JP2016126078A - 定着装置、画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】定着装置において、キャパシタの出力をキャパシタの特性状態に応じて昇圧倍率を制御し、損失の少ないエネルギー利用と、安定した機械性能の維持を可能とする。【解決手段】補助電源装置3のキャパシタの内部抵抗が小さい場合には昇圧装置8の昇圧倍率を高くし、定電力出力時の電流を低減させる。キャパシタ特性検知手段による補助電源装置3のキャパシタの内部抵抗の検知結果が所定の値よりも小さい場合には、昇圧装置8は基準倍率よりも高い倍率に切り替える。また補助電源装置3のキャパシタの内部抵抗が大きい際には昇圧倍率を低くする。すなわち、キャパシタ特性検知手段による内部抵抗の検知結果が所定の値よりも大きい場合には、昇圧装置8は基準倍率よりも低い倍率に切り替える。【選択図】図2

Description

本発明は、電子写真方式の複写機、プリンター、ファクシミリ、これらの複合機等の画像形成装置やその他の装置で用いられる定着装置と、これを用いた画像形成装置に関する。
複写機、プリンター、ファクシミリ、これらの複合機等の画像形成装置は、普通紙やOHPシート等の記録媒体上に画像を形成する工程を有する。様々な画像記録方式が実現されているが、そのなかでも高速性、画像品質、コストなどから上記の機器に広く採用されているのが電子写真方式である。
電子写真方式の画像形成装置で用いられるトナーの定着装置では、紙やOHPシート等の記録媒体上に未定着トナー像を形成し、熱と圧力で固定する定着工程がある。定着方式としては、高速性、安全性等の面からヒートローラ方式が現在最も多く採用されている。ヒートローラ方式とは、ハロゲンヒータなどの発熱体により加熱される加熱ローラと、これに対向配置される加圧ローラを圧接してニップ部と呼ばれる相互圧接部を形成し、両ローラ間にシートを通過させて加熱する方式である。しかし定着装置が備える加熱ローラとしては、鉄やアルミなどの金属ローラが主に使用されており、熱容量が大きい。このため、使用可能温度である約180℃前後まで昇温するには数分から十数分の長い立上時間が必要であるという欠点がある。
そこで、複写機等の機器では使用者がプリントを行わない待機時にも、加熱ローラに電力を供給し、温度を使用可能温度よりやや低い予熱温度に保っている。これにより、加熱ローラがすぐに使用可能温度まで立ち上がるため、使用者が定着ローラの昇温を待つことがない。しかしながら、機器を使用していないときにも画像形成には直接必要のない、いわば余分な電力が待機時に消費されていることになる。そして、この待機時消費エネルギーは機器の消費エネルギーの約7〜8割に上るという調査結果もある。
また近年、環境保護意識の高まりから各国で省エネ規制が制定されている。国内では省エネ法(エネルギーの使用の合理化に関する法律)が改正されて強化されている。米国でもエナジースターやZESM(Zero Energy Star Mode)などの省エネプログラムが制定されている。これらの規制やプログラムに対応するべく省電力化を図る際には、待機時消費エネルギーを削減すると省エネ効果が大きい。このため、複写機の未使用時の待機時電力供給をゼロにすることが望ましい。
しかしながら、従来の定着器構成のままで待機時の電力をゼロにすると、再立上時には加熱ローラの昇温時間が数分かかってしまい、待ち時間が長く、使用者の使い勝手が悪化してしまう。このため、速やかに加熱ローラ温度を上昇させる構成が、省エネの複写機を実現する上で必要とされている。例えば、前記ZESMでは再立上には10秒以下が要求されている。
加熱ローラの昇温時間を短くするためには、単位時間の投入エネルギー、すなわち定格電力を大きくすると良い。実際に、プリント速度の速い高速機には電源電圧を200Vにして対応しているものがある。ただし、日本国内の一般的なオフィス環境では、電源は100V15Aが一般的で1500Wが上限である。電源電圧が200Vに対応させるには設置場所の電源関連に特別な工事を施す必要があり、昇温時間短縮のための一般的な解決法とはいえない。また、100V15Aを2系統用いて全投入電力を上げる製品も実用化されているが、2系統のコンセントが近くにあるところでないと設置することができない。
このため、これまでは加熱ローラを短時間で昇温させようとしても、投入エネルギーの上限は上げられないというのが実状であった。
また最大供給電力を増やすことで省エネを実現するために、補助電源を用いて上述の諸課題を解決することが提案されている。充電可能な補助電源としては、鉛蓄電池やカドニカ電池が代表的なものである。
しかし、二次電池は充放電を繰り返すと電池が劣化して容量が低下していき、大電流で放電するほど寿命が短くなるという性質を持つ。一般的に大電流で長寿命とされているカドニカ電池でも、充放電の繰り返し回数は約500〜1000回程度であり、一日に20回の充放電を繰り返すと一ヶ月程度で電池の寿命が来てしまうことになる。これでは電池交換の手間がかかるとともに、電池代などのランニングコストも非常に高くつくことになってしまう。さらに、充電時間も大容量をフルに充電するには数時間を要するため一日に何度も充放電を繰り返す用途には使用できず、実用上は実現が困難であった。
なお、二次電池では実用的な補助電源を実現できないため、特許文献1においては、電気二重層キャパシタなどの大容量コンデンサ(キャパシタ)を補助電源として用いた技術が提案されている。詳細には、複写機などの画像形成装置では省エネとユーザの使いやすさの両立のため短時間での定着昇温が求められ、キャパシタを補助電源とする蓄電補助技術が実用化されている。
大容量コンデンサは、大きく次の有利な特徴を有する。
(1)充放電の繰り返し回数が数万回以上でほぼ無制限であり、充電特性の劣化がほとんどなく定期的なメンテナンスが不要である。
(2)充電時間が、二次電池であるバッテリーで数時間を要するのに対して数秒から数十秒程度にすることが可能である。また、電気二重層キャパシタでは数十から数百アンペアの大電流を流すことが可能であるため、短時間での電力供給が可能である。
このように、大容量キャパシタを補助電源として用いると、定着器が立ち上がる数秒から数十秒の短時間に商用電源の電力の限界を超える電力を供給することができる。このため、立ち上がり時間の短い定着器を信頼性と耐久性が高く実現することが可能である。
なお、特許文献1に開示されている技術では、主電源の他に補助電源として大容量キャパシタを用いて最大電力を大きくできるようにしており、そのため短時間の昇温が可能となっている。しかしながら、大容量キャパシタの電圧を高くする必要から、余分なエネルギーのキャパシタセルを備える必要があり、補助電源構成が大きくなってしまうという不具合がある。
また特許文献2では、キャパシタから昇圧装置を介してハロゲンヒータに給電する構成が提案されている。この構成では、キャパシタに流れる電流を自由に制御することが可能である。そして、昇圧手段によってキャパシタの出力電圧を高めることで、キャパシタ補助電源部の電圧を低くできて安全性を確保できる。
ところで、電気二重層キャパシタは特性の劣化が小さいものの、長期使用においては内部抵抗の上昇や静電容量の低下が発生し、あるいは、生産ロット毎にバラツキが大きいことがある。特に内部抵抗は、数十%から数百%程度の経時変化も観察されるため初期の給電特性を発揮できなくなり、キャパシタ自体の劣化が促進されてしまうことがある。
従来の昇圧装置を介さない場合構成では、内部抵抗の増加に応じて電流が低減するが、昇圧装置を介して電流を制御する構成においては、キャパシタの内部抵抗が大きくなっているにも関わらず大電流で使用し続けることが可能となる。すると、キャパシタセル自体の発熱が大きくなり、低抵抗である場合よりもキャパシタセル温度が上昇して劣化が進むこととなる。特許文献2の構成では、定電圧出力か定倍率の出力の構成についての記載はあるが、劣化については考慮されていない。
すなわち複写機等の画像形成装置としての用途では、必要な補助電力が機械の稼働条件に応じて大きく変化するとともに、長期的な使用によるキャパシタ特性の変化によっても変化する。
そこで本発明は、短期的には損失の少ないエネルギー利用を行うと共に、長期的にも安定した機械性能の維持が可能な定着装置と、これを用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係る定着装置は、キャパシタを有し、商用電源からの電力を蓄電する補助電源、前記キャパシタの内部抵抗及び静電容量を検出するキャパシタ特性検知手段、前記商用電源からの電力供給によって発熱する発熱体、及び前記商用電源からの供給電力に加えて前記補助電源からの電力供給によって稼働する負荷システムを有し、未定着画像を記録媒体に定着させる加熱装置と、前記補助電源の出力電圧を昇圧して電力供給するための昇圧装置と、を備え、前記キャパシタ特性検知手段による前記キャパシタの内部抵抗の検知結果が所定の値よりも小さい場合には、前記昇圧装置は基準倍率よりも高い昇圧倍率に切り替えることを特徴とする。
本発明によれば、昇温時間の早い定着装置において電源装置の小型化を実現することができ、短期的には損失の少ないエネルギー利用を行え、長期的には安定した機械性能の維持が可能な定着装置と、これを用いた画像形成装置を提供できる。
本発明の実施対象となる画像形成装置の概略構成を示す模式図である。 図1の画像形成装置が備える定着装置の回路のブロック図である。 同じく定着装置の概略構成図である。 図2、図3の定着装置の構成における加熱部の温度上昇時間の例を示す図である。 図2、図3の定着装置の構成において高速昇温が可能であることと充電時間が短い構成上の特徴を利用する例を示す図である。 図2、図3の定着装置の構成において昇圧倍率を複数持ってこれを適宜切り替えることが可能であることを示す図である。 キャパシタの内部抵抗を測定する具体例を示す図である。 図2、図3の定着装置の構成において昇圧倍率の切り替えをジョブ中に実施する形態を示す図である。 図2、図3の定着装置の構成における、初期の選択パターンと、劣化後の選択パターンを示す図である。 キャパシタからの補助電力を定着装置以外の負荷に供給する構成を示す図である。
本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
本発明は、キャパシタの出力をキャパシタの特性状態に応じて昇圧倍率を制御する。それにより、短期的には損失の少ないエネルギー利用を行い、また長期的には安定した機械性能の維持を可能とする。
図1は本発明の実施対象となる画像形成装置の概略構成を示す模式図である。図中41は回転体からなる像担持体の一例である、ドラム形状の感光体を示している。この感光体41のまわりには、矢印で示す感光体41の回転方向の順に、帯電ローラを備えた帯電装置42等が配置されている。図中43は露光手段の一部を構成するミラーである。図中44は、現像ローラ44aを備えた現像手段である。図中48は、転写紙等の記録媒体Pに現像画像を転写する転写装置である。図中46は、感光体41の周面に摺接するブレード46aを具備したクリーニング手段である。感光体41上には帯電装置42と現像ローラ44aとの間にはミラー43を介して露光光Lbが走査されるようになっている。この露光光Lbの照射位置を露光部150と称する。
転写装置48は感光体41の下面と対向している。この対向している部位が転写部47であり、この転写部47に転写装置48が設けられている。転写部47より記録媒体Pの搬送方向で上流側には一対のレジストローラ49が設けてある。このレジストローラ49に向けて、搬送ガイドに案内されて給紙トレイに収納された記録媒体Pが給紙コロ110から送り出される。転写部47より記録媒体Pの搬送方向で下流側には定着装置10が配置してある。
この画像形成装置において、画像形成は次のようにして行われる。感光体41が回転を始め、この回転中に感光体41が暗中において帯電装置42により均一に帯電され、露光光Lbが露光部150に照射、走査されて作成すべき画像に対応した潜像が形成される。この潜像は感光体41の回転により現像装置44に移動してきて、ここでトナーにより可視像化されてトナー像が形成される。
一方、給紙コロ110により給紙トレイ上の記録媒体Pの送給が開始される。記録媒体Pは、破線で示す搬送経路を経て一対のレジストローラ49の位置で一旦停止し、感光体41上のトナー像と転写部47で合致するように送り出しのタイミングを待つ。かかる好適なタイミングが到来するとレジストローラ49に停止していた記録媒体Pはレジストローラ49から送り出され、転写部47に向けて搬送される。感光体41上のトナー像と記録媒体Pとは、転写部47で合致され、転写装置48による電界によりトナー像は記録媒体P上に転写される。
こうして感光体41まわりの画像形成部でトナー像を担持した記録媒体Pが定着装置10に向けて送り出される。記録媒体P上のトナー像(未定着画像)は定着装置10を通過する間に当該記録媒体Pに定着されて排紙部へ排紙される。
一方、転写部47で転写されずに感光体41上に残った残留トナーは感光体41の回転と共にクリーニング装置46に至り、該クリーニング装置46を通過する間に清掃されて次の画像形成に備えられる。
<実施形態1>
図2は定着装置10の回路のブロック図、図3は定着装置10の概略構成図である。図中1は加熱部(図の例は加熱ローラ)であり、発熱体1a、1bを有している。図中2は主電源装置、3は補助電源装置である。また図中4は補助電源への充電器、5は補助給電制御手段、6は主電源からの電力供給を制御する主電力制御手段、7は加圧部材である。
加熱部1をなす主発熱体1aと補助発熱体1bは例えばハロゲンヒータであり、輻射熱で外周側の金属ローラ基体14を加熱する。金属ローラ基体14は、アルミや鉄などの金属製であることが、耐久性や加圧による変形などの点から望ましい。金属ローラ基体14のローラ表面にはトナーとの固着を防ぐための離型層を形成することが望ましい。金属ローラ基体14のローラ内面には、ハロゲンヒータの熱を効率よく吸収するための黒化処理を施すことが望ましい。
補助電源装置3は充電器4を介して主電源から供給される電力を蓄えることができる。この蓄えた電力の電圧を昇圧装置8によって高め、補助給電制御手段5をオンとすることで、補助発熱体1bへ電力を供給する。
主電源装置2は、例えば、機器の設置場所に備えられているコンセントなどにより接続される商用電源である。日本では電圧100Vの電源が通常用いられる。加熱部1に供給する電圧の調整及び交流、直流の整流、電圧の安定化等の機能を有していてもよい。補助電源装置3は充電器4によって主電源から供給される電力を蓄えることができ、補助給電制御手段5をオンにすることで、補助発熱体1bへ電力を供給する。加熱部1は、既述のように主電源装置2より電力を供給されて発熱する主発熱体1aと、補助電源装置3より電力を供給されて発熱する補助発熱体1bからなる。例えば、補助発熱体1bは、複数のハロゲンヒータを並列に接続するとともに、各ハロゲンヒータは独立にオンオフ制御できるように構成するとよい。
発熱体1a、1bを構成するハロゲンヒータはガラス管の中にある電熱線が電力の供給によって発光し、加熱部1の温度を所定温度まで上昇させる。主発熱体1aは日本国内では100Vである主電源装置2に接続する。そして、機器により異なる要求電力に応じて抵抗値が異なるように構成する。例えば1200Wが要求されている機器では抵抗値は約8Ωであり、700Wが要求される機器では約14Ωである。ハロゲンヒータはハロゲンサイクルにより寿命が長く、高い効率で加熱することができる。ここでは、補助発熱体1bに複数のハロゲンヒータを用いる。ヒータ1本の構成よりも補助発熱体1b全体の抵抗値を小さくすることで大電流・大電力を得ることが可能である。また、通電する本数を減らすことで電力を減らすことが可能である。なお、セラミックヒータなどを用いる構成としてもよく、この場合は薄いフィルム等を介して被加熱体に接触して加熱する構成とすることが好ましい。
補助電源装置3は充放電可能な電源であり、本実施形態では大容量化が容易なコンデンサである電気二重層キャパシタを用いている。このようなコンデンサは二次電池と異なり、化学反応を伴わないため下記のような優れた特徴を有する。
(1)第1に充電時間が短い。二次電池として一般的なニッケル−カドミウム電池を用いた補助電源では、急速充電を行っても数時間の時間を要するため、一日の大電力供給可能回数が数時間おきに数回しか実現できず、実用的ではなかった。これに対し、コンデンサを用いた補助電源では数十秒〜数分程度の急速な充電が可能であるため、補助電源を用いた加熱の回数を実用的な回数にまで増やすことができる。
(2)第2に寿命が長い。ニッケル−カドミウム電池は充放電の繰り返し回数が500から1000回であるため加熱時用補助電源としては寿命が短く、交換の手間やコストが問題となる。これに対し、コンデンサを用いた補助電源は1万回以上の寿命を有し、繰り返しの充放電による劣化も少ない。また、鉛蓄電池のように液交換や補充なども必要ないため、メンテナンスがほとんどいらない。
最近のコンデンサにはより大量のエネルギーを蓄えられるようになってきている。キャパシタメーカ各社からは数百〜数千F程度の静電容量の実現が発表されている。蓄電方式も、電気二重層キャパシタ、非活性炭電極キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ、擬似容量キャパシタ、ハイブリッドキャパシタなどがある。これら大容量密度、高出力密度の技術は種々発表されており、例えばハイブリッド自動車などへの採用も検討され技術の向上が目覚しい。
例えば容量2000Fで内部抵抗3mΩのセルを10個直列にしたセットにして電力供給に用いることができる。単セルの定格電圧が2.5Vであるため、全セルを組み合わせたモジュールとしては25Vの定格電圧となる。なお各セルの電圧を検知して、過充電及び過放電しないように充電電流及び放電電流をバイパスする回路を設けることが、長期的な信頼性を確保するためには望ましい。また、使用するキャパシタとしては電気二重層に限られない。電気二重層キャパシタ、非活性炭電極キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ、疑似容量キャパシタ、ハイブリッドキャパシタなど異なる種類のキャパシタを組み合わせてもかまわない。
次に本実施形態の動作を説明する。
図2に示すように、電力は主電源装置2から発熱体1aに供給されるように構成してあるとともに、発熱体1bに対しても補助電源装置3からも電力を供給可能である。主電源装置2及び補助電源装置3の両方からの電力を同時に加熱部1に供給することで、主電源装置2による供給電力を上回る大量の電力を加熱部1に供給できる。このため、図4に示すように加熱部1の温度上昇時間は、主電源のみを用いるより、主電源装置2と補助電源装置3を同時に用いた方が昇温時間を短くすることができる。
図5を用いて、上述した高速昇温が可能であることと、充電時間が短い構成上の特徴を利用する例を示す。補助電源装置3が十分に充電されていない、例えば朝一番に電源を投入する際の昇温時には、商用電源である主電源装置2からのみ加熱部1へ電力を供給する。そして、加熱部1の温度を高くする必要がない待機状態では主電源装置2から補助電源装置3へ電力を供給し、補助電源装置3を充電をしておく。
そして、次に加熱部1(例えば定着部材)の温度を昇温させる時などの多量の電力を必要とするときには、主電源装置2と共に補助電源装置3の電力を同時に加熱部1へ供給する。加熱部1に投入される総電力を主電源だけの時よりも多く供給することで、短時間で加熱部材の温度を上昇させることができる。さらに、画像形成動作中にも加熱部1へ給電することで、印刷速度の高速化が可能になる。このように、加熱装置の補助電源としてキャパシタを用いることにより、二次電池では得られなかった効果を得ることができる。例えば昇温には約2000W程度の補助電力を約10秒程度給電すると共に、直後の連続印刷中には数百W程度の電力を長く供給したいという状況であるとする。この場合、昇温に発熱体1a、1bを両方使用して大電力で加熱すると共に、連続通紙時には片方の発熱体1aまたは1bだけを使用して電力を低減させる。
また、補助電源装置3から加熱部1の間に補助電源出力電圧を昇圧する昇圧装置を入れており、ヒータへの入力電圧すなわち供給電力を容易に変更することができる。特に本実施形態の構成では、図6に示すように昇圧倍率を複数持ってこれを適宜切り替えることが可能となっており、ジョブ毎、ジョブ中、主電源投入毎など適宜昇圧倍率を切り替えることができ、切り替えも連続的もしくは段階的に適宜設定することができる。なお、図中20は制御装置で、補助電源装置3、充電器4、補助給電制御手段5、昇圧装置8、定着装置10の制御動作を行う。図中21は画像形成装置の動作情報を制御装置20へ供給することを示すブロックである。動作情報としては、例えば画像形成装置の制御やセンサ等のデータ等の種々の情報で有り得る。なお、前記昇圧装置は、電圧を下げる降圧機能を有した昇降圧装置であってもかまわない。
本実施形態は、さらにキャパシタ自体の内部抵抗の検出手段及び静電容量の検出手段を備える。内部抵抗の検出手段は一定の電流を出力させた際の端子間電圧の低下量を測定して算出する。また静電容量は一定の電流で充電もしくは放電する際に所定の電圧変化に必要な時間から算出する。これらについては後述するが、検出手段としてはさまざまな公知の手段を採用し得るので図示を省略する。
なお図6の実線は通常構成による稼働状態を示す。破線はキャパシタの内部抵抗が所定値よりも大きくなっている場合を示す。出力電流は実線よりも破線が低くなっているように、内部抵抗が高い場合には出力電流が低くなるように設定している。長期的な使用によりキャパシタ特性の劣化が主因となって内部抵抗が高くなった場合には、電流を低くしてキャパシタの発熱を小さくし、劣化を抑制する。
また、低温状態では内部抵抗が大きくなるため、これを検出して電流を小さくする制御を入れることとなるが、短期的には内部抵抗が小さくなるため電流を大きくする制御が必要となる。このような短期の抵抗値を検出での制御を防ぐために、内部抵抗だけでなく環境温度も考慮して電流値を制御する構成にしてもよい。環境温度及びキャパシタセル温度が低い場合には内部抵抗が高くなる。
図7は、キャパシタの内部抵抗を測定する具体例を示す図である。キャパシタの内部抵抗は、図示のとおり、一定電流での放電開始時電圧変動ΔV1と完了時の電圧変動ΔV2から測定できる。どちらを利用しても良く、キャパシタの標準規格などでは開始時の電圧変動ΔV1の利用が一般的である。ただし、複写機等の画像形成装置に搭載した状態では、完了時の電圧変動ΔV2の利用が実装の容易性から望ましい。
<実施形態2>
図8は、昇圧倍率の切り替えをジョブ中に実施する形態を示す。定着装置10が冷えている放電初期に高い昇圧倍率を使って昇圧装置8からの出力電圧を高くし、ハロゲンヒータからの出力電力を大きくすることで定着ローラの温度落込を小さくする。また、数十枚程度の連続印刷で装置温度が上がって必要な電力が少なくなると、低い昇圧倍率を選択して昇圧装置8の電圧を下げることで放電時間を長くできる。
図9に示すように、初期の選択パターンである実線と、劣化後の選択パターンである破線のように、放電開始直後の初期は同じ倍率設定とし、キャパシタセル特性を検出した結果に応じて、初期と異なる昇圧倍率のパターン(1点鎖線で示す)に切り替えている。このような構成にすることで初期の大電力供給と長い給電時間をバランスさせることができる。また、複数の昇圧倍率選定パターンを用意しておき、セル特性の変化に応じてパターンを選択する構成としてもよい。
キャパシタは電池と比較して寿命が長いが、長期的には特性が劣化する。特に容量減少と内部抵抗の増加でキャパシタセルの特性劣化が現れる。容量を検知するには充電時間や放電時間が長期でどのように変化しているかを検出すればよい。例えば、初期に1。5Vから2。3Vへの充電に60秒かかっていた場合、劣化が進むと同じ充電電力でも50秒程度に短くなる。また、内部抵抗の劣化は放電開始前の電圧が所定の値であった場合、放電して一定時間経過した昇圧装置8の入力電圧もしくは昇圧装置8の出力電圧が小さくなっている場合などでも検知できる。もしくは図示しないが、ヒータへの放電回路とは別に一定電流を流した場合の端子間電圧低下を検知する回路を有しておいて、内部抵抗の増加を検知する構成でもかまわない。
<実施形態3>
なお、図10に示すとおり、キャパシタからの補助電力を定着装置以外の負荷(図10の例ではモータM)に供給する構成でもかまわない。この場合は商用電源である主電源装置2から供給する電力に余裕ができるため、その分を定着装置10の加熱部1に利用することで定着装置10での使用可能な電力をふやすことができる。なお図中22は一方のモータMの電源装置である。他方のモータMは、補助電源装置3を電源としている。
なお、本実施形態1〜3ではキャパシタからの電力を直接に発熱体へ給電しているが、発熱体のような負荷システム以外の負荷(あるいは負荷システム)に給電する構成でもかまわない。例えば、商用電源から画像形成装置へ電力を供給するのに加えてADF(自動原稿送り装置、あるいは自動原稿読み取り装置)に電力を供給することで、商用電源からの供給電力を越えた電力を画像形成装置全体で利用できる。このため、短時間での立ち上げや印刷速度の向上、電源からの最大消費電力の低減などを実現することが可能である。また、蓄電装置の劣化を抑制する技術であるため、商用電源に加えて電力を供給する構成ではなく、待機時の電力を供給するバックアップ用の電源として利用する構成であってもかまわない。
本実施形態の構成では、昇圧装置8の倍率設定を複数有している。そしてキャパシタの内部抵抗に応じて倍率を変化させることで、キャパシタの劣化を低減することが可能であり、長期に安定した電力供給を行うことで高画質の画像供給を実現することができる。
以上説明してきたように、本発明の実施形態では、キャパシタの内部抵抗が小さい場合には昇圧倍率を高くし、定電力出力時の電流を低減させる。すなわち、キャパシタ特性検知手段による内部抵抗の検知結果が所定の値よりも小さい場合には、昇圧装置8は基準倍率よりも高い倍率に切り替える。また内部抵抗が大きい際には昇圧倍率を低くする。すなわち、キャパシタ特性検知手段による内部抵抗の検知結果が所定の値よりも大きい場合には、昇圧装置8は基準倍率よりも低い倍率に切り替える。
本発明の実施形態のキャパシタ等では、通常は内部抵抗が大きくキャパシタ温度の上がりやすい条件でも容量などの特性劣化が発生しにくく設定する。しかし、内部抵抗が所定値よりも小さい場合には昇圧倍率を高くすると、同じ電力を得る際のキャパシタセルに流れる電流を抑制して発熱量を抑えることができる。あるいは、より大きな電力を得ることが可能になる。一方、内部抵抗が小さくても大電流になりやすい条件では昇圧倍率を維持もしくは低減させる。これにより発熱を抑制することが可能で、劣化を抑制することが可能である。
また本発明の実施形態では、静電容量が小さい場合には昇圧倍率を低くする。これは、定電力出力では低SOC(電池の充電率)での電流増加防止となる。昇圧装置は基準倍率で利用する。静電容量が大きい場合には昇圧倍率を高くする。昇圧装置8は基準倍率よりも高い倍率に切り替える。さらに、キャパシタセルの温度が低い場合には昇圧倍率を低くする。内部抵抗の増加による電流増加の防止につながる。昇圧装置8は基準倍率よりも低い倍率に切り替える。
すなわち、容量や内部抵抗に比較してキャパシタセル温度は、比較的早く容易に正確なデータを取得することができる。このため、キャパシタセルの劣化抑制をより精度良く、かつ低コストで行うことが可能である。そして、上述してきたようなヒータだけでなく、ADFその他のユニットへ給電する補助電源装置としても適用できる。また、電子写真プロセス以外でも、電気を主エネルギー源とする装置に関しても応用が可能である。
本発明は以上説明した実施形態に限定されるものではなく、多くの変形が本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により可能である。
1 :加熱部
1a :主発熱体
1b :補助発熱体
2 :主電源装置
3 :補助電源装置
4 :充電器
5 :補助給電制御手段
8 :昇圧装置
10 :定着装置
14 :金属ローラ基体
20 :制御装置
41 :感光体
42 :帯電装置
43 :ミラー
44 :現像装置
44a :現像ローラ
46 :クリーニング装置
46a :ブレード
47 :転写部
48 :転写装置
49 :レジストローラ
110 :給紙コロ
150 :露光部
Lb :露光光
M :モータ
P :記録媒体
特開2000−315567号公報 特開2003−297526号公報

Claims (6)

  1. キャパシタを有し、商用電源からの電力を蓄電する補助電源、前記キャパシタの内部抵抗及び静電容量を検出するキャパシタ特性検知手段、前記商用電源からの電力供給によって発熱する発熱体、及び前記商用電源からの供給電力に加えて前記補助電源からの電力供給によって稼働する負荷システムを有し、未定着画像を記録媒体に定着させる加熱装置と、
    前記補助電源の出力電圧を昇圧して電力供給するための昇圧装置と、
    を備え、
    前記キャパシタ特性検知手段による前記キャパシタの内部抵抗の検知結果が所定の値よりも小さい場合には、前記昇圧装置は基準倍率よりも高い昇圧倍率に切り替える、
    ことを特徴とする定着装置。
  2. 前記キャパシタ特性検知手段による前記キャパシタの内部抵抗の検知結果が所定の値よりも大きい場合には、前記昇圧装置は基準倍率よりも低い倍率に切り替える、
    ことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記キャパシタ特性検知手段による前記キャパシタの内部抵抗の検知結果が所定の値よりも小さく、かつ、前記キャパシタの静電容量の検知結果が所定の値よりも小さい場合には、前記昇圧装置は基準倍率で利用する、
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の定着装置。
  4. 前記キャパシタ特性検知手段による内部抵抗の検知結果が所定の値よりも小さく、かつ、前記キャパシタの静電容量の検知結果が所定の値よりも大きい場合には、前記昇圧装置は基準倍率よりも高い倍率に切り替える、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の定着装置。
  5. 前記キャパシタ特性検知手段によるキャパシタセル温度の検知結果が所定の値よりも低い場合には、前記昇圧装置は基準倍率よりも低い倍率に切り替える、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の定着装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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