JP5450921B2 - 架橋ポリオレフィンの製造方法および微架橋エチレン−酢酸ビニル共重合体 - Google Patents

架橋ポリオレフィンの製造方法および微架橋エチレン−酢酸ビニル共重合体 Download PDF

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Description

本発明は、架橋ポリオレフィンの製造方法および微架橋エチレン−酢酸ビニル共重合体に関する。
オレフィン系樹脂は、用途によっては分子量の高い(MFRが低い)ものが求められる。従来、低MFRのオレフィン系樹脂を得る方法としては、オレフィン系樹脂を液体の、或いは、溶剤に溶解した有機過酸化物により架橋する方法が知られている。しかし、ここで用いられる有機過酸化物は、消防法の危険物に分類されるため、その取り扱いに注意が必要とされる。このため、オレフィン系樹脂を有機過酸化物により架橋する際には、有機過酸化物を樹脂に配合して、有機化酸化物を高濃度で含有する樹脂組成物として使用する方法が採られることがある。また、オレフィン系樹脂を架橋すると、ゲルが生成して成形体の外観品質及び有機溶剤溶解用途に使用したときに品質を低下させることがある。
本発明者は、マスターバッチ化した有機過酸化物を用いてオレフィン系樹脂を架橋する際にゲルが生成し難い架橋方法について検討した結果、マスターバッチに用いるベース樹脂のMFRと、架橋されるオレフィン系樹脂のMFRとが特定の関係にあると、ゲルの生成が少なくなることを見出して本発明を完成するに至った。
なお、特許文献1にはゲルが少ない微架橋性エチレン−酢酸ビニル共重合体を製造する方法が開示されているが、この発明では特定の物性を有するエチレン−酢酸ビニル共重合体を用いることにより課題を解決している。
特開2003−171421号公報
本発明の課題は、有機過酸化物の取り扱いが容易であり、ゲルの生成が少ない架橋ポリオレフィンの製造方法を提供することにある。
また、本発明の他の課題は、共重合体中のゲル分が少ない微架橋エチレン−酢酸ビニル共重合体を提供することにある。
本発明に係る架橋ポリオレフィンの製造方法は、架橋性オレフィン系樹脂(A)を有機過酸化物で架橋して架橋ポリオレフィンを製造する方法であって、そのメルトフローレート(JIS K7210−1999;190℃、2.16kg荷重下)が架橋性オレフィン系樹脂(A)のメルトフローレートの0.4倍以上である樹脂(B)に配合して有機過酸化物高濃度樹脂(以下 マスターバッチということがある)を作製し、得られた有機過酸化物高濃度樹脂を架橋性オレフィン系樹脂に添加して、溶融混練することを特徴としている。なお本発明において有機過酸化物高濃度樹脂(マスターバッチ)とは有機過酸化物を高濃度(具体的は樹脂(B)100重量部に対し有機過酸化物を0.1〜20重量部の割合)で含有する樹脂組成物のことを意味する。
前記樹脂B(以下 マスターバッチ用樹脂ということがある)は、MFRが10g/10分以上のオレフィン系樹脂であることが好ましく、前記架橋性オレフィン系樹脂は、ポリエチレンまたはエチレン−ビニルエステル共重合体であることが好ましい。
また、前記架橋性オレフィン系樹脂は、酢酸ビニル単位含量が15〜60重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体であることが好ましく、前記ベース樹脂は、酢酸ビニル単位含量が25〜50重量%、MFRが10g/10分以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体であることが好ましい。
本発明に係る微架橋エチレン−酢酸ビニル共重合体は、マスターバッチ用樹脂および架橋性オレフィン系樹脂としてエチレン−酢酸ビニル共重合体を用い上記方法により製造され、酢酸ビニル単位含量が15〜60重量%であり、MFRが0.01〜5g/10分であり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した分子量分布(Mw/Mn、ポリスチレン換算、Mw:重量平均分子量、Mn:数平均分子量)が2〜12であることを特徴としている。
本発明の架橋ポリオレフィンの製造方法によると、有機過酸化物の取り扱いが容易となり、ゲル分が少ない架橋ポリオレフィンが得られる。
本発明の微架橋エチレン−酢酸ビニル共重合体は、共重合体中のゲル分が少ない。
以下、本発明に係る架橋ポリオレフィンの製造方法および微架橋エチレン−酢酸ビニル共重合体について具体的に説明する。
〔架橋性オレフィン系樹脂〕
本発明で用いられる架橋性オレフィン系樹脂(架橋に供されるオレフィン系樹脂)としては、ポリエチレン、エチレン−ビニルエステル共重合体等のエチレン系重合体が挙げられる。
ポリエチレンは、エチレンの単独重合体またはエチレンとα−オレフィンとの共重合であり、エチレンから導かれる構成単位は、55モル%以上、好ましくは70モル%以上、より好ましくは90モル%以上の割合で存在し、α−オレフィンから導かれる構成単位は、45モル%以下、好ましくは30モル%以下、より好ましくは10モル%の割合で存在することが望ましい。
ポリエチレンは、MFRが5〜1000g/10分、好ましくは5〜500g/10分、より好ましくは5〜200g/10分であり、密度が通常890〜990g/cm3 、好ましくは890〜980g/cm3 より好ましくは900〜980g/cm3である。
このポリエチレンを製造する際に用いられるα−オレフィンとしては、炭素原子数が3〜20のα−オレフィンが挙げられ、具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−テトラデセン、1−オクタデセンなどが用いられ、これらのα−オレフィンは単独でまたは2種以上組合わせて用いることができる。
ポリエチレンとしては、具体的には、エチレン単独重合体、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体などが挙げられる。
エチレン−ビニルエステル共重合体は、エチレンから導かれる構成単位含有量(エチレン単位含有量)が85〜40重量%、好ましくは65〜40重量%、より好ましくは65〜45重量%であり、ビニルエステルから導かれる構成単位含有量(ビニルエステル単位含有量)が15〜60重量%、好ましくは35〜60重量%、より好ましくは35〜55重量%であることが望ましい。エチレン−ビニルエステル共重合体のビニルエステル単位
含有量が上記範囲内にあるエチレン−ビニルエステル共重合体を架橋する場合は、液体の、或いは、溶剤に溶解した有機過酸化物を直接添加すると、後述の架橋ポリオレフィンの製造方法において、有機過酸化物によりエチレン−ビニルエステル共重合体(ペレット)が溶解融着してしまい、均一な架橋が困難となる可能性があるため、マスターバッチ方式による有機過酸化物の添加が良好となる。なお本発明においては、ペレットブロッキング防止のために、必要によりエチレン・ビニルエステル共重合体に予め公知のスリップ剤をブレンドしたり、該共重合体のペレット表面に公知のアンチブロッキング剤コートを施すことができる。
エチレン−ビニルエステル共重合体は、MFRが5〜1000g/10分、好ましくは10〜700g/10分、さらに好ましくは10〜500g/10分である。
エチレン−ビニルエステル共重合体におけるエチレンと共重合可能なビニルエステル成分としては、具体的には、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、n−酪酸ビニル、パーサティック酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、サリチル酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニルなどが挙げられる。
エチレン−ビニルエステル共重合体としては、具体的には、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−プロピオン酸ビニル共重合体、エチレン−n−酪酸ビニル共重合体、エチレン−パーサティック酸ビニル共重合体、エチレン−ラウリン酸ビニル共重合体、エチレン−ステアリン酸ビニル共重合体、エチレン−安息香酸ビニル共重合体、エチレン−サリチル酸ビニル共重合体、エチレン−シクロヘキサンカルボン酸ビニル共重合体などが挙げられる。
〔樹脂B(マスターバッチ用樹脂)〕
本発明で用いられるマスターバッチ用樹脂としては、上述したポリエチレン、エチレン−ビニルエステル共重合体等のエチレン系重合体が挙げられる。
ただし、マスターバッチ用樹脂は、MFR(JIS K7210−1999に準拠、 190℃ 2160g荷重)が10g/10分以上、好ましくは10〜1000g/10分、さ
らに好ましくは10〜500g/10分である。ベース樹脂のMFRが上記範囲にあると、後述の架橋ポリオレフィンの製造方法における溶融混練体の有機過酸化物の分散性が良好となる。
マスターバッチ用樹脂としては、架橋性オレフィン系樹脂と同様のモノマーの組み合わせの樹脂を用いることが好ましい。例えば、架橋性オレフィン系樹脂がエチレン・プロピレン共重合体である場合にはベース樹脂としてエチレン・プロピレン共重合体を用い、架橋性オレフィン系樹脂がエチレン−酢酸ビニル共重合体である場合にはベース樹脂としてエチレン−酢酸ビニル共重合体を用いる。
マスターバッチ用樹脂としてエチレン−酢酸ビニル共重合体を用いる場合には、酢酸ビニルから導かれる構成単位含有量が10〜50重量%、好ましくは15〜45重量%であり、MFRが10g/10分以上、好ましくは10〜1000g/10分である共重合体を用いることが好ましい。
〔有機過酸化物〕
本発明で用いられる有機過酸化物としては、例えばシクロヘキサノンペルオキシド、ジ(t−ブチル)ペルオキシド、ジクミルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド、ジアシルペルオキシド、ジデカノイルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、m−トルイルペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)シキロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3,5−トリメチルシ
クロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、1,3
−ジ(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジベンゾイルペルオキシヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルペルオキシ)バレレ
ート、t−ブチルペルオキシアセテート、t−ブチルペルオキシイソブチレート、t−ブチルペルオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルペルオキシラウレート、t−ブチルペルオキシベンゾエート、ジ(t−ブチルペルオキシ)イソフタレート、t−ブチルペルオキシマレート、メチルエチルケトンペルオキシド等が挙げられる。
〔他の配合剤〕
本発明では、必要に応じて、タルク、炭酸カルシウム、クレー、マイカ、硫酸バリウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の充填剤、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート等の多官能性モノマー、1,2−ポリブタジエン等の多官能性ポリ
マー、イオウ化合物等の架橋助剤、酸化防止剤、滑剤、顔料、染料、耐候剤、ブロッキング防止剤、各種安定剤、可塑剤、オイル、発泡剤、難燃剤等を用いることができる。
〔マスターバッチ〕
本発明で用いられる有機過酸化物高濃度樹脂(マスターバッチ)は、上記マスターバッチ用樹脂と上記有機過酸化物とを含有し、有機過酸化物を樹脂(B)100重量部に対し0.1〜20重量部、好ましくは0.1〜15重量部、より好ましくは0.1〜10重量部の割合で含有している。
マスターバッチを製造する方法としては、従来公知の方法が採用され、例えばベース樹脂と有機過酸化物とを、窒素雰囲気下、バンバリーミキサー、ヘンシェルミキサー、あるいはニーダーで混合、或いは、低温下、単軸押出機や二軸押出機で溶融混練することにより製造することができる。
本発明においては有機過酸化物は常温で液体の過酸化物、常温で固体の過酸化物いずれも使用できるが、常温で固体の過酸化物を用いる場合は、有機過酸化物を溶剤に溶解して用いることが好ましい。
〔架橋ポリオレフィンの製造方法〕
本発明の架橋ポリオレフィンの製造方法では、上記架橋性オレフィン系樹脂と、上記マスターバッチと、必要に応じて他の配合剤とを、ニーダー、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、単軸押出機、二軸押出機を用いて混合する。具体的には、例えば、架橋性オレフィン系樹脂とマスターバッチをドライブレンドした後、80〜200℃に設定した二軸押出機のホッパーに投入する。有機過酸化物が分解する前に架橋性オレフィン系樹脂に十分分散させた後、架橋反応させる。
このとき用いられるマスターバッチ用樹脂のMFRは、架橋性オレフィン系樹脂(A)のMFRの0.4倍以上、好ましくは0.5倍以上、より好ましくは0.5〜200倍である。マスターバッチ用樹脂のMFRと架橋性オレフィン系樹脂のMFRとが上記関係にあると、得られる架橋ポリオレフィンはゲル分が少ない。
〔架橋ポリオレフィン〕
上記のような方法により製造された架橋ポリオレフィンは、ゲル分が通常30mg/20g以下、好ましくは20mg/20g以下、より好ましくは10mg/20g以下である。
なお、架橋ポリオレフィンのゲル分は以下のようにして測定される。
(ゲル分の測定法)
(1)室温下、工業エアーを24時間程度吹き込むことで乾燥させた試料20±0.1gを30±3℃のトルエン150ml中に入れ、48時間放置し、試料を溶解する。
(2)溶解物を200メッシュの金網で濾過し、未溶解物(ゲル)を抽出する。
(3)未溶解物(ゲル)の付着した金網を精秤し、下記の式からゲル分を求める。
ゲル分(mg/20g)=(濾過後の金網重量(g)−金網重量(g))×1000/20
また、上記のような方法により製造された架橋ポリオレフィンは、MFRが0.01〜5g/10分、好ましくは0.1〜5g/10分、より好ましくは0.1〜4g/10分の範囲にある微架橋ポリオレフィンであることが望ましく、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した分子量分布(Mw/Mn、ポリスチレン換算、Mw:重量平均分子量、Mn:数平均分子量)が2〜12、好ましくは2〜11、より好ましくは2〜10の範囲にあることが望ましい。
架橋ポリオレフィンの好適な態様としては、酢酸ビニル単位含量が15〜60重量%であり、MFRおよびMw/Mnが上記範囲にある微架橋エチレン−酢酸ビニル共重合体がある。
このような架橋ポリオレフィンは、有機溶剤に溶解させて使用する用途、例えば接着剤用途等に適する。接着剤として使用する際、ゲル分が多いと、フィルターの目詰まりが起こり易く、また、ゲル分が多い接着剤は、接着不良が発生し易い。ゲル分が多いと不具合が生じる用途にこの架橋ポリオレフィンは好適である。
[実施例]
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例、比較例で用いた成分は以下の通りである。
成分(A)
エチレン−酢酸ビニル共重合体
酢酸ビニル単位含量=42重量%
MFR(JIS K7210-1999、190℃、2160g荷重)=65g/10分
成分(B)
エチレン−酢酸ビニル共重合体
酢酸ビニル単位含量=33重量%
MFR(JIS K7210-1999、190℃、2160g荷重)=0.2g/10分
成分(C)
エチレン−酢酸ビニル共重合体
酢酸ビニル単位含量=33重量%
MFR(JIS K7210-1999、190℃、2160g荷重)=14g/10分
成分(D)
エチレン−酢酸ビニル共重合体
酢酸ビニル単位含量=33重量%
MFR(JIS K7210-1999、190℃、2160g荷重)=31g/10分
成分(E)
エチレン−酢酸ビニル共重合体
酢酸ビニル単位含量=28重量%
MFR(JIS K7210-1999、190℃、2160g荷重)=400g/10分
成分(F)
商品名:パーブチルE
日本油脂株式会社製のt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート
[実施例、比較例]
マスターバッチの作製
前記成分(B)〜(E)、及び、成分(F)を表1に示す割合でヘンシェルミキサーに供給して30秒間混合した後、23℃下に24時間放置してマスターバッチ(1)〜(4)を得た。
Figure 0005450921
架橋ポリオレフィンの製造
アンチブロッキング処理した成分(A)(架橋性オレフィン系樹脂)に対し、マスターバッチ(1)〜(4)を表2に示す割合で配合し、これをペレタイザーを備えた40mmφの単軸押出機[ナカタニ機械(株)製、品番:VSX40m/m]にフィードし、下記の押出条件(ないし溶融混練条件)で溶融混練して造粒し、成分(A)が部分的に(あるいは高度に)架橋された架橋ポリオレフィンを得た。
メルトフローレート
架橋ポリオレフィンのメルトフローレート(MFR)は、JIS K7210-1999に従って、190℃、2160g荷重で測定した。
押出機条件
上記単軸押出機における押出条件は、次の通りである。
L/D=28
バレル温度(℃):C1=80、C2=150、C3=160、
C4=160、A=160、D=160
スクリュー回転数:40rpm
押出量:8kg/h
滞留時間:80秒
得られた架橋ポリオレフィンのゲル分、及び、MFRを上記方法に従って評価した。その結果を表2に示す。また、マスターバッチのベース樹脂のMFRとその架橋ポリオレフィンのゲル分の関係を図1に示した。ゲル分は対数で表した。
図1に示すように、マスターバッチのベース樹脂のMFRが、架橋されるポリオレフィンのMFRの0.4倍付近に架橋ポリオレフィンのゲル分の変曲点があり、マスターバッチのベース樹脂のMFRが、架橋されるポリオレフィン樹脂のMFRの約0.4倍以上になるとゲル分が低位で安定する。この図からスターバッチのベース樹脂のMFRの値が実施例のMFRを超える場合であっても、ゲル分は低位であることが容易に予想される。また、上記実施例および比較例では、架橋されるポリオレフィンのMFRは65g/10分で
あるが、架橋されるポリオレフィンのMFRがこの値よりも大きい場合または小さい場合であっても、マスターバッチのベース樹脂のMFRと、その架橋ポリオレフィンのゲル分との関係が図1に示すものと同様の関係となることが予想される。
Figure 0005450921
マスターバッチのベース樹脂(マスターバッチ用樹脂)のMFRとその架橋ポリオレフィンのゲル分の関係を示す図である。

Claims (4)

  1. エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)を有機過酸化物で架橋して架橋ポリオレフィンを製造する方法であり、有機過酸化物を、そのメルトフローレート(JIS K7210−1999;190℃、2.16kg荷重下)がエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)のメルトフローレート(JIS K7210−1999;190℃、2.16kg荷重下)の0.4倍以上である、下記のエチレン−酢酸ビニル共重合体(B)に配合して有機過酸化物高濃度樹脂を作製し、得られた有機過酸化物高濃度樹脂をエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)に添加して、溶融混練することを特徴とする、架橋ポリオレフィンの製造方法。

    前記エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)は、メルトフローレート(JIS K7210−1999;190℃、2.16kg荷重下)が31〜500g/10分のエチレン−酢酸ビニル共重合体である。
  2. 前記エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)は、酢酸ビニル単位含量が15〜60重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体である請求項に記載の架橋ポリオレフィンの製造方法。
  3. 前記エチレン−酢酸ビニル共重合体(B)は、酢酸ビニル単位含量が10〜50重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体である請求項に記載の架橋ポリオレフィンの製造方法。
  4. 前記エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)を用い請求項に記載の方法により製造された、酢酸ビニル単位含量が15〜60重量%であり、メルトフローレート(JIS K7210−1999;190℃、2.16kg荷重下)が0.01〜5g/10分であり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した分子量分布(Mw/Mn、ポリスチレン換算、Mw:重量平均分子量、Mn:数平均分子量)が2〜12である微架橋エチレン−酢酸ビニル共重合体。
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