JP5450579B2 - クローラ式走行装置 - Google Patents
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この種のクローラ式走行装置においては、走行機体の後車軸に、駆動輪が取り付けられ、該駆動輪を回転駆動させることにより、駆動輪に巻き掛けたクローラを周方向に循環回走させるようにしたものがあり、このクローラ式走行装置を装備したトラクタを畑地で使用する場合、作物によって畝の幅が異なるので、畝溝(畝と畝との間の溝)間の間隔の広狭に対応したトレッド変更が必要となる。
前記駆動輪6は、後車軸33側の取付部42に左右反転取り付け可能に取り付けられる内輪体44と、この内輪体44に左右反転取り付け可能に取り付けられる外輪体45と、この外輪体45に着脱自在に取り付けられかつクローラ7と係合する係合歯59を形成した外周係合輪43とを備えており、
前記内輪体44は、後車軸33側の取付部42に取り付けられる内周側の取付基部46と、外輪体45を取り付ける外周側の外輪取付部47とを左右方向に変位して有し、
前記外輪体45は、外輪取付部47に取り付けられる内周側の取付基部51と、外周係合輪43を取り付ける外周側の外周壁部52とを左右方向に変位して有しており、
前記外輪体45は、取付基部51と外周壁部52とをそれぞれ左右方向に対して直交する円板リング状に形成し、かつ取付基部51の外周端側と外周壁部52の内周端側とを左右方向の筒状連結部53で連結していて、筒状連結部53の一端から径内方向に折れ曲がって取付基部51を形成し、筒状連結部53の他端から径外方向に折れ曲がって外周壁部52を形成している点にある。
前記内輪体44の筒状連結部48の左右方向の長さは外輪体45の筒状連結部53の左右方向の長さより短い点にある。
前記駆動輪6の外周係合輪43の左右方向の位置変更に対応して、前後従動輪3、4及び遊転輪5が左右方向に位置変更可能となるように、トラックフレーム2が後車軸ケース34に対して左右方向に位置変更可能に取り付けられ、
前記外周係合輪43は、外輪体45に対して独立して着脱可能な複数の係合輪構成体43aを周方向に連結して構成されており、
前記揺動軸8は後車軸33側の取付部42より下方に位置していて、内輪体44と外輪体45とが揺動軸8と対向配置されている点にある。
図1において、101は、4輪駆動トラクタの後輪の替わりにクローラ式走行装置1(セミクローラ7)を左右独立して設けた半履帯トラクタ(車輌)であり、前輪107は操向輪とされている。
このトラクタ101は、車体(走行機体)30の後部にキャビン104が搭載されたキャビン付きトラクタが例示されており、キャビン104内の後部には、運転席105が設けられ、運転席105の前方には、操縦ハンドル106が設けられている。
前輪107は、前車軸フレーム110に支持された前車軸ケースの左右両側に設けられ、前車軸ケースは、エンジン108から前方に突出するように、該エンジン108に取付固定された前車軸フレーム110に、前後軸回りに揺動自在に支持されている。
1の後端側に、左右方向突出状に設けられた後車軸ケース34(車軸ケース)の左右方向外端側に取り付けられている。
図2及び図3において、クローラ式走行装置1は、角材、板材、パイプ材等で形成されたトラックフレーム2に、テンション調整用前従動輪(調整輪)3と遊転の後従動輪4とそれらの中間の遊転輪5とを前後方向に配列支持し、前記遊転輪5の上方に駆動輪6を配置し、これら全輪にクローラ7を巻き掛け、前記トラックフレーム2を駆動輪6の軸芯と平行でかつその下方に位置する揺動軸8回りに揺動自在に構成している。
テンション調整機構9は、図4にも示すように、トラックフレーム2の上面の前下向き傾斜した傾斜台2aに固定の支持体11と、この支持体11に長手方向摺動自在に支持されていて前従動輪3の支軸3Aを支持する軸支体10と、この軸支体10を前従動輪3側へ弾発するテンションスプリング12と、クローラ7が伸びたときに軸支体10を前従動輪3側へ移動して伸びを吸収する弛み修正手段13とを有している。傾斜台2aの上方にテンション調整機構9を被うカバー17が設けられている。カバー17は取付部材19を介して支持体11に支持されている。
遊転輪5は、前従動輪3及び後従動輪4よりも小径であり、トラックフレーム2に輪軸5Aを介して前後3輪配置されており、遊転可能なマタギ転輪を例示している。
前記遊転輪5の内の前側の1輪の遊転輪5は、輪軸5Aがトラックフレーム2に下面に固定のブラケット24を介して支持されており、前記遊転輪5の内の後側の2輪(中途部及び後部)の遊転輪5は、輪軸5Aをイコライザリンク20に枢支し、このイコライザリンク20の前後中途部をトラックフレーム2に固定の支持ブラケット21に枢支軸22を介してシーソ揺動自在に枢支している。
図2、図3、図7及び図8に示すように、駆動輪6は、後車軸33側の取付部42に着脱自在に取り付けられる内輪体44と、内輪体44に着脱自在に取り付けられる外輪体45と、外輪体45の外周部に取り付けられる外周係合輪43とを備える。
外周係合輪43は周方向に3分割されて、3つの係合輪構成体43aをボルトナット等の締結具61により着脱自在に連結してなり、駆動輪6に巻き付けたクローラ7を外すにあたって、先ず、クローラ7が巻き掛けられていない下側の係合輪構成体43aを取り外し、次に残りの2つの係合輪構成体43aのうちの1つがクローラ7から外れるように駆動輪6を回転させて、そのクローラ7から外れた係合輪構成体43aを外し、その後、残りの1つの係合輪構成体43aがクローラ7から外れるように駆動輪6を回転させることにより、クローラ7が容易に取り外し可能となっている。
連結する三角形状の一対の支持板71とを備え、一対の各支持部材65は、下板部65aと起立板部65bとを溶接等により固着してなり、左右一対の支持板71間に支持筒体72が配置されている。水平横軸の揺動軸8が、一対の支持板71に挿通されると共に、支持筒体72に左右方向に軸心廻りに揺動自在に挿通されている。揺動軸8の外端部に固定板73が固設されており、固定板73をボルト等の固定具74で支持板71に固定することにより、揺動軸8に固定板73及び支持板71を介して揺動支持体64が固着されており、これにより、取付け枠体68に揺動軸8が支持され、揺動支持体64の上部は揺動軸8に支持され、揺動支持体64は、後車軸ケース34に、取付け枠体68を介して揺動軸8と共に該揺動軸8の軸心廻りに揺動自在に支持されている。
図5、図11、図12に示すように、延設台66における一対の第1構成材78の上板部78aに、左右方向に複数の取付孔76が上下貫通状に形成されると共に、上板部78aの下面に、各取付孔76に対応して複数のナット67bが溶接等により固着されている。このナット67bは延設台66と揺動支持体64とを固定する前記締結具67の一部を構成するものである。前記揺動支持体64における一対の支持部材65の下板部65aは、延設台66の上板部78a上にそれぞれ左右摺動自在に重合状に配置されている。一対の下板部65aに、左右方向に複数の取付孔77が、前記上板部78aの取付孔76に対応して上下貫通状に形成されており、前記締結具67のボルト67aが挿通される取付孔76を選択してナット67bに螺合することにより、揺動支持体64に対して延設台66を左右方向にずらした2つの位置に固定できるように構成され、これにより、前記駆動輪6の外周壁部52側の左右方向の位置変更に対応して、前後従動輪3、4及び遊転輪5が左右方向に位置変更可能となるように、トラックフレーム2が後車軸ケース34に対して左右方向に位置変更可能に取り付けられるようになっている。
一対の傾斜壁部85に、遊転輪5に対応して円弧状に切り欠かれた切欠凹部93が設けられている。トラックフレーム2の後側中途部は、その上部材81に前記カバー体27が溶接等により固着され、トラックフレーム2の後端部は、上部材81及び下部材82の左右方向中央部が後端から前方に向けてコの字状に切り欠かれて二股状とされると共に、上部材81及び下部材82の後端が後下がりに傾斜され、上部材81及び下部材82の後端に左右一対の軸受取付板95が溶接等により固着されている。
また、図示省略するが、内輪体44を左右に反転して内輪体44の取付基部46を後車軸33側の取付部42に固定すると共に、外輪体45をその外周側の外周壁部52が取付基部51よりも左右方向外方に位置するように向けて、外輪体45の取付基部51を内輪体44の外輪取付部47に固定することにより、駆動輪6の外周壁部52乃至クローラ7の左右方向中央部が、後車軸33側の取付部42よりも左右方向が外方側で、左右方向に位置変更するようになすこともできる。
例えば、遊転輪5は4輪あってもよく、後側2輪のみをイコライザリンク20で支持し、残りの前側2輪をトラックフレーム2に個別に支持してもよいし、前側の2輪と後側の2輪とをそれぞれイコライザリンク20で支持するようにしてもよい。
2 トラックフレーム
3 前従動輪
4 後従動輪
5 遊転輪
6 駆動輪
7 クローラ
8 揺動軸
20 イコライザリンク
22 枢支軸
30 走行機体
31 ミッションケース
33 後車軸
34 後車軸ケース
42 取付部
44 内輪体
45 外輪体
46 取付基部
47 外輪体取付部
48 筒状連結部
51 取付基部
52 外周壁部
53 筒状連結部
81 上部材
82 下部材
85 傾斜壁部
Claims (3)
- 走行機体(30)の後車軸(33)に取り付けた駆動輪(6)を回転駆動させることにより、駆動輪(6)に巻き掛けたクローラ(7)を周方向に循環回走させるようにしたクローラ式走行装置において、
前記駆動輪(6)は、後車軸(33)側の取付部(42)に左右反転取り付け可能に取り付けられる内輪体(44)と、この内輪体(44)に左右反転取り付け可能に取り付けられる外輪体(45)と、この外輪体(45)に着脱自在に取り付けられかつクローラ(7)と係合する係合歯(59)を形成した外周係合輪(43)とを備えており、
前記内輪体(44)は、後車軸(33)側の取付部(42)に取り付けられる内周側の取付基部(46)と、外輪体(45)を取り付ける外周側の外輪取付部(47)とを左右方向に変位して有し、
前記外輪体(45)は、外輪取付部(47)に取り付けられる内周側の取付基部(51)と、外周係合輪(43)を取り付ける外周側の外周壁部(52)とを左右方向に変位して有しており、
前記外輪体(45)は、取付基部(51)と外周壁部(52)とをそれぞれ左右方向に対して直交する円板リング状に形成し、かつ取付基部(51)の外周端側と外周壁部(52)の内周端側とを左右方向の筒状連結部(53)で連結していて、筒状連結部(53)の一端から径内方向に折れ曲がって取付基部(51)を形成し、筒状連結部(53)の他端から径外方向に折れ曲がって外周壁部(52)を形成していることを特徴とするクローラ式走行装置。 - 前記内輪体(44)は、取付基部(46)と外輪取付部(47)とを左右方向の筒状連結部(48)で連結していて、筒状連結部(48)の一端から径内方向に折れ曲がって取付基部(46)を形成し、筒状連結部(48)の他端から径外方向に折れ曲がって外輪取付部(47)を形成しており、
前記内輪体(44)の筒状連結部(48)の左右方向の長さは外輪体(45)の筒状連結部(53)の左右方向の長さより短いことを特徴とする請求項1に記載のクローラ式走行装置。 - 前記後車軸(33)を支持する後車軸ケース(34)に対して揺動軸(8)を介してトラックフレーム(2)が揺動自在に支持され、このトラックフレーム(2)の前後端部に前後従動輪(3、4)が配置されると共に中途部に遊転輪(5)が設けられ、トラックフレーム(2)の前後方向中途部上方に前記駆動輪(6)が配置され、前記駆動輪(6)、前後従動輪(3、4)及び遊転輪(5)にクローラ(7)が巻き掛けられ、
前記駆動輪(6)の外周係合輪(43)の左右方向の位置変更に対応して、前後従動輪(3、4)及び遊転輪(5)が左右方向に位置変更可能となるように、トラックフレーム(2)が後車軸ケース(34)に対して左右方向に位置変更可能に取り付けられ、
前記外周係合輪(43)は、外輪体(45)に対して独立して着脱可能な複数の係合輪構成体(43a)を周方向に連結して構成されており、
前記揺動軸(8)は後車軸(33)側の取付部(42)より下方に位置していて、内輪体(44)と外輪体(45)とが揺動軸(8)と対向配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のクローラ式走行装置。
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