JP5445098B2 - 白色度に優れたカードとその製造方法 - Google Patents
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Description
とくに、磁気ストライプ上に隠蔽層を形成し、磁気ストライプを見えなくすることにより意匠性を向上させたいわゆるオーバープリントカードは国内を中心に広く流通している。
このために磁気ストライプ上に記録された情報を読み取る際に磁気ヘッドで磁気ストライプ領域を擦るために表面保護層の摩耗が発生し、連続して使用すると絵柄層、隠蔽層も摩耗により削られ、さらに摩耗が進むと磁気ストライプの磁気記録層が摩耗し、記録された情報を読み取れなくなる恐れがある。
磁気隠蔽層に使用される隠蔽性顔料としてはアルミニウム粉末、カーボンブラック、酸化チタン、炭酸カルシウム等が適宜使用されるが、中でもアルミニウム粉末が好適に用いられる。
すなわち、基材の片側の面に磁気記録層、隠蔽層、プライマー層、感熱記録層および表面保護層がこの順に積層され、プライマー層が二酸化チタンを含有するような構成において、 磁気記録層上に積層された隠蔽層の表面微小凹凸を吸収するために、この隠蔽層上に二酸化チタンを含有するプライマー層を設け、プライマー層を介して積層された感熱記録層の表面を平滑性の高いものとして、表面保護層を介してサーマルヘッドによる感熱記録層の印字が行われてもサーマルヘッドと感熱記録層との距離が変動することがなく印字適性が大幅に向上するようにすることが出来る。
プラスチックシートをコア基材(1)として、該コア基材の片面にオーバーシート(2)を積層して、表面側のオーバーシート(2)上に磁気テープ(3)を貼着し熱プレスにより両面を面一にしたカード基材(5)の表面側に、隠蔽層(4)、絵柄層(7)、表面保護層(8)をこの順序で設けて磁気ストライプを隠蔽したオーバープリントカードの層構成例である。
この場合のアルミニウム粉末の厚みは1.0〜2.0μmで平均粒径6.0〜8.0μmの範囲のものが通常用いられる。
とくにノンリーフィングタイプを用いた場合には、アルミニウム粉末が塗膜中に一様に分散し、塗膜裏面のカード基材との密着および塗膜表面の絵柄インキ層との密着を阻害することが少ないのでリーフィングタイプを用いた場合に見られる塗膜層内もしくは相間の強度低下を防止することが出来る。
とくに、オーバープリントカードにおいては読取に必要な磁気出力の問題から、カードの磁気ストライプ上に形成することが可能な白色層や隠蔽層等の非磁性層の厚みに制約があるために従来の方法では表面の白色度という点でも充分なデザイン効果を得ることが難しかった。
この効果を図面を参照しながら以下に説明する。図1に従来のカードのアルミニウム粉体を含む隠蔽層の断面模式図を、図2に本発明のカードのアルミニウム粉体を含む隠蔽層の断面模式図をそれぞれ示した。
隠蔽層(4)はアルミニウム粉体を含む透明樹脂層からなり、アルミニウム粉体は通常蒸着アルミニウム箔を粉砕した様々な形状の混在したものが含まれている。図1ではこれらのアルミニウム粉体を円板状のもの(6A)と周囲がギザギザした形状のもの(6B)の2種類に類型化して示してある。
図3は、本発明のオーバープリントカードの層構成を示す断面模式図である。図4は、本発明のオーバープリントカードの製造工程の一例を示す概要図である。説明は図4の工程に沿って行うが本発明のオーバープリントカードに特徴的な事柄を重点に行い一般的な事柄は適宜省略した。
コア基材(1)とオーバーシート(2)との貼り合せは、接着剤を用いずに熱融着によって行っても良いし、接着剤を用いて行っても良い。
代表的には、エンボス加工により記号や文字などを立体的に刻印する適性等から硬質ポリ塩化ビニル樹脂またはポリエステル樹脂(PET−G)のシートが一般に用いられている。コア基材(1)の厚みは通常100〜700μm程度である。
本発明のオーバープリントカードの銀色の隠蔽層(4)の材料となる銀色インキの成分としては、少なくとも、透明樹脂に金属粉体を添加したものを用いる。
透明樹脂としては酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩素化ポリプロピレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、マレイン酸系樹脂、環化ゴム系樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレン樹脂、ABS樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、セルロース系樹脂、ポリ乳酸樹脂やそれらの共重合体等の熱可塑性樹脂、
エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂、紫外線硬化型樹脂等の樹脂等を単独でもしくは2種以上併用して用いることが出来る。
添加する金属粉末としては、比較的安価であること、流通量も多く入手しやすいことのほかに、必要に応じて粉末の形状やリーフィングタイプとノンリーフィングタイプのいずれかをその目的によって選択できることからアルミニウム粉末が好適に用いられる。
含有率が10質量%未満では、隠蔽性が低下するために磁気テープ(3)を隠蔽することが出来ないので隠蔽層(4)の膜厚を厚くする必要があり、30質量%を超えるとインキ中におけるアルミニウム粉末の分散が均一にならない、カード基材に対するインキの密着性が低下する等の問題が発生しやすくなる。
隠蔽層の被膜の厚みは1.0μmから2.5μmの範囲が好適であり、1.5μmから2.0μmの範囲がさらに適している。
樹脂としては、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩素化ポリプロピレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、マレイン酸系樹脂、環化ゴム系樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレン樹脂、ABS樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂、セルロース系樹脂、ポリ乳酸樹脂やそれらの共重合体等の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂、紫外線硬化型樹脂等の樹脂等を単独でもしくは2種以上併用して用いることが出来る。
相溶性やカード基材との密着性の観点からは塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂が好ましい。
含有率が20質量%未満では、隠蔽性が低下するために磁気テープ(3)を隠蔽することが出来ないので白色層(7)の膜厚を厚くする必要があり、70質量%を超えるとインキ中における顔料の分散が均一にならない、カード基材に対するインキの密着性が低下する等の問題が発生しやすくなる。また、白色層の白色度は形成された被膜中の酸化チタンの含有率が60質量%以上になると含有率を上げても白色度が向上しないことが知られている.
印刷は、カード基材に直接印刷する方法と転写フィルム等の中間媒体に印刷してその後に転写を行って形成する間接的な方法のどちらによっても可能である。また、転写による場合は白色層のみ単独で行うことも出来、他の層や絵柄と合わせて行うことも出来る。
白色層(7)の被膜の厚みは他の層の厚みとも関係するが、4.0μmから5.0μmの範囲が好適である。
この場合のインキも基材材質と印刷方法に適合したポリエステル系、アクリル系、塩酢ビ系等の周知のインキを用いることが出来る。
もちろん、必要に応じてカード基材の印刷予定面上にコロナ処理、アンカー処理等の密着向上処理をすることも可能である。
絵柄層の被膜の総厚は印刷方法と絵柄によって決まるが、加工性の点からは0.5μmから1.0μmの範囲であることが好適である。
この表面保護層(9)は、通常熱可塑性樹脂の透明な被膜からなり、使用する熱可塑性樹脂としては、たとえば、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ビニルアルコール樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂やそれらの共重合体等の熱可塑性樹脂が挙げられる。さらにカードの表面保護性能を強化するためにより耐性の優れた硬化性の樹脂を使用することや透明性の高い無機物の充填剤を併用することも可能である。
表面保護層(9)の形成は、印刷方式以外のコーティング方式でも可能であるが表面保護層以外の複数の層形成を一連の工程で行うためには印刷方式が便利である。印刷は、カード基材に直接印刷する方法と転写フィルム等の中間媒体に印刷してその後に転写を行って形成する間接的な方法のどちらによっても可能である。また、転写による場合は表面保護層のみ単独で行うことも出来、他の層や絵柄と合わせて行うことも出来る。
表面保護層(9)の被膜の厚みは他の層の厚みとも関係するが、1.0μmから1.5μmの範囲が好適である。
本発明のオーバープリントカードは磁気ストライプのみならずICチップを備えたカードであっても良いことは勿論である。
<実施例1>
<隠蔽層銀インキ>
・樹脂コート円板状アルミ粉末(試作品:平均粒径5.0μm)15部
・SS8 WAC(東洋インキ製造:塩酢ビ) 85部
<白色層インキ>
・SS8 コンク611白(東洋インキ製造:塩酢ビ+酸化チタン顔料)
<絵柄層インキ>
・FDO HF1(各色)(東洋インキ製造)
<表面保護層塗工剤>
・TT118プロセスワニス(東洋インキ製造:ポリウレタン−塩酢ビ)100部
・UR240B(東洋インキ製造:イソシアネート) 10部
・添加剤180(東洋インキ製造:ポリエチレンワックス) 5部
隠蔽層銀インキを以下の組成に代えた以外は実施例1と同様にしてオーバープリントカードを作成した。
<隠蔽層銀インキ>
・樹脂コートアルミペースト2173A(昭和アルミパウダー)15部
・SS8 WAC(東洋インキ製造:塩酢ビ) 85部
2…オーバーシート
3…磁気テープ(磁気ストライプ)
4…隠蔽層
5…カード基材
6A…アルミニウム粉体
6B…アルミニウム粉体
7…白色層
8…絵柄層
9…表面保護層
Claims (2)
- カード基材上に少なくとも磁気ストライプ、透明樹脂及び金属粉末からなる隠蔽層、白色層がこの順で積層された、磁気ストライプを隠蔽する隠蔽層の上に白色層の印刷を施した白を基調とするオーバープリントカードであって、
隠蔽層に、表面が平滑な円板状であるアルミニウム粉体に透明の樹脂コートが施された、ノンリーフィングタイプで、平均粒子径が5.0〜6.0μmの範囲のアルミニウム粉体を含有した銀色インキを用い、前記透明樹脂は、ポリ酢酸ビニルとその共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂からなり、前記白色層における白色顔料の含有率は、20質量%から70質量%の範囲であることを特徴とするオーバープリントカード。 - 隠蔽層を含む磁気ストライプ上の非磁性層の合計の厚みを10μm未満とし、その中で隠蔽層の厚みを1.5〜2.0μmの範囲とすることを特徴とした請求項1に記載のオーバープリントカード。
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