JP5443953B2 - 端子接触圧測定装置及び圧力測定プローブ - Google Patents
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Description
そこで従来、接触圧を測定する方法として、特許文献1に記載されているように、圧電素子部を有する測定具を備え、同圧電素子部を雌端子の接続部内に挿入して、圧電素子部に掛かる圧力変化の検出値に基づいて接触圧を測定するようにしたものが知られている。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、雌端子の大きさに制約を受けることなく正確に接触圧を測定できるようにしたところにある。
(1)前記圧力測定プローブの前記一対の測定アームにおける前記歪ゲージを設けた前記連結端とは反対の端部側には、前記両測定アームの端部同士を結合した結合部が設けられている。一対の測定アームを結合したことで剛性が高くでき、その結果、両測定アームの挿入部分をより細くすることが可能となり、小型の雌端子に適用する上でさらに有効となる。
本発明の一実施形態を図1ないし図5に基づいて説明する。
図1は、端子接触圧測定装置の全体構造を概略的に示しており、プローブ取付台30には圧力測定プローブ40(以下、単にプローブ40という)が装着される一方、これと対向するように配された端子取付台20には、測定対象となる雌端子10が上記のプローブ40と対向した位置で進退可能に設置されるようになっている。
一方、接続部11の天井板11Bには、少なくとも弾性接触片14の上方に対応する領域において、挟持面16(本発明の対向壁面に相当)が凹み形成されている。
そして、サーボモータ23を正逆両方向に駆動することによって、雌端子10はプローブ取付台30に向けて例えば30mmのストロークで進退駆動されるようになっている。雌端子10が前進位置に移動したときには、詳しくは後記するように、プローブ取付台30に取り付けられたプローブ40の挿入部43が、雌端子10の接続部11内に所定寸法進入する設定となっている。
プローブ40は、金属ブロックを切削加工する等により形成され、図2に示すように、上下一対の測定アーム41,42が所定の間隙を開けて配されて、その先端部同士と基端部同士とが結合された形状であって、全体としては、横幅方向(紙面の表裏方向)に扁平なブロック状であって、かつ全長の3割弱の前部側が薄肉で、残りの後部側が10倍以上の厚肉となった段付き形状となっている。なお、厚肉の後部側は、横幅についても、前部側に対して3倍程度幅広となっている。
これにより、下測定アーム42における増幅部44の後部側の厚さが、上測定アーム41における増幅部44の後部側のそれに比べて大きく取られており、結果、下測定アーム42が上測定アーム41に比べて剛性が高くなるように設定されている。
上記したように、プローブ40の挿入部43が雌端子10の接続部11内に正規量挿入されたときには、図5に詳細に示すように、弾性接触片14の接点15が、下測定アーム42の挿入部43の下面におけるテーパ面の付け根よりも少し後方に入った位置に接触するようになっている。以下、同位置を接触点48という。
そして、上測定アーム41の挿入部43の上面における上記した接触点48を挟んで前後に一定寸法ずつ離間した2箇所には、なだらかな断面山形をなす同一高さの突条50(本発明の突部に相当)が全幅に亘って形成されている。接触点48から前または後に離間した寸法は、例えば0.25mm程度である。
なお、下測定アーム42における増幅部44には、前後2個の取付孔53が開口されている。
そして、端子取付台20側に配された雌端子10がストロークの前端位置まで前進したときには、プローブ40の挿入部43が雌端子10の接続部11内に正規量だけ挿入されるようになっている。
図1に示すように、測定対象となる雌端子10がホルダ25を介して端子取付台20にセットされる。この状態からサーボモータ23が駆動されることで可動体21が前進し、これに伴い、図3の矢線に示すように、プローブ40の挿入部43が雌端子10の接続部11内に前方から挿入される。プローブ40は、弾性接触片14を弾性変位させつつ天井板11Bの挟持面16との間に割って入るようにして押し込まれる。可動体21が前進位置で停止すると、図4及び図5に示すように、プローブ40の挿入部43が接続部11内に正規量挿入される。そのとき弾性接触片14の復元弾力の作用により、上測定アーム41が前後2本の突条50を挟持面16に当てて受けられた状態で下測定アーム42が押し上げられ、両測定アーム41,42の間隔が狭められてそれが増幅部44において増幅され、それに伴い両測定アーム41,42の連結端52の表面に歪み(伸び)が生じてその歪み量が歪ゲージ55で電圧値として取り出され、それに基づいて接触圧が測定されることになる。
特に、挿入部43を構成する上下の測定アーム41,42の薄肉部分について、先端同士を結合したことによって剛性が高くでき、その結果、挿入部43をより細くすることが可能となって、小型の雌端子10に適用する上でさらに有効となる。
また、挿入部43の先端部を先細りの形状としたから、ガイドとして機能させて雌端子10の接続部11に対する挿入動作をよりスムーズに行うことが可能となる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、プローブの挿入部の先端部を先細り形状としたのであるが、真直な形状のままに留めてもよい。
(2)挿入部を構成する両測定アームの挿入方向の先端側同士は結合することなく、いわゆる開放された構造であってもよい。
(3)上記実施形態では、両測定アームの基端部同士の連結端に歪ゲージを装着したのであるが、プローブの挿入部の形状や大きさによっては、両測定アームの先端部同士の結合部に歪ゲージを装着するようにしてもよい。
(5)測定対象となる雌端子としては、上記実施形態に例示した形状のものに限らず、弾性接触片の折り返し端が底板に当たって2点支持の形態を採るもの等、要は筒形の接続部内に弾性接触片を備えた構造の雌端子全般に広く適用することができる。
11…接続部
14…弾性接触片
15…接点
16…挟持面(対向壁面)
40…圧力測定プローブ
41…上測定アーム(他方の測定アーム)
42…下測定アーム(一方の測定アーム)
43…挿入部
43A…(挿入部43の)先端部(結合部)
48…接触点
50…突条(突部)
52…連結端
55…歪ゲージ
Claims (6)
- 弾性接触片を備えた雌端子に圧力測定プローブを挿入し、この圧力測定プローブにより前記弾性接触片から作用する圧力を測定する端子接触圧測定装置であって、
前記圧力測定プローブは、端部同士が連結された一対の測定アームと、前記両測定アームの連結端に設けられた歪ゲージとを備え、前記一対の測定アームのうち一方の測定アームが前記弾性接触片に、他方の測定アームが前記雌端子における前記弾性接触片と対向して設けられた対向壁面にそれぞれ接触するようになっており、
前記一方の測定アームが前記他方の測定アームに比べて剛性が高く設定されているとともに、
前記他方の測定アームには、前記一方の測定アームの前記弾性接触片への接触点に対する長さ方向の両側に位置した2箇所において前記対向壁面に当接する突部が設けられていることを特徴とする端子接触圧測定装置。 - 前記圧力測定プローブの前記一対の測定アームにおける前記歪ゲージを設けた前記連結端とは反対の端部側には、前記両測定アームの端部同士を結合した結合部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の端子接触圧測定装置。
- 前記結合部は、前記圧力測定プローブの挿入方向の先端側に設けられ、先細りのテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項2記載の端子接触圧測定装置。
- 弾性接触片を備えた雌端子に挿入され、前記弾性接触片から受ける圧力を測定する圧力測定プローブであって、
端部同士が連結された一対の測定アームと、前記両測定アームの連結端に設けられた歪ゲージとを備え、前記一対の測定アームのうち一方の測定アームが前記弾性接触片に、他方の測定アームが前記雌端子における前記弾性接触片と対向して設けられた対向壁面にそれぞれ接触するようになっており、
前記一方の測定アームが前記他方の測定アームに比べて剛性が高く設定されているとともに、
前記他方の測定アームには、前記一方の測定アームの前記弾性接触片への接触点に対する長さ方向の両側に位置した2箇所において前記対向壁面に当接する突部が設けられていることを特徴とする圧力測定プローブ。 - 前記一対の測定アームにおける前記歪ゲージを設けた前記連結端とは反対の端部側には、前記両測定アームの端部同士を結合した結合部が設けられていることを特徴とする請求項4記載の圧力測定プローブ。
- 前記結合部は、当該圧力測定プローブの挿入方向の先端側に設けられ、先細りのテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項5記載の圧力測定プローブ。
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