JP6539178B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電動パワーステアリング装置に関するものである。
特許文献1には、道路形状等の情報から設定される操舵角目標値に応じて車両を自動操舵する自動操舵装置が記載されている。この自動操舵装置は、ステアリングホイールと一体に回転するアッパシャフトに歯車を介して操舵用のモータが接続され、このモータを制御することによって自動操舵を行う。
特開平08−337181号公報
特許文献1に記載の自動操舵装置では、モータとステアリングホイールとの間に設けられたアッパシャフトにかかるトルクを検出するように構成されている。このようなトルクを検出する箇所には、トーションバーが用いられる。
特許文献1に記載の自動操舵装置において、自動操舵時にモータが作動すると、ステアリングホイールの慣性とモータの駆動力とによってトーションバーに捩れが生じる。これにより、トーションバーに接続されたステアリングホイールは、トーションバーが捩れた分だけモータの作動に遅れて回転を始める。そして、モータが停止すると、このようにして生じた捩れに対して、トーションバーは自身の弾性力によって捩れを解消しようとする。このとき、ステアリングホイールの慣性によってトーションバーは、捩れが解消した位置を通り越して逆方向に捩れてしまう。トーションバーが逆方向に捩れると、トーションバーはその弾性力によって、捩れを解消しようとするが、ステアリングホイールの慣性によって、捩れが解消した位置を通り越してさらに逆方向に捩れてしまう。このように、トーションバーが捩れを繰り返すことにより、トーションバーに連結されたステアリングホイールが、トーションバーの動きに伴って振動してしまう。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、自動操舵時のステアリングの振動を抑制することを目的とする。
第1の発明は、電動パワーステアリング装置であって、運転者によって操作されるステアリング部材に連結され、運転者によるステアリング部材の操作に伴って回転するステアリングシャフトと、ステアリングシャフトの一部を構成するトーションバーと、トーションバーに作用するトルクを検出するトルクセンサと、トルクセンサの検出信号に基づく操舵補助、又は車両外の情報に基づく自動操舵を選択的に行う電動モータと、自動操舵時に、電動モータを制御する自動操舵制御部と、を備え、自動操舵制御部は、車両の移動目標位置に基づいて設定される舵角目標値とステアリング部材の舵角を検出する舵角検出部によって検出された舵角とに基づいて電動モータを制御するための角速度目標値を演算する角速度目標値演算部と、トルクセンサによって検出されたトルクに基づいてトーションバーの捩れ角を演算し、捩れ角に基づいてトーションバーの捩れを抑制する方向に電動モータを制御するための振動補償信号を演算する振動補償部と、角速度目標値と振動補償信号とに基づいて補正角速度目標値を演算する補正角速度目標値演算部と、ステアリング部材の角速度を演算する角速度演算部と、を有し、電動モータは、補正角速度目標値とステアリング部材の角速度との差に基づいて制御されることを特徴とする。
第1の発明では、電動モータは、角速度目標値とトーションバーの捩れを抑制する方向に電動モータを制御するための振動補償信号とに基づいて制御されるので、トーションバーの捩れを抑制しつつ、自動操舵を行うことができる。また、電動モータは、補正角速度目標値とステアリング部材の角速度との差に基づいて制御される。補正角速度目標値とステアリング部材の角速度との差は、振動補償信号が加味された信号どうしの差になる。これにより、振動補償信号が補正角速度目標値とステアリング部材の角速度との差に与える影響が小さくなるので、制御の安定性が向上する。
第2の発明は、運転者によって操作されるステアリング部材に連結され、運転者によるステアリング部材の操作に伴って回転するステアリングシャフトと、ステアリングシャフトの一部を構成するトーションバーと、トーションバーに作用するトルクを検出するトルクセンサと、トルクセンサの検出信号に基づく操舵補助、又は車両外の情報に基づく自動操舵を選択的に行う電動モータと、自動操舵時に、電動モータを制御する自動操舵制御部と、を備え、自動操舵制御部は、車両の移動目標位置に基づいて設定される舵角目標値とステアリング部材の舵角を検出する舵角検出部によって検出された舵角とに基づいて電動モータを制御するための角速度目標値を演算する角速度目標値演算部と、トルクセンサによって検出されたトルクに基づいてトーションバーの捩れ角を演算し、捩れ角に基づいてトーションバーの捩れを抑制する方向に電動モータを制御するための振動補償信号を演算する振動補償部と、を有し、自動操舵制御部は、角速度目標値と振動補償信号とに基づいて電動モータを制御し、角速度目標値演算部は、舵角目標値と舵角との差に基づいて舵角目標値に舵角が一致するように電動モータを制御するための位置制御目標値を演算する位置制御部と、舵角目標値の単位時間当たりの変化に基づいて目標変化補償信号を演算する目標変化補償部と、を有し、角速度目標値は、位置制御目標値に目標変化補償信号を加算したものであることを特徴とする。
第2の発明では、電動モータは、角速度目標値とトーションバーの捩れを抑制する方向に電動モータを制御するための振動補償信号とに基づいて制御されるので、トーションバーの捩れを抑制しつつ、自動操舵を行うことができる。また、角速度目標値演算部は、舵角目標値とステアリング部材の舵角との差に基づいた位置制御目標値と、舵角目標値の単位時間当たりの変化に基づいた目標変化補償信号と、を加算した角速度目標値に基づいて電動モータを制御するので、舵角目標値の変化に対する追従性が向上する。
第3の発明は、自動操舵制御部は、ステアリング部材の角速度を演算する角速度演算部と、をさらに有し、電動モータは、角速度目標値とステアリング部材の角速度との差に基づいて制御されることを特徴とする。
第3の発明では、電動モータは、舵角に加えて角速度に基づいて制御されるので、制御の精度が向上する。
第4の発明は、自動操舵制御部は、ステアリング部材の角速度を演算する角速度演算部と、角速度目標値とステアリング部材の前記角速度とに基づいて自動操舵目標値を演算する角速度制御部と、をさらに有し、自動操舵制御部は、自動操舵目標値と前記振動補償信号とに基づいて前記電動モータを制御することを特徴とする。
の発明は、角速度目標値演算部は、モータ回転角センサによって検出された電動モータのモータ回転角と、舵角センサによって検出されたステアリング部材の回転角と、に基づいて、ステアリング部材の舵角を演算することを特徴とする。
の発明では、モータ回転角センサは舵角センサに比べて検出周期が短いので、モータ回転角センサによって検出された電動モータのモータ回転角と、舵角センサによって検出されたステアリング部材の回転角と、に基づいて、ステアリング部材の舵角を演算することにより、高精度な舵角を得ることができる。
本発明によれば、自動操舵時のステアリングの振動を抑制することができる。
本発明の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成図である。 本発明の実施形態に係る電動パワーステアリング装置のブロック図である。 本発明の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の舵角制御部のブロック図である。 本発明の実施形態の変形例に係る電動パワーステアリング装置の舵角制御部のブロック図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1から図3を参照して、本発明の実施形態に係る電動パワーステアリング装置100について説明する。
図1に示すように、電動パワーステアリング装置100は、運転者によって操作されるステアリング部材としてのステアリングホイール1に連結され、運転者によるステアリングホイール1の操作(以下、「ステアリング操作」と称する。)に伴って回転する入力シャフト2と、車輪6を転舵するラック軸5に連係する出力シャフト3と、入力シャフト2と出力シャフト3を連結するトーションバー4と、を備える。入力シャフト2、出力シャフト3、及びトーションバー4によってステアリングシャフト7が構成される。
出力シャフト3の下部には、ラック軸5に形成されたラックギヤ5aと噛み合うピニオンギヤ3aが形成される。ステアリングホイール1が操舵されると、ステアリングシャフト7が回転し、その回転がピニオンギヤ3a及びラックギヤ5aによってラック軸5の直線運動に変換され、ナックルアーム14を介して車輪6が転舵される。
電動パワーステアリング装置100は、運転者によるステアリングホイール1の操舵を補助するための動力源である電動モータ10と、電動モータ10の回転を出力シャフト3に減速して伝達する減速機11と、運転者によるステアリング操作に伴う入力シャフト2と出力シャフト3との相対回転によってトーションバー4に作用するトルクを検出するトルクセンサ12と、電動モータ10を制御するコントローラ30と、電動モータ10に流れる電流値を検出する電流センサ10b(図2)と、をさらに備える。
電動モータ10には、電動モータ10の回転角度を取得するモータ回転角センサ10aが設けられる。モータ回転角センサ10aは、レゾルバによって構成される。
減速機11は、電動モータ10の出力軸に連結されるウォームシャフト11aと、出力シャフト3に連結されウォームシャフト11aに噛み合うウォームホイール11bと、からなる。電動モータ10が出力するトルクは、ウォームシャフト11aからウォームホイール11bに伝達されて出力シャフト3に付与される。
運転者によるステアリング操作に伴って入力シャフト2に付与される操舵トルクはトルクセンサ12によって検出され、トルクセンサ12はその操舵トルクに対応する電圧信号をコントローラ30に出力する。コントローラ30は、トルクセンサ12からの電圧信号に基づいて、電動モータ10が出力するトルクを演算し、そのトルクが発生するように電動モータ10の駆動を制御する。このように、電動パワーステアリング装置100は、入力シャフト2に付与される操舵トルクをトルクセンサ12によって検出し、その検出結果に基づいて電動モータ10の駆動をコントローラ30によって制御して運転者のステアリング操作を補助する。
入力シャフト2には、ステアリングホイール1の回転角度である舵角を検出する舵角検出部としての舵角センサ15が設けられる。入力シャフト2の回転角度とステアリングホイール1の舵角とは等しいため、舵角センサ15にて入力シャフト2の回転角度を検出することによってステアリングホイール1の舵角が得られる。舵角センサ15の検出結果はコントローラ30に出力される。
舵角センサ15は、図示しないが、例えば、入力シャフト2と一体に回転するセンターギアと、センターギアに噛み合う2つのアウターギアと、を備え、2つのアウターギアの回転に伴う磁束の変化に基づいて、センターギアの回転角度、すなわち入力シャフト2の回転角度を演算するものである。
コントローラ30は、電動モータ10の動作を制御するCPUと、CPUの処理動作に必要な制御プログラムや設定値等が記憶されたROMと、トルクセンサ12や舵角センサ15等の各種センサが検出した情報を一時的に記憶するRAMと、を備える。
電動モータ10は、上述したように、トルクセンサ12の検出結果に基づいて運転者によるステアリング操作を補助する他に、運転者のステアリング操作によることなく車両外の情報に基づいて自動的に操舵することも可能である。電動モータ10は、トルクセンサ12の検出結果に基づく操舵補助と車両外の情報に基づく自動操舵とを選択的に行う。
運転者による手動操舵から自動操舵への切り換えは、運転者の操作によって自動運転モードが選択されることによって実行される。一方、自動操舵から手動操舵への切り換えは、コントローラ30の介入判定部(図示せず)が運転者によるステアリング操作の介入を判定した場合、あるいは、運転者による選択スイッチの操作によって実行される。
介入判定部は、トルクセンサ12によって検出される操舵トルクに基づいて運転者によるステアリング介入操作を判定する。具体的には、介入判定部は、トルクセンサ12によって検出される操舵トルクが所定値以上となった場合に、運転者によるステアリング介入操作が行われたと判定する。その判定結果はコントローラ30に出力され、コントローラ30は、自動操舵制御を無効にすることで、電動モータ10の制御方法をアシスト制御へ切り換える。
図2に示すように、コントローラ30は、運転者によるステアリング操作時に、各種センサからの検出値に基づいて電動モータ10によるアシスト制御を行うアシスト制御部50と、自動操舵時に各種センサからの検出値に基づいて電動モータ10による自動制御を行う自動操舵制御部60と、を備える。
アシスト制御部50は、トルクセンサ12によって検出された操舵トルクと、車両に設けられた車速センサ16によって検出された車速と、舵角センサ15によって検出されたステアリングホイール1の舵角と、に基づいて、アシスト力目標値を演算する。
自動操舵は、車両の自動運転システム40からの指令信号(舵角目標値)に基づいて行われる。具体的には、自動運転システム40は、車両外の情報として走行中の車線の境界線(白線)を検出し、自車両が車線内の走行を維持するために必要な舵角目標値を演算し、その舵角目標値を自動操舵制御部60に出力する。舵角目標値は、言い換えると、車両の移動目標位置に基づいて設定される。自動操舵制御部60は、舵角センサ15によって検出されたステアリングホイール1の舵角と、自動運転システム40から入力された舵角目標値と、に基づいて、自動操舵目標値を演算する。詳細については、後述する。
コントローラ30は、アシスト力目標値又は自動操舵目標値に基づいて電動モータ10に印加する電流を制御する電流制御部31と、電動モータ10の駆動を制御するための駆動回路32と、をさらに備える。電動パワーステアリング装置100では、電流センサ10bによって検出された電動モータ10の電流値を、電流制御部31に帰還させてフィードバック制御を行う。
次に、図3を参照して、自動操舵制御部60について説明する。図3は、自動操舵制御部60のブロック図である。
自動操舵制御部60は、自動運転システム40から入力された舵角目標値と舵角センサ15によって検出されたステアリングホイール1の舵角とに基づいて、電動モータ10を制御するための角速度目標値を演算する角速度目標値演算部61を備える。
角速度目標値演算部61は、自動運転システム40から出力された舵角目標値と舵角センサ15によって検出されたステアリングホイール1の舵角との差に基づいて舵角目標値にステアリングホイール1の舵角が一致するように電動モータ10を制御するための位置制御目標値を演算する位置制御部62と、自動運転システム40から出力された舵角目標値の単位時間当たりの変化に基づいて目標変化補償信号を演算する目標変化補償部63と、を備える。
位置制御部62によって位置制御目標値を演算するときには、舵角センサ15によって検出されたステアリングホイール1の舵角が用いられる。しかし、舵角センサ15の検出周期は間隔が比較的長く、ステアリングホイール1が素早く操舵された際には、舵角センサ15のみではステアリングホイール1の舵角を精度良く検出することができない。
そこで、位置制御部62は、ステアリングホイール1の舵角をより高精度に検出するために、舵角センサ15よって検出された舵角を、モータ回転角センサ10aにて検出されたモータ回転角を用いて補正することによって高精度舵角を演算する。具体的に説明すると、モータ回転角センサ10aは、舵角センサ15の検出周期よりも短い周期で電動モータ10の回転角変化量であるモータ回転角を検出する。モータ回転角センサ10aで検出されたモータ回転角と減速機11の減速比(出力シャフト3と電動モータ10の減速比)から出力シャフト3の回転角度変化量を得ることができる。したがって、舵角センサ15によって検出される舵角に、モータ回転角センサ10aで検出されるモータ回転角と減速機11の減速比から得られる出力シャフト3の回転角度変化量を加算することによって、短い周期でステアリングホイール1の高精度舵角を演算することができる。これにより、ステアリングホイール1が素早く操舵された際であっても、高精度な舵角を得ることができる。このように、本実施形態では、モータ回転角センサ10aは、舵角検出器の一部として機能する。
このように、電動パワーステアリング装置100では、ステアリングホイール1の舵角は、モータ回転角センサ10aによって検出された電動モータ10のモータ回転角と、舵角センサ15によって検出されたステアリングホイール1の回転角とに基づいて、演算される。これにより、高精度な舵角を得ることができる。なお、例えば、舵角センサ15の検出周期は10msec程度であり、モータ回転角センサ10aの検出周期は1msec以下であるが、舵角センサ15の検出周期が短ければ、舵角センサ15によって検出した舵角のみを用いてもよい。
位置制御部62は、舵角目標値とステアリングホイール1の舵角との差を演算し、この差にPD制御を実施して所定のゲインを乗じることで、ステアリングホイール1の目標とする角速度に相当する位置制御目標値を演算する。ゲインは、具体的には、単位時間の逆数に相当するものである。位置制御部62は、自動運転システム40から出力された舵角目標値に舵角センサ15によって検出されたステアリングホイール1の実際の舵角との差に基づいて、舵角を舵角目標値に一致させるための位置制御目標値を演算する。つまり、位置制御部62は、舵角目標値とステアリングホイール1の実際の舵角との差とに基づいた位置フィードバック制御を行う。
目標変化補償部63は、自動運転システム40から出力された前回の舵角目標値と今回の舵角目標値との差を単位時間(舵角目標値が出力される間隔)で除算し、PID制御を実施することによって、目標変化補償信号を演算する。
角速度目標値演算部61は、位置制御部62によって演算された位置制御目標値に目標変化補償部63によって演算された目標変化補償信号を加算する。これは、舵角目標値の変化に対する追従性を向上させることを目的としている。以下に詳細に説明する。
舵角目標値が急激に変化すると、位置制御部62による制御では、舵角目標値の変化に対して電動モータ10の制御が追従できない(遅れが生じる)ことがある。舵角目標値が実際の舵角よりも大きい状態から実際の舵角よりも小さな状態まで急激に変化する場合を例に説明する。
舵角目標値が変化を始めた時点では、舵角目標値は実際の舵角よりも大きいので、位置制御部62は、ステアリングホイール1の舵角が大きくなるような位置制御目標値を出力する。このため、電動モータ10はステアリングホイール1の舵角が大きくなるように駆動される。位置制御部62は、舵角目標値が減少していても、実際の舵角が舵角目標値よりも小さければ、実際の舵角が舵角目標値と一致するようにステアリングホイール1の舵角が大きくなるような位置制御目標値を出力する。そして、舵角目標値がさらに減少し実際の舵角よりも小さくなると、位置制御部62は、この時点から、舵角目標値に追従するためにステアリングホイール1の舵角が小さくなるような位置制御目標値を出力する。このように、位置制御部62による制御では、舵角目標値が急激に小さくなるような変化が生じても、実際の舵角が舵角目標値と一致するまでステアリングホイール1の舵角が大きくなるような位置制御目標値の出力が続けられるので、遅れが生じやすい。
このため、角速度目標値演算部61は、舵角目標値の変化速度に相当する目標変化補償信号を演算し、位置制御部62によって演算された位置制御目標値に目標変化補償部63によって演算された目標変化補償信号を加算して角速度目標値を生成する。これにより、舵角目標値が急激に変化した場合であっても、目標変化補償部63にて演算された目標変化補償信号によって、舵角目標値の変化が補償される。したがって、位置制御目標値に目標変化補償信号を加算して生成された角速度目標値によって制御を行うことで、位置制御部62にて演算された位置制御目標値のみによって制御を行うよりも舵角目標値の変化に対する追従性が向上する。
自動操舵制御部60は、トルクセンサ12によって検出されたトルクに基づいてトーションバー4の捩れ角を演算し、捩れ角に基づいてトーションバー4の捩れを抑制する方向に電動モータ10を制御するための振動補償信号を演算する振動補償部70をさらに備える。
振動補償部70は、トルクセンサ12によって検出されたトルクからトーションバー4の捩れ角を演算する捩れ角演算部71を備える。振動補償部70は、捩れ角演算部71によって演算された捩れ角にPD制御を実施し振動補償信号を演算する。
振動補償信号は、ステアリングホイール1の慣性とトーションバー4のばね性とに起因して発生するステアリングホイール1の振動を抑制するための信号である。ここで、ステアリングホイール1の慣性とトーションバー4のばね性とに起因して発生するステアリングホイール1の振動について、具体的に説明する。
自動操舵時に、電動モータ10が作動すると、電動モータ10の回転は減速機11を介して出力シャフト3に伝達される。出力シャフト3が回転すると、トーションバー4及び入力シャフト2を介してステアリングホイール1が回転する。このとき、トーションバー4はばね性を有しており、かつ、ステアリングホイール1にはその場に留まろうとする慣性が働くので、出力シャフト3が回転を始めるとトーションバー4に捩れが生じる。そして、ステアリングホイール1は、トーションバー4が捩れた分だけ出力シャフト3に遅れて回転を始める。その後、電動モータ10が停止しても、ステアリングホイール1は、トーションバー4のばね力とステアリングホイールの慣性によって回転を続け、トーションバー4の捩れが解消した位置を超えてトーションバー4を逆方向に捩る。このようにして、トーションバー4が逆方向に捩れると、舵角センサ15によって検出された舵角と舵角目標値との間に差が生じる。これにより、電動モータ10は、この差を無くすために、出力シャフト3を逆方向に回転させるように作動する。これと同時に、トーションバー4はそのばね力によって、再びトーションバー4自身の捩れを解消しようと逆方向に回転する。そして、電動モータ10は、舵角目標値になると停止するが、ステアリングホイール1は、トーションバー4の捩れが解消した位置になってもその慣性によって回転を続け、トーションバー4をさらに逆方向に捩ってしまう。このような動作が繰り返されることで、ステアリングホイール1が振動する。
振動補償部70は、このような振動を抑制するために、振動補償信号を電動モータ10に対して出力する。具体的には、振動補償部70は、出力シャフト3が左方向に回転してトーションバー4に捩れが生じているときには、トーションバー4の捩れ角の大きさに応じてトーションバー4の捩れを抑制する方向、つまり、出力シャフト3の左方向への回転を抑制するような振動補償信号を電動モータ10に出力する。これにより、電動モータ10の左回転方向へのトルクが抑制されるので、トーションバー4の捩れが抑制される。したがって、ステアリングホイール1の慣性とトーションバー4の捩れに起因して発生するステアリングホイール1の振動が抑制される。同様に、振動補償部70は、出力シャフト3が右方向に回転してトーションバー4に捩れが生じているときには、トーションバー4の捩れ角に応じてトーションバー4の捩れを抑制する方向、つまり、出力シャフト3の右方向への回転を抑制するような振動補償信号を電動モータ10に出力する。これにより、電動モータ10の右回転方向へのトルクが抑制されるので、トーションバー4の捩れが抑制される。したがって、ステアリングホイール1の慣性とトーションバー4の捩れに起因して発生するステアリングホイール1の振動が抑制される。振動補償信号は、捩れ角演算部71によって演算された捩れ角が大きければ、その分、トーションバー4を捩る方向への電動モータ10の回転(トルク)を抑制するような信号になるように演算される。つまり、振動補償信号は、捩れ角の大きさに応じた値に演算されるとともに、電動モータ10に対して捩れを打ち消す方向に作用するので、トーションバー4の捩れを精度良く抑制できる。
自動操舵制御部60は、角速度目標値演算部61によって演算された角速度目標値と振動補償部70によって演算された振動補償信号とに基づいて補正角速度目標値を演算する補正角速度目標値演算部としての加算器64と、モータ回転角センサ10aによって検出されたモータ回転角からステアリングホイール1の角速度を演算する角速度演算部65と、加算器64によって演算された補正角速度目標値と角速度演算部65によって演算されたステアリングホイール1の角速度とに基づいて電動モータ10を制御するための自動操舵目標値を生成する角速度制御部66と、をさらに備える。
加算器64は、角速度目標値に振動補償信号を加算して、補正角速度目標値を演算する。
角速度演算部65は、モータ回転角センサ10aによって検出された単位時間あたりのモータ回転数から電動モータ10の回転軸の角速度を演算する。さらに、角速度演算部65は、電動モータ10の回転軸の角速度に減速機11の減速比を除算することによって、ステアリングホイール1の角速度を演算する。このようにして角速度演算部65によって演算されたステアリングホイール1の角速度は、ステアリングホイール1の実際の角速度に相当する。なお、ステアリングホイール1の角速度は、舵角センサ15の検出周期が短ければ、舵角センサ15よって検出された舵角を基に演算してもよい。
角速度制御部66は、加算器64によって演算された補正角速度目標値と角速度演算部65によって演算されたステアリングホイール1の角速度との差に基づいて電動モータ10を制御するための自動操舵目標値を生成する。具体的には、角速度制御部66は、これらの差にPID制御を実施して自動操舵目標値を生成する。角速度制御部66は、加算器64によって演算された補正角速度目標値と角速度演算部65によって演算されたステアリングホイール1の角速度との差に基づいて、補正角速度目標値にステアリングホイール1の実際の角速度が一致するように電動モータ10を制御するための自動操舵目標値を生成する。つまり、角速度制御部66は、ステアリングホイール1の角速度の目標値とステアリングホイール1の実際の角速度との差に基づいた速度フィードバック制御を行う。
自動操舵制御部60では、加算器64によって角速度目標値演算部61によって演算された角速度目標値に振動補償部70によって演算された振動補償信号が加算されて補正角速度目標値が演算される。このようにして演算された補正角速度目標値は、目標値として角速度制御部66に入力される。角速度制御部66は、加算器64によって演算された補正角速度目標値と角速度演算部65によって演算されたステアリングホイール1の実際の角速度との差に基づいて補正角速度目標値にステアリングホイール1の実際の角速度が一致するように電動モータ10を制御するための自動操舵目標値を生成する。角速度目標値演算部61によって演算された角速度目標値と角速度演算部65によってフィードバックされた角速度との差は、振動補償信号が加算された信号どうしの差になるので、差が比較的小さな値となる。これにより、角速度演算部65における制御は安定したものとなる。なお、図4に示すように、電動モータ10を角速度制御部66によって演算された自動操舵目標値に振動補償部70によって演算された振動補償信号が加算した信号に基づいて制御してもよい。
以上のように構成された自動操舵制御部60による自動操舵について説明する。
角速度目標値演算部61に自動運転システム40からの舵角目標値が入力されると、角速度目標値演算部61は、舵角目標値に舵角センサ15によって検出された舵角が一致するように電動モータを制御するための角速度目標値を演算する。これと並行して、角速度演算部65は、モータ回転角センサ10aによって検出されたモータの回転角からステアリングホイール1の角速度を演算する。
角速度制御部66は、角速度目標値演算部61によって演算された角速度目標値と角速度演算部65によって演算されたステアリングホイール1の角速度との差に基づいて、角速度目標値にステアリングホイール1の実際の角速度が一致するように電動モータ10を制御するための自動操舵目標値を演算する。自動操舵目標値は電流制御部31に入力されて、駆動回路32を介して電動モータ10が制御される。電動モータ10は、ステアリングホイール1の角速度が舵角目標値になるように減速機11を介してステアリングシャフト7を回転させる。
このようにして、電動モータ10が回転を始めると、上述のようにステアリングホイール1の慣性とトーションバー4のばね性に起因してトーションバー4が捩れる。トーションバー4が捩れるとトルクセンサ12によってトルクが検出され、このトルクが振動補償部70の捩れ角演算部71に入力される。捩れ角演算部71は、トーションバー4の捩れ角を演算する。振動補償部70は、この捩れ角に基づいてトーションバー4の捩れを抑制する方向に電動モータ10を制御する振動補償信号を演算する。振動補償部70によって演算された振動補償信号は、加算器64において角速度目標値演算部61によって演算された角速度目標値に加算され、補正角速度目標値として角速度制御部66に入力される。角速度制御部66は、加算器64によって演算された補正角速度目標値と角速度演算部65によって演算されたステアリングホイール1の実際の角速度との差に基づいて、電動モータ10を制御するための自動操舵目標値を演算する。このように、電動モータ10は、振動補償部70によって演算された振動補償信号が加算された自動操舵目標値によって、トーションバー4の捩れ角の大きさに応じてトーションバー4の捩れを抑制する方向に制御されつつ、ステアリングホイール1の角速度が舵角目標値になるように制御される。言い換えると、電動モータ10は、トーションバー4の捩れ角の大きさに応じた分だけ回転方向のトルクを抑制されながら、ステアリングホイール1の角速度が舵角目標値になるように制御される。これにより、ステアリングホイール1の慣性とトーションバー4のばね性に起因して発生するステアリングホイール1の振動を抑制することができる。
以上の実施形態によれば、以下の効果を奏する。
電動パワーステアリング装置100では、自動操舵制御部60は、角速度目標値演算部61によって演算された角速度目標値と振動補償部70によって演算された捩れ角に基づいてトーションバー4の捩れを抑制する方向に電動モータ10を制御する振動補償信号とに基づいて電動モータを制御する。これにより、電動モータ10は、トーションバー4の捩れ角に基づいて回転方向のトルクを抑制されながら、ステアリングホイール1の角速度が舵角目標値になるように制御される。したがって、ステアリングホイール1の慣性とトーションバー4のばね性に起因して発生するステアリングホイール1の振動を抑制することができる。
電動パワーステアリング装置100では、自動操舵制御部60は、ステアリングホイール1の角速度を演算する角速度演算部65、をさらに備える。これにより、電動モータ10は、角速度目標値とステアリングホイール1の角速度との差に基づいて制御される。つまり、電動モータ10は舵角に加えて角速度に基づいて制御されるので、制御の精度が向上する。
角速度目標値と振動補償信号とを加算器64によって加算して補正角速度目標値を演算した後、角速度制御部66において補正角速度目標値とステアリングホイール1の角速度との差に基づいて自動操舵目標値を生成する。角速度目標値に振動補償信号が加算された補正角速度目標値と、ステアリングホイール1の実際の角速度と、の差は、振動補償信号が加算(加味)された信号どうしの差になるので、加算器64を角速度制御部66よりも後の位置に設けた場合に比べて、その差が小さくなる。これにより、振動補償信号が補正角速度目標値とステアリング部材の角速度との差に与える影響が小さくなるので、角速度演算部65における制御の安定性が向上する。
角速度目標値演算部61は、舵角目標値とステアリングホイール1の舵角との差に基づいて舵角目標値に舵角が一致するように電動モータ10を制御するための位置制御目標値に、舵角目標値の単位時間当たりの変化に基づいた目標変化補償信号を加算した角速度目標値に基づいて電動モータ10を制御するので、舵角目標値の変化に対する追従性が向上する。
以上のように構成された本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。
電動パワーステアリング装置100は、運転者によって操作されるステアリング部材(ステアリングホイール1)に連結され、運転者によるステアリング部材(ステアリングホイール1)の操作に伴って回転するステアリングシャフト7と、ステアリングシャフト7の一部を構成するトーションバー4と、トーションバー4に作用するトルクを検出するトルクセンサ12と、トルクセンサ12の検出信号に基づく操舵補助、又は車両外の情報に基づく自動操舵を選択的に行う電動モータ10と、自動操舵時に、電動モータ10を制御する自動操舵制御部60と、を備え、自動操舵制御部60は、車両の移動目標位置に基づいて設定される舵角目標値とステアリング部材(ステアリングホイール1)の舵角を検出する舵角検出部(舵角センサ15、モータ回転角センサ10a)によって検出された舵角とに基づいて電動モータ10を制御するための角速度目標値を演算する角速度目標値演算部61と、トルクセンサ12によって検出されたトルクに基づいてトーションバー4の捩れ角を演算し、捩れ角に基づいてトーションバー4の捩れを抑制する方向に電動モータ10を制御するための振動補償信号を演算する振動補償部70と、を有し、自動操舵制御部60は、角速度目標値と振動補償信号とに基づいて電動モータ10を制御することを特徴とする。
この構成によれば、電動モータ10は、角速度目標値とトーションバー4の捩れを抑制する方向に電動モータ10を制御するための振動補償信号とに基づいて制御されるので、トーションバー4の捩れを抑制しつつ、自動操舵を行うことができる。よって、自動操舵時に、ステアリングホイール1の慣性とトーションバー4のばね性に起因して発生するステアリングホイール1の振動を抑制することができる。
また、電動パワーステアリング装置100は、自動操舵制御部60は、ステアリング部材(ステアリングホイール1)の角速度を演算する角速度演算部、をさらに有し、電動モータ10は、角速度目標値とステアリング部材(ステアリングホイール1)の角速度との差に基づいて制御されることを特徴とする。
この構成によれば、電動モータ10は舵角に加えて角速度に基づいて制御されるので、制御の精度が向上する。
また、電動パワーステアリング装置100は、自動操舵制御部は、角速度目標値と振動補償信号とに基づいて補正角速度目標値を演算する補正角速度目標値演算部と、ステアリング部材の角速度を演算する角速度演算部と、をさらに有し、電動モータは、補正角速度目標値と前記ステアリング部材の前記角速度との差に基づいて制御されることを特徴とする。
この構成によれば、電動モータ10は、角速度目標値と振動補償信号とに基づいて演算された補正角速度目標値とステアリング部材(ステアリングホイール1)の角速度との差に基づいて制御される。補正角速度目標値とステアリング部材(ステアリングホイール1)の角速度との差は、振動補償信号が加味された信号どうしの差になる。これにより、振動補償信号が補正角速度目標値とステアリング部材の角速度との差に与える影響が小さくなるので、制御の安定性が向上する。
また、電動パワーステアリング装置100は、自動操舵制御部は、ステアリング部材の角速度を演算する角速度演算部と、角速度目標値とステアリング部材の角速度とに基づいて自動操舵目標値を演算する角速度制御部と、をさらに有し、自動操舵制御部は、自動操舵目標値と振動補償信号とに基づいて電動モータを制御することを特徴とする。
また、電動パワーステアリング装置100は、角速度目標値演算部61は、舵角目標値と舵角との差に基づいて舵角目標値に舵角が一致するように電動モータ10を制御するための位置制御目標値を演算する位置制御部62と、舵角目標値の単位時間当たりの変化に基づいて目標変化補償信号を演算する目標変化補償部63と、を有し、角速度目標値は、位置制御目標値に目標変化補償信号を加算したものであることを特徴とする。
この構成によれば、角速度目標値演算部61は、舵角目標値とステアリング部材(ステアリングホイール1)の舵角との差に基づいた位置制御目標値と、舵角目標値の単位時間当たりの変化に基づいた目標変化補償信号と、を加算した角速度目標値に基づいて電動モータ10を制御するので、舵角目標値の変化に対する追従性が向上する。
また、電動パワーステアリング装置100は、角速度目標値演算部61は、モータ回転角センサ10aによって検出された電動モータ10のモータ回転角と、舵角センサ15によって検出されたステアリング部材(ステアリングホイール1)の回転角と、に基づいて、ステアリング部材(ステアリングホイール1)の舵角を演算することを特徴とする。
この構成によれば、モータ回転角センサ10aは舵角センサ15に比べて検出周期が短いので、モータ回転角センサ10aによって検出された電動モータ10のモータ回転角と、舵角センサ15によって検出されたステアリング部材の回転角(ステアリングホイール1)と、に基づいて、ステアリング部材(ステアリングホイール1)の舵角を演算することにより、高精度な舵角を得ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
上記各実施形態は、電動モータ10の駆動力をステアリングシャフト7に付与する、いわゆる1ピニオンタイプの電動パワーステアリング装置を例に説明したが、ステアリングホイール1の回転を伝えるステアリングシャフト7とは別に、ラック軸5に対して電動モータ10の回転を伝えるアシストピニオンを有するシャフトを設けた2ピニオンタイプの電動パワーステアリング装置にも適用できる。
自動操舵制御部60は、角速度制御部66を備えていなくてもよい。また、角速度目標値演算部61は、目標変化補償部63を備えていなくてもよく、舵角目標値と舵角に基づいて角速度目標値を演算するものであればよい。
上記実施形態では、角速度演算部65は、モータ回転角センサ10aの検出信号に基づいてステアリングホイール1の角速度を演算しているが、これに代えて、舵角センサ15によって検出された舵角や、トルクセンサ12に設けられた角度センサによって検出された角度からステアリングホイール1の角速度を演算してもよい。
100・・・電動パワーステアリング装置、1・・・ステアリングホイール(ステアリング部材)、4・・・トーションバー、7・・・ステアリングシャフト、10・・・電動モータ、10a・・・モータ回転角センサ、10b・・・電流センサ、12・・・トルクセンサ、15・・・舵角センサ、30・・・コントローラ、 40・・・自動運転システム、50・・・アシスト制御部、60・・・自動操舵制御部、61・・・角速度目標値演算部、62・・・位置制御部、63・・・目標変化補償部、64・・・加算器(補正角速度目標値演算部)、65・・・角速度演算部、66・・・角速度制御部、70・・・振動補償部、71・・・捩れ角演算部

Claims (4)

  1. 電動パワーステアリング装置であって、
    運転者によって操作されるステアリング部材に連結され、運転者による前記ステアリング部材の操作に伴って回転するステアリングシャフトと、
    前記ステアリングシャフトの一部を構成するトーションバーと、
    前記トーションバーに作用するトルクを検出するトルクセンサと、
    前記トルクセンサの検出信号に基づく操舵補助、又は車両外の情報に基づく自動操舵を選択的に行う電動モータと、
    前記自動操舵時に、前記電動モータを制御する自動操舵制御部と、を備え、
    前記自動操舵制御部は、
    車両の移動目標位置に基づいて設定される舵角目標値と前記ステアリング部材の舵角を検出する舵角検出部によって検出された前記舵角とに基づいて前記電動モータを制御するための角速度目標値を演算する角速度目標値演算部と、
    前記トルクセンサによって検出された前記トルクに基づいて前記トーションバーの捩れ角を演算し、前記捩れ角に基づいて前記トーションバーの捩れを抑制する方向に前記電動モータを制御するための振動補償信号を演算する振動補償部と、
    前記角速度目標値と前記振動補償信号とに基づいて補正角速度目標値を演算する補正角速度目標値演算部と、
    前記ステアリング部材の角速度を演算する角速度演算部と、を有し、
    前記電動モータは、前記補正角速度目標値と前記ステアリング部材の前記角速度との差に基づいて制御されることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 電動パワーステアリング装置であって、
    運転者によって操作されるステアリング部材に連結され、運転者による前記ステアリング部材の操作に伴って回転するステアリングシャフトと、
    前記ステアリングシャフトの一部を構成するトーションバーと、
    前記トーションバーに作用するトルクを検出するトルクセンサと、
    前記トルクセンサの検出信号に基づく操舵補助、又は車両外の情報に基づく自動操舵を選択的に行う電動モータと、
    前記自動操舵時に、前記電動モータを制御する自動操舵制御部と、を備え、
    前記自動操舵制御部は、
    車両の移動目標位置に基づいて設定される舵角目標値と前記ステアリング部材の舵角を検出する舵角検出部によって検出された前記舵角とに基づいて前記電動モータを制御するための角速度目標値を演算する角速度目標値演算部と、
    前記トルクセンサによって検出された前記トルクに基づいて前記トーションバーの捩れ角を演算し、前記捩れ角に基づいて前記トーションバーの捩れを抑制する方向に前記電動モータを制御するための振動補償信号を演算する振動補償部と、を有し、
    前記自動操舵制御部は、前記角速度目標値と前記振動補償信号とに基づいて前記電動モータを制御し、
    前記角速度目標値演算部は、
    前記舵角目標値と前記舵角との差に基づいて前記舵角目標値に前記舵角が一致するように前記電動モータを制御するための位置制御目標値を演算する位置制御部と、
    前記舵角目標値の単位時間当たりの変化に基づいて目標変化補償信号を演算する目標変化補償部と、を有し、
    前記角速度目標値は、前記位置制御目標値に前記目標変化補償信号を加算したものであることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  3. 前記自動操舵制御部は、
    前記ステアリング部材の角速度を演算する角速度演算部、をさらに有し、
    前記電動モータは、前記角速度目標値と前記ステアリング部材の前記角速度との差に基づいて制御されることを特徴とする請求項に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記角速度目標値演算部は、
    モータ回転角センサによって検出された前記電動モータのモータ回転角と、舵角センサによって検出された前記ステアリング部材の回転角と、に基づいて、前記ステアリング部材の舵角を演算することを特徴とする請求項1からのいずれか1つに記載の電動パワーステアリング装置。
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