JP5437286B2 - エンジンの制御装置 - Google Patents
エンジンの制御装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5437286B2 JP5437286B2 JP2011018348A JP2011018348A JP5437286B2 JP 5437286 B2 JP5437286 B2 JP 5437286B2 JP 2011018348 A JP2011018348 A JP 2011018348A JP 2011018348 A JP2011018348 A JP 2011018348A JP 5437286 B2 JP5437286 B2 JP 5437286B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- engine
- cam
- phase
- rotation
- angle sensor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Valve Device For Special Equipments (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
Description
従って、クランク角センサの異常時に、実際には始動時用回転位相にロックされていないのに、始動時用回転位相にロックされているものとして、カム角センサが出力するカム回転角信号に基づきクランクシャフトの回転角を検出すると、エンジン制御タイミング(点火制御タイミングや燃料噴射タイミングなど)が目標タイミングからずれ、エンジン始動に失敗することがあるという問題があった。
前記エンジンの始動時であって前記クランク角センサが異常である場合に、前記カム角センサが回転角信号を出力するクランク角が前記始動時用回転位相でのクランク角であると仮定して、前記カム角センサが出力する回転角信号からエンジン制御タイミングを設定する第1の故障時制御を行い、前記第1の故障時制御によって前記エンジンが始動しない場合に、前記カム角センサが回転角信号を出力するクランク角が前記調整可能範囲の一方端の回転位相でのクランク角であると仮定して、前記カム角センサが出力する回転角信号からエンジン制御タイミングを設定する第2の故障時制御に切り替えるようにした。
図1は、本発明に係る制御装置を適用する車両用エンジン(内燃機関)のシステム構成を示す図である。
図1に示すエンジン101は、直列4気筒ガソリン内燃機関であるが、V型機関や水平対向機関であってもよく、また、気筒数を4気筒に限定するものではない。
吸気バルブ105は、各気筒の燃焼室104の吸気口を開閉し、吸気バルブ105の上流側の吸気管102には、気筒毎に燃料噴射弁106を備えている。尚、エンジン101は、燃料噴射弁106が燃焼室104内に直接燃料を噴射する筒内直接噴射式内燃機関であってもよい。
また、排気バルブ110は、燃焼室104の排気口を開閉し、排気バルブ110が開くことで排ガスが排気管111に排出される。
排気管111には、三元触媒等を備えた触媒コンバータ112が設置され、触媒コンバータ112によって排気を浄化する。
排気バルブ110は、一定のバルブタイミングで開動作するが、吸気バルブ105のバルブタイミングは、可変バルブタイミング機構114によって可変とされる。
また、点火プラグ107それぞれには、点火プラグ107に対して点火エネルギを供給する点火モジュール116が直付けされている。点火モジュール116は、点火コイル及び点火コイルへの通電を制御するパワートランジスタを備えている。
可変バルブタイミング機構114は、クランクシャフト109に対する吸気カムシャフト115の回転位相を、油圧を用いて変化させる機構であり、クランクシャフト109によりタイミングチェーンを介して回転駆動されるカムスプロケット(タイミングスプロケット)51と、吸気カムシャフト115の端部に固定されてカムスプロケット51内に回転自在に収容された回転部材53と、回転部材53をカムスプロケット51に対して相対的に回転させる油圧回路54とを備え、更に、カムスプロケット51と回転部材53との回転位相(換言すれば、クランクシャフト109に対する吸気カムシャフト115の回転位相)を、その調整可能範囲の中間に位置する中間ロック位相で機械的にロックするロック機構60を設けてある。
ハウジング56は、前後両端が開口形成された円筒状を呈し、内周面には、4つの隔壁部63が90°間隔で突設されている。隔壁部63は、横断面台形状を呈し、それぞれハウジング56の軸方向に沿って設けられる。
第1〜第4ベーン78a〜78dは、それぞれ断面が略逆台形状を呈し、隔壁部63間の凹部に配置され、前記凹部を回転方向の前後に隔成し、進角側油圧室82と遅角側油圧室83とを形成する。
第1油圧通路91は、回転部材53の基部77内に略放射状に形成されて各進角側油圧室82に連通する4本の分岐路91dに接続され、第2油圧通路92は、各遅角側油圧室83に開口する4つの油孔92dそれぞれに接続される。
ここで、隔壁部63間の凹部内で、第1〜第4ベーン78a〜78dが回転できる角度範囲が、回転位相(バルブタイミング)の調整可能範囲であり、図2の位置が最遅角位相で、第1〜第4ベーン78a〜78dが図2の位置から図2における時計回りに回転して隔壁部63に突き当たった位置が最進角位相である。
そして、エンジン制御装置201は、エンジン運転条件(例えば、エンジン負荷及びエンジン回転速度)に基づいて設定した目標回転位相に実際の回転位相を近づけるように、油圧制御弁93の電磁アクチュエータへの通電を制御するデューティ比(操作量)を制御する。
また、吸気カムシャフト115の回転位相を可変する可変バルブタイミング機構114においては、動弁反力が主に回転位相の遅角方向に作用するため、進角側油圧室82及び遅角側油圧室83の油圧低下状態で吸気カムシャフト115が回転すると、吸気カムシャフト115の回転位相は遅角方向に変化し、最終的には初期位相である最遅角位相にまで戻る。
ロック機構60は、クランクシャフト109に対する吸気カムシャフト115の回転位相を、その調整可能範囲(最遅角位相から最進角位相までの範囲)の中間に位置する中間ロック位相に機械的にロックする機構であり、中間ロック位相として、エンジン101の始動時に適した始動時用回転位相を設定してある。
そこで、エンジン101の始動時(クランキング時)に、吸気カムシャフト115の回転位相(吸気バルブ105のバルブタイミング)が始動に適した中間ロック位相に保持されるように、ロック機構60によって回転位相を中間ロック位相にロックし、係るロック状態でエンジン101の始動(クランキング)が行われるようにする。
そして、ベーン78d(回転部材53)のカムスプロケット51に対する相対角度が、中間ロック位相に相当する角度になったときに、摺動用孔85内と係止穴86とが同一軸上に並んで連続するように形成されている。
摺動用孔85の後端部には拡径部85aが形成され、ロックピン84の外端側にフランジ部84aが形成されており、フランジ部84aが拡径部85aに嵌挿されることで、摺動用孔85の内周とロックピン84の外周とで囲まれる環状の圧力室88が形成され、圧力室88に対する作動油の給排は、ロック用油圧通路98を介し、ロック用の電磁式油圧制御弁97によって制御される。
尚、ロック機構60の構造を上記のものに限定するものではない。また、1つの油圧制御弁によって、ベーン78dで隔成される各油圧室82,83への作動油の給排、及び、ロック機構60への作動油の給排を制御することができる。
これにより、回転位相が遅角方向に変化する途中で、摺動用孔85内と係止穴86とが同一軸上に並んで連続したときに、ロックピン84が、コイルスプリング87のばね力で係止穴86に挿入され、回転位相が始動時用回転位相にロックされる。
従って、エンジン101の始動時に、油圧室82,83の油圧が低下した状態になっていても、ロック機構60によって回転位相が機械的にロックされていれば、エンジン始動に最適なバルブタイミングで吸気バルブ105が安定的に開駆動され、高い始動性を維持できる。
尚、ロック機構60の構造及びエンジン停止時のロック制御を上記のものに限定するものではなく、公知のロック機構60の構造及びエンジン停止時のロック制御を適宜採用できる。
クランク角センサ203は、クランクシャフト109に軸支したシグナルプレートに設けた被検出部を検出することで、クランク角10deg(単位クランク角)毎にクランク回転角信号POS(パルス信号)を出力するセンサであるが、図4に示すように、一部でパルス信号が欠落するように設定されている。
従って、2パルスだけ欠落した後の最初のクランク回転角信号POSから次の欠落期間後の最初のクランク回転角信号POSまでは、クランク角180degになり、このクランク角180degは、本実施形態の4気筒エンジン101における気筒間の行程位相差(点火間隔)に相当する。
尚、クランク回転角信号POSの欠落箇所であるか否かは、クランク回転角信号POSの周期変化に基づいて判断できる。
一方、カム角センサ204は、吸気カムシャフト115に軸支したシグナルプレートに設けた被検出部を検出することで、カム角90deg(クランク角180deg)毎に、気筒ナンバーに対応する数のカム回転角信号CAM(パルス信号)を出力するセンサである。
従って、エンジン制御装置201は、カム回転角信号CAMの連続発生数を計数することで、例えばどの気筒が次に圧縮上死点になる気筒であるかを判断できる一方、前述のように、クランク回転角信号POSの欠落箇所(又は基準クランク角信号REF)を基準とするクランク回転角信号POSの発生数からピストン位置(クランク回転角)を検出できる。
また、可変バルブタイミング機構114によってクランクシャフト109に対する吸気カムシャフト115の回転位相が変化することで、クランク回転角信号POSに対するカム回転角信号CAMの位相が変化するから、係る位相の変化を検出することで、可変バルブタイミング機構114によるバルブタイミングの進角及び遅角変化(最遅角位相からの進角量)を検出することができる。
このように、クランクシャフト109に対する吸気カムシャフト115の回転位相の検出には、クランク角センサ203及びカム角センサ204を用いるため、例えば、クランク角センサ203が故障すると実際の回転位相が不明となる。
尚、クランク角センサ203の異常の有無は、例えば、カム回転角信号CAMが発生している状態、換言すれば、カム回転角信号CAMの出力ラインにおける信号レベルが、ハイレベルとローレベルとの間での切り替わっている状態で、クランク回転角信号POSが発生しない場合(ハイレベル又はローレベルに張り付いている場合)に、クランク角センサ203に異常が発生していると判断することができる。
前述のように、可変バルブタイミング機構114の制御を停止すると、吸気カムシャフト115の回転位相が遅角方向に変化して最遅角位相を保持するから、カム角90deg毎のカム回転角信号CAM(複数パルスが連続して出力される場合の先頭パルス)は、最遅角位相に対応する一定のピストン位置で出力されることになる。
従って、エンジン制御タイミングである点火制御タイミングや燃料噴射タイミングに相当するクランク角位置(クランクシャフト109の回転角)は、カム角90deg毎に出力されるカム回転角信号CAM(複数パルスが連続して出力される場合の先頭パルス)を起点とした時間計測で検出することができ、クランク角センサ203が故障しても、エンジン制御タイミングの検出精度は低下するものの、点火や燃料噴射の制御を続けて、エンジン101の運転を継続させることが可能である。
しかしながら、エンジン101の運転中(ロック機構60によるロック実施前)にクランク角センサ203に異常が発生したことを検出した場合には、可変バルブタイミング機構114の制御(油圧制御弁93の電磁アクチュエータへの通電)が停止されるために、吸気カムシャフト115の回転位相が遅角方向に変化して最遅角位相(初期位相)を保持し、そのままエンジン101が停止されることで、エンジン101の停止中も最遅角位相を保持することなる。
従って、エンジン101の始動時に、クランク角センサ203の異常を検出したときに、ロック機構60によるロックが行われていて、吸気カムシャフト115の回転位相が始動時用回転位相になっているものと判断し、カム回転信号CAMに基づきエンジン制御タイミングの検出を行わせると、実際の回転位相が最遅角位相(初期位相)であった場合、始動時用回転位相(中間ロック位相)と最遅角位相との角度差の分だけ、エンジン制御タイミングに誤差が生じ、エンジン101を始動できなくなる可能性がある。
この図5に示すように、吸気カムシャフト115の回転位相が最遅角位相である場合と、始動時用回転位相にロックしてある場合とでは、カム回転角信号CAMの発生タイミングにずれが生じる。
従って、実際の回転位相が初期位相である最遅角位相に戻っているのに、始動時用回転位相にロックされているものとして、点火制御タイミングを決定すると、目標の点火時期よりもより遅角した位置で遅れて点火してしまう。その結果、混合気を着火燃焼させることができずに失火し、エンジン101を始動できなくなる可能性がある。
まず、ステップS301では、イグニッションスイッチ205がスタート位置であるか否か(スタータモータを起動させるスタートスイッチがオンであるかオフであるか)を判断する。
イグニッションスイッチ205がスタート位置であって、スタータモータによるエンジン101のクランキング状態(エンジン101の始動時)であれば、ステップS302へ進む。
但し、クランク角センサ203における異常の有無を判定する方法を、上記のものに限定するものではなく、例えば、クランク角センサ203の信号出力ラインの断線やショートを検出することができる。
また、クランク角センサ203の異常には、クランク回転角信号POSが出力されなくなる異常(ハイレベル又はローレベルに張り付く異常)の他、クランク回転角信号POSが本来出力される位置で抜けを生じるような異常も含まれ、係る異常の有無は、クランク回転角信号POSの発生周期などから判定できる。
前記エンジン制御タイミングとは、点火制御タイミングや燃料噴射タイミングなどであり、例えば点火制御タイミングは、点火コイルへの通電を開始させるクランク回転角と、点火コイルへの通電を遮断して放電火花を発生させるクランク回転角とを含み、係る点火コイルへの通電を制御するクランク回転角になったか否かを、クランク回転角信号POSの歯抜け箇所を基準とするクランク回転角信号POSの計数値に基づき判断し、点火コイルへの通電を制御する。
また、燃料噴射タイミングは、燃料噴射弁106に対して噴射パルス信号を出力して噴射を開始させるタイミングであり、クランク回転角信号POSの歯抜け箇所を基準とするクランク回転角信号POSの計数値に基づいて、噴射開始タイミングであるクランク回転角になったか否かを判断して、噴射パルス信号の出力を制御する。
換言すれば、ステップS303へ進んだ場合には、カム回転角信号CAMに基づき、点火コイルへの通電を制御するクランク回転角や、燃料噴射を開始させるクランク回転角を検出し、点火コイルへの通電制御や燃料噴射弁106に対する噴射パルス信号の出力制御を行う。
但し、エンジン制御タイミングは、点火制御タイミングや燃料噴射タイミングに限定されず、クランク回転角で制御タイミングが設定される公知の種々の制御が含まれる。
具体的には、カム回転角信号CAMの出力周期を計測することで、カム角90deg毎のカム回転角信号CAMを特定し、当該カム回転角信号CAMの出力位置が、上死点前70deg(BTDC70deg)の位置であるとする。また、カム角90deg毎のカム回転角信号CAMの周期からエンジン回転速度NEを算出する。そして、エンジン回転速度NEに基づき、上死点前70deg(BTDC70deg)から目標とするエンジン制御タイミングまでのクランク角度を時間に変換し、当該時間だけ上死点前70degから経過した時点を、目標とするエンジン制御タイミングとして検出する。
また、エンジン制御タイミングを適用する気筒は、カム回転角信号CAMの連続発生数に基づき検出し、検出した気筒の点火モジュール116や燃料噴射弁106に対して操作信号を出力することで、点火や燃料噴射を行わせる。
前記判定時間STは、カム信号出力基準位置をBTDC70degとする第1の故障時制御を継続させる時間の上限値であり、吸気カムシャフト115の回転位相が実際に始動時用回転位相にロックされている場合に、始動完了までに要する標準時間よりも余裕時間だけ長い時間として予め設定してある。従って、判定時間STだけ第1の故障時制御を継続させてもエンジン101が始動しなかった場合には、吸気カムシャフト115の回転位相が始動時用回転位相(中間ロック位相)にロックされているとの仮定が間違いであり、そのために、点火制御タイミングや燃料噴射タイミングなどに誤差が生じたものと推定できるようになっている。
一方、カム信号出力基準位置をBTDC70degとする第1の故障時制御を、判定時間STだけ継続した場合には、ステップS305へ進み、エンジン回転速度NEが判定速度SNE(例えば500rpm)未満であるか否かを判定することで、エンジン101が始動したか否かを判断する。前記判定速度SNEは、クランキング速度(初爆前のクランキング状態でのエンジン回転速度)よりも高く、エンジン101が始動したとき、換言すれば、初爆による回転上昇によって到達するエンジン回転速度である。
尚、エンジン回転速度NEの上昇速度(加速度)が判定速度を超えたときに、エンジン101が始動したと判断させることができる。
ステップS305で、エンジン回転速度NEが判定速度SNE未満であると判断された場合、即ち、吸気カムシャフト115の回転位相が始動時用回転位相(中間ロック位相)にロックされていると仮定し、カム信号出力基準位置をBTDC70degとする第1の故障時制御を判定時間STだけ継続して実施しても、エンジン101を始動させることができなかった場合には、ステップS306へ進む。
ここで、判定時間STは一定時間としても良いが、始動に要する時間が、エンジン101の温度(冷却水温度や潤滑油温度など)、外気温度、スタータモータの電源電圧(バッテリ電圧)、燃料性状などのエンジン101の運転条件で異なるため、これらの運転条件のうちの少なくとも1つに応じて可変に設定することができる。
また、始動に要した期間を時間で判断する変わりに、燃料噴射の積算回数又は点火の積算回数で判断することができ、この場合、燃料噴射の回数又は点火の回数を積算すると共に、判定時間STに代えて判定回数SNを設定し、ステップS304では、第1の故障時制御による燃料噴射又は点火の積算回数と、判定回数SNとを比較し、積算回数が判定回数SNに達したときに、ステップS305へ進むようにする。
即ち、ロック機構60によって吸気カムシャフト115の回転位相が始動時用回転位相にロックされているものと仮定した第1の故障時制御で、エンジン101を始動させることができなかった場合には、実際には始動時用回転位相にロックされておらず、吸気カムシャフト115の回転位相が実際には最遅角位相(初期位相)であるため、クランク回転角(エンジン制御タイミング)の検出結果に誤差が生じたものと推定し、吸気カムシャフト115の回転位相が最遅角位置(調整可能範囲の一方端)である場合に適合する第2の故障時制御に切り替える。
ここで、クランク角センサ203の故障状態が継続していれば、実際の回転位相を検出することができず、始動時用回転位相にロックされているか否かが不明であり、また、始動時には、油圧不足のため、始動時用回転位相にまで回転位相を変化させてロック機構60によるロックを行わせることも難しい。
実際に吸気カムシャフト115の回転位相が始動時用回転位相にロックされていれば、カム角センサ204の出力からクランク回転角(エンジン制御タイミング)を検出でき、その結果、エンジン101を始動させることができる。
そこで、エンジン101を始動させることができなかった場合には、吸気カムシャフト115の回転位相が始動時用回転位相にロックされているとの仮定に基づく制御(第1の故障時制御)を停止し、吸気カムシャフト115の回転位相が最遅角位相であることを前提とする制御(第2の故障時制御)に切り替えることで、クランク回転角を検出できるようになり、エンジン101を始動させることが可能となる。
上記エンジン101では、クランク角センサ203が故障しても、カム角センサ204を用いてクランク回転角を検出して、エンジン101を始動させ、かつ、運転を継続させることができる。
また、クランク角センサ203が故障している状態でエンジン101を始動させるときに、吸気カムシャフト115の回転位相が始動時用回転位相にロックされているものと仮定して、カム角センサ204を用いてクランク回転角を検出した結果、エンジン101を始動させることができなかった場合に、吸気カムシャフト115の回転位相が初期位相の最遅角位相であると推定し、カム角センサ204の出力からクランク回転角を検出する制御に切り替えるので、たとえ始動時用回転位相にロックされていない始動時であっても、エンジン101を始動させることができる。
また、第1の故障時制御を継続させる判定期間を、燃料噴射又は点火の積算回数とすれば、クランキング速度のばらつきなどに影響されることなく、また、クランキング開始から燃料噴射して点火動作を開始するまでの期間を、始動に要した期間から除外でき、始動に成功したか失敗したかの判定精度を高めることができる。
また、カム角センサとして、例えば、気筒番号毎に異なるパルス幅のカム回転角信号CAMを出力するカム角センサ204を用いることができる。
また、信号待ちなどの自動停止条件でエンジン101を自動的に停止させるアイドルストップ制御機能を備えた車両において、クランク角センサ203が故障した場合には、アイドルストップ制御を禁止したり、アイドルストップ制御の実施頻度を低下させる制限を行ったりすることが好ましい。
前記回転位相をその調整可能範囲の中間の始動時用回転位相にロックするロック機構と、
前記クランクシャフトの回転角信号を出力するクランク角センサと、
前記吸気カムシャフトの回転角信号を出力するカム角センサと、
を備えたエンジンの制御装置であって、
前記エンジンの始動時であって前記クランク角センサが異常である場合に、前記回転位相が前記始動時用回転位相にロックされていると仮定して、前記カム角センサの出力に基づき前記クランクシャフトの回転角を検出して前記エンジンを制御する第1の故障時制御を行い、前記第1の故障時制御によって前記エンジンが始動しない場合に、前記回転位相が最遅角位相であると推定し、前記カム角センサの出力に基づき前記クランクシャフトの回転角を検出して前記エンジンを制御する第2の故障時制御に切替えるエンジンの制御装置。
前記第1の故障時制御の継続期間が判定期間に達したときに、エンジン回転速度が判定速度よりも高くなっていれば前記第1の故障時制御をそのまま継続させ、エンジン回転速度が前記判定速度を下回っていれば前記第1の故障時制御から前記第2の故障時制御に切替えるエンジンの制御装置。
上記発明によると、第1の故障時制御を判定期間だけ継続したときに、エンジン回転速度が判定速度よりも高くなっていれば、実際にカムシャフトの回転位相が始動時用回転位相になっていたため、クランクシャフトの回転角を検出でき、そのためにエンジンの始動に成功したものと判断し、第1の故障時制御を継続させる。一方、第1の故障時制御を判定期間だけ継続したときに、エンジン回転速度が判定速度を下回っていれば、カムシャフトの回転位相が実際は初期位相であるため、クランクシャフトの回転角の検出結果に誤差が生じ、そのために始動に失敗したものと判断し、第2の故障時制御に切替える。
Claims (3)
- エンジンのクランクシャフトに対するカムシャフトの回転位相を変化させてエンジンバルブのバルブタイミングを可変とする可変バルブタイミング機構と、
前記回転位相をその調整可能範囲の中間の始動時用回転位相にロックするロック機構と、
前記クランクシャフトの回転角信号を出力するクランク角センサと、
前記カムシャフトの回転角信号を気筒間の点火間隔に相当する角度毎に出力するカム角センサと、
を備えたエンジンの制御装置であって、
前記エンジンの始動時であって前記クランク角センサが異常である場合に、前記カム角センサが回転角信号を出力するクランク角が前記始動時用回転位相でのクランク角であると仮定して、前記カム角センサが出力する回転角信号からエンジン制御タイミングを設定する第1の故障時制御を行い、前記第1の故障時制御によって前記エンジンが始動しない場合に、前記カム角センサが回転角信号を出力するクランク角が前記調整可能範囲の一方端の回転位相でのクランク角であると仮定して、前記カム角センサが出力する回転角信号からエンジン制御タイミングを設定する第2の故障時制御に切り替える、エンジンの制御装置。 - 前記カム角センサから回転角信号が出力され前記クランク角センサから回転角信号が出力されないときに、前記クランク角センサが異常であるとする、請求項1記載のエンジンの制御装置。
- 前記第1の故障時制御を判定期間だけ継続しても前記エンジンが始動しなかった場合に、前記第2の故障時制御に切替え、かつ、
前記判定期間を、スタータモータの電源電圧と燃料性状との少なくとも一方に応じて可変とする、請求項1又は2記載のエンジンの制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011018348A JP5437286B2 (ja) | 2011-01-31 | 2011-01-31 | エンジンの制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011018348A JP5437286B2 (ja) | 2011-01-31 | 2011-01-31 | エンジンの制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012159013A JP2012159013A (ja) | 2012-08-23 |
JP5437286B2 true JP5437286B2 (ja) | 2014-03-12 |
Family
ID=46839754
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011018348A Expired - Fee Related JP5437286B2 (ja) | 2011-01-31 | 2011-01-31 | エンジンの制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5437286B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101795306B1 (ko) | 2016-10-07 | 2017-11-07 | 현대자동차주식회사 | 차량 시동 제어 방법 |
KR102298881B1 (ko) * | 2017-06-29 | 2021-09-07 | 현대자동차주식회사 | 엔진 시동 꺼짐 방지 강화 방법 및 차량 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57101903A (en) * | 1980-12-17 | 1982-06-24 | Nissan Motor Co Ltd | Fail safe system of electronic control device |
JP2002242735A (ja) * | 2001-02-16 | 2002-08-28 | Denso Corp | 内燃機関の燃料噴射制御装置 |
JP2004239180A (ja) * | 2003-02-06 | 2004-08-26 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の始動制御装置 |
JP4313704B2 (ja) * | 2004-03-16 | 2009-08-12 | 株式会社日立製作所 | 内燃機関のバルブタイミング制御装置 |
JP2006220079A (ja) * | 2005-02-10 | 2006-08-24 | Hitachi Ltd | 内燃機関の制御装置 |
-
2011
- 2011-01-31 JP JP2011018348A patent/JP5437286B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012159013A (ja) | 2012-08-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5240674B2 (ja) | 内燃機関の可変バルブタイミング制御装置 | |
JP2010223016A (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
JP5772803B2 (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
JP3779234B2 (ja) | 内燃機関のバルブタイミング制御装置 | |
JP2005299445A (ja) | エンジンの停止始動制御装置 | |
JP6510878B2 (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
JP2002227668A (ja) | 内燃機関のバルブタイミング制御装置 | |
US8910617B2 (en) | Control device for internal combustion engine | |
JP3856100B2 (ja) | 内燃機関の燃料噴射制御装置 | |
JP5462812B2 (ja) | エンジンの制御装置 | |
JP2002161722A (ja) | 内燃機関のバルブタイミング制御装置 | |
JP2002332874A (ja) | 内燃機関のバルブタイミング制御装置 | |
JP5437286B2 (ja) | エンジンの制御装置 | |
US10465646B2 (en) | Start control system for engine and start control method for engine | |
JP2002161769A (ja) | 内燃機関のバルブタイミング制御装置 | |
JP4228170B2 (ja) | 内燃機関の可変バルブタイミング制御装置 | |
JP4575936B2 (ja) | 内燃機関の点火時期制御装置 | |
JP2007056787A (ja) | 内燃機関の始動制御装置 | |
JP2007192081A (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
JP6024603B2 (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
JP2009293580A (ja) | 可変バルブタイミング制御システムの異常診断装置 | |
JP5348074B2 (ja) | 内燃機関の始動制御システム | |
JP2005240768A (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
JP2007278174A (ja) | 内燃機関の燃料カット制御装置 | |
JP2010180766A (ja) | エンジンの制御装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130215 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130930 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20131001 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20131114 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20131203 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20131211 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5437286 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |