JPH11227490A - 車両の危険運転判定装置 - Google Patents

車両の危険運転判定装置

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JPH11227490A
JPH11227490A JP10032632A JP3263298A JPH11227490A JP H11227490 A JPH11227490 A JP H11227490A JP 10032632 A JP10032632 A JP 10032632A JP 3263298 A JP3263298 A JP 3263298A JP H11227490 A JPH11227490 A JP H11227490A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】車両の挙動検出信号に基づき車両の走行安定度
を求め、該走行安定度と閾値とを比較することにより危
険運転を判定する車両の危険運転判定装置において、該
走行安定度を求めるための積分範囲による積分値のバラ
ツキを無くすとともに居眠り運転の個人差に起因する誤
検出をできるだけ無くす。 【解決手段】車両挙動検出信号の危険運転に関係する複
数の周波数成分をフィルタから取り出し、各周波数成分
に対するデータを学習区間内で移動積分を行ってその平
均値を求め、各平均値に基づいて複数の仮閾値を決定
し、各仮閾値が対応する該学習区間中の最大の移動積分
値より大きいときのみ真の閾値として用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両の危険運転判定
装置に関し、特に車両の走行安定度が低下した時に危険
運転と判定する装置に関するものである。
【0002】近年、社会的に安全意識が高まり、交通事
故を未然に防ぐ安全装置が望まれるようになって来てお
り、居眠りや疲労、よそ見等の危険運転は、重大事故の
主要因の一つである。これらの危険運転を検知できれ
ば、事故発生を未然に防ぐことができるので、多くの研
究機関や自動車会社ではこれらの危険運転判定装置の研
究に取り組んでいる。
【0003】
【従来の技術】従来の危険運転判定装置としては、直
接的に運転者の危険状態を判定するものと、車両の走
行安定度が低下した状態を判定することにより運転者の
危険状態を間接的に推定するもの、とが知られている。
【0004】前者は、例えば特開平1−250221
号公報に示す如く、居眠り運転判定装置や疲労判定装置
であり、従来より知られている判定手法は、運転者の脳
波や瞬き等の生理情報を用いるものである。
【0005】後者は、例えば特開昭52−25336
号公報に示す居眠り検知装置がある。この居眠り検知装
置では、覚醒度が低い状態になると、運転者のステアリ
ングホイール操作が減少して雑になり、微小な修正操舵
が行われなくなり車両が左右にフラフラすることを利用
している。すなわち、所定の検出角度に対するステアリ
ングホイール操舵角の逸脱頻度(走行安定度=蛇行度合
い)を検出し、これを覚醒時に期待される基準頻度(閾
値)と比較することで正常運転か居眠り運転かを判別す
る走行安定度低下判定手段が用いられる。
【0006】いずれの方式も、居眠り運転の検知精度
は、用いたセンサの居眠り検知感度と外乱等のノイズに
対する頑健性が重要である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方式の場合、その走行安定度低下判定手段を、車両の
危険運転判定装置としてそのまま実際の車両に装着する
と、車両の走行安定度低下状態と運転者の危険状態とが
必ずしも一対一で対応していない場面で発生する。すな
わち、運転者の状態が正常であるにも関わらず、実際の
車両では、音、振動、熱の問題があり、さらに、天候、
路面条件、交通状況、運転者の特性などが全て外乱とし
て誤検出の要因となってしまう。
【0008】誤検出の回数が多くなり過ぎると装置に対
する信頼感が著しく低下し、肝心の場面で警報の意味を
持たなくなる恐れがある。したがって、誤報の回数削減
は、危険運転判定装置の精度向上のために必要不可欠で
ある。
【0009】誤報を減らす方法として、車両の危険運転
判定装置としての判定閾値を上げて警報を出難くする方
法が考えられるが、それでは本当に危険運転になった時
の判定が遅れたり、洩れたりするので安全上問題があ
る。逆に、車両の危険運転判定装置の判定閾値を下げて
警報を出易くし、危険運転の判定が早くできるようにす
ると、今度は誤報も増加してしまう。
【0010】そこで、このような判定閾値を求めるため
の技術が、例えば特開昭60−157927号公報や特
開平6−107029号公報に示されている。これらの
従来技術においては、車両の運転開始時に連続して検出
された車両の挙動状態を示すヨーレートやステアリング
ホイールの回転角などの信号から所定の危険運転に関係
する周波数成分を取り出し、その絶対値を積分した値
(図8(1)の網掛け部分)、又はその平均値により閾
値を決定している。
【0011】しかしながら、この場合の積分値は、同図
(1)に示すように、一定間隔毎に行うものであり、各
積分範囲が独立しており重なる部分が無いので積分値毎
のバラツキが大きいという問題がある。
【0012】さらには、抽出される車両の挙動検出信号
の周波数成分は固定されており、これに伴って閾値が単
一であるため、居眠り運転の個人差に起因する周波数成
分について考慮することができない。すなわち、抽出さ
れる車両の挙動検出信号のうち、運転者が居眠り運転状
態であることを検出できる周波数には個人差が有るた
め、運転者が居眠り運転状態にあるにも関わらずその抽
出した周波数成分にはその兆候が現れず、逆に居眠り運
転状態にないにも関わらず抽出した周波数成分にその兆
候が現れてしまうという誤検出の問題があった。
【0013】したがって、本発明は上記の問題点に鑑
み、車両の挙動検出信号に基づき車両の走行安定度を求
め、該走行安定度と閾値とを比較することにより危険運
転を判定する車両の危険運転判定装置において、該走行
安定度を求めるための積分範囲による積分値のバラツキ
を無くすとともに居眠り運転の個人差に起因する誤検出
をできるだけ無くすことを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係る車両の危険運転判定装置は、車両挙動
検出手段の出力信号の危険運転に関係する複数の周波数
成分を取り出すフィルタをさらに備え、該走行安定度低
下判定手段が、該フィルタから取り出された各周波数成
分に対するデータから該走行安定度として学習区間内で
移動積分値の平均値を求め、各平均値に基づいて複数の
仮閾値を決定し、各仮閾値が対応する該学習区間中の最
大の移動積分値より大きいときのみ真の閾値として記憶
することを特徴としたものである。
【0015】すなわち、本発明においては、積分範囲が
一部重なるようにするため、図8(2)に示すように一
定時間間隔で移動積分を行う。そして、この移動積分の
値の平均値を求め、以てその平均値に基づいて走行安定
度の閾値を決定している。したがって、積分値のバラツ
キが少なくなるため閾値としてより適切な値を得ること
が出来る。
【0016】ただし、この場合、上述したように閾値が
一つであると、様々な運転者の個人差に合った閾値が設
定できるとは限らない。そこで、本発明ではさらにフィ
ルタを設け、フィルタから車両挙動検出手段の出力信号
の危険運転に関係する複数の周波数成分を取り出す。
【0017】該走行安定度低下判定手段は、該フィルタ
から取り出された各周波数成分に対するデータを用いて
上記のように各閾値を決定し、これを仮閾値としてお
く。仮閾値も複数となる。
【0018】そして、これらの仮閾値を求めた各学習区
間中の最大の移動積分値を取り出し、この最大移動積分
値より該仮閾値が大きいときのみ真の閾値として記憶
し、小さいときには消去する。
【0019】このようにして求めた真の閾値は、運転者
が異なっても車両挙動検出信号における複数の周波数成
分から求められるので、運転者が居眠り運転状態を誤検
出することが防止される。
【0020】また本発明においては、上記の閾値の代わ
りに、該移動積分値の平均値からさらに標準偏差を求め
るとともに該標準偏差に基づいて該閾値を決定すること
もできる。
【0021】すなわち、運転者が覚醒時に例えばステア
リングホイールを操作する場合、ステアリングホイール
の遊びを利用してステアリングホイールを殆ど動かさな
い人と、逆に絶えずステアリングホイールを微調整しな
がら運転を行う人とがあり、両者の場合には、移動積分
値の変化の幅は異なるものの、平均値を取るとほぼ同じ
になる為、閾値が等しくなってしまう。
【0022】したがって、正常運転であるにも関わら
ず、後者の運転者の場合には走行安定度が閾値を越えて
しまう場合が発生し、煩わしいだけでなく装置としての
信頼性を損なうことになる。
【0023】これを避けるため、本発明では、移動積分
値の平均値を求めた後、さらに標準偏差を求める。そし
て、この標準偏差に基づいて閾値を決定すれば、走行安
定度の移動積分値が変動しても、すぐにその影響を受け
ることがなくなる。
【0024】なお、本発明においては、さらに車速検出
手段を備え、該車速検出手段の出力信号から所定値以上
の車速が所定時間以上継続して車速が安定したと判断で
きるときのみ、該走行安定度低下判定手段が該危険運転
の判定を行ってもよい。
【0025】また、さらに定常運転検出手段を備え、該
定常運転検出手段が車両の定常運転状態を検出して運転
状態が安定したと判断できるときのみ、該走行安定度低
下判定手段が該危険運転の判定を行ってもよい。
【0026】また、さらに該車両挙動検出手段の出力信
号の危険運転に関係する周波数成分を取り出すフィルタ
を備え、該走行安定度低下判定手段が、該フィルタから
取り出されたデータから走行安定度を求めてもよい。
【0027】また、該車両挙動検出手段は、車両のヨー
方向角速度検出手段、ステアリングホイールの回転角検
出手段、横加速度検出手段、及び走行軌跡測定手段のい
ずれかであればよい。さらに、上記の危険運転は、居眠
り運転を含むものである。
【0028】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る車両の危険
運転判定装置の実施例を示したものである。この実施例
では特に危険運転判定装置として居眠り運転検知装置を
用いている。図中、1は車両の挙動を検出する車両挙動
検出手段としての操舵角センサであり、この操舵角セン
サの他に、車両のヨー方向角速度センサ、車両の横加速
度センサ、又は走行軌跡測定手段を用いてもよいが、こ
の実施例では代表的なものとして操舵角センサを用いて
いる。
【0029】また、2は車速センサ、3は運転者による
ウインカ操作を監視するウインカ操作監視センサ、4は
運転者によるブレーキ操作を監視するブレーキ操作監視
センサである。5は、これらのセンサ1〜4の出力信号
を入力して図2〜図4に示す信号処理を行う走行安定度
低下判定手段としての信号処理部(ECU)であり、6
は、信号処理部5の出力信号により警報を発する警報装
置である。
【0030】以下、図2〜図4に示した信号処理部5に
格納され且つ実行されるプログラムのフローチャートを
参照して図1の実施例の動作を説明する。
【0031】まず、これらのフローチャートはエンジン
が始動されることにより実行開始される一定周期のルー
チンであり、図2は複数の閾値を求めるためのフロー、
図3は一つの閾値の学習フロー、そして図4は居眠り運
転判定フローとなっている。
【0032】複数の仮閾値決定フロー(図2) この実施例では2つの閾値を求めるものとし、まず、仮
閾値Axを演算し(ステップS21)、次に仮閾値Ay
を演算する(ステップS22)。
【0033】これらのステップS21,S22はサブル
ーチンであり、その詳細が図3に示されているので、以
下に説明する。
【0034】閾値学習フロー(図3) まず、仮閾値Axの演算について説明する。信号処理部
5は車速センサ2の出力信号に基づき、所定車速以上の
状態が所定時間継続したか否かを判定する(ステップS
1)。これは、車速が安定したか否かをチェックするス
テップであり、発進後車速が安定するまでは正確な閾値
を求めることができないからである。
【0035】次に、車速が安定しても運転状態が安定す
るまではやはり正確な閾値を求めることはできないの
で、定常運転か否かをチェックする(ステップS2)。
これは具体的には、ウインカ操作監視センサ3及びブレ
ーキ操作監視センサ4の操作状況を監視し、当該操作さ
れてから所定時間は定常運転ではないと判断される。ま
た、ヘッドライトなどの操作監視センサを更に加えても
よい。例えば、車線変更、トンネル内走行時には通常走
行と比べ運転状態が変化するため、この時に閾値を定め
ると正確な居眠り運転判定ができなくなるからである。
【0036】次に、後述するタイマt及び変数nをリセ
ットしておく(ステップS3)。この後、信号処理部5
は操舵角センサ1の出力信号を入力する(ステップS
4)。この出力信号の波形が図5(1)に示されてい
る。横軸は時間、縦軸は操舵角をそれぞれ示している。
【0037】このようにして入力した操舵角をバンドパ
スフィルタ(BPF)に通し、所望の周波数成分信号を
得るためのスムージング処理を行う(ステップS5)。
これは、この実施例においては居眠り運転検知を行うた
めの周波数成分Xを得るためである。この時の波形が図
5(2)に示されている。
【0038】このようにして、バンドパスフィルタから
取り出されたデータに対し、移動積分処理を実行する
(ステップS6)。この移動積分処理自体については特
開平8−255690号公報などに示されている通り、
周知の手法である。これは、すでに説明した図8に示し
たように、同図(1)での通常積分の範囲は一定区間づ
つ重ならずに行われているが、同図(2)に示す移動積
分の場合には、積分範囲が同じ時間だけオーバーラップ
した形になっている。
【0039】このようにして求められた移動積分値An
を信号処理部5に内蔵したメモリ(図示せず)記憶して
おく(ステップS7)。そして、タイマtが一定の学習
時間Tを越えたか否かを判定し(ステップS8)、最初
は当然学習時間Tを越えていないので、タイマtを
“1”だけインクリメントすると共に変数nも“1”だ
けインクリメントして(ステップS10)、ステップS
4に戻る。
【0040】このようにして、ステップS4〜ステップ
S7の処理を、例えば図8(2)に示す移動積分回数だ
け実行した結果、タイマtが学習時間Tを越えた時、仮
閾値Axを演算する(ステップS9)。
【0041】ここで、仮閾値Axは下記の2通り考える
ことができる。 (1) まず第1の方法として、ステップS7で記憶した移
動積分値Anを学習時間T分だけ合計して且つその平均
値を求める。そしてこの平均値に一定の係数(例えば
1.5)を掛けることにより仮閾値Axを求める。
【0042】すなわち、図6(1)に示すように、学習
区間Tを経由することにより、実線で示す平均値Aavを
求めることができ、この平均値Aavに係数1.5を乗算
することにより、点線で示す仮閾値Axが求められる。
【0043】(2) 第2の方法としては、ステップS7で
求めた移動積分値Anを合計してその平均値を算出する
ところまでは上記の方法(1)と同様であるが、この平均
値に基づいてさらに標準偏差Sを求め、この標準偏差S
に任意の係数(例えば「3」)を乗算し、これに上記の
平均値Aavを加算した値を仮閾値とする。
【0044】このように仮閾値を決定する理由は次のと
おりである。上記の方法(1)の場合、同図(1)に示し
た様に、移動積分値が波形で示すように変動が少ない
場合も、波形で示すように変動が大きい場合も平均値
Aavは同じ値を示すことになる。
【0045】そして、この結果、仮閾値Axは図示の如
く移動積分波形においてこの仮閾値Axを越えるの
で、ここで信号処理部5は警報装置6を駆動してアラー
ムを発生することになる。
【0046】しかしながら、移動積分波形とは実質
的に運転者は正常である場合が多く、但し、運転者の特
性により、波形の場合には非常にステアリングホイー
ルの操舵が小さい人の場合であり、波形の場合には大
きい人の場合を示しているに過ぎない。したがって、正
常であるにもかかわらず、波形に場合には誤報(誤検
出)が生じてしまい煩わしいだけではなく装置の信頼性
に欠けることになる。
【0047】そこで、上記の方法(2)に示すように、平
均値Aavからさらにその標準偏差Sを求め、さらにこの
標準偏差Sに一定の倍数をかけて平均値Aavに加算すれ
ば、同図(2)に示すように波形の仮閾値Ax1には
波形が達せず誤報を生ずることは無い。また、波形
の場合も仮閾値Ax2には波形が届くことは無く、や
はり同様に誤報を生ずることが無くなる。
【0048】このように、上記の方法(2)の場合には平
均値のみ考慮することにより移動積分値がばらついても
同じような閾値となってしまうような状態を回避するこ
とができ、特に移動積分値のバラツキが大きい場合に誤
報の可能性を除去することが可能となる。
【0049】以上の学習フローは仮閾値Axについて述
べたが、仮閾値Ayについても同様にして求めることが
できる。
【0050】真の閾値決定フロー(図2) このようにして仮閾値Ax,Ayを求めた後、信号処理
部5は、まず、この仮閾値Axを演算した学習工程にお
いてステップS7に記憶した移動積分値Anの内、最大
の値Anxを取り出して仮閾値Axと比較する(ステップ
S23)。
【0051】この結果、Ax>Anxであれば、この仮閾
値Axを、この周波数成分Xにおける真の閾値Axとし
て記憶する(ステップS24)。また、Ax>Anxでな
ければ、この仮閾値Axを消去する(ステップS2
5)。これは、移動積分値Anの最大値以下である仮閾
値Axが、図6(1)に示す波形と閾値Axとの関係
のように誤検出を招く恐れが強いためであり、逆に仮閾
値Axが移動積分値Anの最大値より大きければ、誤検
出を招く恐れが少ないからである。
【0052】同様にして、仮閾値Ayについてもステッ
プS26で最大値Anyと比較し、Ay>Anyであれば、
仮閾値Ayを真の閾値Ayとして記憶し(ステップS2
7)、そうでなければ、この仮閾値Ayを消去してステ
ップS21へ戻る(ステップS28)。ステップS27
の後、プログラムは居眠り判定フロー(ステップS2
9)へ進む。このサブルーチンは図4のステップS11
へ進む。
【0053】図7には、図2の閾値決定フローによって
仮閾値として不採用となる例が示されている。すなわ
ち、この例ではそれぞれ1つの仮閾値が作成されてお
り、図7(1)〜(3)の場合には、学習区間Tにおけ
る移動積分値の最大値は仮閾値以下であり、したがって
このときの仮閾値は真の閾値となるが、同図(4)の例
では学習区間Tにおける移動積分値の最大値が仮閾値よ
り大きくなっており、誤検出の恐れがあるので消去され
てしまい、以下の居眠り運転判定フローには引き渡され
ないようにしている。
【0054】居眠り運転判定フロー(ステップS11〜
S16:図4) 上記のようにして閾値演算が終了した後、居眠り運転判
定フローが実行される。すなわち、上記のステップS4
〜S7と同様に、操舵角信号の入力(ステップS11)
と、スムージング処理(ステップS12)と、移動積分
処理(ステップS13)と、その移動積分値Bnの演算
処理(ステップS14)とが実行される。
【0055】そして、このようにして求めた移動積分値
Bnと、ステップS24(またはS27)で記憶した真
の閾値Ax(またはAy)とを比較する(ステップS1
5)、なお、この比較ステップは、上記の例で言えばス
テップS24,S27で求めた真の閾値Ax,Ayに対
して行われ、実際にもっと多くの閾値が得られた場合に
は、その分だけ実行される。
【0056】この結果、Bn>Ax(Ay)でないとき
にはステップS11に戻って次の移動積分演算を行う
が、Bn>Ax(Ay)になった時には信号処理部5は
警報装置6を駆動して警報出力を発生させる(ステップ
S16)。この後、ステップS11へ戻り、引き続き警
報ルーチンを実行する。
【0057】なお、上記の実施例では、2つの周波数成
分X,Yについて説明したが、周波数成分はこれに限ら
ず種々の成分についても適用可能である。
【0058】車両挙動検出手段として車両の走行軌跡か
ら蛇行の偏差量を求めるための走行軌跡測定手段を用い
る場合には、走行軌跡測定手段として挙げられる画像入
力手段では、周知の如く、車両が走行する道路上の車線
を含む画像を取り込み、この取り込んだ画像を信号処理
手段(図示せず)で画像処理し、車線の位置を特定す
る。
【0059】そして、信号処理部5において車両中心と
車線中心との相対位置偏差を求めれば、車両の走行軌跡
を知ることができる。このようにして求めた走行軌跡の
絶対値の積分値等により走行安定度を求める。
【0060】また、走行軌跡測定手段としては、画像入
力手段の他、磁気信号入力手段を用いることもできる。
磁気信号を発するものは、予め道路に連続して設置され
た磁気コイル等が挙げられる。
【0061】この場合、車両の磁気信号入力手段で磁気
コイルの信号を検出し、信号処理手段で周知の如く車両
と磁気コイルとの相対位置を連続的に求めて行けば、車
両の走行軌跡を求めることができる。
【0062】また、画像入力手段の代わりに電波信号入
力手段を用いることもできる。電波信号を発するものと
しては、GPSの衛星が挙げられる。信号処理手段で
は、ナビゲーションシステムで周知の如く位置検出する
のと同様に、車両の位置を求める。以後の作動原理は、
画像入力手段を用いた場合と同様である。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る車両の
危険運転判定装置によれば、車両挙動検出信号の危険運
転に関係する複数の周波数成分をフィルタから取り出
し、各周波数成分に対するデータを学習区間内で移動積
分を行ってその平均値を求め、各平均値に基づいて複数
の仮閾値を決定し、各仮閾値が対応する該学習区間中の
最大の移動積分値より大きいときのみ真の閾値として用
いるように構成したので、車両挙動検出信号のデータを
積分又はその平均をとった場合のバラツキをなくすこと
ができ、より正確な危険運転判定が可能となるとともに
運転者の個人差に関係なく正確な閾値を設定することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両の危険運転判定装置の実施例
を示したブロック図である。
【図2】本発明に係る車両の危険運転判定装置に用いら
れる走行安定度低下判定手段としての信号処理部で実行
される制御プログラムのフローチャート図(その1)で
ある。
【図3】本発明に係る車両の危険運転判定装置に用いら
れる走行安定度低下判定手段としての信号処理部で実行
される制御プログラムのフローチャート図(その2)で
ある。
【図4】本発明に係る車両の危険運転判定装置に用いら
れる走行安定度低下判定手段としての信号処理部で実行
される制御プログラムのフローチャート図(その3)で
ある。
【図5】本発明に係る車両の危険運転判定装置において
得られる実際の操舵角信号をバンドパスフィルタに通す
前後の波形図である。
【図6】本発明に係る車両の危険運転判定装置における
閾値の求め方を説明するための波形図である。
【図7】本発明に係る車両の危険運転判定装置における
複数の仮閾値とその学習区間における最大の移動積分値
との関係を説明するための波形図である。
【図8】移動積分の原理説明図である。
【符号の説明】
1 操舵角センサ 2 車速センサ 3 ウインカ操作監視センサ 4 ブレーキ操作監視センサ 5 信号処理部(ECU) 6 警報装置 図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の挙動を検出する車両挙動検出手段の
    検出信号に基づき走行安定度低下判定手段が車両の走行
    安定度を求め、該走行安定度と閾値とを比較することに
    より危険運転を判定する車両の危険運転判定装置におい
    て、 該車両挙動検出手段の出力信号の危険運転に関係する複
    数の周波数成分を取り出すフィルタをさらに備え、該走
    行安定度低下判定手段が、該フィルタから取り出された
    各周波数成分に対するデータから該走行安定度として学
    習区間内で移動積分値の平均値を求め、各平均値に基づ
    いて複数の仮閾値を決定し、各仮閾値が対応する該学習
    区間中の最大の移動積分値より大きいときのみ真の閾値
    として記憶することを特徴とした車両の危険運転判定装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 該平均値に基づく閾値の代わりに、該平均値からさらに
    標準偏差を求めるとともに該標準偏差に基づいて決定し
    た閾値を用いることを特徴とした車両の危険運転判定装
    置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、 さらに車速検出手段を備え、該車速検出手段の出力信号
    から所定値以上の車速が所定時間以上継続したときの
    み、該走行安定度低下判定手段が該危険運転の判定を行
    うことを特徴とした車両の危険運転判定装置。
  4. 【請求項4】請求項3において、 さらに定常運転検出手段を備え、該定常運転検出手段が
    車両の定常運転状態を検出したときのみ、該走行安定度
    低下判定手段が該危険運転の判定を行うことを特徴とし
    た車両の危険運転判定装置。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のいずれかにおいて、 該車両挙動検出手段の出力信号の危険運転に関係する周
    波数成分を取り出すフィルタをさらに備え、該走行安定
    度低下判定手段が、該フィルタから取り出されたデータ
    から走行安定度を求めることを特徴とした車両の危険運
    転判定装置。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5のいずれかにおいて、 該車両挙動検出手段が、車両のヨー方向角速度検出手
    段、ステアリングホイールの回転角検出手段、横加速度
    検出手段、及び走行軌跡測定手段のいずれかであること
    を特徴とした車両の危険運転判定装置。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6のいずれかにおいて、 該危険運転が、居眠り運転であることを特徴とした車両
    の危険運転判定装置。
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