JP5444232B2 - 硫黄加硫における活性剤として使用する被覆材料の製造 - Google Patents

硫黄加硫における活性剤として使用する被覆材料の製造 Download PDF

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Description

本発明は、ゴムの加硫において活性剤として使用する新材料に関するものである。
ゴムの加硫において、酸化亜鉛は、促進剤、硫黄、及びゴムの反応における媒介剤としての役割により、加硫反応の活性化に重要な役割を果たす。また、酸化亜鉛はゴムのモジュラスを向上し、ヒートシンクとして作用し、ゴムの劣化特性を改善する。ゴム加硫において使用される酸化亜鉛の量は、基本的にゴム100質量部に対して2から5質量部の範囲内である。酸化亜鉛の水界生態系に対しての毒性と近年の環境への配慮を考えると、ゴム加硫に使用される酸化亜鉛の量を制限する、または全て置き換えることが望ましくなっている。
本発明は、ゴムの加硫における酸化亜鉛の量を削減することを目的とする。
本発明の一の様態は、特にナトリウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体を含む被覆剤で被覆される粒子状の固体基体で、通常ゴムの加硫に用いられるものに関する。
前記遷移金属は好ましくはカドミウムまたは亜鉛、特に好ましくは亜鉛である。
前記被覆剤は好ましくはキャッピング剤を含む。
前記キャッピング剤は好ましくは2‐メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、亜鉛ビス(N,N−ジメチルジチオカルバメート(ZDMC)、ジフェニルグアニジン(DPG)、ビス‐ベンゾチアゾール‐2,2’‐ジスルフィド、N‐オキシジエチレン‐2‐ベンゾチアゾール‐スルフェンアミド、N‐オキシジエチレンチオカルボモイル‐N‐オキシジエチレンスルフェンアミド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムモノスルフィド、テトラベンジルチウラムジスルフィド、テトラベンジルチウラムモノスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムモノスルフィド、テトライソプロピルチウラムジスルフィド、テトライソプロピルチウラムモノスルフィド、N‐シクロヘキシルチオフタルイミド、N‐シクロヘキシル‐2‐ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N‐tert‐ブチル‐2‐ベンゾチアゾールスルフェンアミド、4‐モルフォリニル‐2‐ベンゾチアゾールジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、4,4’‐ジチオモルフォリン、2‐メルカプトトルイミダゾール、エチレンチオ尿素、トリメチルチオ尿素、1,3‐ジエチルチオ尿素、及び1,3‐ジブチルチオ尿素、のいずれか、及びそれらの組合せから選択される、非極性キャッピング剤である。
好ましいキャッピング剤は2‐メルカプトベンゾチアゾール(MBT)または亜鉛ビス(N,N‐ジメチルジチオカルバメート(ZDMC)である。
前記キャッピング剤は好ましくは複数のキャッピング剤の組合せで、例えば比率1対1のDPG‐MBT反応生成物であるかもしれない。
前記粒子状の固体基体は粒径1マイクロメートル未満、通常粒径100ナノメートル未満、例えば粒径15乃至100ナノメートルの範囲の粒子からなるかもしれない。
前記粒子状の固体基体は好ましくは加水分解しない、好ましくは表面積がグラム当たり>20mの範囲にある材料から選択され、例えば硫黄、ステアリン酸、シリカ、カーボンブラック、二酸化チタン、酸化マグネシウム、または低分子量ポリマーから選択されるかもしれない。
前記ナトリウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体で被覆される粒子状の固体基体は、疎水性被覆剤でさらに被覆されるかもしれず、疎水性被覆剤は例えば低融点ワックス(融点摂氏35乃至70度の範囲、通常47乃至65度の範囲)、通常、飽和脂肪酸のエステルからなるワックスである。前記ナトリウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体で被覆される粒子状の固体基体は、1:50乃至1:150、通常1:100の比率の範囲(重量比)で通常疎水性被覆される。
本発明の二の様態は通常、ゴムの加硫での使用のための粒子状の固体基体を製造するプロセスに関し、前記プロセスは下記のステップを含む。
ナトリウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体を含む溶液を用意するステップ及び、前記粒子状の固体基体を前記溶液で被覆するステップ。
本発明の一実施形態によれば、ナトリウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体を含む溶液は、固体遷移金属酸化物及び/又は硫化物を含む溶液から、超微粒子状の、好ましくは非極性キャップされた、ナノ遷移金属酸化物及び/又は硫化物を含む上澄み溶液を分離することによって作成されるかもしれない。
前記ナトリウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体を含む溶液は、以下により生成されるかもしれない。
1.極性溶媒、非極性溶媒及び三つの成分全てを混和させる中間溶媒からなる三元溶媒系を作成すること、
2.遷移金属塩と前記三元溶媒の混合物を作成すること、
3.適切な酸化物源または硫化物源と前記三元溶媒との混合物を作成すること、
4.必要な場合、非極性末端キャッピング剤及び前記非極性溶媒との混合物を作成すること、
5.遷移金属酸化物または硫化物の粒子を含む溶液を作成すること、および
前記溶液から前記遷移金属酸化物または硫化物の粒子を分離することでナトリウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体を含む溶液を作成すること。
通常、前記ナトリウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体を含む溶液は、上澄み液として取り出されて遷移金属酸化物又は硫化物の粒子から分離される。
好ましくは、非極性溶媒は、前記ナトリウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体を含む溶液から除去され、水溶液をなす。
どのような可溶性遷移金属塩も用いることができるが、好ましくは前記遷移金属塩は酢酸亜鉛または酢酸カドミウムであり、特に好ましくは酢酸亜鉛である。
適切な酸化物または硫化物源は、NaOH、LiOH、KOH、NHOH、NaS、LiS、KS、HS及びチオアセトアミドのうちのいずれでもよいが、好ましくはNaOHである。
前記非極性末端キャッピング剤は2‐メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、亜鉛ビス(N,N−ジメチルジチオカルバメート(ZDMC)、ジフェニルグアニジン(DPG)、ビス‐ベンゾチアゾール‐2,2’‐ジスルフィド、N‐オキシジエチレン‐2‐ベンゾチアゾール‐スルフェンアミド、N‐オキシジエチレンチオカルボモイル‐N‐オキシジエチレンスルフェンアミド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムモノスルフィド、テトラベンジルチウラムジスルフィド、テトラベンジルチウラムモノスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムモノスルフィド、テトライソプロピルチウラムジスルフィド、テトライソプロピルチウラムモノスルフィド、N‐シクロヘキシルチオフタルイミド、N‐シクロヘキシル‐2‐ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N‐tert‐ブチル‐2‐ベンゾチアゾールスルフェンアミド、4‐モルフォリニル‐2‐ベンゾチアゾールジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、4,4’‐ジチオモルフォリン、2‐メルカプトトルイミダゾール、エチレンチオ尿素、トリメチルチオ尿素、1,3‐ジエチルチオ尿素、及び1,3‐ジブチルチオ尿素、のいずれか、及びそれらの組合せから選択されるかもしれない。
好ましい非極性キャッピング剤は、2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT)および亜鉛ビス(N,N−ジメチルジチオカルバメート(ZDMC)である。
前記キャッピング剤は複数のキャッピング剤の組合せで、例えば比率1対1のDPG−MBT反応生成物であるかもしれない。MBT及びDPGの反応生成物は通常摂氏150度で形成され、5分間反応させた後に自然冷却し固体とされる。
前記粒子状の固体基体は好ましくは加水分解しない材料から選択され、好ましくは表面積がグラム当たり>20mの範囲で、例えば硫黄、ステアリン酸、シリカ、カーボンブラック、二酸化チタン、酸化マグネシウム、または低分子量ポリマーから選択されるかもしれない。
前記粒子状の固体基体は粒径1マイクロメートル未満の粒子、通常、粒径100ナノメートル未満、例えば粒径15ナノメートル乃至100ナノメートルの範囲の粒子からなるかもしれない。
前記固体基体の被覆に用いられる上澄み液の量は、1:100乃至1:10000の範囲内、通常1:1000の被覆比率により決定されるかもしれず、前記被覆比率は遷移金属塩の初期質量:前記基体の質量で表される。
前記ナトリウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体で被覆された粒子状の固体基体は、疎水性被覆剤でさらに被覆されるかもしれず、疎水性被覆剤は例えば低融点ワックス(融点摂氏35乃至70度の範囲、通常摂氏47乃至65度の範囲)、通常、飽和脂肪酸のエステルからなるワックスである。前記ナトリウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体で被覆された粒子状の固体基体は、1:50乃至1:150の範囲、通常1:100の比率(重量比)で、通常疎水性被覆される。
本発明の三の様態によれば、上記されたナトリウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体で被覆された不活性な粒子状の固体基体を含んでオレフィン不飽和性を有し充填剤を含む少なくとも一種類のゴムからなるゴム組成物を生成する。
本発明の四の様態によれば、上記されたナトリウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体で被覆された不活性な粒子状の固体基体を含んでオレフィン不飽和性を有する少なくとも一種類のゴムを含むゴム組成物の生成方法を提供する。
ゴム加硫において、酸化亜鉛に対する、本発明に係る各種の被覆活性剤を用いて得られた加硫時間の比較を示すグラフである。 酸化亜鉛コントロールと比較した場合の、本発明に係る一の被覆活性剤のレオメータ曲線を示すグラフである。 各コントロールと比較した場合の、本発明に係る被覆活性剤のレオメータ軸を示すグラフである。 各コントロールと比較した場合の、本発明に係る一の被覆活性剤のレオメータ軸を示すグラフである。
国際特許出願公開番号WO2007/135649(その開示は参照により本出願に組み込まれる)は非極性キャップ化されたナノ遷移金属酸化物(酸化亜鉛を含む)の製法、及びゴム加硫プロセスにおけるそれらの遷移金属酸化物の使用について開示している。上記のプロセスで回収される上澄み溶液は残留物質を含有しており、その残留物質はナトリウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体(a complex acetometallate salt of sodium and transition metal)を含有している。前記プロセスにおいて、ナノサイズの金属酸化物表面(ナノ酸化亜鉛)はアセトメタレート錯体(acetometallate complex)の生成を触媒するとされている。現在、水・アルコールの混合液に対し比較的不活性な基体を、前記上澄み溶液を用いて被覆することで、その被覆された基体をゴム加硫の活性剤として用いることできることが偶然発見されている。
ナトリウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体を含有する溶液は以下により生成されるかもしれない。
1.極性溶媒、非極性溶媒及び三つの成分全てを混和させる中間溶媒からなる三元溶媒系を作成すること、
2.遷移金属塩と前記三元溶媒の混合物を作成すること、
3.適切な酸化物源または硫化物源と前記三元溶媒との混合物を作成すること、
4.必要な場合、非極性末端キャッピング剤及び前記非極性溶媒との混合物を作成すること、
5.遷移金属酸化物または硫化物の粒子を含む溶液を作成すること、及び
6.前記溶液から前記遷移金属酸化物または硫化物の粒子を分離することでナトリウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体を含む溶液を作成すること。
上記三元溶媒系は水・イソプロパノール・ジクロロメタンを含むが、使用される溶媒系は、一成分が極性であり、もう一成分が非極性であり、三つの成分全ての混和を可能にする中間溶媒が使用されるいかなる三元系でもよい。好ましくは、溶媒は水・アルコール・塩化アルカン系である。本発明の一実施形態においては、水、イソプロパノール及びジクロロメタンの混合物が使用されている。水とイソプロパノールは酢酸亜鉛(または他の遷移金属塩)及び水酸化ナトリウムを溶解させる一方、ジクロロメタンは加硫促進剤であるMBTを溶解させる。しかしながら、他のいかなる適切な溶媒でも同様の効果を得られることは理解されるであろう(例えばエタノール、メタノール、n−プロパノール、エチレングリコール、ブタノール、クロロフォルム、及びジクロロエタンなど)。好ましくは、イソプロパノール:水:ジクロロメタンは60:30:10の比率で使用される。しかし、いかなる適切な混和率も適用可能なのは理解されるであろう。好ましくは、ジクロロメタンは重量割合で20%以下であり、更に好ましくは重量割合で15%以下であり、特に好ましくは重量割合で10%以下である。これらの値を越えると前記溶媒系はもはや混和できず、2相に分離する。好ましくは、ジクロロメタンは重量割合で1〜10%の量で存在する。また、水を増量するとジクロロメタンの溶解が制限される。本発明の好適な実施形態においては、前記溶媒系はイソプロパノールを60〜80%、水を20〜30%及びジクロロメタンを1〜10%含む(全て重量割合)。
どのような可溶性遷移金属塩も使用可能であるが、好ましくは、遷移金属塩は酢酸亜鉛または酢酸カドミウムであり、特に好ましくは酢酸亜鉛である。
好適な酸化物源または硫化物源はNaOH、LiOH、KOH、NHOH、NaS、LiS、KS、HS及びチオアセトアミドであるが、好ましくはNaOHである。
好ましくは非極性の末端キャッピング剤がゴムの加硫において有用である。以下はその例である。
スルフェンアミド加硫促進に2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、及び、チウラム加硫促進に亜鉛ビス(N,N−ジメチルジチオカルバメート(ZDMC)。
その他のふさわしい非極性末端キャッピング剤には、ジフェニルグアニジン(DPG)、ビス‐ベンゾチアゾール‐2,2’‐ジスルフィド、N‐オキシジエチレン‐2‐ベンゾチアゾール‐スルフェンアミド、N‐オキシジエチレンチオカルボモイル‐N‐オキシジエチレンスルフェンアミド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムモノスルフィド、テトラベンジルチウラムジスルフィド、テトラベンジルチウラムモノスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムモノスルフィド、テトライソプロピルチウラムジスルフィド、テトライソプロピルチウラムモノスルフィド、N‐シクロヘキシルチオフタルイミド、N‐シクロヘキシル‐2‐ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N‐tert‐ブチル‐2‐ベンゾチアゾールスルフェンアミド、4‐モルフォリニル‐2‐ベンゾチアゾールジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、4,4’‐ジチオモルフォリン、2‐メルカプトトルイミダゾール、エチレンチオ尿素、トリメチルチオ尿素、1,3‐ジエチルチオ尿素、及び1,3‐ジブチルチオ尿素、などがある。
前記キャッピング剤は、例えばグアニジン加硫を活性化するために、1:1の比率のDPG−MBT反応の生成物(DPG−MBT)といったキャッピング剤の組合せでもよい。MBTとDPGの反応生成物は150℃で形成され、5分間反応させた後に自然冷却し固体を生成する。
本発明は使用する様々な系の促進剤を活性化するため特に化学的に強化された活性剤を作り出すことを可能にする。これはスルフェンアミド、チウラム及びグアニジン系の促進硫黄加硫を活性化するために活性剤は「キャップ化」されうることを意味する。活性剤は前記の系全て、あるいはいずれか特定の系を活性化するために「キャップ化」されうる。これは、各促進剤系に特化した様々な種類の最終製品を生産するために実際に行われている。
本発明の一実施形態において、ステップ5は2と3を混合して5の混合物を生成し、4を5に加えることからなる。本発明の別の実施形態においては、ステップ5を、4の一部、例えば半量を2に加える手順に置き換える。そして3と4を交替で加え、酸化物または硫化物を沈殿させる。
発明の好適な実施形態においては、溶媒系を予混合し同量に二分割する。一方には遷移金属塩、例えば酢酸亜鉛を溶解し、もう一方には酸化物源または硫化物源、例えば水酸化ナトリウム、を溶解する。MBTまたは他の適切な非極性キャッピング剤を溶解するためにジクロロメタンが少量用いられる。試薬類の量は好ましくは化学量論的に決定される。通例使用されるMBTの量は酢酸亜鉛量の0.15倍以下であり、好ましくは0.12倍以下、特に好ましくは酢酸亜鉛量の0.10倍以下である。
このキャップの役割を果たせばいかなる適切な試剤も使われうる。ほとんどのゴム加硫促進剤と活性成分は非極性である。
反応の温度と時間は変化可能であり、実際生成される結晶をある程度制御可能なはずである。酢酸亜鉛混合物の通常の反応温度は摂氏30から50度(℃)の範囲内で、その温度においては溶媒混合液においての酢酸亜鉛の溶解は促進される。
三元系であるため、ジクロロメタンの沸点は上昇し、沸騰して蒸発することはない。反応温度は0℃まで下げうるが、温度が低ければ低いほどキャッピング剤の溶解は少なくなる。そのように、この方法は生成された三元溶媒混合物の凝固点と沸点の間で機能する。
非極性キャッピング剤、例えばMBT溶液、を加える前の反応時間は好ましくは60秒以内、より好ましくは40秒以内、特に好ましくは30秒以内である。当該反応時間は好ましくは2秒より長く、より好ましくは5秒より長く、さらに好ましくは10秒より長く、特に好ましくは15秒より長い。
次に、結果として生じるゾルゲルを好ましくは真空下で熱し、非極性溶媒、例えばジクロロメタンなどを除去し、固体のナノ金属酸化物または硫化物を沈降させて水・イソプロパノールの上澄み溶液から取り出し、ナトリウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体を含む溶液を得る。
上澄みは固体基体を完全に湿潤させるようにさらに希釈される。被覆される基体に対し不活性で水と相溶性を有する溶媒はいずれもこの目的で使用できる。好ましい溶媒はイソプロパノールであり、イソプロパノールはより容易に蒸散し乾燥する。
この希釈溶液に対し不活性な固体基体を加え混合物を作る。粒子状の固体基体は高表面積(例えばグラム当たり20mを越える範囲)を有し、加水分解しないものであればどの材料からも選択されうる。ふさわしい基体は硫黄、ステアリン酸、シリカ、カーボンブラック、二酸化チタン、酸化マグネシウム、または低分子量ポリマーである。
固体基体の被覆に使われる上澄みの量は被覆率により決定される。この被覆率は遷移金属塩の初期質量:基体の質量として表される。この率は1:100から1:10000の範囲内とでき、通常は1:1000である。この値は溶液に加える固体の表面積により変動する。
被覆を終了した後、混合液を真空下で乾燥する(この乾燥方法により溶媒は再利用可能となる)。不活性な粒子状の固体基体(粒径1マイクロメートル未満、通常は粒径100ナノメートル未満の粒子からなる)はナトリウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体で被覆される。
本発明の好適な実施形態によれば、ナトリウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体で被覆された不活性な粒子状の固体基体はさらに疎水性被覆剤、例えば低融点ワックス(融点47から65℃)、通常は飽和脂肪酸のエステルからなるワックスで被覆される。ナトリウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体で被覆された粒子状の固体基体には通常1:50から1:150の範囲、通常は1:100の比率(重量比)で疎水性被覆剤が被覆される。
そして、ナトリウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体で被覆され更に疎水性被覆剤で被覆された粒子状の固体基体は国際特許出願公開番号WO2007/135650(その開示は参照により本出願に組み込まれる)に開示されるゴム組成物の製造法において用いられうる。
このように、本発明に係る三の態様によれば、ナトリウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体で被覆された不活性な粒子状の固体基体を含んでオレフィン不飽和性を有し充填剤を含む少なくとも一種類のゴムからなるゴム組成物を提供する。
前記ゴム組成物は硫黄加硫されたゴム組成物かもしれない。前記硫黄加硫されたゴム組成物は本発明による前記ゴム組成物を硫黄加硫剤の存在下で100℃以上、200℃以下の温度に熱することで生成されるかもしれない。
本発明に係る四の態様によれば、ナトリウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体で被覆された不活性な粒子状の固体基体を伴いオレフィン不飽和性を有する少なくとも一種類のゴムを含むゴム組成物を製造する方法を提供する。ナトリウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体で被覆された不活性な粒子状の固体基体を伴いオレフィン不飽和性を有する少なくとも一種類のゴムを含むゴム組成物を製造する前記方法は加工添加剤を用いるプロセスを含んでもよい。
ここに用いられる、また従来の用法に従った「phr」という用語は、「ゴム、あるいはエラストマーの重量100に対する各種配合剤の重量部」をいう。
前記ゴム組成物は超微粒子官能基化ナノ遷移金属酸化物及び/又は硫化物粒子で被覆された不活性な粒子状の固体基体を、2phr未満、好ましくは1.9phr未満、より好ましくは1.8phr未満、特に好ましくは1.7phr未満含みうる。より大きな添加量で使用することも可能なのは理解されようが、そのような大きな添加量は本発明の目的にそぐわない。前記ゴム組成物はナトリウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体で被覆された不活性な超微粒子状の固体基体を0.1phrより多く、好ましくは0.2phrより多く、より好ましくは0.3phrより多く、特に好ましくは0.5phrより多く含みうる。
本発明の好適な態様によれば、ナトリウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体で被覆された不活性な粒子状の固体基体は直径100ナノメートル未満である。
前記ナトリウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体で被覆された不活性な粒子状の固体基体はオレフィン不飽和性を有する硫黄加硫可能なゴムまたはエラストマーの処理に使用されるかもしれない。「オレフィン不飽和性を有するゴムまたはエラストマー」という語句は、様々な生素材や再生品を含む天然ゴム及び、合成ポリイソプレン、ポリブタジエン、及びスチレンブタジエンゴムなどを含むがそれらに限られない様々な合成ゴムとの両方を含めた意味である。「ゴム組成物」、「配合ゴム」、及び「ゴム化合物」という用語は、様々な成分や材料と混合あるいは調合されたゴムを言うのに区別なく使われており、前記用語はゴム合成技術の当業者に周知である。代表的合成ポリマーには、ブタジエンの単独重合生成物や、例えばメチルブタジエン、ジメチルブタジエン及びペンタジエンなどの、その同族体及び誘導体、のみならず、ブタジエンまたはその同族体または誘導体と、他の不飽和単量体とから形成されるものなどの共重合体がある。合成ゴムの具体的な例はネオプレン(ポリクロロプレン)、ポリブタジエン(シス1,4−ポリブタジエンを含む)、ポリイソプレン(シス1,4−ポリイソプレンを含む)、ブチルゴム、クロロブチルゴムまたはブロモブチルゴムなどのハロブチルゴム、スチレン/イソプレン/ブタジエンのゴム、スチレン、アクリロニトル、及びメチルメタクリル酸塩などの単量体と1,3ブタジエンまたはイソプレンの共重合体、およびエチレン/プロピレン/ジエン単量体(EPDM)としても知られるエチレン/プロピレンのターポリマー、特にエチレン/プロピレン/ジシクロペンタジエンのターポリマーがある。使用されるかもしれないゴムのさらなる例としてはシリコン結合及びすず結合された星型分枝ポリマーがある。好適なゴムまたはエラストマーはポリイソプレン、ポリブタジエン、及びSBRである。
本発明の一実施形態によれば、前記ゴム組成物は好ましくは少なくとも二種類のジエン系ゴムから成る。二種類以上のゴムの組み合わせとしては、例えばシス1,4−ポリイソプレンゴム(天然あるいは合成、ただし天然が好ましい)、3,4−ポリイソプレンゴム、スチレン/イソプレン/ブタジエンゴム、乳化及び溶液重合由来のスチレン/ブタジエンゴム類、シス1,4−ポリブタジエンゴム類、及び乳化重合により生成されたブタジエン/アクリロニトル共重合体類などが好ましい。前記3,4−ポリイソプレンゴム(3,4−Pl)は、タイヤトレッド組成に用いられた場合、タイヤのトラクションを高める目的に役に立つと考えられている。前記3,4−Pl、及びその使用法は米国特許第5,087,668号においてより詳しく述べられている。前記シス1,4−ポリブタジエンゴム(BR)は、タイヤトレッドの耐久力を高める目的に役に立つと考えられている。
様々な硫黄加硫可能な構成ゴムを様々な一般的に使われる添加材料、例えば硫黄供与体、促進剤、活性剤及び抑制剤といった加硫助剤、オイル、粘着性付与樹脂と可塑剤を含む樹脂、充填剤、顔料、脂肪酸、ワックス、酸化防止剤とオゾン劣化防止剤などの加工添加剤及び素練促進剤と混ぜること、などのゴム合成の技術において一般に知られている方法によって、前記ゴム組成物が合成できることは、当該発明の属する分野に熟練した者においては周知である。
当業者に周知なように、硫黄加硫可能な、及び硫黄加硫された材料(ゴム)の使用目的によって、上述の添加剤は選択され、一般的に従来用いられている量で使用される。硫黄供与体の代表例としては硫黄元素(遊離硫黄)、アミンジスルフィド、高分子ポリスルフィド、及び硫黄オレフィン付加物などがある。好ましくは、前記硫黄加硫剤は硫黄元素である。前記硫黄加硫剤は0.5から8phrの範囲で使用できるが、好ましい量は1.5から6phrの範囲である。使用される場合、粘着付与樹脂の代表的な量は、0.5から10phrの範囲で、通常1から5phrの範囲から成る。加工助剤の代表的な量は1phrから50phrの範囲から成る。前記加工助剤には例えば芳香族系、ナフテン系、及び/またはパラフィン系加工オイルなどが挙げられる。酸化防止剤の代表的な量は1から5phrの範囲から成る。代表的酸化防止剤は例えば「バンダービルトゴムハンドブック(Vanderbilt Rubber Handbook)」(1978年)の344から346ページで開示されるような、例えばジフェニル‐p‐フェニレンジアミンなどであ
るかもしれない。オゾン劣化防止剤の代表的な量は1から5phrの範囲から成る。使用される場合の脂肪酸の代表的な量は、前記脂肪酸はステアリン酸を含むかもしれないが、0.5から3phrの範囲から成る。ワックスの代表的な量は1から5phrの範囲から成る。多くの場合、微晶質ワックスが使用される。素練促進剤の代表的な量は0.1から1phrの範囲から成る。代表的な素練促進剤は例えばペンタクロロチオフェノール及びジベンザミドジフェニルジスルフィドであるかもしれない。
国際特許出願公開番号WO2007/135650に開示される官能基化ナノ遷移金属酸化物及び/又は硫化物粒子はゴムのモジュラスを向上させ、ヒートシンクとして作用する一方で、本発明の、ナトリウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体で被覆された不活性な粒子状の固体基体は、ゴム加硫反応の活性剤としてのみ作用する。このように、更なる配合剤の添加は最終ゴム生成物に前記特性を付与するのに必要である。
従って、前記配合はまたモジュラス向上剤も含む。モジュラス向上剤はメタクリル酸亜鉛か、またはメタクリル酸の他の金属塩などのメタクリル酸金属塩かもしれない。好適なメタクリル酸亜鉛類はZDMA及び/またはZMMAアクリル酸亜鉛かもしれない。前記配合はモジュラス向上剤1〜5phrを含むかもしれない。
加えて、前記配合はさらに以下を含む。
充填剤及び密度向上剤。この充填剤及び密度向上剤は通常、硫酸バリウムであり、配合のうちの0〜5phrをなす。
金属酸化物、例えば酸化カルシウム。活性成分を保護する乾燥剤として作用する。
本発明の一の態様による一実施形態によれば、当該ゴム組成物は硫黄加硫されている。加硫に必要な時間及び/又は温度を調節し、加硫物の特性を向上させるのに促進剤類が使用されるかもしれない。
本発明の前記ゴム組成物は様々な目的に使用される。例えば、ゴム組成物は、好ましくは硫黄加硫されて、タイヤ、ベルト、またはホースという形態であるかもしれない。タイヤの場合には、それは様々なタイヤ構成要素に使用されうる。前記タイヤは、当業者にとって既知であり容易に理解できる様々な方法によって構成され、生成され、成形され、加硫されうる。好ましくは、前記ゴム組成物はタイヤのトレッドに使用される。理解されるように、前記タイヤは乗用車用タイヤ、航空機用タイヤ、トラック用タイヤ、等であるかもしれない。好ましくは、前記タイヤは乗用車用タイヤである。前記タイヤはまたラジアルあるいはバイアスかもしれず、ラジアルタイヤが好まれるかもしれない。
要するに、本発明によれば、ナトリウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体粒子の高分散性と高化学的活性により、その後の加硫プロセスに対して悪影響を与えることなく、必要に応じ、ゴム組成物中の遷移金属酸化物及び/又は硫化物を今までにない程削減することが可能である。加えて、必要に応じ、更なる反応促進剤の添加も避けられる。
本発明の更なる実施形態によれば、超微粒子状官能基化ナノ遷移金属酸化物及び/または硫化物粒子で被覆された不活性な粒子状の固体基体は少なくとも1種のポリマーを含むマスターバッチに加えられるかもしれない。前記マスターバッチの生成は米国特許第6,555,606号により詳細に説明されており、その内容はここに参照によって含まれる。好ましくは、前記ポリマーは、前記ゴム組成物に加えられることになっているポリマーの1つである。次に前記マスターバッチは好ましくはノンプロダクティブ段階で生成されたゴム組成物と混合される。前記マスターバッチ中の前記超微粒子状遷移金属酸化物及び/または硫化物で被覆された不活性な粒子状の固体基体の量は、前記ゴム組成物が、混合後、0.1から1.0phrの範囲の、例えば0.8phr、0.6phr、または0.4phrの遷移金属酸化物、及び/または硫化物を含むような量である。
改めて、当該プロセスによれば、ナノサイズ遷移金属酸化物及び/又は硫化物粒子の高分散性と化学的活性により、その後の加硫プロセスに対して悪影響を与えることなく削減することが可能である。
ここで以下の実施例を参照しつつ、本発明について説明する。当該実施例により本発明は何ら制限されない。
実施例1
酢酸亜鉛22.4グラムが、水酸化ナトリウム8.1グラムと反応した。MBT0.017グラムとZDMC0.031グラムをキャッピング剤として用いる。イソプロパノール2800ミリリットル、水1400ミリリットルの溶媒混合液と、ジクロロメタン350ミリリットルを用意した。このジクロロメタンのうち、50ミリリットルをこの水・イソプロパノール混合液に加えた。残り300ミリリットルはキャッピング剤の溶解に使用した。この溶媒混合液を摂氏50度まで熱した。次にこの混合液を同量に二分割し、酢酸亜鉛と水酸化ナトリウムをそれぞれの混合液に別々に溶解した。ここで容器AとBを混合し30秒から60秒反応させる。次にキャッピング剤が加えられた。加熱温度を上昇させ、ジクロロメタンを蒸散し、捕集する。溶液から全てのジクロロメタンがなくなったのち(体積減少により認識)、溶液を冷却し放置した。固体ナノ酸化亜鉛が反応フラスコの底に沈殿した。上澄みを容器から他へ移し、次に、選んだ基体(図1に示される)を活性化するためにその反応溶液を使用した。
使用した酢酸亜鉛220グラムに対し、ナノ酸化亜鉛が〜80グラム、酢酸ナトリウムが〜160グラム、及び少量のアセトメタレートが形成される。通常その規模の反応あたり1グラム未満である。溶媒の体積はZnAc20グラムの使用に対し、通常、全溶媒で2リットルである。
その後溶液を乾燥し溶媒を回収し、超微粒子状官能基化ナノ酸化亜鉛粒子で被覆された不活性な粒子状の固体基体が乾燥状態で残った。
実施例2
官能基化シリカを実施例1により生成した。前記の水溶液が生成され、ナノ酸化亜鉛が取り除かれた後に、シリカ2000gと、そのシリカを湿潤させるのに十分な量のイソプロパノールと共に加えられた。次にこのバッチを乾燥したのが、図2に示す硫黄加硫に対する活性シリカである。活性シリカはRNPXとして示される。
実施例3
図1はZnO(通常使用する標準的な酸化亜鉛)に対する、ゴム加硫での活性剤として様々な被覆基体を用いて得られた加硫時間の比較を示す。被覆率は質量比で1対100である。これは反応における酢酸亜鉛前駆体の量に対する被覆された基体の量、に関係する。つまり反応したZnAc1グラムにより、基体100グラムが被覆可能であるが、ただし材料の大半がZnAcからZnOに転化するので、反応物の実際の生成量は低いため、活性物質の基体に対する現実の被覆率ははるかに低い。そして少量の成分(例、<5%)が亜鉛ナトリウムアセトメタレート(Zinc Sodium acetometallate)になる。この場合のゴムはIR、イソプレンゴムで、加硫剤はZMBT(亜鉛メルカプトベンゾチアゾール塩)である。
グラフは被覆硫黄、カーボンブラック、TiO、シリカ及びステアリン酸を示す。粒子の粒径はナノサイズ(カーボンブラックで、等級により異なる)から硫黄やステアリンなどのマイクロメートルサイズまでの範囲である。ステアリン酸は硫黄と同様、加硫温度においては溶解することに留意されたい。TiOは粒径およそ8〜300ナノメートルである(等級と仕入れ元による)。シリカは沈殿し5〜40ナノメートルの範囲の粒径である。nZnOは国際特許出願公開番号WO2007/135649に開示されるプロセスによって生成された被覆ナノ酸化亜鉛である。ZnOは本発明に従って被覆された通常の酸化亜鉛であり、nZnOはアルドリッチ(Aldrich)社から入手したナノ酸化亜鉛で、本発明に従って被覆されたものである。
図1は酸化亜鉛を本発明のプロセスにより得られた被覆基体で置き換えることで加硫時間の減少につながることを示す。ZAM(亜鉛アセトメタレート)は残留キャッピング剤から得られる。スコーチ時間は不安定で実用的ではない。
実施例4
図2はRNPX(例2に示す活性シリカ)がゴム加硫の活性剤としてどのように挙動するかを示す。ZnOコントロールと比較するとトルク反応は低いが時間は速い。ただしこの例は全加硫剤(CBSと硫黄)1重量部と活性剤1重量部の単純なものであることを留意されたい。
ゴムのモジュラスはこの材料によっては増加せず、加硫反応が活性化されるのみであり、モジュラスの増加のために更なる配合剤が必要である。これは前記活性剤の使用量に無関係で、また、この活性化系特有のものである。なぜなら酸化亜鉛のレベルが相乗的に活性化とモジュラスを決定するからである。
実施例5
本発明はコントロールサンプル類におけるZnOを、標準質量のZnO(通常3phr)に対し、イソプロパノールで湿潤された活性剤RNPXを1phr、という比率で置き換える。これにはモジュラス向上剤が加えられており、ZnOコントロールの材料類と比較して化学的性質は決定されている。それらは有利であることが示されている。これは下記の表1〜7に関してなされる。RNPXはコントロールのゴム類におけるZnOを置き換える液系である。モジュラス剤にはCaO、MgO、及びZMMA(亜鉛メタクリレート)などがある。
下記の表1は標準的な張力のゴムトレッドの配合を示す。
Figure 0005444232
下記の表2,3は表1の標準配合を、ZnOが取り除かれRNPX(例2による活性シリカ)で置き換えられた配合と比較したもので、ZnOが本発明の被覆粒子と効果的に置き換えられたことを示す。
Figure 0005444232
Figure 0005444232
下記の表4は標準的な車両ドア及び窓用シールのゴム配合である。
Figure 0005444232
下記の表5、6及び7は表4の標準配合を、ZnOを取り除きRNPX(例2による活性シリカ)で置き換えた場合の配合と比較したもので、ZnOが本発明の被覆粒子と効果的に置き換えられることを示す。
Figure 0005444232
Figure 0005444232
Figure 0005444232
実施例6
実施例1に述べられる反応プロセスを酢酸亜鉛及び水酸化ナトリウムで開始する。キャッピング剤はMBT(メルカプトベンゾチアゾール)及びDPG(ジフェニルグアニジン)を含むよう変更する。
この反応において選択される固体基体は軽質酸化マグネシウム(非常に高表面積のナノ粒子酸化マグネシウム)である。空気中で105℃まで加熱して乾燥する標準的プロセスを用いる。
そして固体粉末は1:100の比率で低融点ワックス生成物に導入され、混和の際のゴムマトリクス中への拡散が促進される。使用されるワックスはStruktol(R)WB
222(米国ストラクトール社(Struktol Company)販売の飽和脂肪酸のエステルの一種)である。反応産物は(下記の表8に示される混合組成物を用いて)検査された。その加硫挙動は図4に示される。流動計測は標準天然ゴムについて、150℃で実施される。
Figure 0005444232

Claims (48)

  1. ナトリウム、リチウム、カリウム又はアンモニウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体を含む被覆剤で被覆され、加水分解されない粒子状固体基体。
  2. 前記遷移金属はカドミウムまたは亜鉛である請求項1に記載の粒子状固体基体。
  3. 前記遷移金属は亜鉛である請求項2に記載の粒子状固体基体。
  4. 前記被覆剤はキャッピング剤を含む前記請求項1から3のいずれかに記載の粒子状固体基体。
  5. 前記キャッピング剤は非極性キャッピング剤である請求項4に記載の粒子状固体基体。
  6. 前記キャッピング剤は、2‐メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、亜鉛ビス(N,N−ジメチルジチオカルバメート(ZDMC)、ジフェニルグアニジン(DPG)、ビス‐ベンゾチアゾール‐2,2’‐ジスルフィド、N‐オキシジエチレン‐2‐ベンゾチアゾール‐スルフェンアミド、N‐オキシジエチレンチオカルボモイル‐N‐オキシジエチレンスルフェンアミド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムモノスルフィド、テトラベンジルチウラムジスルフィド、テトラベンジルチウラムモノスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムモノスルフィド、テトライソプロピルチウラムジスルフィド、テトライソプロピルチウラムモノスルフィド、N‐シクロヘキシルチオフタルイミド、N‐シクロヘキシル‐2‐ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N‐tert‐ブチル‐2‐ベンゾチアゾールスルフェンアミド、4‐モルフォリニル‐2‐ベンゾチアゾールジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、4,4’‐ジチオモルフォリン、2‐メルカプトトルイミダゾール、エチレンチオ尿素、トリメチルチオ尿素、1,3‐ジエチルチオ尿素、及び1,3‐ジブチルチオ尿素、のいずれか及びそれらの組合せから選択される、請求項5に記載の粒子状固体基体。
  7. 前記キャッピング剤は2‐メルカプトベンゾチアゾール(MBT)または亜鉛ビス(N,N‐ジメチルジチオカルバメート(ZDMC)である、請求項6に記載の粒子状固体基体。
  8. 前記キャッピング剤は複数のキャッピング剤の組合せである請求項4から6のいずれかに記載の粒子状固体基体。
  9. 前記キャッピング剤はDPG‐MBT反応生成物である請求項8に記載の粒子状固体基体。
  10. 前記粒子状の固体基体は粒径が1マイクロメートル未満である請求項1から9のいずれかに記載の粒子状固体基体。
  11. 前記粒子状の固体基体は粒径が15100ナノメートルの範囲にある、請求項10に記載の粒子状固体基体。
  12. 前記粒子状の固体基体は表面積がグラム当たり>20mの範囲にある請求項1から11のいずれかに記載の粒子状固体基体。
  13. 前記粒子状の固体基体は硫黄、ステアリン酸、シリカ、カーボンブラック、二酸化チタンまたは酸化マグネシウムから選択される前記請求項1から12のいずれかに記載の粒子状固体基体。
  14. 疎水性被覆剤でさらに被覆される前記請求項1から13のいずれかに記載の粒子状固体基体。
  15. 前記疎水性被覆剤はワックスである請求項14に記載の粒子状固体基体。
  16. 前記ワックスは融点摂氏3570度の範囲にある請求項15に記載の粒子状固体基体。
  17. 前記ワックスは飽和脂肪酸のエステルからなる請求項15または16に記載の粒子状固体基体。
  18. 基体の疎水性被覆剤に対する比率(重量比)は1:501:150の範囲である請求項14から17のいずれかに記載の粒子状固体基体。
  19. 基体対疎水性被覆剤の比率(重量比)が1:100である請求項18に記載の粒子状固体基体。
  20. ナトリウム、リチウム、カリウム又はアンモニウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体を含む被覆剤で被覆され、加水分解されない粒子状の被覆固体基体の製造プロセスであって、以下のステップを含むプロセス。
    ナトリウム、リチウム、カリウム又はアンモニウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体を含む溶液を用意するステップ、及び
    前記粒子状の固体基体を前記溶液で被覆するステップ。
  21. 前記ナトリウム、リチウム、カリウム又はアンモニウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体を含む溶液は、固体遷移金属の酸化物及び/又は硫化物を含む溶液から、超微粒子状ナノ遷移金属の酸化物及び/又は硫化物を含む上澄み溶液を分離することによって作成される、請求項20に記載のプロセス。
  22. 前記ナトリウム、リチウム、カリウム又はアンモニウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体を含む溶液は、以下で生成されることを特徴とする請求項21に記載のプロセス。
    1.極性溶媒、非極性溶媒及び三つの成分全てを混和させる中間溶媒からなる三元溶媒系 を作成すること、
    2.遷移金属塩と前記三元溶媒の混合物を作成すること、
    3.適切な酸化物源または硫化物源と前記三元溶媒との混合物を作成すること、
    4.必要な場合、非極性末端キャッピング剤及び前記非極性溶媒との混合物を作成すること、
    5.遷移金属酸化物または硫化物の粒子を含む溶液を作成すること、及び
    前記溶液から前記遷移金属酸化物または硫化物の粒子を分離することでナトリウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体を含む溶液を作成すること。
  23. 前記ナトリウム、リチウム、カリウム又はアンモニウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体を含む溶液は、上澄み液として取り出されて前記遷移金属の酸化物又は硫化物の粒子から分離される、請求項22に記載のプロセス。
  24. 前記非極性溶媒は、前記ナトリウム、リチウム、カリウム又はアンモニウと遷移金属のアセトメタレート塩錯体を含む溶液から除去される、請求項23に記載のプロセス。
  25. 前記遷移金属塩は酢酸亜鉛または酢酸カドミウムである、請求項20から24のいずれかに記載のプロセス。
  26. 前記遷移金属塩は酢酸亜鉛である、請求項25に記載のプロセス。
  27. 前記酸化物または硫化物源は、NaOH、LiOH、KOH、NHOH、NaS、LiS、KS、HS及びチオアセトアミドのいずれかである、請求項21から26のいずれかに記載のプロセス。
  28. 前記酸化物源はNaOHである、請求項27に記載のプロセス。
  29. 前記非極性末端キャッピング剤は2‐メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、亜鉛ビス(N,N−ジメチルジチオカルバメート(ZDMC)、ジフェニルグアニジン(DPG)、ビス‐ベンゾチアゾール‐2,2’‐ジスルフィド、N‐オキシジエチレン‐2‐ベンゾチアゾール‐スルフェンアミド、N‐オキシジエチレンチオカルボモイル‐N‐オキシジエチレンスルフェンアミド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムモノスルフィド、テトラベンジルチウラムジスルフィド、テトラベンジルチウラムモノスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムモノスルフィド、テトライソプロピルチウラムジスルフィド、テトライソプロピルチウラムモノスルフィド、N‐シクロヘキシルチオフタルイミド、N‐シクロヘキシル‐2‐ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N‐tert‐ブチル‐2‐ベンゾチアゾールスルフェンアミド、4‐モルフォリニル‐2‐ベンゾチアゾールジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、4,4’‐ジチオモルフォリン、2‐メルカプトトルイミダゾール、エチレンチオ尿素、トリメチルチオ尿素、1,3‐ジエチルチオ尿素、及び1,3‐ジブチルチオ尿素、のいずれか及びそれらの組合せから選択される、請求項22から28のいずれかに記載のプロセス。
  30. 前記非極性末端キャッピング剤は2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT)または亜鉛ビス(N,N−ジメチルジチオカルバメート(ZDMC)である、請求項29に記載のプロセス。
  31. 前記非極性末端キャッピング剤は複数のキャッピング剤の組合せである、請求項22から29のいずれかに記載のプロセス。
  32. 前記非極性末端キャッピング剤はDPG−MBT反応生成物である、請求項31に記載のプロセス。
  33. 前記DPG及びMBTの反応生成物は摂氏150度で形成され、5分間反応させた後に自然冷却し固体とされる、請求項32に記載のプロセス。
  34. 前記粒子状の固体基体は表面積がグラム当たり>20mの範囲にある、請求項20から33のいずれかに記載のプロセス。
  35. 前記粒子状の固体基体は硫黄、ステアリン酸、シリカ、カーボンブラック、二酸化チタンまたは酸化マグネシウムから選択される、請求項20から34のいずれかに記載のプロセス。
  36. 前記粒子状の固体基体は粒径が1マイクロメートル未満の粒子からなる、請求項20から35のいずれかに記載のプロセス。
  37. 前記粒子状の固体基体は粒径が100ナノメートル未満の粒子からなる、請求項36に記載のプロセス。
  38. 前記粒子状の固体基体は粒径が15ナノメートル100ナノメートルの範囲にある粒子からなる、請求項37に記載のプロセス。
  39. 前記固体基体の被覆に用いられる前記溶液の量は、1:1001:10000の範囲内の被覆比率により決定され、前記被覆比率は遷移金属塩の初期質量:前記基体の質量で表される、請求項20から38のいずれかに記載のプロセス。
  40. 前記被覆比率は、1:1000である、請求項39に記載のプロセス。
  41. 前記ナトリウム、リチウム、カリウム又はアンモニウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体で被覆された粒子状の固体基体は、疎水性被覆剤でさらに被覆される、請求項20から40のいずれかに記載のプロセス。
  42. 前記疎水性被覆剤はワックスである、請求項41に記載のプロセス。
  43. 前記ワックスは融点摂氏3570度の範囲にある、請求項42に記載のプロセス。
  44. 前記ワックスは飽和脂肪酸のエステル類からなる、請求項42または43に記載のプロセス。
  45. 前記ナトリウム、リチウム、カリウム又はアンモニウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体で被覆された粒子状の固体基体は、1:501:150の範囲の比率(重量比)で、前記疎水性被覆剤でさらに被覆される、請求項41から44のいずれかに記載のプロセス。
  46. 前記比率は1:100である、請求項45に記載のプロセス。
  47. 請求項1から19のいずれかに記載されたナトリウム、リチウム、カリウム又はアンモニウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体で被覆された不活性な粒子状の固体基体を含んでオレフィン不飽和性を有し充填剤を含む少なくとも一種類のゴムからなるゴム組成物。
  48. 請求項1から19のいずれかに記載されたナトリウム、リチウム、カリウム又はアンモニウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体で被覆された不活性な粒子状の固体基体を含んでオレフィン不飽和性を有する少なくとも一種類のゴムを含むゴム組成物の生成方法。
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