JP3870640B2 - 車両の危険運転判定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は車両の危険運転判定装置に関し、特に車両の走行安定度が低下した時に危険運転と判定する装置に関するものである。
近年、社会的に安全意識が高まり、交通事故を未然に防ぐ安全装置が望まれるようになって来ており、居眠りや疲労、よそ見等の危険運転は、重大事故の主要因の一つである。これらの危険運転を検知できれば、事故発生を未然に防ぐことができるので、このような危険運転判定装置の開発が進められている。
【0002】
【従来の技術】
従来の危険運転判定装置としては、ステアリングホイールの操舵角やヨー方向速度などの車両の挙動に基づいて居眠り運転を判定する場合に、トンネルへの進入・進出判定手段としての前照灯の操作スイッチによってトンネルの進入・進出直後の所定時間だけ上記居眠り運転の判定を行わないようにしたものが、本出願人による特開平11-115540号公報に開示されている。
【0003】
この従来例は、操作スイッチを操作する場合は運転者の意識が覚醒している事を限定としているため、覚醒度がかなり低下した状態で操作スイッチが操作された時にも居眠り運転の判定を中止してしまうので、危険な時に肝心な警報が出されないと言う問題がある。
【0004】
上記の問題を解決するため、本出願人による特願平11-95549号では、トンネルへの進入・離脱を前照灯の操作スイッチを用いて判定し、操作された後の所定時間は居眠り運転判定の閾値を大きい側へ修正し、誤警報を減少させる一方、かなり危険な時には警報が出されるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来技術はいずれもトンネルの出入り口での問題を解決したものであるが、その後の研究により、トンネル内を走行している時にも、周囲の環境がトンネル外走行と大きく異なることが分かった。
【0006】
例えば大型車両等においては隣接車両やトンネル壁に対する圧迫感があり、また路面が荒れていることから、運転者には車線が狭く感じられてしまい余分な神経を使う結果、修正操舵が多くなるため、該所定時間経過後にトンネル外走行時の閾値と同じ閾値に戻した場合には居眠り運転でないにも関わらず警報が発せられ易くなってしまう。
【0007】
したがって、本発明は上記の問題点に鑑み、車両の挙動検出信号に基づき車両の走行安定度を求め、該走行安定度と閾値とを比較することにより危険運転を判定する車両の危険運転判定装置において、トンネル内走行時でも危険運転の判定精度を向上することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明に係る車両の危険運転判定装置では、レーダ装置等のトンネルセンサを用意し、該トンネルセンサがトンネル内走行を検知したとき、危険運転判定のための閾値を、警報が減少するように大きな値に変更する。
【0009】
これにより、危険運転(例えば居眠り運転)の判定を中断することなく、本当に必要な警報を漏れなく発生させることが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る車両の危険運転判定装置の実施例を示したブロック図である。この実施例では特に危険運転判定装置として居眠り運転検知装置を用いている。図中、1は車両の挙動を検出する車両挙動検出手段としての操舵角センサであり、この操舵角センサの他に、車両のヨー方向角速度センサ、車両の横加速度センサ、又は走行軌跡測定手段を用いてもよいが、この実施例では代表的なものとして操舵角センサを用いている。
【0011】
また、2は車速センサ、3は運転者によって操作されるウインカ、4はトンネル内走行を検知するトンネルセンサ、及び5は危険運転の感度を調整する感度調整スイッチである。6は、これらのセンサ1〜4及びスイッチ5の出力信号を入力して信号処理を行う走行安定度低下判定手段としての信号処理部(ECU)であり、7は、信号処理部6の出力信号により警報(リフレッシュエアコン、警報表示、音声メッセージ等)を発する警報装置である。
【0012】
図2は、図1に示した信号処理部5に格納され且つ実行されるプログラムのフローチャートを示したもので、以下、このフローチャートを参照して図1の実施例の動作を説明する。
まず、この図2のフローチャートはエンジンが始動されることにより実行開始される一定周期のルーチンであり、大きく分けてステップS1〜S10が閾値の学習フローであり、ステップS11〜S21が居眠り運転判定フローとなっている。
【0013】
閾値学習フロー(ステップS 1 〜S 10 )
まず、信号処理部6は車速センサ2の出力信号に基づき、所定車速以上の状態が所定時間継続したか否かを判定する(ステップS1)。これは、車速が安定したか否かをチェックするステップであり、発進後車速が安定するまでは正確な閾値を求めることができないからである。
【0014】
次に、車速が安定しても運転状態が安定するまではやはり正確な閾値を求めることはできないので、定常運転か否かをチェックする(ステップS2)。これは具体的には、ウインカ3の操作状況を監視し、当該操作されてから所定時間は定常運転ではないと判断される。また、ヘッドライトなどの操作監視センサを更に加えてもよい。例えば、車線変更、トンネル内走行時には通常走行と比べ運転状態が変化するため、この時に閾値を定めると正確な居眠り運転判定ができなくなるからである。
【0015】
次に、後述するタイマt1及び変数nをリセットしておく(ステップS3)。
この後、信号処理部6は操舵角センサ1の出力信号を入力する(ステップS4)。
このようにして入力した操舵角をバンドパスフィルタ(BPF)に通し、所望の周波数成分信号を得るためのスムージング処理を行う(ステップS5)。これは、この実施例においては居眠り運転検知を行うための周波数成分を得るためである。
【0016】
このようにして、バンドパスフィルタから取り出されたデータに対し、移動積分処理を実行する(ステップS6)。この移動積分処理自体については特開平8−255690号公報などに示されている通り、周知の手法である。
このようにして求められた移動積分値Anを信号処理部6に内蔵したメモリ(図示せず)に記憶しておく(ステップS7)。すなわち、操舵角センサの場合、その検出信号からステアリング操作の正確度を表す操作頻度(操舵角変化頻度)データAnを算出し記憶しておく。
【0017】
そして、タイマt1 が一定の学習時間T1 を超えたか否かを判定し(ステップS8)、最初は当然、学習時間T1 を超えていないので、タイマt1 を"1"だけインクリメントすると共に、変数nも"1"だけインクリメントして(ステップS9)、ステップS4 に戻る。
【0018】
このようにして、ステップS4〜S7の処理を、n回数だけ実行した結果、タイマt1 が学習時間T1 を超えた時、覚醒時に期待される基準頻度を示す閾値Athを演算する(ステップS10)。なお、感度調整スイッチ5によっても閾値Athを手動調整することができる。
【0019】
居眠り運転判定フロー(図 2 のステップS 11 〜S 21 )
閾値学習フロー(ステップS1〜S10)により学習区間T1での閾値演算が終了した後、居眠り運転判定フローが実行される。
まず、ステップS11において、車両がトンネル内を走行しているか否かをトンネルセンサ4の出力により判定する。このトンネルセンサ4としては超音波レーダ又は赤外線レーザを用いることができ、該レーダ又はレーザは車両の垂直上方に対し出力信号を発射できる位置に取り付けておき、反射信号の感度があった時、トンネル内走行時であると判定できることになる。
【0020】
そして、トンネル内走行が検知された時には閾値Athに一定値αを加算して大きな値に修正し、居眠り運転の判定感度を下げる(ステップS12)。トンネル内走行と判定されなければ閾値Athの修正は行われずステップS13に進む。
続いて、通常の居眠り運転判定フローが実行される。すなわち、上記のステップS4〜7と同様に操舵角信号の入力(ステップS13)と、スムージング処理(ステップS14)と、移動積分処理(ステップS15)と、その移動積分値Bnの演算処理(ステップS16)とが実行される。
【0021】
そして、このようにして求めた移動積分値Bnと、ステップS12で修正した閾値Athとを比較し(ステップS17)、Bn>AthでないときにはステップS19に進み、Bn>Athになった時には信号処理部5は警報装置7を駆動して警報出力を発生させた後(ステップS18)、ステップS19に進む。
【0022】
なお、警報装置7は警報として、リフレッシュエアコンによる冷風、警報表示装置による液晶画面表示、音声メッセージなどを出力することができる。また、感度調整スイッチ5により「強制」を選択した時には、これらの警報をタイマ時間(例えば10秒)だけ強制的に発生させることもできる。
【0023】
ステップS19では、閾値Athが修正されているか否かを判定し、修正されている時のみトンネルセンサ4によるトンネル内走行が検知されているか否かを判定する(ステップS20)。
そして、トンネル内走行ではないと判定されれば閾値Athを元に戻し(ステップS21)、そうでなければステップS13に戻る。
【0024】
なお、上記のトンネルセンサ4 としてレーダ又はレーザを例示したが、その他に特開平5-58146号公報に示されるガスセンサや、同6-48241号公報に示される太陽電池などを用いてもよい。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る車両の危険運転判定装置によれば、トンネルセンサによってトンネル内走行を検知したとき、危険運転判定のための閾値を警報を減少させる大きな値に変更するように構成したので、トンネルの出入口だけでなくトンネル内においても不必要な警報は回避し、本当に必要な警報のみ発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両の危険運転判定装置の実施例を示したブロック図である。
【図2】本発明に係る車両の危険運転判定装置に用いられる走行安定度低下判定手段としての信号処理部で実行される制御プログラムのフローチャート図である。
【符号の説明】
1 操舵角センサ
2 車速センサ
3 ウインカ
4 トンネルセンサ
5 感度調整スイッチ
6 信号処理部(ECU)
7 警報装置
図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
Claims (3)
- 車両の挙動を検出する車両挙動検出手段の検出信号に基づき走行安定度低下判定手段が車両の走行安定度を求め、該走行安定度と閾値とを比較することにより危険運転を判定する車両の危険運転判定装置において、
トンネル内走行を検知するトンネルセンサを備え、該走行安定度低下判定手段は、該トンネルセンサがトンネル内走行を検知したとき、該閾値を警報を減少させるように大きな値に変更することを特徴とする車両の危険運転判定装置。 - 請求項1において、
該トンネル内センサがレーダ装置であることを特徴とした車両の危険運転判定装置。 - 請求項1又は2において、
該危険運転が居眠り運転である車両の危険運転判定装置。
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