回収停止温度以上となり、且つ水位センサ29による検出水位が上限水位以上の場合、給水タンク3へのドレンの回収を停止する。その後、水温センサ43による検出温度がドレン回収再開温度以下となると、給水タンク3へのドレンの回収を再開する。このようにして、給水ポンプ4や脱気装置6に異常が発生しない水温の寸前まで、給水タンク3へドレンを回収することができる。
なお、給水タンク3内の貯留水がドレン回収停止温度以上で上限水位以上として、給水タンク3へのドレンの回収を停止した場合において、水温センサ43による検出温度がドレン回収再開温度以下となる前に、水位センサ29による検出水位が下限水位以下となると、水位センサ29による検出水位が上限水位以上となるか、水温センサ43による検出温度がドレン回収再開温度以下となるまで、給水路30を介して給水タンク3へ給水するよう制御してもよい。そして、水温センサ43による検出温度がドレン回収再開温度以下となると、給水タンク3へのドレンの回収を再開すればよい。
また、このようなドレン弁26の制御と同様の理由で、熱交換器15への給水を制御してもよい。すなわち、水温センサ43による検出温度が熱交給水停止温度以上となり、且つ水位センサ29による検出水位が上限水位以上の場合、熱交給水ポンプ22を制御して、熱交換器15への給水を停止してもよい。この際、通常、蒸気駆動式圧縮機ユニット7を停止することになる。つまり、給蒸弁12を閉じて蒸気エンジン8を停止すると共に、熱交給水ポンプ22を停止して熱交換器15への給水を停止する。これにより、蒸気駆動式圧縮機ユニット7では圧縮空気の製造ができなくなるが、前述したように電気駆動式の圧縮機により、圧縮空気が製造される。
その後、水温センサ43による検出温度が熱交給水再開温度以下となると、熱交換器15への給水を再開する。つまり、蒸気駆動式圧縮機ユニット7の運転を再開することになる。つまり、給蒸弁12を開いて蒸気エンジン8の駆動を可能とすると共に、熱交給水ポンプ22を作動して熱交換器15への給水を可能とする。
なお、給水タンク3内の貯留水が熱交給水停止温度以上で上限水位以上として、熱交換器15への給水を停止した場合において、水温センサ43による検出温度が熱交給水再開温度以下となる前に、水位センサ29による検出水位が下限水位以下となると、水位センサ29による検出水位が上限水位以上となるか、水温センサ43による検出温度が熱交給水再開温度以下となるまで、給水路30を介して給水タンク3へ給水するよう制御してもよい。そして、水温センサ43による検出温度が熱交給水再開温度以下となると、蒸気駆動式圧縮機ユニット7の運転を再開すればよい。
このようにして、給水タンク3への強制給水、ドレンの回収停止、および圧縮機9からの熱回収の停止を行うことで、給水タンク3からボイラ2や脱気装置6へ供給する水温が上昇し過ぎることを防止するのであるが、万一、それでも水温が上昇し続ける場合には、脱気装置6が異常を起こす前に、脱気装置6の運転を停止するのが好ましい。具体的には、水温センサ43による検出温度が脱気停止温度以上となった場合、脱気装置6の運転を停止する。その後、水温センサ43による検出温度が脱気再開温度以下となった場合、脱気装置6の運転を再開すればよい。
なお、脱気装置6は、水温センサ43による検出温度が脱気停止温度以上となって強制的に運転を停止させている間以外は、常に運転を継続してもよいし、ボイラ2の運転と連動して運転してもよい。
ところで、強制給水開始温度、ドレン回収停止温度、熱交給水停止温度は、本実施例では同一の温度(たとえば90℃)とされるが、互いに異なる温度としてもよい。異なる温度とすることで、制御に優先順位を付けることができる。また、異なる温度とすることに代えて、タイマを用いて、各制御の開始に時間差を設けることで、制御に優先順位を付けてもよい。たとえば、ドレン回収停止温度と熱交給水停止温度とを同一温度とするが、ドレン弁26を開いた後、設定時間経過後に、まだ熱交給水停止温度以上であれば、熱交換器15への給水を停止するよう制御してもよい。
また、強制給水停止温度、ドレン回収再開温度、熱交給水再開温度は、本実施例では同一の温度(たとえば85℃)とされるが、互いに異なる温度としてもよい。異なる温度とすることで、制御に優先順位を付けることができる。
さらに、脱気停止温度は、強制給水開始温度、ドレン回収停止温度および熱交給水停止温度よりも高い温度(たとえば92℃)に設定されるのがよい。これにより、水温の上昇による脱気装置6の異常発生前に、給水タンク3へ給水して水温を低下させたり、給水タンク3へのドレンの回収を停止して水温の上昇を防止したり、熱交換器15による熱回収を停止して水温の上昇を防止することができる。なお、脱気再開温度は、本実施例では、強制給水開始温度、ドレン回収停止温度、熱交給水停止温度と同一の温度(たとえば90℃)とされるが、互いに異なる温度としてもよい。
以上のとおり、本実施例のボイラ給水システム1によれば、蒸気利用機器からのドレンの回収と、圧縮機9からの熱回収とにより、ボイラ2への給水の昇温と、圧縮機9の潤滑油の冷却とを図ることができる。この際、熱交換器15を介さない給水路30による給水タンク3への給水や、給水タンク3へのドレンの回収や、蒸気駆動式圧縮機ユニット7の運転を制御することで、給水タンク3内の水温が上昇し過ぎるのを防止することができる。これにより、給水タンク3からボイラ2への給水ポンプ4のキャビテーションを防止することができる。また、給水タンク3より下流に脱気装置6を設ける場合でも、脱気装置6の導入ポンプ39や導出ポンプ41や真空ポンプ40の異常を防止して、脱気装置6を正常に運転し続けることができる。
図2は、本発明のボイラ給水システム1の実施例2を示す概略図である。本実施例2のボイラ給水システム1は、基本的に前記実施例1と同様である。そこで、以下では、両者の異なる点を中心に説明し、対応する箇所には同一の符号を付して説明する。
本実施例2は、補助タンク32の設置箇所において、前記実施例1と異なる。前記実施例1では、軟水装置5からの軟水は、給水弁28を介して給水タンク3へ供給されると共に、補助タンク32を介して熱交換器15へ供給された。これに対し、本実施例2では、軟水装置5からの軟水は、一旦、補助タンク32に貯留され、補助タンク32内の水が、送水ポンプ44および給水弁28を介して給水タンク3へ供給されると共に、熱交給水ポンプ22を介して熱交換器15へ供給される。
本実施例2の場合、補助タンク32内は、適宜軟水装置5から給水されることで、所望水位に維持される。そして、補助タンク32内の水は、前記実施例1と同様に、熱交給水路18を介して熱交換器15へ供給され、熱交換器15において圧縮機9からの潤滑油と熱交換された後、熱交排水路19を介して給水タンク3へ排出される。また、補助タンク32内の水は、送水ポンプ44と給水弁28とを介して、給水タンク3へ供給可能とされる。本実施例2の場合、給水弁28の開放の有無と連動して、送水ポンプ44の作動の有無が制御される。その他の構成および制御は、前記実施例1と同様のため、説明を省略する。
図3は、本発明のボイラ給水システム1の実施例3を示す概略図である。本実施例3のボイラ給水システム1は、基本的に前記実施例1と同様である。そこで、以下では、両者の異なる点を中心に説明し、対応する箇所には同一の符号を付して説明する。
本実施例3は、熱交換器15への給水経路において、前記実施例1と異なる。前記実施例1では、軟水装置5からの軟水は、給水弁28を介して給水タンク3へ供給されると共に、熱交換器15を介して給水タンク3へ供給された。これに対し、本実施例3では、軟水装置5からの軟水は、一旦、給水タンク3に貯留され、給水タンク3の水が、熱交換器15に循環供給される。
本実施例3の場合も、前記実施例1と同様に、基本的には、給水タンク3内は、適宜軟水装置5から給水されることで、所望水位に維持される。異なる点は、給水タンク3内の水が、熱交給水路18を介して熱交換器15へ供給され、熱交換器15において圧縮機9からの潤滑油と熱交換された後、熱交排水路19を介して給水タンク3へ戻される点である。その他の構成および制御は、前記実施例1と同様のため、説明を省略する。
本発明のボイラ給水システム1は、前記各実施例の構成に限らず適宜変更可能である。たとえば、前記各実施例では、水温センサ43と水位センサ29との各検出信号に基づき、熱交換器15を介さない給水タンク3への給水と、蒸気利用機器から給水タンク3へのドレンの回収と、熱交換器15を介した給水タンク3への給水とを制御する例を説明したが、場合により、これらの内のいずれか一つまたは二つだけを制御してもよい。熱交換器15を介さない給水タンク3への給水を制御しない場合、給水弁28は、給水タンク3内の水位を所望に維持するように、水位センサ29の検出信号に基づき開閉を制御されるだけでよい。また、蒸気利用機器から給水タンク3へのドレンの回収を制御しない場合、ドレン回収路24への分岐路25やドレン弁26の設置を省略して、蒸気利用機器からのドレンを常に給水タンク3へ回収すればよい。さらに、熱交換器15を介した給水タンク3への給水を制御しない場合、熱交給水ポンプ22は、水温センサ43や水位センサ29の検出信号とは無関係に、液温センサ20の検出信号に基づき制御されればよい。
また、前記各実施例では、液温センサ20の検出温度に基づき、熱交給水ポンプ22をインバータ制御したが、インバータ制御する代わりに、以下に述べるように構成され制御されてもよい。すなわち、熱交給水ポンプ22から熱交換器15への熱交給水路18の中途と、熱交換器15から給水タンク3への熱交排水路19の中途とをバイパス路で接続し、熱交給水路18とバイパス路との分岐部に、温調三方弁を設けてもよい。この場合、液温センサ20の検出温度に基づき温調三方弁を制御することで、熱交給水ポンプ22からの水を熱交換器15へ供給するか、熱交換器15を介さずにバイパス路へ供給するかの分配割合を調整することができる。これにより、熱交換器15へ供給する冷却水量を調整して、圧縮機9の潤滑油を所望温度に維持することができる。
また、前記各実施例では、蒸気エンジン8により駆動される圧縮機9の冷却について説明したが、従来公知の電気により駆動される通常の圧縮機に対しても同様に適用できる。
また、前記各実施例では、熱交換器15に圧縮機9の潤滑油を循環させて、圧縮機9の冷却を図る場合について説明したが、本発明のボイラ給水システム1は、圧縮機9の冷却に限らず、それ以外の用途にも幅広く対応可能である。その場合、熱交換器15には、圧縮機9の潤滑油に代えて、冷却を図ろうとする液体を通せばよい。つまり、熱交換器15に通す被冷却液は、圧縮機9の潤滑油に限らず、適宜変更可能である。
また、前記各実施例では、脱気装置6は、給水タンク3の二次側(下流側)に設けたが、場合により、給水タンク3の一次側(上流側)に設けてもよい。その場合でも、前記各実施例の場合と同様に、給水タンク3からボイラ2への給水ポンプ4のキャビテーションを防止することができる。
また、前記各実施例では、脱気装置6は、給水タンク3から水を導入して、脱気を図った後、ボイラ2への給水路34(クッションタンク35)へ吐出したが、脱気装置6からの脱気水を給水タンク3へ直接に戻してもよい。つまり、給水タンク3と脱気装置6とで水を循環させてもよい。
また、前記各実施例では、脱気装置6からの導出路42は、クッションタンク35に接続したが、クッションタンク35から給水ポンプ4への給水路34の中途に接続してもよい。さらに、いずれの場合でも、クッションタンク35は、省略可能である。クッションタンク35を省略する場合、給水タンク3からボイラ2への給水路34に、脱気装置6からの脱気後の導出路42を合流させればよい。
1 ボイラ給水システム
2 ボイラ
3 給水タンク
4 給水ポンプ
5 軟水装置
6 脱気措置
7 蒸気駆動式圧縮機ユニット
8 蒸気エンジン
9 圧縮機
15 熱交換器
20 液温センサ
22 熱交給水ポンプ
23 インバータ
24 ドレン回収路
26 ドレン弁
28 給水弁
29 水位センサ
30 給水路(熱交換器を介さない給水タンクへの給水路)
34 給水路(給水タンクからボイラへの給水路)
43 水温センサ

Claims (11)

  1. 給水ポンプを介してボイラへ給水するための水を貯留すると共に、蒸気利用機器からドレンが回収される給水タンクと、
    この給水タンクへの給水が通されると共に、この水で冷却しようとする被冷却液が通される熱交換器とを備え、
    前記給水タンクから前記ボイラへの給水経路は、前記熱交換器を介した前記給水タンクへの給水経路とは別に設けられ、
    前記蒸気利用機器から前記給水タンクへのドレンの回収と、前記熱交換器を介さない給水路による前記給水タンクへの給水との内、一方または双方を、前記給水タンク内の貯留水の温度、または前記給水タンクから前記ボイラへの給水の温度に基づき制御する
    ことを特徴とするボイラ給水システム。
  2. 前記給水タンクから水が導入され、水中の酸素の除去を図った後、前記ボイラへ導出するか前記給水タンクへ戻す脱気装置をさらに備え、
    前記蒸気利用機器から前記給水タンクへのドレンの回収と、前記熱交換器を介さない給水路による前記給水タンクへの給水との内、一方または双方を、前記給水タンク内の貯留水の温度、または前記給水タンクから前記ボイラもしくは前記脱気装置への給水の温度に基づき制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載のボイラ給水システム。
  3. 前記給水タンク内の貯留水の温度、または前記給水タンクから前記ボイラもしくは前記脱気装置への給水の温度を、水温センサにより監視し、
    前記給水タンク内の貯留水の水位を、水位センサにより監視し、
    前記給水タンクには、前記熱交換器を介して給水可能とされると共に、前記給水路を介して給水可能とされ、
    前記水温センサと前記水位センサとの各検出信号に基づき、前記給水路を介した前記給水タンクへの給水を制御する
    ことを特徴とする請求項2に記載のボイラ給水システム。
  4. 前記蒸気利用機器から前記給水タンクへのドレンの回収の有無が、ドレン弁の開閉により切り替えられ、
    前記水温センサと前記水位センサとの各検出信号に基づき、前記給水路を介した前記給水タンクへの給水を制御することに代えてまたはこれに加えて、前記ドレン弁を制御する
    ことを特徴とする請求項3に記載のボイラ給水システム。
  5. 前記水温センサによる検出温度が強制給水開始温度以上となり、且つ前記水位センサによる検出水位が上限水位未満の場合、前記給水路を介して前記給水タンクに給水し、
    前記水位センサによる検出水位が上限水位以上となると、前記給水路を介した前記給水タンクへの給水を停止する
    ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載のボイラ給水システム。
  6. 前記水温センサによる検出温度が強制給水開始温度未満の場合、前記給水タンク内の水位を設定範囲に維持するように、前記水位センサの検出信号に基づき、前記給水路を介した前記給水タンクへの給水を制御する
    ことを特徴とする請求項5に記載のボイラ給水システム。
  7. 前記水温センサによる検出温度がドレン回収停止温度以上となり、且つ前記水位センサによる検出水位が上限水位以上の場合、前記給水タンクへのドレンの回収を停止し、
    前記水温センサによる検出温度がドレン回収再開温度以下となると、前記給水タンクへのドレンの回収を再開する
    ことを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載のボイラ給水システム。
  8. 前記水温センサによる検出温度が熱交給水停止温度以上となり、且つ前記水位センサによる検出水位が上限水位以上の場合、前記熱交換器への給水を停止し、
    前記水温センサによる検出温度が熱交給水再開温度以下となると、前記熱交換器への給水を再開する
    ことを特徴とする請求項3〜7のいずれか1項に記載のボイラ給水システム。
  9. 前記水温センサによる検出温度が脱気停止温度以上となった場合、前記脱気装置の運転を停止し、
    前記水温センサによる検出温度が脱気再開温度以下となった場合、前記脱気装置の運転を再開する
    ことを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載のボイラ給水システム。
  10. 前記脱気停止温度は、前記強制給水開始温度、前記ドレン回収停止温度または前記熱交給水停止温度よりも高く設定される
    ことを特徴とする請求項9に記載のボイラ給水システム。
  11. 前記熱交換器は、前記給水タンクへの給水が通されると共に、圧縮機との間で前記被冷却液としての潤滑油が循環され、
    前記圧縮機から前記熱交換器へ供給される潤滑油を設定温度に維持するように、前記熱交換器に通す水量を調整する
    ことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のボイラ給水システム。
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