JP5452176B2 - 車両用衝突判定装置 - Google Patents
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Description
なお、従来のSRSエアバッグシステムの構成や衝突判定手法の詳細については、例えば下記特許文献1及び2等を参照されたい。
従って、本発明に係る車両用衝突判定装置によれば、新たにセーフィング判定用のサテライトセンサを追加することなく、既存のサテライトセンサから得られる加速度データを用いて高精度なセーフィング判定を行うことが可能となる。
図1は、第1実施形態におけるSRSユニット50のブロック構成図である。この図1
に示すように、SRSユニット50は、メイン衝突判定部51と、セーフィング判定部5
2と、第1AND部53(第1論理積演算部)とを備えている。
テライトセンサ(つまり、SIS20R1、20R2、20R3)の内、最後段のSIS
20R3から得られる加速度データG_R3を用いてメイン衝突判定を行うものであり、
第1メイン演算部51a(第3演算部)と、メイン比較部51b(第3比較部)とを備え
ている。
の時間区間で区間積分することにより、メイン衝突判定用の第1速度変化量ΔV_M1
(第3演算値)を算出する。メイン比較部51bは、第1メイン演算部51aによって算
出された第1速度変化量ΔV_M1と、メイン衝突判定閾値TH_Main(第3閾値)
との大小比較を行い、その比較結果をメイン衝突判定の結果として求める。ここで、メイ
ン比較部51bは、第1速度変化量ΔV_M1がメイン衝突判定閾値TH_Mainより
大きい場合に、メイン衝突判定結果をON(「1」)にする。
SIS20R2)から得られる加速度データG_R2に加えて、他方の側面(つまり左側
面)に設置された複数のサテライトセンサ(つまり、SIS20L1、20L2、20L
3)の内、最後段のSIS20L3から得られる加速度データG_L3を用いてセーフィ
ング判定を行うものであり、第1SF演算部52a(第1演算部)と、第1SF比較部5
2b(第1比較部)と、第2SF演算部52c(第2演算部)と、第2SF比較部52d
(第2比較部)と、第2AND部52e(第2論理積演算部)とを備えている。
時間区間で区間積分することにより、セーフィング判定用の第1速度変化量ΔV_SF1
(第1演算値)を算出する。第1SF比較部52bは、第1SF演算部52aによって算
出された第1速度変化量ΔV_SF1と、第1セーフィング判定閾値TH_SF1(第1
閾値)との大小比較を行う。ここで、第1SF比較部52bは、第1速度変化量ΔV_S
F1が第1セーフィング判定閾値TH_SF1より大きい場合に比較結果をONにする。
時間区間で区間積分することにより、セーフィング判定用の第2速度変化量ΔV_SF2
(第2演算値)を算出する。第2SF比較部52dは、第2SF演算部52cによって算
出された第2速度変化量ΔV_SF2と、第2セーフィング判定閾値TH_SF2(第2
閾値)との大小比較を行う。ここで、第2SF比較部52dは、第2速度変化量ΔV_S
F2が第2セーフィング判定閾値TH_SF2より大きい場合に比較結果をONにする。
較結果との論理積演算結果をセーフィング判定の結果として求める。つまり、第1SF比較部52bの比較結果と第2SF比較部52dの比較結果との両方がONの場合に、セーフィング判定結果はONになる。
SF2との関係を示したものである。この図2に示すように、第1セーフィング判定閾値
TH_SF1が比較的高い値の場合には、反対側の第2セーフィング判定閾値TH_SF2を比較的低い値に設定し、同様に、第2セーフィング判定閾値TH_SF2が比較的高い値の場合には、反対側の第1セーフィング判定閾値TH_SF1を比較的低い値に設定する。このように各セーフィング判定閾値TH_SF1及びTH_SF2を設定することで、同一側面(この場合、右側面)で軽い衝突(乗員保護装置を起動する必要のない程度の衝突)が発生した場合に、セーフィング判定結果がONと誤判定されることを防止することができる。
ーフィング判定部52のセーフィング判定結果との論理積演算結果を最終的な側面衝突判定の結果として求める。つまり、メイン衝突判定結果とセーフィング判定結果との両方がONの場合に、最終的な側面衝突判定結果はONになる。
SRSユニット50は、上記のように最終的な側面衝突判定結果がONになった場合に、側面衝突用の乗員保護装置(例えば、サイドエアバッグ、カーテンエアバッグ等)を起動させる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図3は、第2実施形態におけるSRS
ユニット50Aのブロック構成図である。なお、図3において、第1実施形態(図1)と
重複する構成要素に同一符号を付して説明を省略する。この図3に示すように、第2実施
形態におけるSRSユニット50Aは、第1実施形態で説明したメイン衝突判定部51と
は衝突判定ロジックが異なるメイン衝突判定部54を備えている点で異なっている。
速度データG_R3に加えて、左側面に設置された最後段のSIS20L3から得られる
加速度データG_L3を用いてメイン衝突判定を行うものであり、第2メイン演算部54
a(第4演算部)と、第3メイン演算部54b(第5演算部)と、マップ作成部54cと、
マップ比較部54dとを備えている。なお、マップ作成部54c及びマップ比較部54d
は、本発明におけるマップ判定部に相当する。
の時間区間で区間積分することにより、メイン衝突判定用の第2速度変化量ΔV_M2
(第4演算値)を算出する。第3メイン演算部54bは、反対側のSIS20L3から得
られる加速度データG_L3を所定の時間区間で区間積分することにより、メイン衝突判
定用の第3速度変化量ΔV_M3(第5演算値)を算出する。
度変化量ΔV_M3を横軸とする2次元マップ上において、第2メイン演算部54aで算
出された第2速度変化量ΔV_M2と、第3メイン演算部54bで算出された第3速度変
化量ΔV_M3との交点をプロットする。マップ比較部54dは、上記のように2次元マ
ップ上にプロットされた交点が、マップ衝突判定閾値TH_Mapで囲まれた領域(衝突
領域)内に含まれるか否かを判定し、その判定結果をメイン衝突判定の結果として求める。
ここで、マップ比較部54dは、第2速度変化量ΔV_M2と第3速度変化量ΔV_M3
との交点が衝突領域内に含まれていた場合に、メイン衝突判定結果をONにする。
を有するメイン衝突判定部54を用いることにより、車両100の横滑りを側面衝突とし
て誤判定することを防止することができる。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図5は、第3実施形態におけるSRS
ユニット50Bのブロック構成図である。なお、図5において、第1実施形態(図1)及
び第2実施形態(図3)と重複する構成要素に同一符号を付して説明を省略する。この図
5に示すように、第3実施形態におけるSRSユニット50Bは、第1実施形態で説明し
たメイン衝突判定部51及び第2実施形態で説明したメイン衝突判定部54とは衝突判定
ロジックが異なるメイン衝突判定部55を備えている点で異なっている。
1を第1メイン衝突判定部として、第2実施形態で説明したメイン衝突判定部54を第2
メイン衝突判定部として備え、さらに、第1メイン衝突判定の結果と第2メイン衝突判定
の結果との論理和演算結果を最終的なメイン衝突判定の結果として求めるOR部56(論
理和演算部)を備えている。
ン衝突判定部51の衝突判定ロジック(右側面に設置された最後段のSIS20R3から
得られる加速度データG_R3を用いてメイン衝突判定を行う)と、第2実施形態で説明
したメイン衝突判定部54の衝突判定ロジック(右側面に設置された最後段のSIS20
R3から得られる加速度データG_R3に加えて、反対側のSIS20L3から得られる
加速度データG_L3を用いてメイン衝突判定を行う)との両方を有し、少なくとも一方
の判定結果がONとなれば、最終的なメイン衝突判定結果もONとなる。
第2実施形態で説明したメイン衝突判定部54の衝突判定ロジックは中低速衝突の適した
ロジックであるので、第3実施形態におけるSRSユニット50Bを用いることで、より
高精度な側面衝突判定を行うことができる。
(1)上記実施形態では、右側面に設置されたサテライトセンサ(SIS20R1、20R2、20R3)に着目し、右側面に設置された最後段のSIS20R3から得られる加速度データG_R3を用いてメイン衝突判定を行い、その前段のSIS20R2から得られる加速度データG_R2を用いてセーフィング判定を行う場合を例示して説明した。これだけでは、右側面に対する衝突には対応できるが、左側面に対する衝突には対応できない。よって、実際には、図1、図3、図5に示した構成を左側面のサテライトセンサ(SIS20L1、20L2、20L3)についても同様に設ける必要がある。
0R2、20R3、20L1、20L2、20L3…サイドインパクトセンサ(SIS)、
30…センターセーフィングセンサ(SSS)、40、50、50A、50B…SRSユ
ニット(車両用衝突判定装置)、51、54、55…メイン衝突判定部、52…セーフィ
ング判定部、53…第1AND部(第1論理積演算部)、52a…第1SF演算部(第1
演算部)、52b…第1SF比較部(第1比較部)、52c…第2SF演算部(第2演算
部)、52d…第2SF比較部(第2比較部)、52e…第2AND部(第2論理積演算
部)、51a…第1メイン演算部(第3演算部)、51b…メイン比較部(第3比較部)、
54a…第2メイン演算部(第4演算部)、54b…第3メイン演算部(第5演算部)、5
4c…マップ作成部(マップ判定部)、54d…マップ比較部(マップ判定部)、56…O
R部(論理演算部)
Claims (4)
- 車両の両側面に設置されたサテライトセンサから得られる加速度データを基に側面衝突判定を行い、その判定結果に応じて乗員保護装置の起動制御を行う車両用衝突判定装置であって、
一方の側面に設置された複数のサテライトセンサの内、最後段のサテライトセンサから得られる加速度データを用いてメイン衝突判定を行うメイン衝突判定部と、
前記最後段に対して前段のサテライトセンサから得られる加速度データを用いてセーフィング判定を行うセーフィング判定部と、
前記メイン衝突判定の結果と前記セーフィング判定の結果との論理積演算結果を最終的な側面衝突判定の結果として求める第1論理積演算部と、
を備えており、
前記メイン衝突判定部は、
前記最後段のサテライトセンサから得られる加速度データを用いて第1メイン衝突判定を行う第1メイン衝突判定部と、
前記最後段のサテライトセンサから得られる加速度データと、前記他方の側面に設置された複数のサテライトセンサの内、最後段のサテライトセンサから得られる加速度データとを用いて第2メイン衝突判定を行う第2メイン衝突判定部と、
前記第1メイン衝突判定の結果と前記第2メイン衝突判定の結果との論理和演算結果を最終的なメイン衝突判定の結果として求める論理和演算部と、
を備える
ことを特徴とする車両用衝突判定装置。 - 前記セーフィング判定部は、前記前段のサテライトセンサから得られる加速度データに加えて、他方の側面に設置された複数のサテライトセンサの内、最後段のサテライトセンサから得られる加速度データを用いて前記セーフィング判定を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両用衝突判定装置。
- 前記セーフィング判定部は、
前記前段のサテライトセンサから得られる加速度データを用いて第1演算値を算出する第1演算部と、
前記第1演算値と第1閾値との大小比較を行う第1比較部と、
前記他方の側面に設置された複数のサテライトセンサの内、最後段のサテライトセンサから得られる加速度データを用いて第2演算値を算出する第2演算部と、
前記第2演算値と第2閾値との大小比較を行う第2比較部と、
前記第1比較部の比較結果と前記第2比較部の比較結果との論理積演算結果を前記セーフィング判定の結果として求める第2論理積演算部と、
を備えることを特徴とする請求項2に記載の車両用衝突判定装置。 - 前記第1メイン衝突判定部は、
前記最後段のサテライトセンサから得られる加速度データを用いて第3演算値を算出する第3演算部と、
前記第3演算値と第3閾値との大小比較を行い、その比較結果を前記第1メイン衝突判定の結果として求める第3比較部と、
を備え、
前記第2メイン衝突判定部は、
前記最後段のサテライトセンサから得られる加速度データを用いて第4演算値を算出する第4演算部と、
前記他方の側面に設置された複数のサテライトセンサの内、最後段のサテライトセンサから得られる加速度データを用いて第5演算値を算出する第5演算部と、
2次元マップ上における前記第4演算値と前記第5演算値との交点が、前記2次元マップ上に設定された衝突領域内に含まれるか否かを判定し、その判定結果を前記第2メイン衝突判定の結果として求めるマップ判定部と、
を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用衝突判定装置。
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