JP5445326B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置の省電力化の効率化に関し、例えば電子写真方式を使用した複写機やプリンタ装置,ファクシミリ装置等の画像形成装置の省電力化の効率化に関する。
(技術用語)
本明細書中において、「オフモード」とは、つぎの(a)または(b)の動作が行われるまで、定着部材への電力供給を停止している状態(次回の定着可能状態への復帰に備えて定着部材への電力供給を停止している状態)をいう。
(a)ユーザが画像形成装置本体の電源スイッチ(主電源スイッチではない)を押してオンさせる。
(b)画像形成開始信号等の外部信号が入力される。
また、「待機時」とは、画像形成装置が画像形成動作を実行していない状態であって、定着部材を定着可能な温度よりも低い所定の温度に維持している状態、若しくは画像形成装置が画像形成動作を実行していない状態であって、主電源装置から定着装置の発熱体への電力供給がされていない状態をいう。例えば、省エネルギーモードとして定着部材の表面温度を定着可能温度よりも低く維持するオフモード時が該当する。
また、「復帰時」とは、待機時から、定着部材の表面温度を所定温度まで昇温させるときをいう。
また、「主電源スイッチオン時」とは、主電源スイッチをオンした直後に定着部材を昇温させるときをいう。
また、「立ち上げ時」とは、復帰時又は主電源スイッチオン時をいう。「立ち上げ動作」とは、復帰時又は主電源スイッチオン時から画像形成装置において画像形成が可能となるために必要な準備動作をいう。例えば、定着装置において定着部材を定着可能(すなわち通紙可能)な温度まで加熱する動作が含まれる。
また、「スタンバイ時」とは、通紙可能な温度に定着部材を温度維持しているが、印刷命令若しくはプリント命令がされていない状態をいう。
また、「通紙時」とは、印刷命令又はプリント命令がなされ、画像形成動作を開始したときから記録媒体が装置外に排出される若しくは排紙検知手段が記録媒体の排紙を検知するまでの間をいう。「印刷命令」とは、画像形成装置の操作パネル等から該画像形成装置に対して行われる画像形成の指示をいう。また、「プリント命令」とは、ネットワークを介して接続された情報処理端末(PCなど)等から画像形成装置に対して行われる画像形成の指示をいう。
近年、環境問題が重要となり、複写機やプリンタ装置等の画像形成装置も省電力化が進んでいる。この画像形成装置の省電力化のためには、画像形成装置の非通紙時(例えば待機時)において定着装置の定着ローラや定着ベルト等の定着部材の温度を低下させることが有効である。ただし、非通紙時の定着部材の温度を低下させると、定着装置を使用するときには定着部材の温度を再び定着可能な一定温度まで昇温させなければならず、使用者はその昇温の間は待たなければならない。その結果として画像形成装置が使用可能状態となるまでに時間を要するため、画像形成装置の使い勝手は悪化する。
これを回避するために以下の2つの対策(1),(2)がある。
(1)補助電源装置(キャパシタ)から加熱手段の発熱体(キャパシタヒータ)へ電力を供給することで加熱手段の発熱体への電力供給を補助することにより加熱手段の昇温時間を短縮することができる(例えば、特許文献1参照。)。この補助電源装置から加熱手段の発熱体への電力供給補助を加熱手段昇温時(立ち上げ時やオフモードからの復帰時)だけでなく通紙時にも行うことで、電力をより有効活用できる。
(2)速やかに定着部材の温度を上昇させる構成として定着部材(とくに定着ローラ)の肉厚を薄くする。
また、特許文献2には、昇圧回路を介して補助電源装置から発熱体に電力を供給する画像形成装置において、昇圧回路の制御を定倍率モード(キャパシタの出力電圧を一定倍率で昇圧するモード)で行い、さらにこの定倍率モードにおける昇圧倍率を装置の状態情報に基づいて変化させるものが開示されている。
これにより、画像形成装置においてスタンバイ状態からある程度短時間での立ち上げが可能となったが、まだ十分なものではなかった。また、立ち上げ直後の通紙時にも補助電源装置からの電力供給を継続することを行うとしているが、供給電力が小さく通紙初期に定着部材の温度落込みによる定着不良が発生する恐れがあった。また、連続印刷の生産性について考慮されていなかった。
本発明は、以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであり、通紙時の定着不良を防止するとともに、連続印刷の生産性を向上させる画像形成装置を提供することを目的とする。
発明者が前述した通紙初期の定着不良について調査したところ、定着部材を短時間で所定の温度まで昇温した場合、通紙時にキャパシタを利用していること及び薄肉定着ローラを使用していることにより、この状態で通紙を開始すると十分に定着部材及びその周辺部品が温められておらず通紙時の定着部材の温度落ち込みが大きいが、それに対する供給電力が小さいために定着部材が定着に必要な温度を割り込んでしまい定着不良が発生していることが判明した。また、連続印刷に関する生産性には改良の余地があることが分かった。そこで、この問題を解決すべく鋭意検討を行い、本発明を成すに至った。
前記課題を解決するために提供する本発明は、以下の通りである。なお、カッコ内に本発明を実施するための形態において対応する部位及び符号等を示す。
〔1〕 主電源装置(主電源装置9)と、充放電可能な蓄電装置を有する補助電源装置(補助電源装置4b)と、該補助電源装置の出力電圧を昇圧する昇圧回路(昇圧回路3)と、定着部材(定着ローラ14),該定着部材に接触してニップ部を形成する加圧部材(加圧ローラ15),前記主電源装置から電力が供給される主ヒータ(主発熱体2a)及び前記昇圧回路を介した補助電源装置から電力が供給される補助ヒータ(補助発熱体2b)からなり前記定着部材を加熱する加熱手段(発熱体2)を有する定着装置(定着装置10)と、を備え、当該画像形成装置の立ち上げ動作時に、前記主電源装置、前記昇圧回路を介した補助電源装置それぞれから前記加熱手段に電力が供給される場合、前記補助電源装置から前記補助ヒータへの供給電力が一定となるように、該補助電源装置の出力電圧を昇圧する定電圧モードで前記昇圧回路を制御し、前記立ち上げ動作開始時から所定時間経過後に連続通紙が開始される時に(S11)、前記連続通紙の通紙予定枚数が所定枚数より大の場合(S15のNo)、供給開始時の前記補助電源装置からの供給電力を前記補助ヒータの定格電力よりも小さい電力とする省電力定倍率モードで前記昇圧回路を制御し(S17)、前記連続通紙の通紙予定枚数が所定枚数以下の場合(S15のYes)、供給開始時の前記補助電源装置からの供給電力を前記補助ヒータの定格電力に相当する電力とするフル電力定倍率モードで前記昇圧回路を制御するとともに、単位時間当たりの連続印刷枚数が前記連続通紙の通紙予定枚数が所定枚数より大のときよりも増加するように通紙制御を行う(S16)ことを特徴とする画像形成装置(画像形成装置100、図1〜図3,図11,図12)。
〔2〕当該画像形成装置内の環境温度を検知する環境温度検知手段を備え、前記立ち上げ動作開始時から所定時間経過後に連続通紙が開始される時であって、前記連続通紙の通紙予定枚数が所定枚数以下の場合に、前記環境温度検知手段が検知した温度が所定温度以上のとき(S12のYes)、前記フル電力定倍率モードで前記昇圧回路を制御するとともに、単位時間当たりの連続印刷枚数が前記連続通紙の通紙予定枚数が所定枚数より大のときよりも増加するように通紙制御を行うことを特徴とする前記〔1〕に記載の画像形成装置(図12)。
〔3〕 前記蓄電装置の電圧値を検知する蓄電装置電圧検知手段を備え、前記立ち上げ動作開始時から所定時間経過後に連続通紙が開始される時で、前記連続通紙の通紙予定枚数が所定枚数以下の場合に、前記蓄電装置電圧検知手段が検知した電圧値が所定値以上のとき(S13のYes)、前記フル電力定倍率モードで前記昇圧回路を制御するとともに、単位時間当たりの連続印刷枚数が前記連続通紙の通紙予定枚数が所定枚数より大のときよりも増加するように通紙制御を行うことを特徴とする前記〔1〕または〔2〕に記載の画像形成装置(図12)。
〔4〕 前記主電源装置の電圧値を検知する主電源装置電圧検知手段を備え、前記立ち上げ動作開始時から所定時間経過後に連続通紙が開始される時であって、前記連続通紙の通紙予定枚数が所定枚数以下の場合に、前記主電源装置電圧検知手段が検知した電圧値が所定値以上のとき(S14のYes)、前記フル電力定倍率モードで前記昇圧回路を制御するとともに、単位時間当たりの連続印刷枚数が前記連続通紙の通紙予定枚数が所定枚数より大のときよりも増加するように通紙制御を行うことを特徴とする前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の画像形成装置(図12)。
〔5〕 前記定電圧モードにより、前記昇圧回路を介して補助電源装置から前記加熱手段へ供給される電力は、前記補助ヒータの定格電力に相当する電力一定であることを特徴とする前記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の画像形成装置。
〔6〕 前記立ち上げ動作開始時から所定時間以内に通紙が開始される場合、前記フル電力定倍率モードで前記昇圧回路を制御することを特徴とする前記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の画像形成装置。
〔7〕 前記立ち上げ動作開始時から所定時間以内に連続通紙が開始される場合、該連続通紙の途中で、前記昇圧回路についてする定倍率モードの制御を、前記加圧部材の温度、連続通紙の枚数、前記立ち上げ動作開始時から経過時間のいずれかに基づいて、前記フル電力定倍率モードから前記省電力定倍率モードに切り替えることを特徴とする前記〔6〕に記載の画像形成装置。
〔8〕 当該画像形成装置の立ち上げ動作時に、前記主電源装置のみから前記加熱手段に電力が供給された場合、前記立ち上げ動作後の通紙時に、前記昇圧回路を前記省電力定倍率モードで制御することを特徴とする前記〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の画像形成装置。
〔9〕 前記フル電力定倍率モード及び/又は前記省電力定倍率モードは、前記昇圧回路の昇圧倍率を、前記補助電源装置からの電力供給開始時から一定の時間まで所定の倍率とし、それ以降段階的又は連続的に減少させるものであることを特徴とする前記〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の画像形成装置。
〔10〕 前記蓄電装置は、キャパシタであることを特徴とする前記〔1〕〜〔9〕のいずれかに記載の画像形成装置。
本発明の画像形成装置によれば、定電圧モードで昇圧回路を制御して短時間での立ち上げを行った後、通紙時において定倍率モードで昇圧回路を制御して通紙開始時における定着部材の温度落込みを抑制する電力を供給するので、定着不良を防止できる。またこのとき、連続通紙の枚数が少ない場合には定倍率モードとしてフル電力定倍率モードで昇圧回路を制御するとともに単位時間当たりの連続印刷枚数を増加させるので、定着性を確保しつつ生産性を向上させることができる。
本発明に係る画像形成装置の構成例を示す断面図である。 定着装置の構成を示す概略図である。 定着装置における加熱システムの回路図である。 定電圧モードにおける補助電源出力電圧と昇圧倍率と昇圧回路出力電圧の関係を示す図である。 定倍率モードにおける補助電源出力電圧と昇圧倍率と昇圧回路出力電圧の関係(1)を示す図である。 定倍率モードにおける補助電源出力電圧と昇圧倍率と昇圧回路出力電圧の関係(2)を示す図である。 定倍率モードにおける昇圧回路の昇圧倍率の切替パターンの例を示す図である。 画像形成装置の立ち上げ動作から印刷動作までの処理を示すフローチャートである。 短時間立ち上げの場合における定着ローラの温度と補助電源装置の蓄電装置の放電電力の推移(1)を示す図である。 短時間立ち上げの場合における定着ローラの温度と補助電源装置の蓄電装置の放電電力の推移(2)を示す図である。 短時間立ち上げの場合における定着ローラの温度と補助電源装置の蓄電装置の放電電力の推移(3)を示す図である。 画像形成装置の立ち上げ開始から所定時間経過後における定倍率モード及び単位時間当たりの連続印刷枚数の決定手順を示すフローチャートである。 通常立ち上げの場合における定着ローラの温度と補助電源装置の蓄電装置の放電電力の推移を示す図である。
以下に、本発明に係る画像形成装置について説明する。
<画像形成装置の全体構成>
図1は、本発明に係る画像形成装置の構成例を示す断面図である。画像形成装置100は、セットされた読取対象の原稿を読取装置130に送る自動原稿送り装置(ADF)120と、ADF120から送られてきた原稿を画像として読み取る読取装置130と、読取装置130で読み取られた画像データに基づいて画像を形成する画像形成部140と、を備える。
図1において、41は回転体からなる像担持体の一例であるドラム形状の感光体を示す。この感光体41の周りには、図中に矢印で示す向きの回転方向順に、帯電ローラからなる帯電装置42と、露光手段の一部を構成するミラー43と、現像ローラ44aを備えた現像装置44と、記録媒体(用紙、シートともいう)Pに現像画像を転写する転写装置48と、感光体41の周面に摺接するブレード46aを備えたクリーニング装置46等が配置してある。感光体41は、帯電装置42と現像ローラ44aとの間で露光手段によりミラー43を介して露光光Lbで走査されて露光される。この感光体41上の露光光Lbが照射される位置を露光部150と言う。
転写装置48は感光体41の下面と対向させて設けてある。この感光体41上の転写装置48と対向する部位が転写部47である。この転写部47の記録媒体P搬送方向の上流側には、一対のレジストローラ49が設けてある。図示しない給紙トレイに収納された記録媒体Pは給紙コロ110により給紙されて図示しない搬送ガイドによりレジストローラ49に向けて搬送案内される。また、転写部47より記録媒体P搬送方向の下流側には、定着装置10が配置してあり、定着装置10のニップ部出側の排紙経路に排紙センサ111を備える。該排紙センサ111は、印刷ジョブの最後の記録媒体Pのニップ部の通過を検知して、検知信号を出力するようになっており、この検知信号により印刷終了を検出することができる。
この画像形成装置における画像形成は次のようにして行う。感光体41が図示しない駆動部により回転駆動されて回転を始め、この回転中に感光体41が暗中において帯電装置42により均一に帯電され、露光手段によりミラー43を介して露光光Lbで露光部150が走査されることで、作成すべき画像に対応した潜像が感光体41に形成される。この感光体41上の潜像は、感光体41の回転により現像装置44に移動し、ここで現像装置44により現像されてトナー像が形成される。
一方、給紙コロ110により給紙トレイ上の記録媒体としての記録媒体Pが給紙され、この記録媒体Pは図中に破線で示す搬送経路を経て一対のレジストローラ49の位置で一旦停止し、感光体41上のトナー像と転写部47で合致するような送り出しのタイミングを待つ。そして、そのタイミングでレジストローラ49が回転して記録媒体Pを送り出し、この記録媒体Pは転写部47に向けて搬送される。感光体41上のトナー像と記録媒体Pとが転写部47で合致し、転写装置48による電界によって感光体41上のトナー像が記録媒体P上に転写される。
こうしてトナー像が転写されてこれを担持する記録媒体Pは、ついで定着装置10に向けて送り出される。記録媒体P上のトナー像は定着装置10を通過する間にその記録媒体P上に定着され、このトナー像が定着された記録媒体Pは図示しない排紙部へ排紙される。一方、転写部47で転写されずに感光体41上に残った残留トナーは、感光体41の回転と共にクリーニング装置46に至り、クリーニング装置46を通過する間に清掃されて次の画像形成に備える。
定着装置10は、図2に示すように、それぞれが軸線(図2(a)の紙面に垂直な方向の軸線)で回転可能に支持された円筒形状の回転体である定着部材及び加圧部材を有する。定着部材は例えば定着ローラ14で構成され、加圧部材は例えば加圧ローラ15で構成される。定着ローラ14内には発熱して定着ローラ14を加熱する発熱体2が配置され、定着ローラ14の外には定着ローラ14の中央部の表面温度を検知する温度検知手段8aと、端部の表面温度を検知する温度検知手段8bとが配置されている。また、加圧ローラ15の外には加圧ローラ15の表面温度を検知するサーミスタなどの温度検知手段8cが配置されている。
図1における主電源装置9は、商用電源4a(図3参照)からの電力により画像形成装置100各部の各種ユニットへ給電を行う。主電源装置9は、外部電源である商用電源4aのコンセント(例えば、100V、15A)に電源線のプラグ51を挿入して接続することで、商用電源4aから電力が供給される。発熱体2は、図2に示すようにACヒータからなる発熱体(主発熱体あるいは主ヒータともいう)2a、DCヒータからなる発熱体(補助発熱体(あるいは補助ヒータ、キャパシタヒータともいう))2bを有し、例えばハロゲンヒータが用いられる。また、主発熱体2aは、主に定着ローラ14の幅方向における中央部を加熱する主発熱体(中央加熱発熱体)2a1と、定着ローラ14の端部を加熱する主発熱体(端部加熱発熱体)2a2とからなる。なお、補助発熱体2bは、定着ローラ14の全幅を加熱するフラットヒータである。
なお、中央加熱発熱体2a1の定格電力と端部加熱発熱体2a2の定着電力と補助発熱体2bとの定格電力の合計は、画像形成装置100が消費する交流電源の最大消費電力の80%以上となるような定格電力のヒータを用いることが好ましい。外部電源(商用電源4a)の電力(日本の場合は100V15Aの1500W)の場合、画像形成装置100が消費する交流電源の最大消費電力が1500Wとなるため、各ヒータの定格電力の合計は1200W以上になる。また、中央加熱発熱体2a1の定格電力と端部加熱発熱体2a2の定着電力と補助発熱体2bとの定格電力の合計が、画像形成装置100が消費する交流電源の最大消費電力以上となるような定格電力のヒータを用いることが好ましい。この場合、各ヒータの定格電力の合計は1500W以上になる。
定着ローラ14のローラ基体は、例えばアルミニウムや鉄等の金属製であることが、耐久性や加圧による変形等の点から望ましい。このときのローラ基体の肉厚は、装置立ち上げ時に定着ローラ14が急速に加熱され、短時間で所定の温度となるために薄肉とされており、5mm未満が好ましく、1mm以下であることがより好ましい。例えば、0.7mmにする。また、定着ローラ14の表面にはトナーとの固着を防ぐための離型層を形成していることが望ましく、定着ローラ14の内面にはハロゲンヒータである発熱体2の放射熱を効率よく吸収するための黒化処理をしていることが望ましい。なお、定着ローラ14に替え、または定着ローラ14に併せて定着ベルト等を用いてもよいのは勿論である。
加圧ローラ15は、芯金にゴム等の弾性層を形成することで、定着ローラ14との間にニップ部を形成し、このニップ部に未定着画像を形成した紙等の記録媒体Pを通紙することで熱と圧力によりトナー像を記録媒体P上に定着させる。なお、本実施形態の加圧ローラ15の外径は40mmである。また、加圧ローラ15として発泡層を有する加圧ローラを用いて定着ローラ14との間にニップ部を形成してもよい。この場合、発泡層の断熱効果により定着ローラ14の熱が加圧ローラ15に伝わりにくくなるので、定着ローラ14を早く昇温できる。なお、加圧ローラ15に替え、または加圧ローラ15に併せて加圧ベルト等を用いてもよいのは勿論である。
ここで、画像形成装置100の単位時間当たりの連続印刷(コピー)枚数(cpm(Copies Per Minute))は、60枚以上であることが好ましい。本実施形態の画像形成装置100の標準的なcpmは、75(線速360mm/s)と高く、かつ後述するように立ち上げ時間の短縮化(約10秒)を図ったものである。
<定着装置の回路構成>
図3は、定着装置10を動作させる回路構成である。なお、本実施形態では、補助電源装置4bが有する蓄電装置として電気二重層コンデンサ(電気二重層キャパシタ)を使用し、電気二重層コンデンサの出力電圧を昇圧する昇圧回路3を設けている。
図3に示すように、定着装置10を動作させる回路は、主に、商用電源4aを用いて電力を供給する主電源装置9と、例えば複数のキャパシタセルから構成される補助電源装置4bと、主電源装置9から供給される電力の電圧調整やAC/DC変換を行い、補助電源装置4bへAC/DC変換後のDC電力を供給して補助電源装置4bを充電する充電装置5と、補助電源装置4bの出力電圧を昇圧する昇圧回路3と、主電源装置9及び補助電源装置4bから供給される電力によって発熱する加熱手段である発熱体2(主発熱体2a,補助発熱体2b)とから構成され、主発熱体2aが、スイッチ6が通電状態となった場合に商用電源4aから電力が供給され、補助発熱体2bが、スイッチ7が通電状態となった場合に昇圧回路3を介して補助電源装置4bから電力が供給され発熱するよう回路上に配置されている。
発熱体2は、例えば、ハロゲンサイクルにより寿命が長く、高い効率で発熱することができるハロゲンヒータであり、ガラス管の中にある電熱線が電力の供給によって発光し、定着ローラ14を加熱する。
主発熱体2aは、日本国内では100(V)である主電源装置9につながれ、画像形成装置100が有する機能や性能により異なる要求電力に応じて抵抗値が異なる。例えば、120(W)が要求されている画像形成装置100では、主発熱体2aの抵抗値が約8(Ω)であり、700(W)が要求される画像形成装置100では、約14(Ω)である。主発熱体2aと補助発熱体2bとは、スイッチ6及びスイッチ7によって独立にオン・オフ制御(通電を制御)することができる。
補助電源装置4bは、充電装置5によって商用電源4aから供給される電力を蓄え、蓄えた電力の電圧(補助電源装置4bの出力電圧)を昇圧回路3によって昇圧し、スイッチ7をオンの状態(通電状態)にすることで、補助発熱体2bへ電力を供給する。
補助電源装置4bにおける蓄電装置は、充放電可能な電源であり、大容量化が容易なコンデンサである電気二重層コンデンサを用いている。電気二重層コンデンサを用いた補助電源装置4bの放電特性としては、電気二重層コンデンサが十分に充電された状態にあると、放電初期には出力電圧が高く(大電力を供給し)、放電時間とともに出力電圧が減少していく(電力が低下していく)特性がある。そして、放電の過程で電気二重層コンデンサの残電量がほとんどなくなり、ほとんど放電しなくなる電圧(放電停止電圧)に到達し、補助電源装置4bとしての放電(電力供給)は停止される。この状態になると、充電装置5により電気二重層コンデンサは少なくとも放電可能電圧になるまで充電される。放電可能電圧とは、放電開始の段階で定着ローラ14を加熱するパワーがある電圧と定着ローラ14を加熱するまでのパワーがない電圧との境界の電圧であり、放電可能電圧以上であれば放電を開始し、未満であれば放電しない電圧である。
ここで、コンデンサは、二次電池と異なり、化学反応を伴わないため下記のような優れた特性を持っている。
・充電時間が短い
二次電池として一般的なニッケル−カドミウム電池を用いた補助電源では、急速充電を行っても数時間の時間を要するため、1日の大電力供給可能回数が数時間おきに数回しか実現できず、実用的ではない。これに対してコンデンサを用いた補助電源では、数十秒〜数分程度の急速な充電が可能であるため、補助電源を用いた加熱の回数を実用的な回数にまで増やすことができる。
・寿命が長い
ニッケル−カドミウム電池は、充放電の繰り返し回数が500から1000回であるため、加熱などの大電力供給を目的とする補助電源としては寿命が短く、交換の手間やコストが問題となる。これに対して、コンデンサを用いた補助電源は、1万回以上の寿命を有し、繰り返しの充放電による劣化も少ない。また、鉛蓄電池のように液交換や補充なども必要ないため、限られたメンテナンス作業を行うだけでよい。
本実施形態では、このような特性をもつキャパシタを、図3に示すように複数個備えている。例えば、容量2000(F)で内部抵抗3m(Ω)のキャパシタセルを10個直列にした構成による補助電源装置4bを用いる。キャパシタセルの定格電圧が2.5(V)であることから、全セル(10個のセル)を組み合わせると25(V)の定格電圧となる。
また、詳しくは図示していないが各キャパシタセルの電圧を検知して、過充電及び過放電しないように充電電流及び放電電流をバイパスする回路を設けることが、長期的な信頼性を確保するためには望ましい。なお、使用するキャパシタとしては、電気二重層キャパシタに限らず、さらに、複数のキャパシタセルから構成される補助電源装置4bは、電気二重層キャパシタ、非活性炭電極キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ、疑似容量キャパシタ、ハイブリッドキャパシタなど異なる種類のキャパシタを組み合わせる構成としてもよい。
接続手段としてのスイッチ6は、主発熱体2aへの通電を制御する制御手段としての第1の制御部(図示せず)により制御される。この第1の制御部は、画像形成装置100の主電源スイッチのオン、オフに関係なく主電源装置9から給電され、画像形成装置100の各部を制御する主制御部(図示せず)からのモード信号や、温度検知手段8からの温度検知信号などに基づいて定着ローラ14、加圧ローラ15の表面温度が定着可能な設定温度になるようにスイッチ6を制御する。
接続手段としてのスイッチ7は、補助発熱体2bへの通電を制御する制御手段としての第2の制御部(図示せず)により制御される。この第2の制御部は、画像形成装置100の主電源スイッチのオン、オフに関係なく主電源装置9から給電され、主制御部からのモード信号、温度検知手段8からの温度検知信号、補助電源装置4bの電力量(電圧)を検出する電力量検出手段の出力値などに基づいて、補助電源装置4bから補助発熱体2bへの通電を制御する。
このような回路構成にすることで、本実施形態に係る定着装置10は、図3に示したような、主発熱部2aに対して商用電源4a(主電源装置9)から電力を供給し、補助発熱体2bに対して昇圧回路3を介して補助電源装置4bから電力を供給可能なように構成されており、主電源装置9及び補助電源装置4bの両方からの電力を同時に発熱体2に供給することで、主電源装置9のみによる供給電力を上回る電力を発熱体2に供給することできる。
すなわち本実施形態では、立ち上げ時には、主電源装置9からの供給電力及び電気二重層コンデンサの初期放電特性に従った供給電力により短時間で定着ローラ14の昇温が可能である(短時間立ち上げと称する)。また、通紙時には商用電源4aから電力が供給される主発熱体2aによる定着ローラ14の昇温を補助発熱体2bによる定着ローラ14の昇温で補助し、定着ローラ14の温度維持を図ることが可能である。なお、本実施形態では、立ち上げ時に、主電源装置9からの供給電力のみにより定着ローラ14の昇温を行う場合もある(通常立ち上げと称する)。また、補助電源装置4bは、主電源装置9からの画像形成装置の各部への電力供給が少ない状態、例えばスタンバイ時において充電される。
<昇圧回路の制御モード>
本発明では、補助電源装置4bと発熱体2(補助発熱体2b)との間に配置された補助電源装置4b(蓄電装置)の出力電圧を昇圧する昇圧回路3の昇圧倍率を制御することにより、補助電源装置4bから発熱体2(補助発熱体2b)に供給される電力を制御する複数のモードを有する。以下、各モードの内容について説明する。
(1)定電圧モード
補助電源装置4bから発熱体2への供給電力が一定となるように、昇圧回路3の昇圧倍率を調整して補助電源装置4bの出力電圧を昇圧するモードである。このモードは、例えば画像形成装置100の立ち上げ動作時に適用される。
図4は、定電圧モードにおける補助電源出力電圧と昇圧倍率と昇圧回路出力電圧の関係を示す図である。
画像形成装置100において、立ち上げ時から短時間で立ち上げ動作を完了するためには、昇圧回路3の出力電圧、すなわち補助電源装置4bから昇圧回路3を介して発熱体2(補助発熱体2b)に供給される電力量をできるだけ多くしなければならない場合、図4(b)に示すように、昇圧倍率を電力供給開始から徐々に増加するように変化させる。これにより、図4(c)に示すように、電力供給開始から終了まで一定の出力電圧を発生し、発熱体2(補助発熱体2b)に一定の電力が供給されるようになる。なお、これに伴い、図4(a)に示すように、補助電源装置4b(蓄電装置)の放電電圧は時間経過とともに減少していく。
この定電圧モードにより、昇圧回路3を介して補助電源装置4bから発熱体2(補助発熱体2b)へ供給される電力は、補助ヒータ(補助発熱体2b)の定格電力に相当する電力一定であることが好ましい。この定格電力は、例えば60V、800Wである。
(2)定倍率モード
昇圧回路3の昇圧倍率を所定の倍率として、補助電源装置4bの出力電圧を昇圧するモードである。このモードは、例えば画像形成装置100の立ち上げ動作後の通紙時に、適用される。
図5は、定倍率モードにおける補助電源出力電圧と昇圧倍率と昇圧回路出力電圧の関係(1)を示す図である。
まず図5(b)の実線に示すように、昇圧倍率を電力供給開始から所定の倍率bに設定する。これにより、図5(c)の実線に示すように、電力供給開始に所定の出力電圧を発生し、発熱体2(補助発熱体2b)に所定の電力が供給されるようになる。その後、昇圧倍率は一定に保たれるが時間経過とともに昇圧回路3の出力電圧は徐々に減少していく傾向を示す(図5(c))。
ここで、定倍率モードは、供給開始時の補助電源装置4bからの供給電力を、補助ヒータ(補助発熱体2b)の定格電力に相当する電力とするフル電力定倍率モード、該補助ヒータ(補助発熱体2b)の定格電力よりも小さい電力とする省電力定倍率モードの複数のモードから選択されることが好ましい。
図5において、フル電力定倍率モードは破線で示すモードであり、例えば画像形成装置100において、前記短時間立ち上げの場合であって、立ち上げ動作開始時から所定時間以内に通紙開始されるときに選択されるモードである。一方、省電力定倍率モードは実線で示すモードであり、前記短時間立ち上げの場合であって、立ち上げ動作開始時から所定時間経過後に通紙開始されるとき、あるいは前記通常立ち上げ後に通紙開始されるときに選択されるモードである。
フル電力定倍率モードでは、図5(b)の破線で示すように高い昇圧倍率aに設定させる。これにより、図5(c)の破線で示すように高い出力電圧を発生し、補助ヒータ(補助発熱体2b)に多くの電力が供給される。なお、供給開始時の補助電源装置4bからの供給電力は補助ヒータ(補助発熱体2b)の定格電力(例えば60V、800W)に相当する電力となっている。また、図5(a)の破線で示すように、補助電源装置4b(蓄電装置)の出力電圧が一定の電圧まで低下するまでの時間(放電時間)は、低い昇圧倍率bを設定したとき(実線)よりも短くなっている(△t<△t)。
一方、省電力定倍率モードは、図5(b)の実線で示すように低い昇圧倍率bに設定される。これにより、これにより、図5(c)の実線で示すように低い出力電圧を発生し、補助ヒータ(補助発熱体2b)にフル電力定倍率モードのときよりも少ない電力が供給される。なお、供給開始時の補助電源装置4bからの供給電力は補助ヒータ(補助発熱体2b)の定格電力(例えば60V、800W)よりも小さい電力(例えば、500W)となっている。また、図5(a)の実線で示すように、補助電源装置4b(蓄電装置)の出力電圧が一定の電圧まで低下するまでの時間(放電時間)は、高い昇圧倍率aを設定したとき(破線)よりも長くなっている(△t<△t)。
図6は、定倍率モードにおける補助電源出力電圧と昇圧倍率と昇圧回路出力電圧の関係(2)を示す図である。
本発明では、前記定倍率モードとして、昇圧回路3の昇圧倍率を、補助電源装置4bからの電力供給開始時から一定の時間まで所定の倍率とし、それ以降段階的又は連続的に減少させるものとしてもよい。これにより、定着不良を防止しつつ補助電源装置4b(蓄電装置)の放電時間の延長を図ることができる。
図6は、補助電源装置4bからの電力供給開始時から一定の時間まで所定の倍率とし、それ以降に1段階減少させる一例であり、ここでは昇圧回路3についてする定倍率モードの制御を、フル電力定倍率モードから省電力定倍率モードに切り替えることを行っている。この切り替えは、例えば、前記短時間立ち上げのときであって、立ち上げ動作開始時から所定時間以内に通紙開始した後に連続通紙する場合、該連続通紙の途中で、加圧部材(加圧ローラ15)の温度、設定された連続通紙の枚数、前記立ち上げ動作開始時からの経過時間のいずれかに基づいて、それぞれ設定された閾値以上の場合に行うとよい。
図7は、定倍率モードとして、昇圧回路3の昇圧倍率を、補助電源装置4bからの電力供給開始時から一定の時間まで所定の倍率とし、それ以降段階的又は連続的に減少させる(切り替える)パターンの例を示す図である。
本発明では、図7に示すような昇圧倍率を電力供給開始時から一定の時間まで所定の倍率とし、それ以降段階的に変化させる(切り替える)切り替えパターン1〜3や連続的に変化させる切り替えパターン4のような昇圧倍率の制御をデータ化し、そのデータを、想定される装置状態の組み合わせと対応付けて、定着装置10又は画像形成装置100が有する不揮発性の記憶装置に格納しておくとよい。なお、切り替えパターン4では、電力供給開始時からごく短時間所定の倍率とした後、連続的に変化させている。
これにより、定着装置10及び/又は画像形成装置100の装置状態によって、該当する装置状態の組み合わせに対応付けて記憶装置に格納された昇圧倍率切替パターンのデータを基に、昇圧回路3を制御することができ、定着装置10及び/又は画像形成装置100の装置状態に応じて、補助電源装置4bから発熱体2(補助発熱体2b)に供給される電力を制御することが可能となる。また、昇圧回路3の昇圧倍率の設定を複数有する構成とすることで、余分な消費電力を削減し、安定した機械性能を維持することができる。
<画像形成装置の動作>
(1)立ち上げ動作〜画像形成動作
本実施形態の画像形成装置100は、装置内若しくは装置外の環境温度を検知する環境温度検知手段、蓄電装置(補助電源装置4b)の電圧値を検知する蓄電装置電圧検知手段、主電源装置9の電圧値を検知する主電源装置検知手段の少なくとも1つを備えることが好ましい。なお、環境温度検知手段、蓄電装置電圧検知手段および主電源装置検知手段は、例えば、公知または新規のセンサ等により構成されれば良く、特に限られるものではない。
以下、図8に示すフローチャートを参照しつつ、画像形成装置100の立ち上げ動作から印刷動作(画像形成動作)までの処理について説明する。なお、ここで示す判断、決定及び制御は、例えば画像形成装置100の主制御部が行う。
先ず、電源キーがオンになると(S1)、環境温度検知手段により検知される環境温度T1が所定温度(tで示す)以上であるか否か判断し(S2)、所定温度未満であれば(S2:No)、主電源装置9から主発熱体2aへの電力供給のみによって立ち上げ動作が実行される(S6)。環境温度T1は記録媒体や構成部品の温度とみなすことができ、これが低すぎると、短時間立ち上げにおいて予定された時間内の立ち上げ完了が困難になるためである。
一方、所定温度以上の場合(S2:Yes)は、次に、補助電源装置4bの電圧値V2が所定電圧(vbで示す)以上であるか否か判断する(S3)。所定電圧未満であれば(S3:No)、主電源装置9から主発熱体2aへの電力供給のみによって立ち上げ動作(通常立ち上げ動作)が実行される(S6)。なお、所定電圧vbは、例えば、補助電源装置4bの放電可能電圧である。
一方、所定電圧以上の場合(S3:Yes)は、次に、主電源装置9の電圧値V1が所定電圧(vaで示す)以上であるか否か判断する(S4)。所定電圧未満であれば(S4:No)、主電源装置9から主発熱体2aへの電力供給のみによって立ち上げ動作が実行される(S6)。主電源装置9の電圧値V1が低いと、発熱体2(主発熱体2a)の発熱量が少なくなり、短時間立ち上げにおいて予定された時間内の立ち上げ完了が困難になるためである。
一方、所定電圧以上の場合(S4:Yes)は、主電源装置9と補助電源装置4bから主発熱体2aと補助発熱体2bに電力が供給され、立ち上げ動作(短時間立ち上げ動作)が実行される(S5)。
このように上記何れかの条件(環境温度、補助電源装置4bの充電電圧、主電源装置9の電圧)が所定値に満たない場合には、画像形成装置100の立ち上げ時において補助電源装置4bから補助発熱体2bには電力供給されず、主電源装置9から主発熱体2aへの電力供給のみによって通常立ち上げ動作が実行されるようになっている(S6)。
これに対し、画像形成装置100の立ち上げ時において、装置内若しくは装置外の環境温度が所定温度以上であり、補助電源装置4bの充電電圧値が所定値以上であり、かつ、主電源装置9の電圧値が所定値以上の場合には、主電源装置9と補助電源装置4bから主発熱体2aと補助発熱体2bに電力が供給され、短時間立ち上げ動作が実行される(S5)。
なお、短時間立ち上げ、通常立ち上げのいずれの場合でも、定着ローラ14および加圧ローラ15は非回転である。
また、本実施形態の画像形成装置100は、環境温度検知手段、蓄電装置電圧検知手段および主電源装置検知手段を備え、上記3つの条件に基づいて立ち上げ時に補助電源装置4bから補助発熱体2bに電力供給するか否かを制御しているが、これに限らず、例えば上記3つのうちの1つ若しくは2つを組み合わせて制御するようにしてもよい。
上記2パターンのいずれかの立ち上げ動作(S5,S6)によって定着ローラ14が所定温度に達すると、画像形成装置100の操作パネル等からの印刷命令、またはネットワークを介して接続された情報処理端末(PCなど)等からのプリント命令等がされるまで定着ローラ14を所定温度に維持するスタンバイ時となる。
スタンバイ時になると、主電源装置9からの電力により定着ローラ14の温度を所定温度に維持すると共に、主電源装置9から充電装置5を介して補助電源装置4bが充電される。この状態で印刷命令、プリント命令を受けると、画像形成動作が開始される(通紙時)。
本実施形態では、通紙時において、主電源装置9から主発熱体2aに電力が供給され、補助電源装置4bから補助発熱体2bに電力が供給されることにより、定着ローラ14の温度が維持されるようになっている。なお、例えば、PCからのプリント要求を受信して立ち上げを実行する場合等のプリント要求がされることによって立ち上げ動作を実行した場合には、立ち上げ動作によって定着ローラ14が所定温度に達した後、すぐに画像形成動作が開始される。
通紙が終了すると、再びスタンバイ時となり、次の印刷命令、プリント命令がくるまで補助電源装置4bの充電が実行される。そして所定時間印刷命令、プリント命令がない場合には、スタンバイからオフモード等の省エネルギーモードに移行するようにしている。省エネルギーモード時において、プリント命令がされた場合やADFに用紙が載置された場合、操作パネルのパネル操作が実行された場合等には、立ち上げ動作を実行する。以後はこれを繰り返す。
(2)昇圧回路制御
本発明に係る画像形成装置は、画像形成装置100において、昇圧回路3が、当該画像形成装置100の立ち上げ動作時に、主電源装置9、昇圧回路3を介した補助電源装置4bそれぞれから加熱手段(発熱体2)に電力が供給される場合、補助電源装置4bから前記加熱手段(補助発熱体2b)への供給電力が一定となるように、該補助電源装置4bの出力電圧を昇圧する定電圧モードで制御され、前記立ち上げ動作後の通紙時に、所定の昇圧倍率で前記補助電源装置4bの出力電圧を昇圧する定倍率モードで制御されることを特徴とするものである。
以下、本発明がとりうる昇圧回路3の制御について例を挙げて説明する。なお、ここでは連続印刷(連続通紙)を前提とする。
(短時間立ち上げ1)
図9は、短時間立ち上げの場合における定着ローラの温度と補助電源装置4bの蓄電装置(キャパシタ)の放電電力の推移(1)を示す図である。ここでは、例えばネットワークを介して情報処理端末(PC)から画像形成装置100に対して連続印刷のプリント命令があった場合を示す。
(i)立ち上げ
まず主電源装置9と補助電源装置4bとの両方から電力供給されて立ち上げ動作が実行される(図8のS5に対応)。このとき、昇圧回路3は定電圧モードで制御され、立ち上げ期間中補助電源装置4bから補助発熱体2bへ一定の電力が供給される。例えば、昇圧回路3の出力電圧が60Vとなるように昇圧倍率が調整され、補助発熱体2bに該補助発熱体2bの定格電力に相当する800Wの電力が供給される。これにより、定着ローラ14は急速に加熱され、立ち上げ開始から10秒で定着ローラ温度は所定の温度まで上昇する。
(ii)通紙(連続通紙)
前記プリント命令があったため、立ち上げ完了後、すぐに記録媒体が定着装置10まで搬送され通紙が開始される。通紙開始直後には、加熱ローラ15の接触などにより定着ローラ14の熱が奪われるため定着ローラ温度が一旦下がる傾向にある。このとき、短時間で立ち上げたことにより、定着ローラ14の支持部品、加圧ローラ15及び周辺部品などはあまり温まっておらず(蓄熱されておらず)、それらに熱を奪われて定着ローラ14の温度はとくに大きく下るために、主電源装置9及び補助電源装置4bからできるだけ大電力を供給して定着不良を防止する必要がある。そこで、昇圧回路3をフル電力定倍率モードで制御して、供給開始時の補助電源装置4bからの供給電力が補助発熱体2bの定格電力に相当する電力(例えば、60V、800W)となるような昇圧倍率とする。そして、昇圧回路3の昇圧倍率を、電力供給開始時から一定の時間までこの倍率とし、それ以降段階的減少させるとよい。表1にこのときの昇圧倍率の変化を示す。
以上の昇圧回路3の制御により、短時間立ち上げが可能となるとともに、通紙開始後(とくに通紙開始直後)の定着不良を防止することができる。また、その後の昇圧倍率を段階的に減少させているので、長時間の連続通紙に対応可能となる。さらに、補助電源装置4bにおける蓄電装置(キャパシタ)の劣化を抑制でき、長寿命化も図れる。
なお、ここでいう所定時間は、例えば、立ち上げ開始時から30秒である。言い換えれば、補助電源装置4bから画像形成装置内の補助発熱体2bに電力が供給され、主電源装置9から主発熱体2aに電力が供給された場合の立ち上げ動作に係る時間が10秒であるものとすると、立ち上げ完了時から20秒である(以降、同様。)。
また、通紙時に昇圧回路3についてフル電力定倍率モードの制御を開始した後に、定着ローラ14の支持部品、加圧ローラ15及び周辺部品などが十分に温まり、定着ローラ14の温度低下による定着不良の可能性が無くなったと判断される場合には、図6に示すようにフル電力定倍率モードから省電力定倍率モードに切り替えてもよい。その切替判断は、加圧部材(加圧ローラ15)の温度、設定された連続通紙の枚数、前記立ち上げ動作開始時からの経過時間(例えば、30秒)のいずれかに基づいて行うとよい。
(短時間立ち上げ2)
図10は、短時間立ち上げの場合における定着ローラの温度と補助電源装置4bの蓄電装置(キャパシタ)の放電電力の推移(2)を示す図である。ここでは、立ち上げ完了後にスタンバイ状態となり、立ち上げ開始時から所定時間以内に通紙が開始する場合を示している。
(i)立ち上げ
前記短時間立ち上げ1と同様に、まず主電源装置9と補助電源装置4bとの両方から電力供給されて立ち上げ動作が実行される(図8のS5に対応)。このとき、昇圧回路3は定電圧モードで制御され、立ち上げ期間中補助電源装置4bから補助発熱体2bへ一定の電力が供給される。これにより、定着ローラ14は急速に加熱され、立ち上げ開始から10秒で定着ローラ温度は所定の温度まで上昇する。
(ii)スタンバイ
立ち上げ完了後は、スタンバイ状態となり、定着ローラ14のローラ温度は、一定温度以上に維持される。またこの間、補助電源装置4bは充電され、定着ローラ14および加圧ローラ15は非回転である。
(iii)通紙(連続通紙)
立ち上げ動作開始時から所定時間以内に画像形成装置100に印刷命令又はプリント命令があり、記録媒体が定着装置10まで搬送され通紙が開始される。通紙開始直後には、短時間立ち上げ1の場合と同様に、定着ローラ14の温度はとくに大きく下るために、主電源装置9及び補助電源装置4bからできるだけ大電力を供給して定着不良を防止する必要がある。そこで、昇圧回路3を表1の倍率に従ってフル電力定倍率モードで制御する。
以上の昇圧回路3の制御により、短時間立ち上げが可能となるとともに、通紙開始後(とくに通紙開始直後)の定着不良を防止することができる。また、その後の昇圧倍率を段階的に減少させているので、長時間の連続通紙に対応可能となる。さらに、補助電源装置4bにおける蓄電装置(キャパシタ)の劣化を抑制でき、長寿命化も図れる。
(短時間立ち上げ3)
図11は、短時間立ち上げの場合における定着ローラの温度と補助電源装置4bの蓄電装置(キャパシタ)の放電電力の推移(3)を示す図である。ここでは、立ち上げ完了後にスタンバイ状態となり、立ち上げ開始時から所定時間経過後に通紙が開始する場合を示している。
(i)立ち上げ
前記短時間立ち上げ1,2と同様に、まず主電源装置9と補助電源装置4bとの両方から電力供給されて立ち上げ動作が実行される(図8のS5に対応)。このとき、昇圧回路3は定電圧モードで制御され、立ち上げ期間中補助電源装置4bから補助発熱体2bへ一定の電力が供給される。これにより、定着ローラ14は急速に加熱され、立ち上げ開始から10秒で定着ローラ温度は所定の温度まで上昇する。
(ii)スタンバイ
立ち上げ完了後は、スタンバイ状態となり、定着ローラ14のローラ温度は、一定温度以上に維持される。またこの間、補助電源装置4bは充電され、定着ローラ14および加圧ローラ15は非回転である。
(iii)通紙(連続通紙)
立ち上げ動作開始時から所定時間(例えば、30秒)経過後に画像形成装置100に印刷命令又はプリント命令があり、記録媒体が定着装置10まで搬送され通紙が開始される。通紙開始直後に、定着ローラ温度が一旦下がる傾向にあるが、立ち上げ動作開始時から所定時間経過していることにより、定着ローラ14の支持部品、加圧ローラ15及び周辺部品などは十分温まっており(蓄熱されており)、短時間立ち上げ1,2の場合ほど定着ローラ14の温度は下らない。そこで、昇圧回路3を省電力定倍率モードで制御して、供給開始時の補助電源装置4bからの供給電力が補助発熱体2bの定格電力よりも小さい電力(例えば、500W)となるような昇圧倍率とする。そして、昇圧回路3の昇圧倍率を、電力供給開始時から一定の時間までこの倍率とし、それ以降段階的減少させるとよい。表2にこのときの昇圧倍率の変化を示す。
以上の昇圧回路3の制御により、短時間立ち上げが可能となるとともに、長時間の連続通紙に対応可能となる。さらに、補助電源装置4bにおける蓄電装置(キャパシタ)の劣化を抑制でき、長寿命化も図れる。なお、ここでは省電力定倍率モードの供給開始時の補助電源装置4bからの供給電力を500Wとしたが、設定された連続通紙の予定枚数に応じて変化させてもよい。例えば、5枚程度の連続通紙の場合には、供給開始時の補助電源装置4bからの供給電力を100Wとし、1000枚程度の連続通紙の場合には、供給開始時の補助電源装置4bからの供給電力を500Wとする。
なおこのとき、連続通紙の予定枚数が少ない場合(所定枚数以下の場合)には、補助電源装置4bにおける蓄電装置(キャパシタ)の長時間の放電は必要なく、蓄電装置(キャパシタ)の電力供給能力に余力が生じる。
そこで、立ち上げ動作開始時から所定時間経過後に連続通紙が開始される場合、
(制御i)前記連続通紙の通紙予定枚数が所定枚数より大のとき、定倍率モードとして、省電力定倍率モードで昇圧回路3を制御するとともに、単位時間当たりの連続印刷枚数(cpm)を標準的なものとして通紙制御を行い、
(制御ii)前記連続通紙の通紙予定枚数(ジョブ枚数)が所定枚数以下のとき、定倍率モードとして、フル電力定倍率モードで昇圧回路3を制御するとともに、単位時間当たりの連続印刷枚数(cpm)が前記連続通紙の通紙予定枚数が所定枚数より大のとき(前記(制御i)のとき)よりも増加するように通紙制御を行うようにする。
これにより、通紙開始時における定着ローラ14の温度落込みを抑制し、定着不良を防止するだけでなく、連続通紙予定枚数に応じて補助電源装置4bにおける蓄電装置(キャパシタ)を有効に活用して、定着性の確保と生産性の向上の両立を図ることができる。とくに、連続通紙の予定枚数が少ない場合には定倍率モードとしてフル電力定倍率モードで昇圧回路3を制御するとともに単位時間当たりの連続印刷枚数を標準的なものよりも増加させるので、定着性を確保しつつより生産性を向上させることが可能である。
また、前記制御i,iiの選択を、連続通紙の通紙予定枚数(ジョブ枚数)だけで行うのではなく、前述した、装置内若しくは装置外の環境温度を検知する環境温度検知手段、蓄電装置(補助電源装置4b)の電圧値を検知する蓄電装置電圧検知手段、主電源装置9の電圧値を検知する主電源装置検知手段の少なくとも1つの検知結果も加味して行うとよい。
以下、図12に示すフローチャートを参照しつつ、画像形成装置100の立ち上げ開始から所定時間経過後における定倍率モード及び単位時間当たりの連続印刷枚数(cpm)の決定手順について説明する。なお、ここで示す判断、決定及び制御は、例えば画像形成装置100の主制御部が行う。
先ず、画像形成装置100の立ち上げ開始から所定時間が経過すると(S11)、環境温度検知手段により検知される環境温度T1が所定温度(tで示す)以上であるか否か判断し(S12)、所定温度未満であれば(S12:No)、省電力定倍率モードで昇圧回路3を制御するとともに、単位時間当たりの連続印刷枚数(cpm)を標準的なものとして通紙制御を行う(S17)。例えば、通紙する記録媒体Pが厚紙のときには単位時間当たりの連続印刷枚数が40cpmとなるように通紙制御を行い、普通紙のときには単位時間当たりの連続印刷枚数が75cpmとなるように通紙制御を行う。また、環境温度T1は記録媒体や構成部品の温度とみなすことができ、これが低すぎると、後述のステップS16の制御条件では定着不良が発生する可能性があるためである。
一方、所定温度以上の場合(S12:Yes)は、次に、補助電源装置4bの電圧値V2が所定電圧(vbで示す)以上であるか否か判断する(S13)。所定電圧未満であれば(S13:No)、省電力定倍率モードで昇圧回路3を制御するとともに、標準的なcpmで通紙制御を行う(S17)。なお、所定電圧vbは、例えば、補助電源装置4bの放電可能電圧である。
一方、所定電圧以上の場合(S13:Yes)は、次に、主電源装置9の電圧値V1が所定電圧(vaで示す)以上であるか否か判断する(S14)。所定電圧未満であれば(S14:No)、省電力定倍率モードで昇圧回路3を制御するとともに、標準的なcpmで通紙制御を行う(S17)。主電源装置9の電圧値V1が低いと、発熱体2(主発熱体2a)の発熱量が少なくなり、定着性が確保できないためである。
一方、所定電圧以上の場合(S14:Yes)は、次に、連続通紙の通紙予定枚数(ジョブ枚数)N1が所定枚数na以下であるか否か判断する(S15)。所定枚数より大であれば(S15:No)、省電力定倍率モードで昇圧回路3を制御するとともに、標準的なcpmで通紙制御を行う(S17)。補助電源装置4bにおける蓄電装置(キャパシタ)の長時間の放電が必要だからである。
なお、連続通紙の通紙予定枚数(ジョブ枚数)N1は、例えば情報処理端末(PC)からの連続印刷のプリント命令で指示された印刷枚数に基づく。あるいは、画像形成装置100の操作パネル等からの印刷命令で指示された印刷枚数に基づく。
一方、所定枚数以下の場合(S15:Yes)は、フル電力定倍率モードで昇圧回路3を制御するとともに、ステップS17の場合よりも単位時間当たりの連続印刷枚数(cpm)が増加するように通紙制御を行う(S16)。例えば、通紙する記録媒体Pが厚紙のときには単位時間当たりの連続印刷枚数が50cpmとなるように通紙制御を行い、普通紙のときには単位時間当たりの連続印刷枚数が85cpmとなるように通紙制御を行う。また、単位時間当たりの連続印刷枚数(cpm)の増加は、記録媒体Pの搬送速度(線速)を増加させてもよいが、記録媒体Pの搬送速度(線速)は変更せず搬送される記録媒体Pと記録媒体Pの間隔(紙間)を狭くすると制御が容易で好ましい。
このように上記何れかの条件(環境温度、補助電源装置4bの充電電圧、主電源装置9の電圧、連続通紙の通紙予定枚数(ジョブ枚数))が所定条件を満たさない場合、省電力定倍率モードで昇圧回路3を制御するとともに、標準的なcpmで通紙制御を行う(S17)。
これに対し、上記全ての条件(環境温度、補助電源装置4bの充電電圧、主電源装置9の電圧、連続通紙の通紙予定枚数(ジョブ枚数))が所定条件を満たす場合、フル電力定倍率モードで昇圧回路3を制御するとともに、標準的なcpmよりもcpmを増加させる通紙制御を行う(S16)。
なお、図12に示す制御では、連続通紙の通紙予定枚数(ジョブ枚数)の条件に、環境温度検知手段、蓄電装置電圧検知手段および主電源装置検知手段による検知結果の条件を加えた、上記4つの条件に基づいて、昇圧回路3の制御と通紙制御を行っているが、これに限らず、例えば連続通紙の通紙予定枚数(ジョブ枚数)の条件のみ、あるいは連続通紙の通紙予定枚数(ジョブ枚数)の条件に環境温度検知手段、蓄電装置電圧検知手段および主電源装置検知手段による検知結果の条件のうちの1つ若しくは2つを組み合わせて制御するようにしてもよい。
(通常立ち上げ)
図13は、通常立ち上げの場合における定着ローラの温度と補助電源装置4bの蓄電装置(キャパシタ)の放電電力の推移を示す図である。ここでは、通常立ち上げ完了後に、通紙が開始する場合を示している。
(i)立ち上げ
まず主電源装置9のみから電力供給されて立ち上げ動作が実行される(図8のS6に対応)。これにより、定着ローラ14は所定時間(例えば、30秒)かけて加熱され、定着ローラ温度は所定の温度まで上昇する。
(ii)スタンバイ
立ち上げ完了後は、スタンバイ状態となり、定着ローラ14のローラ温度は、一定温度以上に維持される。またこの間、補助電源装置4bは充電され、定着ローラ14および加圧ローラ15は非回転である。
(iii)通紙(連続通紙)
立ち上げ動作完了後に画像形成装置100に印刷命令又はプリント命令があり、記録媒体が定着装置10まで搬送され通紙が開始される。通紙開始直後に、定着ローラ温度が一旦下がる傾向にあるが、立ち上げ動作開始時から所定時間経過していることにより、定着ローラ14の支持部品、加圧ローラ15及び周辺部品などは十分温まっており(蓄熱されており)、短時間立ち上げ1,2の場合ほど定着ローラ14の温度は下らない。そこで、昇圧回路3を表2に従って省電力定倍率モードで制御する。
以上の昇圧回路3の制御により、長時間の連続通紙に対応可能となる。
なお、これまで本発明を図面に示した実施形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
2,2a,2b,2a1,2a2 発熱体(加熱手段)
3 昇圧回路
4a 商用電源(主電源)
4b 補助電源装置
5 充電装置
6,7 スイッチ
8,8a,8b,8c 温度検知手段
9 主電源装置
10 定着装置
14 定着ローラ
15 加圧ローラ
41 感光体
42 帯電装置
43 ミラー
44 現像装置
44a 現像ローラ
46 クリーニング装置
46a ブレード
47 転写部
48 転写装置
49 レジストローラ
51 プラグ
100 画像形成装置
110 給紙コロ
111 排紙センサ
120 ADF(自動原稿送り装置)
130 読取装置
140 画像形成部
150 露光部
Lb 露光光
P シート(記録媒体)
特許第3588006号公報 特開2008−275994号公報

Claims (10)

  1. 主電源装置と、
    充放電可能な蓄電装置を有する補助電源装置と、
    該補助電源装置の出力電圧を昇圧する昇圧回路と、
    定着部材,該定着部材に接触してニップ部を形成する加圧部材,前記主電源装置から電力が供給される主ヒータ及び前記昇圧回路を介した補助電源装置から電力が供給される補助ヒータからなり前記定着部材を加熱する加熱手段を有する定着装置と、を備え、
    当該画像形成装置の立ち上げ動作時に、前記主電源装置、前記昇圧回路を介した補助電源装置それぞれから前記加熱手段に電力が供給される場合、前記補助電源装置から前記補助ヒータへの供給電力が一定となるように、該補助電源装置の出力電圧を昇圧する定電圧モードで前記昇圧回路を制御し、
    前記立ち上げ動作開始時から所定時間経過後に連続通紙が開始される時に、
    前記連続通紙の通紙予定枚数が所定枚数より大の場合、供給開始時の前記補助電源装置からの供給電力を前記補助ヒータの定格電力よりも小さい電力とする省電力定倍率モードで前記昇圧回路を制御し、
    前記連続通紙の通紙予定枚数が所定枚数以下の場合、供給開始時の前記補助電源装置からの供給電力を前記補助ヒータの定格電力に相当する電力とするフル電力定倍率モードで前記昇圧回路を制御するとともに、単位時間当たりの連続印刷枚数が前記連続通紙の通紙予定枚数が所定枚数より大のときよりも増加するように通紙制御を行うことを特徴とする画像形成装置。
  2. 当該画像形成装置内の環境温度を検知する環境温度検知手段を備え、
    前記立ち上げ動作開始時から所定時間経過後に連続通紙が開始される時であって、前記連続通紙の通紙予定枚数が所定枚数以下の場合に、前記環境温度検知手段が検知した温度が所定温度以上のとき、
    前記フル電力定倍率モードで前記昇圧回路を制御するとともに、単位時間当たりの連続印刷枚数が前記連続通紙の通紙予定枚数が所定枚数より大のときよりも増加するように通紙制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記蓄電装置の電圧値を検知する蓄電装置電圧検知手段を備え、
    前記立ち上げ動作開始時から所定時間経過後に連続通紙が開始される時であって、前記連続通紙の通紙予定枚数が所定枚数以下の場合に、前記蓄電装置電圧検知手段が検知した電圧値が所定値以上のとき、
    前記フル電力定倍率モードで前記昇圧回路を制御するとともに、単位時間当たりの連続印刷枚数が前記連続通紙の通紙予定枚数が所定枚数より大のときよりも増加するように通紙制御を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記主電源装置の電圧値を検知する主電源装置電圧検知手段を備え、
    前記立ち上げ動作開始時から所定時間経過後に連続通紙が開始される時であって、前記連続通紙の通紙予定枚数が所定枚数以下の場合に、前記主電源装置電圧検知手段が検知した電圧値が所定値以上のとき、
    前記フル電力定倍率モードで前記昇圧回路を制御するとともに、単位時間当たりの連続印刷枚数が前記連続通紙の通紙予定枚数が所定枚数より大のときよりも増加するように通紙制御を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記定電圧モードにより、前記昇圧回路を介して補助電源装置から前記加熱手段へ供給される電力は、前記補助ヒータの定格電力に相当する電力一定であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記立ち上げ動作開始時から所定時間以内に通紙が開始される場合、前記フル電力定倍率モードで前記昇圧回路を制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記立ち上げ動作開始時から所定時間以内に連続通紙が開始される場合、該連続通紙の途中で、前記昇圧回路についてする定倍率モードの制御を、前記加圧部材の温度、連続通紙の枚数、前記立ち上げ動作開始時から経過時間のいずれかに基づいて、前記フル電力定倍率モードから前記省電力定倍率モードに切り替えることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 当該画像形成装置の立ち上げ動作時に、前記主電源装置のみから前記加熱手段に電力が供給された場合、
    前記立ち上げ動作後の通紙時に、前記昇圧回路を前記省電力定倍率モードで制御することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 前記フル電力定倍率モード及び/又は前記省電力定倍率モードは、前記昇圧回路の昇圧倍率を、前記補助電源装置からの電力供給開始時から一定の時間まで所定の倍率とし、それ以降段階的又は連続的に減少させるものであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 前記蓄電装置は、キャパシタであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の画像形成装置。
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