JP5444764B2 - 車両用保舵状態検出装置 - Google Patents

車両用保舵状態検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5444764B2
JP5444764B2 JP2009049676A JP2009049676A JP5444764B2 JP 5444764 B2 JP5444764 B2 JP 5444764B2 JP 2009049676 A JP2009049676 A JP 2009049676A JP 2009049676 A JP2009049676 A JP 2009049676A JP 5444764 B2 JP5444764 B2 JP 5444764B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steering
power spectrum
steering wheel
driver
threshold value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009049676A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010202048A (ja
Inventor
由佳 大江
正基 千葉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2009049676A priority Critical patent/JP5444764B2/ja
Publication of JP2010202048A publication Critical patent/JP2010202048A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5444764B2 publication Critical patent/JP5444764B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、車両のステアリングホイールの保持状態を検出する技術に関するものである。
車両の運転支援システムの要素技術として、ドライバがステアリングホイールを保持しているか否かを精度良く検出する技術が求められている。例えば、車線維持支援システムLKAS(Lane Keep Assist System)では、ドライバがLKASに過度の依存や過信をしないように、ドライバのハンドル操作が所定時間(例えば5秒)以上無い場合には作動を解除することが技術指針で定められている。そこで、ステアリングホイールの保持状態を正確に検出する技術が種々提案されている。
例えば、特許文献1には、ピニオンに作用するトルクと、ステアリングホイールの操舵角速度とから操舵トルクを算出して、その操舵トルクからステアリングホイールの保持状態を判定する技術が開示されている。また、特許文献2には、ステアリングホイールに振動を加えた場合の振動状態を検出し、その検出結果に基づいて保舵状態を判定する技術が開示されている。
特開平11−147478号公報 特開2007−204005号公報
しかしながら、ステアリングホイールを軽く持っているときと完全に手放し状態であるときで操舵トルクには違いが出ないことが分かっている。そのため、特許文献1のように単に操舵トルクから保舵状態を判定する技術では、ステアリングホイールを軽く持っているのか手放し状態であるのかを精度良く判定することはできない。
また、特許文献2のようにステアリングホイールに振動を加えて振動状態を検出するものにおいては、そのような検出処理を常時行うことができないという問題がある。
したがって、本発明の目的は、ステアリングホイールの保持状態の判定精度を向上させることにある。
本発明の一側面によれば、ドライバのステアリングホイールの保持状態を検出する保舵状態検出装置であって、前記ステアリングホイールに加わる操舵トルクを検出する検出手段と、検出された前記操舵トルクのパワースペクトルを計算する計算手段と、ステアリング機構部の共振周波数におけるパワースペクトル値が第1閾値以上であるときは、ドライバが前記ステアリングホイールを保持していないと判定する判定手段とを有することを特徴とする保舵状態検出装置が提供される。
そして、前記判定手段は、前記共振周波数におけるパワースペクトル値が第1閾値以上であり、かつ、前記共振周波数より低い所定周波数のパワースペクトル値が第2閾値以下であるときに、ドライバが前記ステアリングホイールを保持していないと判定する。
この構成は、手放し状態においてはステアリング機構部の共振周波数でパワースペクトルが増加するという特性を利用するものである。これにより、軽い保舵と手放しとを精度よく判定することができる。
また、低周波域においてはパワースペクトルが低下することを利用して、軽い保舵と手放しを更に精度よく判定することができる。
発明の好適な実施形態によれば、前記判定手段によりドライバが前記ステアリングホイールを保持していないと判定されたときのパワースペクトルと、ドライバが前記ステアリングホイールを保持していると判定されたときのパワースペクトルとに基づいて、前記第1閾値又は前記第2閾値を再設定する再設定手段を更に有することが好ましい。
の構成によれば、閾値を適正化して誤判定を防止することが可能になる。
本発明によれば、ドライバのステアリングホイールの保持状態を検出する保舵状態検出装置であって、前記ステアリングホイールに加わる操舵トルクを検出する検出手段と、検出された前記操舵トルクのパワースペクトルを計算する計算手段と、ステアリング機構部の共振周波数におけるパワースペクトル値が第1閾値以上であるときは、ドライバが前記ステアリングホイールを保持していないと判定する判定手段と、測定モードに移行して前記共振周波数を予め設定する設定手段とを有し、前記設定手段は、前記測定モードにおいて計算したパワースペクトルが最大となる周波数を、前記共振周波数として設定する。
この構成によれば、車両ごとに異なる共振周波数を検出することができる。
本発明の好適な実施形態によれば、前記設定手段は更に、前記第1閾値を、前記測定モードにおいて計算したパワースペクトルの最大値に応じて設定することが好ましい。
この構成によれば、車両ごとに異なる共振周波数でのパワースペクトルを検出し、これに応じた閾値を設定することができる。
本発明の好適な実施形態によれば、路面の段差を検出する段差検出手段と、前記段差検出手段により路面の段差が検出されている間は、前記判定手段による判定を禁止する禁止手段とを更に有することが好ましい。
この構成によれば、段差による外乱の誤判定を防止して、判定精度を向上させることができる。
本発明の好適な実施形態によれば、路面状態を検出する路面状態検出手段と、検出された前記路面状態に応じて前記第1閾値及び第2閾値の少なくともいずれか一方を変更する変更手段とを更に有することが好ましい。
この構成によれば、閾値を適正化して誤判定を防止することが可能になる。
本発明によれば、ステアリングホイールの保持状態の判定精度を向上させることができる。
保舵状態毎のパワースペクトル特性を示す図である。 実施形態に係る保舵状態検出装置の概略構成図である。 実施形態に係る保舵状態検出装置の機能構成を示すブロック図である。 保舵状態検出結果の適用例を説明する図である。 実施形態に係る保舵状態検出処理を示すフローチャートである。 実施形態に係る手放し状態判定処理を示すフローチャートである。 実施形態に係る保舵程度判定処理を示すフローチャートである。 実施形態に係る保舵状態検出処理を示すフローチャートである。 実施形態に係る共振周波数及び閾値設定処理を示すフローチャートである。 ステアリングホイールの保持状態の判定の阻害要因を説明する概念図である。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の実施に有利な具体例を示すにすぎない。また、以下の実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の課題解決手段として必須のものであるとは限らない。
上述したように、本発明の目的は、ステアリングホイールの保持状態の判定精度を向上すること、特に、ステアリングホイールを軽く持っているのか手放し状態であるのかを精度良く判定できるようにすることである。かかる判定を困難にしている要因を、図10の概念図を用いて説明しておく。
周知のとおり、ドライバがステアリングホイール100を操作すると、ステアリング機構200はその操舵トルク(トルクセンサで検出される)に応じた舵角を車輪300に与える。車両走行中、ステアリング機構200には車輪300を介して路面からさまざまな力が加えられる。その力は、路面の摩擦係数、路面の継ぎ目、タイヤ、ホイルアライメント、前輪荷重、車速等によって変化する。また、ステアリング機構200自体も、その特性は機構によって異なるし、経時変化もある。このようなシステムにおいて、ドライバのステアリングホイールの持ち方、ドライバの意図、個人差といった要因が加わる。このような要因が、ステアリングホイールの保持状態を正確に判定することを困難にしている。
本実施形態は、以下の知見に基づいて、操舵トルクの時系列データの周波数スペクトルに対して閾値判定を行うことにより、保舵状態の判定を行うものである。
図1は、保舵状態毎のパワースペクトル特性を示す図である。同図において、横軸は周波数f、縦軸はパワースペクトル密度PSDを示す。グラフA,B,Cはそれぞれ、ドライバによるステアリングホイールの保持状態として、保舵していない場合、軽く保舵した場合、しっかり保舵した場合、の3つのケースを示している。
図1の例においては、20Hz付近においてステアリング系(ステアリング機構部)の共振周波数が現れている。この共振周波数付近では、手放し状態A、軽く手を保舵した状態B、しっかり保舵した状態Cの順にパワースペクトルが高く、それらが明確に区別できる程に差があることが分かる。したがって、この共振周波数域においてパワースペクトルの閾値判定を行うことで保舵状態の判別を行うことが可能である。
また、これらのグラフからも読みとれるように、本件発明者の研究によれば、例えば3Hz以下の低周波数域においても、保舵状態に応じたパワースペクトルの違いが顕著に現れることがわかっている。
ドライバがステアリングホイールを保持していない際には、ドライバに起因しない、路面からの振動などの機械的な要因が操舵トルクの周波数パワーに影響を与える。一方、ドライバがステアリングホイールを軽く保持している場合には、前述の種々の振動をドライバの手が吸収する、すなわちドライバの手がダンパーの役割を担う。また、ドライバがステアリングホイールをしっかり保持している場合には、操舵トルクの周波数パワーはドライバの操作量を示すため、機械的な要因によって変化する場合と比べて、大きく変化する。これらの違いが、例えば3Hz以下の低周波域、及び例えば20Hz付近の共振周波数域において顕著に表れると考えられる。
本発明はこの点に着目してなされたものである。なお、上記の3Hz、20Hzという値は特定の実験によって得られた値にすぎないものであり、使用する車両等によって異なると考えられる。よって、本発明は特定の数値の周波数に限定されるものではない。
図2は、本発明の一実施形態に係る保舵状態検出装置Aの概略構成図である。保舵状態検出装置Aは、車両10に搭載され、ドライバのステアリングホイール11の保持状態を検出する。保舵状態検出装置Aは、ステアリングホイール11に加わる操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ1と、車両10の速度を検出する車速センサ2と、車両10の前輪に負荷される荷重を検出する前輪荷重センサ3と、ドライバを識別するドライバ識別センサ4と、車両10が走行する路面状態を検出する路面センサ5と、モード切替スイッチ6と、各システムのアクチュエータ7とを備える。なお、ドライバ識別センサ4は、ICカードを読み取ることで検出してもよいし、ダッシュボード上に設けられたCCDカメラ等によりドライバを識別してもよい。また、路面センサ5は、車両10が走行する路面状態を検出するセンサ(例えば、CCDカメラ)であり、路面段差や路面粗さ等を検出する。
図3は、保舵状態検出装置Aの機能構成を示すブロック図である。操舵トルクセンサ1で検出された操舵トルクTは、スペクトル解析部20及び保舵状態判定処理部24に入力される。スペクトル解析部20は、所定時間(例えば10ms)分の操舵トルクTの時系列データサンプル(例えば128サンプル)に対してスペクトル解析を行う。スペクトル解析のアルゴリズムには種々の手法を用いることができるが、例えばFFT(Fast Fourier Transform)が好適である。
モード切替スイッチ6は、インストルメントパネル又はその付近に設けられた独立のスイッチでもよいし、イグニッションスイッチの特殊操作によって機能するスイッチとして構成してもよい。測定モード判定部28は、このモード切替スイッチ6の操作によって測定モードが選択されたかどうかを判定する。測定モードが選択された場合は、ステアリング系の共振周波数と、その共振周波数でのスペクトルと比較する第1閾値とを設定する処理が行われる。ここで得られた共振周波数及び第1閾値は、記憶部29に記憶される。
保舵状態判定処理部24は、共振周波数域でのスペクトル成分に対して閾値判定を行うとともに、上述したような低周波域でのスペクトル成分に対して閾値判定を行い、保舵状態の判定を行う。このような閾値判定を行うためには、その閾値判定に供される、スペクトル波形の代表値を求める必要がある。この代表値は、特定の周波数におけるスペクトルパワーの値としてもよいし、各サンプルの平均値としてもよい。本実施形態では、所定数、例えば4点、の周波数におけるスペクトルパワーの和を、代表値とする。保舵状態判定処理部24は、スペクトル成分の代表値を所定の閾値と比較して、その比較結果に基づいて、保舵状態を判定する。
本実施形態では、スペクトル解析部20と保舵状態判定処理部24との間に、LPF処理部21aとBPF処理部21bが設けられる。LPF処理部21aは、低周波域のパワースペクトルを得るためのローパスフィルタ処理を行う。また、BPF処理部21bは、ステアリング系の共振周波数域のパワースペクトルを得るためのバンドパスフィルタ処理を行う。BPF処理部21はその際、共振周波数を含む通過帯域の情報を記憶部29から読み出してフィルタ特性の設計を行う。
閾値設定処理部22は、記憶部29から第1閾値を読み出して、これを共振周波数でのパワースペクトルとの比較する閾値とする。また、記憶部29には低周波域のパワースペクトルに対する第2閾値及び第3閾値も記憶しており、閾値設定処理部22は、記憶部29からこれらを読み出す処理も行う。さらに、閾値設定処理部22は、車速センサ2、前輪荷重センサ3、ドライバ識別センサ4、及び路面センサ5からの入力に基づいて、ステアリングホイール11の保持状態を検出する際に用いられる閾値の設定又は補正を行うことができる。例えば、前輪荷重センサ3からの入力に基づいて、前輪荷重が所定値より大きい場合には、閾値を小さく設定したり、路面センサ5からの入力に基づいて、画像処理によって路面の粗さを検出し、路面粗さが所定値より大きい場合には、閾値を大きく設定したりすることができる。
また、禁止判定処理部23は、路面センサ5によって、車両10が走行する路面における所定の大きさ以上の段差を検出し、この路面段差が検出された場合には、一時的に保舵状態の判定を禁止することができる。これは、路面段差によってステアリングホイール11の操舵トルクに影響が生じるため、ステアリングホイール11の保持状態を正確に検出することができなくなってしまうからである。
図4は、保舵状態検出結果の適用例を説明するための図である。本発明の保舵状態検出装置Aによる保舵状態検出結果は、例えば、車線維持支援システム25、電動パワーステアリングシステム26、横風補償システム27等に適用することができる。ここで、ドライバによるステアリングホイール11の保持状態の判定結果Rについては、しっかり保舵している状態を0、軽く保舵している状態を1、全く保舵していない状態を2とする。
車線維持支援システム25に適用した場合には、調整パラメータであるアシストゲインを、ドライバによるステアリングホイール11の保持状態に応じて設定する。すなわち、保舵状態がR=0である場合にはアシストゲインを小さく、R=1である場合にはアシストゲインを大きく、R=2である場合にはアシストゲインを解除する。
また、電動パワーステアリングシステム26に適用した場合には、調整パラメータであるステアリングモータの粘性特性を、ドライバによるステアリングホイール11の保持状態に応じて設定する。すなわち、保舵状態がR=0である場合には粘性特性を通常に、R=1である場合には粘性特性を小さく、R=2である場合には、粘性特性を大きく設定する。
また、横風補償システム27に適用した場合には、調整パラメータである制御ゲインを、ドライバによるステアリングホイール11の保持状態に応じて設定する。保舵状態がR=0である場合には制御ゲインを通常に、R=1である場合には制御ゲインを小さく、R=2である場合には、制御ゲインを大きく設定する。
このように、ドライバによるステアリングホイール11の保舵状態判定結果は、種々のシステムに適用されうる。
次に、本実施形態における保舵状態検出処理を詳しく説明する。
図5は、本実施形態に係る保舵状態検出処理の動作手順を示すフローチャートである。
はじめに、各センサからの入力処理を行う(ステップS101)。次に、禁止判定処理部23で、路面センサ5の検出結果に基づいて所定値を超える路面段差が検出されたかどうかを判定する(ステップS102)。所定値を超える路面段差が検出されたときは保舵状態の正確な判定は望めないので、そのままステップS110に進む。
ステップS102で所定値を超える路面段差が検出されなければ、処理はステップS103に進む。ステップS103では、全く保舵していない状態、すなわち手放し状態かどうかを判定する手放し状態判定処理が行われる。この処理の詳細は図6を参照して後述する。
ステップS103で手放し状態と判定された場合は(ステップS104、YES)、非保舵であるとしてR=2に設定する(ステップS105)。一方、手放し状態と判定されなかった場合は、保舵の程度を判定する処理が行われる(ステップS106)。この保舵程度判定処理については図7を参照して後述する。
ステップS106で軽い保舵と判定された場合は(ステップS107、YES)、軽い保舵であるとしてR=1に設定する(ステップS108)。そうでなければ、しっかり保舵された状態であるとしてR=0に設定する(ステップS109)。
ここで判定された結果は、車線維持支援システム25等の各システムへ入力される(ステップS110)。本実施形態では、R=0,1,2のいずれか信号が各システムへ入力されることとなる。これらの処理は、車両10のエンジンが停止するまで繰り返し行われる。
図6は、ステップS103の手放し状態判定処理の詳細を示すフローチャートである。まず、操舵トルクセンサ1で検出された操舵トルクTに対して周波数解析処理を行う(ステップS201)。次に、ステアリング系の共振周波数fmchを、記憶部29から読み出す(ステップS202)。
次に、ステップS203で、BPF処理部21bは、共振周波数fmchを中心周波数とする通過帯域のバンドパスフィルタを構成し、スペクトル解析部20で得たスペクトル信号をバンドパスフィルタ処理して、共振周波数域のパワースペクトルPbを算出する。
次に、ステップS204で、ステアリング系の共振周波数fmchでのパワースペクトルに対する第1閾値Pth0を、記憶部29から読み出す。ステップS205では、読み出した第1閾値Pth0について、車速、路面状態、前輪加重等の走行状態に応じた補正を行う。
そして、ステップS206で、算出した共振周波数域のパワースペクトルPbが第1閾値Pth0を超えているかどうかを判定する。共振周波数域のパワースペクトルPbが第1閾値Pth0を超えていれば、処理はステップS207に進む。
ステップS207では、低周波域のパワースペクトルの4点の和PLを算出する。次に、ステップS208で、低周波域のパワースペクトルに対する第2閾値Pth1を、記憶部29から読み出す。ステップS2081では、読み出した第2閾値Pth1について、車速、路面状態、前輪加重等の走行状態に応じた補正を行う。
そして、ステップS209で、ステップS207で算出した低周波域のパワースペクトルの和PLが第2閾値Pth1未満であるかどうかを判定する。低周波域のパワースペクトルの和PLが第2閾値Pth1未満であれば、処理はステップS210に進み、手放し状態(R=2)と判定する。また、そのときの共振周波数のパワースペクトルPbをPbaとして、記憶部29に記憶する(ステップS211)。さらに、そのときの低周波域のパワースペクトルPLをPLaとして、記憶部29に記憶する(ステップS212)。
ステップS206で、共振周波数域のパワースペクトルPbが第1閾値Pth0以下である場合、または、ステップS209で、低周波域のパワースペクトルの和PLが第2閾値Pth1以上である場合は、処理はステップS213に進み、手放し以外の状態と判定する。また、そのときの共振周波数のパワースペクトルPbをPbbとして、記憶部29に記憶する(ステップS214)。さらに、そのときの低周波域のパワースペクトルPLをPLbとして、記憶部29に記憶する(ステップS215)。
次に、ステップS216で、Pbaの最小値とPbbの最大値から新たな第1閾値Pth0を算出し、これを記憶部29に更新記憶する。例えば、新たな第1閾値Pth0は、Pbaの最小値とPbbの最大値との平均値として算出される。
次に、ステップS217で、PLaの最大値とPLbの最小値から新たな第2閾値Pth1を算出し、これを記憶部29に更新記憶する。例えば、新たな第2閾値Pth1は、PLaの最大値とPLbの最小値との平均値として算出される。
図7は、ステップS106における保舵程度判定処理の詳細を示すフローチャートである。まず、操舵トルクセンサ1で検出された操舵トルクTに対して周波数解析処理を行う(ステップS301)。次に、低周波域のパワースペクトルの4点の和PLを算出する(ステップS302)。次に、低周波域のパワースペクトルに対する第3閾値Pth2を、記憶部29から読み出す(ステップS303)。第3閾値Pth2は、図1に示すように、第2閾値Pth1よりも高い値に設定されている。ステップS304では、読み出した第3閾値Pth3について、車速、路面状態、前輪加重等の走行状態に応じた補正を行う。ステップS305ではさらに、ドライバに応じた補正も行う。
そして、ステップS306で、低周波域のパワースペクトルの和PLが第3閾値Pth2未満かどうかを判定する。ここで、低周波域のパワースペクトルの和PLが第3閾値Pth2未満であれば、軽く保舵されている(R=2)と判定し(ステップS307)、そうでなければ、しっかり保舵されている(R=0)と判定する(ステップS308)。
図8は、図5の変形例であり、測定モードの処理を考慮したフローとなっている。すなわち、ステップS102の前に、ステップS401として、測定モード判定部28で、モード切替スイッチ6の状態により測定モードが選択された否かを判定する。ここで測定モードが選択された場合にはステップS102には移行せずステップS402の共振周波数及び閾値設定処理に進む。
図9は、ステップS402の共振周波数及び閾値設定処理の詳細を示すフローチャートである。
まず、操舵トルクセンサ1で検出された操舵トルクTに対して周波数解析処理を行い、パワースペクトルを得る(ステップS501)。次に、そのパワースペクトルが最大となる周波数を、共振周波数fmchとして記憶部29に記憶する(ステップS502)。上述したように、この共振周波数fmchはBPF処理部21bにおける通過帯域の中心周波数となる。
次に、その共振周波数fmchのパワースペクトルPbを算出し、そこから所定値αを減算した値を、第1閾値Pth0として設定し、これを記憶部29に記憶する(ステップS503)。
以上により、測定モードにおける処理として、共振周波数fmch及び第1閾値Pth0の初期値の設定が行われる。
以上説明した実施形態によれば、操舵トルクのパワースペクトルに基づいて、ドライバによるステアリングホイール11の保持状態を精度良く判定することができる。
なお、本実施形態では、操舵トルク閾値及びパワースペクトル閾値を所定値に設定したが、車速センサ2や前輪荷重センサ3等から入力される車両の走行状態を示す情報に基づいて設定されてもよい。これにより、車両10の走行中に時々刻々と変化する車両特性に応じて、各閾値を設定することができる。
A 保舵状態検出装置
1 操舵トルクセンサ
2 車速センサ
3 前輪荷重センサ
4 ドライバ識別センサ
5 路面センサ
6 モード切替スイッチ
7 アクチュエータ
11 ステアリングホイール

Claims (4)

  1. ドライバのステアリングホイールの保持状態を検出する保舵状態検出装置であって、
    前記ステアリングホイールに加わる操舵トルクを検出する検出手段と、
    検出された前記操舵トルクのパワースペクトルを計算する計算手段と、
    ステアリング機構部の共振周波数におけるパワースペクトル値が第1閾値以上であるときは、ドライバが前記ステアリングホイールを保持していないと判定する判定手段と、
    を有し、
    前記判定手段は、前記共振周波数におけるパワースペクトル値が第1閾値以上であり、かつ、前記共振周波数より低い所定周波数のパワースペクトル値が第2閾値以下であるときに、ドライバが前記ステアリングホイールを保持していないと判定することを特徴とする保舵状態検出装置。
  2. 前記判定手段によりドライバが前記ステアリングホイールを保持していないと判定されたときのパワースペクトルと、ドライバが前記ステアリングホイールを保持していると判定されたときのパワースペクトルとに基づいて、前記第1閾値又は前記第2閾値を再設定する再設定手段を更に有することを特徴とする請求項に記載の保舵状態検出装置。
  3. ドライバのステアリングホイールの保持状態を検出する保舵状態検出装置であって、
    前記ステアリングホイールに加わる操舵トルクを検出する検出手段と、
    検出された前記操舵トルクのパワースペクトルを計算する計算手段と、
    ステアリング機構部の共振周波数におけるパワースペクトル値が第1閾値以上であるときは、ドライバが前記ステアリングホイールを保持していないと判定する判定手段と、
    測定モードに移行して前記共振周波数を予め設定する設定手段とを有し、
    前記設定手段は、前記測定モードにおいて計算したパワースペクトルが最大となる周波数を、前記共振周波数として設定することを特徴とする保舵状態検出装置。
  4. 前記設定手段は更に、前記第1閾値を、前記測定モードにおいて計算したパワースペクトルの最大値に応じて設定することを特徴とする請求項3に記載の保舵状態検出装置。
JP2009049676A 2009-03-03 2009-03-03 車両用保舵状態検出装置 Expired - Fee Related JP5444764B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009049676A JP5444764B2 (ja) 2009-03-03 2009-03-03 車両用保舵状態検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009049676A JP5444764B2 (ja) 2009-03-03 2009-03-03 車両用保舵状態検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010202048A JP2010202048A (ja) 2010-09-16
JP5444764B2 true JP5444764B2 (ja) 2014-03-19

Family

ID=42963969

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009049676A Expired - Fee Related JP5444764B2 (ja) 2009-03-03 2009-03-03 車両用保舵状態検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5444764B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9620018B2 (en) 2014-10-17 2017-04-11 Hyundai Motor Company Apparatus and method for controlling lane keeping of vehicle

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013136781A1 (ja) * 2012-03-16 2013-09-19 日産自動車株式会社 運転操作支援装置、運転操作支援方法、把持状態判定方法
JP2014031100A (ja) 2012-08-03 2014-02-20 Toyota Motor Corp 操舵装置及び操舵制御装置
US10099724B2 (en) 2014-01-21 2018-10-16 Continental Automotive Systems, Inc. Road departure protection system
WO2015112709A1 (en) * 2014-01-21 2015-07-30 Continental Automotive Systems, Inc. Road departure protection system
JP2017007484A (ja) * 2015-06-22 2017-01-12 日立オートモティブシステムズ株式会社 自動操舵機能を持つ車両操舵装置
JP2017024512A (ja) * 2015-07-21 2017-02-02 いすゞ自動車株式会社 保舵状態検出装置及び運転支援装置
JP6623770B2 (ja) * 2016-01-12 2019-12-25 いすゞ自動車株式会社 保舵状態検出装置及び保舵状態検出方法
JP6311742B2 (ja) * 2016-05-20 2018-04-18 マツダ株式会社 ドライバ状態検出装置
SE541322C2 (en) * 2016-06-02 2019-07-02 Scania Cv Ab Method and system for determining whether the driver of a vehicle is holding the steering wheel
JP6406761B2 (ja) * 2016-06-30 2018-10-17 本田技研工業株式会社 把持状態検知装置
JP2018067123A (ja) * 2016-10-19 2018-04-26 株式会社東海理化電機製作所 車両運転者の状態検知装置
JP6926705B2 (ja) * 2017-06-14 2021-08-25 株式会社デンソー 把持判定装置、運転支援システム、および、把持判定方法
JP7414653B2 (ja) * 2019-11-06 2024-01-16 株式会社ジェイテクト 操舵状態判定装置
JP6663072B1 (ja) * 2019-12-06 2020-03-11 株式会社ショーワ 保舵判定装置、ステアリング制御装置、及びステアリング装置
JP6679801B1 (ja) * 2019-12-06 2020-04-15 株式会社ショーワ 保舵判定装置、ステアリング制御装置、及びステアリング装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63180565A (ja) * 1987-01-23 1988-07-25 Toyota Motor Corp 電気式パワ−ステアリング装置
JP3884844B2 (ja) * 1997-11-17 2007-02-21 本田技研工業株式会社 車両用操舵装置
JP4360169B2 (ja) * 2003-10-01 2009-11-11 株式会社ジェイテクト 電動パワーステアリング装置
JP4670667B2 (ja) * 2006-02-06 2011-04-13 トヨタ自動車株式会社 操舵装置
JP5194489B2 (ja) * 2007-03-06 2013-05-08 マツダ株式会社 車両用保舵状態検出装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9620018B2 (en) 2014-10-17 2017-04-11 Hyundai Motor Company Apparatus and method for controlling lane keeping of vehicle

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010202048A (ja) 2010-09-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5444764B2 (ja) 車両用保舵状態検出装置
JP3140961B2 (ja) 車両の周辺監視装置
CN104029683B (zh) 用于车道保持辅助特征的方向盘握住检测
JP5141849B2 (ja) 車両走行支援装置
US9453759B2 (en) System for determining vibration characteristics of a motor vehicle
JP4612690B2 (ja) 歩行者保護装置のためのオフセット検出方法
US20140119605A1 (en) Method for Recognizing Traffic Signs
CN111247010B (zh) 确定车辆中的轮胎改变状态
EP2379380B1 (en) Method and system for determining the potential friction between a vehicle tyre and a rolling surface
JP5194489B2 (ja) 車両用保舵状態検出装置
EP3800100B1 (en) Road surface condition estimation apparatus and road surface condition estimation method using the same
EP2695753A2 (en) Tire pressure decrease detection apparatus and method, and computer readable medium therefor
CN103569131B (zh) 用于测量车辆倾斜度的系统和方法
US6720869B2 (en) Tire pneumatic pressure detector
EP3020579B1 (en) Tire pressure decrease detection apparatus, method, and program
JP5567028B2 (ja) 車速信号改竄検知装置,車速抑制装置,車速信号改竄検知方法及び車速抑制方法
US11521436B2 (en) Method and control unit for detecting a damage to a vehicle
JP4513909B2 (ja) 車両走行支援装置
JP4894689B2 (ja) 車両制御装置、車両制御方法及びコンピュータプログラム
US11577679B2 (en) Detection of an impact event
JP5036620B2 (ja) 運転状態判定装置
US20060190143A1 (en) System to measure wheel liftoff
JPH11227490A (ja) 車両の危険運転判定装置
WO2013168209A1 (ja) 蛇行判定装置
EP3756975A1 (en) Method and system to detect a hands on wheel condition in a vehicle provided with an advanced driving assistance system

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20101001

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20101001

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120123

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20120308

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130118

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130509

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130514

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130716

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131126

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131209

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5444764

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees