JP5444545B2 - クライオポンプルーバ拡張部 - Google Patents

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Description

(関連する出願の参照)
この出願は、2008年7月17日に出願された米国仮出願第61/081,461号の優先権を主張し、その全内容及び全開示を参照としてここに引用する。
本発明は、クライオポンプに関する。
太陽電池を製造するために使用される大きい真空チャンバのための500mm〜630mmサイズ範囲のクライオポンプに関する。基板材料のロール上の大きいシリコンアレイ及び薄膜塗膜は、それらが処理されるときに、多量の水蒸気を脱着し、それらが先ずチャンバ内に導入されるときに、空気の除去も必要とする。1つ又はそれよりも多くのクライオポンプが、典型的には、真空チャンバに取り付けられ、各クライオポンプは、ゲート弁の背後に取り付けられ、ゲート弁は、一束の材料を取り除くために真空が破られるときに閉塞され、次に、チャンバが機械的な粗引ポンプによって約0.2Torrの圧力に排気された後に開放される。
クライオポンプを冷却するために現在使用されている二段ギフォード−マクマホン(G−M)冷凍機が、第一段クライオパネルを50〜100Kに冷却し、第二段クライオパネルを約15Kに冷却する。エキスパンダは、普通、第一段の高温部にある弁組立体を備える段付きシリンダ、より大きい直径の第一段からより小さい直径の第二段への移行部にある第一段コールドステーション、及び、遠端にある(約15Kにある)第二段コールドステーションとして構成される。G−M型冷凍機の動作の記載は、米国特許第3,620,029号中に見出すことができる。
クライオポンプは、典型的には、エキスパンダシリンダの軸の上にある(時折、「インライン」と呼ばれる)或いはシリンダの軸に対して垂直な(時折、「低プロファイル」と呼ばれる)入口を備えて製造される。大きいチャンバ内の水蒸気及び空気を排気するために使用されるクライオポンプは、典型的には、「インライン」であるが、本発明の現概念は両方の種類に等しく良好に適用できる。
500mm〜630mmのサイズ範囲にあるクライオポンプは、一般的には、大きい真空コーティングチャンバのために使用される。インライン型クライオポンプのためのクライオパネルは、典型的には、コールドフィンガーの周りで軸対称的である。このパネル設計は、米国特許第5,156,007号におけるように、エキスパンダシリンダのためにコールドパネル内に切欠きを有することによって、低プロファイルクライオポンプに頻繁に適応される。クライオポンプは、冷凍気体に関して全ての向きで等しく良好に動作するが、再生中に、溶解したクライオポンプ吸着物が、クライオポンプの向き及び設計に依存して、異なる方向に流れ出す。
米国特許第4,150,549号は、2つの軸対称クライオパネルを冷却するために二段G−M冷凍機を使用する典型的なクライオポンプを記載している。第一段は、入口(ウォーム)パネルを冷却し、入口(ウォーム)パネルは、グループI気体、例えば、HO及びCOを排気し、多量の輻射が第二段(コールド)パネルに達するのを妨げるが、グループII気体、例えば、Ar及びN、並びに、グループIII気体、例えば、H及びHeがそれを通過するのを許容する。グループII気体は、カップ形状コールドパネルの正面側上で凍結し、グループIII気体は、コールドパネルの裏側上の吸着体内に吸着される。米国特許第4,530,213号は、入口領域からハウジングの背部に増大する直径を有する一連の同心状リングから成るコールドパネル設計を記載している。
クライオパネル、特に入口アレイが、クライオポンプハウジング内に収容されるよう、クライオパネルを設計するのが通例である。これは参照された特許の全てに当てはまる。しかしながら、クライオパネルが、宇宙船を試験するためのチャンバのような大きいチャンバの内側に取り付けられることは希ではない。米国特許第5,819,545号は、真空チャンバ内に延びるG−M冷凍機によって冷却されるクライオパネルの一例を提供している。これらはいずれも、ゲート弁の背後に取り付けられていない。
本発明の主要な目的は、ゲート弁の背後に取り付けられる標準的なサイズのクライオポンプを、入口アレイをより大きい直径に拡張することによってグループIのためのより高い排気速度を備えるクライオポンプに適合することを容易にすることである。
より大きい直径の入口アレイは、クライオポンプハウジングの直径を増大すること、或いは、入口アレイの拡張部をクライオポンプフランジとゲート弁の弁体との間の空間内に適合させることのいずれかによって順応される。後者の選択肢の二次的な利益は、全ての気体のための排気速度の小さな増加である。拡張表面は、クライオポンプが再生される前に、多量のクライオポンプ吸着物を吸着できるように設計される。
ここに記載されるフランジは、国際標準化機構(ISO)に従って500mmサイズ又は600mmサイズのいずれか、或いは、アメリカ規格協会(ASA)に従って22”(22インチ)として設計される。これらを標準サイズのフランジと呼ぶ。
1つの実施態様では、最小変化で22”又は630mmのフランジを用いて製造できる標準的な500mmサイズのクライオポンプが提供され、クライオポンプは、入口領域における増加と比例するグループI気体のための排気速度増加を有するのに対し、グループII及びIII気体のための速度及び容量は不変のままである。これはクライオポンプの入口アレイの直径を増大することによって達成される。入口アレイの増大された直径は、より大きいフランジの標準的な内径と一致するようにクライオポンプハウジングの直径を増大すること、或いは、より大きいフランジを500mmハウジングに適合し、入口アレイをクライオポンプフランジとゲート弁の弁体との間の間隙に拡張することのいずれかによって適応される。この間隙は、典型的には、拡張されたアレイに適応するのに十分な2.5〜3cmである。500mm〜630mmのフランジを備えるクライオポンプを本発明の基本概念を例証する実施例として用いるが、他のサイズも適用できる。
本発明の第一の特徴では、第一段及び第二段を有する冷凍機と、コールドクライオパネルと、ウォームクライオパネルと、ウォームクライオパネルの外側に延びる拡張支持ブラケットを有する入口アレイと、ハウジングとを含み、入口アレイはハウジングの内側に適合する、クライオポンプが提供される。ウォームクライオパネルの外側に延びる入口アレイの一部の上に1つ又はそれよりも多くの外側ルーバを設けることができる。
本発明の第二の特徴では、第一段及び第二段を有する冷凍機と、コールドクライオパネルと、ウォームクライオパネルと、ウォームクライオパネルの周りに近接して適合し且つ第一内径を有するハウジングと、ハウジングの内側に適合する入口アレイと、ハウジングを第二内径を有するゲート弁に取り付けるフランジと、入口アレイに取り付けられ且つ入口アレイをフランジの上に拡張するブラケット拡張部とを含み、第二内径は第一内径よりも大きい、クライオポンプが提供される。
標準的な500mmクライオポンプパネル及びゲート弁の背後に取り付けられたエキスパンダを示す断面図であり、500mmハウジング、フランジ、及び、ゲート弁が、左側に示され、本発明の実施態様に従って構成された22”ハウジング、フランジ、及び、ゲート弁が、右側に示されている。 標準的な500mmクライオポンプパネル、エキスパンダ、及び、ゲート弁の背後に取り付けられたハウジングを示す断面図であり、500mmハウジングを22”フランジに適合するフランジが右側に示され、500mmハウジングを630mmフランジに適合するフランジが左側に示され、双方とも本発明の実施態様に従って構成され、標準的な500mm入口ルーバが、クライオポンプウォームクライオパネルとゲート弁の弁体との間の空間内に適合するブラケット拡張部を備えて示されている。 8個の支持ブラケットを備える標準的な500mmクライオポンプ入口ルーバアレイを示す上面図であり、ブラケット拡張部のための取付け孔が示されている。 図3Aの側面図である。 標準的な500mmクライオポンプ支持ブラケットの端部に取り付けられたブラケット拡張部を示す上面図であり、環状入口鍔プレートが、ブラケット拡張部の下面に取り付けられている。 図4Aの側面図である。
図1及び2において、クライオポンプは、図3に示されるように軸対称的であると理解されるが、比較の容易性のために、2つのクライオポンプの断面図が隣り合って示されている。破線が2つのクライオポンプを分離している。
本発明の実施態様では、非標準的なゲート弁に取り付けることのできる、より大きい直径を有するハウジングを備えるクライオポンプが提供される。図1の左半分は、500mmゲート弁2aの背後に取り付けられた500mmクライオポンプを示している。一部の部品は、このシリーズのポンプにおいて製造される全てのポンプに共通し、異なるサイズのゲート弁に適合できる。図1の場合には、共通の或いは標準的な部品は、第一段ヒートステーション21、第二段ヒートステーション22を備えるエキスパンダ20、コールドクライオパネル25、ウォームクライオパネル26、熱バス27、及びボルト15である。ボルト15は、入口アレイ10a,10bを熱バス27に取り付ける。左側の構造のための入口アレイ10aは、支持ブラケット13及びルーバ12で構成されている。現設計では、全て銅又は類似材料で作成される8個の支持ブラケット及び6個のルーバがある。入口アレイに入射する輻射熱の殆どは、支持ブラケット13及び8個の銅製熱バス27を通じて第一段ヒートステーション21に伝導される。熱バス27は、一定の断面を有し、殆どの熱を第一段ヒートステーション21に移動する。一部の熱は、銅製ウォームパネル26を通じても第一段ヒートステーション21に移動される。500mmゲート弁ハウジング8aの小さい部分だけが、ゲート弁の弁体7aに沿って示されている。「O」リング9が、クライオポンプフランジ17aをゲート弁ハウジング8の外側に封止し、ゲート弁の弁体7aをゲート弁ハウジング8aの内側に封止する。図1の左半分に示されるような500mmゲート弁2aに取り付けられる500mmクライオポンプ1aは、クライオポンプハウジング18a及びフランジ17aの追加によって完了し、それらは500mmの内径(ID)を有する。
図1の左側に示される500mmクライオポンプ1aの共通部分は、図1の右側に示されるように、22”クライオポンプ1b内に組み込まれ且つ22”ゲート弁2bに取り付けられ得る。入口アレイ10bは、拡張ブラケット11、ルーバ12、支持ブラケット13、及び、外側ルーバ6で構成される。1つの外側ルーバ6が図1に示されているが、本発明の他の実施態様では、1つ又はそれよりも多くの外側ルーバがあり得る。22”ゲート弁2bは、ハウジング8b、ゲート弁の弁体7b、及び、Oリング9から構成される。クライオポンプハウジング8bは、22”フランジ17bがそうであるように、22”のIDを有する。入口アレイ10bは、拡張ブラケット11を含めて、クライオポンプハウジング18b内に示されていることに留意のこと。また、図1では、右側で、クライオポンプハウジング18bとウォームパネル26との間の半径方向間隙は、左側の半径方向間隙よりも大きく、右側径方向間隙は、0.5〜3cm、例えば、1〜3cm又は2.5〜3cmである。
本発明の実施態様では、クライオポンプのハウジングよりも大きい内径を有するゲート弁に取り付けることのできるクライオポンプが提供される。図2は、500mmクライオポンプ1aがより容易に22”又は630mmゲート弁2b,2cに適合され得るよう、500mmクライオポンプ1aを構築する好適な方法を示している。この設計では、クライオポンプハウジング18a、及び、入口ルーバ12を備える支持ブラケット13は、共通である部品内に含められている。この設計の500mmクライオポンプ1aは、入口アレイ10をフランジ17c,17の上に突出させる点で図1の左側に示されるものと異なる。1つの実施態様では、入口アレイ10は、3cm未満、例えば、2.5cm未満又は2cm未満、フランジ17,17の上に突出する。1つの実施態様では、入口アレイは、フランジ17,17の平面と少なくとも等しく或いは上にある。図2は、右側に示されるように、22”ゲート弁ハウジング8b内に、或いは、左側に示されるように、630mmゲート弁ハウジング8c内に適合するよう、共通の入口アレイ10を拡張する本発明に従った手段を示している。クライオポンプハウジング18aとウォームパネル26との間の近接した適合、例えば、半径方向間隙は、典型的には、2mmである。1つの実施態様では、近接した適合の故に、図2に示されるように、入口アレイ10上に外側ルーバはない。
22”選択肢のために、環状入口鍔プレート5bが、例えば、ハンダによって、ブラケット拡張部4bに取り付けられ、ブラケット拡張部4bは、次いで、支持ブラケット13に取り付けられる。ブラケット拡張部4bは、その上に1つ又はそれよりも多くの外側ルーバをさらに含み得る。クライオポンプフランジ17bは、それが500mmのIDを備える22”フランジである点で、非標準的である。拡張入口アレイは、クライオポンプフランジ17cとゲート弁の弁体7bとの間の間隙内に適合する。1つの実施態様では、この間隙は、0.5〜3cm、例えば、1〜3cm又は2.5〜3cmであり得る。図2中のクライオポンプフランジ17c及び17dは、図1中のフランジ17a及び17bよりも、30%より大きい、例えば、最大で25%より大きい、或いは、最大で23%より大きい。
630mm選択肢のために、環状入口鍔プレート5cは、ブラケット拡張部4cに取り付けられ、ブラケット拡張部4cは、次いで、支持ブラケット13に取り付けられる。ブラケット拡張部4cは、その上に1つ又はそれよりも多くの外側ルーバをさらに含み得る。630mmゲート弁2cは、ハウジング8c、ゲート弁の弁体7c、及び、Oリング9で構成される。クライオポンプフランジ17dは、それが500mmのIDを備える630mmフランジである点で、非標準的である。拡張入口アレイは、クライオポンプフランジ17dとゲート弁の弁体7cとの間の間隙内に適合する。
図3A及び3Bは、8個の支持ブラケット13及び入口ルーバ12で構成される、標準的な500mmクライオポンプ入口ルーバアレイ10を示している。ブラケット拡張部のための取付け孔14が、図3B中に示されている。この標準的なアレイ10は、図2中に示されるクライオポンプの全てに共通する。
図4A及び4Bは、ブラケット拡張部4の下面に取り付けられる環状入口鍔プレート5の詳細を示しており、ブラケット拡張部4は、次いで、支持ブラケット13に取り付けられている。支持体13及び拡張部4内の取付け孔14は、それらを共にボルト締めすることによって、ブラケット拡張部を支持ブラケット13に取り付ける便利な手段をもたらす。1つの実施態様では、ブラケット拡張部は、スポット溶接又はハンダ付けによって支持ブラケットに取り付けられる。
500mm〜630mmフランジを備えるクライオポンプが基本的な外面を例証するために一例として使用されているが、これらの概念は他のサイズにも適用可能である。同様に、GM冷凍機をクライオポンプ内で使用される典型的な極低温冷凍機として記載したが、パルス管冷凍機又はスターリング冷凍機のような他の種類を使用することも可能である。
1a 500mmクライオポンプ (500 mm cryopump)
1b 22”クライオポンプ (22” cryopump)
2a 500mmゲート弁 (500 mm gate valve)
2b 22”ゲート弁 (22” gate valve)
2c 630mmゲート弁 (630 mm gate valve)
4 ブラケット拡張部 (bracket extension)
4b ブラケット拡張部 (bracket extension)
5b 環状入口鍔プレート (annular inlet collar plate)
5c 環状入口鍔プレート (annular inlet collar plate)
6 外側ルーバ (outer louver)
7a ゲート弁の弁体 (moveable valve plate)
7b ゲート弁の弁体 (moveable valve plate)
7c ゲート弁の弁体 (moveable valve plate)
8 ゲート弁ハウジング (gate valve housing)
8a 500mmゲート弁ハウジング (500 mm gate valve housing)
8b 22”ゲート弁ハウジング (22” gate valve housing)
8c 630mmゲート弁ハウジング (630 mm gate valve housing)
9 Oリング (O-ring)
10a 入口アレイ (inlet array)
10b 入口アレイ (inlet array)
11 拡張ブラケット (extended bracket)
12 ルーバ (louver)
13 支持ブラケット (support bracket)
14 取付け孔 (mounting hole)
15 ボルト (bolt)
17a クライオポンプフランジ (cryopump housing)
17b クライオポンプフランジ (cryopump housing)
17c クライオポンプフランジ (cryopump housing)
17d クライオポンプフランジ (cryopump housing)
18a クライオポンプハウジング (cryopump housing)
18b クライオポンプハウジング (cryopump housing)
20 エキスパンダ (expander)
21 第一段ヒートステーション (first stage heat station)
22 第二段ヒートステーション (second stage heat station)
25 コールドクライオパネル (cold cryopanel)
26 ウォームクライオパネル (warm cryopanel)
27 熱バス(thermal buss)

Claims (8)

  1. 第一段及び第二段を有する冷凍機と、
    コールドクライオパネルと、
    ウォームクライオパネルと、
    ルーバと、該ルーバを支持する支持体と、前記ウォームクライオパネルの外側に延びる、前記支持体とは別個の拡張支持ブラケットと、を有する入口アレイと、
    ハウジングと、を含み、
    前記入口アレイは、前記拡張支持ブラケットを除き、前記ハウジングの内側に収まり、
    前記拡張支持ブラケットは、前記支持体に取り付けられることを特徴とする、
    クライオポンプ。
  2. 前記拡張支持ブラケットの上に1つ又はそれよりも多くの外側ルーバをさらに含み、該1つ又はそれよりも多くの外側ルーバは、前記ウォームクライオパネルの外側に延びる拡張支持ブラケットの一部である、請求項1に記載のクライオポンプ。
  3. 前記ウォームクライオパネルは、第一内径を有するより小さいハウジングに近接して適合するよう設計され、前記ハウジングは、前記第一内径よりも大きい第二直径を有する、請求項1に記載のクライオポンプ。
  4. 前記拡張支持ブラケットは、ボルト締め、スポット溶接、ハンダ付けのいずれかにより前記支持体に取り付けられる、請求項1に記載のクライオポンプ。
  5. 前記ハウジングと前記ウォームクライオパネルとの径方向間隙は、0.5〜3cmであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のクライオポンプ。
  6. 前記ハウジングと一致する内径を有するゲート弁の背後に取り付けられる、請求項1〜4のいずれか1項に記載のクライオポンプ。
  7. 前記ハウジングをゲート弁に取り付けるフランジをさらに含む、請求項6に記載のクライオポンプ。
  8. 前記フランジと一致する内径を有するゲート弁の背後に取り付けられる、請求項7に記載のクライオポンプ。
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