JP5450374B2 - 作業機の油圧システム及び作業機の油圧制御方法 - Google Patents
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Description
この油圧システムの制御方法は、外部からポンプ吐出量の調整可能な可変容量ポンプの吐出回路に、複数のアクチュエータを制御バルブを介して接続した油圧システムを制御するものであって、余分な作動油をタンクに流す(ブリードする)ことがなく、アクチュエータを動作させるために必要な作動油のみを可変容量ポンプから吐き出しており、エネルギーロスを抑制している。
さらに、コントローラは、前記ブリードオフ面積値と、可変容量ポンプの最大吐出量から流量信号によるアクチュエータ流量を減算した流量値とから指令吐出圧を算出し、可変容量ポンプのポンプ容量を指令吐出圧と吐出圧信号を減算した算出値をパラメータとして算出された吐出量指令により油圧システムを制御する(特許文献1参照)。
作動油が流れなければ制御バルブの温度は上がらず、特に寒冷地などでは制御バルブが冷えたままとなり、スプールの動きに支障をきたす。
第1に、ポンプ吐出量Qを調整可能な可変容量ポンプ3の吐出回路4と、この吐出回路4に制御バルブ5を介して接続されたアクチュエータ6と、前記可変容量ポンプ3から吐き出される作動油のポンプ吐出圧Pを制御するコントローラ7とを備え、
このコントローラ7は、前記制御バルブ5の操作量sから算出した予定のブリードオフ面積値Bに応じた指令吐出圧SPとすべく吐出回路4を制御する作業機の油圧システムであって、
前記吐出回路4の作動油を制御バルブ5を通って作動油タンク8に排油させるドレン油路9を有し、
このドレン油路9に、前記制御バルブ5の中立時で且つ作動油の温度が所定温度T以下である時にドレン油路9を開いて制御バルブ5内で作動油を流す油流動手段10を備えていることを特徴とする。
前記油流動手段10は、前記ドレン油路9の最下流に設けられていて前記吐出回路4の作動油が所定のリリーフ圧Rを越えた時にドレン油路9を開くリリーフ弁11を有していると共に、前記コントローラ7で吐出回路4を制御バルブ5の中立時に指令吐出圧SPが所定のリリーフ圧Rより高くなるように制御していることを特徴とする。
第5に、前記油流動手段10は、前記ドレン油路9を開閉する切替弁12を有し、この切替弁12をコントローラ7で制御バルブ5の中立時であって作動油の温度が所定温度T以下である時にドレン油路9を開き、且つ作動油の温度が所定温度Tを越えた時にドレン油路9を閉じるように制御していることを特徴とする。
第7に、前記可変容量ポンプ3は、エンジン2駆動式であって、
前記油流動手段10は、前記エンジン2の始動時にもドレン油路9を開くことを特徴とする。
前記制御バルブ5の中立時で且つ作動油の温度が所定温度T以下である時に、前記吐出回路4の作動油を制御バルブ5を通って作動油タンク8に排油させるドレン油路9を開い
て制御バルブ5内に作動油を流すことを特徴とする。
前記エンジン2の始動時にもドレン油路9を開くことを特徴とする。
請求項5に係る発明によると、ドレン油路を開閉する切替弁を、コントローラで制御バルブの中立時であって作動油の温度が所定温度以下である時にドレン油路を開き、且つ作動油の温度が所定温度を越えた時にドレン油路を閉じるように制御することで、制御バルブの中立時でも制御バルブ内へ作業油を流してヒートアップできる。
請求項7に係る発明によると、エンジン駆動式の可変容量ポンプを有する油圧システムにおける問題として、エンジン始動時には、作動油をタンクへ逃がせず作動油が高圧になってしまう状況下でセルモータに大電流を流してエンジンを始動させていたため、セルモータに電流を供給するバッテリに負荷がかかっていたが、エンジン始動時にドレン油路を開くことで、作動油をタンクに排油してセルモータにかかる負荷を減らすことができ、エンジン始動用の別バッテリ等を設ける必要がないため、バッテリの小型化が図れる。
図1は、本発明に係る油圧システム1を示しており、図1における21は、油圧システム1を備えたバックホーやトラクタ等の作業機21であって、作業機21は、機体中にエンジン2、作動油タンク8、バッテリ22等の補器を有している。
図1中の6はアクチュエータ(油圧アクチュエータ)であって、油圧アクチュエータ6は、作業機(バックホー)21の掘削作業装置におけるブーム、アーム及びバケット等を揺動駆動している。
図1に示すように、油圧システム1は、前記エンジン2によって駆動され且つポンプ吐出量Qを調整可能な可変容量ポンプ3と、この可変容量ポンプ3の吐出回路4と、この吐出回路4に制御バルブ5を介して接続された油圧アクチュエータ6と、可変容量ポンプ3から吐き出される作動油のポンプ吐出圧Pを制御するコントローラ7とを有する。
なお、油流動手段10は、エンジン2の始動時にドレン油路9を開くのであれば、10A1(図1中のA−1)、10A2(同A−2)、10B(同B)、10C(同C)で示された例のいずれでもよく、まずは、油流動手段10が、ドレン油路9の最下流に設けられたリリーフ弁11と、このリリーフ弁11の直前に設けられた切替弁12とを備えている10A1(A−1)の場合を、以下に述べる。
なおこれは、急遽バッテリ22からの電流が途絶えた等の非常時でも、可変容量ポンプ3が所定のポンプ吐出量Qを確保して油圧アクチュエータ6に必要な作動油を供給し、油圧システム1をダウンさせないためである。
前記吐出回路4は、可変容量ポンプ3のポンプ吐出圧Pを制御するポンプ圧力制御部24を備えている。
この電磁リリーフ弁26は、入力電流が上がるとポンプリリーフ圧Prが下がるネガティブ型であって、弁体を油路閉じ方向に付勢する調節バネ26aと、この調節バネ26aの付勢方向と拮抗するように配備された比例ソレノイド26bとを有している。
このポンプリリーフ圧Prを電気的に(後述の圧力出力信号D1で)調節することによって、コントローラ7は、ポンプアクチュエータ18への作動油の流入・流出でポンプアクチュエータ18のロッド18aを出退させて傾斜板17を操作でき、可変容量ポンプ3をポンプ吐出圧Pが指令吐出圧SPとなるように制御できると共に、ポンプ吐出量Qの制御も可能となる。
前記制御バルブ5は、油圧アクチュエータ6の出退方向を切り換えるセンターオープン型(6ポート)の方向制御弁であって、各方向制御弁は、吐出回路4から供給される作動油の油路がそれぞれのPポートへ分岐しているパラレル型である(図1参照)。
図1に示したように、比例ソレノイド5bは、操作レバー等の操作手段28の操作量s(傾角)に比例して電流が流れることで制御バルブ5内部のスプール15を動かす。スプール15の動かされた量(ストローク)に応じた面積だけ、可変容量ポンプ3から油圧アクチュエータ6の各油室への油路PCが開口し、この開口面積に応じて油圧アクチュエータ6の作動速度が制御される。
また、操作手段28は、操作レバーの傾角などの指令量又は制御バルブ5のスプール15の移動量である制御バルブ5の操作量s(後述の操作入力信号H2)を電気的に検出する操作センサ29を有している。
なお、ドレン油路9は、センターポートに設けられていなくとも、センターポート脇のポートなど、制御バルブ5内部のいずれかを通過していればよい。
なお、リリーフ弁11の所定のリリーフ圧Rは、後述の中立指令吐出圧SP’(=(SQ/Kq×B)2)よりも高く設定されており、本実施形態においては、40(Kgf/cm2)である。
前記温度センサ14は、半導体抵抗温度センサや、白金等の金属測温抵抗体を用いたものであって、作動油タンク8内に設けられている。タンク8内の作動油の温度を電気的に検出して、温度に応じた後述の温度入力信号H6をコントローラ7へ送る。
また、作業機21は、エンジン2の始動時に運転者が使用するエンジンキー等のエンジン始動手段31(始動入力信号H4)を有している。
前記コントローラ7は、A/D変換器、演算器、D/A変換器等で構成され、可変容量ポンプ3の傾斜板17の傾斜角をポテンショメータ、ロータリエンコーダ等から傾斜入力信号H1として入力し、制御バルブ5の操作量sを操作センサ29から操作入力信号H2として入力し、可変容量ポンプ3のポンプ吐出圧Pを圧力センサ30から圧力入力信号H3として入力する。
また、コントローラ7の出力は、ポンプ圧力制御部24のポンプ制御弁25のポンプリリーフ圧Prを圧力出力信号D1とすると共に、切替弁12のスプール12aを開き位置とする開き出力信号D2(又は閉じ位置とする閉じ出力信号D3)も出力する。
コントローラ7は、以下の3つの制御C1〜C3を行う。
1つは、ドレン油路9閉鎖時において、制御バルブ5の操作量s(スプール15のストローク)に応じて指令吐出圧SPを算出し、必要なポンプ吐出圧Pとなるように可変容量ポンプ3を制御(吐出圧制御C1)することである。
指令吐出圧SPは、以下の式1〜4に基づいて決定される。
式1におけるブリードオフ流量Qbは、流量係数Kqと、使用状態に応じて予定されるブリードオフ面積値Bと、その使用状態に応じた指令吐出圧SPとを用いて、式2の関係式で表せる。
式1における差流量ΔQはほとんど0に近いので無視すると、指令吐出圧SPは、以下の式3によって静的に求めることができる。
図2のブロック図に示すように、コントローラ7は、流量値Xaを、設定吐出量算出部7aで使用状態に応じて設定した設定吐出量SQから、可変容量ポンプ3からの傾斜入力信号H1をポンプ吐出量換算部7bによって換算したポンプ吐出量Qを算出する。
上述した流量値Xaを、ブリードオフ特性値Xbで除し、その値を2乗する演算を行い、指令吐出圧SPを求める(式4参照)。
ポンプ圧力制御部24は、圧力出力信号D1に従って電磁リリーフ弁26のポンプリリーフ圧Prを調節して、ポンプアクチュエータ18を介して傾斜板17を操作することによって、可変容量ポンプ3のポンプ吐出圧Pが指令吐出圧SPに収束するように制御する。
制御バルブ5の中立時には、コントローラ7へ操作入力信号H2として0が入力される。この場合、コントローラ7で計算されるブリードオフ面積値Bは最大、つまり式4における右辺中の分母であるブリードオフ特性値Xbが、分子である流量値Xaに比べて相対的に大きくなって、指令吐出圧SPの値は小さくなる。
なお、本実施形態において中立指令吐出圧SP’の値は、ポンプ制御弁25のバネ25bや、電磁リリーフ弁26による圧損分や漏れ分を考慮して、35(Kgf/cm2)となり、この値となるように設定吐出量SQを設定すればよい。
制御バルブ5を操作位置に移動すると、コントローラ7上のブリードオフ面積値Bが小さくなって、指令吐出圧SPの値はいったん大きくなる。
ポンプ吐出量Qが増大するということは、式4における右辺中の分子である流量値Xa(=SQ−Q)が、分母であるブリードオフ特性値Xbに比べて相対的に小さくなるから、指令吐出圧SPの値は逆に小さくなる。
よって、実際のポンプ吐出量Qは、回路上の漏れを無視すれば、油圧アクチュエータ6に供給された分に限られ、エネルギーの無駄が減る。
図2のブロック図に示す如く、開閉制御C2及び昇圧制御C3は、寒冷地等にて作業機21を使用する場合に、作動油(及び制御バルブ5)が冷えている際に、両方が行われる。
コントローラ7では、入力信号H2、H6が開閉指令部7c及び昇圧指令部7dの両方に入力される。このうち、開閉指令部7cは、油流動手段10A1における切替弁12へ、開き出力信号D2(ON/OFFソレノイド12cを励起させる電流)を送って、切替弁12のスプール12aを開き位置にしてドレン油路9を開く。
詳しくは、式4に基づき、制御バルブ5中立時における流量値Xa及びブリードオフ特性値Xbから求めた値(中立指令吐出圧SP’=35(Kgf/cm2))に対して、リリーフ圧Rよりも高くなるように昇圧値α(例えば、15(Kgf/cm2))を足す。
圧力出力信号D1を受けたポンプ圧力制御部24は、電磁リリーフ弁26及びポンプアクチュエータ18を介して、ポンプ吐出圧Pを指令吐出圧SPの50(Kgf/cm2)に昇圧すべく、可変容量ポンプ3のポンプ吐出量Qを上げるが、ドレン油路9から作動油
がタンク8へ漏れるため、いつまでたってもポンプ吐出圧Pを50(Kgf/cm2)に収束させることができない。
なお、制御バルブ5の温まり具合は、作動油の温度を検知していれば判断がつくため、温度センサ14からの温度入力信号H6をモニタしていればよい。
ヒートアップ解除時に、コントローラ7は、昇圧指令部7dで中立指令吐出圧SP’に昇圧値αを足すことを止め、制御バルブ5中立時の指令吐出圧SPが本来の35(Kgf/cm2)となる。
ヒートアップ後の制御バルブ5操作時においては、可変容量ポンプ3からアクチュエータ6への油路PC及びアクチュエータ6から作動油タンク8への油路CTが開く前に、切替弁12によってドレン油路9を閉じれば、上述した吐出圧制御C1と同様に指令吐出圧SPをコントロールできる。
また、図1中の(A−2)で示す油流動手段10A2は、10A1の変形例であって、ドレン油路9の最下流に設けられたリリーフ弁11と、このリリーフ弁11の直前に設けられた切替弁12とを備えている。
図1中の(B)で示す油流動手段の変形例10Bは、他の例10A1、10A2と同様に、ドレン油路9の最下流に設けられたリリーフ弁11を備えていると共に、制御バルブ5が、可変容量ポンプ3からアクチュエータ6への油路PC及びアクチュエータ6から作動油タンク8への油路CTが開く前にドレン油路9を閉じるように構成されていることが大きな特徴である(図4参照)。
そして、図1中の(C)で示す油流動手段の変形例10Cは、ドレン油路9の最下流に、コントローラ7でドレン油路9の開度を調節可能な電磁比例弁13を備えている。
また、上述の変形例10A1、10A2、10Bの場合と同様に、可変容量ポンプ3からアクチュエータ6への油路PC及びアクチュエータ6から作動油タンク8への油路CTが開く前(操作入力信号H2)、又は作動油が所定温度Tを越えた時(温度入力信号H6)には、開閉指令部7cからの閉じ出力信号D3によってドレン油路9を閉じる。
また、電磁比例弁13の代わりに、パイロット圧による比例弁や、上述した切替弁12であってもよい。切替弁12の場合、開き出力信号D2及び閉じ出力信号D3を受けるタイミングは、上述した電磁比例弁13と同様である。
これは、従来の油圧システムではエンジン始動させる際に、作動油をタンクへ逃がせず作動油が高圧になり、エンジン始動用のセルモータやバッテリ22に負荷がかかっていたからであり、このバッテリ22等の高負荷には開閉制御C2によって対応することができる。
したがって、セルモータにかかる負荷を減らすことができるため、バッテリ22の電圧容量を増やしたり、エンジン始動用に別バッテリを設ける必要がなくなり、バッテリ22を小型化できる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。作業機の油圧システム1等の各構成又は全体の構造、形状、寸法などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
可変容量ポンプ3は、油圧によって出退するポンプアクチュエータ18で傾斜板18を調整して容量を変化させる油圧式であるが、エンジン2等からギアなどの機械的な伝達機構で駆動力を伝えて傾斜板18を調整する機械式や、リニア駆動アクチュエータ等の電気的な機構で容量を変化させる電気式などであってもよい。
このとき、上述した切替弁12は、ドレン油路9における各制御バルブ5間でなければ、吐出回路4の吐出口4aの直後や、リリーフ弁11直後のドレン油路9の最下流に設けてもよい。
フ圧Rは40(Kgf/cm2)としていたが、中立指令吐出圧SP’30(Kgf/cm2)に対してリリーフ圧Rを35(Kgf/cm2)とするなど、リリーフ圧Rが中立指令吐出圧SP’よりも高く設定されていればよい。
2 エンジン
3 可変容量ポンプ
4 吐出回路
5 制御バルブ
6 アクチュエータ
7 コントローラ
8 作業油タンク
9 ドレン油路
10 油流動手段
11 リリーフ弁
12 切替弁
13 電磁比例弁
14 温度センサ
Q 可変容量ポンプのポンプ吐出量
P 可変容量ポンプのポンプ吐出圧
s 制御バルブの操作量
B 予定のブリードオフ面積値
SP 指令吐出圧
PC 可変容量ポンプからアクチュエータへの油路
CT アクチュエータから作動油タンクへの油路
T 所定温度
R 所定のリリーフ圧
Claims (9)
- ポンプ吐出量(Q)を調整可能な可変容量ポンプ(3)の吐出回路(4)と、この吐出回路(4)に制御バルブ(5)を介して接続されたアクチュエータ(6)と、前記可変容量ポンプ(3)から吐き出される作動油のポンプ吐出圧(P)を制御するコントローラ(7)とを備え、
このコントローラ(7)は、前記制御バルブ(5)の操作量(s)から算出した予定のブリードオフ面積値(B)に応じた指令吐出圧(SP)とすべく吐出回路(4)を制御する作業機の油圧システムであって、
前記吐出回路(4)の作動油を制御バルブ(5)を通って作動油タンク(8)に排油させるドレン油路(9)を有し、
このドレン油路(9)に、前記制御バルブ(5)の中立時で且つ作動油の温度が所定温度(T)以下である時にドレン油路(9)を開いて制御バルブ(5)内で作動油を流す油流動手段(10)を備えていることを特徴とする作業機の油圧システム。 - 前記油流動手段(10)は、前記ドレン油路(9)の最下流に設けられていて前記吐出回路(4)の作動油が所定のリリーフ圧(R)を越えた時にドレン油路(9)を開くリリーフ弁(11)と、前記ドレン油路(9)を開閉する切替弁(12)とを有していると共に、前記コントローラ(7)で吐出回路(4)を制御バルブ(5)の中立時に指令吐出圧(SP)が所定のリリーフ圧(R)より高くなるように制御し、且つ前記コントローラ(7)で切替弁(12)を可変容量ポンプ(3)からアクチュエータ(6)への油路(PC)及びアクチュエータ(6)から作動油タンク(8)への油路(CT)が開く前にドレン油路(9)を閉じるように制御していることを特徴とする請求項1に記載の作業機の油圧システム。
- 前記制御バルブ(5)は、前記可変容量ポンプ(3)からアクチュエータ(6)への油路(PC)及びアクチュエータ(6)から作動油タンク(8)への油路(CT)が開く前に前記ドレン油路(9)を閉じるように構成され、
前記油流動手段(10)は、前記ドレン油路(9)の最下流に設けられていて前記吐出回路(4)の作動油が所定のリリーフ圧(R)を越えた時にドレン油路(9)を開くリリーフ弁(11)を有していると共に、前記コントローラ(7)で吐出回路(4)を制御バルブ(5)の中立時に指令吐出圧(SP)が所定のリリーフ圧(R)より高くなるように制御していることを特徴とする請求項1に記載の作業機の油圧システム。 - 前記油流動手段(10)は、前記作動油の温度が所定温度(T)を越えた時にはコントローラ(7)で吐出回路(4)を制御バルブ(5)の中立時に指令吐出圧(SP)が所定のリリーフ圧(R)より低くなるように制御することを特徴とする請求項2又は3に記載の作業機の油圧システム。
- 前記油流動手段(10)は、前記ドレン油路(9)を開閉する切替弁(12)を有し、この切替弁(12)をコントローラ(7)で制御バルブ(5)の中立時であって作動油の温度が所定温度(T)以下である時にドレン油路(9)を開き、且つ作動油の温度が所定温度(T)を越えた時にドレン油路(9)を閉じるように制御していることを特徴とする請求項1に記載の作業機の油圧システム。
- 前記油流動手段(10)は、前記作動油タンク(8)内に作動油の温度を検出する温度センサ(14)を有すると共に、この温度センサ(14)で検出した作動油の温度に基づいてコントローラ(7)でドレン油路(9)の開きを制御していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の作業機の油圧システム。
- 前記可変容量ポンプ(3)は、エンジン(2)駆動式であって、
前記油流動手段(10)は、前記エンジン(2)の始動時にもドレン油路(9)を開くことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の作業機の油圧システム。 - ポンプ吐出量(Q)を調整可能な可変容量ポンプ(3)を有していて制御バルブ(5)を介してアクチュエータ(6)が接続された吐出回路(4)を、前記可変容量ポンプ(3)のポンプ吐出圧(P)が制御バルブ(5)の操作量(s)から算出した予定のブリードオフ面積値(B)に応じた指令吐出圧(SP)となるように制御する作業機の油圧制御方法であって、
前記制御バルブ(5)の中立時で且つ作動油の温度が所定温度(T)以下である時に、前記吐出回路(4)の作動油を制御バルブ(5)を通って作動油タンク(8)に排油させるドレン油路(9)を開いて制御バルブ(5)内に作動油を流すことを特徴とする作業機の油圧制御方法。 - 前記可変容量ポンプ(3)は、エンジン(2)駆動式であって、
前記エンジン(2)の始動時にもドレン油路(9)を開くことを特徴とする請求項8に記載の作業機の油圧制御方法。
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