JP5453419B2 - 瞳孔力学により疑似調節度合を高めた焦点深度拡張(edof)レンズ - Google Patents

瞳孔力学により疑似調節度合を高めた焦点深度拡張(edof)レンズ Download PDF

Info

Publication number
JP5453419B2
JP5453419B2 JP2011518886A JP2011518886A JP5453419B2 JP 5453419 B2 JP5453419 B2 JP 5453419B2 JP 2011518886 A JP2011518886 A JP 2011518886A JP 2011518886 A JP2011518886 A JP 2011518886A JP 5453419 B2 JP5453419 B2 JP 5453419B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
region
profile
transition region
lens
optical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011518886A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011528451A5 (ja
JP2011528451A (ja
Inventor
ホン,シン
カラケル,ムトル
チャン,シャオシャオ
チェ,ミョン
チャン,ヤン
シンプソン,マイケル
Original Assignee
アルコン,インコーポレイティド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アルコン,インコーポレイティド filed Critical アルコン,インコーポレイティド
Publication of JP2011528451A publication Critical patent/JP2011528451A/ja
Publication of JP2011528451A5 publication Critical patent/JP2011528451A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5453419B2 publication Critical patent/JP5453419B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02CSPECTACLES; SUNGLASSES OR GOGGLES INSOFAR AS THEY HAVE THE SAME FEATURES AS SPECTACLES; CONTACT LENSES
    • G02C7/00Optical parts
    • G02C7/02Lenses; Lens systems ; Methods of designing lenses
    • G02C7/04Contact lenses for the eyes
    • G02C7/041Contact lenses for the eyes bifocal; multifocal
    • G02C7/044Annular configuration, e.g. pupil tuned
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F2/00Filters implantable into blood vessels; Prostheses, i.e. artificial substitutes or replacements for parts of the body; Appliances for connecting them with the body; Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
    • A61F2/02Prostheses implantable into the body
    • A61F2/14Eye parts, e.g. lenses, corneal implants; Implanting instruments specially adapted therefor; Artificial eyes
    • A61F2/16Intraocular lenses
    • A61F2/1613Intraocular lenses having special lens configurations, e.g. multipart lenses; having particular optical properties, e.g. pseudo-accommodative lenses, lenses having aberration corrections, diffractive lenses, lenses for variably absorbing electromagnetic radiation, lenses having variable focus
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02CSPECTACLES; SUNGLASSES OR GOGGLES INSOFAR AS THEY HAVE THE SAME FEATURES AS SPECTACLES; CONTACT LENSES
    • G02C7/00Optical parts
    • G02C7/02Lenses; Lens systems ; Methods of designing lenses
    • G02C7/04Contact lenses for the eyes
    • G02C7/041Contact lenses for the eyes bifocal; multifocal
    • G02C7/042Simultaneous type

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Ophthalmology & Optometry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Transplantation (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Cardiology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Vascular Medicine (AREA)
  • Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Prostheses (AREA)
  • Eyeglasses (AREA)
  • Lenses (AREA)

Description

関連出願
本発明は、これと同時に出願された「Accommodative IOL with Toric Optic And Extended Depth Of Focus(円環状光学部と拡張された焦点深度を持った調節IOL)」という表題の米国特許出願に関するものである。この出願はここでは参照によって組み込まれる。
本発明は、一般に眼科用レンズに関し、特に少なくとも1つのレンズ面に設けられた移行領域を横切る位相シフトの変化を調整することにより向上した視力を提供する眼内レンズ(IOL)に関する。
眼内レンズ(IOL)は、生来の水晶体と交換するような白内障手術においてごく普通に患者の眼の中に移植される。 生来の水晶体の屈折力は、眼からの距離が異なるような目標物を見るための調整を成すべく、毛様筋の影響を受けて変化し得るものである。しかしながら、多くのIOLは何ら調節機能を持たない単焦点屈折力を供給するものである。(例えば、回折構造の採用により)近距離の屈折力と同様に遠距離の屈折力を提供すことで疑似的調整を果たす多焦点IOLもまた、既に知られている。
しかしながら、依然として広範囲の瞳孔サイズに亘りシャープな光学画像を提供しつつ疑似調整屈折力を提供できるような改良されたIOLの必要性がある。一般に、IOLやレンズを設計する際には、光学的性能は、所謂“モデルアイ”を用いた測定や、予測レートレーシングのような計算によって決定できる。通常、そのような測定と計算は、色収差を最小にするために、選択された狭い可視スペクトル領域からの光に基づいて実行される。この狭い領域は“設計波長”として知られている。
1つの特徴において、本発明は、光軸の周りに配置された前面と後面を有する光学部(optic)を備えた眼科用レンズ(例えば、IOL)を提供する。その面の少なくとも一方(例えば、前面)は、基本プロファイルと補助プロファイルの重ね合わせによって特徴付けられたプロファイルを有する。前記補助プロファイルは、少なくとも2つの領域(例えば、内方領域と外方領域)と、これら領域間にある1つ又はそれ以上の移行領域とを備えることができ、移行領域を横切る光路差(即ち、移行領域の半径方向内・外方境界間の光路差)は、設計波長(例えば、約550nmの波長)の非整数分数(例えば、1/2)に相当する。
補助プロファイルの移行領域は、半径方向内方境界から半径方向外方境界まで延びることができる。多くの実施形態において、移行領域の半径方向内方境界は内方領域の半径方向外方境界に対応し、移行領域の半径方向外方境界は補助プロファイルの外方領域の半径方向内方境界に対応している。多くの実施形態において、移行領域は、光軸からの半径方向距離を増加させる関数として、内方領域の前記外方境界に対する光路差において単調な変化を与えるように構成することができる。単調な変化は、場合によっては変化なしの領域(平坦領域)が組み入れられた、半径方向距離の関数としての連続した増加、又は減少によって特徴付けることができる。一例として、その単調な変化は、1つ又はそれ以上の平坦域で分割された一連の直線的変化によって特徴付けられる場合もある。
いくつかの実施形態では、基本プロファイルと補助プロファイルの重ね合わせとして形成される面のプロファイル(Zsag)は以下の関係式:
Figure 0005453419
によって定義することができ、ここでZsagは、光軸からの半径方向距離の関数としての光軸に対する面のサグ量を示し、さらに
Figure 0005453419
ここで、rはレンズの光軸からの半径方向距離、cは面の基本曲率、kは円錐定数、a2は2次変形定数、a4は4次変形定数、a6は6次変形定数を夫々示し、さらに
Figure 0005453419
ここで、r1は移行領域の半径方向内方境界、r2は移行領域の半径方向外方境界を示し、さらに、Δは以下の式によって定義され:
Figure 0005453419
ここで、n1光学部形成材料の屈折率、n2光学部周囲の媒質の屈折率、λは設計波長(例えば、550nm)、αは非整数分数(例えば、1/2)を夫々示している。
幾つかの他の実施形態では、補助プロファイルを有するレンズ面のプロファイル(Zsag)は以下の関係式:
Figure 0005453419
によって定義することができ、ここでZsagは、光軸からの半径方向距離の関数としての光軸に対する面のサグ量を示し、さらに
Figure 0005453419
ここで、rは光軸からの半径方向距離、cは面の基本曲率、kは円錐定数、a2は2次変形定数、a4は4次変形定数、a6は6次変形定数を夫々示し、さらに
Figure 0005453419
ここで、rはレンズの光軸からの半径方向距離、r1aは補助プロファイルの移行領域の第1の略直線状部分の内方半径、r1bは第1の直線状部分の外方半径、r2aは補助プロファイルの移行領域の第2の略直線状部分の内方半径、r2bは第2の直線状部分の外方半径を夫々示し、
さらに、Δ1とΔ2は以下の式によって定義でき:
Figure 0005453419
Figure 0005453419
ここで、n1光学部形成材料の屈折率、n2光学部周囲の媒質の屈折率、λは設計波長、α1は非整数分数、α2は非整数分数を夫々示すことになる。
一例として、上式において基本曲率cは、約0.0152mm-1から約0.0659mm-1までの範囲内、円錐定数kは約−1162から約−19までの範囲内、パラメータa2は−0.00032mm-1から約0.00mm-1までの範囲内、パラメータa4は約0.0mm-3から約−0.000053(−5.3×10-5)mm-3までの範囲内、パラメータa6は約0.0mm-5から約0.000153(1.53×10-4)mm-5までの範囲内に夫々、含まれるようにしてもよい。
別の特徴として、前面と後面を光軸の周りに配置した光学部を有する眼科用レンズ(例えば、IOL)が開示される。それらの面の少なくとも一方は、少なくとも1つの屈折性内方領域と、少なくとも1つの屈折性外方領域と、内方領域の半径方向外方境界から外方領域の半径方向内方境界に延びる屈折性移行領域とを有する。移行領域は、設計波長(例えば、550nm)でそこに入射する放射線の位相が、前記半径方向内方境界から前記半径方向外方境界にかけて単調に変化し、これら境界間に、設計波長の非整数分数によって特徴付けられた位相シフトを生じるようになっている。場合によっては、その非整数分数は1より小さいことも、或いは1より大きいこともあり得る。
いくつかの実施形態では、前面及び後面はレンズに対し、例えば約−15ジオプターから約+50ジオプターまでの範囲内にあるような公称屈折力を課す基本プロファイルを示す。
関連した特徴として、移行領域を有する面は、約1mmから約5mmまでの範囲内にある半径方向直径を有し、その移行領域は、約0mmから約1mmまでの範囲内にある半径方向幅を有する環状領域の形態をとることもできる。
別の特徴では、上記眼科用レンズにおいて光学部は、約1.5mmから約6mmまでの範囲内の開口サイズに対しては、光学部焦点面に対して非対称なスルーフォーカス変調伝達関数を示す。
別の特徴として、それぞれが基本面プロファイルを有するような前面と後面を光軸の周りに配置した光学部を備えた眼科用レンズ(例えば、IOL)が開示される。ここでは、内・外面領域との間に移行領域を生成するべく、ある面変化パターンが前記面の少なくとも一方の基本面プロファイルに重ね合わされる。その移行領域により、光学部は、約1.5mmから約6mmまでの直径を有する開口を通って光学部に入射する光(例えば、設計波長(例:550nm)を持つ光)に対しては、非対称のスルーフォーカス変調伝達関数を示すことになる。
いくつかの実施形態において、上記レンズは、約1.5mmから約6mmまでの直径を有する開口を通って入射する設計波長の光に対しては、約0.25ジオプターから約1.75ジオプターまでの範囲の被写界深度を示すことができる。
いくつかの実施形態において、上記レンズは、より大きい開口に対しては非対称なスルーフォーカス変調伝達関数を示す一方で、約2mm以下の直径の開口を通って光学部に入射する設計波長の光に対しては、実質上対称となるスルーフォーカス変調伝達関数を示すことができる。場合によっては、光学部は、約1.5mmから約6mmまでの直径を有する開口を通って入射する設計波長の光に対しては、約0.25ジオプターから約1.75ジオプターまでの範囲の被写界深度を示す。
別の特徴として、本発明は、前面と後面を有する光学部を有する眼科用レンズ(例えば、IOL)であって、夫々の面は、互いに協働して、光学部が公称屈折力を与える、基本プロファイルを有するような眼科用レンズを提供する。それら面の少なくとも一方は、その公称面プロファイルに補助面プロファイルを加えることで定義されるプロファイルを有し、ここで補助プロファイルは、中央領域と外方領域と前記内・外方領域間に延びる移行領域とによって特徴付けられる。補助プロファイルは、選択された範囲内のサイズを持つ開口を通って光学部に入射する設計波長の光に対しては、光学部の有効屈折力と公称屈折力との間に、例えば約0.25Dから約1.75Dまでの範囲内にあるずれを生じるようになっている。その有効屈折力は、前記設計波長と前記開口において光学部のスルーフォーカス変調伝達関数のピークによって特徴付けることができる。
関連する特徴として、上記レンズにおいて、補助プロファイルは光学部の被写界深度を高めるようになっている。
別の特徴として、前面と後面を光軸の周りに配置した光学部を備えた眼科用レンズ(例えば、IOL)が開示される。それら面の少なくとも一方は、少なくとも屈折性内方領域と少なくとも屈折性外方領域を有し、その面のプロファイルは、単調に変化する位相シフトを、内方領域の外方境界から外方領域の内方境界にかけて入射放射線(例えば、設計波長の入射放射線)に課し、この2つの境界間に設計波長(例えば、550nm)の非整数分数である位相シフトを与えるように構成されている。場合によっては、その面のプロファイルは、位相シフトが約0.75mmから約2.5mmまでの範囲内の半径方向距離に亘って生じるように構成されている。さらに場合によっては、その位相シフトが、約0.25Dから約1.75Dまでの範囲内の値で、光学部による焦点深度の拡張をもたらすことができる。
関連する特徴として、内方領域の外方境界における、面のプロファイルの半径方向導関数は不連続性を示す。
本発明は、続く詳細な説明と以下に簡単に記述した添付図面を参照することで、更に理解することができる。
本発明の実施形態による眼内レンズの概要断面図である。 図1Aに示した眼内レンズの前面の概要的平面図である。 本発明の教示によりその面に設けられた移行領域を介し、本発明の実施形態の1つの実施によるレンズ面に入射する波面に誘起された位相前進を概略的に示す図である。 本発明の教示によりその面に設けられた移行領域を介し、本発明の実施形態の別の実施によるレンズ面に入射する波面に誘起された位相遅延を概略的に示す図である。 本発明の実施形態によるレンズの少なくとも表面のプロファイルが基本プロファイルと補助プロファイルの重ね合わせで特徴付けられることができることを概略的に示した図である。 異なる瞳孔サイズに対する、本発明の実施形態による仮想レンズの算出スルーフォーカスMTFプロットを提供する図である。 異なる瞳孔サイズに対する、本発明の実施形態による仮想レンズの算出スルーフォーカスMTFプロットを提供する図である。 異なる瞳孔サイズに対する、本発明の実施形態による仮想レンズの算出スルーフォーカスMTFプロットを提供する図である。 本発明の幾つかの実施形態による仮想レンズの算出スルーフォーカスMTFプロットを提供する図であって、夫々のレンズは基本プロファイルと補助プロファイルによって特徴付けられる面を有し、この内、補助プロファイルが他のレンズの各光路差とは異なる、内外領域間光路差(OPD)を生む移行領域を形成するような図である。 本発明の幾つかの実施形態による仮想レンズの算出スルーフォーカスMTFプロットを提供する図であって、夫々のレンズは基本プロファイルと補助プロファイルによって特徴付けられる面を有し、この内、補助プロファイルが他のレンズの各光路差とは異なる、内外領域間光路差(OPD)を生む移行領域を形成するような図である。 本発明の幾つかの実施形態による仮想レンズの算出スルーフォーカスMTFプロットを提供する図であって、夫々のレンズは基本プロファイルと補助プロファイルによって特徴付けられる面を有し、この内、補助プロファイルが他のレンズの各光路差とは異なる、内外領域間光路差(OPD)を生む移行領域を形成するような図である。 本発明の幾つかの実施形態による仮想レンズの算出スルーフォーカスMTFプロットを提供する図であって、夫々のレンズは基本プロファイルと補助プロファイルによって特徴付けられる面を有し、この内、補助プロファイルが他のレンズの各光路差とは異なる、内外領域間光路差(OPD)を生む移行領域を形成するような図である。 本発明の幾つかの実施形態による仮想レンズの算出スルーフォーカスMTFプロットを提供する図であって、夫々のレンズは基本プロファイルと補助プロファイルによって特徴付けられる面を有し、この内、補助プロファイルが他のレンズの各光路差とは異なる、内外領域間光路差(OPD)を生む移行領域を形成するような図である。 本発明の幾つかの実施形態による仮想レンズの算出スルーフォーカスMTFプロットを提供する図であって、夫々のレンズは基本プロファイルと補助プロファイルによって特徴付けられる面を有し、この内、補助プロファイルが他のレンズの各光路差とは異なる、内外領域間光路差(OPD)を生む移行領域を形成するような図である。 本発明の別の実施形態による眼内レンズの概略的断面図である。 前面のプロファイルを、基本プロファイルと、2段の移行領域を含む補助プロファイルを重ね合わせたものとして特徴付けることができることを示す図である。 2段の移行領域を有する、本発明の実施形態による仮想レンズの算出スルーフォーカスMTFプロットを提示する図である。
本発明は一般に、眼科用レンズ(例えば、IOL)及びそのようなレンズを使用した視力矯正方法に関するものである。以下の実施形態では、眼内レンズ(IOL)に関連した本発明の様々な面の際立つ特徴について説明する。本発明の教示は又、コンタクトレンズなどの他の眼科用レンズに適用することができる。用語“眼内レンズ”とその略語である“IOL”は、眼の中に本来あるレンズと取り替えるか、或いはその本来のレンズを除去するか否かに係わらず視力を増補するかのいずれかのために、眼の内部に移植されるレンズを説明するために、ここでは互換性を持って使用される。角膜内レンズ及び有水晶体眼内レンズは、本来あるレンズの除去なしで眼の中に移植されることができるレンズの例である。多くの実施形態では、レンズは、中間の瞳孔径を以て対象物を見るための疑似調整と同様に小・大瞳孔径に対してもシャープな画像を提供するように、レンズの光学部の内・外方部分間の光路差を選択的に与える、制御された表面変調パターンを備えることができる。
図1A及び図1Bは、光軸OA周りに配置される前面14と後面16を有する光学部12を備えた、本発明の実施形態による眼内レンズ(IOL)10を概略的に示している。図1Bに示すように、前面14は、内方屈折領域18、輪状の外方屈折領域20及び内、外方屈折領域間に延びる環状の移行領域22を備えている。対照的に、後面16は円滑な凸面の形態をとる。幾つかの実施形態では、光学部12は約1mmから約5mmの範囲の直径Dを有することが可能であるが、他の直径でも可能である。
模範的なIOL10は又、眼内位置決めを容易にすることができる1つ、又はそれ以上の固定部材1、2(例:ハプティック)を備える。
この実施形態では、前面と後面の夫々は凸状の基本プロファイルを備えているが、他の実施形態では、凹状や平坦な基本プロファイルを採用することも可能である。後面のプロファイルが基本プロファイルによってのみ形成される一方、前面のプロファイルは、以下に更に説明するように、前述した内、外方、移行領域を生むべく、その基本プロファイルに補助プロファイルを加えることによって形成される。光学部を形成する材料の屈折率と組み合わせた2つの面の基本プロファイルは、光学部に公称屈折力を与えることができる。公称屈折力は、前・後面では同じ基本プロファイルを持つが、上述した前面の補助プロファイルは持たない、光学部12と同じ材料から成る想定光学部の単焦点屈折力として定義することができる。光学部の公称屈折力は又、前面の中央領域の直径より少ない直径を持つ小開口に対する光学部12の単焦点屈折力として見なすことができる。
光学部の実際の屈折力が、例えば設計波長(例:550nm)において光学部のために算出又は測定されたスルーフォーカス変調伝達関数のピークの軸方向位置に対応する焦点距離によって特徴付けられるように)光学部の実際の屈折力は、以下さらに説明することになるが、特に中距離での開口(瞳孔)サイズのためのレンズの公称屈折力から派生することになるよう、前面の補助プロファイルによってこの公称屈折力を調整することが可能である。多くの実施形態では、屈折力におけるこのシフトは、中間瞳孔サイズに対する近見視力を改善するべく設計される。場合によっては光学部の公称屈折力は約−15D〜約+50Dの範囲内にあり、好ましくは約6D〜34Dの範囲内にある。更に場合によっては、前面の補助プロファイルによって引き起こされる光学部の公称屈折力のシフトは、約0.25D〜約2.5Dの範囲内に含まれることが可能である。
引き続き図1Aと図1Bを参照するに、移行領域22は半径方向内方境界(IB)(この場合、内方屈折領域18の半径方向外方境界に相当)から半径方向外方境界(OB)(この場合、外方屈折領域の半径方向内方境界に相当)へと半径方向に延びる環状領域の形態である。場合によっては、1つ又は双方の境界は前面プロファイルにおいて不連続箇所(例えば、ステップ)を含んでもよいが、多くの実施形態では前面プロファイルは境界において連続している。しかしながら、プロファイルの半径方向派生物(すなわち、光軸からの半径方向距離の関数としてのサーフェスサグの変化率)が各境界において不連続性を示してもよい。場合によっては、移行領域の環状幅は約0.75mm〜約2.5mmの範囲内にあってもよい。また場合によっては、前面の半径に対する移行領域の環状幅の割合は約0〜約0.2の範囲内に含まれてもよい。
多くの実施形態では、前面14の移行領域22は、その上に入射する放射位相がその内方境界(IB)から外方境界(OB)にかけて単調に変化するように形成してもよい。すなわち、外方領域と内方領域との間のノンゼロ位相差は、移行領域を横切る光軸から半径方向距離を増加させる関数として位相を漸進的に増加するか、或いは漸進的に減少させることにより達成されることになるであろう。実施形態によっては、移行領域は、位相の漸進的増加部分又は減少部分間に点在する平坦部分であって、そこでは位相が実質上一定のままとなる平坦部分を含んでもよい。
多くの実施形態では、一方が移行領域の外方境界に入射し、他方が移行領域の内方境界に入射するような2つの平行な光線の間の位相シフトが、設計波長(例えば、550nmの設計波長)の非整数の有理分数になるように、移行領域が構成される。一例として、そのような位相シフトは、以下の関係に従って定義することができる:
Figure 0005453419
Figure 0005453419
ここで、Aは整数、Bは非整数の有利分数、λは設計波長(例:550nm)である。
一例として移行領域を横切る全位相シフト量は、λが設計波長(例えば550nm)である場合、λ/2、λ/3等としてもよい。多くの実施形態では、位相シフトは、1つの波長に対応した周期性をもった状態で、入射放射線の波長の周期関数でもよい。
多くの実施形態では、移行領域は、その公称パワーに対するレンズの有効合焦力をシフトさせる可能性のある入射放射線に対応して光学部から出てくる波面(即ち、光学部後面から出てくる波面)に歪曲収差を生じる可能性がある。さらに、波面の歪曲収差は、以下に説明するように移行領域を包含する開口直径、特に中間径の開口に対する光学部の焦点深度を高める可能性がある。例えば、移行領域は、光学部の外方部分から出る波面と内方部分から出る波面との間の位相シフトを生じる可能性がある。そのような位相シフトは、光学部の外方部分から出る放射線を、光学部の内方部分から出る放射線が合焦することになる位置において、光学部の内方部分から出る放射線と干渉させる場合があり、例えば、ピークMTFで参照された非対称のMTF(変調伝達関数)プロファイルによって特徴付けられたように焦点深度を高めることになる。“焦点深度”と“被写界深度”という用語は、互換的に使用してもよく、許容できるイメージを解像することができるオブジェクト/イメージ空間における距離を指すものとして、当業者には公知でかつ容易に理解できるものである。更なる説明が必要な場合、焦点深度は、3mmの開口+緑色光(例えば、MTFが約50lp/mmの空間周波数でMTFが少なくとも約15%のコントラストレベルを示すような約550nmの波長の光)で測定されるレンズのスルーフォーカス変調伝達関数(MTF)のピークに対するピンボケの量を引用してもよい。これに関しては他の定義もまた適用されることがあり、例えば、開口サイズやイメージを形成する光の色コンテント、更にレンズそれ自体のベースパワーを含むような多くの要因によって被写界深度が影響され得ることを明記すべきである。
更なる例として、図2Aは、表面の内方部分と外方部分との間に移行領域を持つような本発明の実施形態によるIOLの前面に発生する波面の断片、その表面に入射する波面の断片、及び実際の波面のRMS(二乗平均平方根)誤差を最小にする基準球状波面(点線で表示)を概略的に示している。移行領域は、網膜面の前(移行領域のない場合、IOLの公称焦点面の前)の焦点面における波面の収束につながる波面の位相前進(移行領域のない推定類似面に対応する波面に対しての)をもたらす。図2Bは、移行領域があることで、網膜面を超えた(移行領域がない場合、IOLの公称焦点面を超えた)焦点面における波面の収束につながる入射波面の位相後退をもたらすような別の場合を概略的に示している。
一例として、この実施例では、前面及び/又は後面の基本プロファイルは以下の関係式で定義することができる:
Figure 0005453419
ここで、cはプロファイルの曲率、kは円錐定数を示し、更にf(r2,r4,r6,…)は、基本プロファイルへの高次の寄与を含む関数を示している。一例として、関数は以下の関係式で表すことができる。
Figure 0005453419
ここで、a2は2次変形定数、a4は4次変形定数、a6は6次変形定数である。更なる高次項も含んでもよい。
一例として、いくつかの実施形態では、パラメータcは約0.0152mm-1〜約0.0659mm-1の範囲内、 パラメータkは約−1162〜約−19の範囲内、a2は−0.00032mm-1〜約0.00mm-1の範囲内、a4は0.0mm-3〜約−0.000053(−5.3×10-5)mm-3の範囲内、a6は0.0mm-5〜約0.000153(1.53×10-4)mm-5の範囲内となり得る。
例えば、円錐定数kによって特徴付けられるように、前方及び/又は後方基本プロファイルにおいてある程度の非球面性を使用すると、より大きい開口サイズに対し球面収差効果を改善することができる。より大きい開口サイズによってはそのような非球面性は幾分移行領域の光学的効果を打ち消すことができ、結果としてよりシャープなMTFをもたらすことになる。幾つかの他の実施形態では、非点収差を改善するため、1つの面又は両面の基本プロファイルを円環状としてもよい(すなわち、表面に沿う2つの直交した方向の曲率半径が異なるような状態)。
上述したように、この模範的実施形態では、前面14のプロファイルを、例えば上記式(1)によって定義されたプロファイルからなる基本プロファイルと補助プロファイルの重ね合わることで定義するようにしてもよい。この実施例では、補助プロファイルは以下の関係式によって定義することができる:
Figure 0005453419
ここで、r1は移行領域の半径方向内方境界、r2は移行領域の半径方向外方境界であり、
Δは以下の関係式によって定義される:
Figure 0005453419
ここで、n1光学部形成材料の屈折率、n2光学部を取り囲む媒質の屈折率、λは設計波長、αは非整数分数(例えば、1/2)である。
言い換えれば、この実施形態では、前面(Zsag)のプロファイルは、以下に定義しつつ図3に概略的に示すように、基本プロファイル(Zbase )と補助プロファイル(Zaux )の重ね合わせによって定義される:
Figure 0005453419
この実施形態では、上記式(4)、(5)で定義された補助プロファイルは、移行領域を横切る略直線状の位相シフトで特徴付けられている。より詳しくは、補助プロファイルは、内・外方境界の光路差が設計波長の非整数分数に対応する状態で、移行領域の内方境界から外方境界かけて直線的増加する位相シフトを提供する。
多くの実施形態では、例えば前記レンズ10のように本発明の教示に沿ったレンズは、レンズの中央部分の直径内に含まれる小瞳孔径(例えば、2mmの瞳孔径)に対する位相シフトによって発生する光学的効果なしに単焦点レンズとして効果的に機能することで、良好な遠方視力性能を提供することができる。中間の瞳孔径(例えば、約2mm〜約4mmの範囲内の瞳孔径(例えば、約3mm瞳孔径))に対しては、位相シフトによる光学的効果(例えば、レンズから出射する波面の変化)は、機能的近・中間視力の向上をもたらすことができる。 大きい瞳孔径(例えば、約4mm〜約5mmの範囲の瞳孔径)の場合には、位相シフトが、入射光にさらされる前面部分の遥かに小さな部分を占めるしかないため、レンズは再び良好な遠方視力性能を提供することができる。
例として、図4A乃至図4Cは、異なる瞳孔サイズに対する、本発明の実施形態による仮想レンズの光学的性能を示している。想定されたレンズは上式(6)で定義された前面と円滑な凸状基本プロファイル(上式(2)によって定義されたもの)で特徴付けられた後面を有する。更に想定レンズは、直径約2.2mmの内方境界と直径約2.6mmの外方境界との間で延びる移行領域を備え、6mmの直径を有する。また、前面と後面の基本曲率は、光学部が21Dの公称屈折力を提供するように選択される。更に、レンズを取り囲む媒質は約1.336の屈折率もつものと仮定される。以下の表1A乃至1Cは、前後面のパラメータのみならずレンズの光学部の様々なパラメータを一覧化したものである。
Figure 0005453419
Figure 0005453419
Figure 0005453419
より詳しくは、図4A乃至図4Cの各々において、次の変調周波数:25lp/mm、50lp/mm、75lp/mm、及び100lp/mmに対応するスルーフォーカス変調伝達(MTF)プロットが提供される。瞳孔径約2mmのための図4Aに示すMTFは、約0.7Dの焦点深度を以て、焦点面に対し左右対称であるような、例えばアウトドア活動用として良好な光学的性能を提供する。3mmの瞳孔径の場合、図4Bに示す各MTFは、そのピークが負のピンボケ方向にシフトすることで、レンズの焦点面に対し(即ち、ピンボケ・ゼロに対し)非対称である。そのようなシフトは、ある程度の偽適応が提供でき、(例えば、読書のための)近視力を容易にする。さらに、これらのMTFは、瞳孔径2mm用として演算されたMTFで示されたものよりも広い幅を持つため、中間視力としては良好な性能を示す。より大きい4mm瞳孔径(図4C)の場合、MTFの非対称性と幅が、3mm径用として計算されたものよりも小さい。これは言い換えれば、例えば夜間運転時などの低い光条件下において良好な遠方視力性能を持つことを示している。
位相シフトの光学的効果は、例えばその半径方向広さや、位相シフトを入射光に与える割合など、その領域に関連する様々なパラメータを変えることで調整することができる。一例として、上式(3)によって定義される移行領域はΔ/(r2−r1)で定義された傾斜を示し、それは特に中間瞳孔サイズのためその表面にそのような移行領域を有する光学部の性能を調整するべく変えることができる。
実例として、図5A乃至5Fは、式(2)で定義された基本プロファイルと、式(4)、(5)で定義された補助プロファイルとを重ね合わせたものとして図3に示された表面プロファイルの前面を有する仮定レンズに対し、50lp/mmの変調周波数、瞳孔サイズ3mmにおいて算出されたスルーフォーカス変調伝達関数(MTF)を示している。光学部は屈折率1.554の材料から形成されているものと仮定された。さらに、前面の基本曲率と後面の基本曲率は、光学部が約21Dの公称屈折力を持つようなものに選択された。
移行領域の光学的効果をより容易に理解できるための引用例として、図5Aは、消失Δzを持つ光学部、即ち本発明の教示による位相シフトを欠く光学部のMTFを示している。円滑な前・後面を有する、そのような従来の光学部は、光学部焦点面に対称なMTF曲線を示し、約0.4Dの焦点深度を持つ。その一方、図5Bは本発明の実施形態による光学部のMTFを示すものであり、ここではその前面が約0.01mmの半径方向幅と、Δz=1ミクロンによって特徴付けられた移行領域を備えている。図5Bに示されるMTF線は、約1Dの大きな焦点深度を示し、その光学部がより高い被写界深度を提供することを表している。さらに、それは光学部焦点面に対し非対称である。実際、このMTF線のピークはその焦点面よりも光学部に接近している。これにより有効屈折力が増加し、近見読書が容易になる。
移行領域がΔZ=1.5ミクロン(図5C)となるほど急勾配(その半径方向幅は0.01mmのまま固定)になると、MTFはさらに広がり(光学部の被写界深度が大きくなり)、そのピークは光学部焦点面に比較して光学部から更に離れたところにシフトする。図5Dに示すように、ΔZ=2.5ミクロンで特徴づけられた移行領域を有する光学部のMTFは、図5Aに示したΔZ=0の光学部のそれと同一である。
実際、そのMTFパターンはあらゆる設計波長に対して繰り返される。一例として、設計波長が550nm、光学部がアクリソフ材(2−アクリル酸フェニルエチルと2−メタクリル酸フェニルエチルの共架橋共重合体)からなるような実施形態においては、ΔZ=2.5ミクロンとなる。例えば、ΔZ=3.5ミクロンに対応した図5Eに示すMTF曲線は、ΔZ=1.5に対応した図5Bに示すものと一致し、ΔZ=4ミクロンに対応した図5Fに示すMTF曲線は、ΔZ=1.5ミクロンに対応した図5Cに示すMTF曲線と一致することになる。上式(3)で定義されたZauxに対し、ΔZに対応する光路差(OPD)は以下の式によって定義される:
Figure 0005453419
ただし、n1光学部形成材料の屈折率、n2光学部周囲の材料の屈折率である。この結果、n2=1.552、n1=1.336、2.5ミクロンのΔZの場合、約550nmの設計波長に対しては1λに対応するOPDが達成される。言い換えれば、図5A乃至5Fに示した模範的MTFプロットは1λOPDに対応するΔZ変分について繰り返される。
本発明の教示に沿った移行領域は様々な方法で具現化でき、式(4)で定義される上記模範的領域に限定されるものではない。さらに、場合によっては、移行領域は円滑に変化する面部分を有し、また他の場合では、お互いが1つ以上のステップで分離される複数の面区分から移行領域を形成することも可能である。
図6は、前面28と後面30を持つ光学部26を備えた、本発明の別実施形態によるIOL24を概略的に示している。前述の実施形態と同様に、前面プロファイルは、基本プロファイルと補助プロファイルを重ね合わせたものとして特徴付けることができるが、この補助プロファイルは先の実施形態に関連して上述した補助プロファイルと異なっている。
図7に概略的に示したように、上記IOL24の前面28のプロファイル(Zsag)は、基本プロファイル(Zbase)と補助プロファイル(Zaux)を重ね合わせることで形成される。より詳しく言えば、この実施例において、前面28のプロファイルは、以下に再び表したような前記式(6)で定義することができ:
Figure 0005453419
ここで基本プロファイルZbaseは、上式(2)によって定義することができる。しかしながら、補助プロファイル(Zaux)は以下の式によって定義することができ:
Figure 0005453419
ここで、rはレンズの光軸からの半径方向距離を示し、パラメータr1a、r1b、r2a及びパラメータr2bは図7に示され、以下のように定義され:
1a:補助プロファイルの移行領域の第1の略直線状部分の内方半径、
1b:第1の直線状部分の外方半径、
2a:補助プロファイルの移行領域の第2の略直線状部分の内方半径、そして
2b:第2の直線状部分の外方半径、さらに、Δ1とΔ2は上式(8)によって定義できる。
引き続き図7を参照するに、この実施形態では補助プロファイルZaux は、平坦な中央領域32及び外方領域34と、中央領域と外方領域をつなぐ2段の移行領域36とを備えている。詳しく言えば、移行領域36は直線的に変化する部分36aを備え、その部分は中央部分32の半径方向外方境界から平坦領域36b(半径方向位置r1aからもう1つの半径方向位置r1bまで延びる)まで延びている。また、平坦領域36bは半径方向位置r1bから径方向位置r2aまで延び、ここでもう1つの直線的変化部分36cと接続し、同変化部分は半径方向位置r2bにある外方部分34へと半径方向外方に延びる。移行領域の直線的変化部分36a、36cは、同じような傾斜度だったり或いは異なる傾斜度をもつものでもよい。多くの実施例では、2つの移行領域を横切る全位相シフト量は、設計波長(例えば、550nm)の非整数分数である。
後面30のプロファイルは、曲率半径cを含み、種々のパラメータを適当に選択したZbaseのための上式(2)によって定義できる。後面の曲率と共に前面の基本プロファイルの曲率半径は、レンズ形成材料の屈折率と同様にレンズに対し公称の屈折力を提供するものであり、例えばその屈折力は約−15D〜約+50Dの範囲や約6D〜約34Dの範囲、或いは約16D〜約25Dの範囲に含まれる。
模範的なIOL24の場合、多くの利点を提供できる。例えば、それは機能的な近・中間視力の増進に寄与する2段移行領域の光学的効果と共に、小さな瞳孔サイズでの遠方視力をシャープなものにすることができる。さらに、多くの実施例では、IOLは大きな瞳孔サイズに対し良好な遠方視力性能を提供する。一例として、図8は、本発明の実施形態による仮想光学部であって、そのプロファイルが上式(2)によって定義される前面を有し、その前面の補助プロファイルは上式(8)によって定義され、更に円滑な凸状後面を有するような上記仮想光学部に対し計算された、異なる瞳孔サイズに対するMTFプロットを示している。そのMTFプロットは設計波長550nmの単色入射放射線に対して計算されている。以下の表2A乃至2Cには、光学部の前・後面のパラメータが与えられている。
Figure 0005453419
Figure 0005453419
Figure 0005453419
そのMTFプロットは、前面の中心部の直径に等しい約2mmの瞳孔径の場合、光学部は単焦点の屈折力を与え、(半値幅として定義される)約0.5Dの比較的短い焦点深度を提示することを示している。換言すれば、それは良好な遠方視力性能を提供することになる。瞳孔サイズが約3mmへと増加するのに従って、移行領域の光学的効果はスルーフォーカスMTFにおいて明確になる。特に、3mmのMTFは2mm MTFよりも著しく幅が大きく、被写界深度が増大することを示している。
さらに図8を参照するに、瞳孔径がさらに約4mmにまで増加すると、入射光線は中心・移行領域だけでなく前面の外方領域の一部にまで当たることになる。
本発明のIOLを製造するにあたっては様々な技術や材料を使用することが可能である。 例えば、本発明のIOLの光学部は様々な生体適合性ポリマー材から作ることができる。以下のものに限定されるわけではないが、適当な生体適合性材料としては、軟質アクリルポリマー、ヒドロゲル、ポリメタクリル酸メチル、ポリスルホン、ポリスチレン、セルロース、アセテート・ブチレート、その他の生体適合材がある。一例として、一実施形態では、光学部は“アクリソフ”として一般的に知られている軟質アクリルポリマー(2−アクリル酸フェニルエチルと2−メタクリル酸フェニルエチルからなる架橋共重合体)から形成される。IOLの固定部材(ハプティック)もまた、例えば上述した材料のように適当な生体適合材料から形成することができる。場合によっては、IOLの光学部と固定部材を一体ユニットとして形成することも、またそれらを別々に形成し、技術的に公知の技術を用いてこれらを結合するようにしても良い。
IOLを製造するにあたっては、例えば一体成形など、技術的に公知である様々な製造技術を使うことが可能である。場合によっては、2007年12月21日出願の“Lens Surface With Combined Diffractive, Toric and Aspheric Components(複合回折円環非球面要素付きレンズ面)”という表題の係属特許出願第11/963,098号に開示された製造技術を用い、IOLの前・後面に所望のプロファイルを付けるようにしても良い。
当業者であるならば、本発明の範囲から逸脱することなく上述した実施形態に対し様々な変形が可能であることが理解されよう。

Claims (7)

  1. 光軸の周りに配置された前面及び後面を有する光学部を有し、前記面の少なくとも一方が、基本プロファイルと補助プロファイルとの重ね合わせによって特徴付けられたプロファイルを有し、前記補助プロファイルは、少なくとも第1の領域と、少なくとも第2の領域と、これら領域間の移行領域とを有する、単焦点レンズであって、
    前記移行領域は、内方領域の半径方向外方境界から外方領域の半径方向内方境界まで延び、且つ、該移行領域に入射した放射の位相が前記外方境界と前記内方境界との間で位相シフトを生成するように前記内方境界から前記外方境界まで単調に変化するようになっており、
    前記位相シフトは、前記内方領域における入射波面の第1部分と前記外方領域における入射波面の第2部分とが、公称屈折力とは異なる有効屈折力を生成し、これによって所定の焦点深度を作り出すべく集束するように、可視スペクトルにおける設計波長の選択された非整数分数に相当することを特徴とする単焦点レンズ。
  2. 前記移行領域は、前記光軸からの増加する半径方向距離の関数として、前記内方領域の外方境界に対する光路差の単調な変化を与えるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の眼内レンズ。
  3. 前記単調な変化は直線的な変化によって特徴付けられていることを特徴とする請求項2に記載の眼内レンズ。
  4. 前記単調な変化は、1つ又はそれ以上の平坦域によって隔てられた一連の直線的変化によって特徴付けられていることを特徴とする請求項2に記載の眼内レンズ。
  5. 前記補助プロファイルを有する前記面のプロファイル(Z sag )は以下の関係式:
    Figure 0005453419
    によって定義され、ここでZ sag は、光軸からの半径方向距離の関数としての光軸に対する前記面のサグ量を示し、
    Figure 0005453419
    であり、ここで、rは前記光軸からの半径方向距離を示し、cは前記面の基本曲率を示し、kは円錐定数を示し、a 2 は2次変形定数であり、a 4 は4次変形定数であり、a 6 は6次変形定数であり、
    Figure 0005453419
    であり、ここで、r 1 は前記移行領域の半径方向内方境界を示し、r 2 は前記移行領域の半径方向外方境界を示し、Δは以下の関係式:
    Figure 0005453419
    によって定義され、ここで、n 1 は前記光学部を形成する材料の屈折率を示し、n 2 は前記光学部の周囲の媒質の屈折率を示し、λは設計波長を示し、αは非整数分数を示すことを特徴とする請求項1に記載の眼内レンズ。
  6. 前記基本曲率cは、0.0152mm -1 から0.0659mm -1 までの範囲にあることを特徴とする請求項5に記載の眼内レンズ。
  7. 前記円錐定数kは−1162から−19までの範囲内にあり、前記パラメータa 2 は−0.00032mm -1 から0.00mm -1 までの範囲内にあり、前記パラメータa 4 は0.0mm -3 から−0.000053mm -3 までの範囲内にあり、前記パラメータa 6 は0.0mm -5 から0.000153mm -5 までの範囲内にあることを特徴とする請求項5に記載の眼内レンズ。
JP2011518886A 2008-07-15 2009-07-15 瞳孔力学により疑似調節度合を高めた焦点深度拡張(edof)レンズ Active JP5453419B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US8079008P 2008-07-15 2008-07-15
US61/080,790 2008-07-15
PCT/US2009/050731 WO2010009254A1 (en) 2008-07-15 2009-07-15 Extended depth of focus (edof) lens to increase pseudo-accommodation by utilizing pupil dynamics

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2011528451A JP2011528451A (ja) 2011-11-17
JP2011528451A5 JP2011528451A5 (ja) 2012-02-09
JP5453419B2 true JP5453419B2 (ja) 2014-03-26

Family

ID=41130500

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011518886A Active JP5453419B2 (ja) 2008-07-15 2009-07-15 瞳孔力学により疑似調節度合を高めた焦点深度拡張(edof)レンズ

Country Status (17)

Country Link
US (3) US8241354B2 (ja)
EP (3) EP4109168A1 (ja)
JP (1) JP5453419B2 (ja)
KR (1) KR101630260B1 (ja)
CN (1) CN102099729B (ja)
AR (1) AR072568A1 (ja)
AU (1) AU2009270860B2 (ja)
BR (1) BRPI0916248A2 (ja)
CA (1) CA2729175C (ja)
ES (1) ES2917881T3 (ja)
IL (1) IL210288A0 (ja)
MX (1) MX2011000076A (ja)
NZ (1) NZ590292A (ja)
RU (1) RU2508565C2 (ja)
SG (1) SG2014008072A (ja)
WO (1) WO2010009254A1 (ja)
ZA (1) ZA201009080B (ja)

Families Citing this family (76)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7628810B2 (en) 2003-05-28 2009-12-08 Acufocus, Inc. Mask configured to maintain nutrient transport without producing visible diffraction patterns
US7365917B2 (en) 2004-08-16 2008-04-29 Xceed Imaging Ltd. Optical method and system for extended depth of focus
US8974526B2 (en) 2007-08-27 2015-03-10 Amo Groningen B.V. Multizonal lens with extended depth of focus
US8740978B2 (en) * 2007-08-27 2014-06-03 Amo Regional Holdings Intraocular lens having extended depth of focus
US20090062911A1 (en) * 2007-08-27 2009-03-05 Amo Groningen Bv Multizonal lens with extended depth of focus
US8747466B2 (en) * 2007-08-27 2014-06-10 Amo Groningen, B.V. Intraocular lens having extended depth of focus
US9216080B2 (en) * 2007-08-27 2015-12-22 Amo Groningen B.V. Toric lens with decreased sensitivity to cylinder power and rotation and method of using the same
WO2009101202A1 (en) 2008-02-15 2009-08-20 Amo Regional Holdings System, ophthalmic lens, and method for extending depth of focus
US8439498B2 (en) 2008-02-21 2013-05-14 Abbott Medical Optics Inc. Toric intraocular lens with modified power characteristics
US8231219B2 (en) 2008-04-24 2012-07-31 Amo Groningen B.V. Diffractive lens exhibiting enhanced optical performance
US8862447B2 (en) 2010-04-30 2014-10-14 Amo Groningen B.V. Apparatus, system and method for predictive modeling to design, evaluate and optimize ophthalmic lenses
US8241354B2 (en) 2008-07-15 2012-08-14 Novartis Ag Extended depth of focus (EDOF) lens to increase pseudo-accommodation by utilizing pupil dynamics
US10004593B2 (en) 2009-08-13 2018-06-26 Acufocus, Inc. Intraocular lens with elastic mask
US9492272B2 (en) 2009-08-13 2016-11-15 Acufocus, Inc. Masked intraocular implants and lenses
CN102892381A (zh) * 2009-12-18 2013-01-23 Amo格罗宁根私人有限公司 有限光栅镜片、系统和方法
US8531783B2 (en) 2010-02-09 2013-09-10 Xceed Imaging Ltd. Imaging method and system for imaging with extended depth of focus
US9039762B2 (en) * 2010-03-23 2015-05-26 Novartis Ag Accommodating intraocular lens using trapezoidal phase shift
US9329407B2 (en) 2010-09-13 2016-05-03 The Regents Of The University Of Colorado, A Body Corporate Extended depth field optics with variable pupil diameter
EP2646872A1 (en) 2010-12-01 2013-10-09 AMO Groningen B.V. A multifocal lens having an optical add power progression, and a system and method of providing same
WO2012082602A1 (en) * 2010-12-15 2012-06-21 Novartis Ag Aspheric optical lenses and associated systems and methods
US9931200B2 (en) 2010-12-17 2018-04-03 Amo Groningen B.V. Ophthalmic devices, systems, and methods for optimizing peripheral vision
US9545303B2 (en) 2011-12-02 2017-01-17 Acufocus, Inc. Ocular mask having selective spectral transmission
EP2642332B1 (en) * 2012-03-23 2015-05-06 Essilor International (Compagnie Générale d'Optique) A progressive addition lens for a wearer
TWI588560B (zh) 2012-04-05 2017-06-21 布萊恩荷登視覺協會 用於屈光不正之鏡片、裝置、方法及系統
EP3824798A1 (en) 2012-08-31 2021-05-26 Amo Groningen B.V. Multi-ring lens, systems and methods for extended depth of focus
US9201250B2 (en) 2012-10-17 2015-12-01 Brien Holden Vision Institute Lenses, devices, methods and systems for refractive error
EP2908773B1 (en) 2012-10-17 2024-01-03 Brien Holden Vision Institute Lenses, devices, methods and systems for refractive error
WO2014087249A2 (en) 2012-12-04 2014-06-12 Amo Groningen B.V. Lenses systems and methods for providing binocular customized treatments to correct presbyopia
US9561098B2 (en) 2013-03-11 2017-02-07 Abbott Medical Optics Inc. Intraocular lens that matches an image surface to a retinal shape, and method of designing same
US9427922B2 (en) 2013-03-14 2016-08-30 Acufocus, Inc. Process for manufacturing an intraocular lens with an embedded mask
EP3116442A1 (en) 2014-03-10 2017-01-18 Amo Groningen B.V. Intraocular lens that improves overall vision where there is a local loss of retinal function
CN106714731B (zh) 2014-04-21 2019-09-27 阿莫格罗宁根私营有限公司 改进周边视觉的眼科装置、系统和方法
WO2016040331A1 (en) 2014-09-09 2016-03-17 Staar Surgical Company Ophthalmic implants with extended depth of field and enhanced distance visual acuity
WO2016076714A1 (en) * 2014-11-10 2016-05-19 Akkolens International B.V. Ophthalmic lenses for extended depth of field
WO2016081493A1 (en) 2014-11-19 2016-05-26 Acufocus, Inc. Fracturable mask for treating presbyopia
US11547554B2 (en) 2015-04-14 2023-01-10 Z Optics, Inc. High definition and extended depth of field intraocular lens
US11696823B2 (en) 2015-04-14 2023-07-11 Z Optics, Inc. High definition and extended depth of field intraocular lens
WO2017062316A1 (en) 2015-10-05 2017-04-13 Acufocus, Inc. Methods of molding intraocular lenses
DE102015219482B4 (de) * 2015-10-08 2017-07-13 Carl Zeiss Vision International Gmbh Brille mit einem Brillenglas mit einem beweglichen Linsensegment
EP3384342B1 (en) 2015-11-24 2021-08-25 AcuFocus, Inc. Toric small aperture intraocular lens with extended depth of focus
RU2642149C2 (ru) * 2016-01-12 2018-01-24 Самсунг Электроникс Ко., Лтд. Составная линза и содержащая ее система отображения
EP3413839A1 (en) 2016-02-09 2018-12-19 AMO Groningen B.V. Progressive power intraocular lens, and methods of use and manufacture
US9968440B2 (en) * 2016-02-29 2018-05-15 Novartis Ag Ophthalmic lens having an extended depth of focus
US11083566B2 (en) * 2016-02-29 2021-08-10 Alcon Inc. Ophthalmic lens having an extended depth of focus
CN109070506B (zh) 2016-03-09 2021-06-29 斯塔尔外科有限公司 具有扩展的景深和增强的远距视力的眼科植入物
US10588738B2 (en) 2016-03-11 2020-03-17 Amo Groningen B.V. Intraocular lenses that improve peripheral vision
CA3018549A1 (en) 2016-03-23 2017-09-28 Johnson & Johnson Surgical Vision, Inc. Ophthalmic apparatus with corrective meridians having extended tolerance band
CA3018570A1 (en) 2016-03-23 2017-09-28 Johnson & Johnson Surgical Vision, Inc. Ophthalmic apparatus with corrective meridians having extended tolerance band
CA3021474A1 (en) 2016-04-19 2017-10-26 Amo Groningen B.V. Ophthalmic devices, system and methods that improve peripheral vision
US20170333181A1 (en) 2016-05-19 2017-11-23 Novartis Ag Dual element accommodating intraocular lens devices, systems, and methods
US20170348091A1 (en) * 2016-06-07 2017-12-07 Novartis Ag Dual region accommodating intraocular lens devices, systems, and methods
TW201808236A (zh) * 2016-06-09 2018-03-16 參天製藥股份有限公司 單焦點人工水晶體
RU2644283C1 (ru) * 2016-06-22 2018-02-08 Рашид Адыгамович Ибатулин Устройство для профилактики и/или лечения рефракционных нарушений зрения
FR3056766B1 (fr) * 2016-09-23 2018-10-26 Joel Pynson Lentille intraoculaire a profondeur de champ etendue
CN107874871A (zh) * 2016-09-29 2018-04-06 上海市同济医院 植入式视网膜支架
EP3300694A1 (en) * 2016-09-30 2018-04-04 Sav-Iol Sa Method for determining geometric parameters of an ophthalmic lens and ophthalmic lens obtained by the implementation of this method
EP3522771B1 (en) 2016-10-25 2022-04-06 Amo Groningen B.V. Realistic eye models to design and evaluate intraocular lenses for a large field of view
AU2018235011A1 (en) 2017-03-17 2019-10-24 Amo Groningen B.V. Diffractive intraocular lenses for extended range of vision
US10739227B2 (en) 2017-03-23 2020-08-11 Johnson & Johnson Surgical Vision, Inc. Methods and systems for measuring image quality
US11523897B2 (en) 2017-06-23 2022-12-13 Amo Groningen B.V. Intraocular lenses for presbyopia treatment
EP3639084A1 (en) 2017-06-28 2020-04-22 Amo Groningen B.V. Extended range and related intraocular lenses for presbyopia treatment
WO2019002384A1 (en) 2017-06-28 2019-01-03 Amo Groningen B.V. DIFFRACTIVE LENSES AND INTRAOCULAR LENSES ASSOCIATED WITH THE TREATMENT OF PRESBYOPIA
US11327210B2 (en) 2017-06-30 2022-05-10 Amo Groningen B.V. Non-repeating echelettes and related intraocular lenses for presbyopia treatment
WO2019021184A1 (en) * 2017-07-24 2019-01-31 Novartis Ag OPHTHALMIC LENS PROVIDED WITH SINUSOIDAL DEPTH STRUCTURES
CN107468377B (zh) * 2017-07-25 2019-06-04 南开大学 一种用于矫正老视眼的大焦深非球面人工晶体
KR200486715Y1 (ko) 2017-10-24 2018-06-22 주식회사 주니픽셀 휴대형 소형 건조기
EP3687447A1 (en) 2017-11-30 2020-08-05 AMO Groningen B.V. Intraocular lenses that improve post-surgical spectacle independent and methods of manufacturing thereof
US11364110B2 (en) 2018-05-09 2022-06-21 Acufocus, Inc. Intraocular implant with removable optic
CN109009567A (zh) * 2018-09-05 2018-12-18 爱博诺德(北京)医疗科技有限公司 人工晶状体及其制造方法
BR112021002881A2 (pt) 2018-08-17 2021-05-11 Staar Surgical Company composição polimérica exibindo nanogradiente de índice de refração
KR102136750B1 (ko) 2018-09-27 2020-07-22 울산과학기술원 휴대용 건조기
CA3115626A1 (en) * 2018-10-18 2020-04-23 Alcon Inc. Extended depth of focus intraocular lens
US11886046B2 (en) 2019-12-30 2024-01-30 Amo Groningen B.V. Multi-region refractive lenses for vision treatment
AU2020416055A1 (en) 2019-12-30 2022-08-25 Amo Groningen B.V. Lenses having diffractive profiles with irregular width for vision treatment
WO2021209954A1 (en) 2020-04-16 2021-10-21 Alcon Inc. Ophthalmic lenses having an extended depth of focus for improving intermediate vision
CN113693780B (zh) * 2021-08-16 2022-08-09 麦得科科技有限公司 具有扩展景深的眼用透镜

Family Cites Families (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5017000A (en) 1986-05-14 1991-05-21 Cohen Allen L Multifocals using phase shifting
US5384606A (en) * 1992-06-22 1995-01-24 Allergan, Inc. Diffractive/refractive spectacle and intraocular lens system for age-related macular degeneration
RU2063193C1 (ru) * 1994-07-20 1996-07-10 Оксана Дмитриевна Рудковская Искусственный хрусталик глаза
US5864378A (en) * 1996-05-21 1999-01-26 Allergan Enhanced monofocal IOL or contact lens
US5898473A (en) * 1997-04-25 1999-04-27 Permeable Technologies, Inc. Multifocal corneal contact lens
WO2000008516A1 (en) * 1998-08-06 2000-02-17 Lett John B W Multifocal aspheric lens
JP2004294456A (ja) * 1999-12-29 2004-10-21 Menicon Co Ltd 多焦点型眼用レンズ
JP2002171391A (ja) * 2000-12-01 2002-06-14 Canon Inc 画像読み取り装置、その制御方法、及び制御プログラムを提供する媒体
US6533416B1 (en) * 2001-07-20 2003-03-18 Ocular Sciences, Inc. Contact or intraocular lens and method for its preparation
US7381221B2 (en) * 2002-11-08 2008-06-03 Advanced Medical Optics, Inc. Multi-zonal monofocal intraocular lens for correcting optical aberrations
US6923539B2 (en) * 2003-05-12 2005-08-02 Alcon, Inc. Aspheric lenses
US7365917B2 (en) * 2004-08-16 2008-04-29 Xceed Imaging Ltd. Optical method and system for extended depth of focus
US7922326B2 (en) 2005-10-25 2011-04-12 Abbott Medical Optics Inc. Ophthalmic lens with multiple phase plates
US7455404B2 (en) * 2004-10-25 2008-11-25 Advanced Medical Optics, Inc. Ophthalmic lens with multiple phase plates
US7188949B2 (en) * 2004-10-25 2007-03-13 Advanced Medical Optics, Inc. Ophthalmic lens with multiple phase plates
US20060116763A1 (en) * 2004-12-01 2006-06-01 Simpson Michael J Contrast-enhancing aspheric intraocular lens
DK2062553T3 (da) * 2005-04-05 2010-11-29 Alcon Inc Optimale IOL-formfaktorer for oftalmiske linser
US7261412B2 (en) * 2005-06-30 2007-08-28 Visx, Incorporated Presbyopia correction through negative high-order spherical aberration
US20070129803A1 (en) * 2005-12-06 2007-06-07 C&C Vision International Limited Accommodative Intraocular Lens
US20070129800A1 (en) 2005-12-07 2007-06-07 C&C Vision International Limited Hydrolic accommodating intraocular lens
UA16978U (en) * 2005-12-27 2006-09-15 Violetta Henrikhiv Martirosova Optical device for protecting eyes
US8048156B2 (en) * 2006-12-29 2011-11-01 Abbott Medical Optics Inc. Multifocal accommodating intraocular lens
US20090062911A1 (en) * 2007-08-27 2009-03-05 Amo Groningen Bv Multizonal lens with extended depth of focus
US8241354B2 (en) 2008-07-15 2012-08-14 Novartis Ag Extended depth of focus (EDOF) lens to increase pseudo-accommodation by utilizing pupil dynamics
CN102892381A (zh) * 2009-12-18 2013-01-23 Amo格罗宁根私人有限公司 有限光栅镜片、系统和方法
US8556417B2 (en) * 2012-02-02 2013-10-15 Novartis Ag Apodized hybrid diffractive-refractive IOL for pseudo-accommodation

Also Published As

Publication number Publication date
WO2010009254A1 (en) 2010-01-21
USRE45969E1 (en) 2016-04-12
ZA201009080B (en) 2012-03-28
US8562675B2 (en) 2013-10-22
AU2009270860A1 (en) 2010-01-21
SG2014008072A (en) 2014-05-29
CN102099729B (zh) 2014-06-18
EP2993514B1 (en) 2022-04-27
US20120290085A1 (en) 2012-11-15
US8241354B2 (en) 2012-08-14
CA2729175C (en) 2016-11-01
RU2508565C2 (ru) 2014-02-27
KR20110028397A (ko) 2011-03-17
ES2917881T3 (es) 2022-07-12
IL210288A0 (en) 2011-03-31
AR072568A1 (es) 2010-09-08
KR101630260B1 (ko) 2016-06-14
JP2011528451A (ja) 2011-11-17
CN102099729A (zh) 2011-06-15
EP2307923A1 (en) 2011-04-13
EP2993514A1 (en) 2016-03-09
US20100016961A1 (en) 2010-01-21
CA2729175A1 (en) 2010-01-21
MX2011000076A (es) 2011-03-02
AU2009270860B2 (en) 2014-04-17
BRPI0916248A2 (pt) 2015-11-03
EP4109168A1 (en) 2022-12-28
NZ590292A (en) 2013-09-27
RU2011105415A (ru) 2012-08-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5453419B2 (ja) 瞳孔力学により疑似調節度合を高めた焦点深度拡張(edof)レンズ
RU2501054C2 (ru) Аккомодационная интраокулярная линза (иол) с торическим оптическим элементом и увеличенной глубиной фокуса
JP5221720B2 (ja) 複数の回折パターンを有する擬調節iol
JP6773785B2 (ja) 明視域が広げられ、軸上色収差が補正された3焦点眼内レンズ
KR101309604B1 (ko) 상이한 영역을 갖는 회절 존을 지닌 유사적응성 안구내 렌즈
TW201906588A (zh) 具有色差校正作用的多焦點眼科透鏡
TWI523647B (zh) 利用瞳孔動態(pupil dynamics)來增進假性調節之擴展焦深(EDOF)水晶體
TW201103518A (en) Accommodative IOL with toric optic and extended depth of focus
TWI555522B (zh) 利用瞳孔動態(pupil dynamics)來增進假性調節之擴展焦深(EDOF)水晶體(一)

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111216

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111216

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130408

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130423

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20130722

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20130729

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130816

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131203

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140106

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5453419

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250