JP5442337B2 - 遠心分離機、遠心分離機用ロータ - Google Patents
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Description
次に、ロータ20を離脱させる力を、凸部62−1が凹部8に嵌る方向の力に変換する原理を説明する。図5は、この原理を説明するための模式図である。この図では、凸部62−1を円、雄型部材23−1を線で表している。また、これらの図では、雄型部材23−1の質量は凸部62−1に集中しているものとする。図5(A)は凹部上面11が水平の場合を、図5(B)は凹部上面11と凸部62−1との接点から引いた法線が回転軸の中心33−1よりも軸心9から遠い位置を通る場合を、図5(C)は凹部上面11と凸部62−1との接点から引いた法線が回転軸の中心33−1よりも軸心9に近い位置を通る場合であって、離脱力が発生していないときを、図5(D)は凹部上面11と凸部62−1との接点から引いた法線が回転軸の中心33−1よりも軸心9に近い位置を通る場合であって、離脱力が発生しているときを示している。
実施例1では、雄型部材23−1、23−2の重心が回転軸22−1、22−2の真下となったときに、雄型部材23−1、23−2はロータ結合部6の内側にあるように配置されていた。しかし、設計上の都合から、回転シャフト3が停止した状態での重心の位置を回転軸22−1、22−2の真下ではない位置に調整したい場合もある。図6は変形例1のロータのフレームと雄型部材の部分および回転ヘッドの部分を拡大した断面図、図7は変形例1のロータのフレームと雄型部材の部分および回転ヘッドの部分を拡大した断面斜視図である。本変形例では、回転シャフト3が停止した状態での重心の位置を、回転軸22−1、22−2の真下よりも軸心9に近い位置に調整した例を示す。本変形例では、フレーム21に環状の弾性体61が備えられており、雄型部材23−1、23−2を軸心9側に押している。
小型ロータ(概ね5kg以下)は高速回転(18000〜22000回転)するとロータ穴28、29と回転ヘッド2の円柱部分4と円錐台部分5の間にある微小な隙間が原因となって、振動が生じることがある。本変形例では、この課題を解決する。
これまでの実施例、変形例での説明では、回転シャフト3の回転が止まれば雄型部材23−1、23−2は、重力などによってロータ結合部6の内側に戻るので、ロータ20を容易に取り外すことができると説明した。しかし、試料などが漏れてしまい、雄型部材23−1、23−2の周辺に付着してしまうことがある。このような場合に、回転シャフト3の回転が止まっても、雄型部材23−1、23−2がロータ結合部6の内側に戻らないことも想定される。本変形例ではこの課題を解決する。
実施例1の場合、ロータ20と回転ヘッド2との位置関係は、ガイドピン24が駆動ピン7の間に拘束されることによって決まる。しかし、ガイドピン24は駆動ピン7の間では移動可能なので、ロータ20と回転ヘッド2との間にはすべりが生じる。また、ロータ20は回転ヘッド2の上部に配置されているが、ロータ20は、円錐台部分5に支えられている。したがって、前述のすべりによって、特にロータ穴29と円錐台部分5に摩耗が生じることになる。本変形例では、ロータ20と回転ヘッド2との間のすべりをなくす。
3 回転シャフト 4 円柱部分
5 円錐台部分 6 ロータ結合部
7 駆動ピン 8 凹部
9 軸心 10 凹部底面
11 凹部上面 12 凹部円筒部
20 ロータ 21 フレーム
22 回転軸 23 雄型部材
24 ガイドピン 25 蓋
26 つまみ 27 ネジ部
28、29 ロータ穴 30、31 貫通穴
33 回転軸の中心 34 凸部位置決め面
35 凸部接触面 36 試料挿入部
40 第2雄型部材 41 第2凸部
42 凹部境界線 43 突起部
44 解除シャフト 51 駆動穴
53 ガイドピン 54 空気穴
61 弾性体 62 凸部
Claims (8)
- 軸心が鉛直方向である回転シャフトの上部に取り付けられた回転ヘッドと、前記回転ヘッドの上部に配置されるロータとを備えた遠心分離機であって、
前記ロータは、
前記回転ヘッドが挿入されるロータ穴と、
前記ロータ穴の内部に水平に配置された回転軸と、
前記回転軸を中心として回転自在であり、重心が前記回転軸の下方にあり、重心よりも下方の前記回転シャフトと反対側に凸部を有する雄型部材と
前記ロータ穴の内部に水平に配置された第2回転軸と、
前記第2回転軸を中心として回転自在であり、重心が前記回転軸の下方にあり、重心よりも下方の前記回転シャフトと反対側に第2凸部を有する第2雄型部材と、
を備え、
前記回転ヘッドは、上部に前記回転シャフトの軸心を中心とする円筒状であり、内側面に環状の凹部を有するロータ結合部を備え、
前記回転シャフトが停止した状態で前記ロータが前記回転ヘッドの上に配置されているときには、前記雄型部材は前記ロータ結合部の内側にあり、かつ、前記雄型部材の凸部が前記ロータ結合部の凹部に嵌っていない状態で凹部と対向し、
前記回転シャフトの回転によって前記凸部が前記凹部に嵌るように可動し、
前記凸部と対向する前記凹部の位置にかかわらず、前記凸部と対向する位置の前記凹部の上側の面である凹部上面の法線は、前記回転軸よりも前記軸心に近い位置を通り、
前記回転シャフトが停止した状態で前記ロータが前記回転ヘッドの上に配置されているときには、前記第2雄型部材は前記ロータ結合部の内側にあり、かつ、前記第2雄型部材の第2凸部が前記ロータ結合部に接触していない状態で凹部と対向し、
前記回転シャフトの回転によって前記第2凸部が前記凹部と接触するように可動し、前記第2凸部は、前記ロータ結合部の最上部に位置する凹部円筒部と前記凹部上面の境界線から軸心下方側に力を受けるように接触する
ことを特徴とする遠心分離機。 - 軸心が鉛直方向である回転シャフトの上部に取り付けられた回転ヘッドと、前記回転ヘッドの上部に配置されるロータとを備えた遠心分離機であって、
前記ロータは、
前記回転ヘッドが挿入されるロータ穴と、
前記ロータ穴の内部に水平に配置された回転軸と、
前記回転軸を中心として回転自在であり、重心が前記回転軸の下方にあり、重心よりも下方の前記回転シャフトと反対側に凸部を有する雄型部材と、
前記軸心を中心とした断面円形の貫通穴と、
を備え、
前記回転ヘッドは、上部に前記回転シャフトの軸心を中心とする円筒状であり、内側面に環状の凹部を有するロータ結合部を備え、
前記回転シャフトが停止した状態で前記ロータが前記回転ヘッドの上に配置されているときには、前記雄型部材は前記ロータ結合部の内側にあり、かつ、前記雄型部材の凸部が前記ロータ結合部の凹部に嵌っていない状態で凹部と対向し、
前記回転シャフトの回転によって前記凸部が前記凹部に嵌るように可動し、
前記凸部と対向する前記凹部の位置にかかわらず、前記凸部と対向する位置の前記凹部の上側の面である凹部上面の法線は、前記回転軸よりも前記軸心に近い位置を通り、
前記雄型部材は、前記回転軸よりも上方に、前記凸部が前記凹部に嵌った状態のときに前記貫通穴の内側に出る突起部を有している
ことを特徴とする遠心分離機。 - 軸心が鉛直方向である回転シャフトの上部に取り付けられた回転ヘッドと、前記回転ヘッドの上部に配置されるロータとを備えた遠心分離機であって、
前記ロータは、
前記回転ヘッドが挿入されるロータ穴と、
前記ロータ穴の内部に水平に配置された回転軸と、
前記回転軸を中心として回転自在であり、重心が前記回転軸の下方にあり、重心よりも下方の前記回転シャフトと反対側に凸部を有する雄型部材と
前記ロータ穴の内部に水平に配置された第2回転軸と、
前記第2回転軸を中心として回転自在であり、重心が前記回転軸の下方にあり、重心よりも下方の前記回転シャフトと反対側に第2凸部を有する第2雄型部材と、
を備え、
前記回転ヘッドは、上部に前記回転シャフトの軸心を中心とする円筒状であり、内側面に環状の凹部を有するロータ結合部を備え、
前記回転シャフトが停止した状態で前記ロータが前記回転ヘッドの上に配置されているときには、前記雄型部材は前記ロータ結合部の内側にあり、かつ、前記雄型部材の凸部が前記ロータ結合部の凹部に嵌っていない状態で凹部と対向し、
前記回転シャフトの回転によって前記凸部が前記凹部に嵌るように可動し、
前記凸部と対向する前記凹部の位置にかかわらず、前記凸部と対向する位置の前記凹部の上側の面である凹部上面の法線は、前記回転軸よりも前記軸心に近い位置を通り、
前記回転シャフトが停止した状態で前記ロータが前記回転ヘッドの上に配置されているときには、前記第2雄型部材は前記ロータ結合部の内側にあり、かつ、前記第2雄型部材の第2凸部が前記ロータ結合部に接触していない状態で凹部と対向し、
前記雄型部材と前記第2雄型部材とは重さが異なり、前記回転シャフトの回転によって前記第2凸部が前記凹部の一部と接触するように可動する
ことを特徴とする遠心分離機。 - 請求項1または3に記載の遠心分離機であって、
前記ロータは、前記軸心を中心とした断面円形の貫通穴も備え、
前記雄型部材は、前記回転軸よりも上方に、前記凸部が前記凹部に嵌った状態のときに前記貫通穴の内側に出る突起部を有している
ことを特徴とする遠心分離機。 - 請求項1から4のいずれかに記載の遠心分離機であって、
前記ロータは、
前記回転シャフトが停止した状態で前記ロータが前記回転ヘッドの上に配置されているときには、前記雄型部材の凸部が前記ロータ結合部の凹部に嵌っていない状態になるように、前記雄型部材を軸心方向に押えるための環状の弾性体も備える
ことを特徴とする遠心分離機。 - 請求項1から5のいずれかに記載の遠心分離機であって、
前記ロータは、前記雄型部材の近傍に前記ロータ結合部の内側に入るガイドピンも備え、
前記回転ヘッドは、前記ガイドピンが挿入される駆動穴も備えている
ことを特徴とする遠心分離機。 - 軸心が鉛直方向である回転シャフトと、
上部に前記回転シャフトの軸心を中心とする円筒状であり、内側面に環状の凹部を有するロータ結合部を備え、前記回転シャフトの上部に取り付けられた回転ヘッド
を備えた遠心分離機の前記回転ヘッドの上部に配置される遠心分離機用ロータであって、
前記回転ヘッドが挿入されるロータ穴と、
前記ロータ穴の内部に水平に配置された回転軸と、
前記回転軸を中心として回転自在であり、重心が前記回転軸の下方にあり、重心よりも下方の前記回転シャフトと反対側に凸部を有する雄型部材と、
前記ロータ穴の内部に水平に配置された第2回転軸と、
前記第2回転軸を中心として回転自在であり、重心が前記回転軸の下方にあり、重心よりも下方の前記回転シャフトと反対側に第2凸部を有する第2雄型部材と、
を備え、
前記回転シャフトが停止した状態で前記ロータが前記回転ヘッドの上に配置されているときには、前記雄型部材は前記ロータ結合部の内側にあり、かつ、前記雄型部材の凸部が前記ロータ結合部の凹部に嵌っていない状態で凹部と対向し、
前記回転シャフトの回転によって前記凸部が前記凹部に嵌るように可動し、
前記凸部と対向する前記凹部の位置にかかわらず、前記凹部の上側の面である凹部上面と前記凸部とが接触するときには、接触面の法線は、前記回転軸よりも前記軸心に近い位置を通り、
前記回転シャフトが停止した状態で前記ロータが前記回転ヘッドの上に配置されているときには、前記第2雄型部材は前記ロータ結合部の内側にあり、かつ、前記第2雄型部材の第2凸部が前記ロータ結合部に接触していない状態で凹部と対向し、
前記回転シャフトの回転によって前記第2凸部が前記凹部と接触するように可動し、前記第2凸部は、前記ロータ結合部の最上部に位置する凹部円筒部と前記凹部上面の境界線から軸心下方側に力を受けるように接触する
ことを特徴とする遠心分離機用ロータ。 - 軸心が鉛直方向である回転シャフトと、
上部に前記回転シャフトの軸心を中心とする円筒状であり、内側面に環状の凹部を有するロータ結合部を備え、前記回転シャフトの上部に取り付けられた回転ヘッド
を備えた遠心分離機の前記回転ヘッドの上部に配置される遠心分離機用ロータであって、
前記回転ヘッドが挿入されるロータ穴と、
前記ロータ穴の内部に水平に配置された回転軸と、
前記回転軸を中心として回転自在であり、重心が前記回転軸の下方にあり、重心よりも下方の前記回転シャフトと反対側に凸部を有する雄型部材と、
前記軸心を中心とした断面円形の貫通穴と、
を備え、
前記回転シャフトが停止した状態で前記ロータが前記回転ヘッドの上に配置されているときには、前記雄型部材は前記ロータ結合部の内側にあり、かつ、前記雄型部材の凸部が前記ロータ結合部の凹部に嵌っていない状態で凹部と対向し、
前記回転シャフトの回転によって前記凸部が前記凹部に嵌るように可動し、
前記凸部と対向する前記凹部の位置にかかわらず、前記凹部の上側の面である凹部上面と前記凸部とが接触するときには、接触面の法線は、前記回転軸よりも前記軸心に近い位置を通り、
前記雄型部材は、前記回転軸よりも上方に、前記凸部が前記凹部に嵌った状態のときに前記貫通穴の内側に出る突起部を有している
ことを特徴とする遠心分離機用ロータ。
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