JP5447027B2 - 空気入りスタッドタイヤ - Google Patents
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Description
本発明は、タイヤの踏面にスタッドピンが植設された空気入りスタッドタイヤに関し、さらに詳細には、スタッドピンの抜け防止を図る上で有利な空気入りスタッドタイヤに関する。
従来、氷雪路面での走行性能を向上するため、タイヤの踏面にスタッドピンを植設した空気入りスタッドタイヤが知られている。
空気入りスタッドタイヤでは、制駆動時やコーナーリング時でのタイヤの変形などによりスタッドピンの保持力が低下する。そして、保持力が低下した箇所ではスタッドピンの動きが大きくなり、スタッドピン周りのゴムの摩耗が早く進み、スタッドピンが早期に抜けるという問題があった。
そこで、本出願人は、スタッドピンの抜け防止を図る上で有利な空気入りスタッドタイヤを提供している(特許文献1)。
空気入りスタッドタイヤでは、制駆動時やコーナーリング時でのタイヤの変形などによりスタッドピンの保持力が低下する。そして、保持力が低下した箇所ではスタッドピンの動きが大きくなり、スタッドピン周りのゴムの摩耗が早く進み、スタッドピンが早期に抜けるという問題があった。
そこで、本出願人は、スタッドピンの抜け防止を図る上で有利な空気入りスタッドタイヤを提供している(特許文献1)。
先の出願は、電磁誘導加熱により、トレッド部に植設されたスタッドピン全長にわたる周りの周囲ゴム部を、この周囲ゴム部を囲む他のゴム部よりも高い硬度で形成したものである。
このような先の出願によれば、スタッドピンの抜け防止を図る上で有利となる。
しかしながら、先の出願では、タイヤを収容するに足る大きさの電磁誘導加熱装置が必要となることから、空気入りスタッドタイヤのコストダウンを図る上で不利があった。
本発明は前記事情に鑑み案出されたものであって、本発明の目的は、コストダウンを図りつつスタッドピンの抜け防止を図る上で有利な空気入りスタッドタイヤを提供することにある。
このような先の出願によれば、スタッドピンの抜け防止を図る上で有利となる。
しかしながら、先の出願では、タイヤを収容するに足る大きさの電磁誘導加熱装置が必要となることから、空気入りスタッドタイヤのコストダウンを図る上で不利があった。
本発明は前記事情に鑑み案出されたものであって、本発明の目的は、コストダウンを図りつつスタッドピンの抜け防止を図る上で有利な空気入りスタッドタイヤを提供することにある。
前記目的を達成するため本発明は、トレッド部が、アンダートレッド層と、前記アンダートレッド層よりも硬度の低いゴムからなり前記アンダートレッド層に積層され踏面を構成するキャップゴム層とを備え、前記踏面にスタッドピンが植設され、前記スタッドピンは、前記踏面に植設された本体軸部と、前記本体軸部に連結され前記踏面から露出する突出軸部とを有し、前記本体軸部の長手方向で前記突出軸部と反対側の端部は、前記アンダートレッド層に埋め込まれている空気入りスタッドタイヤであって、前記キャップゴム層を構成するゴムよりもJISK6253のAタイプデュロメータで測定した硬度で5〜10高いゴムからなり前記本体軸部の長さよりも短い寸法の厚さの高硬度ゴム層が、該高硬度ゴム層の厚さ方向の一方の面が前記踏面寄りに位置するように前記キャップゴム層に埋め込まれ、前記踏面寄りの前記本体軸部の部分は、前記高硬度ゴム層を貫通し前記高硬度ゴム層で保持されている。
本発明では、本体軸部の基端がアンダートレッド層で保持され、突出軸部の基端となる本体軸部の部分が高硬度ゴム層で保持されるので、トレッド部におけるスタッドピンの締め付けを強化でき、スタッドピン周りのゴムの摩耗を抑制することでスタッドピンの抜け防止を図る上で有利となる。
また、加硫前において高硬度ゴム層をグリーンタイヤのキャップゴム層の周面に貼り付け、この状態で金型を用いた加硫工程を行なうことで、キャップゴム層に埋め込まれた高硬度ゴム層を簡単に形成でき、したがって、タイヤを収容するに足る大きさの電磁誘導加熱装置は不要となり、空気入りスタッドタイヤのコストダウンを図る上で有利となる。
また、加硫前において高硬度ゴム層をグリーンタイヤのキャップゴム層の周面に貼り付け、この状態で金型を用いた加硫工程を行なうことで、キャップゴム層に埋め込まれた高硬度ゴム層を簡単に形成でき、したがって、タイヤを収容するに足る大きさの電磁誘導加熱装置は不要となり、空気入りスタッドタイヤのコストダウンを図る上で有利となる。
以下、本発明の実施の形態を図面にしたがって説明する。
図1に示すように、空気入りスタッドタイヤ10は、トレッド部12と、トレッド部12の両端からタイヤ半径方向内側に延びるサイドウォール部14と、サイドウォール部14のタイヤ半径方向の内端に位置するビード部(不図示)とを有している。
さらに、空気入りタイヤは、トレッド部12からサイドウォール部14を通りビード部のビードコアで折り返される2枚のカーカスプライ16A、16Bからなるカーカス層16と、トレッド部12の内部でカーカスの半径方向外側に設けられた3枚のベルトプライ18A、18B、18Cからなるベルト層18とを有している。
トレッド部12の踏面12Aには、タイヤ周方向に延在する複数の縦溝12Bと、この縦溝の延在方向と交差する方向に延在する複数の横溝が形成され、それら縦溝12Bと横溝により複数のブロックが形成され、ブロック(トレッド部12)の踏面12Aに多数のスタッドピン22が互いに間隔をおいて植設されている。
なお、図1において符号はインナライナー24を示す。
図1に示すように、空気入りスタッドタイヤ10は、トレッド部12と、トレッド部12の両端からタイヤ半径方向内側に延びるサイドウォール部14と、サイドウォール部14のタイヤ半径方向の内端に位置するビード部(不図示)とを有している。
さらに、空気入りタイヤは、トレッド部12からサイドウォール部14を通りビード部のビードコアで折り返される2枚のカーカスプライ16A、16Bからなるカーカス層16と、トレッド部12の内部でカーカスの半径方向外側に設けられた3枚のベルトプライ18A、18B、18Cからなるベルト層18とを有している。
トレッド部12の踏面12Aには、タイヤ周方向に延在する複数の縦溝12Bと、この縦溝の延在方向と交差する方向に延在する複数の横溝が形成され、それら縦溝12Bと横溝により複数のブロックが形成され、ブロック(トレッド部12)の踏面12Aに多数のスタッドピン22が互いに間隔をおいて植設されている。
なお、図1において符号はインナライナー24を示す。
トレッド部12は、ベルト層18の上に積層されたアンダートレッド層26と、アンダートレッド層26上に積層されたキャップゴム層28と、複数の高硬度ゴム層32とを備えている。
スタッドピン22は、タイヤ周方向およびタイヤ幅方向に間隔をおき、それぞれ高硬度ゴム層32を貫通して踏面12Aに多数植設されている。
キャップゴム層28を構成するゴムは、例えば、20℃の雰囲気のもとJISK6253のAタイプデュロメータで測定した硬度で50〜60である。
アンダートレッド層26を構成するゴムは、キャップゴム層28を構成するゴムよりもJISK6253のAタイプデュロメータで測定した硬度で5〜10高い。
また、高硬度ゴム層32を構成するゴムは、キャップゴム層28を構成するゴムよりもJISK6253のAタイプデュロメータで測定した硬度で5〜10高い。
高硬度ゴム層32を構成するゴムの硬度を規定するのは、高硬度ゴム層32を構成するゴムが、キャップゴム層28を構成するゴムよりも前記硬度で5未満高い場合には、スタッドピン22の動きの抑制効果が少なく、また、前記硬度で10よりも高いと、スタッドピン22の保持力は向上するものの、氷上性能の低下が著しくなるためである。
スタッドピン22は、タイヤ周方向およびタイヤ幅方向に間隔をおき、それぞれ高硬度ゴム層32を貫通して踏面12Aに多数植設されている。
キャップゴム層28を構成するゴムは、例えば、20℃の雰囲気のもとJISK6253のAタイプデュロメータで測定した硬度で50〜60である。
アンダートレッド層26を構成するゴムは、キャップゴム層28を構成するゴムよりもJISK6253のAタイプデュロメータで測定した硬度で5〜10高い。
また、高硬度ゴム層32を構成するゴムは、キャップゴム層28を構成するゴムよりもJISK6253のAタイプデュロメータで測定した硬度で5〜10高い。
高硬度ゴム層32を構成するゴムの硬度を規定するのは、高硬度ゴム層32を構成するゴムが、キャップゴム層28を構成するゴムよりも前記硬度で5未満高い場合には、スタッドピン22の動きの抑制効果が少なく、また、前記硬度で10よりも高いと、スタッドピン22の保持力は向上するものの、氷上性能の低下が著しくなるためである。
高硬度ゴム層32は、該補強ゴム板の厚さ方向の一方の面が踏面12A寄りに位置するようにキャップゴム層28に埋め込まれている。本実施の形態では、高硬度ゴム層32の厚さ方向の一方の面が踏面12Aを構成している。
高硬度ゴム層32は、タイヤの幅方向に間隔をおいてタイヤの周方向に連続させて帯状に複数設けられている。
このような高硬度ゴム層32は、加硫前において帯状の高硬度ゴム層32をグリーンタイヤのキャップゴム層28の周面に貼り付け、この状態で金型を用いた加硫工程を行なうことで簡単に形成できる。
なお、スタッドピン22の踏面12Aへの植設は、踏面12Aに形成された孔にスタッドピン22を押し込むことでなされるが、この孔は、加硫時に形成しておいてもよく、あるいは、加硫後に形成してもよい。
高硬度ゴム層32は、タイヤの幅方向に間隔をおいてタイヤの周方向に連続させて帯状に複数設けられている。
このような高硬度ゴム層32は、加硫前において帯状の高硬度ゴム層32をグリーンタイヤのキャップゴム層28の周面に貼り付け、この状態で金型を用いた加硫工程を行なうことで簡単に形成できる。
なお、スタッドピン22の踏面12Aへの植設は、踏面12Aに形成された孔にスタッドピン22を押し込むことでなされるが、この孔は、加硫時に形成しておいてもよく、あるいは、加硫後に形成してもよい。
図2に示すように、高硬度ゴム層32の厚さTは、2〜4mmである。
高硬度ゴム層32の厚さTが2mm未満であると、踏面12Aにおけるスタッドピン22の保持力が不十分となり、スタッドピン22の動きの抑制効果が少ない。
一方、タイヤ全体の摩耗が進行するにつれて、ブロックの剛性が向上するため、ブロック自体のスタッドピン保持力は向上する。そのため、高硬度ゴム層32が必要である期間は摩耗中期までである。また、摩耗によって溝やサイプの深さは浅くなり、氷上性能は低下する。以上の理由から、摩耗中期以降は氷上性能の保持のため、高硬度ゴム層32の厚さTは4mm以下であることが好ましい。
図2、図3に示すように、高硬度ゴム層32は、その外縁32Aが高硬度ゴム層32を貫通するスタッドピン部分の周面よりも3mm以上離れる寸法で形成されている。3mm未満であると、スタッドピン22の保持が不十分となり、スタッドピン22の動きの抑制効果が少なくなるためである。
高硬度ゴム層32の厚さTが2mm未満であると、踏面12Aにおけるスタッドピン22の保持力が不十分となり、スタッドピン22の動きの抑制効果が少ない。
一方、タイヤ全体の摩耗が進行するにつれて、ブロックの剛性が向上するため、ブロック自体のスタッドピン保持力は向上する。そのため、高硬度ゴム層32が必要である期間は摩耗中期までである。また、摩耗によって溝やサイプの深さは浅くなり、氷上性能は低下する。以上の理由から、摩耗中期以降は氷上性能の保持のため、高硬度ゴム層32の厚さTは4mm以下であることが好ましい。
図2、図3に示すように、高硬度ゴム層32は、その外縁32Aが高硬度ゴム層32を貫通するスタッドピン部分の周面よりも3mm以上離れる寸法で形成されている。3mm未満であると、スタッドピン22の保持が不十分となり、スタッドピン22の動きの抑制効果が少なくなるためである。
スタッドピン22は、踏面12Aに植設された本体軸部2202と、本体軸部2202と同軸上で本体軸部2202の端部に連結され踏面12Aから露出する突出軸部2204とを有している。
スタッドピン22には、従来公知の様々な材料が使用可能である。
本体軸部2202は、帯状の高硬度ゴム層32の幅方向の中央を貫通しており、本体軸部2202の長手方向で突出軸部2204と反対側の端部は、アンダートレッド層26に埋め込まれている。
突出軸部2204は本体軸部2202よりも小さい断面形状で形成され、本実施の形態では円柱状を呈している。
アンダートレッド層26に植設された本体軸部2202の端部は、アンダートレッド層26に接するキャップゴム層28の部分に位置する本体軸部2202の箇所よりも大きい断面形状で形成されている。
本実施の形態では、本体軸部2202は、高硬度ゴム層32とこの高硬度ゴム層32寄りに位置するキャップゴム層28の部分に貫通された大径軸部2212と、この大径軸部2212に続く小径軸部2214と、この小径軸部2214に続き大径軸部2212よりも大きい外径のフランジ部2216とを有し、フランジ部2216がアンダートレッド層26に埋め込まれている。
したがって、スタッドピン22の本体軸部2202は、大径軸部2212の踏面12A寄りの箇所が高硬度ゴム層32で保持され、大径軸部2212の小径軸部2214寄りの部分と小径軸部2214とがキャップゴム層28で保持され、フランジ部2216がアンダートレッド層26で保持されている。
スタッドピン22には、従来公知の様々な材料が使用可能である。
本体軸部2202は、帯状の高硬度ゴム層32の幅方向の中央を貫通しており、本体軸部2202の長手方向で突出軸部2204と反対側の端部は、アンダートレッド層26に埋め込まれている。
突出軸部2204は本体軸部2202よりも小さい断面形状で形成され、本実施の形態では円柱状を呈している。
アンダートレッド層26に植設された本体軸部2202の端部は、アンダートレッド層26に接するキャップゴム層28の部分に位置する本体軸部2202の箇所よりも大きい断面形状で形成されている。
本実施の形態では、本体軸部2202は、高硬度ゴム層32とこの高硬度ゴム層32寄りに位置するキャップゴム層28の部分に貫通された大径軸部2212と、この大径軸部2212に続く小径軸部2214と、この小径軸部2214に続き大径軸部2212よりも大きい外径のフランジ部2216とを有し、フランジ部2216がアンダートレッド層26に埋め込まれている。
したがって、スタッドピン22の本体軸部2202は、大径軸部2212の踏面12A寄りの箇所が高硬度ゴム層32で保持され、大径軸部2212の小径軸部2214寄りの部分と小径軸部2214とがキャップゴム層28で保持され、フランジ部2216がアンダートレッド層26で保持されている。
本実施の形態によれば、スタッドピン22の基端がアンダートレッド層26で保持され、踏面12Aにおいて突出軸部2204の基端となるスタッドピン22の部分が高硬度ゴム層32で保持されるので、トレッド部12におけるスタッドピン22の締め付けを強化できる。
したがって、駆動時やコーナーリング時におけるスタッドピン22の動きを抑制し、スタッドピン22周りのゴムの摩耗を抑制することでスタッドピン22の抜け防止を図る上で極めて有利となる。
また、加硫前において帯状の高硬度ゴム層32をグリーンタイヤのキャップゴム層28の周面に貼り付け、この状態で金型を用いた加硫工程を行なうことで、実施の形態のようにキャップゴム層28に埋め込まれた高硬度ゴム層32を簡単に形成できる。
したがって、タイヤを収容するに足る大きさの電磁誘導加熱装置は不要となり、空気入りスタッドタイヤ10のコストダウンを図る上で有利となる。
したがって、駆動時やコーナーリング時におけるスタッドピン22の動きを抑制し、スタッドピン22周りのゴムの摩耗を抑制することでスタッドピン22の抜け防止を図る上で極めて有利となる。
また、加硫前において帯状の高硬度ゴム層32をグリーンタイヤのキャップゴム層28の周面に貼り付け、この状態で金型を用いた加硫工程を行なうことで、実施の形態のようにキャップゴム層28に埋め込まれた高硬度ゴム層32を簡単に形成できる。
したがって、タイヤを収容するに足る大きさの電磁誘導加熱装置は不要となり、空気入りスタッドタイヤ10のコストダウンを図る上で有利となる。
本実施の形態の実施例を表1を参照して説明する。
10000km走行後のスタッドピン抜け本数比率を指数化して「スタッドピン抜け」の欄に表示し、また、40−0km/hの制動距離を指数化して「氷上制動」の欄に表示した。
用いたスタッドピンの総数は、タイヤ1本当たり130本とした。
タイヤサイズは205/55R16とし、車両を2000ccクラスFF車とした。
従来例では、トレッド部12が、ベルト層18の上に積層されたアンダートレッド層26と、アンダートレッド層26上に積層されたキャップゴム層28とを備えている。
実施例では、トレッド部12が、ベルト層18の上に積層されたアンダートレッド層26と、アンダートレッド層26上に積層されたキャップゴム層28と、タイヤの幅方向に間隔をおいてタイヤの周方向に連続する複数の高硬度ゴム層32とを備えている。
この場合、アンダートレッド層26および高硬度ゴム層32を構成するゴムは、キャップゴム層28を構成するゴムよりもJISK6253のAタイプデュロメータで測定した硬度で5高く、また、高硬度ゴム層32はその両外縁32Aが、踏面12Aに植設されたスタッドピン部分の周面よりも3mm離れる寸法で形成され、高硬度ゴム層32の厚さは2mmとした。
表1から、高硬度ゴム層32を設けた空気入りスタッドタイヤ10では、高硬度ゴム層32を設けない従来例に比べ、スタッドピン22の抜けの本数が顕著に減少しており、したがって、本発明によれば、スタッドピン22の抜け防止を図る上で極めて有利となることが明らかである。
用いたスタッドピンの総数は、タイヤ1本当たり130本とした。
タイヤサイズは205/55R16とし、車両を2000ccクラスFF車とした。
従来例では、トレッド部12が、ベルト層18の上に積層されたアンダートレッド層26と、アンダートレッド層26上に積層されたキャップゴム層28とを備えている。
実施例では、トレッド部12が、ベルト層18の上に積層されたアンダートレッド層26と、アンダートレッド層26上に積層されたキャップゴム層28と、タイヤの幅方向に間隔をおいてタイヤの周方向に連続する複数の高硬度ゴム層32とを備えている。
この場合、アンダートレッド層26および高硬度ゴム層32を構成するゴムは、キャップゴム層28を構成するゴムよりもJISK6253のAタイプデュロメータで測定した硬度で5高く、また、高硬度ゴム層32はその両外縁32Aが、踏面12Aに植設されたスタッドピン部分の周面よりも3mm離れる寸法で形成され、高硬度ゴム層32の厚さは2mmとした。
表1から、高硬度ゴム層32を設けた空気入りスタッドタイヤ10では、高硬度ゴム層32を設けない従来例に比べ、スタッドピン22の抜けの本数が顕著に減少しており、したがって、本発明によれば、スタッドピン22の抜け防止を図る上で極めて有利となることが明らかである。
なお、実施の形態では、高硬度ゴム層32を、タイヤの幅方向に間隔をおいてタイヤの周方向に連続させて設けたが、図4に示すように、高硬度ゴム層32を、タイヤの周方向に間隔をおいてタイヤの幅方向に延在させた帯状に設けてもよい。
図4に示す例では、スタッドピン22を植設する領域のみに高硬度ゴム層32を設ける関係上、タイヤ幅方向の中央部を除いた両側部分にそれぞれ高硬度ゴム層32を延在させている。
この場合にも、本体軸部2202は、帯状の高硬度ゴム層32の幅方向の中央を貫通し、本体軸部2202の長手方向で突出軸部2204と反対側の端部は、アンダートレッド層26に埋め込まれる。
また、図5に示すように、高硬度ゴム層32を、各スタッドピン22毎に例えば円板状に設け、高硬度ゴム層32どうしを互いに切り離してもよい。この場合、本体軸部2202は、高硬度ゴム層32の中央を貫通し、本体軸部2202の長手方向で突出軸部2204と反対側の端部は、アンダートレッド層26に埋め込まれる。
図4に示す例では、スタッドピン22を植設する領域のみに高硬度ゴム層32を設ける関係上、タイヤ幅方向の中央部を除いた両側部分にそれぞれ高硬度ゴム層32を延在させている。
この場合にも、本体軸部2202は、帯状の高硬度ゴム層32の幅方向の中央を貫通し、本体軸部2202の長手方向で突出軸部2204と反対側の端部は、アンダートレッド層26に埋め込まれる。
また、図5に示すように、高硬度ゴム層32を、各スタッドピン22毎に例えば円板状に設け、高硬度ゴム層32どうしを互いに切り離してもよい。この場合、本体軸部2202は、高硬度ゴム層32の中央を貫通し、本体軸部2202の長手方向で突出軸部2204と反対側の端部は、アンダートレッド層26に埋め込まれる。
10……空気入りスタッドタイヤ、12……トレッド部、22……スタッドピン、2202……本体軸部、2204……突出軸部、26……アンダートレッド層、28……キャップゴム層、32……高硬度ゴム層。
Claims (7)
- トレッド部が、アンダートレッド層と、前記アンダートレッド層よりも硬度の低いゴムからなり前記アンダートレッド層に積層され踏面を構成するキャップゴム層とを備え、
前記踏面にスタッドピンが植設され、
前記スタッドピンは、前記踏面に植設された本体軸部と、前記本体軸部に連結され前記踏面から露出する突出軸部とを有し、
前記本体軸部の長手方向で前記突出軸部と反対側の端部は、前記アンダートレッド層に埋め込まれている空気入りスタッドタイヤであって、
前記キャップゴム層を構成するゴムよりもJISK6253のAタイプデュロメータで測定した硬度で5〜10高いゴムからなり前記本体軸部の長さよりも短い寸法の厚さの高硬度ゴム層が、該高硬度ゴム層の厚さ方向の一方の面が前記踏面寄りに位置するように前記キャップゴム層に埋め込まれ、
前記踏面寄りの前記本体軸部の部分は、前記高硬度ゴム層を貫通し前記高硬度ゴム層で保持されている、
空気入りスタッドタイヤ。 - 前記高硬度ゴム層の厚さは、2〜4mmである、
請求項1記載の空気入りスタッドタイヤ。 - 前記高硬度ゴム層は、その外縁が該高硬度ゴム層を貫通する前記本体軸部の部分の周面よりも3mm以上離れる寸法で形成されている、
請求項1または2記載の空気入りスタッドタイヤ。 - 前記突出軸部は前記本体軸部よりも小さい断面形状で形成され、
前記アンダートレッド層に埋め込まれた前記本体軸部の端部は、前記アンダートレッド層に接する前記キャップゴム層の部分に位置する前記本体軸部の箇所よりも大きい断面形状で形成されている、
請求項1乃至3に何れか1項記載の空気入りスタッドタイヤ。 - 前記高硬度ゴム層は、タイヤ周方向に連続して設けられている、
請求項1乃至4に何れか1項記載の空気入りスタッドタイヤ。 - 前記高硬度ゴム層は、タイヤ幅方向に延在して設けられている、
請求項1乃至4に何れか1項記載の空気入りスタッドタイヤ。 - 前記高硬度ゴム層は、前記スタッドピン毎に個別に設けられ、互いに切り離されている、
請求項1乃至4に何れか1項記載の空気入りスタッドタイヤ。
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