JP5449693B2 - ボトル缶用アルミニウム合金冷間圧延板およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、Al−Mn−Mg系アルミニウム合金からなるボトル缶に使用されるアルミニウム合金板およびその製造方法に係り、特に、薄肉軽量化に適したボトル缶用アルミニウム合金冷間圧延板およびその製造方法に関する。
従来、飲料、食品用途に使用されるリシール機能を有する包装容器としては、図1に示すように、底部6と、胴体部2と、ネック部3、ネジ切り加工されたネジ部5およびカール部7を備えた開口部4と、が一体成形されたボトル缶(2ピースボトル缶)1や、胴体部2と、ネック部3、ネジ切り加工されたネジ部5およびカール部7を備えた開口部4と、が一体成形され、この一体成形された胴体部2に底部6を形成する底端壁が継がれたボトル缶(3ピースボトル缶)1が知られている。
これらの容器においてコスト競争力を高めるためには、薄肉軽量化を進めコストダウンを図ることが有効であるが、その際に、2ピースボトル缶では、その独自の成形プロセスおよび缶形状から、ボトム耐圧強度、缶胴座屈強度、ネジ部座屈強度の3点をバランスよく保つことが必要である。また、これに加え、ネック成形、カール成形において、キャッピング後のスローリークの原因となるシワ、スジ等の発生や、しごき成形時の割れの発生等を防止する必要がある。
さらに、これらの容器では、飲み口部の縮径率が高いことから、特に2ピースボトル缶においては、その製造工程において、ネック成形、ネジ成形、そして最終カール成形においてシワや割れが発生しやすい。そして、このような不具合が生ずると、内容物の漏洩という、容器としての致命的な欠陥に繋がることになる。そのため、基本的に、ボトル缶の製造・品質管理においては、このような不具合を極力無くすことが求められる。
そして、これらの必要性から、2ピースボトル缶に使用されるアルミニウム合金板として、種々のものが提案されている。例えば、特許文献1には、化学成分および第2相粒子のサイズ、個数密度を所定範囲に制御するとともに、210℃×10分ベーキング処理後の耐力を230〜260N/mm2の範囲とすることを特徴とするアルミニウム合金板および製造方法が提案されている。
また、特許文献2には、化学成分を所定範囲に制御するとともに、Mn固溶量を0.1〜0.17%の範囲に制御し、かつ、0.2%耐力を265N/mm2未満とすることを特徴とするアルミニウム合金板および製造方法が提案されている。
さらに、特許文献3には、化学成分を所定範囲に制御するとともに、成形カップにおける45°耳率を−2.5〜5.0%の範囲とし、かつ、210℃×10分ベーキング処理後の耐力を245N/mm2以上とすることを特徴とするアルミニウム合金板および製造方法が提案されている。
なお、これら特許文献1〜3のいずれにおいても、材料の製造工程において、中間焼鈍を施すことなく、冷間圧延を行うことで所期の材料特性を得て、成形性(すなわち、加工性)および缶強度の確保を両立させている。
特開2006−77278号公報(段落0012〜0030) 特開2006−77310号公報(段落0019〜0040) 特開2006−299330号公報(段落0014〜0034)
しかしながら、従来のアルミニウム合金板においては、以下に示すような問題がある。
前記のとおり、容器におけるコスト競争力を高めるために薄肉軽量化を進めていく上では、加工性および缶強度を高める必要があるが、製造工程における冷間圧延条件によっては、材料の加工硬化特性に変化が生じ、それが加工性や缶強度に影響をおよぼすこととなる。そのため、さらなる薄肉軽量化を進めるためには、ボトル缶用のアルミニウム合金板の特性および製造方法において、さらなる改善が必要とされる。
また、特許文献1〜3のいずれにおいても、加工硬化特性には言及されておらず、また、特許文献中の実施例からも分かるとおり、いずれも板厚が0.4mm(特許文献1、2)または0.36mm(特許文献3)と厚く、薄肉軽量化を進めていく上では限界がある。従って、2ピースボトル缶において薄肉軽量化を進めるに際して、材料面において、化学成分、粒子のサイズや個数密度、特定元素の固溶量、ベーキング後の耐力等を規定する従来技術では不十分であり、素材の加工硬化挙動(加工硬化特性)の最適化が必要となる。
さらに、従来の技術においては、特に広幅のアルミニウム合金板では、板幅方向の特性のばらつき、特に耳率のばらつきを抑えるに十分ではなく、製缶後の品質の安定性の点で不十分なものである。具体的には、耳率のばらつきにより、カールシワ、カール割れといった不具合の発生率を一定水準以下に抑えることが難しい状況にある。さらに、こうした不具合は、薄肉軽量化を進めるほど発生率が高まり、近年、特に容器に求められているリデュース、コストダウンという点で限界がある。
本発明は、前記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、加工性および強度に優れ、ボトル缶の薄肉軽量化に適したボトル缶用アルミニウム合金冷間圧延板およびその製造方法を提供することにある。
本願発明者らは、鋭意研究した結果、現在主流のホットコイル直通タイプ(中間焼鈍なし)による材料製造プロセスを前提に、2ピースボトル缶の製缶工程における加工性や、2ピースボトル缶の缶強度を向上させることで、2ピースボトル缶の薄肉軽量化を図ることができる材料を提供することを目的として、特に冷間圧延条件と、それに伴う加工硬化挙動(元板に対して加工を加えたときの強度上昇、ここでは0.2%耐力の上昇分)の最適化に着目した。
さらに、2ピースボトル缶の機能欠陥(ピンホール、ティアオフ、ネック部のシワ等の他、特に、カール割れ、カールシワによるリーク)を防止することを目的として、Mg/Mn比を含む化学成分および熱間仕上げ圧延条件、それに伴うアルミニウム合金冷間圧延板の所定の耳率の制御に着目した。
これらにより、前記目的を満足させるボトル缶用アルミニウム合金冷間圧延板(以下、適宜、アルミニウム合金板という)、および、その製造方法を見出し、本発明を成すに至った。
なお、本発明でいう加工性とは、例えば、しごき成形性、ネック成形性、カール成形性等のことをいい、本発明でいう缶強度とは、例えば、ボトム耐圧強度(以下、適宜、単に耐圧強度という)、缶胴座屈強度、ネジ部座屈強度等のことをいう。また、本発明でいう加工硬化挙動(加工硬化特性)とは、低温で加工を行ったときの塑性ひずみの増加に伴う強度上昇をいう。具体的には、アルミニウム合金板に対し製缶加工を行った場合の側壁部やネック成形部の強度上昇の度合いを指す。
すなわち、前記課題を解決するため、本発明に係るボトル缶用アルミニウム合金冷間圧延板は、Cu:0.18〜0.4質量%、Mg:0.8〜1.5質量%、Mn:0.7〜1.1質量%、Fe:0.4〜0.8質量%、Si:0.1〜0.4質量%を含有し、MgとMnの比率(Mg/Mn)が0.9以上であり、残部がAlおよび不可避的不純物から構成されるボトル缶用アルミニウム合金冷間圧延板であって、前記ボトル缶用アルミニウム合金冷間圧延板の210℃×10分のベーキング処理後の0.2%耐力が230〜270N/mmで、前記ボトル缶用アルミニウム合金冷間圧延板に、45%の冷間加工率でさらに冷間加工を加えた冷間圧延板に、210℃×10分のベーキング処理を行ったときの0.2%耐力の増分が8〜28N/mmであり、さらに、前記ボトル缶用アルミニウム合金冷間圧延板の耳率は、冷間圧延後の冷間圧延板の板幅方向における両エッジおよび中央部の3点から打ち抜いた、直径が66mmの前記ボトル缶用アルミニウム合金冷間圧延板からなるブランク板を直径が40mmのポンチで絞った際に算出されるものであって、前記3点のすべてにおいて、当該耳率が−2.0〜3.5%であることを特徴とする。
なお、前記ボトル缶用アルミニウム合金冷間圧延板に、45%の冷間加工率でさらに冷間加工を加え、この冷間加工を加えた冷間圧延板に、210℃×10分のベーキング処理を行ったときの0.2%耐力から、前記冷間加工を加える前の前記ボトル缶用アルミニウム合金冷間圧延板の0.2%耐力を引いた値を、適宜、0.2%耐力の増分という。
このような構成によれば、Cu、Mg、Mn、Fe、およびSiの各含有量を所定範囲に規定し、さらに、加工硬化特性を所定に規定することで、アルミニウム合金板の加工性および強度が向上する。また、Mg/Mnを所定範囲に規定することで、熱間圧延板の集合組織のばらつき、特に、Cube方位面積のばらつきが抑制され、アルミニウム合金板の耳率のばらつきが抑制される。そして、アルミニウム合金板の所定の耳率を所定範囲に規定することで、加工性が向上する。
前記課題を解決するため、本発明に係るボトル缶用アルミニウム合金冷間圧延板の製造方法は、Cu:0.18〜0.4質量%、Mg:0.8〜1.5質量%、Mn:0.7〜1.1質量%、Fe:0.4〜0.8質量%、Si:0.1〜0.4質量%を含有し、MgとMnの比率(Mg/Mn)が0.9以上であり、残部がAlおよび不可避的不純物から構成されるアルミニウム合金を溶解、鋳造して鋳塊を作製する第1工程と、前記鋳塊を均質化熱処理する第2工程と 前記均質化熱処理された鋳塊を熱間圧延して圧延板を作製する第3工程と、前記圧延板を冷間圧延してアルミニウム合金冷間圧延板を作製する第4工程と、を含み、前記第3工程において、熱間仕上げ圧延の最終パス圧下率を40%以上とし、前記冷間圧延前および前記冷間圧延間に中間焼鈍を行わず、前記第4工程において、冷間加工率を82〜88%の範囲に制御するとともに、圧延速度をV(m/min)、最終パス加工率をX(%)としたとき、50≦X+3.5×10−3×V≦71の式を満足する条件で冷間圧延を行うことを特徴とする。
このような製造方法によれば、Cu、Mg、Mn、Fe、およびSiの各含有量を所定範囲に規定することで、アルミニウム合金板の加工性および強度が向上する。また、Mg/Mnを所定範囲に規定し、熱間仕上げ圧延の最終パス加工率を40%以上とすることで、熱間圧延板の集合組織のばらつき、特に、Cube方位面積のばらつきが抑制され、アルミニウム合金板の耳率のばらつきが抑制される。さらに、冷間加工率を82〜88%の範囲に制御することで、加工性が向上する。そして、冷間圧延時の速度と最終パス加工率の関係を所定範囲に制御することで、アルミニウム合金板における210℃×10分のベーキング処理後の0.2%耐力が適度となるとともに、0.2%耐力の増分が適度となり、強度が向上する。
また、本発明に係るボトル缶用アルミニウム合金冷間圧延板の製造方法は、前記冷間圧延を、圧延ローラ、板厚を測定する板厚計、圧延荷重を測定する荷重計、および、前記圧延ローラのロールギャップを調整する圧下機構をそれぞれ備える複数台の圧延スタンドと、前記圧下機構を制御する制御部と、この制御部の制御を調整する制御調整装置と、を有するタンデム圧延機で行うことが好ましい。
タンデム圧延機により冷間圧延を行うことで、1回の通板における圧延率を高くしやすく、そのため、コイルハンドリング時間の短縮、生産歩留まりの向上、エネルギー消費の減少等を図ることができる。
本発明に係るボトル缶用アルミニウム合金冷間圧延板によれば、加工性および強度が向上する。また、このボトル缶用アルミニウム合金冷間圧延板を用いることで、2ピースボトル缶における割れ、シワ、スジ等の発生、特に、カール部のシワや割れの発生を防止することができるとともに、缶強度を向上させることができ、また、耐圧強度、缶胴座屈強度、ネジ部座屈強度の3点をバランスよく保つことができる。そのため、このボトル缶用アルミニウム合金冷間圧延板を用いることで、2ピースボトル缶の薄肉軽量化を図ることができる。
本発明に係るボトル缶用アルミニウム合金冷間圧延板の製造方法によれば、冷間圧延時の冷間加工率を所定範囲に制御するとともに、冷間圧延時の速度と最終パス加工率の関係を所定範囲に制御して、材料の加工硬化挙動の最適化を図ることで、また、Mg/Mnを所定範囲に規定し、熱間仕上げ圧延の最終パス加工率を40%以上として、アルミニウム合金板の所定の耳率を所定範囲に制御することで、加工性および強度に優れるボトル缶用アルミニウム合金冷間圧延板を得ることができる。さらに、冷間圧延をタンデム圧延機で行うことで、コイルハンドリング時間の短縮、生産歩留まりの向上、エネルギー消費の減少等を図ることができ、冷間圧延を効率的、経済的に行うことができる。そのため、アルミニウム合金板の生産性の向上を図ることができる。
まず、本発明に係るボトル缶用アルミニウム合金板について説明する。
≪ボトル缶用アルミニウム合金板≫
アルミニウム合金板は、Cu、Mg、Mn、Fe、Siを所定量含有し、MgとMnの比率(Mg/Mn)が0.9以上であり、残部がAlおよび不可避的不純物からなり、さらに、アルミニウム合金板の加工硬化特性および所定の耳率を所定範囲に制御したものである。
以下、アルミニウム合金板の化学成分の限定理由、アルミニウム合金板の加工硬化特性および耳率について説明する。
<Cu:0.15〜0.4質量%>
Cuは、アルミニウム合金板の強度に寄与する元素である。Cuの含有量が0.15質量%未満では、缶強度が不足する。一方、0.4質量%を超えると、加工硬化が大きすぎ、しごき成形時(しごき加工時)の割れ(ピンホール、ティアオフ等も含む)や、ネック成形時のシワ、スジ等の発生率が高く、加工性に劣り、実用に適さない。また、ネック成形時のシワが発生しやすい結果、カールシワ、カール割れの発生率が高まる。
したがって、Cuの含有量は、0.15〜0.4質量%とする。
<Mg:0.8〜1.5質量%>
Mgは、アルミニウム合金板の強度に寄与する元素である。Mgの含有量が0.8質量%未満では、缶強度が不足する。一方、1.5質量%を超えると、加工硬化が大きすぎ、しごき成形時の割れ(ピンホール、ティアオフ等も含む)や、ネック成形時のシワ、スジ等の発生率が高く、加工性に劣り、実用に適さない。また、ネック成形時のシワが発生しやすい結果、カールシワ、カール割れの発生率が高まる。
したがって、Mgの含有量は、0.8〜1.5質量%とする。
<Mn:0.7〜1.1質量%>
Mnは、アルミニウム合金板の強度に寄与するとともに、金属間化合物を適正に分散させて、加工性を向上させるのに効果的な元素である。Mnの含有量が0.7質量%未満では、缶強度が不足する。一方、1.1質量%を超えると、加工硬化が大きすぎ、しごき成形時の割れ(ピンホール、ティアオフ等も含む)が発生し、また、金属間化合物のサイズ、量ともに過度に増える結果となり、粗大な金属間化合物に起因するネック成形時のシワ、スジ等の発生率が高く、加工性に劣り、実用に適さない。また、ネック成形時のシワが発生しやすい結果、カールシワ、カール割れの発生率が高まる。
したがって、Mnの含有量は、0.7〜1.1質量%とする。
<Fe:0.4〜0.8質量%>
Feは、アルミニウム合金板の耳率を適正範囲にコントロールするとともに、金属間化合物を適正に分散させて、加工性を向上させるのに効果的な元素である。
Feの含有量が0.4質量%未満では、0−180°耳の発生が顕著となり、ネック成形時のシワの発生率が高まる。また、カップ成形時、しごき成形時における耳切れの発生により、ピンホール、ティアオフ等の発生率が高く、加工性に劣り、実用に適さない。さらに、仮にピンホール、ティアオフ等が発生しなくても、耳高となるのに伴い、ボトル缶の製缶時にカールシワ、カール割れの発生率が高まる。一方、0.8質量%を超えると、金属間化合物のサイズ、量ともに過度に増える結果となり、粗大な金属間化合物に起因するネック成形時のシワ、スジ等の発生率が高く、加工性に劣り、実用に適さない。また、ネック成形時のシワが発生しやすい結果、カールシワ、カール割れの発生率が高まる。
したがって、Feの含有量は、0.4〜0.8質量%とする。
<Si:0.1〜0.4質量%>
Siは、アルミニウム合金板の耳率を適正範囲にコントロールするとともに、金属間化合物を適正に分散させて、加工性を向上させるのに効果的な元素である。
Siの含有量が0.1質量%未満では、45°耳の発生が顕著となり、ネック成形時のシワの発生率が高まる。また、カップ成形時、しごき成形時における耳切れの発生により、ピンホール、ティアオフ等の発生率が高く、加工性に劣り、実用に適さない。さらに、仮にピンホール、ティアオフ等が発生しなくても、耳高となるのに伴い、ボトル缶の製缶時にカールシワ、カール割れの発生率が高まる。一方、0.4質量%を超えると、熱間圧延時の再結晶を阻害して結晶粒のばらつきを招き、カップ成形時、しごき成形時における耳切れの発生により、ピンホール、ティアオフ等の発生率が高く、加工性に劣り、実用に適さない。また、金属間化合物のサイズ、量ともに過度に増える結果となり、粗大な金属間化合物に起因するネック成形時のシワ、スジ等の発生率が高く、加工性に劣り、実用に適さない。また、ネック成形時のシワが発生しやすい結果、カールシワ、カール割れの発生率が高まる。
したがって、Siの含有量は、0.1〜0.4質量%とする。
<Mg/Mn:0.9以上>
MgとMnの比率(Mg/Mn)は、熱間圧延板の集合組織のばらつきに影響し、この値が低いと板幅方向におけるばらつきが大きくなる。
Mg/Mnの値が0.90未満では、特にCube方位面積率のばらつきが大きくなり、その結果、その後の冷間圧延後の製品板において耳率のばらつきが大きく、0−180°耳の発生が顕著となり、ネック成形時のシワの発生率が高まる。また、カップ成形時、しごき成形時における耳切れの発生により、ピンホール、ティアオフ等の発生率が高く、加工性に劣り、実用に適さない。さらに、耳率の高い部位において、ボトル缶の製缶時にカールシワ、カール割れの発生率が高まる。Mg/Mnの値が0.90以上であれば、製品板の板幅方向のばらつきが低減し(安定性が増し)こうした問題は生じない。なお、上限値は特に規定されるものではないが、前記のとおり、Mgの含有量の上限値が1.5質量%、Mnの含有量の下限値が0.7質量%のため、結果としてMg/Mnの上限値は、1.5/0.7≒2.14となる。
<残部:Alおよび不可避的不純物>
アルミニウム合金板の成分は、前記の他、残部がAlおよび不可避的不純物からなるものである。なお、不可避的不純物として、例えば、Cr:0.10質量%以下、Zn:0.50質量%以下、Ti:0.10質量%以下、Zr:0.10質量%以下、B:0.05質量%以下の含有は本発明の効果を妨げるものではなく、このような不可避的不純物の含有は許容される。
<加工硬化特性>
本発明においては、加工硬化特性を所定範囲に制御することで、加工硬化挙動を最適化する。
すなわち、アルミニウム合金板の加工硬化特性として、アルミニウム合金板における210℃×10分のベーキング処理(熱処理)後の0.2%耐力を230〜270N/mm2とする。また、製造後のアルミニウム合金板に、さらに、45%の冷間加工率で冷間加工を加え、この冷間加工を加えた圧延板に、210℃×10分のベーキング処理を行ったときの0.2%耐力から、冷間加工を加える前のアルミニウム合金板の0.2%耐力を引いた値(0.2%耐力の増分)を8〜28N/mm2とする。
[210℃×10分のベーキング処理後の0.2%耐力:230〜270N/mm2
アルミニウム合金板における210℃×10分のベーキング処理後の0.2%耐力が230N/mm2未満では、缶強度が不足する。一方、270N/mm2を超えると、強度が高すぎ、しごき成形時の割れ(ピンホール、ティアオフ等も含む)が発生し、また、ネック部の強度が上がりすぎ、ネック成形時のシワ、スジ等の発生率が高く、加工性に劣り、実用に適さない。
したがって、210℃×10分ベーキング後の0.2%耐力は、230〜270N/mm2とする。
[0.2%耐力の増分:8〜28N/mm2
0.2%耐力の増分が8N/mm2未満では、製缶後、特にネジ部の強度が不足し、座屈強度(ネジ部座屈強度)の低下を招くため、商品としての機能を満たさない。一方、28N/mm2を超えると、ネック部の強度が上がりすぎ、ネック成形時のシワ、スジ等の発生率が高く、加工性に劣り、実用に適さない。また、ネック成形時のシワが発生しやすい結果、カールシワ、カール割れの発生率が高まる。
したがって、0.2%耐力の増分は、8〜28N/mm2とする。
<耳率:−2.0〜3.5%>
耳率は、直径が66mmのアルミニウム合金板からなるブランク板を直径が40mmのポンチで絞った際に算出されるものであり、このようにして形成した絞りカップのカップ高さに対する耳高さの割合として下式によって算出する。
「耳率(%)=[{(h45+h135+h225+h315)−(h0+h90+h180+h270)}/{1/2(h45+h135+h225+h315+h0+h90+h180+h270)}]×100」
ここで、hXは絞りカップの高さを表す。そして、hの添数字Xはカップ高さの測定位置を示し、アルミニウム合金板の圧延方向に対してX°の角度をなす位置を意味する。
耳率が−2.0%未満では、ネック成形時のシワが発生しやすく、その結果、ボトル缶の製缶時におけるカールシワ、カール割れの発生率が高まる。また、例えば、0°または180°方向で発生した耳による耳切れが発生する。一方、耳率が3.5%を超えると、ネッキング中の45°耳が過剰に高くなり、ネック成形時のシワが発生しやすく、その結果、ボトル缶の製缶時におけるカールシワ、カール割れの発生率が高まる。また、例えば、45°方向で発生した耳による耳切れが発生する。
また、アルミニウム合金板の耳率は、熱間圧延板のCube方位面積率と後記するトータルの冷間圧延率の組み合わせでコントロールされる。Cube方位面積率が13%未満の場合、45°耳(プラス耳)が高くなり、逆にCube方位面積率が30%を超える場合は、0−180°耳(マイナス耳)が高くなりすぎ、ボトル缶の製缶時にカールシワ、カール割れの発生率が高まる。したがって、Cube方位面積率は13〜30%の範囲とする。熱間圧延板のCube方位面積率を13〜30%に制御することで、耳率を−2.0〜3.5%の範囲に制御することができる。
以上説明した本発明に係るボトル缶用アルミニウム合金板は、図1に示すような従来の一例のボトル缶1(ここでは、2ピースボトル缶)に好適に用いることができるとともに、従来の種々のアルミニウム合金板のラミネート材(不図示)にも好適な素材である。
次に、本発明に係るボトル缶用アルミニウム合金板の製造方法について説明する。
≪ボトル缶用アルミニウム合金板の製造方法≫
アルミニウム合金板の製造方法は、第1工程、第2工程、第3工程および第4工程を含むものである。
以下、各工程について説明する。
<第1工程>
第1工程は、アルミニウム合金を溶解、鋳造して鋳塊を作製する工程である。
ここで、アルミニウム合金の化学成分は、Cu:0.15〜0.4質量%、Mg:0.8〜1.5質量%、Mn:0.7〜1.1質量%、Fe:0.4〜0.8質量%、Si:0.1〜0.4質量%を含有し、MgとMnの比率(Mg/Mn)が0.9以上であり、残部がAlおよび不可避的不純物から構成されるものである。各化学成分の説明については、前記したとおりであるため、ここでは省略する。
<第2工程>
第2工程は、第1工程で作製された鋳塊を均質化熱処理する工程である。
均質化熱処理条件は、570〜620℃で2時間以上保持することが好ましい。均質化熱処理温度が570℃未満もしくは保持時間が2時間未満では、次工程の熱間圧延時の集合組織のばらつきを招き、後記するボトル缶の製造工程において、DI成形(しごき成形)の際の耳率のばらつきが増大しやすく、所定の缶寸法を得ることが困難となりやすい。また、未再結晶組織の残存により、ネック成形時のシワの発生、さらにはカール割れの発生を招きやすい。一方、620℃を超えると、鋳塊表面がバーニングを起こしやすく、アルミニウム合金板の製造自体が困難となりやすい。
<第3工程>
第3工程は、第2工程で均質化熱処理された鋳塊を熱間圧延して圧延板を作製する工程である。
熱間圧延は、熱間仕上げ圧延の最終パス圧下率を40%以上として行う。
[熱間仕上げ圧延の最終パス圧下率:40%以上]
熱間仕上げ圧延の最終パス圧下率も熱間圧延板の集合組織のばらつきに影響し、この値が低いと板幅方向におけるばらつきが大きくなる。
最終パス圧下率が40%未満では、特にCube方位面積率のばらつきが大きくなり、その結果、その後の冷間圧延後の製品板において耳率のばらつきが大きく、0−180°耳の発生が顕著となり、ネック成形時のシワの発生率が高まる。また、カップ成形時、しごき成形時における耳切れの発生により、ピンホール、ティアオフ等の発生率が高く、加工性に劣り、実用に適さない。さらに、耳率の高い部位において、ボトル缶の製缶時にカールシワ、カール割れの発生率が高まる。圧下率が40%以上であれば、製品板の板幅方向のばらつきが低減し(安定性が増し)こうした問題は生じない。なお、上限値は、板のフラットネスの制御等の観点から、60%程度である。
その他の熱間圧延の条件としては、熱間圧延の開始温度を450〜550℃、熱間圧延の巻き取り温度を300℃以上とするのが好ましい。熱間圧延の開始温度が450℃未満では、圧延荷重が過大となりやすく、アルミニウム合金板を製作することが困難となりやすい。一方、550℃を超えると、表面酸化皮膜の成長を促進させて表面品質の低下を招きやすい。
また、熱間圧延処理の巻き取り温度が300℃未満では、アルミニウム合金板における再結晶が十分に生じなくなり、その結果、粗大な結晶粒の混在、材料強度の上昇を招きやすく、しごき成形性が低下しやすい。また、耳率が高くなってフランジ部の寸法不良を生じやすい。
<第4工程>
第4工程は、第3工程で作製された圧延板を冷間圧延してアルミニウム合金板を作製する工程である。
冷間圧延は、冷間加工率(冷間圧延率)を82〜88%の範囲に制御するとともに、圧延速度をV(m/min)、最終パス加工率をX(%)としたとき、「50≦X+3.5×10-3×V≦71」の式を満足する条件で行う。
なお、ここでの冷間加工率とは、冷間圧延トータルの冷間加工率のことである。
[冷間加工率:82〜88%の範囲]
冷間加工率が82%未満では、0−180°耳の発生が顕著となり、ネック成形時のシワの発生率が高まる。また、カップ成形時、しごき成形時における0°方向の耳切れの発生により、ピンホール、ティアオフ等の発生率が高く、加工性に劣り、実用に適さない。さらに、仮にピンホール、ティアオフ等が発生しなくても、耳高となるのに伴い、ボトル缶の製缶時にカールシワ、カール割れの発生率が高まる。一方、88%を超えると、45°耳の発生が顕著となり、ネック成形時のシワの発生率が高まる。また、しごき成形時における45°方向の耳切れの発生により、ピンホール、ティアオフ等の発生率が高く、加工性に劣り、実用に適さない。また、仮にピンホール、ティアオフ等が発生しなくても、耳高となるのに伴い、ボトル缶の製缶時にカールシワ、カール割れの発生率が高まる。
したがって、冷間加工率は、82〜88%の範囲とする。
[圧延速度をV(m/min)、最終パス加工率をX(%)としたとき、「50≦X+3.5×10-3×V≦71」の式を満足する]
「X+3.5×10-3×V」の値が50未満では、材料の動的回復が不足し、前記したアルミニウム合金板の加工硬化特性における0.2%耐力の増分が8N/mm2に満たず、製缶後、特にネジ部の強度が不足し、座屈強度(ネジ部座屈強度)の低下を招くため、商品としての機能を満たさない。一方、71を超えると、材料の動的回復が進みすぎ、アルミニウム合金板の210℃×10分ベーキング後の0.2%耐力が230N/mm2に満たず、缶強度が不足する。
なお、本発明でいう動的回復とは、圧延板を高温で変形させたときに増殖した転位が消滅しやすくなり、その結果ひずみ硬化が小さくなる現象で、これを、低温で変形した後、高温に上げたときに起こる回復(静的回復)と区別して動的回復と呼ぶ。本発明では、冷間圧延時の圧延速度と最終パスの加工率を規定しているが、これらが高いほど圧延時の発熱が促進される方向となり、動的回復は大きくなる傾向がある。動的回復が大きい場合、その次の加工工程における加工硬化量は大きくなり、動的回復が小さければその逆となる。なお、「その次の加工」とは、本発明においては、製缶加工のことであり、材料の動的回復が不足していると、缶側壁部の強度が十分に上がらず座屈強度が不足することになる。しかしながら、過度に動的回復が進むと、アルミニウム合金板そのものの強度が不足してしまうため、やはり缶強度が不足することになる。
したがって、「X+3.5×10-3×V」の値は、50〜71とする。
なお、後記するように、本発明では、冷間圧延間の中間焼鈍は行わないが、中間焼鈍を施すことなく冷間加工率を82〜88%の範囲に制御することで、0.2%耐力の増分を28N/mm2以下に制御することができる。
また、210℃×10分のベーキング処理後の0.2%耐力を270N/mm2以下に制御するのは、Cu、Mg、Mn各元素の含有量を、前記したように、所定に規定することにより行う。いずれの元素も過度に添加すると、270N/mm2を超えることになる。
第4工程においては、冷間圧延間の中間焼鈍は行わない。
中間焼鈍を行うと、成形時の加工硬化が大きくなり、ネック成形時のシワ、スジ等の発生によりネック成形性が劣化するためであり、また、工程が増えることで、コストアップになるためである。また、中間焼鈍を行うと、0.2%耐力の増分が28N/mm2を超えてしまう。なお、冷間圧延前に中間焼鈍を実施すると、0.2%耐力の増分が28N/mm2を超えてしまう他、210℃×10分のベーキング処理後の0.2%耐力が270N/mm2を超えてしまう。また、冷間圧延途中に中間焼鈍を行う場合は、耳の発生の仕方が異なり、冷間加工率が低くてもマイナス耳は発生しない。
ここで、第4工程における冷間圧延は、タンデム圧延機で行うのが好ましい。タンデム圧延機を用いることで、シングルの圧延機と比較して、1回の通板における圧延率を高くすることができる。これにより、1回の通板における発熱量が安定して高くなり、コイルハンドリング時間の短縮、生産歩留まりの向上、エネルギー消費の減少等を図ることができる。そのため、冷間圧延を効率的、経済的に行うことができ、アルミニウム合金板の生産性が向上する。
次に、図2(a)、(b)を参照し、タンデム圧延機の一例について説明する。
図2(a)、(b)は、タンデム圧延機を概略的に示す模式図である。タンデム圧延機100は、複数台(ここでは5台)の圧延スタンド11〜15が連続して配設されており、各圧延スタンド11〜15は、被圧延材70を圧延する圧延ローラ21〜25と、被圧延材70の板厚を測定する板厚計31〜35と、圧延荷重を測定する荷重計41〜45と、を備えている。また、ここでは、各圧延スタンド11〜15間には、被圧延材70の張力を測定する張力計51〜56が配設されている。
さらに、各圧延スタンド11〜15は、圧延ローラ21〜25のロールギャップを調整する圧下機構61〜65を備えており、タンデム圧延機100には、各圧下機構61〜65を制御する制御部80が設けられている。なお、制御部80の制御は、制御調整装置90により調整される。制御調整装置90は、その機能として、圧延速度Vに応じて後記するチューニング率αを調整するゲイン調整手段90aを備えている。
タンデム圧延機100では、図2(b)中に矢印aで示す方向に、巻き戻しリールから送り出された被圧延材70が各圧延スタンド11〜15を通板して冷間圧延され、巻き取りリールに巻き取られる。その際、制御部80により、圧延荷重の変化に伴う見かけ上のロールギャップ変化量に対して所定の比例ゲインとしてのチューニング率αでロールギャップが調整される。また、ゲイン調整手段90aにより、圧延速度Vとチューニング率αとを関連付けるテーブルを利用してチューニング率αが調整される。
なお、ここでは、タンデム圧延機として、5タンデムのものを例にして説明したが、タンデム圧延機としては、2タンデム、3タンデム、あるいは、4タンデムのものを使用してもよい。
本発明に係るアルミニウム合金板の製造方法は、前記説明したとおりであるが、本発明を行うにあたり、前記各工程に悪影響を与えない範囲において、前記各工程の間あるいは前後に、例えば、異物除去工程、洗浄工程、表面平滑化処理工程、歪み矯正処理工程等、他の工程を含めてもよい。
次に、図面を参照して、前記のアルミニウム合金板を用いたボトル缶の製造方法の一例について説明する。なお、図1は、従来の一例のボトル缶(ここでは、2ピースボトル缶)を模式的に示す斜視図、図3は、2ピースボトル缶の製造方法を示す模式図である。
本発明に係るアルミニウム合金板を、図1に示すような2ピースボトル缶1に適用する場合には、図3に示すように、まず、本発明に係るアルミニウム合金板Aから、例えば、直径160mmの大きさのブランクを打ち抜き、このブランクを、例えば、直径94mmポンチで絞り、カッピングを施して、94mmカップ径の絞りカップを製造する。次に、この絞りカップに対してDI成形(しごき成形)を施して、胴体部2と底部6とを備えるDI缶(しごき成形缶)を製造する。次に、しごき成形缶(胴体部2)の缶胴部端部2aをトリミングにより整え、図示しない洗浄、印刷・焼付け(210℃で10分間の熱処理)を施した後に、しごき成形缶(胴体部2)にダイネック加工等によりネッキングを施してネック部3を形成し、その開口した部位を開口部4とする。その後、この開口部4の近傍の外周にネジ成形を施してスクリューキャップ取り付け用のネジ部5を形成し、カール成形を施してカール部7を形成することで、2ピースボトル缶1を製造する。
なお、図3中のブランクの数値は、圧延方向を0°とした場合の方向の角度である。
さらに、本発明に係るアルミニウム合金板を、従来の一般的なラミネート材に適用する場合には、従来公知のラミネート材に適用されている各種の樹脂フィルムを、接着剤等を介して貼り合わせた後、その樹脂フィルムの融点以上で熱処理が施される工程等を経て、ラミネート材が作製される。
次に、本発明に係るボトル缶用アルミニウム合金板について、本発明の要件を満たす実施例と本発明の要件を満たさない比較例とを比較して具体的に説明する。
≪アルミニウム合金板の作製≫
表1の実施例1〜8および比較例1〜18に示すような合金組成を備えたアルミニウム合金を溶解、鋳造し、次に均質化熱処理、続いて熱間粗圧延、熱間仕上げ圧延を順次行い、ホットコイルを製造した。
均質化熱処理の条件は、600℃×4時間、熱間圧延の条件は、熱間圧延の開始温度を510℃、熱間圧延の巻き取り温度を320〜340℃とした。
なお、熱間仕上げ圧延の条件として、熱間仕上げ圧延の最終パス圧下率は、表1に示すとおりとした。
次に、このホットコイルにタンデム式の冷間圧延機(タンデム圧延機)にて、表1に示す冷間加工率(トータルの冷間加工率)および「X+3.5×10-3×V」の値になるような圧延速度(V)、最終パス加工率(X)で冷間圧延を施し、板厚0.345mmのアルミニウム合金板(実施例1〜8、比較例1〜18)を製造した。
なお、板厚0.345mmは、従来の板厚が0.360〜0.40mm程度であるので、薄肉化された板厚といえる。
≪アルミニウム合金板の特性≫
そして、前記の実施例1〜8、比較例1〜18のアルミニウム合金板について、製造後(すなわち、冷間圧延後)の0.2%耐力、210℃×10分のベーキング処理(熱処理)後の0.2%耐力、および、製造後(冷間圧延後)のアルミニウム合金板に、さらに、45%の冷間加工率で冷間加工を加え、この冷間加工を加えた圧延板に、210℃×10分のベーキング処理を行ったときの0.2%耐力を以下の測定方法により求めた。また、0.2%耐力の増分を求めた。
[冷間圧延後の0.2%耐力]
冷間圧延後のアルミニウム合金板からJIS5号試験片を圧延方向に採取し、この試験片を用いてJISZ2241に準拠して引張試験を行い、引張強さを測定した。
[210℃×10分のベーキング処理後の0.2%耐力]
210℃で10分のベーキング処理を施したアルミニウム合金板からJIS5号試験を採取し、この試験片を用いて、JISZ2241に準拠して引張試験を行い、ベーキング処理後の0.2%耐力を測定した。
[45%の冷間加工率で冷間加工を加え、この冷間加工を加えた後の圧延板における210℃×10分のベーキング処理後の0.2%耐力]
冷間圧延後のアルミニウム合金板に45%の冷間加工率で冷間加工を加えた後、この冷間加工を加えた圧延板に210℃×10分のベーキング処理を施した。そして、このベーキング処理後の圧延板からJIS5号試験を採取し、この試験片を用いて、JISZ2241に準拠して引張試験を行い、0.2%耐力を測定した。
なお、この値と、前記冷間圧延後の0.2%耐力との差から、0.2%耐力の増分を求めた。
≪Cube方位面積率および耳率≫
さらに、前記の実施例1〜8、比較例1〜18のアルミニウム合金板について、Cube方位面積率を測定するとともに、所定の絞りカップを作製して耳率を求めた。
[Cube方位面積率]
前記のアルミニウム合金板の作製における熱間圧延工程後の熱間圧延板について、板幅方向3点(両エッジおよび中央部)の平行断面を切り出し研磨した後、EBSP(Electron BackScatter diffraction Pattern)法にて、Cube方位面積率を測定した。
[耳率]
前記の実施例1〜8、比較例1〜16のアルミニウム合金板について、冷間圧延後の冷延板の板幅方向3点(両エッジおよび中央部)から直径66mmのブランクを打ち抜き、このブランクに対して、直径40mmのポンチで絞り、カッピングを施してカップ径40mmの絞りカップを作製した。この絞りカップのカップ高さを測定し、下式に基づき耳率を測定した。
「耳率(%)=[{(h45+h135+h225+h315)−(h0+h90+h180+h270)}/{1/2(h45+h135+h225+h315+h0+h90+h180+h270)}]×100」
ここで、hXは絞りカップの高さを表す。そして、hの添数字Xはカップ高さの測定位置を示し、アルミニウム合金板の圧延方向に対してX°の角度をなす位置を意味する。
これらの結果を表1に示す。なお、表1中、本発明の構成を満たさないものについては、数値に下線を引いて示す。
Figure 0005449693
≪ボトル缶作製法≫
次に、前記のアルミニウム合金板を使用して、以下の手順で2ピースボトル缶を製造した。
まず、アルミニウム合金板から外径160mmのブランクを打ち抜き、このブランクを直径94mmのポンチで絞り、カッピングを施して、カップ径94mmの絞りカップを得た。この絞りカップに対してDI成形(しごき成形)を施して、胴体部の内径が66mmのDI缶(しごき成形缶)を得た。このしごき成形缶の胴体部端部をトリミングし、210℃で10分のベーキング処理を行った後、さらに開口部の内径が40mmになるまでダイネック方式でネッキングを施して、ネッキング品を得た。このネッキング品のネック部にネジ・カール成形によりネジ部、カール部を形成して2ピースボトル缶とした。
≪評価方法≫
前記の成形プロセス中の缶、および、作製した缶を使用して、加工性の評価として、しごき成形性(しごき加工性)、ネック成形性、および、カール成形性、強度の評価として、耐圧強度、および、座屈強度(缶胴座屈強度、ネジ部座屈強度)の評価を以下の方法で行った。
[しごき成形性]
前記DI成形において、10000缶の連続成形を行い、そのときに発生したピンホールやティアオフの発生数でしごき成形性を評価した。即ち、ピンホールやティアオフの発生した缶数が、10000缶あたり、3缶未満のものを、しごき成形性が良好「○」、発生した缶数が3缶以上のものを、しごき成形性が不良「×」とした。
[ネック成形性]
前記のネッキング品(サンプル数=20)において、シワやスジ状の欠陥の発生状況を確認することによって、ネック成形性を評価した。20缶をネック成形した際、シワやスジ状の欠陥が見られなかったものを、ネック成形性が良好「○」、1缶でもシワやスジ状の欠陥が見られたものを、ネック成形性が不良「×」とした。
[カール成形性]
前記の2ピースボトル缶(サンプル数=50)において、カール部におけるシワや割れの発生状況を確認することによって、カール成形性を評価した。50缶をカール成形した際、シワや割れが見られなかったものを、カール成形性が良好「○」、1缶でもシワや割れが見られたものを、カール成形性が不良「×」とした。
[耐圧強度]
前記の2ピースボトル缶(サンプル数=10)に内圧を負荷し、缶底がバックリングする直前の最大内圧を測定して、その平均値を耐圧強度とした。最大内圧の平均値が686kPa以上のものを、耐圧強度が良好「○」、686kPa未満のものを、耐圧強度が不良「×」とした。
[座屈強度]
前記の2ピースボトル缶(サンプル数=10)に軸方向の圧縮荷重を負荷し、ネック部または胴体部が座屈したときの荷重を測定して、その平均値を座屈強度とした。荷重の平均値が1960N以上のものを、座屈強度が良好「○」、1960N未満のものを、座屈強度が不良「×」とした。
これらの各試験結果を表2に示す。
Figure 0005449693
表2に示すように、本発明の要件を満たす実施例1〜8においては、板厚が薄肉化されても、しごき成形性、ネック成形性、カール成形性、耐圧強度および座屈強度のいずれの評価項目も良好なものであった。
一方、本発明の要件を満たさない比較例1〜18においては、板厚が薄肉化されると、しごき成形性、ネック成形性、カール成形性、耐圧強度、および、座屈強度のうち少なくとも1項目以上が実施例と比較して劣る結果となった。
以下に、比較例の試験結果について説明する。
比較例1は、Cuが本発明の下限値未満であるため、ベーキング処理後の0.2%耐力が230N/mm2未満となり、缶強度が不足し、耐圧強度、座屈強度が劣った。比較例2は、Cuが本発明の上限値を超えるため、加工硬化が大きすぎ、ベーキング処理後の0.2%耐力が270N/mm2を超え、しごき成形時の割れが生じ、しごき成形性が劣った。また、ネック成形性、カール成形性が劣った。
比較例3は、Mgが本発明の下限値未満であるため、ベーキング処理後の0.2%耐力が230N/mm2未満となり、缶強度が不足し、耐圧強度、座屈強度が劣った。比較例4は、Mgが本発明の上限値を超えるため、加工硬化が大きすぎ、ベーキング処理後の0.2%耐力が270N/mm2を超え、しごき成形時の割れが生じ、しごき成形性が劣った。また、ネック成形性、カール成形性が劣った。
比較例5は、Mnが本発明の下限値未満であるため、ベーキング処理後の0.2%耐力が230N/mm2未満となり、缶強度が不足し、耐圧強度、座屈強度が劣った。比較例6は、Mnが本発明の上限値を超えるため、加工硬化が大きすぎ、ベーキング処理後の0.2%耐力が270N/mm2を超え、しごき成形時の割れが生じ、しごき成形性が劣った。また、金属間化合物のサイズ、量ともに過度に増え、ネック成形性が劣った。さらに、カール成形性が劣った。
比較例7は、Feが本発明の下限値未満であるため、0−180°耳の発生が顕著となり、ネック成形性に劣った。また、カップ成形時、しごき成形時に耳切れが発生し、しごき成形性が劣った。さらに、耳高となり、カール成形性が劣った。比較例8は、Feが本発明の上限値を超えるため、金属間化合物のサイズ、量ともに過度に増え、ネック成形性が劣った。さらに、カール成形性が劣った。
比較例9は、Siが本発明の下限値未満であるため、45°耳の発生が顕著となり、ネック成形性に劣った。また、カップ成形時、しごき成形時に耳切れが発生し、しごき成形性が劣った。さらに、耳高となり、カール成形性が劣った。比較例10は、Siが本発明の上限値を超えるため、熱間圧延時の再結晶を阻害して結晶粒のばらつきを招き、しごき成形性が劣った。また、金属間化合物のサイズ、量ともに過度に増え、ネック成形性が劣った。さらに、カール成形性が劣った。
比較例11は、MgとMnの比率(Mg/Mn)が下限値未満であるため、冷間圧延後の製品板において耳率のばらつきが大きくなり、0−180°耳の発生が顕著となり、ネック成形性に劣った。また、カップ成形時、しごき成形時に耳切れが発生し、しごき成形性が劣った。さらに、耳高となり、カール成形性が劣った。比較例12は、熱間仕上げ圧延の最終パス圧下率が下限値未満であるため、冷間圧延後の製品板において耳率のばらつきが大きくなり、0−180°耳の発生が顕著となり、ネック成形性に劣った。また、カップ成形時、しごき成形時に耳切れが発生し、しごき成形性が劣った。さらに、耳高となり、カール成形性が劣った。
比較例13は、冷間加工率が本発明の下限値未満であるため、0−180°耳の発生が顕著となり、ネック成形性に劣った。また、カップ成形時、しごき成形時に0°方向の耳切れが発生し、しごき成形性が劣った。さらに、耳高となり、カール成形性が劣った。比較例14は、冷間加工率が本発明の上限値を超えるため、45°耳の発生が顕著となり、ネック成形性に劣った。また、カップ成形時、しごき成形時に45°方向の耳切れが発生し、しごき成形性が劣った。さらに、耳高となり、カール成形性が劣った。
比較例15は、「X+3.5×10-3×V」の値が50未満であるため、耐圧強度は満足したものの、材料の動的回復が不足し、0.2%耐力の増分が8N/mm2未満となり、座屈強度(ネジ部座屈強度)が劣った。比較例16は、「X+3.5×10-3×V」の値が71を超えため、材料の回復が進みすぎ、ベーキング処理後の0.2%耐力が230N/mm2未満となり、缶強度が不足し、耐圧強度、座屈強度が劣った。
比較例17は、冷間圧延の途中に中間焼鈍を実施しているため、0.2%耐力の増分が28N/mm2を超え、ネック成形性、カール成形性が劣った。なお、冷間圧延途中に中間焼鈍を行っているため、冷間加工率が低下しているが、この場合は、耳の発生の仕方が異なるため、マイナス耳は発生せず、しごき成形性は低下しない。比較例18は、冷間圧延の直前に中間焼鈍を実施しているため、ベーキング処理後の0.2%耐力が270N/mm2を超え、加工硬化が大きすぎ、しごき成形時の割れが生じ、しごき成形性が劣った。また、ネック成形性が劣った。さらに、0.2%耐力の増分が28N/mm2を超え、ネック成形性、カール成形性が劣った。
以上、本発明に係るボトル缶用アルミニウム合金板およびボトル缶用アルミニウム合金板の製造方法について最良の実施の形態および実施例を示して詳細に説明したが、本発明の趣旨は前記した内容に限定されるものではない。なお、本発明の内容は、前記した記載に基づいて広く改変・変更等することができることはいうまでもない。
従来の一例のボトル缶(2ピースボトル缶または3ピースボトル缶)を模式的に示す斜視図である。 (a)、(b)は、タンデム圧延機を概略的に示す模式図である。 2ピースボトル缶の製造方法を示す模式図である。
符号の説明
1 ボトル缶(2ピースボトル缶または3ピースボトル缶)
2 胴体部
3 ネック部
4 開口部
5 ネジ部
6 底部
7 カール部
100 タンデム圧延機
A ボトル缶用アルミニウム合金板

Claims (3)

  1. Cu:0.18〜0.4質量%、Mg:0.8〜1.5質量%、Mn:0.7〜1.1質量%、Fe:0.4〜0.8質量%、Si:0.1〜0.4質量%を含有し、MgとMnの比率(Mg/Mn)が0.9以上であり、残部がAlおよび不可避的不純物から構成されるボトル缶用アルミニウム合金冷間圧延板であって、
    前記ボトル缶用アルミニウム合金冷間圧延板の210℃×10分のベーキング処理後の0.2%耐力が230〜270N/mmで、
    前記ボトル缶用アルミニウム合金冷間圧延板に、45%の冷間加工率でさらに冷間加工を加えた冷間圧延板に、210℃×10分のベーキング処理を行ったときの0.2%耐力の増分が8〜28N/mmであり、
    さらに、前記ボトル缶用アルミニウム合金冷間圧延板の耳率は、冷間圧延後の冷間圧延板の板幅方向における両エッジおよび中央部の3点から打ち抜いた、直径が66mmの前記ボトル缶用アルミニウム合金冷間圧延板からなるブランク板を直径が40mmのポンチで絞った際に算出されるものであって、前記3点のすべてにおいて、当該耳率が−2.0〜3.5%であることを特徴とするボトル缶用アルミニウム合金冷間圧延板。
  2. Cu:0.18〜0.4質量%、Mg:0.8〜1.5質量%、Mn:0.7〜1.1質量%、Fe:0.4〜0.8質量%、Si:0.1〜0.4質量%を含有し、MgとMnの比率(Mg/Mn)が0.9以上であり、残部がAlおよび不可避的不純物から構成されるアルミニウム合金を溶解、鋳造して鋳塊を作製する第1工程と、
    前記鋳塊を均質化熱処理する第2工程と、
    前記均質化熱処理された鋳塊を熱間圧延して圧延板を作製する第3工程と、
    前記圧延板を冷間圧延してアルミニウム合金冷間圧延板を作製する第4工程と、を含み、
    前記第3工程において、熱間仕上げ圧延の最終パス圧下率を40%以上とし、
    前記冷間圧延前および前記冷間圧延間に中間焼鈍を行わず、
    前記第4工程において、冷間加工率を82〜88%の範囲に制御するとともに、圧延速度をV(m/min)、最終パス加工率をX(%)としたとき、
    50≦X+3.5×10−3×V≦71
    の式を満足する条件で冷間圧延を行うことを特徴とするボトル缶用アルミニウム合金冷間圧延板の製造方法。
  3. 前記冷間圧延は、圧延ローラ、板厚を測定する板厚計、圧延荷重を測定する荷重計、および、前記圧延ローラのロールギャップを調整する圧下機構をそれぞれ備える複数台の圧延スタンドと、前記圧下機構を制御する制御部と、この制御部の制御を調整する制御調整装置と、を有するタンデム圧延機で行うことを特徴とする請求項2に記載のボトル缶用アルミニウム合金冷間圧延板の製造方法。
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