JP5438639B2 - 樹脂部材の取付構造 - Google Patents
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Description
図6に示すように、フロントフレーム100a及びリヤフレーム100bにより閉断面に構成されたテールゲート101のリヤフレーム100b側に、取付孔102が形成され、この取付孔102にストップランプ103が取り付けられている。ストップランプ103は、樹脂成形品であるベース部104上に複数のLED(不図示)が取り付けられ、これらLEDを覆うように光透過性を有するカバーレンズ105が設けられたものである。ベース部104は、後端から前端に向けて先細る側面視台形状の部材であり、後端側の上部には取付孔102の開口縁に係止可能な係止凹部106が形成されている。一方、ベース部104の前端側には、片持ち状に支持された撓み変形可能な舌片部107が形成されている。この舌片部107は、ベース部104の前端側から後端側に向けて延在しており、その後端には取付孔102の開口縁に係止される係止部108が形成されている。
請求項3に記載した発明では、前記可動部は、前記支柱部を間に挟んで前記挿入方向における手前側が奥側に比べて長く形成されていることを特徴とする。
そして、この状態で工具を介して樹脂部材(支柱部)を挿入方向手前側に向けて押し出す。すると、可動部の係止部が取付孔の開口縁を乗り越える。これにより、樹脂部材を車体から取り外すことができる。
また、取付孔の開口縁と係止部との間に工具を直接進入させることがないので、工具と車体との接触を防止して、車体が傷付くのを抑制できる。
同図に示すように、車両1はミニバンタイプの車両であり、車体2の後部には、車体2の後部開口3を開閉する跳ね上げ式のテールゲート4が設けられている。テールゲート4は、車体2のルーフ5の後端であって後部開口3の上部に位置する部位に、ヒンジ装置(図示略)を介して回動可能に取り付けられている。また、テールゲート4には、その略上半部分にリヤウィンドウガラス6が設けられている。
同図に示すように、上述したテールゲート4は、テールゲートフレーム9(フロントフレーム9a及びリヤフレーム9b)により閉断面に構成されている。フロントフレーム9aは、その前側に樹脂材料等からなる図示しないガーニッシュ等が取り付けられることにより、車室内に露出している。また、フロントフレーム9aには、後述するストップランプ10の取り外し作業を行うための作業孔7が形成されている。
一方、リヤフレーム9bにおける作業孔7に対向する位置には、左右方向を長手方向とした平面視長方形状の取付孔8が形成されており、この取付孔8にストップランプ10が取り付けられる。
図2〜図4に示すように、ストップランプ10は、テールゲート4の後面における上側に配設され、車両1の制動時に制動灯16と共に点灯する発光手段12を有する補助制動灯である。具体的に、ストップランプ10は、樹脂成形品であるベース部(樹脂部材)11と、ベース部11に取り付けられた発光手段12と、発光手段12を覆う拡散レンズ13と、拡散レンズ13を覆うカバーレンズ14と、を備えている。そして、ストップランプ10のベース部11がテールゲート4に取り付けられて本実施形態における樹脂部材の取付構造を構成している。
カバーレンズ14は、前方に向けて開口するドーム状の部材であり、前側は上述した発光手段12や拡散レンズ13、パネル21を収容する収容部34を構成している。そして、カバーレンズ14は、図示しないネジ等によりパネル21に締結固定されている。
取付片41は、左右方向から見て断面視H字状(図2参照)に形成されたものであり、ボス部31の前端から前方(挿入方向の奥側)に向けて延在する支持部42と、支持部42の中途部から下方に向けて延在する支柱部43と、支柱部43の下端部から支持部42と対向するように延在する可動部44と、を備えている。
さらに、下受部52は、上述した上受部48と対向するように後方に延在しており、下受部52及び上受部48の間には、メンテナンス時に工具等が挿入される挿入凹部54を構成している。この挿入凹部54は、前端から後端に向かって上下方向の幅が漸次先細るテーパ形状をなしており、その前端側がフロントフレーム9aの作業孔7に向けて開口している。
次に、上述したストップランプ10の着脱方法について説明する。まず、ストップランプ10の取付方法について説明する。
カバーレンズ14を取り外した状態で、ストップランプ10のボス部31をリヤフレーム9bの取付孔8内に挿入する。すると、支持部42の上端面及び可動部44の下端面が取付孔8の開口縁に接触する。そして、ストップランプ10を前方にさらに押し込むと、可動部44の舌片部51が上方に向けて撓み変形し、支持部42の上端面及び可動部44の下端面が取付孔8の開口縁に摺接しながら、ボス部31が取付孔8内に挿入されていく。そして、支持部42の係止凸部47が取付孔8の開口縁を乗り越えると、係止凸部47が取付孔8の開口縁に係止される。同時に、舌片部51に復元力が作用して係止部53が取付孔8の開口縁に係止される。
まず、ベース部11からカバーレンズ14を取り外した後、ベース部11とテールゲート4とを固定しているボルト25を取り外す。
この構成によれば、挿入凹部54内に工具61を差し入れ、工具61を回転させることで、支柱部43を支点にして可動部44を回動させて取付孔8と係止部53との係止を解除することができる。これにより、ストップランプ10の取り外し作業時において、工具61を上下移動させる必要がないので、工具61の移動範囲を縮小できる。よって、従来に比べて工具61を差し入れるための作業孔7を縮小できる。その結果、車体2のテールゲートフレーム9の剛性を向上させるとともに、作業効率の向上及び作業コストの低下を図ることができる。
しかも、本実施形態では、挿入凹部54内で工具を回転させて係止部53と取付孔8との係止を解除した後、工具61をそのまま挿入凹部54内に位置させた状態で後方に向けて押し込むことで、取付孔8からストップランプ10を取り出すことができる。よって、作業性のさらなる向上を図ることができる。
また、支持部42にリブや側壁部46を形成して、支持部42の剛性を向上させることで、支持部42の移動を規制して可動部44を積極的に移動させることができる。
その結果、作業性のさらなる向上を図ることができる。
例えば、上述した実施形態では、ミニバンタイプの車両1にストップランプ10を取り付ける場合について説明したが、これに限らず、種々の車体を採用することが可能である。
また、上述した実施形態では、本発明における樹脂部材の取付構造を、ストップランプ10をテールゲート4に取り付ける構成を例にして説明したが、これに限らず、車体に取り付けられる種々の樹脂部材の取付構造に採用することが可能である。
Claims (4)
- 車体に樹脂部材を取り付ける取付構造であって、
前記樹脂部材は、前記車体の取付孔に挿入される取付片を備え、
前記取付片は、
前記取付孔への挿入方向に沿って延在する支持部と、
前記支持部から立設された支柱部と、
前記挿入方向に沿って前記支持部に対向するように延在するとともに、前記挿入方向中途部に前記支柱部が連結された可動部と、
前記可動部における前記挿入方向の手前側に形成され、前記取付孔の開口縁に係止可能な係止部と、を有し、
前記可動部は、前記支柱部を支点にして前記支持部に接近離間する方向に撓み変形可能に構成され、
前記可動部のうち、前記支柱部に対して前記挿入方向の奥側に位置する部分と、前記支持部のうち、前記支柱部に対して前記挿入方向の奥側に位置する部分と、の間に、工具を差し入れるための挿入凹部が形成されていることを特徴とする樹脂部材の取付構造。 - 前記可動部のうち、前記支柱部に対して前記挿入方向の奥側に位置する部分と、前記挿入方向の手前側に位置する部分と、が前記支柱部を支点にして前記支持部に対して接近離間する方向に撓み変形可能に構成されていることを特徴とする請求項1記載の樹脂部材の取付構造。
- 前記可動部は、前記支柱部を間に挟んで前記挿入方向における手前側が奥側に比べて長く形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の樹脂部材の取付構造。
- 前記支持部には、前記挿入方向に沿って延在するリブが形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の樹脂部材の取付構造。
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