JP6413589B2 - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用操舵装置に関する。
従来、車両の運転の支援を行うシステムが知られている。
たとえば、緊急時に自動運転などの運転支援を停止するシステムも検討されているところ、当該システムでは、ステアリングホイールが保舵されているときに、運転支援を停止することが好ましい。これは、緊急時に運転支援が停止されたとき、即座に手動運転へ移行することができるからである。しかし、運転支援システムは運転者の運転負荷を軽減する上で有効である反面、運転支援システムへの過信などから運転者はステアリングホイールを握っていない(保舵していない)場合がある。このため、運転支援を停止させる際、運転者がステアリングホイールを保舵しているかどうかを検出することが求められる。ステアリングホイールの保舵を検出する手段として、操舵角の時間微分値と操舵トルクとの積とを積算した仕事量に応じて運転者による操舵状態(操舵状態、手放し状態、保舵時状態)を検出する装置が提案されている(たとえば特許文献1を参照)。
特開2004−175122号公報
しかし、操舵トルクを用いて保舵を検出する方法では、車両が直進している場合(ステアリングホイールが中立位置付近に位置して動かない場合)などにおいては、ステアリングホイールの保舵を検出することが困難である。これは、ステアリングホイールが動かない場合には、操舵トルクが発生しないためである。
本発明の目的は、より確実に運転者がステアリングホイールを保舵していることを検出することにある。
上記目的を達成しうる車両用操舵装置は、ステアリングホイールと転舵輪とを結ぶ操舵機構に自動操舵力を付与するアクチュエータと、前記操舵機構の構成要素であるステアリングシャフトの一部分である入力軸と出力軸との間に連結されるトーションバーと、車両状態に応じて演算される目標操舵角に基づき前記自動操舵力の目標値である電流指令値を演算し、前記アクチュエータを制御する制御装置と、を備えている。前記制御装置は、前記自動操舵力を発生させる自動操舵モードと、前記自動操舵力を発生させない手動操舵モードとの間で切り替え可能である。前記制御装置は、自動操舵モードに切り替えられている場合、前記入力軸と前記出力軸との間の位相差に基づき、ステアリングホイールが保舵されていると判定されるとき、自動操舵を継続する。
この構成によれば、入力軸の回転角と、出力軸の回転角との間の位相差に基づきステアリングホイールが保舵されていることを検出することができる。運転者が保舵することにより、たとえば固有振動数が小さくなるため、保舵していないときと比べてより位相差が生じるためである。自動操舵中には運転者がステアリングホイールを保舵していることが好ましく、運転者のステアリングホイールの保舵を検出することができれば、制御装置は自動操舵を継続してもよいと判定することができる。また、入力軸の回転角と出力軸の回転角の位相差によって、運転者の保舵を検出するため、直進中などのステアリング操作のないような状況であっても、より確実に運転者の保舵を検出することができる。
上記の車両用操舵装置において、前記入力軸の回転角を検出する第1のセンサと、前記出力軸の回転角を検出する第2のセンサと、を備えていることが好ましい。前記制御装置は、自動操舵モードに切り替えられているとき、前記入力軸の回転角よりも前記出力軸の回転角の位相が少なくとも1サンプリング時間分進んでいる場合、ステアリングホイールが保舵されている旨検出する。
この構成によれば、入力軸の回転角および出力軸の回転角がそれぞれ検出され、入力軸の回転角の位相は、出力軸の回転角の位相よりも少なくとも1サンプリング時間だけ進んでいる。保舵している場合は、手放し状態と比べて、出力軸の回転角の位相はより進んでいるため、保舵していることをより確実に検出することができる。
上記の車両用操舵装置において、前記制御装置はつぎの3つの検出値を比較することによりステアリングホイールが保舵されているかどうかを判定することが好ましい。すなわち、前記出力軸の回転角と、前記出力軸の回転角から少なくとも1サンプリング時間分だけ進んで検出される前記入力軸の回転角との差の2乗から演算される第1の検出値と、前記出力軸の回転角と、前記出力軸の回転角から少なくとも1サンプリング時間分だけ遅れて検出される前記入力軸の回転角との差の2乗から演算される第2の検出値と、前記出力軸の回転角と、前記出力軸の回転角から少なくとも1サンプリング時間分の2倍だけ遅れて検出される前記入力軸の回転角との差、の2乗から演算される第3の検出値と、を比較することが好ましい。
この構成によれば、第1〜第3の検出値の大小関係や、これらの検出値が閾値よりも小さいか否かによって、運転者のステアリングホイールの保舵を判定することができる。
上記の車両用操舵装置において、前記制御装置は、前記第1の検出値よりも前記第2の検出値が小さい、または前記第3の検出値よりも前記第2の検出値が小さい場合、ステアリングホイールが保舵されていると判定することが好ましい。
この構成によれば、記第1の検出値よりも前記第2の検出値が小さい、または前記第3の検出値よりも前記第2の検出値が小さい場合に保舵していると判定される。前記第1〜第3の検出値がある閾値よりも小さい(より0に近い)場合に、いずれの保舵状態(操舵状態、手放し状態、保舵状態)かを判定するものと比べて、より確実に保舵状態を判定することができる。
上記の車両用操舵装置において、操舵トルクを検出するトルクセンサを備えていることが好ましい。前記制御装置は、手動操舵モードに切り替えられているとき、前記操舵トルクに応じて電流指令値を演算し、当該電流指令値に基づき前記アクチュエータを制御することにより、ステアリングホイールの操舵を補助するアシスト力を発生させる。その一方、前記制御装置は、自動操舵モードに切り替えられているとき、前記トルクセンサを利用して、前記入力軸の回転角および前記出力軸の回転角をそれぞれ検出する。
この構成によれば、トルクセンサによって入力軸の回転角および出力軸の回転角を検出することができる。従来から操舵装置に備えられているトルクセンサを用いることで、追加のセンサを設けることなしに、自動操舵制御装置は運転者の保舵状態を判定することができる。
上記の車両用操舵装置において、前記制御装置は手動操舵モードに切り替えられているときにも、ステアリングホイールが保舵されているかどうかの判定処理を実行してもよい。
この構成によれば、手動操舵時にも検出値は演算されるため、手動操舵から自動操舵へと切り替えた直後から、運転者の保舵状態を判定することができる。
本発明によれば、運転者のステアリングホイールの保舵をより確実に検出できる車両用操舵装置を提供できる。
電動パワーステアリング装置の構成を示すブロック図。 実施形態の電動パワーステアリング装置について電子制御装置および自動操舵装置の構成を示すブロック図。 ステアリングホイール保舵状態ごとの回転角の差異を示すグラフ。 自動操舵制御部の動作を示すフローチャート。
以下、車両用操舵装置を車両の電動パワーステアリング装置(EPS)に具体化した一実施形態について説明する。ここでは、いわゆるデュアルピニオンアシスト型の電動パワーステアリング装置(DP−EPS)を例に挙げる。
図1に示すように、EPS10は運転者のステアリングホイール21の操作に基づいて転舵輪29を転舵させる操舵機構20、運転者のステアリング操作を補助するアシスト機構30、およびアシスト機構30を制御するECU(電子制御装置)40を備えている。
操舵機構20は、ステアリングホイール21およびステアリングホイール21と一体回転するステアリングシャフト22を備えている。ステアリングシャフト22は、ステアリングホイール21と連結されたコラムシャフト23と、コラムシャフト23の下端部に連結されたインターミディエイトシャフト24、およびインターミディエイトシャフト24の下端部に連結された第1ピニオンシャフト25を有している。コラムシャフト23は、ステアリングホイール21側のインプットシャフト23aと、インターミディエイトシャフト24側のロアシャフト23bとが、トーションバー23cの両端にそれぞれ接続されてなる。第1ピニオンシャフト25の下端部25aは、第1ピニオンシャフト25に交わる方向へ延びるラックシャフト26(正確にはそのラック歯26a)に噛合っている。したがって、ステアリングシャフト22の回転運動は、第1ピニオンシャフト25およびラックシャフト26からなる第1ラックアンドピニオン機構27を介してラックシャフト26の軸方向の往復直線運動に変換される。当該往復直線運動が、ラックシャフト26の両端にそれぞれ連結されたタイロッド28を介して左右の転舵輪29にそれぞれ伝達されることにより、転舵輪29の転舵角が変化する。
アシスト機構30は、アシスト力の発生源であるモータ31、モータ31に連結されるウォームシャフト32、ウォームシャフト32と噛み合うウォームホイール33、およびウォームホイール33と一体的に回転する第2ピニオンシャフト34を備えている。第2ピニオンシャフト34の下端部34aはラックシャフト26(正確にはそのラック歯26b)に噛合っている。したがって、第2ピニオンシャフト34の回転運動は、第2ピニオンシャフト34およびラックシャフト26からなる第2ラックアンドピニオン機構27aを介してラックシャフト26の軸方向の往復直線運動に変換される。すなわち、モータ31によりラックシャフト26の軸方向へ向けたアシスト力が付与されることにより、運転者のステアリング操作が補助される。
ECU40は、車載される各種のセンサを通じて取得される各種の情報に基づき、目標アシスト力を演算し、当該アシスト力を発生させるためにモータ31を制御する。また、ECU40は車載されるエンジン制御装置60および自動操舵装置70との間でそれぞれ行われる信号の授受に基づき、手動操舵および自動操舵を行うために、モータ31を制御する。エンジン制御装置60は、各種センサの出力に応じて車両のエンジン(図示しない)の駆動を制御する。
各種のセンサとしては、つぎのようなセンサが設けられている。たとえば、コラムシャフト23には、トルクセンサ50および操舵角センサ51が設けられている。トルクセンサ50は、運転者のステアリング操作に伴いステアリングシャフト22に付与される操舵トルクτに応じた検出信号として、インプットシャフト23aの回転角θU、およびロアシャフト23bの回転角θLに応じた検出信号を生成する。操舵角センサ51は、コラムシャフト23の回転角、すなわちステアリングホイール21の操舵角θsに応じた検出信号を生成する。また、モータ31には、回転角センサ52が設けられている。回転角センサ52は、モータ31の回転軸の回転角θに応じた検出信号を生成する。
ここで、トルクセンサ50について詳しく説明する。トルクセンサ50は、インプットシャフト23aに一体回転可能に連結された環状の第1多極磁石50cと、ロアシャフト23bに一体回転可能に連結された環状の第2多極磁石50dと、第1多極磁石50cの周面に対向して設けられた第1磁気センサ50aと、第2多極磁石50dの周面に対向して設けられた第2磁気センサ50bとを有している。第1磁気センサ50aおよび第2磁気センサ50bとしては、たとえばMR(磁気抵抗効果)センサが用いられる。
運転者のステアリングホイール21の操作に伴って、インプットシャフト23aに操舵トルクτが付与されると、この操舵トルクτがインプットシャフト23aからトーションバー23cを介してロアシャフト23bに伝達される。操舵トルクτがロアシャフト23bに伝達される際には、ロアシャフト23bに捩れ変形が生じる。これにより、インプットシャフト23aとロアシャフト23bとの間には、操舵トルクτに応じた相対的な回転変位が生じる。
インプットシャフト23aが回転するとき、インプットシャフト23aの回転と連動して第1多極磁石50cが回転するため、第1多極磁石50cから第1磁気センサ50aに作用する磁気は変化する。同様に、ロアシャフト23bの回転と連動して第2多極磁石50dが回転するため、第2多極磁石50dから第2磁気センサ50bに作用する磁気は変化する。これらの磁気の変化に対応して、第1磁気センサ50aおよび第2磁気センサ50bは検出信号を生成する。ECU40は、第1磁気センサ50aの検出信号から、インプットシャフト23aの回転角θUを、第2磁気センサ50bの検出信号から、ロアシャフト23bの回転角θLをそれぞれ演算する。ECU40は、インプットシャフト23aの回転角θUとロアシャフト23bの回転角θLの差を計算することで、インプットシャフト23aとロアシャフト23bとの間の相対的な回転変位Δθ(=θU−θL)を演算する。ECU40は、この相対的な回転変位Δθとトーションバー23cのばね定数との積から、操舵トルクτを演算することができる。
図2に示すように、ECU40は、指令制御部41と、アクチュエータ制御部42と、駆動回路43と、電流センサ44と、を有している。指令制御部41は、各種センサの検出信号に基づき、モータ31の制御指令値である電流指令値を演算する。アクチュエータ制御部42は、指令制御部41により演算される電流指令値に基づいてモータ31を制御する。駆動回路43は、車載バッテリ等の電源から供給される直流電流を交流電流に変換するインバータ回路を含み、当該インバータ回路により生成される交流電流をモータ31に供給する。駆動回路43とモータ31との間の給電経路には、電流センサ44が設けられている。電流センサ44は、モータ31に供給される実際の電流値に応じた検出信号を生成して、当該検出信号をアクチュエータ制御部42へ出力する。
また、自動操舵装置70は、自動操舵制御部71と、自動操舵スイッチ72と、保舵判定部73と、警告部74と、を有している。
自動操舵スイッチ72は、運転者により操作される。運転者による自動操舵スイッチ72の操作を通じて、自動操舵制御部71は、自身の動作状態を自動操舵モードと手動操舵モードの間で切り替える。運転者は、たとえば、スイッチをONにすることにより、自動操舵モードを選択し、自動操舵スイッチ72をOFFにすることにより手動操舵モードを選択する。自動操舵モードは、運転者のステアリングホイール21の操作によらずにモータ31からステアリングシャフト22に回転力(自動操舵力)が付与されて、走行状態に応じて操舵角θsが自動的に変化する、いわゆる自動操舵制御が行われるモードである。手動操舵モードは、運転者のステアリングホイール21の操作に応じてモータ31からステアリングシャフト22に回転力(アシスト力)が付与されることにより操舵のアシストが行われる、いわゆる操舵アシスト制御が行われるモードである。
手動操舵モードが選択されているとき、自動操舵制御部71はECU40に対して何らの指令も生成しない。指令制御部41は回転角θU,θLに基づき操舵トルクを演算し、その操舵トルクτに応じて電流指令値を演算する。これに対し、自動操舵モードが選択されているとき、自動操舵制御部71はたとえば車載カメラを通じて得られる車両前方の走行路面の情報、および各種の検出信号(θU,θL,θs,θ)を取り込んで、これらに基づき、目標操舵角を演算する。指令制御部41は、自動操舵制御部71により生成される目標操舵角に基づき電流指令値を演算する。自動操舵スイッチ72を通じて、自動操舵モードが選択された旨検出されるとき、自動操舵制御部71は保舵判定部73へ自動操舵モードが選択された旨を通知する。
保舵判定部73は、自動操舵制御部71から自動操舵モードである旨通知されると、トルクセンサ50から得られる回転角θUおよび回転角θLを直ちに取り込んで記憶する。保舵判定部73は、トルクセンサ50から得られる回転角θU,θLに基づいて、運転者がステアリングホイール21を保舵(保持)しているか否かを判定する。その後、自動操舵モードの実行が継続される間、回転角θU,θLを一定のサンプリング周期(1サンプリング時間t)で取り込む。一例として当該サンプリング周期は10msに設定される。そして、間欠的に記憶される回転角θU,θLに基づいて、保舵判定部73は運転者がステアリングホイール21を保舵しているか否かを判定し、自動操舵制御部71に判定結果を出力する。
警告部74は、自動操舵モードが実行されている際に、運転者がステアリングホイール21を保舵していない場合など、自動操舵モードを継続することが好ましくない場合に、運転者に警告する。
ところで、自動操舵モード中でも、運転者の判断によることなしに、自動操舵装置70が完全に車両を制御して、運転を継続することは好ましくない。むしろ運転者の操縦を補助するシステムとして運用されることが好ましい。たとえば、自動操舵装置70が障害物の存在を認識しなかったために、それを回避するための操舵制御を実行しない場合には、即座に運転者がステアリングホイール21を操舵することが望ましい。そのため、運転者がステアリングホイール21を保舵しているかどうかを判定する必要がある。
本例では、回転角θUと回転角θLとの位相差に基づき保舵判定を行うところ、まず、当該判定の前提となる自動操舵時にインプットシャフト23aの回転角θUとロアシャフト23bの回転角θLとの間に位相差が生じることについて説明する。
自動操舵モードに設定されている場合、自動操舵制御部71からの指令(目標操舵角)に基づいてECU40はモータ31を制御する。モータ31は実際の操舵角θsを目標操舵角に追従させるために、ステアリングシャフト22に回転力(自動操舵力)を付与する。モータ31により付与される回転力は、最初にロアシャフト23bに対して付与される。この後、回転力はロアシャフト23bから少し遅れて、インプットシャフト23aへと伝達される。すなわち、回転角θLに対して、回転角θUの位相は遅れる。この位相の遅れは、インプットシャフト23aにステアリングホイール21が連結されていること、運転者がステアリングホイール21を保舵していること、あるいはロアシャフト23bとの間にトーションバー23cが介在していること等の様々な要因によって発生する。これらの要因の中でも、インプットシャフト23aにステアリングホイール21が連結されていることは、回転角θUの位相遅れの特に大きな要因と考えられる。
ステアリングホイール21がインプットシャフト23aに連結されている場合、ステアリングホイール21の分だけ質量が増加するため、当該質量の増加に応じてインプットシャフト23aの振動特性、代表的には固有周波数が変化する。固有振動数は、一般的には、ばね定数を質量で割った商の平方根で表され、質量が増加すると固有振動数は小さくなることが知られている。そのため、インプットシャフト23aの質量が大きくなるほど、インプットシャフト23aの固有振動数はより小さくなる。固有振動数が小さくなると、ロアシャフト23bから回転力が加わっても、ロアシャフト23bと比べるとインプットシャフト23aは回転しにくくなる。そのため、理想的には、時間が経過するにつれて、回転角θLと回転角θUとの位相の差は大きくなる。
ステアリングホイール21だけでなく、運転者がステアリングホイール21を保舵することによって、インプットシャフト23aの質量が増加することによっても、インプットシャフト23aは回転しにくくなる。また、運転者がステアリングホイール21を保舵することによって、運転者の手がダンパーとして働くことによる影響もある。その他にも、摩擦係数やトーションバー23cの弾性係数などの様々な要因が考えられる。
図3は、主にインプットシャフト23aの質量の増加による振動特性の変化を考慮した場合に、ロアシャフト23bに回転が加わったときの回転角θUおよび回転角θLの時間変化を表している。
図3に実線で示されるように、自動操舵モードが選択されているときは、モータ31により付与される回転力(自動操舵力)によってロアシャフト23bは回転し、回転角θUは時間と共に増加する。
図3に1点鎖線で示されるように、たとえば、自動操舵モード時にステアリングホイール21を保舵していないような、いわゆる手放し状態では、おおよそ1サンプリング時間tだけ回転角θLに比べて回転角θUが遅れている。このため、たとえば時刻nのインプットシャフト23aの回転角θUは、時刻nから1サンプリング時間tだけ前の、時刻n−1のロアシャフト23bの回転角θLとほぼ同じ角度になる。すなわち、時刻nの回転角θUと、時刻n−1の回転角θLとの差を求めると、ほぼ零になる。
また、図3に点線で示されるように、運転者がステアリングホイール21を保舵している状態では、手放し状態と比べてさらにインプットシャフト23aの回転はロアシャフト23bの回転に対して遅れる。その差はおおよそ2サンプリング時間2tである。このため、たとえば時刻nの回転角θUは、時刻nから2サンプリング時間2tだけ前の、時刻n−2の回転角θLとほぼ同じ角度である。すなわち、時刻nの回転角θUから時刻n−2の回転角θLとの差を求めると、ほぼ零になる。
図3に2点鎖線で示されるように、運転者がステアリングホイール21を操舵している状態では、手放し状態や保舵状態とは異なり、回転角θUは回転角θLに比べて位相が進んでいる。言い換えれば、ロアシャフト23bの回転はインプットシャフト23aの回転と比べて1サンプリング時間tだけ遅れている。このため、時刻nの回転角θUは、時刻nから1サンプリング時間tだけ後の、時刻n+1の回転角θLとの差を求めると、ほぼ零となる。
そのため、それぞれの保舵状態(操舵状態、手放し状態、保舵状態)ごとに、保舵状態を検出するための式を立てることができる。ある時刻nのときのロアシャフト23bの回転角θUを回転角θUnと表記し、時刻n−1のときは回転角θU(n−1)と表記する。他の時間、およびインプットシャフト23aについても同様である。保舵判定部73は、次式(1)〜(3)を用いて、保舵状態を示す情報として、検出値α,β,γを演算する。
{θU(n−1)−θLn}^2+{θU(n−2)−θL(n−1)}^2+{θU(n−3)−θL(n−2)}^2+{θU(n−4)−θL(n−3)}^2=α …(1)
{θUn−θL(n−1)}^2+{θU(n−1)−θL(n−2)}^2+{θU(n−2)−θL(n−3)}^2+{θU(n−3)−θL(n−4)}^2=β …(2)
{θUn−θL(n−2)}^2+{θU(n−1)−θL(n−3)}^2+{θU(n−2)−θL(n−4)}^2+{θU(n−3)−θL(n−5)}^2=γ …(3)
ここで、式(1)〜(3)の左辺に回転角θUと回転角θLの差の2乗の項が4つあるのは、1つの項のみで保舵状態を判定する場合、特定のタイミングで瞬間的に異常が発生したときに誤差が大きくなるためであり、かつ誤差の影響を軽減するためでもある。また、2乗和にしているのは、回転角θUと回転角θLとの差をとるときに、回転角θUと回転角θLの差を取ったときの符号の影響を抑制するためであり、かつ誤差の影響も軽減するためでもある。
保舵判定部73は、検出値α,β,γのいずれが0に近いかを判定することによって、保舵状態を判定する。具体的には、検出値α,β,γのいずれが閾値よりも小さいかで保舵を判定することができる。検出値αが閾値よりも小さい場合は、保舵判定部73は、運転者がステアリングホイール21を操舵している操舵状態であると判定する。検出値βが閾値よりも小さい場合には、保舵判定部73は、運転者がステアリングホイール21から手を放している手放し状態であると判定する。検出値γが閾値よりも小さい場合、保舵判定部73は、運転者がステアリングホイール21を保舵している保舵状態であると判定する。
ただし、検出値α,β,γと閾値との比較を通じて保舵状態を判定する場合、保舵判定に困るような状況が想定される。たとえば、検出値α,β,γのいずれも閾値よりも大きい場合には、保舵状態を判定することはできない。また、この場合にはトルクセンサ50そのものに異常が発生していることも想定されるため、保舵状態を判定することは困難である。そのため、保舵判定部73は、検出値αが検出値βよりも小さいときに操舵状態であると判定する。また、保舵判定部73は、検出値γが検出値βよりも小さいときに保舵状態であると判定する。すなわち、検出値αが検出値βよりも小さい(操舵状態)、または検出値γが検出値βよりも小さい(保舵状態)ときに、運転者がステアリングホイール21を保舵していると判定する。保舵判定部73は、検出値αが検出値βと等しいか大きい、または検出値γが検出値βと等しいか大きい場合には、手放し状態と判定する。
つぎに、自動操舵制御部71により実行される自動操舵時の保舵判定処理について、説明する。前提として、自動操舵制御部71の動作状態は、手動操舵モードである。
図4のフローチャートに示されるように、まず、自動操舵制御部71は自動操舵スイッチ72がONされたかどうかを判定する(ステップS1)。運転者は車両の運転状態を通常の手動操舵から、自動操舵へ移行させる場合、自動操舵スイッチ72をONにする。自動操舵制御部71は、自動操舵スイッチ72がONされている場合は、自身の動作状態を手動操舵モードから自動操舵モードへ切り替える(ステップS2)。
つぎに、自動操舵制御部71は、運転者が自分の意思で操舵しているかどうかを判定する(ステップS4)。具体的には、操舵トルクτが閾値thよりも大きいかどうかを判定する(ステップS4)。自動操舵中であっても、運転者が自分の意思でステアリングホイール21を操舵して、車両を運転しているような場合には、自動操舵モードから手動操舵モードへ切り替えることが好ましい。運転者の意思で操舵されている場合にまで、自動操舵を継続することは運転者の要求と一致していないためである。ここで、閾値thは、自動操舵中の車両の振動等によって発生するトルクやセンサの製造ばらつきを考慮して決定される。操舵状態にないと判定された場合(ステップS4でNO)、自動操舵制御部71は、自身の動作状態を自動操舵モードに切り替える、または継続する(ステップS5)。
つぎに、自動操舵制御部71は、時刻nのときの回転角である今回角θLnと、その1つ前にサンプリングした回転角である前回角θL(n−1)との間に偏差があるか否かを判定する(ステップS6)。なお、通常は車両が走行しているとき、車両にわずかに発生する振動等によって、ロアシャフト23bは振動し、当該振動がインプットシャフト23aにまで伝達する。そのとき、回転角θLの位相は変化し、その回転角θLの位相の変化に対応して回転角θUの位相も遅れて変化する。そのため、通常走行している場合には、回転角θLnと回転角θL(n−1)との間に偏差が生じるため、ステップS6で判定(YES)されやすい。
つぎに、自動操舵制御部71は、保舵判定部73により演算される保舵状態を示す情報である検出値α,β,γを取り込む(ステップS7)。つぎに、自動操舵制御部71は、検出値αが検出値βよりも小さいかどうか、または検出値γが検出値βよりも小さいかどうかを判定する(ステップS8)。自動操舵制御部71は、保舵判定条件(α<β,γ<β)が成立する場合(ステップS8でYES)、自動操舵モードを維持し、自動操舵を継続する(ステップS9)。ちなみに、α<βのときは操舵状態、γ<βのときは保舵状態である旨判定される。いずれの状態であれ、運転者はステアリングホイール21を保舵していることにかわりはない。
つぎに、自動操舵制御部71は、目的地へ到達するなどして、車両が停車しているかどうかを判定する(ステップS11)。車両が停車している場合には(ステップS11でYES)、自動操舵スイッチ72をOFFして(ステップ12)、処理を終了する。なお、自動操舵スイッチ72は、運転者によってOFFされることもある。自動操舵スイッチ72がOFFされると、自動操舵制御部71は自動操舵モードを終了して手動操舵モードへと切り替える。
なお、ステップS11でNOの場合、すなわち、車両が停車していないとき、自動操舵制御部71はステップS1へ処理を移行する。
ステップS8でNOの場合、すなわち保舵判定条件が成立しないとき、運転者がステアリングホイール21を保舵していると判定できないため、自動操舵制御部71は、警告部74を介して運転者へ警告し(ステップS10)、ステップS11へ処理を移行する。警告部74による警告から一定時間が経過しても、保舵状態を確認することができない場合、自動操舵制御部71は、たとえばGPSなどによって予め発見してある安全と推測できる場所(路肩など)まで自動操舵を継続し、車両が停車したのちに、自動操舵を手動操舵に切り替えるようにしてもよい。
ステップS6でNOの場合、すなわち、回転角θLnと回転角θL(n−1)との間に偏差が生じていないとき、自動操舵制御部71は保舵判定部73による保舵判定処理をスキップし、ステップS9へ処理を移行する。
ステップS4でYESの場合、すなわち、運転者が自分の意思で操舵しているとき、自動操舵制御部71はステップS12へ処理を移行する。閾値thよりも大きい操舵トルクτが検出される場合は、運転者がステアリングホイール21を操舵しているために、操舵トルクτが生じていると考えられるからである。
ステップS1でNOの場合、すなわち、自動操舵スイッチ72がOFFであるとき、自動操舵制御部71は、指令制御部41の制御状態を手動操舵モードに維持し(ステップS3)、処理を終了する。
本実施形態の効果について説明する。
(1)自動操舵制御部71は、保舵判定部73から得られた運転者のステアリングホイール21の保舵状態を示す情報から、自動操舵を継続するかどうかを判定することができる。保舵判定部73は、検出された回転角θU,θLの位相の違いから、運転者の保舵状態を判定する。すなわち、運転者の保舵状態に応じて、トーションバー23cの上下のシャフト、すなわちインプットシャフト23aとロアシャフト23bの間で振動特性の差異が生じることに基づいて、保舵状態を判定する。このため、より確実に運転者の保舵状態を検出することができる。
たとえば、操舵トルクτから保舵状態を判定しようとすると、車両が直進しているような場合には、運転者はステアリングホイール21を操舵していないために、操舵トルクτはほとんど生じない。そのため、運転者の保舵状態を検出できるのは、運転者がステアリングホイール21を操舵することにより、操舵トルクτが発生したときになる。ところで、より正確にいえば、車両は路面などから振動を受けるため、運転者が操舵しないような直進中であっても微弱な操舵トルクτは検出されうる。しかし、その微弱な操舵トルクτが、運転者が保舵しているために生じたのか、運転者は保舵していないが車両が路面などから振動を受けたために発生した操舵トルクτなのかを判定するのは困難である。これに対して、本実施形態では、路面などから振動を受けた際に、インプットシャフト23aの回転角θUと、ロアシャフト23bの回転角θLとの間には位相差が生じる。この位相差を用いて前出の式(1)〜(3)から検出値α,β,γが演算され、検出値α,β,γの大小関係に基づいて操舵状態、手放し状態、保舵状態のいずれであるかを保舵判定部73は判定できる。
(2)本実施形態では、追加のセンサを設けることなく、ステアリングホイール21の保舵状態を検出することができる。すなわち、トルクセンサ50は、操舵装置であれば、通常備えられている構成であり、トルクセンサ50から運転者の保舵状態を検出することができれば、特別に新しい構成を必要としないため経済的である。
なお、各実施形態は次のように変更してもよい。なお、以下の他の実施形態は、技術的に矛盾しない範囲において、互いに組み合わせることができる。
・本実施形態では、ステップS4で操舵状態にあると判定された場合には、自動操舵スイッチを自動的にOFFにして手動運転モードに切り替えたが、一時的に手動運転モードに切り替えるだけでもよい。たとえば、自動操舵スイッチをONのまま、操舵トルクτが閾値より小さくなった場合に、自動操舵モードを継続するようにしてもよい。
・保舵判定部73は常時駆動していてもよい。このとき、保舵判定部73は、自動操舵モードのときだけでなく手動操舵モードのときにも、保舵判定を行う。すなわち、運転者が自ら手動操舵している場合には、インプットシャフト23aの回転角θUはロアシャフト23bの回転角θLと比べて、位相が進んでいる。また、保舵状態であっても、車両は路面からの振動を受けるため、回転角θUは回転角θLと比べて、位相が遅れる。そのため、手動操舵モードのときから、保舵判定部73が保舵状態を判定しておくことで、自動操舵モードに切り替わった直後にも、保舵判定部73は保舵状態を判定することができる。
・本実施形態では、車両が直進時に路面から受ける微弱な振動によっても、保舵判定部73は保舵状態を判定したが、積極的にステアリングシャフト22を振動させる構成を設けてもよい。たとえば、運転者が不快に感じないほどの微弱な振動(回転)をモータ31が常時発生させると、路面などの外的要因によって振動が発生しない場合であっても、保舵判定部73は回転角θU,θLの位相の違いで保舵状態を判定することができる。
・自動操舵制御部71は、保舵判定部73によって間欠的に演算されている検出値αがある閾値よりも小さいか否かで操舵状態にあるかどうかを判定してもよい。
・本実施形態では、保舵判定部73は検出値αが検出値βよりも小さい、または検出値γが検出値βよりも小さいときに保舵状態と判定したが、検出値αが閾値よりも小さい場合は操舵状態、検出値βが閾値よりも小さい場合には手放し状態、検出値γが閾値よりも小さい場合には保舵状態であると判定するようにしてもよい。
・本実施形態では、検出値α,β,γを式(1)〜(3)によって求めたが、式(1)〜(3)の左辺の項はいくつであってもよい。たとえば、4つより少ない項であってもよいし、4つより多い項であってもよい。
・本実施形態では磁気センサとしてMRセンサを用いたが、ホールセンサであってもよいし、レゾルバであってもよい。また、インプットシャフト23aの回転角θUとロアシャフト23bの回転角θLを測定できるセンサであれば何でもよい。たとえば、ラックシャフト26の軸方向の移動量を検出するポテンショメータであってもよい。
・本実施形態では、トルクセンサ50によってインプットシャフト23aおよびロアシャフト23bの回転角θUおよび回転角θLを検出したが、操舵角センサ51および回転角センサ52によって回転角θU,θLを求めてもよい。すなわち、トーションバー23cの上下で、回転角θU,θLを検出することのできるセンサであれば何でもよい。
・本実施形態では、時刻nの回転角θUと、時刻nから1サンプリング時間tだけ前の、時刻n−1の回転角θLを用いて、式(1)から検出値αを演算したが、1サンプリング時間tに限らない。たとえば、1サンプリング時間tが短いために全ての時刻で検出値α,β,γを演算しなくてもよい場合には、1サンプリング時間tの整数倍の時間ごとに検出値α,β,γを演算すればよい。すなわち、式(1)は、1サンプリング時間tではなく、2サンプリング時間2tで演算してもよいし、3以上のサンプリング時間で演算してもよい。式(2),(3)についても同様である。
・本実施形態では、ECU40と自動操舵装置70を別に設けたが、両者を1つにまとめた制御装置を設けてもよい。
・本実施形態では、RP−EPSに具体化して示したが、これに限らない。たとえば、コラムアシスト式であってもよいし、ラックアシスト式であってもよい。
10…EPS、20…操舵機構、21…ステアリングホイール、22…ステアリングシャフト、23…コラムシャフト、23a…インプットシャフト、23b…ロアシャフト、23c…トーションバー、24…インターミディエイトシャフト、25…ピニオンシャフト、26…ラックシャフト、27…第1ラックアンドピニオン機構、27a…第2ラックアンドピニオン機構、28…タイロッド、29…転舵輪、30…アシスト機構、31…モータ、32…ウォームシャフト、40…ECU、41…指令制御部、42…アクチュエータ制御部、43…駆動回路、44…電流センサ、50…トルクセンサ、51…操舵角センサ、52…回転角センサ、60…エンジン制御装置、70…自動操舵装置、71…自動操舵制御部、72…自動操舵スイッチ、73…保舵判定部、74…警告部。

Claims (4)

  1. ステアリングホイールと転舵輪とを結ぶ操舵機構に自動操舵力を付与するアクチュエータと、
    前記操舵機構の構成要素であるステアリングシャフトの一部分である入力軸と出力軸との間に連結されるトーションバーと、
    車両状態に応じて演算される目標操舵角に基づき前記自動操舵力の目標値である電流指令値を演算し、前記アクチュエータを制御する制御装置と、
    前記入力軸の回転角を検出する第1のセンサと、
    前記出力軸の回転角を検出する第2のセンサと、を備え、
    前記制御装置は、前記自動操舵力を発生させる自動操舵モードと、前記自動操舵力を発生させない手動操舵モードとの間で切り替え可能であって、
    前記制御装置は、自動操舵モードに切り替えられている場合、
    前記入力軸と前記出力軸との間の位相差に基づき、ステアリングホイールが保舵されていると判定されるとき、自動操舵を継続し、
    前記制御装置は、自動操舵モードに切り替えられているとき、前記入力軸の回転角よりも前記出力軸の回転角の位相が少なくとも1サンプリング時間分進んでいる場合、ステアリングホイールが保舵されている旨検出する車両用操舵装置。
  2. ステアリングホイールと転舵輪とを結ぶ操舵機構に自動操舵力を付与するアクチュエータと、
    前記操舵機構の構成要素であるステアリングシャフトの一部分である入力軸と出力軸との間に連結されるトーションバーと、
    車両状態に応じて演算される目標操舵角に基づき前記自動操舵力の目標値である電流指令値を演算し、前記アクチュエータを制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記自動操舵力を発生させる自動操舵モードと、前記自動操舵力を発生させない手動操舵モードとの間で切り替え可能であって、
    前記制御装置は、自動操舵モードに切り替えられている場合、
    前記入力軸と前記出力軸との間の位相差に基づき、ステアリングホイールが保舵されていると判定されるとき、自動操舵を継続し、
    前記制御装置は、
    前記出力軸の回転角と、前記出力軸の回転角から少なくとも1サンプリング時間分だけ進んで検出される前記入力軸の回転角との差の2乗から演算される第1の検出値と、
    前記出力軸の回転角と、前記出力軸の回転角から少なくとも1サンプリング時間分だけ遅れて検出される前記入力軸の回転角との差の2乗から演算される第2の検出値と、
    前記出力軸の回転角と、前記出力軸の回転角から少なくとも1サンプリング時間分の2倍だけ遅れて検出される前記入力軸の回転角との差、の2乗から演算される第3の検出値と、を比較することによりステアリングホイールが保舵されているかどうかを判定する車両用操舵装置。
  3. 請求項に記載の車両用操舵装置であって、
    前記制御装置は、前記第1の検出値よりも前記第2の検出値が小さい、または前記第3の検出値よりも前記第2の検出値が小さい場合、ステアリングホイールが保舵されていると判定する車両用操舵装置。
  4. ステアリングホイールと転舵輪とを結ぶ操舵機構に自動操舵力を付与するアクチュエータと、
    前記操舵機構の構成要素であるステアリングシャフトの一部分である入力軸と出力軸との間に連結されるトーションバーと、
    車両状態に応じて演算される目標操舵角に基づき前記自動操舵力の目標値である電流指令値を演算し、前記アクチュエータを制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記自動操舵力を発生させる自動操舵モードと、前記自動操舵力を発生させない手動操舵モードとの間で切り替え可能であって、
    前記制御装置は、自動操舵モードに切り替えられている場合、
    前記入力軸と前記出力軸との間の位相差に基づき、ステアリングホイールが保舵されていると判定されるとき、自動操舵を継続し、
    前記制御装置は手動操舵モードに切り替えられているときにも、ステアリングホイールが保舵されているかどうかの判定処理を実行する車両用操舵装置。
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