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本発明は、タイヤインナーライナー用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤに関するものであり、詳しくは、板状無機充填剤の分散性を良化することで、優れた空気透過防止性能を付与し、かつ、発熱性を悪化させることなく耐疲労性を向上させたタイヤインナーライナー用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤに関するものである。
チューブレス空気入りタイヤの内面には、空気透過防止性能に優れたブチル系ゴムを主成分とするインナーライナーが設けられている。しかしインナーライナーは、タイヤ内腔の充填空気を完全に遮断できず、長期間の間に、充填空気がインナーライナーを透過し、外周側に配置されたカーカス層やベルト層に拡散する。そして充填空気中の酸素がカーカス層やベルト層のゴム成分を酸化劣化させ、耐久性を低下させるという問題があった。また、タイヤの空気圧が低下するとタイヤのたわみが大きくなり故障につながる。この対策として、タイヤインナーライナー用ゴム組成物に板状の偏平構造を有するタルクやクレー等の板状無機充填剤を配合する技術が知られているが、このような板状無機充填剤を均一に分散させるのは困難であり、所望の空気透過防止性能および耐疲労性を獲得するのが困難であった。なお、板状無機充填剤の分散性を向上させるために酸化亜鉛を増量させる手段が考えられるが、このような手段はヤケの発生の恐れがあり、実用的ではない。
なお、下記特許文献1には、ナトリウムと遷移金属のアセトメタレート塩錯体を含む被覆剤で被覆される固体基体が開示されている。しかしながら、特許文献1には、当該固体基体をタイヤインナーライナー用ゴム組成物に採用する旨の開示はない。また、特許文献1には、下記で説明する本発明の構成および効果、すなわちゴム組成物中に特定量のカーボンブラック、板状無機充填剤およびナトリウムと亜鉛のアセトメタレート塩を含む被覆剤で被覆されたシリカを配合し、板状無機充填剤の分散性を良化させ、優れた空気透過防止性能、低発熱性および耐疲労性を獲得することについて、何ら開示または示唆がない。
特表2011−500911号公報
したがって本発明の目的は、板状無機充填剤の分散性を良化することで、優れた空気透過防止性能を付与し、かつ、発熱性を悪化させることなく耐疲労性を向上させたタイヤインナーライナー用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することにある。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、特定の組成を有するゴム成分に、特定量のカーボンブラック、板状無機充填剤およびナトリウムと亜鉛のアセトメタレート塩を含む被覆剤で被覆されたシリカを配合することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成することができた。
すなわち本発明は以下のとおりである。
1.ブチル系ゴム60〜100質量部およびジエン系ゴム0〜40質量部からなるゴム成分100質量部に対し、カーボンブラックを30〜50質量部、板状無機充填剤を10〜30質量部、およびナトリウムと亜鉛のアセトメタレート塩を含む被覆剤で被覆されたシリカを0.5〜4質量部配合してなることを特徴とするタイヤインナーライナー用ゴム組成物。
2.前記板状無機充填剤が、板状タルクであることを特徴とする前記1に記載のタイヤインナーライナー用ゴム組成物。
3.前記1または2に記載のタイヤインナーライナー用ゴム組成物をインナーライナーに使用した空気入りタイヤ。
本発明によれば、特定の組成を有するゴム成分に、特定量のカーボンブラック、板状無機充填剤およびナトリウムと亜鉛のアセトメタレート塩を含む被覆剤で被覆されたシリカを配合したので、板状無機充填剤の分散性が良化し、優れた空気透過防止性能を付与し、かつ、発熱性を悪化させることなく耐疲労性を向上させたタイヤインナーライナー用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することができる。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
(ゴム成分)
本発明で使用されるゴム成分は、ブチル系ゴム60〜100質量部およびジエン系ゴム0〜40質量部からなる(ただし、前記ブチル系ゴムおよび前記ジエン系ゴムの合計は100質量部である)。
ブチル系ゴムとしては、インナーライナー用として使用されている任意のブチル系ゴム、例えばブチルゴム(IIR)やハロゲン化ブチルゴム(Br−IIR、Cl−IIR)等を挙げることができる。ブチル系ゴムの市販品としては、例えば臭素化ブチルゴムであるEXXON MOBILE社製、商品名BROMOBUTYL2255等が挙げられる。
また、ジエン系ゴムとしては、タイヤ用ゴム組成物として使用されるジエン系ゴムをいずれも使用することができるが、天然ゴム(NR)が好適である。なおジエン系ゴムの配合割合が40質量部を超えると、空気透過防止性能が悪化する。
(カーボンブラック)
本発明で使用されるカーボンブラックは特に制限されないが、本発明の効果の観点から、窒素吸着比表面積(NSA)が20〜60m/gであるものが好ましい。なお、窒素吸着比表面積(NSA)はJIS K6217−2に準拠して求めた値である。
(板状無機充填剤)
板状無機充填剤としては、クレー、タルク、ベントナイト、モンモリロナイト等が挙げられるが、本発明の効果の観点、とくに分散性の向上の観点から、板状クレーまたは板状タルクが好ましく、板状タルクがさらに好ましい。また本発明では、該板状無機充填剤以外の各種充填剤を配合することができる。このような充填剤としてはとくに制限されず、用途により適宜選択すればよいが、例えばシリカ、炭酸カルシウム等を挙げることができる。
(ナトリウムと亜鉛のアセトメタレート塩を含む被覆剤で被覆されたシリカ)
本発明で使用されるナトリウムと亜鉛のアセトメタレート塩を含む被覆剤で被覆されたシリカ(以下、被覆シリカという)は、上記の特許文献1に記載され、また市販されているもの(例えばラバーナノプロダクツ社製RNPX−ZR6)を利用することができるが、以下、説明する。
被覆シリカは、次のようにして生成され得る。
1.極性溶媒、非極性溶媒及び三つの成分全てを混和させる中間溶媒からなる三元溶媒系を作成すること、
2.例えば酢酸亜鉛と前記三元溶媒の混合物を作成すること、
3.例えば水酸化ナトリウムと前記三元溶媒との混合物を作成すること、
4.必要な場合、非極性末端キャッピング剤及び前記非極性溶媒との混合物を作成すること、
5.上記各混合物を混合し、例えば酸化亜鉛の粒子を含む溶液を作成すること、及び
6.前記溶液から前記酸化亜鉛の粒子を分離することでナトリウムと亜鉛のアセトメタレート塩錯体を含む溶液を作成すること。
上記三元溶媒系は水・イソプロパノール・ジクロロメタンを含むが、使用される溶媒系は、一成分が極性であり、もう一成分が非極性であり、三つの成分全ての混和を可能にする中間溶媒が使用されるいかなる三元系でもよい。好ましくは、イソプロパノールを60〜80%、水を20〜30%及びジクロロメタンを1〜10%含む(全て重量割合)。
非極性末端キャッピング剤としては、2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、亜鉛ビス(N,N−ジメチルジチオカルバメート(ZDMC))、ジフェニルグアニジン(DPG)、ビス‐ベンゾチアゾール‐2,2’‐ジスルフィド、N‐オキシジエチレン‐2‐ベンゾチアゾール‐スルフェンアミド、N‐オキシジエチレンチオカルボモイル‐N‐オキシジエチレンスルフェンアミド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムモノスルフィド、テトラベンジルチウラムジスルフィド、テトラベンジルチウラムモノスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムモノスルフィド、テトライソプロピルチウラムジスルフィド、テトライソプロピルチウラムモノスルフィド、N‐シクロヘキシルチオフタルイミド、N‐シクロヘキシル‐2‐ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N‐tert‐ブチル‐2‐ベンゾチアゾールスルフェンアミド、4‐モルフォリニル‐2‐ベンゾチアゾールジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、4,4’‐ジチオモルフォリン、2‐メルカプトトルイミダゾール、エチレンチオ尿素、トリメチルチオ尿素、1,3‐ジエチルチオ尿素、及び1,3‐ジブチルチオ尿素、などがある。
本発明の一実施形態において、ステップ5は2と3を混合して5の混合物を生成し、4を5に加えることからなる。本発明の別の実施形態においては、ステップ5を、4の一部、例えば半量を2に加える手順に置き換える。そして3と4を交替で加え、酸化亜鉛を沈殿させる。
本発明の好適な実施形態においては、溶媒系を予混合し同量に二分割する。一方には例えば酢酸亜鉛を溶解し、もう一方には例えば水酸化ナトリウム、を溶解する。MBTまたは他の適切な非極性キャッピング剤を溶解するためにジクロロメタンが少量用いられる。試薬類の量は好ましくは化学量論的に決定される。通例使用されるMBTの量は酢酸亜鉛量の0.15倍以下であり、好ましくは0.12倍以下、特に好ましくは酢酸亜鉛量の0.10倍以下である。
反応の温度と時間は変化可能であり、実際生成される結晶をある程度制御可能なはずである。酢酸亜鉛混合物の通常の反応温度は摂氏30から50度(℃)の範囲内で、その温度においては溶媒混合液においての酢酸亜鉛の溶解は促進される。
非極性キャッピング剤、例えばMBT溶液、を加える前の反応時間は好ましくは60秒以内、より好ましくは40秒以内、特に好ましくは30秒以内である。当該反応時間は好ましくは2秒より長く、より好ましくは5秒より長く、さらに好ましくは10秒より長く、特に好ましくは15秒より長い。
次に、結果として生じるゾルゲルを好ましくは真空下で熱し、非極性溶媒、例えばジクロロメタンなどを除去し、酸化亜鉛を沈降させて水・イソプロパノールの上澄み溶液から取り出し、ナトリウムと亜鉛のアセトメタレート塩錯体を含む溶液を得る。
上澄みはシリカを完全に湿潤させるようにさらに希釈される。被覆されるシリカに対し不活性で水と相溶性を有する溶媒はいずれもこの目的で使用できる。好ましい溶媒はイソプロパノールであり、イソプロパノールはより容易に蒸散し乾燥する。
この希釈溶液に対しシリカを加え混合物を作る。シリカは高表面積(例えばグラム当たり20mを越える範囲)であるのが好ましい。
シリカの被覆に使われる上澄みの量は被覆率により決定される。この被覆率は例えば酢酸亜鉛の初期質量:シリカの質量として表される。この率は1:100から1:10000の範囲内とでき、通常は1:1000である。この値は溶液に加える固体の表面積により変動する。
被覆を終了した後、混合液を真空下で乾燥する(この乾燥方法により溶媒は再利用可能となる)。シリカ(粒径1マイクロメートル未満、通常は粒径100ナノメートル未満の粒子からなる)はナトリウムと亜鉛のアセトメタレート塩錯体で被覆される。
さらなる具体例として、被覆シリカの製造例を示す。
酢酸亜鉛22.4グラムが、水酸化ナトリウム8.1グラムと反応した。MBT0.017グラムとZDMC0.031グラムをキャッピング剤として用いる。イソプロパノール2800ミリリットル、水1400ミリリットルの溶媒混合液と、ジクロロメタン350ミリリットルを用意した。このジクロロメタンのうち、50ミリリットルをこの水・イソプロパノール混合液に加えた。残り300ミリリットルはキャッピング剤の溶解に使用した。この溶媒混合液を摂氏50度まで熱した。次にこの混合液を同量に二分割し、酢酸亜鉛と水酸化ナトリウムをそれぞれの混合液に別々に溶解した。ここで容器AとBを混合し30秒から60秒反応させる。次にキャッピング剤が加えられた。加熱温度を上昇させ、ジクロロメタンを蒸散し、捕集する。溶液から全てのジクロロメタンがなくなったのち(体積減少により認識)、溶液を冷却し放置した。酸化亜鉛が反応フラスコの底に沈殿した。上澄みを容器から他へ移し、次に、シリカを活性化するためにその反応溶液を使用した。
該反応溶液に、シリカ2000gと、そのシリカを湿潤させるのに十分な量のイソプロパノールが共に加えられた。次に乾燥を行ない被覆シリカを得た。
(タイヤインナーライナー用ゴム組成物の配合割合)
本発明のタイヤインナーライナー用ゴム組成物は、ゴム成分100質量部に対し、カーボンブラックを30〜50質量部、板状無機充填剤を10〜30質量部、および被覆シリカを0.5〜4質量部配合してなることを特徴とする。
カーボンブラックの配合量が30質量部未満であると、補強性が低下し、逆に50質量部を超えると発熱性および耐疲労性が悪化する。
板状無機充填剤の配合量が10質量部未満であると、空気透過防止性能が悪化し、逆に30質量部を超えると、板状無機充填剤を均一に分散できず、発熱性が悪化する。
被覆シリカの配合量が0.5質量部未満であると、添加量が少な過ぎて板状無機充填剤の分散性の良化に寄与しない。逆に4質量部を超えると発熱性が悪化する。
さらに好ましい前記カーボンブラックの配合量は、ゴム成分100質量部に対し、35〜50質量部である。
さらに好ましい前記板状無機充填剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対し、10〜20質量部である。
さらに好ましい前記被覆シリカの配合量は、ゴム成分100質量部に対し、1〜3質量部である。
本発明のタイヤインナーライナー用ゴム組成物には、前記した成分に加えて、加硫又は架橋剤、加硫又は架橋促進剤、各種オイル、老化防止剤、可塑剤などのゴム組成物に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
また本発明のタイヤインナーライナー用ゴム組成物は従来の空気入りタイヤの製造方法に従って空気入りタイヤを製造するのに使用することができる。
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
実施例1〜3および比較例1〜6
サンプルの調製
表1に示す配合(質量部)において、加硫系(加硫促進剤、硫黄)を除く成分を1.7リットルの密閉式バンバリーミキサーで5分間混練した後、ミキサー外に放出させて室温冷却した。続いて、該組成物を同バンバリーミキサーに再度入れ、加硫系を加えて混練し、ゴム組成物を得た。次に得られたゴム組成物を所定の金型中で160℃で20分間プレス加硫して加硫ゴム試験片を調製した。得られた加硫ゴム試験片について以下に示す試験法で物性を測定した。
空気透過性:JIS K7126 A法に準拠し、30℃の空気透過係数を測定した。結果は、比較例1で得られた値を100として指数表示した。指数が大きいほど空気透過防止性能に優れることを示す。
耐疲労性:JIS K6251に準拠して、JIS 3号ダンベル状サンプルを用いて、歪率60%にて繰返し歪を与え、破断に至るまでの回数を測定した。結果は、比較例1で得られた値を100として指数表示した。指数が大きいほど耐屈曲性に優れることを示す。
分散性:ISO11345に準拠し、加硫ゴムの切断面をディスパグレーターで観察することにより、試験を行なった。結果は、比較例1で得られた値を100として指数表示した。指数が大きいほど分散性に優れることを示す。
発熱性:(株)東洋精機製作所製の粘弾性スペクトロメーターを用いて、初期歪=10%、振幅=±2%、周波数=20Hzの条件下でtanδ(60℃)を測定し、この値をもって発熱性を評価した。結果は、比較例1の値を100として指数表示した。指数が大きいほど、低発熱性であることを示す。
結果を表1に示す。
Figure 0005760849
*1:NR(STR20)
*2:Br−IIR(EXXON MOBILE社製BROMOBUTYL2255)
*3:カーボンブラック(THAI CARBON BLACK PUBLIC製、THAIBLACL N660、NSA=35m/g)
*4:板状タルク(RIO TINTO MINERALS社製MISTRON HAR)
*5:ステアリン酸(千葉脂肪酸(株)製、ビーズステアリン酸桐)
*6:酸化亜鉛(正同化学工業(株)製、酸化亜鉛3種)
*7:被覆シリカ(ラバーナノプロダクツ社製RNPX−ZR6、上記被覆シリカの製造例に準じて製造された被覆シリカ。)
*8:オイル(JX Nippon Oil & Energy Corporation製プロセスP200)
*9:硫黄(アクゾノーベル(株)製、クリステックスHS OT 20)
*10:加硫促進剤(大内新興化学工業(株)製、ノクセラーDM−P0)
上記表1から明らかなように、板状無機充填剤を配合していない比較例1と比べて、本発明の実施例1〜3で調製されたタイヤインナーライナー用ゴム組成物は、板状無機充填剤を配合することにより、空気透過防止性能が向上している。また、実施例1〜3で調製されたタイヤインナーライナー用ゴム組成物は、特定の組成を有するゴム成分に、特定量のカーボンブラック、板状無機充填剤およびナトリウムと亜鉛のアセトメタレート塩を含む被覆剤で被覆されたシリカを配合したものであるので、酸化亜鉛の配合量を増量させずとも、板状無機充填剤の分散性が良化し、優れた空気透過防止性能を有し、かつ、発熱性を悪化させることなく耐疲労性が向上している。
これに対し、比較例2は、被覆シリカを配合していないので、板状無機充填剤が均一に分散せず、発熱性が悪化している。
比較例3は、被覆シリカの配合量が本発明で規定する上限を超えているので、発熱性が悪化した。
比較例4は、ブチル系ゴムとジエン系ゴムの配合割合が本発明で規定する範囲外であるので、空気透過防止性能が悪化した。
比較例5は、カーボンブラックの配合量が本発明で規定する上限を超えているので、発熱性および耐疲労性が悪化した。
比較例6は、板状無機充填剤の配合量が本発明で規定する上限を超えているので、板状無機充填剤が均一に分散せず、発熱性が悪化している。

Claims (3)

  1. ブチル系ゴム60〜100質量部およびジエン系ゴム0〜40質量部からなるゴム成分100質量部に対し、カーボンブラックを30〜50質量部、板状無機充填剤を10〜30質量部、およびナトリウムと亜鉛のアセトメタレート塩を含む被覆剤で被覆されたシリカを0.5〜4質量部配合してなることを特徴とするタイヤインナーライナー用ゴム組成物。
  2. 前記板状無機充填剤が、板状タルクであることを特徴とする請求項1に記載のタイヤインナーライナー用ゴム組成物。
  3. 請求項1または2に記載のタイヤインナーライナー用ゴム組成物をインナーライナーに使用した空気入りタイヤ。
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