JP2004294456A - 多焦点型眼用レンズ - Google Patents

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Tadashi Sawano
正 沢野
Hiroyuki Oyama
博幸 大山
Kazuya Miyamura
一哉 宮村
Yuji Goto
裕二 後藤
Hideaki Kondo
英明 近藤
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Abstract

【課題】遠点や近点の視認明瞭性を有利に確保することが出来ると共に、イメージジャンプやゴースト等の発生が抑えられ、使用感にも優れた多焦点型眼用レンズを提供すること。
【解決手段】光学的中心軸:Pに関して同心上に位置せしめられた中央視力矯正域14と外周視力矯正域16、中間域18、中間距離視力矯正域30によって、視力矯正域12を構成すると共に、中央視力矯正域14および外周視力矯正域16における径方向の度数分布を、光学中心軸:Pからの距離に関する0次式で設定し、また、それらの視力領域を連結する中間域18における径方向の度数分布を、2つの二次式で設定する一方、中間距離視力矯正域30における径方向の度数分布を、径方向内側度数変化域32と径方向外側度数変化域34によって、外周視力矯正域16のレンズ度数PcからPcまで、凹状又は凸状の滑らかな曲線を描くように設定した。
【選択図】 図 1

Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、コンタクトレンズや眼内レンズ等、眼球の表面や内部に装着乃至は埋殖されるレンズ(以下、眼用レンズという)であって、特に、互いに異なる度数が設定された複数の視力矯正領域を有する多焦点型眼用レンズに関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来から、老視眼等の視力調節能力に劣る眼に適用されて、視力調節力を補うため等に用いられる眼用レンズとして、一つのレンズ内に互いに異なる度数が設定された複数の視力矯正領域を存在せしめた二焦点型或いは多焦点型眼用レンズが提案されている。例えば、多焦点型眼用レンズの一例として、特開昭63−95415号公報や特開平1−319729号公報等に記載されているように、装用者の視軸の移動によって度数の異なる視力矯正領域を使い分ける視軸移動型のコンタクトレンズや、二焦点型或いは多焦点型眼用レンズの他の例として、特開昭59−208524号公報や特開平2−217818号公報等に記載されているように、度数の異なる視力矯正領域を同時に観察して装用者の脳の判断で必要な像を選別する同時視型のコンタクトレンズなどが、それである。
【0003】
また、視軸移動型と同時視型の何れのタイプのレンズでも、近方観察のための近用視力矯正域と、遠方観察のための遠用視力矯正域の二つの異なる度数領域を有するバイフォーカルレンズと、近用視力矯正域と遠用視力矯正域の間に中間の視力矯正域を形成して少なくとも三つ以上の異なる度数領域を設けたマルチフォーカルレンズが、提案されている。
【0004】
ところが、バイフォーカルレンズでは、焦点が二つしかない、即ち近用視力矯正域と遠用視力矯正域しかないために、近方と遠方との間の中間距離にある点で鮮明な像を得難く、イメージジャンプ等を生じ易いという問題があり、近用視力矯正域と遠用視力矯正域の境界部の段差、言い換えれば、2つの視力矯正域がそれらの境界部で互いに滑らかに連結しないことによって装用感が悪いといった問題もあった。
【0005】
一方、上記のバイフォーカルレンズに対して、近用視力矯正域と遠用視力矯正域の間に、中間域を有するマルチフォーカルレンズでは、近方と遠方との間の中間距離の点でも一応の鮮明像が得られるが、従来のものでは、レンズの度数が径方向で狭い幅をもって段階的に変化しているために、近用視力矯正域および遠用視力矯正域で充分な面積が確保され難く、明瞭な像が得難い、即ち近用視力矯正域および遠用視力矯正域を通って得られる像が不鮮明になるという問題があり、また、段階的に度数変化する境界線上で連続的な度数変化がなく、形状的な屈曲点や段差も存在するために、装用感の悪化や、ゴーストイメージやダブルイメージの出現、遠近像相互干渉等の問題が発生する恐れもあった。
【0006】
そこで、本願出願人は、先に、特開平5−181096号公報において、互いに同心的に配した近用視力矯正域と中間域、遠用視力矯正域を、それぞれ、径方向に、近用視力矯正域および遠用視力矯正域の一方の値から他方の値まで連続して変化する度数分布曲線を示すようにして形成せしめた多焦点型眼用レンズを提案した。この先の出願に係る多焦点型眼用レンズでは、近用視力矯正域と中間域の境界線や遠用視力矯正域と中間域の境界線においても度数分布が連続せしめられ、形状的な段差や屈曲線を有する境界の発生が防止されることから、優れた装用感が得られると共に、視力矯正域が互いに滑らかに連結されていない従来のマルチフォーカルレンズで惹起せしめられていたゴーストイメージ等の観察上の不具合も有利に回避され得るのである。
【0007】
ところが、本発明者等が更なる検討を加えたところ、使用者の特殊な用途や環境等によっては、このような先の出願に係る多焦点型眼用レンズでも、使用者の要求を未だ充分に満足させ難い場合のあることが明らかとなった。例えば、画家や測量従事者等のように、遠点と近点の両方で特に明瞭な視認性が要求されるような場合では、かかる先の出願に係る多焦点型眼用レンズを用いても、未だ、充分な像の明瞭性が得られ難い場合のあることが、明らかとなったのである。
【0008】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、遠点と近点の何れにおいても極めて明瞭な視認性を得ることが出来ると共に、装用性に優れた多焦点型眼用レンズを提供することにある。
【0009】
また、本発明は、近用視力矯正域と遠用視力矯正域において、それぞれ、レンズ度数やレンズ面積の設計自由度が有利に確保され得る多焦点型眼用レンズを提供することも、目的とする。
【0010】
【解決手段】
そして、本発明にあっては、そのような課題を解決するために、互いに異なるレンズ度数が設定された複数の視力矯正域を有する多焦点型眼用レンズにして、前記視力矯正域は、中央視力矯正域と、該中央視力矯正域とは異なるレンズ度数が設定されて、該中央視力矯正域の外周側に離間して位置せしめられた外周視力矯正域と、該中央視力矯正域と該外周視力矯正域の中間のレンズ度数が設定されて、それら中央視力矯正域と外周視力矯正域の間に位置せしめられた中間域とを含んで構成されると共に、該中央視力矯正域と該外周視力矯正域が光学的に同心状に形成され、且つそれら中央視力矯正域および外周視力矯正域におけるレンズ度数(Pa,Pc)が、径方向全体に亘ってそれぞれ一定の度数分布とされる一方、前記中間域が、前記中央視力矯正域に接して該中央視力矯正域の第一のレンズ度数(Pa)から前記外周視力矯正域の第二のレンズ度数(Pc)側に向かって、該中央視力矯正域から離れるに従って変化率が次第に大きくなる第一の二次曲線状に度数変化する内側移行領域と、前記外周視力矯正域に接して該外周視力矯正域の第二のレンズ度数(Pc)から前記中央視力矯正域の第一のレンズ度数(Pa)側に向かって、該外周視力矯正域から離れるに従って変化率が次第に大きくなる第二の二次曲線状に度数変化する外側移行領域とによって構成され、それら内側移行領域と外側移行領域の境界でレンズ度数を一致させることによって、かかる境界上に度数変化の変曲点が設定され、そして、前記視力矯正域は、更に、前記外周視力矯正域の外周側に連接して位置せしめられ、且つ前記中央視力矯正域の第一のレンズ度数(Pa)と前記外周視力矯正域の第二のレンズ度数(Pc)との間のレンズ度数分布を有する中間距離視力矯正域を含み、且つ、該中間距離視力矯正域が、径方向内側度数変化域と、径方向外側度数変化域とから構成されていると共に、該径方向内側度数変化域のレンズ度数が、前記外周視力矯正域の第二のレンズ度数(Pc)から、前記中央視力矯正域と前記外周視力矯正域の第一と第二のレンズ度数(Pa,Pc)の間にある予め設定された第四のレンズ度数(Pd)まで、前記レンズの径方向において連続的に変化する一方、前記径方向外側度数変化域のレンズ度数が、該第四のレンズ度数(Pd)から、前記外周視力矯正域の第二のレンズ度数(Pc)まで前記径方向において連続的に変化するように設定されていることを特徴とする多焦点型眼用レンズを、その要旨とするものである。
【0011】
このような本発明に従う構造とされた多焦点型眼用レンズにおいては、中央視力矯正域と外周視力矯正域において、それぞれ、一定の度数分布領域が設けられることから、それら中央視力矯正域と外周視力矯正域において、それぞれ、特に必要とされる特定の距離点における視認性が有利に確保され得て、それら中央視力矯正域と外周視力矯正域に設定された各レンズ度数(Pa,Pc)に対応する距離点において明瞭な像を観察することが可能となるのである。加えて、中間域のレンズ度数が、中央視力矯正域および外周視力矯正域の近くでは変化率が小さく、離れるに従って変化率が大きくなるように設定されていることから、それら中央視力矯正域および外周視力矯正域によって観察した像の明瞭性が、何れも、中間域による悪影響を殆ど受けることなく、極めて有利に確保され得ることとなるのである。
【0012】
また、本発明に係る多焦点型眼用レンズにおいては、中間域がそれぞれ第一及び第二の二次曲線状に度数変化する内側移行領域と外側移行領域から構成され、中央視力矯正域と外周視力矯正域に連接されていることから、該中間域の度数変化を三次関数の逆関数の曲線状等に設定した場合に比して、中央視力矯正域および外周視力矯正域におけるそれぞれの設定度数や設定面積等に拘わらず、それら中央視力矯正域および外周視力矯正域に対して中間域を、滑らかな度数変化をもって容易に連接させることが出来るのであり、それ故、段差や大きな屈曲点の発生等を回避しつつ、中央視力矯正域および外周視力矯正域におけるレンズ度数やレンズ面積等の設計自由度の向上が達成され得るのである。
【0013】
しかも、本発明に従う多焦点型眼用レンズには、その視力矯正域において、更に、外周視力矯正域の外側に連接せしめられた中間距離視力矯正域が設けられると共に、かかる中間距離視力矯正域が、それぞれ、外周視力矯正域の第二のレンズ度数(Pc)から、中央視力矯正域の第一のレンズ度数(Pa)と外周視力矯正域の第二のレンズ度数(Pc)の間にある第四のレンズ度数(Pd)まで連続的に度数変化する径方向内側度数変化域と、該第四のレンズ度数(Pd)から外周視力矯正域の第二のレンズ度数(Pc)まで連続的に度数変化する径方向外側度数変化域とから構成されているところから、ゴーストイメージ等の問題がより一層有利に低減乃至は防止され得ることとなるのであり、以て、所望とする異なる2つの距離、つまり、中央視力矯正域と外周視力矯正域の第一と第二のレンズ度数(Pa,Pc)が調整された、近方と遠方距離或いはその逆、遠方と近用距離にある物質の優れた視認性が確保されるのである。
【0014】
また、上述せるように、中央視力矯正域と外周視力矯正域の間に設けられた中間域のみならず、中間距離視力矯正域によっても、ゴーストイメージ等の問題が解消せしめられ得るところから、かかる中間域の径方向の幅を狭く設定することが可能となり、以て、中間域の外側に連接せしめられる外周視力矯正域を、視力矯正域の光学的中心軸により一層接近した内側方向に配置せしめることが可能となる。従って、かくの如くして、外周視力矯正域が光学的中心軸寄りに配置せしめられることによって、より一層優れた光学特性が発揮されるようになることは勿論、該外周視力矯正域が使用者の眼の瞳孔のより広い領域をカバーすることが可能となり、以て外周視力矯正域を通して観察される像のより一層優れた視認性が実現されることとなる。
【0015】
さらに、本発明に従う多焦点型眼用レンズにあっては、その中間距離視力矯正域に、中央視力矯正域の第一のレンズ度数(Pa)と外周視力矯正域の第二のレンズ度数(Pc)の間にある第四のレンズ度数(Pd)が、適宜に設定されているところから、そのような第四のレンズ度数(Pd)に対応する遠方と近方の間の中間距離においても、優れた視認性が確保され得るのである。
【0016】
そして、本発明に従う多焦点型眼用レンズの好ましい態様の一つによれば、前記径方向内側度数変化域と径方向外側度数変化域におけるレンズ度数の少なくとも一つが、二次以上の1つの多項式、或いは、二次以上の2つの異なる多項式の組み合わせによって表されるように設定される構成が、有利に採用されることとなる。これによって、中間距離視力矯正域のレンズ度数を径方向で直線状に変化させる場合に比して、中間距離視力矯正域におけるレンズ度数やレンズ面積等の設計自由度、ひいてはレンズの視力矯正域全体のチューニング自由度が有利に確保され得るのである。
【0017】
なお、この本発明の多焦点型眼用レンズの好ましい態様の一つによれば、前記外周視力矯正域の前記第二のレンズ度数をPcとすると共に、前記中間距離視力矯正域における前記第四のレンズ度数をPdとし、且つ前記光学的中心軸から前記外周視力矯正域と中間距離視力矯正域との境界までの距離をWd、前記光学的中心軸から前記径方向内側度数変化域の外周端部までの距離をWe、前記光学的中心軸から前記径方向外側度数変化域の内周端部までの距離をWf、前記光学的中心軸から前記径方向外側度数変化域の外周端部までの距離をWgとすれば、前記径方向内側度数変化域におけるレンズ度数:y が、前記視力矯正域の前記光学的中心軸からの距離をxとして、下記(式1)で表されると共に、前記径方向外側度数変化域におけるレンズ度数:y が、前記視力矯正域の前記光学的中心軸からの距離をxとして、下記(式4)で表される構成が、好適に採用されることとなる。
【数3】
Figure 2004294456
【0018】
また、本発明に従う多焦点型眼用レンズの別の望ましい態様の一つによれば、前記中間距離視力矯正域の前記径方向内側度数変化域と径方向外側度数変化域とが互いに連接すると共に、該径方向内側度数変化域の外周端部のレンズ度数と前記径方向外側度数変化域の内周端部のレンズ度数とが、前記第四のレンズ度数(Pd)に一致せしめられていることが、望ましい。これによって、適宜に設定される第四のレンズ度数(Pd)に対応する距離点における視認性が確保され得るところとなる。
【0019】
さらに、かかる本発明の多焦点型眼用レンズの更に別の望ましい態様の一つによれば、前記中間距離視力矯正域が、前記径方向内側度数変化域及び径方向外側度数変化域と、それら径方向内側度数変化域及び径方向外側度数変化域の間に位置せしめられた一定度数域とから構成され、且つ該一定度数域が、径方向内側度数変化域の外周端部及び径方向外側度数変化域の内周端部のレンズ度数、前記第四のレンズ度数(Pd)に一致する0次式にて表される一定のレンズ度数にて設定せしめられていることが、望ましい。
【0020】
また、本発明に従う多焦点型眼用レンズの前記中央視力矯正域を遠用視力矯正域とする一方、前記外周視力矯正域を近用視力矯正域とする場合にあっては、前記光学的中心軸から前記外周視力矯正域と中間距離視力矯正域との境界までの距離:Wdを、1.0〜4.0mm、前記中間距離視力矯正域の径方向幅寸法を、0.4〜3.0mmとすることが、望ましい。また逆に、前記中央視力矯正域を近用視力矯正域とする一方、前記外周視力矯正域を遠用視力矯正域とする場合には、前記光学的中心軸から前記外周視力矯正域と中間距離視力矯正域との境界までの距離:Wdを、0.6〜3.0mm、前記中間距離視力矯正域の径方向幅寸法を、0.4〜3.0mmとする構成が、好適に採用され得ることとなる。
【0021】
さらに、本発明に従う多焦点型眼用レンズの更に望ましい態様の一つによれば、前記視力矯正域が、前記中間距離視力矯正域の外周側に連接して位置せしめられた最外視力矯正域を更に含んで構成され、且つ該最外視力矯正域が、前記外周視力矯正域の前記第二のレンズ度数(Pc)に一致する0次式にて表される一定のレンズ度数が設定せしめられた一定度数域から構成されていることが、望ましい。かかる0次の一定度数域に構成される最外視力矯正域のレンズ度数によって、外周視力矯正域のレンズ度数がチューニングされる距離点での視認性がより向上せしめられることとなる。
【0022】
更にまた、本発明に従う多焦点型眼用レンズの好ましい態様の別の一つによれば、前記視力矯正域が、前記中間距離視力矯正域の外周側に連接して位置せしめられた最外視力矯正域を更に含んで構成され、且つ該最外視力矯正域が、二次以上の1つの多項式、或いは、二次以上の2つの異なる多項式の組み合わせによって、前記外周視力矯正域における前記第二のレンズ度数(Pc)から前記中央視力矯正域における前記第一のレンズ度数(Pa)まで連続的に変化するレンズ度数が設定せしめられた度数変化域と、前記中央視力矯正域の前記第一のレンズ度数(Pa)に一致する0次式にて表される一定のレンズ度数が設定せしめられた一定度数域とから構成されている。そして、かかる最外視力矯正域に形成された度数変化域によって、ゴーストイメージ等の問題が効果的に低減乃至は防止され得ると共に、一定度数域の一定のレンズ度数によって、そのレンズ度数がチューニングされる距離点での視認性がより向上せしめられるのである。
【0023】
また、本発明に従う多焦点型眼用レンズの他の好ましい態様の一つによれば、前記中央視力矯正域および前記外周視力矯正域において、度数を決定するための面形状として、それぞれ球面、好適に採用される。このように基本的な面形状として球面を採用すれば、レンズ表面形状の設計が容易となると共に、優れた光学特性が付与され得るのである。例えば、コンタクトレンズの場合には、一般に、内側の凹面に対して、装用者の角膜表面形状に応じた曲率の球面が付与されることとなり、凸面が、レンズ度数を決定するための面とされる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
【0025】
具体的には、本発明に従う構造とされた多焦点型眼用レンズは、例えば、図1に示されている如き構造の老視用等のコンタクトレンズ10として形成される。このコンタクトレンズ10は、レンズの外形に対する幾何中心軸:Oを光学的中心軸:Pとする視力矯正域12を有している。なお、かかる図1中、13は、視力矯正域12の外周にあるコンタクトレンズ10の最外周部分であって、装用時に瞳孔上に位置しないために光学的特性を与えるものでないが、容易で、安定したフィッティング装用のために必要な最外周部分として形成されており、必要に応じてスラブオフ加工等が施される。
【0026】
また、視力矯正域12は、互いに異なるレンズ度数が設定された中央視力矯正域14と外周視力矯正域16、中間域18、中間距離視力矯正域30等によって構成されている。中央視力矯正域14は、光学的中心軸:Pを中心とする円形状を有しており、外周視力矯正域16は、中央視力矯正域14の外方に離間位置する同心的な円環形状を有している。また、中間域18は、それら中央視力矯正域と外周視力矯正域16の間を埋めるように同心的に位置する円環形状を有している一方、中間距離視力矯正域30は、外周視力矯正域16の外方に連接する同心的な円環形状を有している。
【0027】
さらに、中央視力矯正域14と外周視力矯正域16は、互いに異なるレンズ度数が設定されることにより、一般に、それらの何れか一方の視力矯正域が、近点観察のために使用者の視力調節力を補うだけの一定のレンズ度数を、径方向全体に亘って有する近用視力矯正域とされると共に、他方の視力矯正域が、遠点観察のために使用者の視力調節力を補うだけの一定のレンズ度数を、径方向全体に亘って有する遠用視力矯正域とされる。なお、中央視力矯正域と外周視力矯正域の何れを近用視力矯正域とするかは、使用者の要求や生活状況や環境等を考慮して適宜に決定される。
【0028】
また、中間域18は、中央視力矯正域14と外周視力矯正域16との間に亘って、それら各視力矯正域14,16に設定された相互に異なるレンズ度数を出来るだけ滑らかにつなぐように、径方向で次第に変化するレンズ度数が設定されている。つまり、コンタクトレンズ10のレンズ度数は、中央視力矯正域14のレンズ度数から、中間域18の連続的に変化するレンズ度数を介して、外周視力矯正域16のレンズ度数まで、連続的に変化するように構成されているのである。特に、中間域18は、中央視力矯正域14に対して連接された内側移行領域20と、外周視力矯正域16に対して連接された外側移行領域22とから構成されている。
【0029】
そこにおいて、中央視力矯正域14および外周視力矯正域16においては、径方向の度数分布が、光学的中心軸:Pからの距離に関する0次式で表される、言い換えれば、光学的中心軸:Pからの距離の変化に関係なく、中央視力矯正域14および外周視力矯正域16のそれぞれのレンズ度数は一定である一方、中間域18では、径方向の度数分布が、中央視力矯正域14に連接された内側移行領域20と外周視力矯正域16に連接された外側移行領域22のそれぞれにおいて、二次の項の符号が逆とされて凹凸が反対に設定された光学的中心軸:Pからの距離に関する二次式で表されるように、視力矯正域12におけるレンズ度数が設定されているのである。
【0030】
より具体的には、例えば、中央視力矯正域14に設定されたレンズ度数を第一のレンズ度数:Paとすると共に、外周視力矯正域16に設定されたレンズ度数を第二のレンズ度数:Pcとし、且つ中間域18における内側移行領域20と外側移行領域22の境界でのレンズ度数を第三のレンズ度数:Pbとすると、中間域18の内側移行領域20におけるレンズ度数:y と、外側移行領域におけるレンズ度数:y が、それぞれ、下記(式7)の第一の二次曲線,(式8)の第二の二次曲線で表されるようなレンズ度数分布を構成することが、望ましい。
【数4】
Figure 2004294456
【0031】
そして、上記のような構成を採用することによって、中央視力矯正域14と外周視力矯正域16を滑らかに連接する中間域18が有利に設定され得るのであり、特に、中央視力矯正域14と中間域18および外周視力矯正域16と中間域18の各連接点において、何れも、レンズ度数分布曲線が連続するようにレンズ面形状が決定される。言い換えれば、中間域18のレンズ度数が、中央視力矯正域14と内側移行領域20の連接点および外周視力矯正域16と外側移行領域22の連接点において、中央視力矯正域14と外周視力矯正域16の一定値まで滑らかに連続的に変化するのである。即ち、レンズ度数分布曲線が、それら何れの連接的においても、一つの共通接線を有する曲線形状をもって設定されることとなり、優れた装用感が実現されると共に、ゴーストイメージ、ダブルイメージ等の発生が有利に防止され得るのである。
【0032】
また、前記した(式7)および(式8)に従う構成を採用する場合には、それに加えて、視力矯正域12の光学的中心軸:Pから中間域18における内側移行領域20と外側移行領域22の境界までの距離:Wbを、下記(式9)に従って設定せしめた構成が、好適に採用される。
【数5】
Figure 2004294456
【0033】
そして、このようにして内側移行領域20と外側移行領域22の境界位置を設定することによって、かかる境界位置においても、レンズ度数分布曲線が滑らかに連続するようにレンズ面形状が決定されるのであり、それによって、装用感や視認明瞭性等の更なる向上が図られ得るのである。
【0034】
しかも、本発明に従う多焦点型眼用レンズにあっては、外周視力矯正域16の外方に、それに連接するように位置せしめられた円環状の中間距離視力矯正域30が更に設けられているところから、更に、近点と遠点との間の中間距離における視認性が改善せしめられているのである。即ち、該中間距離視力矯正域30は、中央視力矯正域14のレンズ度数:Paと外周視力矯正域16のレンズ度数:Pcとの間のレンズ度数分布で設定される、径方向内側度数変化域32と径方向外側度数変化域34とを有して、構成されている。
【0035】
より具体的には、径方向内側度数変化域32にあっては、そのレンズ度数が、レンズの径方向の外方に向かって、外周視力矯正域16の第二のレンズ度数:Pcから中央視力矯正域14の第一のレンズ度数:Paと外周視力矯正域16の第二のレンズ度数:Pcとの間の、予め所望とする値に設定された第四のレンズ度数:Pdまで連続的に変化する一方、径方向外側度数変化域34においては、そのレンズ度数が、レンズの径方向の外方に向かって、該予め設定された第四のレンズ度数:Pdから外周視力矯正域16の第二のレンズ度数:Pcまで連続的に変化するように設定されているのである。
【0036】
また、径方向内側度数変化域32と径方向外側度数変化域34は、それらの少なくとも何れか一方のレンズ度数が、二次以上の1つの多項式、或いは、二次以上の2つの異なる多項式によって表されるように設定される構成が、好適に採用され得るのである。例えば、径方向内側度数変化域32にあっては、そのレンズ度数:y は、視力矯正域12の光学的中心軸:Pからの離間距離:x、外周視力矯正域のレンズ度数:Pc、中間距離視力矯正域30における予め設定されたレンズ度数:Pd、及び下記(式2),(式3)でそれぞれ表される係数:E ,F を用いて、下記(式1)で表される構成が、好適に採用されることとなる。
【数6】
Figure 2004294456
【0037】
一方、径方向外側度数変化域34は、そのレンズ度数:y が、視力矯正域12の光学的中心軸:Pからの離間距離:x、外周視力矯正域のレンズ度数:Pc、中間距離視力矯正域30における予め設定されたレンズ度数:Pd、及び下記(式5),(式6)でそれぞれ表される係数:E ,F を用いて、下記(式4)で表される構成が、好適に採用されることとなる。
【数7】
Figure 2004294456
【0038】
そして、上述のような構成を採用することによって、中間距離視力矯正域30において、外周視力矯正域16の第二のレンズ度数:Pcや中間距離視力矯正域30に予め設定された第四のレンズ度数:Pdに対して、滑らかに連接されるレンズ度数が有利に設定され得るのであり、それによって、より優れた装用感が実現されると共に、ゴーストイメージ等の発生が有利に防止され得るのである。
【0039】
また、このように、中間距離視力矯正域30にてもゴーストイメージ等の問題が有利に解消せしめられ得るところから、前記の中間域18の径方向の幅を狭く設定することが可能となり、以て、中間域18の外方に連接される外周視力矯正域16を、視力矯正域12の光学的中心軸:Pにより一層接近した内方側に配置することが実現可能となるのである。そして、外周視力矯正域16が光学的中心軸:P寄りに配置せしめられることによって、より一層優れた光学特性が実現されることとなるのは勿論のこと、装用者の眼の瞳孔のより広い領域が、外周視力矯正域16によってカバーされ得るのであり、以て外周視力矯正域を通して観察される像のより一層優れた視認性が実現され得ることとなる。
【0040】
さらに、中間距離視力矯正域30には、中央視力矯正域14の第一のレンズ度数:Paと外周視力矯正域の第二のレンズ度数:Pcの間にある第四のレンズ度数:Pdが、所望とされる値に設定されているところから、そのような第四のレンズ度数:Pdに対応する遠方と近方の間の中間距離においても、優れた視認性が確保され得るようになっているのである。
【0041】
ところで、本発明においては、例えば、中央視力矯正域14を遠用視力矯正域とし、外周視力矯正域16を近用視力矯正域とした場合には、好ましくは、上記(式1)〜(式9)及び下記(式10)〜(式19)に従って、各視力矯正域14,16,18,30におけるレンズ度数分布が設計されることとなる。そして、これらの式を採用することにより、中央光学部によって遠点の観察に適した視力補正用のレンズ度数を与えると共に、外周光学部によって近点の観察に適した視力補正用のレンズ度数を与える多焦点型眼用レンズが有利に実現され得る。特に、中間域18における内側移行領域20と外側移行領域22の境界(度数変化の変曲点)が、中間域18の径方向中間位置よりも近方観察用光学部側に偏倚して設定されることとなり、それによって、一般的な使用条件下において、近点観察時の視認明瞭性と、遠点観察時の視認明瞭性が、共に有利に確保され得るのである。
【数8】
Figure 2004294456
【0042】
そして、それらの式に従って、実際にレンズ度数分布を設計した結果の具体例が、図2に示されている。かかる図2に示された結果から明らかなように、遠方観察に際して有利に用いられる中央光学部の多くの部分が、一定のレンズ度数:Paが設定された中央視力矯正域14によって構成されるのであり、また、近方観察に際して有利に用いられる外周光学部の多くの部分が、一定のレンズ度数:Pcが設定された外周視力矯正域16によって構成される。その結果、中央光学部と外周光学部を通じた近方観察と遠方観察の何れの場合でも、明瞭な像を有利に認識することが出来るのである。なお、各視力矯正域14,16,18,30の径方向寸法は、前記(式1)〜(式19)を満足する範囲内で、装用者の好みや使用環境等を充分に考慮して、快適な装用感が確保され得るように、適当に設定され得る。
【0043】
また、上述の如くして設計されたレンズ度数を与えるコンタクトレンズ10の具体的形状を決定するに際しては、例えば、コンタクトレンズ10の内面を、使用者の角膜形状に対応した球面形状をもって形成する一方、コンタクトレンズ10の外面を、光線追跡法を利用すること等によって、目的とするレンズ度数が与えられるように決定することによって、有利に設計され得る。
【0044】
そして、図2に示されているように、中間域18における径方向のレンズ度数分布が、内側移行領域20と外側移行領域22の各領域において、それぞれ二次曲線として表されるように設定されて、中央視力矯正域14と外周視力矯正域16へのレンズ度数の繋がりが極めて滑らかに設計されていると共に、その2つの二次曲線によって、内側移行領域20と外側移行領域22の境界部においても、互いに滑らかに連結するように、即ち、コンタクトレンズ10のレンズ度数が、中央視力矯正域14のレンズ度数Paから外周視力矯正域16のレンズ度数Pcまで、滑らかに連続的に減少するように設定されているところから、レンズ表面形状も滑らかにされ得て、優れた装用感が実現されると共に、中央視力矯正域14や外周視力矯正域16と、中間域18との境界部分における光の散乱やゴースト等の発生が有利に防止されて明瞭な視認性が実現され得るのである。
【0045】
さらに、本発明においては、図2に示されるように、中間距離視力矯正域30における径方向のレンズ度数分布が、径方向外側度数変化域32と径方向外側度数変化域34の各領域において、それぞれ、二次以上の多項式にて表されるように設定されて、外周視力矯正域16のレンズ度数Pcへのレンズ度数の繋がりが、極めて滑らかに設計されているところから、この中間距離視力矯正域30にても、上記の中間域18と同様な効果が実現され得ているのであり、それによって、中央視力矯正域14と中間域18と外周視力矯正域16のみからなる多焦点型眼用レンズに比して、中間域18の径方向幅寸法:IMをより小さく設定することが出来、以て外周視力矯正域16を径方向内方に位置せしめ得、より一層優れた光学特性が実現され得ることとなる。
【0046】
また一方、中央視力矯正域14を近用視力矯正域とし、外周視力矯正域16を遠用視力矯正域とした場合には、好ましくは、上記(式1)〜(式9)及び下記(式20)〜(式29)に従って、各視力矯正域におけるレンズ度数分布が設計される。そして、それらに従ってレンズ形状を設定することにより、中央光学部によって近点の観察に適した視力補正用のレンズ度数を与えると共に、外周光学部によって遠点の観察に適した視力補正用のレンズ度数を与える多焦点型眼用レンズが有利に実現され得るのである。また、特に、中間域18における内側移行領域20と外側移行領域22の境界が、中間域18の径方向中間位置よりも近方観察用光学部側に偏倚して設定されることとなり、それによって、一般的な使用条件下において、近点観察時の視認明瞭性と、遠点観察時の視認明瞭性が、共に有利に確保され得るのである。
【数9】
Figure 2004294456
【0047】
そして、これらの式に従って、実際にレンズ度数分布を設計した結果の具体例が、図3に示されている。かかる図3に示された結果から明らかなように、近方観察に際して有利に用いられる中央光学部の多くの部分が、一定のレンズ度数:Paが設定された中央視力矯正域14によって構成されるのであり、また、遠方観察に際して有利に用いられる外周光学部の多くの部分が、一定のレンズ度数:Pcが設定された外周視力矯正域16によって構成されているのであり、その結果、本具体例においても、図2に示された具体例と同様、近方観察と遠方観察の何れの場合でも、明瞭な像を有利に認識することが出来ると共に、中央視力矯正域14と外周視力矯正域16が中間域18で滑らかに接続されて、優れた装用感と視認性が有利に実現され得るのであり、また、中間距離視力矯正域30が設けられていることによって、図2に示された具体例と同様に、中央視力矯正域14と中間域18と外周視力矯正域16のみからなる多焦点型眼用レンズに比して、中間域18の径方向幅寸法:IMをより小さく設定することが出来、以て外周視力矯正域16を径方向内方に位置せしめ得、より一層優れた光学特性が実現され得るのである。
【0048】
ところで、図2及び図3に示されたコンタクトレンズ10にあっては、中間距離視力矯正域30が、互いに連接された径方向内側度数変化域32と径方向外側度数変化域34から構成され、それら径方向内側度数変化域32の外周端部のレンズ度数と径方向外側度数変化域34の内周端部のレンズ度数が、予め設定された第四のレンズ度数:Pdとされる構成、即ち、光学的中心軸:Pから径方向内側度数変化域32の外周端部までの距離:Weと、光学的中心軸:Pから径方向内側度数変化域32の内周端部までの距離:Wfとが一致せしめられるような構成が有利に採用されていたが、それに代えて、中間距離視力矯正域30が、前記の径方向内側度数変化域32と径方向外側度数変化域34と共に、それらの間に設けられた一定度数域36を有するような構成も、好適に採用され得る。
【0049】
具体的には、例えば、図4〜図6に示されているように、一定度数域36を、適当な径方向幅寸法にて、径方向内側度数変化域32と径方向外側度数変化域34の間に設け、その領域内で、一定のレンズ度数、言い換えれば0次式にて表されるレンズ度数を有するように設定する。そして、そのような一定のレンズ度数を、径方向内側度数変化域32の外周端部のレンズ度数と径方向外側度数変化域34の内周端部のレンズ度数、即ち、予め設定された第四のレンズ度数:Pdとすることによって、近点と遠点との間の該第四のレンズ度数:Pdに対応する中間点おける視認性が、より一層向上せしめられることとなるのである。なお、図4〜図6においては、理解を容易とするために、図中、図1に示されたコンタクトレンズ10と同様な構造とされた部位に対して、それぞれ、図1に示されたコンタクトレンズ10と同一の符号が付されている。
【0050】
また、本発明にあっては、上述した図1〜図6にも示されているように、視力矯正域12には、更に、中間距離視力矯正域30の外方に連接して位置する最外視力矯正域28が設けられていてもよい。なお、かかる最外視力矯正域28は、図1〜図6に示されるように、0次式によって表される一定のレンズ度数を有する一定度数域38のみによって設定される構成は勿論のこと、図7〜図9に示されるように、レンズ度数が変化する度数変化域37と一定度数域38とによって設定される構成であってもよい。ここにおいて、前者を採用する場合にあっては、一定度数域38によって構成される最外視力矯正域28のレンズ度数は、外周視力矯正域16の第二のレンズ度数:Pcに等しくされ、これによって、外周視力矯正域16の第二のレンズ度数Pcがチューニングされる所望の距離点における視認性が向上せしめられる。一方、後者を採用する場合には、最外視力矯正域28における度数変化域37は、好ましくは、二次以上の1つの多項式、或いは、二次以上の2つの異なる多項式の組み合わせによって表されるレンズ度数分布を有するように構成され、これによって、一定度数域38への繋がりが極めて滑らか設定されることとなり、以てゴーストイメージやダブルイメージ等の問題が効果的に低減乃至は防止され得る。また、そのような度数変化域37の外方に連接される一定度数域38には、0次式によって表される一定のレンズ度数が、好適に設定される。そして、この一定度数域38における一定のレンズ度数を、中央視力矯正域14の第一のレンズ度数:Paに一致せしめることによって、中央視力矯正域14のレンズ度数:Paがチューニングされる所望の距離点での視認性が向上せしめられるのである。
【0051】
なお、図1や図4、図7に示されたコンタクトレンズ10,40,50にあっては、視力矯正域12の光学的中心軸:Pが、レンズ外形の幾何的中心軸:Oに一致せしめられていたが、視力矯正域12の光学的中心軸:Pを、レンズ外形の幾何的中心軸:Oに対して一致させることは必ずしも必要でない。そして、視力矯正域12の光学的中心軸:Pとレンズ外形の幾何的中心軸:Oとのずれ量の大きさや、各視力矯正域14,16,18の大きさ等によっては、視力矯正域12の一部がレンズ外形から外れてしまうことにより、外周の一部が切り欠かれた円形の中央視力矯正域14や、外周の一部が切り欠かれた円環形状乃至は円弧形状の中間域18および外周視力矯正域16等も採用され得る。
【0052】
具体的には、例えば、コンタクトレンズの視力矯正域12を、レンズ外形の幾何的中心軸:Oに対して、装用時における鼻側の下方に偏倚させて設定することも有効である。即ち、人間の眼球の角膜表面は、一般に、耳側の曲率が鼻側の曲率より大きくなっていることから、コンタクトレンズの装用時に、コンタクトレンズの外形の幾何的中心軸:Oが耳側にずれ易い傾向があると共に、人間の視線は、生活環境等の理由からやや下方視の頻度が高い傾向にある。そこで、上述の如き偏倚を設定すると、装用時に、コンタクトレンズの光学的中心軸:Pが、瞳孔中心に対して一致し易くなり、コンタクトレンズの使用性の更なる向上が図られ得るといった利点がある。
【0053】
さらに、上述の説明では、何れも、同時視型のコンタクトレンズについて説明したが、本発明に従う構造とされた多焦点型眼用レンズは、各視力矯正域の光学的中心軸:Pとレンズ外形に対する幾何的中心軸:Oとのずれ量の大きさや、各視力矯正域の大きさ等を適当に設定することによって、視軸移動型の眼用レンズにも、有利に適用され得る。
【0054】
以上、本発明の代表的な具体例について詳述したが、それは、あくまでも例示に過ぎないものであって、本発明が、上記の記載によって、何等の制約をも受けるものではないことは、言うまでもないところである。
【0055】
例えば、上述の如きコンタクトレンズ、特に光学的中心軸:Pをレンズの幾何中心軸:Oに対して偏倚させた場合等においては、装用状態下でのレンズの周方向の位置決めのために、適宜の回転防止機構が採用されるが、特にプリズムバラスト機構が好適に採用される。なお、プリズムバラスト機構とは、レンズ肉厚を直径方向で異ならせて、重心をレンズ幾何中心に対して偏心設定することにより、装用状態におけるコンタクトレンズを重力等の作用によって周方向の特定位置に保持せしめるものであり、プリズムバラスト機構そのものは公知技術であるから、ここでは詳細な説明を省略する。
【0056】
また、前記実施形態では、視力矯正域12が、光学的中心軸:Pを中心とする円形状乃至は円環形状を有していたが、これら各領域は、完全な円形状乃至は円環形状である必要はなく、例えば、楕円形状や楕円環形状等も適宜に採用され得る。
【0057】
更に、視力矯正域12では、円筒面レンズ(トーリック面)を組み合わせること等によって、互いに異なる径方向で、レンズ度数が相違して設定されていても良く、中間域では、径方向におけるレンズ度数の変化率が、各径方向で異なっていても良い。
【0058】
そして、コンタクトレンズの材質としては、何等限定されるものでなく、非ガス透過性のPMMA等の他、シリコン/アクリレート系共重合体などのガス透過性のもの(RGP)等からなるハードレンズとして公知の各種の材質や、或いはソフトレンズとしての公知の各種の材質等が、何れも採用可能であることが理解されるべきである。
【0059】
また、本発明に従う構造とされたコンタクトレンズ等の製造方法は、何等、限定されるものでない。具体的には、例えば、レンズブランクから切削加工によって、目的とするレンズを削り出し、レンズ内外面を何れも切削形成する方法や、目的とするレンズ内外面を与える成形面を備えた成形型を用いて目的とする形状のレンズをモールド成形する方法、或いは一方のレンズ面だけをモールド成形し、他方のレンズ面を切削形成する方法、更には、モールド成形によって概略的なレンズ面形状を与えた後に、表層部分を切削加工することにより、最終的なレンズ面形状を得る方法等が、何れも、有利に採用され得る。特に、切削加工によれば、高精度なレンズ面形状を安定して得ることが可能であり、モールド成形によれば、良好なるレンズ生産能率を得ることが出来るのであり、それら切削加工とモールド成形を組み合わせることによって、精度と生産性の両立化を図ることも可能となる。
【0060】
更にまた、本発明は、老視用コンタクトレンズに対して特に有利に適用されるものであるが、それに限られず、各種のコンタクトレンズや眼内レンズ等にも適用可能である。
【0061】
その他、一々列挙はしないが、本発明が、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないところである。
【0062】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされた多焦点型眼用レンズにおいては、径方向で度数変化がない中央視力矯正域と外周視力矯正域によって、特に必要とされる二つの距離点(近点および遠点)における視認性が、極めて有利に確保されるのであり、しかも、中間域および中間距離視力矯正域が、それぞれ、滑らかな度数変化をもって、隣接する各視力矯正域に接続されることにより、イメージジャンプおよびゴースト等の発生も抑えられて、優れた明瞭性および使用感が得られるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態としてのコンタクトレンズの一具体例を示す正面説明図である。
【図2】図1に示されるコンタクトレンズにおける径方向のレンズ度数分布の具体的な一設定例を説明するためのグラフである。
【図3】図1に示されるコンタクトレンズにおける径方向のレンズ度数分布の別の具体的な設定例を説明するためのグラフである。
【図4】本発明の実施形態としてのコンタクトレンズの別の具体例を示す正面説明図である。
【図5】図4に示されるコンタクトレンズにおける径方向のレンズ度数分布の具体的な設定例を説明するためのグラフである。
【図6】図4に示されるコンタクトレンズにおける径方向のレンズ度数分布の別の具体的な設定例を説明するためのグラフである。
【図7】本発明の実施形態としてのコンタクトレンズの更に別の具体例を示す正面説明図である。
【図8】図7に示されるコンタクトレンズにおける径方向のレンズ度数分布の具体的な一設定例を説明するためのグラフである。
【図9】図7に示されるコンタクトレンズにおける径方向のレンズ度数分布の別の具体的な設定例を説明するためのグラフである。
【符号の説明】
10,40,50 コンタクトレンズ
12 視力矯正域 14 中央視力矯正域
16 外周視力矯正域 18 中間域
20 内側移行領域 22 外側移行領域
28 最外視力矯正域 30 中間距離視力矯正域
32 径方向内側度数変化域 34 径方向外側度数変化域
36 一定度数域 37 度数変化域
38 一定度数域

Claims (11)

  1. 互いに異なるレンズ度数が設定された複数の視力矯正域を有する多焦点型眼用レンズにして、
    前記視力矯正域は、中央視力矯正域と、該中央視力矯正域とは異なるレンズ度数が設定されて、該中央視力矯正域の外周側に離間して位置せしめられた外周視力矯正域と、該中央視力矯正域と該外周視力矯正域の中間のレンズ度数が設定されて、それら中央視力矯正域と外周視力矯正域の間に位置せしめられた中間域とを含んで構成されると共に、該中央視力矯正域と該外周視力矯正域が光学的に同心状に形成され、且つそれら中央視力矯正域および外周視力矯正域におけるレンズ度数(Pa,Pc)が、径方向全体に亘ってそれぞれ一定の度数分布とされる一方、前記中間域が、前記中央視力矯正域に接して該中央視力矯正域の第一のレンズ度数(Pa)から前記外周視力矯正域の第二のレンズ度数(Pc)側に向かって、該中央視力矯正域から離れるに従って変化率が次第に大きくなる第一の二次曲線状に度数変化する内側移行領域と、前記外周視力矯正域に接して該外周視力矯正域の第二のレンズ度数(Pc)から前記中央視力矯正域の第一のレンズ度数(Pa)側に向かって、該外周視力矯正域から離れるに従って変化率が次第に大きくなる第二の二次曲線状に度数変化する外側移行領域とによって構成され、それら内側移行領域と外側移行領域の境界でレンズ度数を一致させることによって、かかる境界上に度数変化の変曲点が設定され、そして、
    前記視力矯正域は、更に、前記外周視力矯正域の外周側に連接して位置せしめられ、且つ前記中央視力矯正域の第一のレンズ度数(Pa)と前記外周視力矯正域の第二のレンズ度数(Pc)との間のレンズ度数分布を有する中間距離視力矯正域を含み、且つ、
    該中間距離視力矯正域が、径方向内側度数変化域と、径方向外側度数変化域とから構成されていると共に、
    該径方向内側度数変化域のレンズ度数が、前記外周視力矯正域の第二のレンズ度数(Pc)から、前記中央視力矯正域と前記外周視力矯正域の第一と第二のレンズ度数(Pa,Pc)の間にある予め設定された第四のレンズ度数(Pd)まで、前記レンズの径方向において連続的に変化する一方、前記径方向外側度数変化域のレンズ度数が、該第四のレンズ度数(Pd)から、前記外周視力矯正域の第二のレンズ度数(Pc)まで前記径方向において連続的に変化するように設定されていることを特徴とする多焦点型眼用レンズ。
  2. 前記径方向内側度数変化域と径方向外側度数変化域におけるレンズ度数の少なくとも一つが、二次以上の1つの多項式、或いは、二次以上の2つの異なる多項式の組み合わせによって表されることを特徴とする請求項1に記載の多焦点型眼用レンズ。
  3. 前記外周視力矯正域の前記第二のレンズ度数をPcとすると共に、前記中間距離視力矯正域における前記第四のレンズ度数をPdとし、且つ前記光学的中心軸から前記外周視力矯正域と中間距離視力矯正域との境界までの距離をWd、前記光学的中心軸から前記径方向内側度数変化域の外周端部までの距離をWeとすれば、前記径方向内側度数変化域におけるレンズ度数:yが、前記視力矯正域の前記光学的中心軸からの距離をxとして、
    Figure 2004294456
    で表される請求項1又は請求項2に記載の多焦点型眼用レンズ。
  4. 前記外周視力矯正域の前記第二のレンズ度数をPcとすると共に、前記中間距離視力矯正域における前記第四のレンズ度数をPdとし、且つ前記光学的中心軸から前記径方向外側度数変化域の内周端部までの距離をWf、前記光学的中心軸から前記径方向外側度数変化域の外周端部までの距離をWgとすれば、前記径方向外側度数変化域におけるレンズ度数:yが、前記視力矯正域の前記光学的中心軸からの距離をxとして、
    Figure 2004294456
    で表される請求項1又は請求項2に記載の多焦点型眼用レンズ。
  5. 前記中間距離視力矯正域の前記径方向内側度数変化域と径方向外側度数変化域とが互いに連接すると共に、該径方向内側度数変化域の外周端部のレンズ度数と前記径方向外側度数変化域の内周端部のレンズ度数とが、前記第四のレンズ度数(Pd)に一致せしめられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の多焦点型眼用レンズ。
  6. 前記中間距離視力矯正域が、前記径方向内側度数変化域及び径方向外側度数変化域と、それら径方向内側度数変化域及び径方向外側度数変化域の間に位置せしめられた一定度数域とから構成され、且つ該一定度数域が、径方向内側度数変化域の外周端部及び径方向外側度数変化域の内周端部のレンズ度数、前記第四のレンズ度数(Pd)に一致する0次式にて表される一定のレンズ度数にて設定せしめられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の多焦点型眼用レンズ。
  7. 前記中央視力矯正域が遠用視力矯正域とされる一方、前記外周視力矯正域が近用視力矯正域とされ、且つ前記光学的中心軸から前記外周視力矯正域と中間距離視力矯正域との境界までの距離:Wdが、1.0〜4.0mm、前記中間距離視力矯正域の径方向幅寸法が、0.4〜3.0mmであることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の多焦点型眼用レンズ。
  8. 前記中央視力矯正域が近用視力矯正域とされる一方、前記外周視力矯正域が遠用視力矯正域とされ、且つ前記光学的中心軸から前記外周視力矯正域と中間距離視力矯正域との境界までの距離:Wdが、0.6〜3.0mm、前記中間距離視力矯正域の径方向幅寸法が、0.4〜3.0mmであることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の多焦点型眼用レンズ。
  9. 前記視力矯正域が、前記中間距離視力矯正域の外周側に連接して位置せしめられた最外視力矯正域を更に含んで構成され、且つ該最外視力矯正域が、前記外周視力矯正域の前記第二のレンズ度数(Pc)に一致する0次式にて表される一定のレンズ度数が設定せしめられた一定度数域から構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れかに記載の多焦点型眼用レンズ。
  10. 前記視力矯正域が、前記中間距離視力矯正域の外周側に連接して位置せしめられた最外視力矯正域を更に含んで構成され、且つ該最外視力矯正域が、二次以上の1つの多項式、或いは、二次以上の2つの異なる多項式の組み合わせによって、前記外周視力矯正域における前記第二のレンズ度数(Pc)から前記中央視力矯正域における前記第一のレンズ度数(Pa)まで連続的に変化するレンズ度数が設定せしめられた度数変化域と、前記中央視力矯正域の前記第一のレンズ度数(Pa)に一致する0次式にて表される一定のレンズ度数が設定せしめられた一定度数域とから構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れかに記載の多焦点型眼用レンズ。
  11. 前記中央視力矯正域および前記外周視力矯正域において、度数を決定するための面形状がそれぞれ球面とされている請求項1乃至10の何れかに記載の多焦点型眼用レンズ。
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