JP5142022B2 - 樹脂製ケース及びそれを備えたモータ制御装置 - Google Patents
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Description
図5は第1従来技術を示す基板取付装置の斜視図、図6は図5の要部を示した側断面図である。
図5、図6において、10は樹脂製ケース、11はシャーシ、11aは孔、12は基板、13は支持リブ、14は引っ掛け部、15は弾性リブである。
基板取付装置を構成する樹脂製ケースは、シャーシ11の底から立設された支持リブ13の上部に水平方向に突出した引っ掛け部14が設けられており、この引っ掛け部14に基板12の一端部が引っ掛けられて保持されると共に、該引っ掛け部14に引っ掛けられた基板12を該基板の下部から押圧支持する弾性リブ15が支持リブ13の下部から突出するように設けられている。
このような構成の樹脂ケース10において、引っ掛け部14は基板12に対し傾斜方向へ横に突出した形で設けられており、引っ掛け部14と弾性リブ15の間における側面(シャーシ11と平行な方向)から基板12を挿入すると、基板12が引っ掛け部14の上方から押し当てられた状態で、引っ掛け部14の傾斜に沿って移動し、最終的には引っ掛け部14と弾性リブ15の間で保持される。なお、孔11aは引っ掛け部14をシャーシ11と合成樹脂で一体成形にて形成される金型を避けた孔となっている。
また、第2従来技術として、ディスクの固定、取り出し用に押圧用の操作片を有する爪を形成したコンパクトディスク等を収納するケースは、図7、図8、図9のようになっている(例えば、特許文献2参照)。
図7は第2従来技術を示すディスク収納ケースの平面図、図8は図7のディスク収納ケースの爪部の断面図、図9は図7のディスク収納ケースにおける操作片を有した爪部の断面図である。
図7、図8において、20はディスク収納ケース、21はシャーシ、22はディスク、22aは中央孔、22bは外周縁、23及び24並びに25は爪部、26はボス部である。
この三つの爪部23〜25のうち爪部23は、図9において、爪23の上端にディスク22の径方向外方に延出するように押圧用の操作片28が形成されると共に、操作片28の上面に押圧し易いように多数の突条27が形成されている。この操作片28を押圧すると爪部23は外方に撓むことで、収納されていたディスク22を取り外すことが可能となる。
(1)第1従来技術における基板固定用の樹脂製ケースは、引っ掛け部と弾性リブの間における側面(シャーシと平行な方向)から基板を挿入する際に、ネジを使用しなくても基板を取り付けることが可能であった。しかしながら、例えば、樹脂ケースにおいて、基板の取り付けや取り外しを行う方向がシャーシと平行な方向でなく、シャーシに対して垂直な方向に限定される構造の場合、基板取付けを行う際、引っ掛け部を乗り越えるように基板を傾け、基板を弾性リブに押し当てながら弾性変形させると、弾性リブに無理な力がかかり、折損する恐れがあった。また、基板取り外しを行う際にも、引掛け部から開放する方向に弾性リブを押し付けながら弾性変形させる必要があり、基板を斜めにした不規則な姿勢で、基板を引っ掛け部から取り外すようにすると、基板を弾性リブに押し付ける際の無理な力が働き、弾性リブの折損の恐れがあるという問題があった。
(2)第2従来技術におけるディスク収納ケースのような場合は、ディスク取り外し作業の際に一方の片手で爪部を撓ませ、他方の片方の手でディスクを取り外す必要があるので、ケース内に両手が入り込むスペースを確保する必要があった。そのため、収納ケースに両手が入り込むスペースを確保することは、小型・簡単化、省スペース化に逆行することになり、不向きであった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、基板を樹脂ケースの基板取付台を構成するシャーシと垂直な方向から取付けや取り外す場合に、リブの折損を防止すると共に、樹脂ケースの中に手の入るスペースが無くても基板を容易に取り外すことができる、小型・簡単化が可能な樹脂製ケース及びそれを備えたモータ制御装置を提供することを目的とする。
を有することを特徴としている。
また、上記問題を解決するため、請求項2に記載の本発明は、水平方向に配置され、垂直方向に沿って上方から迎え入れた基板を水平方向に保持するための固定ベースとなるシャーシと、前記シャーシのうち、前記水平方向に配置された前記基板の水平方向一方側端部よりもさらに前記水平方向一方側の部分から、垂直方向に沿って上方へ向かって突出するように立設された第1支持リブと、前記第1支持リブの上部先端に設けられ、前記基板の前記一方側端部を上方から引っ掛けて下方へ向かって弾性的に押圧するための引っ掛け部と、前記シャーシのうち、前記基板の前記一方側端部近傍の下方でかつ前記第1支持リブよりも前記水平方向他方側に離間して設けられ、前記引っ掛け部と協働して前記基板の前記一方側端部近傍を下方から上方へ向かって押圧狭持する第1保持用リブと、前記シャーシのうち、前記水平方向に配置された前記基板の前記他方側端部よりもさらに前記他方側の部分から、垂直方向に沿って上方へ向かって立設される第2支持リブと、前記シャーシのうち、前記基板の前記他方側端部近傍の下方に設けられ、前記第2支持リブと協働して前記基板の前記他方側端部近傍を狭持する第2保持用リブと、前記水平方向に沿い前記一方側と前記他方側と沿って離間して配置された前記第1支持リブと前記第1保持用リブとの間に、前記第1支持リブよりも前記他方側でかつ前記第1保持用リブよりも前記一方側となるように配置されるとともに、前記水平方向に配置され前記引っ掛け部と前記第1保持用リブとの間で狭持された状態の前記基板の前記一方側端部に対し下方から臨むように上下方向に孔設され、かつ、前記基板の一方側端部に当接して押圧力を作用させ当該基板を前記他方側方向に移動させることにより前記引っ掛け部の先端を乗り越えさせる工具を下方から挿入するための、基板取り外し用孔部と、を有することを特徴としている。
また、上記問題を解決するため、請求項3に記載の本発明は、水平方向に配置され、垂直方向に沿って上方から迎え入れた基板を水平方向に保持するための固定ベースとなるシャーシと、前記シャーシのうち、前記水平方向に配置された前記基板の水平方向一方側端部よりもさらに前記水平方向一方側の部分から、垂直方向に沿って上方へ向かって突出するように立設された第1支持リブと、前記第1支持リブの上部先端に設けられ、前記基板の前記一方側端部を上方から引っ掛けて下方へ向かって弾性的に押圧するための引っ掛け部と、前記シャーシのうち、前記基板の前記一方側端部近傍の下方でかつ前記第1支持リブよりも前記水平方向他方側に離間して設けられ、前記引っ掛け部と協働して前記基板の前記一方側端部近傍を下方から上方へ向かって押圧狭持する第1保持用リブと、前記シャーシのうち、前記水平方向に配置された前記基板の前記他方側端部よりもさらに前記他方側の部分から、垂直方向に沿って上方へ向かって立設される第2支持リブと、前記シャーシのうち、前記基板の前記他方側端部近傍の下方に設けられ、前記第2支持リブと協働して前記基板の前記他方側端部近傍を狭持する第2保持用リブと、前記水平方向に沿い前記一方側と前記他方側と沿って離間して配置された前記第1支持リブと前記第1保持用リブとの間に、前記第1支持リブよりも前記他方側でかつ前記第1保持用リブよりも前記一方側となるように配置されるとともに、前記水平方向に配置され前記引っ掛け部と前記第1保持用リブとの間で狭持された状態の前記基板の前記一方側端部に対し下方から臨むように上下方向に孔設された基板取り外し用孔部と、を有し、前記基板取り外し用孔部の上部には、下方から前記基板取り外し用孔部に受け入れた工具を前記基板の左端と前記第1支持リブとの間に挿入するとともに、当該挿入された前記工具が、前記基板の一方側端部に当接して押圧力を作用させ当該基板を前記他方側方向に移動させることにより前記引っ掛け部の先端を乗り越えさせるための空間領域を、前記引っ掛け部の下方に備えていることを特徴としている。
また、請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の樹脂製ケースを電子機器に取り付けるための電子機器筐体として構成するモータ制御装置であることを特徴としている。
また、本発明によると、基板取り外しの際に専用の工具を準備する必要が無く、基板の取り外しが可能となる。
また、本発明によると、支持リブの先端に基板を押圧支持する弾性突起を設けたので、従来技術のように弾性リブを支持リブの下部から突出するように設けた構成に比べて、構造を小型・簡単化することができる。
図1〜図3において、1は樹脂製ケース、2はシャーシ、3および3´は支持リブ、4は引っ掛け部、5および5´は保持用リブ、6は基板、7は基板取り外し用孔部、8は基板取り外し用工具である。なお、樹脂製ケースは基板を該樹脂ケースの基板取付台を構成するシャーシ2と垂直な方向から取付けや取り外す場合となっている。
本発明の特徴は以下のとおりである。
すなわち、固定ベースとなるシャーシ2と、シャーシ2上に基板6を取り付けるための合成樹脂で形成されたケース1と、を備えた基板取付用樹脂製ケースにおいて、シャーシ2上の両端に垂直方向に突出するように立設された支持リブ3および3´と、シャーシ2の両端に設けた支持リブ3および3´の一方のリブ3先端に該シャーシ2と平行に突出するように設けると共に該基板6の一端部を引っ掛けて保持するための引っ掛け部4と、基板6を該基板の下部から押圧支持するように、シャーシ2の下部から突出するようにシャーシ両端に位置する支持リブ3および3´の内側にそれぞれ設けられた保持用リブ5および5´と、引っ掛け部4に保持された基板6を容易に取り外す事が出来るようにシャーシ2における引っ掛け部4を有した支持リブ3と該保持リブ5との間に穿設された基板取り外し用孔部7と、を備えた点である。
また、引っ掛け部4は弾性突起で構成されたものとなっている。
図3に示すように、先端に傾斜角度を持った工具8(例えばマイナスドライバー等)を、基板の背面(樹脂ケース本体の背面)から入れて、基板取り外し用孔部7に通し、基板6と基板引っ掛け部4を形成する支持リブ3との間に挿入する。次に工具8の先端部を基板6の端面に当て、この基板6の端面を支点として矢印Bの方向に工具8を回転移動するように力を加えると、基板6は該基板の下から押圧支持される際に保持用リブ5、5´により反力が作用すると共に、矢印Cの方向に力が加わり移動しようとする。そして、弾性突起で構成された引っ掛け部4を有する支持リブ3には矢印Dの方向に力が加わって弾性変形することで、基板6が引っ掛け部4の先端部を乗り越え、基板6が基板引っ掛け部4から外れる。
逆に、樹脂製ケース1に振動・衝撃等の外力が加わった場合においては、基板6がシャーシ2の基板引っ掛け部4から容易に外れる事を防ぐ事が可能となる。
また、引っ掛け部は弾性突起で構成されているため、基板を基板取付装置を構成するケースの支持リブから取り外す際にリブの折損を防止することができる。
さらに、支持リブの先端に基板を押圧支持する弾性突起を設けたので、従来技術のように弾性リブを支持リブの下部から突出するように設けた構成に比べて、構造を小型・簡単化することができる。
9は例えばケース1と組み合わせて使用される樹脂製工具であり、樹脂製工具9は、基板取り外し用孔部7から基板引っ掛け部4と基板6との間に挿入することが可能な形状を有した突起部である。
基板取り外しについては、第1実施例同様に基板引っ掛け部4を使用し、基板取り外し用孔部7を介し、樹脂製工具9で矢印Bの方向に力を加えることで、基板6を容易に取り外すことができる。これにより、基板6を取り外す際に専用の工具を準備する必要がなくなる。
2 シャーシ、
3 支持リブ、
4 引っ掛け部、
5 保持用リブ、
6 基板、
7 基板取り外し用孔部
8 工具(マイナスドライバー)
9 樹脂製工具
Claims (4)
- 水平方向に配置され、垂直方向に沿って上方から迎え入れた基板(6)を水平方向に保持するための固定ベースとなるシャーシ(2)と、
前記シャーシのうち、前記水平方向に配置された前記基板(6)の水平方向一方側端部よりもさらに前記水平方向一方側の部分から、垂直方向に沿って上方へ向かって突出するように立設された第1支持リブ(3)と、
前記第1支持リブの上部先端に設けられ、前記基板の前記一方側端部を上方から引っ掛けて下方へ向かって弾性的に押圧するための引っ掛け部(4)と、
前記シャーシのうち、前記基板の前記一方側端部近傍の下方でかつ前記第1支持リブよりも前記水平方向他方側に離間して設けられ、前記引っ掛け部と協働して前記基板の前記一方側端部近傍を下方から上方へ向かって押圧狭持する第1保持用リブ(5)と、
前記シャーシのうち、前記水平方向に配置された前記基板の前記他方側端部よりもさらに前記他方側の部分から、垂直方向に沿って上方へ向かって立設される第2支持リブ(3′)と、
前記シャーシのうち、前記基板の前記他方側端部近傍の下方に設けられ、前記第2支持リブと協働して前記基板の前記他方側端部近傍を狭持する第2保持用リブ(5′)と、
前記水平方向に沿い前記一方側と前記他方側と沿って離間して配置された前記第1支持リブ(3)と前記第1保持用リブ(5)との間に、前記第1支持リブよりも前記他方側でかつ前記第1保持用リブ(5)よりも前記一方側となるように配置されるとともに、前記水平方向に配置され前記引っ掛け部(4)と前記第1保持用リブ(5)との間で狭持された状態の前記基板(6)の前記一方側端部に対し下方から臨むように上下方向に孔設され、かつ、前記基板(6)の一方側端部に当接することにより前記引っ掛け部(4)の先端を乗り越えさせる工具を下方から挿入するための、基板取り外し用孔部(7)と、
を有することを特徴とする樹脂製ケース。 - 水平方向に配置され、垂直方向に沿って上方から迎え入れた基板(6)を水平方向に保持するための固定ベースとなるシャーシ(2)と、
前記シャーシのうち、前記水平方向に配置された前記基板(6)の水平方向一方側端部よりもさらに前記水平方向一方側の部分から、垂直方向に沿って上方へ向かって突出するように立設された第1支持リブ(3)と、
前記第1支持リブの上部先端に設けられ、前記基板の前記一方側端部を上方から引っ掛けて下方へ向かって弾性的に押圧するための引っ掛け部(4)と、
前記シャーシのうち、前記基板の前記一方側端部近傍の下方でかつ前記第1支持リブよりも前記水平方向他方側に離間して設けられ、前記引っ掛け部と協働して前記基板の前記一方側端部近傍を下方から上方へ向かって押圧狭持する第1保持用リブ(5)と、
前記シャーシのうち、前記水平方向に配置された前記基板の前記他方側端部よりもさらに前記他方側の部分から、垂直方向に沿って上方へ向かって立設される第2支持リブ(3′)と、
前記シャーシのうち、前記基板の前記他方側端部近傍の下方に設けられ、前記第2支持リブと協働して前記基板の前記他方側端部近傍を狭持する第2保持用リブ(5′)と、
前記水平方向に沿い前記一方側と前記他方側と沿って離間して配置された前記第1支持リブ(3)と前記第1保持用リブ(5)との間に、前記第1支持リブよりも前記他方側でかつ前記第1保持用リブ(5)よりも前記一方側となるように配置されるとともに、前記水平方向に配置され前記引っ掛け部(4)と前記第1保持用リブ(5)との間で狭持された状態の前記基板(6)の前記一方側端部に対し下方から臨むように上下方向に孔設され、かつ、前記基板(6)の一方側端部に当接して押圧力を作用させ当該基板(6)を前記他方側方向に移動させることにより前記引っ掛け部(4)の先端を乗り越えさせる工具を下方から挿入するための、基板取り外し用孔部(7)と、
を有することを特徴とする樹脂製ケース。 - 水平方向に配置され、垂直方向に沿って上方から迎え入れた基板(6)を水平方向に保持するための固定ベースとなるシャーシ(2)と、
前記シャーシのうち、前記水平方向に配置された前記基板(6)の水平方向一方側端部よりもさらに前記水平方向一方側の部分から、垂直方向に沿って上方へ向かって突出するように立設された第1支持リブ(3)と、
前記第1支持リブの上部先端に設けられ、前記基板の前記一方側端部を上方から引っ掛けて下方へ向かって弾性的に押圧するための引っ掛け部(4)と、
前記シャーシのうち、前記基板の前記一方側端部近傍の下方でかつ前記第1支持リブよりも前記水平方向他方側に離間して設けられ、前記引っ掛け部と協働して前記基板の前記一方側端部近傍を下方から上方へ向かって押圧狭持する第1保持用リブ(5)と、
前記シャーシのうち、前記水平方向に配置された前記基板の前記他方側端部よりもさらに前記他方側の部分から、垂直方向に沿って上方へ向かって立設される第2支持リブ(3′)と、
前記シャーシのうち、前記基板の前記他方側端部近傍の下方に設けられ、前記第2支持リブと協働して前記基板の前記他方側端部近傍を狭持する第2保持用リブ(5′)と、
前記水平方向に沿い前記一方側と前記他方側と沿って離間して配置された前記第1支持リブ(3)と前記第1保持用リブ(5)との間に、前記第1支持リブよりも前記他方側でかつ前記第1保持用リブ(5)よりも前記一方側となるように配置されるとともに、前記水平方向に配置され前記引っ掛け部(4)と前記第1保持用リブ(5)との間で狭持された状態の前記基板(6)の前記一方側端部に対し下方から臨むように上下方向に孔設された基板取り外し用孔部(7)と、
を有し、
前記基板取り外し用孔部(7)の上部には、
下方から前記基板取り外し用孔部(7)に受け入れた工具を前記基板の左端と前記第1支持リブとの間に挿入するとともに、当該挿入された前記工具(8)が、前記基板(6)の一方側端部に当接して押圧力を作用させ当該基板(6)を前記他方側方向に移動させることにより前記引っ掛け部(4)の先端を乗り越えさせるための空間領域を、前記引っ掛け部(4)の下方に備えている
ことを特徴とする樹脂製ケース。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の樹脂製ケースを電子機器に取り付けるための電子機器筐体として構成することを特徴とするモータ制御装置。
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