JP2007051307A - ボトムしわ性が良好なキャンボディ用アルミニウム合金板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 しごき成形性、フランジ成形性、缶体強度等の特性を損なう事なくボトムしわ性を向上させた缶胴用アルミニウム合金板を得る。
【解決手段】 Mg:0.8〜1.5%、Mn:0.7〜1.5%、Cu:0.05〜0.25%、Si:0.1〜0.4%、Fe:0.2〜0.6%を含有し、更にTi:0.005〜0.05%,B:0.0001〜0.001%を含有し、残部Alと不可避不純物からなる最終素板のr値の平均が0.75以上かつr値の面内異方性Δrが−0.15から+0.05の範囲内であり、伸びが5%以上であるアルミニウム合金板。
製造方法としては、上記組成の合金鋳塊を均質化処理後、特定条件での熱間粗圧延と熱間仕上げ圧延を施すことにより熱間圧延終了後再結晶組織とし、その後中間焼鈍を施す事なく特定圧下量の最終冷間圧延を行なう。
【選択図】 無し。

Description

本発明は、ボトムしわ性に優れたキャンボディ用アルミニウム合金板に関するものである。
飲料缶等には通常アルミニウム合金板にDI(Draw&Ironing)成形を施して缶胴とし、これに缶蓋を巻き締めた2ピース缶が用いられている。前記アルミニウム合金板は例えばJIS3004合金鋳塊を均質化処理後、熱間圧延、焼鈍処理、冷間圧延、仕上げ焼鈍を施して製造される。更には脱脂、洗浄、潤滑油が塗布される。
ところで缶胴用アルミニウム合金板には 1)低耳率 2)強度(耐圧強度、座屈強度) 3)成形性(しごき成形性、フランジ成形性、ボトムしわ性)が要求されている。例えば耳率が悪い材料はDI成形後のトリミングしろが増すだけではなく、DI成形時に耳の部分が一部引きちぎれてアルミ片として混入し、しごき時の割れ(破胴)を引き起こしたりする場合もある。また、強度が低すぎれば缶成形後の強度(缶体強度)が確保できず、例えば内容物による内圧上昇により缶が変形したり、巻き締め時の座屈を招くことがある。成形性は缶の生産性に大きな影響を与えしごき成形性が不足するとDI成形時の割れ発生頻度が高くなり、生産性が低下する。フランジ成形性が不足すると成形時の割れによる生産性だけでなく、最悪巻き締め工程にて発生すると内容物の漏洩さえ起こす場合がある。ボトムしわ性が悪いとボトムしわが発生し、直接缶体としての機能を損なうものではなくても生産ライン上ではねられる事となり生産性が低下し、また、外観上好ましいものでもない。
近年では製缶技術の向上、材料の改善により高品質なものが高い生産性で製造できるようになってきているが更なるコストダウンのためゲージダウンの要求は高い。その場合もっとも問題になるのはボトムしわ性であり、ボトムしわの問題のない従来材のままゲージダウンを行なった場合でもしわが発生する事が十分考えられる。
これを改善するため例えば特許文献1では耐力と表面粗度を規定することでボトムしわを改善できるとしている。ただしこの場合強度の上限が限られているため高強度材には適用できない。またゲージダウンの際には耐圧強度確保の観点からあわせて高強度化が望まれるケースも十分に考えられる。そこで強度が高くてもボトムしわ性が良好な材料が望まれていた。
特開平3−215646号公報
本発明の目的はしごき成形性、フランジ成形性、缶体強度等の特性を損なう事なくボトムしわ性を向上させた缶胴用アルミニウム合金板およびその製造方法の提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、鋭意研究の結果、発明者等は、合金成分範囲と熱間圧延条件と冷間圧延条件を規制し、最終板のr値を制御することによって、ボトムしわ性を向上させ、しごき成形性、フランジ成形性、缶強度を適正範囲内とできることを見出した。
すなわち、請求項1記載の発明は、Mg:0.8〜1.5%(質量%、以下同じ)、Mn:0.7〜1.5%、Cu:0.05〜0.25%、Si:0.1〜0.4%、Fe:0.2〜0.6%を含有し、更にTi:0.005〜0.05%,B:0.0001〜0.001%を含有し、残部Alと不可避不純物からなる最終素板の、r値の平均が0.75以上、かつ、r値の面内異方性Δrが−0.15から+0.05の範囲内、伸びが5%以上である事を特徴とするボトムしわ性が良好なキャンボディ用アルミニウム合金板である。
また、請求項2記載の発明は、Mg:0.8〜1.5%、Mn:0.7〜1.5%、Cu:0.05〜0.25%以下、Si:0.1〜0.4%以下、Fe:0.2〜0.6%以下を含有し、更にTi:0.005〜0.05%,B:0.0001〜0.001%を含有し、残部Alと不可避不純物からなる合金鋳塊を580℃〜620℃の温度範囲で4hr以上の均質化処理を施した後、熱間圧延を施すにあたり熱間粗圧延における最終パスの前パスの圧下率を30%以下、最終パスの圧下率を40%以下とした後、熱間仕上げ圧延での開始温度を400〜450℃、総圧下率を90〜93%とし、かつ最終パスでの歪み速度を80〜120sec-1 、終了温度を320〜340℃とすることにより熱間圧延終了後再結晶組織とし、その後最終冷間圧延を行なうにあたり途中中間焼鈍を施す事なく、その圧下量を85〜88%とすることによって、最終素板のr値の平均を0.75以上かつr値の面内異方性Δrを−0.15から+0.05の範囲内、伸びを5%以上とする事を特徴とするボトムしわ性が良好なキャンボディ用アルミニウム合金板の製造方法である。
また、請求項3は、請求項2において最終冷間圧延後に通常120℃〜160℃の仕上げ焼鈍を施すか、最終冷間圧延のラストパスを120℃以上の高温で仕上げて仕上げ焼鈍を省略することを特徴とする。
本発明によれば、ボトムしわ性に優れ、かつしごき成形性、フランジ成形性、缶体強度が良好なキャンボディ用アルミニウム合金板が得られる。
まず、合金成分の規制範囲について説明する。
Mgは強度を付与するとともに熱延時に歪みを蓄え再結晶粒を微細化させる元素であるが、0.8%未満では効果が十分ではなく、1.5%を超えると強度は上昇するもののしごき成形性、フランジ成形性が低下する。
Mnは強度を付与すると共に晶出物を形成し、結晶粒の微細化に寄与すると共に、その中のAl12(Fe、Mn)3Si相(α相)はしごき成形時にその固体潤滑作用により焼き付き防止に寄与する。添加量が0.7%未満ではその効果が十分ではなく、1.5%を超えると粗大な晶出物を形成し、逆にしごき成形性やフランジ成形性を悪化させる。
Cuも強度を付与する元素であるが、添加量が0.05%未満ではその効果が無く、0.25%を超えると強度が上昇しすぎてしごき成形性やフランジ成形性、ボトムしわ性が低下する。
SiはFe、Mn系晶出物をα相に変態させしごき成形性を向上させる元素であるが0.4%を超えると晶出物が粗大化し逆にしごき成形性やフランジ成形性が低下する。また、熱延中に微細に析出したα相が熱延終了後の再結晶を阻害し、熱延板を再結晶組織とすることが困難となる。熱延板を再結晶状態としないと強度が高くなり、耳率が悪化する。そのためしごき成形性、ボトムしわ性、が悪化する。通常の地金を使用すると0.1%未満とするのは困難である。
Feは前述の晶出物形成に寄与する元素であり、結晶粒の微細化、しごき成形性に寄与するが、0.6%を超えるとやはり晶出物が粗大化し、逆にしごき成形性、フランジ成形性、ボトムしわ性が低下する。通常の地金を使用すると0.2%未満とするのは困難である。
Ti及びBは鋳塊の結晶粒を均一微細化させる元素であるが、Ti:0.005%未満、B:0.0001%未満だとその効果は十分に得られず、Ti:0.1%、B:0.001%を超えると粗大な晶出物を形成し、しごき成形性を低下させ、缶側壁のピンホールを生じさせやすくなる。
なお不純物については、本発明の効果が損なわれない程度であれば許容される。たとえばZnは1%以下、Cr、Zr、Vは0.1%以下であれば問題ない。
次に特性について説明する。
r値の平均値を0.75以上としたのは、0.75未満ではボトムしわ性が悪化するからである。
r値の面内異方性Δrを−0.15から+0.05としたのは、このΔrは材料の異方性(耳率)と非常に大きな相関があり、Δrの絶対値が大きいほど絞りやネッキング加工時に耳を生じやすい。また、プラス側にはずれると0°位置の耳が極端に高くなるいわゆる2点耳となり、耳の上端部か切れてアルミ片がダイス内に混入し、しごき時に破胴の原因となる場合があるのでマイナス側より厳しい規制を必要とする。よってr値の面内異方性Δrは−0.15から+0.05とした。この範囲を外れるとしごき成形後のトリミングしろが増大したり破胴の原因となるアルミ片がダイス内に混入しやすくなる。r値の制御のためには後述の製造工程、特に熱間仕上げ圧延の条件規制が重要である。
素板の伸びを5%以上としたのは、5%未満ではいかにr値を制御しようともボトムしわ性が悪化するからである。
次に製造工程について説明する。
均質化処理は過飽和に固溶した溶質元素を排出すると共に微細な析出物を整理し、熱延終了後に再結晶しやすくするため行なう。その範囲を580℃〜620℃の温度範囲で4hr以上としたのは、580℃未満または4hr未満ではその効果が十分ではなく、620℃を超えると局所的に融解する部分が発生し、表面品質が低下するからである。
熱間圧延工程は熱延板の結晶粒微細化と最終板のr値の制御に重要な工程であり、r値については立方体方位と圧延集合組織を適度に発達させる必要がある。
熱間粗圧延の最終パスの前パスの圧下率を30%以下、最終パスの圧下率を40%以下とするのは、それぞれの圧下率を越えると熱間仕上げ圧延開始までの間に熱間粗圧延板の再結晶が進み粗圧延での歪みを仕上げ圧延に持ち込む量が少なくなり立方体方位が十分に成長せず、r値の平均値は高くてもΔrが−0.15よりマイナス側に外れてしまうためである。
熱間粗圧延を施した後の熱間仕上げ圧延は3スタンド以上のタンデムで行なうのが望ましい。また、前述の立方体方位は圧延方向に長く引き伸ばされた立方体方位の結晶粒(キューブバンド)から核生成し成長するが、その際歪みをより蓄えた方がキューブバンドからの再結晶粒(立方体方位)の成長をより促進でき、結果としてより立方体方位の占める割合の大きい再結晶集合組織とすることができる。シングルミルの圧延機では歪みを多く蓄積できず立方体方位の成長が十分ではなくr値の平均値は高く出来てもΔrが−0.15よりマイナス側に外れてしまうためである。
熱間仕上げ圧延の開始温度は400℃〜450℃とする。その理由は400℃未満では後述の熱間仕上げ圧延終了温度の望ましい範囲に入れる事が工業上困難となり、450℃を超えると熱間粗圧延板の再結晶が進み粗圧延での歪みを仕上げ圧延に持ち込む量が少なくなり立方体方位が十分に成長せず、r値の平均値は高くてもΔrが−0.15よりマイナス側に外れてしまうためである。
熱間仕上げ圧延の終了温度は320〜340℃とする。その理由は320℃未満では熱延板を再結晶状態とすることが出来ないためであり、340℃を超えると表面性状が悪化する。尚、熱延板の再結晶率は95%以上でないと強度が高くなり、耳率が悪化する。そのためしごき成形性、ボトムしわ性、が悪化する。
熱間仕上げ圧延での総圧下量を90〜93%とするのは適度に立方体方位を形成するためであり、90%未満では立方体方位の発達が不十分でΔrが悪化する。93%を超えると立方体方位が過度に発達し、r値の平均値が低下し、Δrもプラス側にはずれてしまうためである。
熱間仕上げ圧延の最終パスでの歪み速度を80〜120sec-1 と規定したのは立方体方位の発達とr値の平均値とΔrに影響するからである。歪み速度が80sec-1未満では立方体方位の発達が不十分でΔrが悪化する。120sec-1を超えると立方体方位が過度に発達し、r値の平均値が低下し、Δrもプラス側にはずれてしまうためである。
最終冷間圧延率を85〜88%としたのは、85%未満では最終板の強度が十分ではなく、缶体強度が低下する。88%を超えると素板強度が高くなりすぎ、しごき成形性が低下し、さらにボトムしわ性が低下するためである。
また、最終冷間圧延後に通常120℃〜160℃の仕上げ焼鈍を施すか、最終冷間圧延のラストパスを120℃以上の高温で仕上げて仕上げ焼鈍を省略することによって、材料が回復し、素板伸び5%以上が達成できる。後者の方がコスト的に有利である。
以下実施例を用いて本発明を具体的に説明する。
表1に示す合金成分を常法により溶解鋳造して厚さ500mmのスラブ(板状鋳塊)を得た。次にこのスラブを490mmの厚さに面削し、ついで均質化処理(600℃×4時間)とシングルリバースミルによる熱間粗圧延(開始温度480℃)を順に施し、ついで4スタンドのタンデム圧延機を用いて熱間仕上げ圧延を行なった。続いて常法により冷間圧延をして厚さ0.285mmの冷延板を得た。これに150℃で2時間の最終焼鈍を施して最終板とした。
以上の工程について表2にまとめる。
Figure 2007051307
Figure 2007051307
このようにして得られた合金板について引張試験、耳率、r値、ボトムしわ性、しごき成形性、フランジ成形性、耐圧強度を測定した。各特性の測定・判定方法を以下に示す。
引張試験:200℃×15minの加熱前後の引張強さ、耐力、伸び等を測定した。
耳率:前記合金板から57mmφのブランク径で直径33mm、肩R2.5mmのポンチを用いてしわ押さえ力300kgfの条件で行なった。計算式は 耳率(%)=(山平均−谷平均)/谷平均×100 とし、符号は最大山が45°位置の時マイナス、0°または90°のときプラスで表記した。耳率はマイナス耳なら2.5%以内、プラス耳の場合は2点耳の問題がるため1%以内とする必要がある。
r値は各方向のJIS5号試験片を作製し、これに引張方向と垂直にけがき線をいれ3%の引張歪みを加えた後の幅変化から計算した。
ボトムしわ性:一次絞りカップを成形後、ボディメーカーにて再絞り、しごき加工を行なう際、しごきダイスをはずした状態で成形を行い再絞りカップを採取し、その再絞りカップのテーパー部の起伏を形状測定機にて測定し、その最大振幅にて評価した。振り幅200μm以下を○、200μmを超えたものを×とした。
しごき成形性は内径66mmとなるようにDI成形し、3000缶の製缶で全く缶切れしないものを○、連続製缶できるものの、1缶以上缶切れしたもの、または缶切れしなくともしごきダイスにアルミがやきついてゴーリングのような外観不良を起こしたものを△、缶切れが多発し、全く連続製缶できないものを×とした。尚×の場合はサンプル缶の確保が難しく、その後の評価を行なうことができない。
フランジ成形性:前記成形したDI缶をトリミング、洗浄をほどこした後200℃×15min加熱し、ついで4段のネッキング加工を施して開口部径の内径dを57mmに縮小し、最後に角度90°の円錐状の治具をフランジ割れが発生するまで押し込み、割れの発生した時の開口部の径Dを測定し、開口部の径の増加率Pを
P=((D−d)/d)×100(%)
より算出し、Pが15%以上のものを○、15%未満のものを×とした。
耐圧強度:DI成形した缶に200℃×15minのベークを施し、エアー式の耐圧試験機にてドーム成形したボトムがバックリングする圧力を測定した。圧力が6.5kgf/cm2以上のものを○、6.5kgf/cm2未満のものを×とした。
結果を表3にまとめた。
Figure 2007051307
表3から明らかなようにNo.1〜4の本発明範囲内のものはしごき成形性、ボトムしわ性、フランジ成形性が全て良好である。
一方、本発明範囲外の、
No.5はSi量が過多のため熱延板の再結晶率が低くなってしまい強度が高く、耳率も悪化してる。そのためしごき成形性、トリミング性、ボトムしわ性が悪化している。
No.6はFe量が過多のためしごき成形性、ボトムしわ性、フランジ成形性が悪化している。
No.7はCu量が過多のためしごき成形性、ボトムしわ性、フランジ成形性が悪化している。
No.8はMn量過小のためしごき時にゴーリングが発生した。また、強度が不足し耐圧強度が悪化している。
No.9はMn量過多のためしごき成形性が極端に悪く、まともに製缶が出来なかった。
No.10はMg量が過小のため強度が不足し耐圧強度が悪化している。
No.11はMg量が過多のためしごき成形性が極端に悪く、まともに製缶が出来なかった。
No.12はTi,B量が過多のためしごき成形性が極端に悪く、まともに製缶が出来なかった。
No.13は均質化処理条件が不十分なため、熱間圧延後の再結晶率が低く、そのため強度が高く、耳率が悪化してる。そのためしごき成形性、ボトムしわ性が悪化している。
No.14は熱間粗圧延のラスト前パスの圧下率が大きいため耳率が悪い。
No.15は熱間粗圧延のラストパスの圧下率が大きいため耳率が悪い。
No.16は熱間仕上げ圧延開始温度が高いため耳率が悪くマイナス耳2.5%以内になっていない。
No.17は熱間仕上げ圧延終了温度が低すぎて熱延板の再結晶率が低く、そのため強度が高く、耳率が悪化してる。そのためしごき成形性、ボトムしわ性が悪化している。
No.18は熱間仕上げ圧延における総圧下量が低く、最終パスでの歪み速度も不足しているため耳率が悪くマイナス耳2.5%以内になっていない。
No.19は熱間仕上げ圧延における総圧下量が高すぎて耳率、r値の平均が低めになりボトムしわ性がやや低下し、更にΔr、耳率がプラス側にシフトしプラス耳1%以内になっていない。
No.20は熱間仕上げ圧延における最終パスの歪み速度が高すぎて耳率、r値の平均が低めになりボトムしわ性がやや低下し、更にΔr、耳率がプラス側にシフトし、プラス耳1%以内に入っていない。
No.21は最終冷延率が低すぎて強度が低く座屈荷重が低下している。
No.22は最終冷延率が高すぎて強度が高くなり、しごき成形性、ボトムしわ性が悪化している。
No.23は冷間圧延の最終パス終了温度が低すぎて素板の伸びが低くボトムしわ性が悪化している。

Claims (3)

  1. Mg:0.8〜1.5%(質量%、以下同じ)、Mn:0.7〜1.5%、Cu:0.05〜0.25%、Si:0.1〜0.4%、Fe:0.2〜0.6%を含有し、更にTi:0.005〜0.05%,B:0.0001〜0.001%を含有し、残部Alと不可避不純物からなる最終素板の、r値の平均が0.75以上、かつ、r値の面内異方性Δrが−0.15から+0.05の範囲内、伸びが5%以上である事を特徴とするボトムしわ性が良好なキャンボディ用アルミニウム合金板。
  2. Mg:0.8〜1.5%、Mn:0.7〜1.5%、Cu:0.05〜0.25%以下、Si:0.1〜0.4%以下、Fe:0.2〜0.6%以下を含有し、更にTi:0.005〜0.05%,B:0.0001〜0.001%を含有し、残部Alと不可避不純物からなる合金鋳塊を580℃〜620℃の温度範囲で4hr以上の均質化処理を施した後、熱間圧延を施すにあたり熱間粗圧延における最終パスの前パスの圧下率を30%以下、最終パスの圧下率を40%以下とした後、熱間仕上げ圧延での開始温度を400〜450℃、総圧下率を90〜93%とし、かつ最終パスでの歪み速度を80〜120sec-1 、終了温度を320〜340℃とすることにより熱間圧延終了後再結晶組織とし、その後最終冷間圧延を行なうにあたり途中中間焼鈍を施す事なく、その圧下量を85〜88%とすることによって、最終素板のr値の平均を0.75以上かつr値の面内異方性Δrを−0.15から+0.05の範囲内、伸びを5%以上とする事を特徴とするボトムしわ性が良好なキャンボディ用アルミニウム合金板の製造方法。
  3. 最終冷間圧延後に通常120℃〜160℃の仕上げ焼鈍を施すか、最終冷間圧延のラストパスを120℃以上の高温で仕上げて仕上げ焼鈍を省略することを特徴とする請求項2記載のボトムしわ性が良好なキャンボディ用アルミニウム合金板の製造方法。
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