JP5574950B2 - 作業機の油圧システム - Google Patents
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Description
この油圧システムの制御方法は、外部からポンプ吐出量の調整可能な可変容量ポンプの吐出回路に、複数のアクチュエータを制御バルブを介して接続した油圧システムを制御するものであって、余分な作動油をタンクに流す(ブリードする)ことがなく、アクチュエータを動作させるために必要な作動油のみを可変容量ポンプから吐き出しており、エネルギーロスを抑制している。
さらに、コントローラは、前記ブリードオフ面積値と、可変容量ポンプの最大吐出量から流量信号によるアクチュエータ流量を減算した流量値とから指令吐出圧を算出し、可変容量ポンプのポンプ容量を指令吐出圧と吐出圧信号を減算した算出値をパラメータとして算出された指令吐出量により油圧システムを制御する(特許文献1参照)。
ータに高負荷がかかる。
さらには、容量増加にともないバッテリが大型化したり、エンジン始動後には始動用バッテリは不要となって機体中の空間効率が下がる。
第1に、エンジン2駆動式で且つポンプ吐出量Qを調整可能な可変容量ポンプ3の吐出回路4と、この吐出回路4に制御バルブ5を介して接続されたアクチュエータ6と、前記可変容量ポンプ3から吐き出される作動油のポンプ吐出圧Pを制御するコントローラ7とを備え、
このコントローラ7は、前記可変容量ポンプ3から吐き出される作動油の一部を作動油タンク8に戻すことなく該作動油を前記アクチュエータ6に送るべく、前記可変容量ポンプ3の設定吐出量SQと、可変容量ポンプ3の実際のポンプ吐出量Qと、前記制御バルブ5の操作量sから算出した予定のブリードオフ面積値Bと、流量係数Kqとから、可変容量ポンプ3の指令吐出圧SPを下記計算式で求め、
SP={(SQ−Q)/(Kq×B)} 2
この指令吐出圧SPに基づいて算出される圧力出力信号D1によって前記ポンプ吐出圧Pを制御する作業機の油圧システムであって、
前記吐出回路4の作動油を作動油タンク8に排油させるドレン油路9を有し、
このドレン油路9に、前記エンジン2の始動時にドレン油路9を開く油逃がし手段10を備えており、
この油逃がし手段10は、制御バルブ5の中立時における前記指令吐出圧SPよりも高いリリーフ圧Rに設定されていると共にエンジン2の始動時に可変容量ポンプ3から吐き出される作動油を作動油タンク8に逃がすべく開くリリーフ弁11と、このリリーフ弁11の上流側に配置されていて、エンジン2の始動時に開いており、且つ可変容量ポンプ3からアクチュエータ6への油路PC及びアクチュエータ6から作動油タンク8への油路CTが開く前に閉じるように前記コントローラ7によって制御される切替弁12とを有することを特徴とする。
第3に、前記切替弁12は、付勢バネ12bによって開き方向に付勢され、コントローラ7からの出力信号D2によって閉じるよう構成されていることを特徴とする。
第4に、エンジン2駆動式で且つポンプ吐出量Qを調整可能な可変容量ポンプ3の吐出回路4と、この吐出回路4に制御バルブ5を介して接続されたアクチュエータ6と、前記可変容量ポンプ3から吐き出される作動油のポンプ吐出圧Pを制御するコントローラ7とを備え、
このコントローラ7は、前記可変容量ポンプ3から吐き出される作動油の一部を作動油タンク8に戻すことなく該作動油を前記アクチュエータ6に送るべく、前記可変容量ポンプ3の設定吐出量SQと、可変容量ポンプ3の実際のポンプ吐出量Qと、前記制御バルブ5の操作量sから算出した予定のブリードオフ面積値Bと、流量係数Kqとから、可変容量ポンプ3の指令吐出圧SPを下記計算式で求め、
SP={(SQ−Q)/(Kq×B)} 2
この指令吐出圧SPに基づいて算出される圧力出力信号D1によって前記ポンプ吐出圧Pを制御する作業機の油圧システムであって、
前記吐出回路4の作動油を作動油タンク8に排油させるドレン油路9を有し、
このドレン油路9に、前記エンジン2の始動時にドレン油路9を開く油逃がし手段10を備えており、
前記制御バルブ5は、内部にドレン油路9が通っていて、前記可変容量ポンプ3からアクチュエータ6への油路PC及びアクチュエータ6から作動油タンク8への油路CTが開く前にドレン油路9を閉じるように構成され、
前記油逃がし手段10は、前記ドレン油路9の制御バルブ5下流に設けられていて制御バルブ5の中立時における前記指令吐出圧SPよりも高いリリーフ圧Rに設定されていると共にエンジン2の始動時に可変容量ポンプ3から吐き出される作動油を作動油タンク8に逃がすべく開くリリーフ弁11を有することを特徴とする。
第6に、前記制御バルブ5におけるスプール15を連続して往復操作した場合にスプール15の中立位置への戻りに対して遅れて可変容量ポンプ3のポンプ吐出量Qを減らす遅延応答手段16を有していて、
前記油逃がし手段10は、前記スプール15の戻りに遅れてポンプ吐出量Qを減らすことで制御バルブ5の操作量sに応じたポンプ吐出量Qを越える超過作動油が吐き出される時にもドレン油路9を開くことを特徴とする。
請求項2に係る発明によると、エンジン始動用のセルモータへ流す電流を抑えてバッテリにかかる負担が減り、バッテリを小型化できるとともに、機体中の空間効率が上がる。
請求項4に係る発明によると、エンジン始動時のバッテリ負荷の低減と同時に、追加する部品点数を可及的に少なくしてシステムを小型化できる。
請求項5に係る発明によると、制御バルブの中立時で且つ作動油の温度が所定温度以下である時に制御バルブを通るドレン油路を開いて制御バルブ内で作動油を流すことで、制御バルブを操作する前に内部に作業油を流してヒートアップすることが可能となり、寒冷地等で制御バルブが低温であってもスプール動作への影響を低減できる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る油圧システム1を示しており、図1における21は、油圧システム1を備えたバックホーやトラクタ等の作業機21であって、作業機21は、機体中にエンジン2、作動油タンク8、バッテリ22等の補器を有している。
図1中の6はアクチュエータ(油圧アクチュエータ)であって、油圧アクチュエータ6は、作業機(バックホー)21の掘削作業装置におけるブーム、アーム及びバケット等を揺動駆動している。
図1に示すように、油圧システム1は、前記エンジン2によって駆動され且つポンプ吐出量Qを調整可能な可変容量ポンプ3と、この可変容量ポンプ3の吐出回路4と、この吐出回路4に制御バルブ5を介して接続された油圧アクチュエータ6と、可変容量ポンプ3から吐き出される作動油のポンプ吐出圧Pを制御するコントローラ7とを有する。
なお、油逃がし手段10は、エンジン2の始動時にドレン油路9を開くのであれば、10A1(図1中のA−1)、10A2(同A−2)、10B(同B)、10C(同C)で示された例のいずれでもよく、まずは、油逃がし手段10が、ドレン油路9の最下流に設けられたリリーフ弁11と、このリリーフ弁11の直前に設けられた切替弁12とを備えている10A1(A−1)の場合を、以下に述べる。
なおこれは、急遽バッテリ22からの電流が途絶えた等の非常時でも、可変容量ポンプ3が所定のポンプ吐出量Qを確保して油圧アクチュエータ6に必要な作動油を供給し、油圧システム1をダウンさせないためである。
前記吐出回路4は、可変容量ポンプ3のポンプ吐出圧Pを制御するポンプ圧力制御部24を備えている。
この電磁リリーフ弁26は、入力電流が上がるとポンプリリーフ圧Prが下がるネガティブ型であって、弁体を油路閉じ方向に付勢する調節バネ26aと、この調節バネ26a
の付勢方向と拮抗するように配備された比例ソレノイド26bとを有している。
このポンプリリーフ圧Prを電気的に(後述の圧力出力信号D1で)調節することによって、コントローラ7は、ポンプアクチュエータ18への作動油の流入・流出でポンプアクチュエータ18のロッド18aを出退させて傾斜板17を操作でき、可変容量ポンプ3をポンプ吐出圧Pが指令吐出圧SPとなるように制御できると共に、ポンプ吐出量Qの制御も可能となる。
前記制御バルブ5は、油圧アクチュエータ6の出退方向を切り換えるセンターオープン型(6ポート)の方向制御弁であって、各方向制御弁は、吐出回路4から供給される作動油の油路がそれぞれのPポートへ分岐しているパラレル型である(図1参照)。
図1に示したように、比例ソレノイド5bは、操作レバー等の操作手段28の操作量s(傾角)に比例して電流が流れることで制御バルブ5内部のスプール15を動かす。スプール15の動かされた量(ストローク)に応じた面積だけ、可変容量ポンプ3から油圧アクチュエータ6の各油室への油路PCが開口し、この開口面積に応じて油圧アクチュエータ6の作動速度が制御される。
また、操作手段28は、操作レバーの傾角などの指令量又は制御バルブ5のスプール15の移動量である制御バルブ5の操作量s(後述の操作入力信号H2)を電気的に検出する操作センサ29を有している。
なお、ドレン油路9は、センターポートに設けられていなくとも、センターポート脇のポートなど、制御バルブ5内部のいずれかを通過していればよい。
なお、リリーフ弁11の所定のリリーフ圧Rは、後述の中立指令吐出圧SP’(=(SQ/Kq×B)2)よりも高く設定されており、本実施形態においては、40(Kgf/cm2)である。
なお、油圧システム1は、可変容量ポンプ3の吐出口3aのポンプ吐出圧P(後述の圧力入力信号H3)を電気的に検出する圧力センサ30を有している。
前記コントローラ7は、A/D変換器、演算器、D/A変換器等で構成され、可変容量
ポンプ3の傾斜板17の傾斜角をポテンショメータ、ロータリエンコーダ等から傾斜入力信号H1として入力し、制御バルブ5の操作量sを操作センサ29から操作入力信号H2として入力し、可変容量ポンプ3のポンプ吐出圧Pを圧力センサ30から圧力入力信号H3として入力する。
また、コントローラ7の出力は、ポンプ圧力制御部24のポンプ制御弁25のポンプリリーフ圧Prを圧力出力信号D1とすると共に、切替弁12のスプール12aを開き位置とする開き出力信号D2(又は閉じ位置とする閉じ出力信号D3)も出力する。
コントローラ7は、以下の2つの制御C1、C2を行う。
1つは、ドレン油路9閉鎖時において、制御バルブ5の操作量s(スプール15のストローク)に応じて指令吐出圧SPを算出し、必要なポンプ吐出圧Pとなるように可変容量ポンプ3を制御(吐出圧制御C1)することである。
指令吐出圧SPは、以下の式1〜4に基づいて決定される。
式1におけるブリードオフ流量Qbは、流量係数Kqと、使用状態に応じて予定されるブリードオフ面積値Bと、その使用状態に応じた指令吐出圧SPとを用いて、式2の関係式で表せる。
式1における差流量ΔQはほとんど0に近いので無視すると、指令吐出圧SPは、以下の式3によって静的に求めることができる。
図3のブロック図に示すように、コントローラ7は、流量値Xaを、設定吐出量算出部7aで使用状態に応じて設定した設定吐出量SQから、可変容量ポンプ3からの傾斜入力信号H1をポンプ吐出量換算部7bによって換算したポンプ吐出量Qを算出する。
上述した流量値Xaを、ブリードオフ特性値Xbで除し、その値を2乗する演算を行い、指令吐出圧SPを求める(式4参照)。
ポンプ圧力制御部24は、圧力出力信号D1に従って電磁リリーフ弁26のポンプリリーフ圧Prを調節して、ポンプアクチュエータ18を介して傾斜板17を操作することによって、可変容量ポンプ3のポンプ吐出圧Pが指令吐出圧SPに収束するように制御する。
制御バルブ5の中立時には、コントローラ7へ操作入力信号H2として0が入力される。この場合、コントローラ7で計算されるブリードオフ面積値Bは最大、つまり式4における右辺中の分母であるブリードオフ特性値Xbが、分子である流量値Xaに比べて相対的に大きくなって、指令吐出圧SPの値は小さくなる。
3は、最低限必要な中立指令吐出圧SP’(=(SQ/Kq×B)2)分だけの圧を保てばよく、エネルギーの浪費が低減される。
なお、本実施形態において中立指令吐出圧SP’の値は、ポンプ制御弁25のバネ25bや、電磁リリーフ弁26による圧損分や漏れ分を考慮して、35(Kgf/cm2)となり、この値となるように設定吐出量SQを設定すればよい。また、可変容量ポンプ3に中立指令吐出圧SP’を指令する際、電磁リリーフ弁26がネガティブ型であるため、コントローラ7からの圧力出力信号D1として電流値0の信号を送ればよい。
しかし、指令吐出圧SPが油圧アクチュエータ6にかかる負荷圧よりも高くなり、油圧アクチュエータ6のピストンを押して油室へ作動油が流入し始めると、指令吐出圧SPの値を保持すべくポンプ吐出量Q(アクチュエータ流量Qa)が増大して、油圧アクチュエータ6の作動速度が上がる。
このように、指令吐出圧SPが上下して徐々に操作量sに見合ったアクチュエータ速度を維持するポンプ吐出圧P、ポンプ吐出量Qに収束して、制御バルブ5の操作量sから算出した予定のブリードオフ面積値Bに応じて必要なだけの指令吐出圧SPとすべく吐出回路4を制御できる。
この吐出圧制御C1と共に、本発明の油圧システム1は、ドレン油路9の開閉制御C2を行っている。
図3のブロック図で示す如く、運転者が、エンジン2を始動させるため、エンジンキー(エンジン始動手段)31を回すと、バッテリ22が立ち上がりコントローラ7を起動させるなどしてエンジン始動手段31から始動入力信号H4がコントローラ7の開閉指令部7cに入力される。
このとき、エンジン2を始動させれば、例え、可変容量ポンプ3のポンプ吐出量Qが最大で且つポンプ圧力制御部24におけるネガティブ型電磁リリーフ弁26の最大リリーフ圧(例えば250(Kgf/cm2))が高くても、油逃がし手段10A1におけるリリ
ーフ弁11のリリーフ圧Rが40(Kgf/cm2)であるため、ドレン油路9から先に
作動油が逃げて、小さい力でエンジン2を始動できる。
また、従来であれば、エンジン始動時にセルモータに大電流を流す分だけバッテリ電圧が下がり、結果的にコントローラ7であるECU(Electric Computer Unit)への供給電圧が減るため、ECUにリセットがかかって油圧システム1全体がダウンしていたが、エンジン始動時にドレン油路9を開くことで、バッテリ22への負担が減るため、システムのダウンなく、スムースなエンジン始動が可能となる。
制御バルブ5の操作時においては、可変容量ポンプ3からアクチュエータ6への油路PC及びアクチュエータ6から作動油タンク8への油路CTが開く前に、切替弁12によってドレン油路9を閉じれば、上述した吐出圧制御C1と同様に指令吐出圧SPをコントロールできる。
また、図1中の(A−2)で示す油逃がし手段10A2は、10A1の変形例であって、ドレン油路9の最下流に設けられたリリーフ弁11と、このリリーフ弁11の直前に設けられた切替弁12とを備えている。
ただし、制御バルブ5の操作時には、可変容量ポンプ3からアクチュエータ6への油路PC及びアクチュエータ6から作動油タンク8への油路CTが開く前に、開閉指令部7cから切替弁12のソレノイド12cへ閉じ出力信号D3を出力し、ドレン油路9を閉じることとなる。
そして、図1中の(C)で示す油逃がし手段の変形例10Cは、ドレン油路9の最下流に、コントローラ7でドレン油路9の開度を調節可能な電磁比例弁13を備えている。
また、上述の変形例10A1、10A2、10Bの場合と同様に、可変容量ポンプ3からアクチュエータ6への油路PC及びアクチュエータ6から作動油タンク8への油路CTが開く前(操作入力信号H2)、又はエンジン2の始動後(始動後入力信号H5)には、開閉指令部7cからの閉じ出力信号D3によってドレン油路9を閉じる。
また、電磁比例弁13の代わりに、パイロット圧による比例弁や、上述した切替弁12であってもよい。切替弁12の場合、開き出力信号D2及び閉じ出力信号D3を受けるタイミングは、上述した電磁比例弁13と同様である。
これは、寒冷地等で作業機21を使用する場合など、制御バルブ5が低温であっても、第1実施形態においては、ドレン油路9が制御バルブ5内部を通るように配備されており、油圧システム1に作動油の温度を(温度入力信号H6で)電気的に検出する温度センサ14を設ければ、スプール15を操作する前に内部に作動油を流して制御バルブ5をヒートアップさせることが可能となり、制御バルブ5のスプール動作への影響を低減できる。
この遅延応答手段16によれば、例えば、操作レバー28を上げ100%→中立位置0%→下げ100%とした際に、コントローラ7(遅延出力信号D4)でスプール15の中
立位置への戻りに対して遅れて可変容量ポンプ3のポンプ吐出量Qを減らすこととなり、可変容量ポンプ3のポンプ吐出量Qが100%→50%→100%となる。
このように制御バルブ5の操作量sに応じたポンプ吐出量Qを越える作動油(超過作動油)が可変容量ポンプ3から吐き出される時にも、油逃がし手段10でドレン油路9を開くこととしてもよい。
第2実施形態は、第1実施形態と異なり、ドレン油路9は、制御バルブ5を通らずに、可変容量ポンプ3の吐出口3aから油逃がし手段10を介して直接タンク8に連通している点が特徴である。
これによって、制御バルブ5がセンタークローズド型であっても、油逃がし手段10を設けることが可能となり、エンジン始動時の負荷低減や、制御バルブ5のヒートアップ、連続くい打ち等の応答性向上が実現する。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。作業機の油圧システム1等の各構成又は全体の構造、形状、寸法などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
制御バルブ5は、パラレル型であったが、上流側の制御バルブ5のセンターポート出力から、下流側の制御バルブ5のPポートが順次分岐しているタンデム型であってもよい。
中立指令吐出圧SP’は35(Kgf/cm2)とし、リリーフ弁11の所定のリリー
フ圧Rは40(Kgf/cm2)としていたが、中立指令吐出圧SP’30(Kgf/c
m2)に対してリリーフ圧Rを35(Kgf/cm2)とするなど、リリーフ圧Rが中立指令吐出圧SP’よりも高く設定されていればよい。
2 エンジン
3 可変容量ポンプ
4 吐出回路
5 制御バルブ
6 アクチュエータ
7 コントローラ
8 作業油タンク
9 ドレン油路
10 油逃がし手段
11 リリーフ弁
12 切替弁
15 制御バルブのスプール
16 遅延応答手段
Q 可変容量ポンプのポンプ吐出量
P 可変容量ポンプのポンプ吐出圧
s 制御バルブの操作量
B 予定のブリードオフ面積値
SP 指令吐出圧
PC 可変容量ポンプからアクチュエータへの油路
CT アクチュエータから作動油タンクへの油路
R 所定のリリーフ圧
T 所定温度
Claims (6)
- エンジン(2)駆動式で且つポンプ吐出量(Q)を調整可能な可変容量ポンプ(3)の吐出回路(4)と、この吐出回路(4)に制御バルブ(5)を介して接続されたアクチュエータ(6)と、前記可変容量ポンプ(3)から吐き出される作動油のポンプ吐出圧(P)を制御するコントローラ(7)とを備え、
このコントローラ(7)は、前記可変容量ポンプ(3)から吐き出される作動油の一部を作動油タンク(8)に戻すことなく該作動油を前記アクチュエータ(6)に送るべく、前記可変容量ポンプ(3)の設定吐出量SQと、可変容量ポンプ(3)の実際のポンプ吐出量Qと、前記制御バルブ(5)の操作量(s)から算出した予定のブリードオフ面積値Bと、流量係数Kqとから、可変容量ポンプ(3)の指令吐出圧SPを下記計算式で求め、
SP={(SQ−Q)/(Kq×B)} 2
この指令吐出圧SPに基づいて算出される圧力出力信号(D1)によって前記ポンプ吐出圧(P)を制御する作業機の油圧システムであって、
前記吐出回路(4)の作動油を作動油タンク(8)に排油させるドレン油路(9)を有し、
このドレン油路(9)に、前記エンジン(2)の始動時にドレン油路(9)を開く油逃がし手段(10)を備えており、
この油逃がし手段(10)は、制御バルブ(5)の中立時における前記指令吐出圧SPよりも高いリリーフ圧(R)に設定されていると共にエンジン(2)の始動時に可変容量ポンプ(3)から吐き出される作動油を作動油タンク(8)に逃がすべく開くリリーフ弁(11)と、このリリーフ弁(11)の上流側に配置されていて、エンジン(2)の始動時に開いており、且つ可変容量ポンプ(3)からアクチュエータ(6)への油路(PC)及びアクチュエータ(6)から作動油タンク(8)への油路(CT)が開く前に閉じるように前記コントローラ(7)によって制御される切替弁(12)とを有することを特徴とする作業機の油圧システム。 - 前記切替弁(12)は、付勢バネ(12b)によって閉じ方向に付勢され、コントローラ7からの出力信号(D2)によって開くよう構成されていることを特徴とする請求項1に記載の作業機の油圧システム。
- 前記切替弁(12)は、付勢バネ(12b)によって開き方向に付勢され、コントローラ7からの出力信号(D2)によって閉じるよう構成されていることを特徴とする請求項1に記載の作業機の油圧システム。
- エンジン(2)駆動式で且つポンプ吐出量(Q)を調整可能な可変容量ポンプ(3)の吐出回路(4)と、この吐出回路(4)に制御バルブ(5)を介して接続されたアクチュエータ(6)と、前記可変容量ポンプ(3)から吐き出される作動油のポンプ吐出圧(P)を制御するコントローラ(7)とを備え、
このコントローラ(7)は、前記可変容量ポンプ(3)から吐き出される作動油の一部を作動油タンク(8)に戻すことなく該作動油を前記アクチュエータ(6)に送るべく、前記可変容量ポンプ(3)の設定吐出量SQと、可変容量ポンプ(3)の実際のポンプ吐出量Qと、前記制御バルブ(5)の操作量(s)から算出した予定のブリードオフ面積値Bと、流量係数Kqとから、可変容量ポンプ(3)の指令吐出圧SPを下記計算式で求め、
SP={(SQ−Q)/(Kq×B)} 2
この指令吐出圧SPに基づいて算出される圧力出力信号(D1)によって前記ポンプ吐出圧(P)を制御する作業機の油圧システムであって、
前記吐出回路(4)の作動油を作動油タンク(8)に排油させるドレン油路(9)を有し、
このドレン油路(9)に、前記エンジン(2)の始動時にドレン油路(9)を開く油逃がし手段(10)を備えており、
前記制御バルブ(5)は、内部にドレン油路(9)が通っていて、前記可変容量ポンプ(3)からアクチュエータ(6)への油路(PC)及びアクチュエータ(6)から作動油タンク(8)への油路(CT)が開く前にドレン油路(9)を閉じるように構成され、
前記油逃がし手段(10)は、前記ドレン油路(9)の制御バルブ(5)下流に設けられていて制御バルブ(5)の中立時における前記指令吐出圧SPよりも高いリリーフ圧(R)に設定されていると共にエンジン(2)の始動時に可変容量ポンプ(3)から吐き出される作動油を作動油タンク(8)に逃がすべく開くリリーフ弁(11)を有することを特徴とする作業機の油圧システム。 - 前記油逃がし手段(10)は、前記制御バルブ(5)の中立時で且つ作動油の温度が所定温度(T)以下である時にも前記制御バルブ(5)を通るドレン油路(9)を開いて制御バルブ(5)内で作動油を流すことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の作業機の油圧システム。
- 前記制御バルブ(5)におけるスプール(15)を連続して往復操作した場合にスプール(15)の中立位置への戻りに対して遅れて可変容量ポンプ(3)のポンプ吐出量(Q)を減らす遅延応答手段(16)を有していて、
前記油逃がし手段(10)は、前記スプール(15)の戻りに遅れてポンプ吐出量(Q)を減らすことで制御バルブ(5)の操作量(s)に応じたポンプ吐出量(Q)を越える超過作動油が吐き出される時にもドレン油路(9)を開くことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の作業機の油圧システム。
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JP2010290707A JP5574950B2 (ja) | 2010-12-27 | 2010-12-27 | 作業機の油圧システム |
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