JP5194489B2 - 車両用保舵状態検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両のステアリングホイルの保持状態を検出する技術に関するものである。
車両のドライバによるステアリングホイルの保持状態を検出する技術は、その検出結果に基づいて、種々のシステムを制御するために不可欠である。例えば、車線維持支援システムLKAS(Lane Keep Assist System)では、ドライバがLKASに過度の依存や過信をしないように、ドライバのハンドル操作が所定時間(例えば5秒)以上無い場合には作動を解除するように、技術指針に定められている。そこで、ステアリングホイルの保持状態を正確に検出する技術が種々提案されている。
例えば、特許文献1に開示されている技術は、ピニオンに作用するトルクと、ステアリングホイルの操舵角速度と、から操舵トルクを算出して、操舵トルクからステアリングホイルの保持状態を算出するものである。
特開平11−147478号公報
しかしながら、従来の技術では、依然として、ステアリングホイルの保持/非保持の判定誤りが多いという問題がある。このため、例えば上記のLKASにおいては、ドライバはステアリングを軽く保持しているにもかかわらず、それが非保持と誤判定されシステムの作動が解除されてしまうといった不具合が多く生じていた。
したがって、本発明の目的は、ステアリングホイルの保持状態の判定精度を向上することにある。
上記課題を解決し、目的を達成するため、請求項1に係る本発明においては、ドライバのステアリングホイルの保持状態を検出する車両用保舵状態検出装置であって、ステアリングホイルに加わる操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、前記操舵トルク検出手段により検出された操舵トルクの時系列データから前記操舵トルクのパワースペクトルを算出するパワースペクトル算出手段と、前記パワースペクトル算出手段によって算出された前記パワースペクトルの予め定められた周波数以下のスペクトル成分の代表値が第1閾値以下である場合、ドライバが前記ステアリングホイルを保持していないと判定する判定手段と、を備えたことを特徴とする車両用保舵状態検出装置が提供される。
請求項1に係る発明によれば、前記パワースペクトルに基づいて、ドライバによる前記ステアリングホイルの保持状態を判定するため、保持状態を精度良く判定することができる。
請求項2に係る発明においては、前記代表値は、前記予め定められた周波数以下のスペクトル成分における所定数のサンプルの和であってもよい。
この構成によれば、前記予め定められた周波数以下のスペクトル成分における所定数のサンプルの和である前記代表値に基づいて、ドライバによる前記ステアリングホイルの保持状態を判定するため、判定精度を向上することができる。
前記第1閾値は、ドライバが前記ステアリングホイルを保持していない際の前記パワースペクトルに基づいて、設定してもよい。この構成によれば、前記第1閾値は、ドライバが前記ステアリングホイルを保持していない際の前記パワースペクトルに基づいて設定されるため、前記第1閾値を適正に設定することで、ドライバによる前記ステアリングホイルの保持状態を判定する精度を向上することができる。請求項に係る発明においては、前記判定手段は、前記パワースペクトル及び前記操舵トルクに基づいて保舵状態を判定するものであって、前記パワースペクトルが前記第1閾値以下であり、かつ、前記操舵トルクが第2閾値以下である場合には、ドライバが前記ステアリングホイルを保持していないと判定してもよい。この構成によれば、前記判定手段は、前記パワースペクトルに加えて、前記操舵トルクによっても、ドライバによる前記ステアリングホイルの保持状態を判定するため、保持状態の判定精度を向上することができる。
請求項に係る発明においては、更に、予め定められた大きさ以上の路面段差を検出する路面段差検出手段を備え、前記路面段差検出手段によって前記路面段差が検出された場合には、前記判定手段による判定を行わないこととしてもよい。この構成によれば、前記前記路面段差が検出された場合には、前記判定手段による判定を行わないため、前記ステアリングホイルの保持状態の判定における信頼性を高めることができる。
請求項に係る発明においては、前記第1閾値は、車両の走行状態に基づいて、設定されてもよい。
請求項に係る発明においては、更に、車両が走行する路面状態を検出する路面状態検出手段を備え、前記第1閾値は、前記路面状態に基づいて、設定してもよい。
請求項に係る発明においては、更に、ドライバを識別するドライバ識別手段を備え、前記第1閾値は、前記ドライバ識別手段によって識別されたドライバ毎に設定されてもよい。
上記の請求項乃至に係る発明によれば、前記第1閾値が種々の条件に基づいて設定されるため、ドライバによる前記ステアリングホイルの保持状態の判定精度を向上することができる。
本発明によれば、ステアリングホイルの保持状態の判定精度を向上することができる。
<全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る車両用保舵状態検出装置Aの概略構成図である。車両用保舵状態検出装置Aは、車両10に搭載され、ドライバのステアリングホイル11の保持状態を検出する。車両用保舵状態検出装置Aは、ステアリングホイル11に加わる操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ1と、車両10の速度を検出する車速センサ2と、車両10の前輪に負荷される荷重を検出する前輪荷重センサ3と、ドライバを識別するドライバ識別センサ4と、車両10が走行する路面状態を検出する路面センサ5と、を備える。なお、ドライバ識別センサ4は、ICカードを読み取ることで検出してもよいし、ダッシュボード12上に設けられたCCDカメラ等によりドライバを識別してもよい。また、路面センサ5は、車両10が走行する路面状態を検出するセンサ(例えば、CCDカメラ)であり、路面段差や路面粗さ等を検出する。
操舵トルクセンサ1は、操舵トルク検出手段として機能し、ドライバ識別センサ4は、ドライバ識別手段として機能する。また、路面センサ5は、車両が走行する路面状態を検出する路面状態検出手段として機能すると共に、予め定められた大きさ以上の路面段差を検出する路面段差検出手段として機能する。
図2は、車両用保舵状態検出装置Aの機能構成を示すブロック図である。操舵トルクセンサ1で検出された操舵トルクTは、スペクトル解析部20及び保舵状態判定処理部24に入力される。スペクトル解析部20は、所定時間(例えば10ms)分の操舵トルクTの時系列データサンプル(例えば128サンプル)に対してスペクトル解析を行う。スペクトル解析のアルゴリズムには種々の手法を用いることができるが、例えばFFT(Fast Fourier Transform)が好適である。スペクトル解析部20は、操舵トルクセンサ1により検出された操舵トルクの時系列データから操舵トルクのパワースペクトルを算出するパワースペクトル算出手段として機能する。
本実施形態は、以下の知見に基づいて、この操舵トルクTの時系列データの周波数スペクトルに対して閾値判定を行うことにより、保舵状態の判定を行うものである。
図3は、保舵状態毎のパワースペクトル特性を示す図である。同図において、横軸は周波数f、縦軸はパワースペクトル密度Pを示す。3本のグラフはそれぞれ、ドライバによるステアリングホイル11の保持状態を、しっかり保舵した場合と、軽く保舵した場合と、保舵していない場合と、の3つのケースを示している。このグラフからも読みとれるように、本件発明者の研究によれば、概ね3Hz以下の低周波数域において、保舵状態に応じた周波数パワーの違いが顕著に現れることがわかっている。
ドライバがステアリングホイル11を保持していない際には、ドライバに起因しない、路面からの振動などの機械的な要因が操舵トルクの周波数パワーに影響を与える。一方、ドライバがステアリングホイル11を軽く保持している場合には、前述の種々の振動をドライバの手が吸収する、すなわちドライバの手がダンパーの役割を担う。また、ドライバがステアリングホイル11をしっかり保持している場合には、操舵トルクの周波数パワーはドライバの操作量を示すため、機械的な要因によって変化する場合と比べて、大きく変化する。これらの違いが、概ね3Hz以下の低周波域において顕著に表れるのである。
したがって、このようなパワースペクトルの低周波成分において、保舵状態の判別が容易に行えるといえよう。本発明はこの点に着目してなされたものである。なお、上記の「3Hz」という値は特定の実験によって得られた値にすぎないものであり、使用する車両等によって異なると考えられる。よって、本発明は特定の数値の周波数に限定されるものではない。
保舵状態判定処理部24は、このような低周波域でのスペクトル成分に対して閾値判定を行い、保舵状態の判定を行う。このような閾値判定を行うためには、その閾値判定に供される、低周波域でのスペクトル波形の代表値を求める必要がある。この代表値は、特定の周波数におけるスペクトルパワーの値としてもよいし、各サンプルの平均値としてもよい。本実施形態では、所定数、例えば4点、の周波数におけるスペクトルパワーの和を、代表値とする。保舵状態判定処理部24は、スペクトル解析部20によって算出されたパワースペクトルの予め定められた周波数以下のスペクトル成分の代表値が第1閾値以下である場合、ドライバがステアリングホイル11を保持していないと判定する判定手段として機能する。
ところで、FFTによって得られるスペクトル波形は振幅変動が大きく、そのままでは閾値判定に適さない場合が多い。そこで、本実施形態では、スペクトル解析部20の次段に、LPF(Low Pass Filtering)処理部21を設け、そこでスペクトル解析部20で得られたスペクトル波形を平滑化するべくローパスフィルタ処理を行う。これは、移動平均法などによるスムージングでもよい。
閾値設定処理部22は、車速センサ2、前輪荷重センサ3、ドライバ識別センサ4、及び路面センサ5からの入力に基づいて、ステアリングホイル11の保持状態を検出する際に用いられる閾値の設定を行うことができる。例えば、前輪荷重センサ3からの入力に基づいて、前輪荷重が所定値より大きい場合には、閾値を小さく設定したり、路面センサ5からの入力に基づいて、画像処理によって路面の粗さを検出し、路面粗さが所定値より大きい場合には、閾値を大きく設定したりすることができる。
また、禁止判定処理部23は、路面センサ5によって、車両10が走行する路面における所定の大きさ以上の段差を検出し、この路面段差が検出された場合には、一時的に保舵状態の判定を禁止することができる。これは、路面段差によってステアリングホイル11の操舵トルクに影響が生じるため、ステアリングホイル11の保持状態を正確に検出することができなくなってしまうからである。
なお、本発明は、ステアリングホイル11の保持状態を検出する装置についての発明ではあるが、係る処理によって検出された保舵状態検出結果は、車線維持支援システム25、電動パワーステアリングシステム26、横風補償システム27などの、種々のシステムに適用することができる。
図4は、保舵状態検出結果の適用例を説明するための図である。本発明の車両用保舵状態検出装置Aによる保舵状態検出結果は、例えば、車線維持システム、電動パワーステアリングシステム、及び横風補償システム等に適用することができる。なお、ドライバによるステアリングホイル11の保持状態の判定結果は、しっかり保舵している状態をR=0、軽く保舵している状態をR=1、全く保舵していない状態をR=2とする。
車線維持システムに適用した場合には、調整パラメータであるアシストゲインを、ドライバによるステアリングホイル11の保持状態に応じて設定する。保舵状態がR=0である場合にはアシストゲインを小さく、R=1である場合にはアシストゲインを大きく、R=2である場合にはアシストゲインを解除する。
また、電動パワーステアリングシステムに適用した場合には、調整パラメータであるモータの制御ゲインを、ドライバによるステアリングホイル11の保持状態に応じて設定する。保舵状態がR=0である場合には粘性特性を通常に、R=1である場合には粘性特性を小さく、R=2である場合には、粘性特性を大きく設定する。
また、横風補償システムに適用した場合には、調整パラメータである制御ゲインを、ドライバによるステアリングホイル11の保持状態に応じて設定する。保舵状態がR=0である場合には制御ゲインを通常に、R=1である場合には制御ゲインを小さく、R=2である場合には、制御ゲインを大きく設定する。
これにより、ドライバによるステアリングホイル11の保舵状態判定結果を種々のシステムに適用することができる。
次に、保舵状態検出処理の詳細について、各実施形態で説明する。
[保舵状態検出処理(第1実施形態)]
図5は、本実施形態に係る保舵状態検出処理の動作手順を示すフローチャートである。ここで、ドライバによるステアリングホイル11の保持状態について、保舵している状態をR=0、保舵していない状態をR=1とする。まず、保舵状態の初期値P0として、保舵していない状態(R=1)を設定する(ステップS101)。
次に、各センサからの入力がされ(ステップS102)、これらの入力情報の内、操舵トルクセンサ1の入力Tに対して、周波数解析が行われる(ステップS103)。次に、操舵トルクセンサ1からの入力Tの低周波数成分Tlowの周波数パワースペクトルの和Pを算出する(ステップS104)。次に、操舵トルク閾値をTth(例えば、0.02)、パワースペクトル閾値をPth(例えば、0.3)に設定する(ステップS105)。ここで設定した閾値に基づいて、操舵トルクの絶対値、パワースペクトルが共に閾値以下であるか否かが判定される(ステップS106)。ステップS106において、両者が共に閾値以下であると判定された場合には、ドライバはステアリングホイル11を保持していないと判定し(ステップS107)、両者が共に閾値より大きいと判定された場合には、ドライバはステアリングホイル11を保持していると判定する(ステップS108)。ここで判定された結果が、車線維持支援システム等の各システムへ入力される(ステップS109)。本実施形態では、R=0又はR=1の信号が各システムへ入力されることとなる。これらの処理は、車両10のエンジンが停止するまで繰り返し行われ、エンジンが停止した場合には、一連の処理を終了する(ステップS110)。
本実施形態によれば、操舵トルクのパワースペクトルに基づいて、ドライバによるステアリングホイル11の保持状態を判定するため、保舵状態を精度良く判定することができる。ドライバによるステアリングホイル11の保持状態判定の際に、操舵トルク及び操舵トルクのパワースペクトルに基づいて判定を行うため、保舵状態を精度良く判定することができる。
なお、本実施形態では、操舵トルク閾値及びパワースペクトル閾値を所定値に設定したが、車速センサ2や前輪荷重センサ3等から入力される車両の走行状態を示す情報に基づいて設定されてもよい。これにより、車両10の走行中に時々刻々と変化する車両特性に応じて、各閾値を設定することができる。
[保舵状態検出処理(第1実施形態−変形例1)]
基本的な処理は、第1実施形態とほぼ変わらないが、本変形例では、車両10の前方に段差があると判定された場合には、ステアリングホイル11の保持状態検出を行わない点で異なる。第1実施形態と同様の処理については、同様の符号を付し、説明を省略する
図6は、本実施形態に係る保舵状態検出処理の動作手順を示すフローチャートである
ステップS102での各センサからの入力には、路面センサ5からの入力が含まれており、所定値以上の路面段差が検出された場合には、ステアリングホイル11の保持状態検出を禁止する(ステップS201)。
大きな路面段差を通過する際には、操舵トルクに変動をもたらすため、保舵状態を正確に検出することができないが、本変形例によれば、係る場合には、保舵状態検出を禁止するため、保舵状態検出の信頼性を高めることができる。
[保舵状態検出処理(第2実施形態)]
第1実施形態では、ステアリングホイル11の保持状態検出に用いられる閾値を、ユーザによって任意に設定される固定値としたが、本実施形態では、この閾値の設定処理に変化を加えている。また、ドライバがステアリングホイル11を保持している状態には、軽く保舵している状態と、しっかり保舵している状態と、があることから両状態間に閾値を設けることで保舵加減をも判定している。
図7は、本実施形態に係る保舵状態検出処理の動作手順を示すフローチャートである。
ここで、保舵状態検出処理がn回目の処理だと仮定し、n回目の保舵状態をR(n)とする。例えば、n回目の保舵状態を示す数式として、保舵している状態をR(n)=0、保舵していない状態をR(n)=1とする。さらに、操舵トルクのみから判断されたn回目の保舵状態をRt(n)とし、パワースペクトルの和Pのみから判断されたn回目の保舵状態をRp(n)とする。
まず、保舵状態の初期値P0を設定する(ステップS301)。本実施形態では、例えば、保舵していない状態(R(n−1)=1)を設定する。次に、各センサから種々の情報が入力され(ステップS302)、この入力情報の内、操舵トルクセンサ1からの入力Tに対して周波数解析処理が行われ(ステップS303)、入力Tの低周波成分Tlowの周波数パワースペクトルの和Pを算出する(ステップS304)。
次に、前回の操舵トルクのみから判定された結果が、保舵状態(Rt(n−1)=0)であるか、非保舵状態(Rt(n−1)=1)であるかを判定する(ステップS305)。前回の判定結果が、保舵状態であると判定された場合には、操舵トルク閾値をTth(例えば、0.02)に設定する(ステップS306)。一方、前回の判定結果が、非保舵状態である、すなわち、Rt(n−1)=1と判定された場合には、操舵トルク閾値をTth’(例えば、0.2)に設定する(ステップS307)。次に、操舵トルクTが、ステップS306又はステップS307で設定した操舵トルク閾値Tth又はTth’以下であるか否かが判定される(ステップS308)。ここで、操舵トルクTが、操舵トルク閾値Tth又はTth’以下であると判定された場合には、Rt(n)=1と設定する(ステップS309)。一方、操舵トルクが、操舵トルク閾値より大きいと判定された場合には、Rt(n)=0と設定する(ステップS310)。つまり、ここでは、操舵トルクTの値のみから判断した保舵状態判定を行っている。
次に、前回のパワースペクトルの和Pのみから判定された結果が、保舵状態(Rp(n−1)=0)であるか、非保舵状態(Rp(n−1)=1)であるかを判定する(ステップS311)。前回の判定結果が、保舵状態であると判定された場合には、第1パワースペクトル閾値をPth1(例えば、0.3)に設定する(ステップS312)。一方、前回の判定結果が、非保舵状態であると判定された場合には、第1パワースペクトル閾値をPth1’(例えば、3)に設定する(ステップS313)。パワースペクトルの和Pが、ステップS312又はステップS313で設定された第1パワースペクトル閾値Pth又はPth’以下であるか否かが判定される(ステップS314)。ここで、パワースペクトルの和Pが第1パワースペクトル閾値以下であると判定された場合には、Rp(n)=1と設定する(ステップS315)。一方、パワースペクトルの和Pが、第1パワースペクトル閾値Pth1又はPth1’より大きいと判定された場合には、Rp(n)=0と設定する(ステップS316)。つまり、ここでは、パワースペクトルの和Pの値のみから判断した保舵状態判定を行っている。
このようにして設定した、操舵トルクTによる保舵状態Rt(n)と、パワースペクトルの和Pによる保舵状態Rp(n)と、が共に非保舵状態であるか否かが判定される(ステップS317)。すなわち、Rt(n)=1かつRp(n)=1であるか否かを判定する。ステップS317において、Rt(n)=1かつRp(n)=1であると判定された場合には、非保舵状態であると判定し(ステップS318)、パワースペクトルの和Pを初期値P0に設定する(ステップS319)。一方、ステップS317において、Rt(n)又はRp(n)の内、少なくとも一方が1でないと判定された場合には、第2パワースペクトル閾値をPth2(例えば、100)に設定する(ステップS320)。次に、パワースペクトルの和PがステップS320で設定した第2パワースペクトル閾値Pth2より小さいか否かが判定される(ステップS321)。ステップS321において、パワースペクトルの和Pが第2パワースペクトル閾値Pth2以下であると判定された場合には、ドライバはステアリングホイル11を軽く保持していると判定する(ステップS322)。一方、ステップS321において、パワースペクトルの和Pが第2パワースペクトル閾値Pth2より大きいと判定された場合には、ドライバはステアリングホイル11をしっかり保持していると判定する(ステップS323)。
このように設定された、ドライバによるステアリングホイル11の保持状態が、各システムへ入力される(ステップS324)。上述の一連の処理は、エンジンが停止されるまで繰り返し行われる(ステップS325)。
本実施形態によれば、前回の判定結果が非保舵状態であるか否かに基づいて、閾値が設定されると共に、操舵トルクTとパワースペクトルの和Pとに基づいて、段階的にドライバによるステアリングホイル11の保持状態を判定するため、正確かつ慎重に判定を行うことができる。
[保舵状態検出処理(第2実施形態−変形例1)]
基本的な処理は、第2実施形態とほぼ変わらないが、本変形例では、閾値設定処理(ステップS306、ステップS307、ステップS311)において、閾値を初期値P0に基づいて設定する点で異なる。第2実施形態と同様の処理については、同様の符号を付し、説明を省略する。
図8は、第2実施形態の変形例1に係る保舵状態検出処理の動作手順を示すフローチャートであり、図7は、第2実施形態の変形例1に係る閾値設定処理を説明するための図である。
まず、第2実施形態と同様に、ステップS301からステップS304までの処理を行う。次に、前回の判定結果が非保舵状態(R=2)であるか否かを判定する(ステップS305)。ステップS305において、前回の判定結果が非保舵状態ではないと判定された場合には、操舵トルク閾値をTth(例えば、0.02)に設定し、第1パワースペクトル閾値をPth1に設定する(ステップS306’)。一方、ステップS305において、前回の判定結果が非保舵状態であると判定された場合には、操舵トルク閾値をTth’(例えば、0.2)に設定し、第1パワースペクトル閾値をPth1’に設定する(ステップS307’)。
ステップS306’及びステップS307’で設定された閾値に基づいて、トルクの絶対値、パワースペクトルが共に各閾値以下であるか否かが判定される(ステップS308)。ステップS308において、両者が共に各閾値以下であると判定された場合には、ドライバはステアリングホイル11を保持していないと判定される(ステップS309)。
一方、ステップS308において、両者が共に各閾値より大きいと判定された場合には、第2パワースペクトル閾値をPth2に設定する(ステップS311’)。ステップS311’で設定された第2パワースペクトル閾値Pth2に基づいて、パワースペクトルが第2パワースペクトル閾値Pth2より大きいか否かが判定される(ステップS312)。ステップS312において、パワースペクトルが第2パワースペクトル閾値Pth2以下であると判定された場合には、ドライバはステアリングホイル11を軽く保持していると判定される(ステップS313)。一方、ステップS312において、パワースペクトルが第2パワースペクトル閾値Pth2より大きいと判定された場合には、ドライバはステアリングホイル11をしっかり保持していると判定される(ステップS314)。その後の処理は、第2実施形態と同様である。
次に、閾値設定処理の詳細について、図9を参照して説明する。図9で示すグラフは、横軸に周波数f、縦軸に特定周波数パワーPを設定し、任意のパワースペクトルのグラフを示している。Pth1、Pth1’、Pth2は、ステップS301で設定した初期値P0にそれぞれα、β、γを加算することによって設定される。例えば、本実施形態のように、P0を0.13と設定した場合には、パワースペクトル閾値は、Pth1=0.13+α、Pth1’=0.13+β、Pth2=0.13+γで算出することができる。
本変形例によれば、閾値を非保舵状態の周波数パワーに任意値(α、β、γ)を加算することで設定するため、非保舵状態の周波数パワーに応じた閾値を設定することができる。これにより、ドライバによるステアリングホイル11の保持状態を正確に判定することができる。
本発明の一実施形態に係る車両用保舵状態検出装置Aの概略構成図である。 一実施形態に係る車両用保舵状態検出装置Aの機能構成を示すブロック図である。 保舵状態毎のパワースペクトル特性を示す図である。 保舵状態検出結果の適用例を説明するための図である。 第1実施形態に係る保舵状態検出処理の動作手順を示すフローチャートである。 第1実施形態の変形例1に係る保舵状態検出処理の動作手順を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る保舵状態検出処理の動作手順を示すフローチャートである。 図7Aから続くフローチャートである。 第2実施形態の変形例1に係る保舵状態検出処理の動作手順を示すフローチャートである。 第2実施形態の変形例1に係る閾値設定処理を説明するための図である。
符号の説明
A 車両用保舵状態検出装置
1 操舵トルクセンサ
2 車速センサ
3 前輪荷重センサ
4 ドライバ識別センサ
5 路面センサ
11 ステアリングホイル
20 スペクトル解析部
21 LPF処理部
22 閾値設定処理部
23 禁止判定処理部
24 保舵状態判定処理部

Claims (7)

  1. ドライバのステアリングホイルの保持状態を検出する車両用保舵状態検出装置であって、
    ステアリングホイルに加わる操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、
    前記操舵トルク検出手段により検出された操舵トルクの時系列データから前記操舵トルクのパワースペクトルを算出するパワースペクトル算出手段と、
    前記パワースペクトル算出手段によって算出された前記パワースペクトルの予め定められた周波数以下のスペクトル成分の代表値が第1閾値以下である場合、ドライバが前記ステアリングホイルを保持していないと判定する判定手段と、
    を備えたことを特徴とする車両用保舵状態検出装置。
  2. 前記代表値は、前記予め定められた周波数以下のスペクトル成分における所定数のサンプルの和であることを特徴とする請求項1に記載の車両用保舵状態検出装置。
  3. 前記判定手段は、前記パワースペクトル及び前記操舵トルクに基づいて保舵状態を判定するものであって、前記パワースペクトルが前記第1閾値以下であり、かつ、前記操舵トルクが第2閾値以下である場合には、ドライバが前記ステアリングホイルを保持していないと判定することを特徴とする請求項1に記載の車両用保舵状態検出装置。
  4. 更に、予め定められた大きさ以上の路面段差を検出する路面段差検出手段を備え、
    前記路面段差検出手段によって前記路面段差が検出された場合には、前記判定手段による判定を行わないことを特徴とする請求項1に記載の車両用保舵状態検出装置。
  5. 前記第1閾値は、車両の走行状態に基づいて、設定されることを特徴とする請求項1に記載の車両用保舵状態検出装置。
  6. 更に、車両が走行する路面状態を検出する路面状態検出手段を備え、
    前記第1閾値は、前記路面状態に基づいて、設定されることを特徴とする請求項1に記載の車両用保舵状態検出装置。
  7. 更に、ドライバを識別するドライバ識別手段を備え、
    前記第1閾値は、前記ドライバ識別手段によって識別されたドライバ毎に設定されることを特徴とする請求項1に記載の車両用保舵状態検出装置。
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