JP5443264B2 - 温風暖房機 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料ガスと室内の燃焼用空気とを混合して燃焼する全一次空気燃焼式のガスバーナを有する温風暖房機に関する。
従来、ガス温風暖房機においては、吸気口及び吹出口が設けられた本体ケース内に、吸気口及び吹出口に連通するダクトと、このダクト内に設けるガスバーナを有する燃焼室及び送風ファンとを設けたものがある。このガス温風暖房機では、送風ファンの回転動作により吸気口から室内空気をダクト内に吸引すると共に、吸引された空気の一部を燃焼室に導入して加熱した後に吸引された室温の空気と混合させて温風を吹出口から室内に吹出すことで、室内の暖房を行なうようにしている。
また、ガス温風暖房機などの室内で使用される燃焼機器では、燃焼運転に伴って室内の酸素濃度が低下することから、ガスバーナの燃焼面に接して熱電対(TC)を設けて、TC出力値が所定の基準電圧になったときに、バーナの燃焼を停止させる制御が行われている(例えば、特許文献1)。
特開平2000−154918号公報
ところで、高温・高圧状態になる燃焼室では窒素が酸化しやすく、窒素酸化物(NOx)の発生量が増加する。このようなNOxの発生を抑制するためには、局所的高温域を無くして燃焼温度を低くすることが有効とされている。即ち、低NOx化のためには、燃料ガスと燃焼用空気とを燃焼用空気が過剰となるように予め十分に混合して燃焼させることにより、燃焼室内の温度分布を最小限に抑えることができる。従って、ガス温風暖房機においては、燃料ガスと燃焼用空気とを混合するにあたって、燃料ガスが出来るだけ希薄になるようにこれらの混合割合を制御することにより、燃焼室内で低く均一な温度分布が得られ、大幅にNOxの発生を低減することが可能となる。
例えば酸素濃度が正常な状態(酸素濃度21%)で暖房運転を行なう場合、空気過剰率が低くなるようにファンを低速で回転させることにより、燃料ガスの割合を増加させて燃焼温度を検出するTC出力値が最高燃焼温度となる燃焼運転を行うことができるが、このような最高燃焼温度で燃焼運転を行うとNOxが増加してしまう。そこで、燃焼運転時にTC出力値が最高燃焼温度を示すTC出力値よりも低くなるようにファンを高速で回転させれば、燃料ガスの割合が低下し、低NOx化が図れる。
しかしながら、上記のような低NOx化の制御を行うガス温風暖房機においては、TC出力値が一定になるようにファンの回転数を制御するため、酸素濃度の低下に伴って燃焼温度が低下すると、TC出力値が一定になるようにファンの回転数を低下させて、燃料ガスの割合を増加させる制御が行われることから、特許文献1に記載されているような酸欠状態をTC出力で判定できないという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、低NOx化のために全一次空気燃焼式のガスバーナの燃焼温度が最高燃焼温度よりも低い温度で一定になるように温度検出器で検出した燃焼温度に基づいて燃焼用ファンの回転数を制御しつつ、確実に酸欠状態を判定できる温風暖房機を提供することを目的とする。
本発明は、
燃料ガスと燃焼用空気とを混合して燃焼する全一次空気燃焼式のガスバーナを有する燃焼室と、
燃焼室における燃料ガスと燃焼用空気とが混合される混合ガス室に燃焼用空気を強制的に供給する燃焼用ファンと、
ガスバーナ近傍の燃焼温度を検出する温度検出器と、
混合ガス室への燃料ガス及び燃焼用空気の供給量を制御する制御部とを備え、
制御部は、
酸素濃度が正常な状態での定常燃焼時のガスバーナの目標燃焼温度が、燃料ガス供給量で変動する暖房能力に応じたガスバーナの最高燃焼温度よりも低く設定される目標値設定部と、
設定された暖房能力が得られるように混合ガス室への燃料ガス供給量を制御する燃焼制御部と、
酸素濃度が正常な状態での定常燃焼時における目標燃焼温度に対応する燃焼用ファンの回転数であって、前記最高燃焼温度に対応する回転数よりも高い回転数が目標回転数として設定されると共に、温度検出器で検出された燃焼温度に基づいて目標燃焼温度を維持するように燃焼用ファンの回転数を制御するファン制御部とを備え、
制御部は、
燃焼用ファンにおける目標回転数から現在の回転数を減算したときの変化量が、目標回転数から酸欠燃焼時の目標燃焼温度に対応する回転数を減算したときの酸欠変化量以上である場合、酸欠状態であると判定して燃焼を停止する温風暖房機である。
上記温風暖房機によれば、温度検出器によって全一次空気燃焼式のガスバーナの燃焼温度が最高燃焼温度よりも低い温度で一定になるように検出した燃焼温度に基づいて燃焼用ファンの回転数を制御することができるから、低NOxで暖房運転が可能となる。しかも、低NOx化のために、最高燃焼温度よりも低い目標燃焼温度が一定に保たれるように熱電対(TC)の検知結果に基づいて燃焼運転が行われても、TCの出力値でなく、燃焼用ファンの回転数の変化量により酸欠状態が判定されるから、確実に酸欠燃焼を停止することができる。
また、上記温風暖房機において、制御部は、酸欠状態により燃焼停止されてからの所定時間経過により、酸欠状態が回復されたと判定するように制御する構成とすることが好ましい。
上記温風暖房機によれば、酸欠による燃焼停止からの時間経過に基づいて酸欠が回復されたことを容易に判定することができる。
また、上記温風暖房機において、室温を検出する室温検出手段を備え、制御部は、酸欠状態により燃焼停止された時の室内の温度からの所定温度低下により、酸欠状態が回復されたと判定するように制御する構成とすることが好ましい。
上記温風暖房機によれば、酸欠による燃焼停止時の室温からの室温低下状態に基づいて酸欠が回復されたことを容易に判定することができる。
また、酸欠による燃焼停止からの所定時間経過か、または、所定温度低下により酸欠状態の回復を判断するようにした上記温風暖房機の場合において、
ファン制御部は、前記目標回転数よりも低い回転数で燃焼用ファンを回転させて定常燃焼を開始し、温度検出器で検出された燃焼温度に基づいて目標燃焼温度に低下するまで回転数を増加させていく制御を行なうと共に、
前記目標回転数よりも低い回転数の初期目標回転数を定常燃焼開始時に設定し、定常燃焼開始により増加する燃焼用ファンの回転数であって初期目標回転数から目標燃焼温度に対応する前記目標回転数に至るまでの間の回転数を経時的に変動する変動目標回転数として設定し、
制御部は、現在設定されている変動目標回転数から現在の回転数を減算して実際の回転数変化量を算出し、この実際の回転数変化量が、最終的に安定した変動目標回転数から、酸欠状態で燃焼運転が行われた場合に燃焼温度が目標燃焼温度となる燃焼用ファンの回転数まで回転数が低下したときの酸欠変化量以上である場合、酸欠状態であると判定する一方で、酸欠により燃焼が停止されてから酸欠が回復されるまでの間に定常燃焼が開始された場合には、燃焼停止直前に設定された変動目標回転数に基づいて実際の回転数変化量を算出し、この実際の変化量が、前記酸欠変化量以上の場合、酸欠状態と判定するように制御する構成とすることが好ましい。
上記温風暖房機によれば、変動目標回転数を設定することにより、検出された燃焼温度に基づいて初期目標回転数である変動目標回転数から目標燃焼温度に対応する目標回転数である変動目標回転数まで変動することになるので、酸素濃度が正常な状態の定常燃焼を行なう限り、目標燃焼温度を設定するだけで、目標燃焼温度に対応する目標回転数が最終的に設定される。
しかも、酸欠により燃焼が停止されてから酸欠状態が回復するまでの間は、初期目標回転数に関係なく、酸欠による燃焼停止直前に設定された変動目標回転数に基づいて実際の回転数変化量を算出して酸欠の判断を行なうように構成されるため、酸欠により燃焼が停止してから酸欠状態が回復するまでの間に定常燃焼が開始されても、燃焼停止直前の変動目標回転数に従って定常燃焼を行なうことができるので、正確な酸欠の判断を行なうことができる。
また、上記温風暖房機は、制御部が、混合ガス室に供給される燃料ガスの供給量に対応して酸欠変化量が設定されるように構成されることが好ましい。
上記温風暖房機によれば、暖房能力に応じた酸欠の判定を確実に行なうことができる。
以上のように、本発明の温風暖房機によれば、低NOxで暖房運転を行うことができるとともに、酸欠状態も確実に回避することができる。
本発明の一実施形態に係る温風暖房機であるガスファンヒータの全体構成図である。 本発明の一実施形態に係るガスファンヒータの制御ブロック図である。 本発明の一実施形態に係るガスファンヒータを用いて暖房能力大で暖房運転を行なったときの、酸素濃度別の燃焼用ファンの回転数と熱電対の出力値との関係を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るガスファンヒータの動作フローチャートである。 本発明の一実施形態に係るガスファンヒータの動作フローチャートである。 本発明の一実施形態に係るガスファンヒータの動作フローチャートである。 本発明の一実施形態に係るガスファンヒータを用いて暖房能力小で暖房運転を行なったときの、酸素濃度別の燃焼用ファンの回転数と熱電対の出力値との関係を示すグラフである。
以下に、一実施形態をなす温風暖房機であるガスファンヒータについて、図面を参照しながら説明する。
図1を参照して、本実施の形態のガスファンヒータ1は、矩形の本体ケース11を備える。本体ケース11は、前面側の下方部に吹出口12が形成されており、背面側に第1吸気口13と、第1吸気口13より小面積の第2吸気口14とが形成されている。第1吸気口13及び第2吸気口14は、1枚のエアフィルタ15で覆われている。エアフィルタ15は、塵や埃等が本体ケース11内に流入するのを防ぐために本体ケース11に着脱自在に取り付けられている。
本体ケース11内には、内部にガスバーナ41及び対流ファン3が配置されるダクト2が配置されている。ダクト2の内部には、上方部にガスバーナ41を備える燃焼室4が配置されており、燃焼室4の下方に対流ファン3が設けられている。
ダクト2は、第1吸気口13及び吹出口12と連通し、温風の送風路となる混合空気用通路20を構成するものであり、ダクト2の上流側となる一方の吸入側開口部21は本体ケース11に形成された第1吸気口13に対向しており、ダクト2の下流側となる他方の吹出側開口部22は本体ケース11の吹出口12に対向している。吹出口12には、その開口度合いを調節する可動式ルーバ16が取り付けられ、可動式ルーバ16はギヤドモータ17によって駆動される。ギヤドモータ17は、制御部8により駆動制御される。
ガスバーナ41は、混合管部42、多数の炎孔が形成された全一次燃焼式の燃焼プレート43、及び燃焼プレート43の下方に形成され、混合管部42から燃料ガスと燃焼用空気の混合ガスが導入される混合ガス室44を有する。そして、燃焼室4は、ガスバーナ41と、燃焼プレート43を囲うように配置される燃焼胴45とを備える。燃焼胴45の上部開口部に対向するように分流板46が配置されている。
ダクト2の側方には、第2吸気口14と連通する燃焼空気用通路5が画成されている。燃焼空気用通路5内には、ダクト2の側壁から露出するガスバーナ41の混合管部42が配置されている。混合管部42の基端部には燃焼用ファン6が取り付けられている。この燃焼用ファン6は、第2吸気口14から燃焼空気用通路5内に取り込まれた空気を燃焼用空気として吸引し、混合管部42を介して燃焼室4の混合ガス室44内に強制的に排出する。このように燃焼用ファン6を配置させることにより、燃焼用ファン6の回転制御により混合ガス室44に供給する燃焼用空気の量を正確に制御でき、正確な空気過剰率で燃焼用空気を燃料ガスと混合させることができる。従って、後述するように、燃焼用ファン6の回転数の変化を監視することにより酸欠状態もより正確に判定できる。
燃焼用ファン6は、通電電流量に比例して回転数が変化する燃焼用ファンモータ61と、筒に多数の小型の前向き羽根をもち、燃焼用ファンモータ61により回転駆動される回転羽根62とを有するシロッコファンにより構成されている。燃焼用ファン6には、その回転速度を検出するホール素子等により構成された第2回転速度センサ63が設けられ、第2回転速度センサ63は、燃焼用ファンモータ61の回転速度に応じた信号を制御部8に出力する。
また、燃焼空気用通路5内には、ガス供給管7に介設された第1電磁弁71、第2電磁弁72及び比例制御弁73と、制御部8も配置されている。第1電磁弁71、第2電磁弁72は、通電により開弁するものであり、開弁状態では燃料ガスをガス供給管7の先端に設けたノズル74方向へ通過させ、通電を停止した閉弁状態では燃料ガスの通過を遮断する。比例制御弁73は、通電電流量に比例してその開度が増大する弁であり、ガスバーナ41への燃料ガスの供給量を調節する。第1電磁弁71、第2電磁弁72及び比例制御弁73は制御部8により開弁動作が制御される。
さらに、燃焼用空気通路5には、本体ケース11内における第2吸気口14近傍に、室内温度を検出する室内温度センサ91が設けられている。
ガスバーナ41の混合管部42内には、ガスバーナ41に燃料ガスを供給するためのガス供給管7の下流端が挿入されている。ガス供給管7の先端部には、ノズル74が形成され、このノズル74から噴出する燃料ガスと、燃焼用ファン6から導入される燃焼用空気とが混合されて、燃焼室4の混合ガス室44内に導入される。
また、燃焼胴45内の燃焼プレート43の上方には、燃焼用空気と燃料ガスとの混合ガスに点火するための点火電極47と燃焼炎の温度を検知するための温度検知器である熱電対(TC)48が配置されている。熱電対48は、燃焼プレート43の近くに配置されており、ガスバーナ41の燃焼炎に晒されたときに、燃焼炎の温度に応じた熱起電力を発生し、該熱起電力は制御部8に出力される。
第2吸気口14からは、燃焼用ファン6の作動により室内空気が本体ケース11の燃焼空気用通路5内に吸引されて混合管部42内に導入され、混合管部42内に導入された燃焼用空気は燃料ガスと共にガスバーナ41の混合ガス室44に流れる。ガスバーナ41の燃焼により発生する燃焼排気は、燃焼胴45の上部に形成された開口から分流板46に沿って流れて、ダクト2内に形成される混合空気用通路20内に排出される。
そして、対流ファン3の作動によりダクト2内に第1吸気口13から室内空気が混合用空気として吸引されると、該混合用空気とガスバーナ41の燃焼により発生する燃焼排気とが混合され、ダクト2の吹出側開口部22と対向する吹出口12から混合空気が温風となって室内へ吹出される。
対流ファン3は、通電電流量に比例して回転数が変化する対流ファンモータ31と、混合空気用通路20内に吹出口12に臨んで配置され、対流ファンモータ31により回転駆動される回転羽根32とを有する。対流ファン3には、その回転速度を検出するホール素子等により構成された第1回転速度センサ33が設けられ、第1回転速度センサ33は、対流ファンモータ31の回転速度に応じた信号を制御部8に出力する。
図1には略して記載されているが、本体ケース11の上面部に運転スイッチ92、温度設定スイッチ93、液晶モニタからなる報知部94等を有する操作部18が設けられている。運転スイッチ92は、使用者によりオン/オフ操作され、暖房運転制御の開始と停止を制御部8に指示する。室温設定器である温度設定スイッチ93は、室温の希望温度を設定するものであり、使用者の操作により、希望温度が例えば1℃ずつ増減される。設定された希望温度は直ちに制御部8に伝達される。報知部94は、制御部8から出力される情報が表示されるのであって、特に、酸欠状態になったときは、酸欠であることを示すエラーが表示される。なお、報知部94は、モニタに限らず、酸欠などのエラーを示すランプやスピーカーにより構成することもできる。
また、制御部8は、熱電対48、室内温度センサ91等の各検出器から入力された信号に基づいて対流ファン3及び燃焼用ファン6の回転制御とガスバーナ41の燃焼制御を行なう。
次に、図2を参照して制御部8の構成について説明する。制御部8はマイクロコンピュータ等を用いて構成されたものであり、目標値設定部81、燃焼制御部82及びファン制御部83を備える。
目標値設定部81では、酸素濃度が正常な状態(酸素濃度21%)での定常燃焼を維持するためのガスバーナ41の目標燃焼温度(目標TC出力値)が、低NOx化が図れるように最高燃焼温度よりも低く設定される。即ち、目標燃焼温度(目標TC出力値)は、ガスバーナ41が暖房能力に応じて最高燃焼温度を示す最高TC出力値(本実施の形態では、暖房能力大のときにTC出力値24mV、暖房能力小のときにTC出力値27mV)よりも低く設定される。本実施形態では、目標TC出力値は、暖房能力大の場合はTC出力値15mV、暖房能力小の場合はTC出力値18mVに設定されている。目標燃焼温度(目標TC出力値)の設定は、操作部18において使用者により設定されてもよいし、予めガスファンヒータ1を製造する工場において設定されてもよい。
燃焼制御部82は、設定温度と室内温度センサ91の検出温度とが略一致するようにガスバーナ41の目標ガス燃焼量を決定し、目標ガス燃焼量でガスバーナ41が燃焼するようにガス供給管7に設けられた第1電磁弁71、第2電磁弁72、比例制御弁73や、点火電極47を通電制御することで、ガスバーナ41の点火・消火、燃焼量の調節(燃料ガスの供給量の調節)等を行う。混合ガス室44への燃料ガス供給量の制御は、使用者が希望する暖房能力や温調運転に応じて比例制御弁73の開度が調整されることにより行なわれる。
さらに、燃焼制御部82は、室内温度センサ91の検出温度が、所定の運転中断温度まで上昇したときに、ガスバーナ41の目標ガス燃焼量を0としてガスバーナ41の燃焼運転を停止し、停止後、室内温度センサ91の検出温度が所定の運転再開温度以下に下降したときに、ガスバーナ41の燃焼運転を再開させる温調制御も行う。また、燃焼運転により室内が酸欠状態(酸素濃度17%)となったときには、燃焼制御部82は、第1電磁弁71、第2電磁弁72、比例制御弁73を閉じて、ガスバーナ41の燃焼運転を停止する制御も行なう。
ファン制御部83は、熱電対48で検出されたTC出力値に基づいて、目標燃焼温度である目標TC出力値を維持するように燃焼用ファン6の回転数を制御する。
即ち、既述した目標燃焼温度でガスバーナ41が燃焼するよう、混合ガス室44内における燃料ガスと燃焼用空気との混合時に、燃料ガスの割合を低下させ、空気過剰の状態とするため、酸素濃度21%の正常な状態における定常燃焼時の目標TC出力値に対応する燃焼用ファン6の最終的に安定する目標回転数が、最高燃焼温度に対応する回転数(本実施の形態では、暖房能力大のときに2800rpm、暖房能力小のときに1000rpm)よりも高く設定される。本実施形態では、燃焼ファン6の正常な状態における定常燃焼状態時の安定な目標回転数は、暖房能力大の場合は目標TC出力値15mVに対応する4800rpmに、暖房能力小の場合は目標TC出力値18mVに対応する1400rpmに設定される。目標回転数の設定については後で詳述する。
なお、正常な状態における定常燃焼時の燃焼用ファン6の目標燃焼温度に対応する目標回転数は、空気過剰率が1.5以上2.0以下になるように、例えば、暖房能力大のときに、燃焼用ファン6の回転数は4500〜6000rpmの範囲で設定されてもよい。このように空気過剰率を設定することで、窒素酸化物の発生を抑えた暖房運転が可能となる。
また、ファン制御部83は、燃焼制御部82により設定された暖房能力に応じて、ガスバーナ41への燃焼用空気の供給量及び第1吸気口から導入される混合用空気の供給量を制御するために、対流ファンモータ31及び燃焼用ファンモータ61へ供給する電流量を調節する。即ち、設定された暖房能力で暖房運転が行なわれるように、第1回転速度センサ33及び第2回転速度センサ63により対流ファンモータ31及び燃焼用ファンモータ61の回転速度(回転数)を検出して、各ファンモータ31,61への供給電流量を調節する。
回転数記憶部84は、ファン制御部83に設けられ、対流ファン3の対流ファンモータ31及び燃焼用ファン6の燃焼用ファンモータ61の駆動中の回転数を経時的に記憶するようになっている。対流ファンモータ31及び燃焼用ファンモータ61の回転数は、第1回転速度センサ33及び第2回転速度センサ63により検出される回転速度に基づいて求められる。また、本実施形態では、後述するように、目標回転数(変動目標回転数)が変動するように制御され、回転数記憶部84は、後述する初期目標回転数(暖房能力大の場合はRa:3000rpm、暖房能力小の場合はRf:850rpm)を予め記憶し、変更されるごとに変動目標回転数を記憶するようになっている。
さらに、ファン制御部83は、酸素濃度低下によりTC出力値が低下すると、目標TC出力値となるように、燃焼ファン6の回転数を低下させ、さらに酸欠燃焼(酸素濃度17%)となるまで酸素濃度が低下し、その時点で設定されている変動目標回転数から現在の回転数への変化量が所定の酸欠変化量以上となったときに、燃焼制御部82に燃焼停止信号を出力するとともに、燃焼用ファン6を停止する。
次に、図3及び図7の酸素濃度別の燃焼用ファンの回転数と熱電対の出力値との関係を示すグラフと、図4から図6のフローチャートとを参照して、制御部8による、温風暖房機の酸欠判定制御動作について説明する。
暖房運転の開始のために使用者が運転スイッチ92をON操作すると(ステップS11)、燃焼制御部82は、第1電磁弁71及び第2電磁弁72を開弁するとともに、比例制御弁73を開度が最大となるように開弁し、ファン制御部83は、対流ファンモータ31及び燃焼用ファンモータ61を回転させて対流ファン3及び燃焼用ファン6を駆動させる(ステップS12)。このとき燃焼用ファン6は、点火回転数2800rpmで回転される。そして。点火電極47に通電してガスバーナ41の点火を行い、ガスバーナが点火される(ステップS13)。
ガスバーナ41が点火されると、現在のTC出力値が5mV以上になっているかどうかが熱電対48の検出結果に基づいて判断される(ステップS14)。TC出力値が5mV以上になっている場合には(ステップS14でYes)、ガスバーナ41が点火されたとして点火電極47への通電が停止され、燃焼用ファン6を、燃焼初期運転回転数3600rpmで回転させ、燃焼初期運転に入る(ステップS15)。
燃焼初期運転が開始されると、TC出力値が16mV以上になったか否かの判定が行なわれ(ステップS16)、16mV以上になっている場合には、比例制御弁73の開度を大きくした状態で、燃焼用ファン6が酸素濃度が正常な状態での目標燃焼温度に対応する変動目標回転数4800rpmよりも低い3800rpmで回転され、同時にタイマーが0秒からカウントを開始して、暖房能力大の燃焼運転で、TC出力値を一定に維持する定常燃焼運転が開始される(ステップS17)。
暖房能力大の定常燃焼運転が開始されると、まず、現在のTC出力値が目標TC出力値(本実施形態では15mV)を超えているか否かの判定が行なわれる(ステップS18)。現在のTC出力値が目標TC出力値を超えている場合には(ステップS18でYes)、現在のTC出力値を目標TC出力値まで下げるために、現在の燃焼用ファン6の回転数にxrpm(本実施形態では1rpm)を加算して、燃焼用ファン6の回転数を増加させる(ステップS19)。増加された回転数が制御部8の回転数記憶部84に記憶される。
燃焼用ファン6の回転数が変更されると、変更後の燃焼用ファン6の回転数が回転数記憶部84に記憶されている変動目標回転数を超えるか否かの判定が行なわれる(ステップS20)。暖房能力大における定常燃焼運転開始時の変動目標回転数は、初期目標回転数(Ra:3000rpm)に設定されているが、目標TC出力値に対して安定なTC出力値が得られるまで変動目標回転数は変更されて、回転数記憶部84に記憶されていく。従って、変更後の回転数がその時点で設定されている変動目標回転数以下の場合にはその変動目標回転数が維持され(ステップS21)、変更後の回転数がその時点で設定されている変動目標回転数より大きい場合には(ステップS20でYes)、タイマーが定常燃焼運転に入ってからt分(本実施形態では2分)経過したか否かの判定が行なわれる(ステップS22)。そして、t分が経過していない場合にはそれまでの変動目標回転数が維持され(ステップS21)、t分が経過された場合には、変動目標回転数をステップS19で変更した回転数に変更し、変更した変動目標回転数が回転数記憶部84に記憶される(ステップS23)。
図3の実線に示すように、本実施形態では、定常燃焼運転が開始された時の燃焼用ファン6の回転数(Rb:3800rpm)は、初期目標回転数(Ra:3000rpm)よりも大きく、しかも、このときのTC出力値(Vb:20mV)は目標TC出力値(Vc:15mV)より高いので(ステップS18でYes)、目標TC出力値(15mV)より大きいTC出力値が、3800rpmから1rpmずつ回転数が増加しながらt分経過するまで続くと、ステップS23で3800rpmよりも大きい変更後の回転数が変動目標回転数に変更される。そして、TC出力値が目標TC出力値(Vc)15mVに対して±0.5mVの範囲で最終的に安定するまで、燃焼用ファン6の回転数を増加する制御が行われ、本実施形態では、最終的にはほぼ4800rpm(Rc)で回転数が安定される。
また、ステップS18において現在のTC出力値が目標TC出力値以下である場合、又は、ステップS21において変動目標回転数が維持された場合、又は、ステップS23において変更後の回転数に変動目標回転数が変更された場合には、次に、現在のTC出力値が目標TC出力値より小さいか否かの判定が行なわれる(ステップS24)。
現在のTC出力値が目標TC出力値以上の場合には(ステップS24でNo)、暖房能力の変更や器具の停止の必要が無ければ後述するステップS34及びステップS35を経てステップS18に戻り、暖房能力大の定常燃焼運転を続行する。酸素濃度が正常な状態の場合には、定常燃焼運転が開始された時点でのTC出力値(Vb)は目標TC出力値(Vc)よりも高いので、燃焼用ファン6の回転数が増加され、熱電対48で検出されるTC出力値が目標TC出力値(Vc)となるまでは、ステップS24において、ステップS18に戻る制御が行なわれる。このように、最高燃焼温度を示すTC出力値で燃焼運転を行わず、TC出力値が最高燃焼温度を示すTC出力値よりも低くなるように燃焼用ファン6を高速で回転させて、混合ガス室44内における燃料用空気の割合を増加させた状態とすることにより、低NOx化を図ることができる。
そして、燃焼用ファン6の回転数が最終的にほぼ4800rpm(Rc)で安定するように、定常燃焼運転時に、現在のTC出力値が目標TC出力値より小さくなった場合には(ステップS24でYes)、目標TC出力値(Vc)となるようにTC出力値を上げるために、現在の燃焼用ファン6の回転数をxrpm(1rpm)を低下させる(ステップS25)。これにより、燃料ガスの割合を増加させて、燃焼温度を上げることができ、TC出力値が一定に保たれる。なお、定常燃焼運転時に、燃焼用ファン6の回転数が最終的に安定した後、室内の酸素濃度が低下して燃焼温度が低下した場合にも、同様に目標TC出力値(Vc)となるようにTC出力値を上げるために、現在の燃焼用ファン6の回転数を低下させる制御が行なわれる。
ステップS25で、燃焼用ファン6の回転数がxrpm下がるように変更されると、変更された回転数が制御部8の回転数記憶部84に記憶される。次に、回転数記憶部84に記憶される回転数のデータに基づき、燃焼用ファン6のその時点で設定されている変動目標回転数から変更後の燃焼用ファン6の回転数までの変化量が、燃焼用ファン6の最終的に安定した変動目標回転数(本実施形態では4800rpm)から、酸欠状態(酸素濃度17%)で燃焼運転が行われた場合に、TC出力値が目標TC出力値(15mV)となる燃焼用ファン6の回転数(3600rpm)まで回転数が低下した場合の所定の酸欠変化量(1200rpm)を超えるか否かの判定が行なわれる(ステップS26)。なお、回転数記憶部84には、図3の細破線に示す酸欠状態(酸素濃度17%)で燃焼運転が行われた場合に、TC出力値が目標TC出力値(15mV)となる燃焼用ファン6の回転数(Re:3600rpm)も記憶されている。
酸素濃度の低下に伴って、熱電対48で検知される燃焼温度が低下することから、TC出力値を目標TC出力値とするためには混合ガス室44における燃焼用空気の割合を低下させ、燃料ガスの割合を増加させる必要がある。そのため、図3に示すように、酸素濃度が正常状態(酸素濃度21%)の定常燃焼状態における実線上のx1から酸素濃度が低下した状態の燃焼状態を示す太破線のy1、さらに酸欠状態の燃焼状態を示す細破線のz1におけるTC出力値が目標TC出力値(15mV)となるように、燃焼用ファン6の回転数がRc→Rd→Reと低下していき、燃焼用ファン6の回転数と正常な状態の定常燃焼状態における燃焼ファン6の最終的に安定する変動目標回転数(4800rpm)との差が増加していく。
従って、燃焼用ファン6の回転数の変化量が、酸欠変化量以上となった場合には(ステップS26でYes)、室内が酸欠状態であると判定され、図5に示すように、燃焼制御部82は、第1電磁弁71、第2電磁弁72及び比例制御弁73を閉弁し、ファン制御部83は、対流ファンモータ31及び燃焼用ファンモータ61を停止させて対流ファン3及び燃焼用ファン6を停止し、ガスバーナ41の燃焼が停止される(ステップS27)。
ステップS27で燃焼が停止されると、酸欠と判断されて器具が停止されたのか否かの判定が行なわれ(ステップS28)、酸欠により器具が停止された場合には(ステップS28でYes)、報知部94は室内が酸欠状態になっていることを報知する(ステップS29)。また、運転スイッチがOFFされて器具が停止された場合には(ステップS28でNo)報知しない。そして、燃焼停止から30分経過するまでは、暖房運転の制御は続行されて(テップS30でNo)、燃焼停止直前に設定された最終的に安定した変動目標回転数(暖房能力大の場合は4800rpm、後述する暖房能力小の運転が行なわれていた場合は1400rpm)が維持される(ステップS31)。
そして、30分が経過するまでに、運転スイッチ92がONされると(ステップS32でYes)、図4のステップS12に戻って、ガスバーナ41の点火が行なわれる。定常燃焼運転に入ると、変動目標回転数は、暖房能力大の場合は4800rpmで、暖房能力小の運転が行なわれていた場合は1400rpmで維持された状態で、燃焼用ファン6の回転数の増減の判定を行う制御がなされる。
そして、燃焼停止から30分経過するまで、運転スイッチ92がONされなかった場合には(ステップS30でYes)、回転数記憶部84に記憶される変動目標回転数が、暖房能力大の場合は3000rpmに、暖房能力小の場合は850rpmにリセットされて(ステップS32)、暖房運転が終了される。
また、ステップS26で、燃焼用ファン6の回転数の変化量が、所定の酸欠変化量未満の場合には(ステップS26でNo)、使用者の運転切替えや室内温度センサ91に基づく温調運転により暖房能力が小さくなるように暖房能力大から暖房能力小に切り換えられたか否かの判定が行なわれる(ステップS34)。暖房能力が切り換えられていない場合には(ステップS34でNo)、運転スイッチ92が切られたか否かの判定が行なわれ(ステップS35)、運転スイッチ92が切られていない場合には(ステップS35でNo)、ステップS18に戻って暖房能力大の定常燃焼運転を続行する。運転スイッチ92が切られた場合には(ステップS35でYes)、図5のステップS27〜S33と同じ燃焼を停止する制御が行なわれる。
ステップS34で暖房能力が小さくなるように切り換えられている場合には(ステップS34でYes)、図6に示すように、比例制御弁73の開度を小さくした状態で、燃焼用ファン6を酸素濃度が正常な状態での目標燃焼温度に対応する変動目標回転数1400rpmよりも低い1000rpmで回転させ、同時にタイマーが0秒からカウントを開始して、暖房能力小の燃焼運転においてTC出力値を一定に維持する定常燃焼運転が開始される(ステップS41)。
暖房能力小の定常燃焼運転が開始されると、燃料ガスの供給量が少なくなり、しかも、燃焼用ファン6は暖房能力小のときの空気過剰率が約0.9となる1000rpmで回転させるので、燃焼プレート43上に形成される炎が小さくなり、熱電対48が燃焼プレート43に近接して設けられている本実施の形態のガスバーナ41では、図7の実線に示すように、酸素濃度21%で定常燃焼運転が行われると、TC出力値は直ぐに25mV以上となる。
この暖房能力小の定常燃焼運転においては、暖房能力大の定常燃焼運転と同様の制御が行われ、まず、現在のTC出力値が目標TC出力値(本実施形態では18mV)を超えているか否かの判定が行なわれる(ステップS42)。現在のTC出力値が目標TC出力値を超えている場合には(ステップS42でYes)、現在のTC出力値を目標TC出力値まで下げるために、現在の燃焼用ファン6の回転数にxrpm(本実施形態では1rpm)を加算して、燃焼用ファン6の回転数が増加される(ステップS43)。増加された回転数が制御部8の回転数記憶部84に記憶される。
燃焼用ファン6の回転数が変更されると、変更後の燃焼用ファン6の回転数が回転数記憶部84に記憶されている変動目標回転数を超えるか否かの判定が行なわれる(ステップS44)。暖房能力小における定常燃焼運転開始時の変動目標回転数は、初期目標回転数(Rf:850rpm)に設定されているが、目標TC出力値に対して安定なTC出力値が得られるまで変動目標回転数は変更されて、回転数記憶部84に記憶されていく。従って、変更後の回転数がその時点で設定されている変動目標回転数以下の場合にはその変動目標回転数が維持され(ステップS45)、変更後の回転数がその時点で設定されている変動目標回転数より大きい場合には(ステップS44でYes)、タイマーが定常燃焼運転に入ってからt分(本実施形態では2分)経過したか否かの判定が行なわれる(ステップS46)。t分が経過されていない場合にはそれまでの変動目標回転数が維持され(ステップS45)、t分が経過された場合には、変動目標回転数をステップS43で変更した回転数に変更し、変更した変動目標回転数が回転数記憶部84に記憶される(ステップS47)。
図7の実線に示すように、本実施形態では、暖房能力小の定常燃焼運転が開始された時の燃焼用ファン6の回転数(Rg:1000rpm)は、初期目標回転数(Rf:850rpm)よりも大きく、しかも、このときのTC出力値(Vg:27mV)は目標TC出力値(Vh:18mV)より高いので(ステップS42でYes)、ファン回転数が1000rpmから1rpmずつ増加しながらt分経過するまで続くと、ステップS47で変動目標回転数は1000rpmよりも大きい変更後の回転数に変更される。そして、TC出力値が目標TC出力値(Vh)18mVに対して±0.5mVの範囲で安定するまで、燃焼用ファン6の回転数を増加する制御が行われ、本実施形態では、最終的には1400rpm(Rh)で回転数が安定される。
また、ステップS42において現在のTC出力値が目標TC出力値以下である場合、又は、ステップS45においてそれまでの変動目標回転数が維持された場合、又は、ステップS47において変更後の回転数に変動目標回転数が変更された場合には、次に、現在のTC出力値が目標TC出力値より小さいか否かの判定が行なわれる(ステップS48)。
現在のTC出力値が目標TC出力値以上の場合には(ステップS48でNo)、暖房能力の変更や器具の停止の必要が無ければ後述するステップS51及びステップS52を経てステップS42に戻り、暖房能力小の定常燃焼運転を続行する。酸素濃度が正常の場合には、暖房能力小の定常燃焼運転が開始された時点でのTC出力値(Vg)は目標TC出力値(Vh)よりも高いので、燃焼用ファン6の回転数が増加され、熱電対48で検出されるTC出力値が目標TC出力値(Vh)となるまでは、ステップS48において、ステップS42に戻る制御が行なわれる。これにより、低NOx化を図ることができる。
そして、燃焼用ファン6の回転数が最終的にほぼ1400rpm(Rc)で安定するように、定常燃焼運転時に、現在のTC出力値が目標TC出力値より小さくなった場合には(ステップS48でYes)、目標TC出力値(Vh)となるようにTC出力値を上げるために、現在の燃焼用ファン6の回転数をxrpm(1rpm)低下させる(ステップS49)。これにより、TC出力値が一定に保たれる。なお、暖房能力小の定常燃焼運転時の場合も、燃焼用ファン6の回転数が最終的に安定した後、室内の酸素濃度が低下して燃焼温度が低下した場合、同様に目標TC出力値(Vh)となるようにTC出力値を上げるために、現在の燃焼用ファン6の回転数を低下させる制御が行なわれる。
ステップS49で、燃焼用ファン6の回転数がxrpm下がるように変更されると、変更された回転数が制御部8の回転数記憶部84に記憶される。次に、回転数記憶部84に記憶される回転数のデータに基づき、燃焼用ファン6のその時点で設定されている変動目標回転数から変更後の燃焼用ファン6の回転数までの変化量が、燃焼用ファン6の最終的に安定した変動目標回転数(本実施形態では1400rpm)から、酸欠状態(酸素濃度17%)で燃焼運転が行われた場合に、TC出力値が目標TC出力値(18mV)となる燃焼用ファン6の回転数(1100rpm)まで回転数が低下した場合の所定の酸欠変化量(300rpm)を超えるか否かの判定が行なわれる(ステップS50)。なお、回転数記憶部84には、図7の細破線に示す酸欠状態(酸素濃度17%)で燃焼運転が行われた場合に、TC出力値が目標TC出力値(18mV)となる燃焼用ファン6の回転数(Rj:1100rpm)も記憶されている。
これにより、図7に示すように、酸素濃度が正常な状態(酸素濃度21%)の定常燃焼状態における実線上のx2から酸素濃度が低下した状態の燃焼状態を示す太破線のy2、さらに酸欠状態の燃焼状態を示す細破線のz2におけるTC出力値が目標TC出力値(18mV)となるように、燃焼用ファン6の回転数がRh→Ri→Rjと低下していき、燃焼用ファン6の回転数と正常な状態の定常燃焼状態における燃焼ファン6の最終的に安定する変動目標回転数(1400rpm)との差が増加していく。
従って、燃焼用ファン6の回転数の変化量が、酸欠変化量以上となった場合には(ステップS50でYes)、暖房能力大の燃焼運転時と同様に、図5に示すように、室内が酸欠状態であると判定し、燃焼制御部82は、第1電磁弁71、第2電磁弁72及び比例制御弁73を閉弁し、ファン制御部83は、対流ファンモータ31及び燃焼用ファンモータ61を停止させて対流ファン3及び燃焼用ファン6を停止し、ガスバーナ41の燃焼が停止される(ステップS27)。そして、図5のステップS28〜S33と同じ燃焼を停止する制御を行なう。
また、ステップS50で、燃焼用ファン6の回転数の変化量が、所定の酸欠変化量未満の場合には(ステップS50でNo)、使用者の運転切替えや室内温度センサ91に基づく温調運転により暖房能力を大きくするように切り換えられたか否かの判定が行なわれる(ステップS51)。暖房能力が切り換えられていない場合には(ステップS51でNo)、運転スイッチ92が切られたか否かの判定が行なわれ(ステップS52)、運転スイッチ92が切られていない場合には(ステップS52でNo)、ステップS42に戻って暖房能力小の定常燃焼運転を続行する。運転スイッチ92が切られた場合には(ステップS52でYes)、図5のステップS27〜S33と同じ燃焼を停止する制御を行なう。
本実施形態では、変動目標回転数が初期目標回転数から目標燃焼温度に対応する回転数まで変動するように制御しているので、酸素濃度が正常な状態の定常燃焼を行なう限り、目標燃焼温度を設定するだけで、目標燃焼温度に対応する目標回転数が最終的に設定される。
さらに、変動目標回転数は、初期目標回転数から変動するように制御されるため、本実施形態では、酸欠により燃焼用ファン6が停止され、かつ、燃料ガスの供給が停止されてから、酸欠状態が回復する30分が経過するまでの間は、変動目標回転数は酸欠になって燃焼停止される直前に設定された安定時の変動目標回転数が維持されるように構成されている。このため、酸欠により燃焼が停止してから酸欠状態が回復するまでは、燃焼停止直前の最終的に安定した時の変動目標回転数に従って定常燃焼を行なうことができるので、酸欠状態が回復する前に燃焼が再開されても、正確な酸欠の判断を行なうことができる。
尚、本実施形態では、燃焼用ファン6の回転数の増減を1rpmずつ行なうように制御したが、回転数の増減はこれに限られるものではない。また、目標回転数は、変動させるのではなく、例えば暖房能力大の場合には目標TC出力値(15mV)を得るための4800rpmに固定し、暖房能力小の場合には目標TC出力値(18mV)を得るための1400rpmに固定するようにしてもよい。さらに、暖房能力は2段階だけでなく、3段階以上で制御してもよい。また、本実施の形態では、酸欠状態が判定された場合に、燃焼用ファン6も停止しているが、燃焼制御部82により、第1電磁弁71、第2電磁弁72、比例制御弁73を閉じるだけで、ガスバーナ41の燃焼を停止し、燃焼用ファン6を継続して回転させてもよい。
さらに、本実施形態では、酸欠の回復を時間の経過で判定したが、酸欠状態により燃焼停止された時の室温からの所定温度低下により、酸欠状態が回復されたと判定するように制御部8において制御する構成とすることもできる。
本発明は上記実施形態に制約されず、種々の態様が可能である。例えば、対流ファンは、ダクト2内における第1吸気口1と燃焼室4との間の第1吸気口1の近くに設けるようにしてもよい。
1 ガスファンヒータ
11 本体ケース
18 操作部
3 対流ファン
4 燃焼室
41 ガスバーナ
43 燃焼プレート
44 混合ガス室
47 点火電極
48 熱電対(温度検出器)
6 燃焼用ファン
8 制御部
81 目標値設定部
82 燃焼制御部
83 ファン制御部
84 回転数記憶部

Claims (5)

  1. 燃料ガスと燃焼用空気とを混合して燃焼する全一次空気燃焼式のガスバーナを有する燃焼室と、
    燃焼室における燃料ガスと燃焼用空気とが混合される混合ガス室に燃焼用空気を強制的に供給する燃焼用ファンと、
    ガスバーナ近傍の燃焼温度を検出する温度検出器と、
    混合ガス室への燃料ガス及び燃焼用空気の供給量を制御する制御部とを備え、
    制御部は、
    酸素濃度が正常な状態での定常燃焼時のガスバーナの目標燃焼温度が、燃料ガス供給量で変動する暖房能力に応じたガスバーナの最高燃焼温度よりも低く設定される目標値設定部と、
    設定された暖房能力が得られるように混合ガス室への燃料ガス供給量を制御する燃焼制御部と、
    酸素濃度が正常な状態での定常燃焼時における目標燃焼温度に対応する燃焼用ファンの回転数であって、前記最高燃焼温度に対応する回転数よりも高い回転数を目標回転数として設定すると共に、温度検出器で検出された燃焼温度に基づいて目標燃焼温度を維持するように燃焼用ファンの回転数を制御するファン制御部とを備え、
    制御部は、
    燃焼用ファンにおける目標回転数から現在の回転数を減算したときの変化量が、目標回転数から酸欠燃焼時の目標燃焼温度に対応する回転数を減算したときの酸欠変化量以上である場合、酸欠状態であると判定して燃焼を停止する温風暖房機。
  2. 請求項1に記載の温風暖房機において、
    制御部は、酸欠状態により燃焼停止されてからの所定時間経過により、酸欠状態が回復されたと判定するように制御する構成である温風暖房機。
  3. 請求項1に記載の温風暖房機において、
    室温を検出する室温検出手段を備え、
    制御部は、酸欠状態により燃焼停止された時の室内の温度からの所定温度低下により、酸欠状態が回復されたと判定するように制御する構成である温風暖房機。
  4. 請求項2又は3に記載の温風暖房機において、
    ファン制御部は、
    前記目標回転数よりも低い回転数で燃焼用ファンを回転させて定常燃焼を開始し、温度検出器で検出された燃焼温度に基づいて目標燃焼温度に低下するまで回転数を増加させていく制御を行なうと共に、
    前記目標回転数よりも低い回転数の初期目標回転数を定常燃焼開始時に設定し、定常燃焼開始により増加する燃焼用ファンの回転数であって初期目標回転数から目標燃焼温度に対応する前記目標回転数に至るまでの間の回転数を経時的に変動する変動目標回転数として設定し、
    制御部は、
    現在設定されている変動目標回転数から現在の回転数を減算して実際の回転数変化量を算出し、この実際の回転数変化量が、最終的に安定した変動目標回転数から、酸欠状態で燃焼運転が行われた場合に燃焼温度が目標燃焼温度となる燃焼用ファンの回転数まで回転数が低下したときの酸欠変化量以上である場合、酸欠状態であると判定する一方で、酸欠により燃焼が停止されてから酸欠が回復されるまでの間に定常燃焼が開始された場合には、燃焼停止直前に設定された変動目標回転数に基づいて実際の回転数変化量を算出し、この実際の変化量が、前記酸欠変化量以上の場合、酸欠状態と判定するように制御する構成である温風暖房機。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の温風暖房機において、
    制御部は、混合ガス室に供給される燃料ガスの供給量に対応して酸欠変化量が設定されるように構成される温風暖房機。
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