JP5436659B2 - ロープ検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、走行中のロープに光線を照射し、ロープを挟んで対向する受光手段で検出した受光量から外径値を求めて、外径異常を検出するためのロープ検査装置に関するものである。
ロープ(例えばワイヤロープ)の外径異常を検出するために、ロープを挟んで対向する位置に配置した投光器と受光器を用いた診断装置が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1の診断装置では、投光部から発した光ビームをワイヤロープによって部分的に遮光し、遮光されなかった光ビームを受光部で受光して、その受光量を周波数分析して求めた周波数スペクトルからワイヤロープの外径異常(素線切れ、摩耗・形くずれ、伸び)を診断している。
特開平11−325841号公報
通常、走行中のロープは走行方向に対して垂直な方向に振動する(いわゆる「横揺れ」)。またLED光源などにより照射される光の強度は不均一である。よって、(1)ロープ外径に対して出力を線形に換算できない、(2)ロープ揺れによって出力が変化する、という問題があった。
特許文献1のような技術を、ロープが横揺れするエレベータなどに適用しようとすると、上記のような問題があるため、適用は困難であった。
そこで、本発明は、受光器の受光量をロープ外径に換算する際に線形の換算式によって換算でき、また、ロープの横揺れによる受光器の受光量の変動を抑制できるロープ検査装置を提供することを目的とする。
本発明は、走行するロープに光線を照射するために、前記光線の光軸と直交し且つ前記ロープの走行方向と直交する第1の方向における前記光線の幅が、前記ロープの最大外径値と前記ロープが走行中に第1の方向に移動する幅とを加算した値より大きい前記光線を出射する光照射手段と、前記ロープを挟んで前記光照射手段と対向して配置され、前記光線の光量を検出する受光手段と、前記受光手段で検出された前記光量を前記ロープの外径値に変換する変換手段と、を含むロープ検査装置であって、前記光線の強度は、前記光線の進行方向に対して垂直な面内で、且つ前記ロープに照射される範囲内では略均一であることを特徴とする。
ここで、ロープに照射される範囲(以下「測定ビーム範囲」と称する)とは、ロープの外径値を測定する際に用いられるビームの範囲である。測定ビーム範囲の寸法のうち、第1の方向(前記光線の光軸と、前記ロープの走行方向とのいずれとも直交する方向)における寸法(これを「光線の幅」と称する)は、前記ロープの最大外径値と前記ロープが走行中に第1の方向に移動する幅(ロープの横揺れによる移動量)とを加算した値より大きくされている。つまり、光線の幅は、ロープの最大外径値より大きいだけでなく、ロープが横揺れした場合でもロープが測定ビーム範囲から外れないように設定されている。
また、「ロープの最大外径値」とは、光線(ビーム)を遮光するロープの外径値のうち、最大の値のことである。
本発明では、測定ビーム範囲内の光線の強度分布が略均一であるので、受光手段での受光量とロープの外径との関係が略線形の関係になる。よって、受光器の受光量をロープの外径に換算する際に、比較的簡単な線形の換算式で換算することができる。
また、本発明では、測定ビーム範囲内の光線の強度分布が略均一であるので、光線内におけるロープの位置が変化した場合でも、同じ外径を有するロープであれば、受光手段での受光量の変動が少ない。
本発明によれば、受光器の受光量をロープ外径に換算する際に線形の換算式によって換算できると共に、ロープの横揺れによって受光手段での受光量の変動を抑制できるロープ検査装置を提供することができる。
本発明の実施の形態1におけるロープ検査装置による検出手順を説明する模式図である。 本発明の実施の形態1におけるロープ検査装置の光源から受光部までを、ロープの走行方向(長手方向)と垂直な面で切断したときの概略断面図である。 図1−2の矢印Bの方向から観察したときの、均一光と測定ビーム範囲とを示す概略図である。 (a)は、図1−2のX−X線(均一化光学系より上流側)における光線の強度分布であり、(b)は、図1−2及び図1−3のY−Y線(均一化光学系より下流側で、スリットより上流側)における光線の強度分布であり、(c)は、図1−2及び図1−7のZ−Z線(スリットより下流側)における光線の強度分布である。 本実施の形態で使用されるスリットの正面図である(a、b)。 図1−2の矢印Bの方向から観察したときの、横長形状に整形したビームとロープとの位置関係を示す概略図である(a、b)。 図1−2の矢印Bの方向から観察したときの、長方形に整形したビームとロープとの位置関係を示す概略図である(a、b)。 ロープの概略断面図である。 ロープの外観を示す概略正面図である。 ロープが加速しながら走行し(0〜α)、その後一定速度となり(α〜β)、最後に減速しながら停止した(β〜γ)場合のロープの計測位置を表すグラフである。 本発明の実施の形態1において、図1−10のように走行したロープをロープ検査装置で検査して得られた外径値データを、時間軸に対してプロットしたグラフ(時間−外径値グラフ)である。 図1−11で用いた外径値データを、位置データに対してプロットしたグラフ(位置−外径値グラフ)である。 外径異常が生じたロープの外観を示す概略正面図である。 図1−13のロープの検査結果から得られた位置−外径値グラフである。 図1−8のような内部構造を有するロープの検査結果から得られた位置−外径値グラフである。(a)は外径異常のないロープの位置−外径値グラフであり、(b)は外層ストランドが緩んだロープの位置−外径値グラフであり、(c)は内層ストランドが緩んだロープの位置−外径値グラフである。 本発明の実施形態1において、各区間における総外径値を表したグラフである。 本発明の実施形態1において、同一区間における総外径値の経時変化を表したグラフである。 本発明の実施の形態2におけるロープ検査装置による検出手順を説明する模式図である。 本発明の実施の形態2において、外径値データを、位置データに対してプロットしたグラフ(位置−外径値グラフ)である。 本発明の実施の形態3におけるロープ検査装置による検出手順を説明する模式図である。 本発明の実施の形態3において、図1−8のように走行したロープをロープ検査装置で検査して得られた外径値データを、時間軸に対してプロットしたグラフ(時間−外径値グラフ)である。 図3−2の時間−外径値グラフからの凹凸の頂部(山と谷)の抽出を説明するための図である。 図3−2で用いた外径値データを、凹凸の頂部(山と谷)の位置に基づいて再プロットしたグラフ(位置−外径値グラフ)である。 本発明の実施の形態4におけるロープ検査装置の光源から受光部までを、ロープの走行方向(長手方向)と垂直な面で切断したときの概略断面図である。 本発明の実施の形態4におけるロープ検査装置による検出手順を説明する模式図の一部である。 本発明の実施の形態5におけるロープ検査装置による検出手順を説明する模式図である。 (a)は、左側受光素子からの出力を時間に対してプロットしたグラフであり、(b)は、右側受光素子からの出力を時間に対してプロットしたグラフであり、(c)は、ロープの基準位置からのずれを時間に対してプロットしたグラフである。 本発明の実施の形態5におけるロープ検査装置の光源から受光部までを、ロープの走行方向(長手方向)と垂直な面で切断したときの概略断面図である。 本発明の実施の形態6におけるロープ検査装置について、図1−2の矢印Bの方向から観察したときの、円形のビームとロープとの位置関係を示す概略図である(a、b)。 本発明の実施の形態6におけるロープ検査装置について、図1−2の矢印Bの方向から観察したときの、楕円形のビームとロープとの位置関係を示す概略図である(a、b)。
A ロープ検査装置、1 ロープ、2 均一光、2M 測定ビーム、3 光照射手段(均一光照射手段)、4 光源、5 均一化光学系、6 受光手段(受光部)、6L 左側受光部、6R 右側受光部、7 受光素子、7L 左側受光素子、7R 右側受光素子、8 集光レンズ、8L 左側集光レンズ、8R 右側集光レンズ、15 スリット、S 開口部、20 変換手段、21 受光部出力処理回路、22 AD変換器、23 換算手段、30 ロープ位置算出手段、31 エンコーダ、32 ロープ位置算出装置、40 記憶手段(記憶装置)、50 演算装置、51 演算手段、60 測定ビーム範囲、90 ロープ搬送手段、C ロープの中心線、DL 位置データ、P パルス信号、Dir1 第1の方向、Dir2 長手方向、DirL 光線の進行方向、DirR ロープ1の走行方向、ext 抽出グラフ、nor 正常時の振幅の値。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」及び、それらの用語を含む別の用語)を用いる。それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が限定されるものではない。また、複数の図面に表れる同一符号の部分は同一の部分又は部材を示す。
<実施の形態1>
図1−1に、実施の形態1におけるロープ検査装置Aによる検出手順を説明する模式図を示す。また、図1−2に、本発明の実施の形態1におけるロープ検査装置Aの光源4から受光手段(受光部)6までを、ロープ1の走行方向に対して垂直な面で切断したときの概略断面を示す。図1−2では、ロープ1は紙面と垂直な方向に伸びており、そしてロープ1の長手方向に走行する。
ロープ検査装置Aは、光照射手段(均一光照射手段)3、スリット15、受光手段(受光部)6、変換手段20、ロープ位置算出手段30、記憶手段40を含んでいる。
均一光照射手段3は、光線(ビーム)を、走行するロープ1に照射するためのものである。ビームは、その光軸と直交し、且つロープの走行方向に対して直交する方向(第1の方向Dir1)における幅が、前記ロープの最大外径値より大きい。均一光照射手段3は、第1の方向Dir1における幅が少なくともロープ1の最大外径値より大きい測定ビーム範囲60(図1−3参照)の範囲内で、略均一な強度を有するビーム(均一光2)を射出する。
均一光照射手段3は、例えば、光軸から離れるにしたがって強度が低くなるような不均一な強度分布を有する不均一光(図1−4(a))を射出する光源4と、その不均一光を、少なくとも測定ビーム範囲60にわたって強度を略均一にするための均一化光学系5と、から構成される(図1−2)。図1−4(b)に示すように、均一光2は、測定ビーム範囲60の範囲内の強度が略均一である。
測定ビーム範囲60は、均一光2のうちでロープ1の外径測定に利用される均一光(「測定ビーム2M」と称する)の範囲のことである。測定ビーム範囲60の第1の方向Dir1における幅(横幅61:図1−3)は、ロープ1の最大外径値、ロープ1の横揺れの振幅及び測定精度を考慮して、前記ロープ全体に照射されるように設定される。横幅61は、例えばロープ1の外径1dの10倍以上(例えば10〜20倍程度)に設定される。
なお、強度分布が均一な均一光2を射出する光源4を使用すれば、均一化光学系5を使用せずに、光源4のみから均一光照射手段3を構成することもできる。本明細書では、主に、光源4と均一化光学系5とを含む均一光照射手段3について説明するが、いずれの例示でも、光源4のみから成る均一光照射手段3と交換可能である。
光源4としては、様々な周知の光源が利用でき、例えば発光ダイオードや半導体レーザなどが好適である。
均一化光学系5としては、例えば、ケーラー照明系の光学系が挙げられる。ケーラー照明系は、光源4からの不均一光を、複数枚のレンズによって均一光とするものである。なお、均一光2を照射できる光源4(例えば、平行光発光ダイオード)を使用する場合には、均一化光学系5を省略することができる。
スリット15は、ロープ1の走行方向DirR(「上下方向」とする)における均一光2の縦方向幅が一定になるように、均一光2の一部を遮光する。均一光2(特に、測定ビーム2M)の上下部分をスリット15によって遮光して、測定ビーム2Mを、上下方向の幅が一定な横長ビーム形状に整形する。
この横長の測定ビーム2Mがロープ1に照射されて、ロープ1がその一部を遮光するとき、ロープ1によって遮光される面積は、「ロープ1の外径×測定ビーム2Mの幅」で求めることができる。測定ビーム2Mの幅が一定なので、この遮光面積も一定になる。よって、ロープ1が横揺れしたとしても、遮光面積は変動しない。
受光部6は、ロープ1を挟んで均一光照射手段3と対向して配置されている。受光部6には、測定ビーム範囲60内の均一光2(測定ビーム2M)を受光するための受光素子7が含まれており、ロープ1の両側を通過した測定ビーム2Mの光量を検出する。また、受光部6は、ロープ1と受光素子7との間に配置される集光レンズ8を含んでもよく、受光素子7に対して測定ビーム2Mのスポットが大きい場合に、測定ビーム2Mを集光して、測定ビーム2Mのスポットを受光素子7の受光面に収まる幅に縮小することができる(図1−2)。
受光素子7としては、様々な周知の受光素子が利用でき、例えば半導体素子などが好適である。集光レンズ8は、一般的な凸レンズ(両凸レンズ、片凸レンズ)が利用できる。
演算装置50は、換算手段23と、演算手段51とを含んでいる。換算手段23は、受光素子7の受光量からロープ1の外径値1dへの換算の際の換算処理を行うものであり、後述の変換手段20の一部を構成している。
演算手段51は、外径値1dのデータ(外径値データD)と同期して得られたロープ1の位置データDLをあわせて記憶装置に記憶する。また、演算手段51は、ロープ1の外径値1dのデータ(外径値データD)と、位置データDLとから、ロープ位置に対するロープ外径値1dのグラフを描く処理も行う。
変換手段20は、例えば、ロープに照射した測定範囲における全光量と、受光素子7が受光した光量との比率に基づいて、ロープ1の外径値1dに変換するものであり、受光部出力処理回路21、AD変換器22及び換算手段23から構成されている。
ロープ位置算出手段30は、ロープ搬送手段90に内蔵されているエンコーダ31と、エンコーダ31からのパルス信号Pを受信して位置データDLを出力する。
記憶手段(例えばメモリ等の記憶装置)40とは、外径値データDと位置データDLとを記憶するものである。また、それらのデータを処理した後の処理データ(例えば、後述の演算装置50の演算手段51から得られたグラフ等)も記憶する。
このように構成されたロープ検査装置Aでは、均一化照射手段3からの均一光2をスリット15で整形した後に走行するロープ1に照射し、ロープ1に遮光されなかった均一光2を集光レンズ8で受光部6に集光し、その光量を測定する。変換手段20では、光量を外径値1dに換算し、記憶装置40に記憶させる。一方、ロープ位置算出手段30は、走行するロープ1のうちで測定されている位置を特定し、記憶装置40に記憶させる。外径値1dのデータ(外径値データD)と位置データDLとは、同期させながら記憶装置40に記憶させるのが重要である。演算装置50の演算手段51は、記憶装置40から外径値データDと位置データDLとを読み出し、位置データDLに対する外径値データDをプロットする。得られたグラフは、走行するロープ1の外径値1dの特徴を反映しているので、外径異常があればその異常がグラフに反映されて、異常を見つけることができる。
次に、スリット15を用いたビーム整形について詳細に説明する。
図1−5のように、スリット15(151、152)には細長い開口部S1、S2が形成されている。ロープ検査装置Aにスリット15(151、152)を組み込む時には、開口部S1、S2の長手方向が、ロープ1の走行方向DirRと直交するように配置される。
図1−5(a)のスリット151は、開口部S1の幅S11(図中の上下方向の寸法)が均一光2の測定ビーム範囲60の直径61より小さく、開口部S1の長さS12(図中の左右方向の寸法)が測定ビーム範囲60の直径61より大きい。そして、図1−5(b)のスリット152は、開口部S2の幅S21も、開口部S2の長さS22も測定ビーム範囲60の直径61より小さい。
図1−6〜図1−7は、図1−2(a)の矢印Bの方向から観察したときの均一光2と、均一光2の一部を遮光するロープ1とを図示している。
図1−5(a)のスリット151で整形した横長形状の均一光2の場合、整形後の均一光2(特に、測定ビーム範囲60内にある測定ビーム2M)の幅63は一定になる(図1−6(a))。よって、図1−6(a)と図1−6(b)とを比較してわかるように、ロープ1が測定ビーム範囲60内で左右方向に移動しても、ロープ1の外径値1dが変化しない限り、ロープ1に遮光されなかった均一光2の総面積は変化しない。つまり、ロープ1が横揺れして、測定ビーム範囲60内におけるロープ1の位置が変化しても、受光部6での受光量はロープ1の外径値1dの変化によってのみ変動する。
また、測定ビーム範囲60の外側にある均一光2(均一光2の周縁部に存在)は、不均一な強度を含むことがあるが、スリット151は、均一光2の上下方向にある強度不均一な部分を遮光する。
また、図1−5(b)スリット152で整形した長方形の均一光2の場合も同様に、整形後の測定ビーム範囲60内にある均一光2の幅63は一定になる(図1−7(a))。よって、図1−7(a)と図1−7(b)とを比較してわかるように、ロープ1が測定ビーム範囲60内で左右方向に移動しても、ロープ1に遮光されなかった均一光2の総面積は変化しない。つまり、ロープ1が横揺れして、測定ビーム範囲60内におけるロープ1の位置が変化しても、受光部6での受光量が変動しない。
なお、スリット151と同様に、スリット152も均一光2の上下方向にある強度不均一な部分を遮光する。
なお、スリット151では、スリットの開口部S1の長さS12が測定ビーム範囲60の直径61より大きいので、整形後の横長形状ビームは、左右端の少なくとも一方に、測定ビーム領域60よりも外側にある均一光2(強度が不均一な光も含んでいる)が含まれる。
それに対して、スリット152では、開口部S2の長さS22が測定ビーム範囲60の直径61より小さいので、測定ビーム領域60よりも外側にある均一光2を全て遮断することができる。よって、スリット152を通過させることにより、全体にわたって略均一な強度を有する長方形ビームを得ることができる(図1−7)。得られた長方形ビームの強度分布を図1−4(c)に示す。スリット152で整形した長方形ビームは均一光2の不均一部分を含まないので、ロープ検査装置Aの測定精度が高くなる。また、ロープ検査装置Aに含まれる光学系等からの散乱光を効果的に遮光できるので、受光部6で得られる受光量のデータのノイズを減少することができる。
本発明の均一光2は、ロープ1の中心線C(図1−2)を通り且つビームの光軸(光線の進行方向DirL)と直交する面の面内にて強度を測定したときに、測定ビーム範囲60内にある光(測定ビーム2M)の強度分布が略均一である。本明細書で「略均一」とは、測定ビーム2Mの強度分布が0〜±10%の均一性を有していることを指す。
光源4から射出される不均一光は、図1−3(a)のようなガウス分布の強度分布を有している。そのため、不均一光をロープ1に照射すると、ロープ1が横揺れした場合、ロープ1で遮光される面積が同じでも、遮光されるビーム強度が大きく変化する。スリット15でビームを整形しても、このビーム強度変化を抑えることはできない。
一方、図1−3(b)のように測定ビーム範囲60内において略均一な強度分布を有するビーム(均一光)2であれば、ロープ1が横揺れしても、遮光面積が等しければ遮光されるビーム強度もほぼ等しくなる。よって、均一光2をスリット15で整形すれば、ロープ1が横揺れしても外径値1dの測定精度を高くすることができる。
なお、ビームの強度分布が0〜±10%であれば、最終的に算出されるロープ1の外径値1dに対する影響(測定誤差)が、受光素子7の測定精度や、光量をロープ1の外径値1dに変換する際の誤差よりも小さくなる。よって、本発明では、測定ビーム範囲60の強度分布0〜±10%の均一光2が好適である。
以下に、本実施の形態のロープ検査装置Aを用いたロープ外径値1dの測定方法について詳細に説明する。
測定方法は、ステップ1〜6に分かれており、ロープ1に照射後の均一光2の光量測定(ステップ1)、光量をロープ1の外径値1dに変換(ステップ2)、均一光2が照射されているロープ1の位置データDLの取得(ステップ3)、外径値1dと位置データDLの記憶(ステップ4)、外径値1d及び位置データDLのデータ解析(ステップ5)、及び解析データからロープ1の外径異常の検出(ステップ6)から構成されている。
(ステップ1:光量の測定)
図1−2に示すように、測定対象のロープ1に対してロープ検査装置Aを設置する。ロープ検査装置Aは、建築物等に固定されている。ロープ1は、固定されたロープ検査装置Aの中を、図1−2の紙面と垂直方向に、任意の速度で走行する。
光源4から射出された不均一光は、均一化光学系5を通って均一光2にされ、スリット15を通って横長形状又は長方形に整形される(図1−6、図1−7)。整形された均一光2の測定ビーム2Mはロープ1に照射されて、その一部はロープ1によって遮光される。遮光されなかった測定ビーム2Mは、ロープ1の両側を通って進行する(図1−2)。遮光されなかった測定ビーム2Mは、集光レンズ8によって集光され、受光素子7に入射する。受光素子7は、受光した光量に応じた信号を出力する。
測定対象となるロープ1の外径値1dが大きくなると、遮光面積が増えるので、受光素子7が受光する光量が低下し、一方、ロープ1の外径が小さくなると、遮光面積が減るので、受光素子7が受光する光量が増加する。この結果、受光素子7が受光する光量には走行するロープのシルエットが反映される。このとき、本実施の形態では、均一化光学系5とスリット15とを用いているので、受光素子7の受光量と、ロープ1のシルエットの幅(ロープの外径値1d)とは、線形の関係になる。
(ステップ2:ロープ外径値1dへの変換)
受光素子7(受光素子6)からの信号は、変換手段20に入力される(図1−1)。本実施の形態では、変換手段20は、受光部出力処理回路21と、AD変換器22と、換算手段23とから構成されている。
まず、受光素子7からの信号(電流値)は、受光部出力処理回路21に入力されて、電圧信号に変換される(I−V変換)。また、受光素子7からの信号からノイズ除去のためのフィルタ処理を行ってもよい。
受光部出力処理回路21から出力された電圧信号は、AD変換器22に入力されて、デジタル信号に変換される。
AD変換器22から出力されたデジタル信号は、換算手段23に入力される。換算手段23は、デジタル信号を線形の換算式(変換関数)で計算して、ロープ1の外径値1dのデータ(外径値データD)を出力する。変換関数は、予め、様々な外径値1dのロープ1と、そのロープ1をロープ検査装置Aで測定したときにAD変換器22から出力されるデジタル信号との関係を調べて、それらの関連性に基づいて決定される。また、変換関数に代えて、多数の換算データ(デジタル信号に対する外径値1dの対応を示す複数のデータの組)を保有することもできる。換算手段23は、換算データを参照して、入力されたデジタル信号を対応する外径値データDに変換する。
(ステップ3:ロープの位置データDLの取得)
ロープ1の位置データDLは、ロープ位置算出手段30により生成される(図1−1)。本実施の形態では、ロープ位置算出手段30は、ロープ搬送装置90に内蔵されているエンコーダ31と、ロープ位置算出装置32とから構成されている。
エンコーダ31は、ロープ搬送装置90がロープ1を所定方向に所定距離f(例えば1m)だけ搬送するごとに、正のパルス信号Pを出力する。例えばロータリーエンコーダは、ロープ搬送装置90が順方向(例えば時計回り)に1回転するごとにパルス信号Pを出力する。また、ロープ搬送装置90が逆方向(例えば反時計回り)に1回転するごとに、エンコーダ31は負のパルス信号−Pを出力する。
エンコーダ31から出力された正又は負のパルス信号P、−Pは、ロープ位置算出装置32に入力される。ロープ位置算出装置32は、ロープ検査装置A設置時のロープ1の位置データDL(初期値)を0として、正のパルス信号Pを受けるごとに位置データDLに所定距離fを加算し、負のパルス信号−Pを受けるごとに所定距離fを減算して、パルス信号P、−Pを受けた時の位置データDLを算出する。得られた位置データDLは、ロープ位置算出装置32から出力され、演算装置50の演算手段51に入力される。
なお、位置データDLはロープ1が所定距離fごとにサンプリングされるので、ロープ1の搬送速度が変化する場合には、サンプリングの時間間隔も変化する。つまり、位置データDLのサンプリング間隔は、時間に依存しない。
(ステップ4:データの記憶)
演算装置50の換算手段23から出力されたロープ1の外径値データD(ステップ2)と、演算装置50の演算手段51から出力された位置データDL(ステップ3)とを、記憶装置40に記憶させる。なお、同じタイミングで記憶された外径値データDと位置データDLとは、関連づけながら(同期させながら)記憶させる。これにより、後述の「ステップ5」で、記憶装置40に記憶されたデータ列を解析することにより、ある時点におけるロープ1の測定位置と、その測定位置のロープ1の外径値1dとを知ることができる。
なお、外径値データDのデータ数のほうが、位置データDLのデータ数より多いので、外径値データDの一部のみが位置データDLと対応付けられる。
(ステップ5:データ解析)
記憶装置40に記憶された2つのデータ列(外径値データDと位置データDL)を、演算装置50の演算手段51によってデータ解析して、最終的にはロープ1の測定位置に対して外径値1dをプロットする。プロットで得られたグラフには、ロープ走行範囲の外観が再現される。
実際のロープ1は表面に凹凸があるため、得られるグラフにも凹凸が現れる。グラフの意味を十分に把握するために、まず、ロープ1と、測定時のロープ1の速度について説明する。
測定対象のロープ1は、図1−8のような複層構造を有している。図1−8に例示したロープは、心鋼300の周りに、内層を形成する6本の内層ストランド200が螺旋状に巻き付けられる。内層の外側に、外層を形成する10本の外層ストランド101〜110が螺旋状に巻き付けられる。内層ストランド200及び外層ストランド101〜110の本数は変更可能である。また、内層ストランド200及び外層ストランド101〜110の巻方向(S撚り、Z撚り)の組合せも任意に選択できる。
図1−9は、6本の外層ストランド101〜106を撚ったロープ1を示しており、長手方向Dir2(走行方向DirR)方向に沿って、同じ外層ストランドが6本おきに、繰り返し現れることがわかる。なお、同じストランドが現れるまでの距離を「撚りピッチT」と称する。
図1−9からわかるように、外層ストランド101〜106を螺旋状に巻いているので、ロープ1の外面には微細な凹凸が形成される。この微細な凹凸によって、ロープ1の外径も周期的に変化する。
微細な凹凸の数と、撚りピッチTと、使用している外層ストランドの本数との間には次のような関連性がある。
撚りピッチTの範囲内には、使用されている外層ストランドの本数と同数の凹部が含まれる(図1−9では、6本の外層ストランドと、6つの凹部)。また、撚りピッチTの両端に位置する凸部をそれぞれ0.5個と数えれば、撚りピッチTの範囲内には、外層ストランドの本数と同数の凸部が含まれている(図1−9では、6本の外層ストランドと、6つの凸部が含まれている)。
測定中のロープ1の走行速度は一定ではなく、図1−10に示すように、まず、加速しながら走行し(0〜α)、その後一定速度となり(α〜β)、最後に減速しながら停止した(β〜γ)。
図1−8〜図1−9に示すようなロープ1を、図1−10の条件で走行させた場合、得られる位置データDLのデータ列を時間に対してプロットすると、図1−11のようなグラフになる(「時間−外径値グラフ」と称する)。図1−11のα〜γは、図1−10に対応している。
図1−11の「時間−外径値グラフ」は、ロープ1の外面にある微細な凹凸を反映した凹凸が確認される。しかしながら、実際のロープ1とは異なり、時間−外径値グラフの凹凸は等間隔になっていない。具体的には、時間−外径値グラフでは、0〜αの間では、速度が上昇するに従って凹凸の間隔が徐々に狭くなり、α〜βの間では、速度が一定なので凹凸の間隔も均一で、そしてβ〜γの間では、速度が低下するに従って凹凸の間隔が徐々に広くなっている。
次に、「ステップ4」で外径値データと同期させて記憶していた位置データDLを用いて、図1−11の時間−外径値グラフの横軸を、位置データDLに置換する。置換後のグラフを、図1−12に示す(「位置−外径値グラフ」と称する)。
図1−12から明らかなように、位置−外径値グラフでは、凹凸は等間隔になっている。すなわち、位置データDLに対して外径値データをプロットすることにより、グラフの凹凸の間隔は、測定時のロープ1の速度に依存せず、常に一定になる。
また、この図1−12の位置−外径値グラフは、図1−9に図示したロープ1を測定した測定データを解析したものであるが、グラフ上で求められる撚りピッチT、及び撚りピッチT内に含まれる凹凸の数が、図1−9のロープ1の外観と一致した。
なお、図1−12はロープ1の外径値データをプロットしているので、外層ストランド102の突出する向きは反映されない。よって、図1−6のように両側面に凹凸を有するロープ1では、ロープ右側の突出に対応する外径値増加も、左側の突出に対応する外径値増加も、同じ「外径値の増加」として図1−12のグラフに反映される。
本実施の形態のように、ステップ3で位置データDLを取得することにより、ロープ1の走行速度に影響を受けずに、一定間隔の位置における外径値データを検出することができる。
(ステップ6:外径異常の検出)
本実施の形態では、ロープ1に外径異常が生じた場合、その検出の手法が複数ある。以下に、それぞれの検出手法を説明する。
(a)位置−外径値グラフからの直接検出手法
図1−13は、ロープ1の外層ストランド102が切断等によって弛みを生じた様子を示している。図1−13からわかるように、弛んだ外層ストランド102が右側に飛び出し、撚りピッチTの半分(=T/2)だけ下がって左側に飛び出し、さらにT/2だけ下がって再び右側に飛び出す。外層ストランド102が飛び出した部分は外径値1dが大きくなるので、ロープ1がT/2進むごとに外径値1dの大きい部分が現れる。
このような外径異常を生じたロープ1を上述の「ステップ1〜5」に従って測定すると、図1−14のような位置−外径値グラフが得られる。図1−14のグラフでは、3つおき(撚りピッチTの半分=T/2に相当)に大きく突出する凸部が、左右に飛び出した外層ストランド102に対応する。
このように、位置−外径値グラフの形状に、撚りピッチTと相関性のある周期的な異変が現れた場合には、外層ストランドが弛んでいると判断することができる。
(b)空間フィルタによる異常抽出
図1−15は、図1−8のロープ1(外層ストランド10本、内層ストランド6本)から得られた位置−外径値グラフである。外層ストランドの撚りピッチTと、内層ストランドの撚りピッチtとは異なっている。
図1−15(a)は、外径異常のないロープ1から得られたグラフである。図1−15(b)は、外層ストランド101〜110のうちの1本が弛みを生じたロープ1から得られた位置−外径値グラフである。図1−15(c)は、内層ストランド200のうちの1本が弛みを生じたロープ1から得られた位置−外径値グラフである。なお、内層ストランド200は外層ストランドによって完全に覆われているので、簡単な視認だけでは、内層ストランド200の弛みを検出するのは困難な場合がある。
各グラフを比較すると、図1−15(a)のグラフでは、同じ高さの凸部が並んでおり、図1−15(b)では、5つおきに他より高い凸部が現れ、そして図1−15(c)では、7〜8つおきに他より高い凸部が現れる。
図1−15(b)には、低い凸部が4つ続いた後に、高い凸部が1つ現れる、という周期性が見られる。この高い凸部の現れる周期(5つおき)は、外層ストランドの撚りピッチT(凸部10個分に相当)の半分と一致する。
一方、図1−15(c)では、低い凸部が4つ〜5つ続いた後に、高い凸部が2つ〜1つ現れている。図1−15(b)と比べると、図1−15(c)では高い凸部の現れる周期が長い点と、高い凸部の個数(1つ〜2つ)及び低い凸部の個数(4つ〜5つ)にばらつきが見られる点で異なる。図1−15(b)と図1−15(c)との相違は、ロープ1の内部構造に起因するものであり、詳細については後述する。
図1−15(b)及び図1−15(c)のように、長手方向にストランド周期とは異なる周期の凹凸成分が生じる場合、これらを空間フィルタにより抽出することが有効である。周期T/2またはt/2の波形を通過させる空間フィルタを用意しておき、外径値信号(実線)を処理すると、図1−15(a)〜(c)の破線(抽出グラフext)が得られる。図1−15(b)における破線(抽出グラフext)は周期T/2の波形、図1−15(c)における破線(抽出グラフext)は周期t/2の波形である(以下、「特定帯域抽出波形」と称する)。この波形の最大値、振幅、最大値と最小値の差などを算出し、これを閾値判定することにより異常検出が可能である。
この閾値設定の方法として、予め絶対的な値を設定する方法が考えられるが、後に述べるように、i)複数区間に分割して、その他の区間と比較してこれらの値が突出していないか否かにより異常判定する方法、ii)区間毎の増減量、または増減率を算出し、これらに対して閾値判定する方法、または他の区間と比較して突出していないか否かにより判定する方法も考えられる。
これらの結果を踏まえて、図1−15(c)の特定帯域抽出波形を検討すると、内層ストランド200の撚りピッチtの半分(=t/2)の周波数が現れていることがわかる。この結果から、図1−15(c)の位置−外径値グラフには、内層ストランド200の弛みが現れていると考えることができる。
この検出手法では、位置−外径値グラフを空間フィルタ処理することにより、周期性を有する外径異常を検出することができる。そして、この検出手段では、視認で検出しにくかったストランドの弛みを検出することができる。
なお、周波数抽出を行うための演算機能(第3の演算手段の演算機能)は、演算装置50(図1−1)が備えていてもよく、また、別に準備した演算装置が備えてもよい。
(c)分割区間の相対的対比による検出手法
異常であるか否かの判定を行う方法として、複数区間に分割して、その他の区間と比較してこれらの値が突出していないか否かにより異常判定する方法を述べる。
図1−15(a)〜(c)の特定帯域抽出波形をロープの長手方向の複数区間に分割する。この分割は、位置データDLを用いて、所定長さ(例えば1m)ごとに1区間とする方法が適している。これらの区間ごとに最大値、振幅、最大値と最小値の差などの特徴量を算出する。
図1−16は、複数の区間の振幅を図示している。図1−16から、区間11〜区間13が、他の区間よりも振幅が大きいことがわかる。よって、区間11〜区間13に外径異常が発生していることがわかる。
なお、図1−16では、区間の間の比較として振幅を使用したが、外径異常を反映する数値で(最大値、最大値と最小値の差など)あれば、振幅に代えて用いることができる。
この検出手法によれば、経時的な光学系の劣化及び/又は汚れ等によって、初期設置時に比べて受光素子7の受光量が低下した場合でも、その受光量低下が相殺される。よって、外径異常を見つける際の精度を、長期的に高く維持することができる。
なお、仮想的な区間の分割を行うための演算機能(第1の演算手段の演算機能)は、演算装置50(図1−1)が備えていてもよく、また、別に準備した演算装置が備えてもよい。さらに、演算機能は、さらに、各区分の総外径値を比較して、外径異常のある区間を特定する機能を有していてもよい。
(d)同一区間の経時対比による検出手法
実際に使用されるロープ製品では、ロープ1の外径寸法は完全に均質ではなく、初期ばらつき(誤差)があるのが通常である。そして、使用前から存在する「初期ばらつき」が、使用後に生じた「外径異常」と誤認されるおそれがある。そのような誤認のおそれがあれば、初期ばらつきと外径異常とを明確に識別することが必要になる。
初期ばらつきと外径異常とを識別するには、ロープ1の同じ位置における外径変化を経時的に観察するのが有効である。例えば、検出手法(c)と同様に、特定帯域抽出波形を仮想的に複数の区間に分割する。そして、ある時点(例えば、設置直後)に求めた各区間の振幅δ1と、別の時点(例えば、ロープ1の定期検査の時)に求めた各区間の振幅δ2とを求める。同じ区間(例えば区間1)の振幅の経時変化は「δ2−δ1」で求めることができる。このようにして求めた振幅の経時変化の例を図1−17に示す。
図1−17から、区間11〜区間13が、正常時の振幅の値norよりも大きいことがわかる。また正常時の振幅の値norが不明であっても、他の区間よりも振幅の経時変化が大きいことがわかる。よって、区間11〜区間13は、他の区間よりも大きな外径変化が現れた(すなわち、外径異常が発生した)ことがわかる。
なお、図1−17では、異なる時点での比較として振幅を使用したが、外径異常を反映する数値であれば、振幅に代えて用いることができる。
さらに、図1−17では、振幅の経時的変化を、振幅の差分(δ2−δ1)で表示したが、差分に代えて、振幅の変化率((δ2−δ1)/δ1)で表示してもよい。
この検出手法では、複数の区間に分割して、ある区間の振幅を2つの時点で測定して、その差を比較することにより、初期ばらつきが相殺することができる。よって、外径異常のみを検出することができる。
また、この検出手法を利用すると、外径値の経時変化の傾向(トレンド)を監視することができるので、ロープ1の交換計画を立てる際に有用である。
なお、同一区間の経時的変化を求めるには、異なる時点での総外径値を比較する必要があるが、その比較するための演算機能(第2の演算手段の演算機能)は、演算装置50(図1−1)が備えていてもよく、また、別に準備した演算装置が備えてもよい。
<実施の形態2>
本実施の形態では、ロープ検査装置Aのロープ位置算出手段30はエンコーダ31のみ(ロープ位置算出装置32を含まない)から構成され、代わりに、エンコーダ31から出力されたパルス信号P、−Pを変換手段20のAD変換器22に入力する点で、実施の形態1と異なる(図2−1)。
本実施の形態で用いられるAD変換器22としては、サンプリング信号を受信したらデジタルデータを出力する「サンプリング機能」を有しているものが利用される。そして、AD変換器22に入力されるサンプリング信号として、エンコーダ31からのパルス信号P、−Pを利用する。すなわち、本実施の形態は、ロープ1の外径値1dは、ロープ1が一定の搬送距離fだけ搬送されたタイミングでサンプリングされる。
本実施の形態と実施の形態1との相違点を、ロープ外径値の測定方法に沿って説明する。特に、実施の形態1と異なる「ステップ2〜5」について詳細に説明する。
(ステップ2:ロープの外径値への変換)
本実施の形態では、AD変換器22から出力されるデジタル信号の出力のタイミングが実施の形態1と異なる。
実施の形態1では、AD変換器22からのデジタル信号は、連続的に出力される。
しなしながら、本実施の形態では、エンコーダ31からのパルス信号P、−Pの入力があった時にのみ、AD変換器22からデジタル信号が出力される。よって、「デジタル信号が出力された」ということは、前のデジタル信号が出力されてから、ロープ1が所定距離fだけ搬送されたことを意味している。そして、デジタル信号から換算されたロープ1の外径値データDも、ロープ1を所定距離fごとの外径値1dであることがわかる。
(ステップ3:ロープの位置データの取得)
本実施の形態では、ロープ位置算出手段30がエンコーダ31のみからなる点と、エンコーダ31から出力されたパルス信号PがAD変換器22に入力される点で、実施の形態1と異なる(図2−1)。よって、ステップ3では、位置データDLは得られない。
(ステップ4:データの記憶)
本実施の形態では、ステップ3で位置データDLが得られないので、記憶装置40に記憶されるデータがロープ1の外径値データDのみになる点で、実施の形態1と異なる(位置データDLは記憶されない)。また、外径値データDが出力されるのは、サンプリング信号が入力された時だけに制限されるので、記憶装置40に記憶される外径値データDの個数が実施の形態1に比べて少なくなる。
(ステップ5:データ解析)
本実施の形態では、位置−外径値グラフの横軸の基準となるための位置データDLがない点で、実施の形態1と異なる。
本実施の形態では、ロープ1の外径値データDは、ロープ1を所定距離fだけ搬送したタイミングで得られる。よって、外径値データDの横軸方向の間隔が所定距離fになるように、外径値データDを等間隔で配置すれば、実際のロープ1の外観を反映したグラフをプロットすることができる(図2−2)。
本実施の形態では、エンコーダ31のパルス信号が出力されるタイミングでデジタル信号がサンプリングされるので、外径値データDのデータ数を減らして、記憶装置40の効率的な利用ができる。また、ロープ位置算出装置32が不要になるのでロープ検査装置Aの簡略化とコストダウンを図ることができる。
<実施の形態3>
本実施の形態では、ロープ検査装置Aが、エンコーダ31及びロープ位置算出装置32を含まず、代わりに演算装置50の演算手段51がロープ位置算出手段30としても機能する点で実施の形態1及び2と異なる(図3−1)。
本実施の形態では、正しくプロットされた時間−外径値グラフでは、(1)グラフの凹凸(山と谷)が等間隔に現れる(図1−12参照)、(2)グラフの凹凸の個数と、ロープ1の外層に用いられた外層ストランドの本数と、撚りピッチTとの間に所定の相関関係があること(図1−9及び図1−12参照)、を利用するものである。
本実施の形態と実施の形態1〜2との相違点を、ロープ外径値1dの測定方法に沿って説明する。特に、実施の形態1〜2と異なる「ステップ3〜5」について詳細に説明する
(ステップ3:ロープの位置データの取得)
本実施の形態は、ロープ位置算出手段30を備えていない(図3−1)。よってステップ3も含まれず、位置データDLは得られない。
(ステップ4:データの記憶)
本実施の形態では、ステップ3で位置データDLが得られないので、記憶装置40に記憶されるデータがロープ1の外径値データDのみになる点で、実施の形態1と異なる(位置データDLは記憶されない)。
(ステップ5:データ解析)
本実施の形態では、データ解析の手法が実施の形態1及び2と大きく異なる。
第1に、測定したロープ1の外層ストランドの本数(n本)と、外層ストランドの撚りピッチTとを予め調べておく。
第2に、演算装置50の演算手段51によって、時間−外径値グラフをプロットする(図3−2)。なお、測定時にはロープ1を図1−10の条件で走行させたので、図3−2の時間−外径値グラフの凹凸は等間隔になっていない。
第3に、図3−2の時間−外径値グラフから、凹凸の頂部(山と谷)を抽出する(図3−3)。
得られた図3−3のグラフを、実施の形態1から得られたグラフの特徴である(1)山と谷とは等間隔に並ぶこと、(2)外層ストランドの撚りピッチTの範囲内に、山と谷とが、それぞれn個ずつ配置されること、の2つを共に実現するように再プロットする。この再プロットは、言い換えれば、図3−3のグラフの凹凸と、ロープ1の表面の凹凸とを対応させることである。この再プロットにより、図3−4のような位置−外径値グラフを得ることができる。
本実施の形態では、実施の形態1で得られた知見を利用して、時間−外径値グラフを位置−外径値グラフに再プロットしているので、エンコーダ31及びロープ位置算出装置32が不要になる。よって、ロープ検査装置Aの簡略化とコストダウンを図ることができる。
また、位置データDLを記憶装置40に記憶する必要がないので、記憶装置40の効率的な利用ができる。
さらに、ロープの伸びやすべりによって、エンコーダ31からのパルス信号Pと、実際のロープの搬送距離との間にズレが生じた場合でも、本実施の形態はパルス信号Pを利用していないので、そのようなズレの影響を受けない。よって、常に正確なロープ位置を確認することができる。
本実施の形態におけるロープ位置算出手段は、図3−3のグラフの凹凸とロープ1の表面の凹凸とを対応させて、外径値1dの位置を確定している「演算装置50の演算手段51」である、と見なすことができる。なお、凹凸を対応させるための演算機能を有する演算装置を別に準備してもよい。
<実施の形態4>
本実施の形態では、受光部6の代わりに、2つの受光部6L、6Rを設けた点で実施の形態1〜3と異なる。本実施の形態は、ロープ1の後方に位置する受光部6は不要であるとして、ロープ1の両側に限定して受光部6L、6Rを設けたものである(図4−1)。
本実施の形態と実施の形態1〜3との相違点を、ロープ外径値の測定方法に沿って説明する。特に、実施の形態1〜3と異なる「ステップ1」について詳細に説明する。
(ステップ1:光量の測定)
図4−1に示すように、光源4から射出された不均一光は、均一化光学系5を通って略均一強度の均一光2にされ、スリット15を通って横長形状又は長方形に整形される(図1−6、図1−7)。整形された均一光2の測定ビーム2Mは、ロープ1に照射される。測定ビーム2Mの一部はロープ1によって遮光される。遮光されなかった測定ビーム2Mは、ロープ1の両側を通って進行する(図4−1)。
遮光されなかった均一光2の測定ビーム2Mは、ロープ1によって2つに分割される(分割光2L、2R)。分割光2L、2Rは、2つの集光レンズ8L、8Rによって集光され、2つの受光素子7L、7Rに入射する。2つの受光素子7L、7Rは、受光した分割光2L、2Rの光量に応じた信号を出力する。この2つの受光素子(左側受光素子7L、右側受光素子7R)からそれぞれ出力された信号を加算して、1つの受光部出力処理回路21に入力される(図4−2)。
本実施の形態によれば、図1−2のような直径の大きい1枚の集光レンズ8を、図4−2のように直径の小さい2枚の集光レンズに置き換えることができる。よって、ロープ検査装置Aの小型化が図れる。
<実施の形態5>
本実施の形態では、実施の形態4で説明した「ステップ1」で、左側受光素子7Lと右側受光素子7Rとからそれぞれ出力された信号を加算して受光部出力処理回路21に入力する代わりに、ぞれぞれの信号を別々に受光部出力処理回路21する点で、実施の形態4と異なる(図5−1)。
また、本実施の形態では、実施の形態1〜4に開示されていない2つのデータ解析(これを「ステップ5’:データ解析2」と「ステップ5’’:データ解析3」と称する)を含んでいる点で異なる。
(ステップ5’:データ解析2)
各受光素子7L、7Rから受光部出力処理回路21に入力された2つのデータ列(L、R)は、AD変換器22で別々にデジタルデータに変換する。
2つのデジタルデータ(L、R)を受光素子7L、7Rからの出力に換算し、換算値を時間軸に対してプロットすると、図5−2(a)〜(b)のようなグラフが得られる。
図5−2(a)、図5−2(b)のグラフから、測定対象のロープ1が、測定時間の間に周期的な横揺れが生じていることがわかる。
グラフ中の(i)の時点では、左右の受光素子7L、7Rで受光した光量は同じである。これは、図4−1のようにロープ1が均一光2の中心にあり、ロープ1の両側を抜ける分割光2L、2Rが同じ光量になっていることを意味している。
(ii)の時点では、左側受光素子7Lの受光量が多く、右側受光素子7Rの受光量が少ない。これは、図5−3のようにロープ1が均一光2の中心よりも右側にずれており、ロープ1の左側を抜ける左側分割光2Lが、ロープ1の右側を抜ける右側分割光2Rよりも多くなっていることを意味している。
(iii)の時点では、左側受光素子7Lの受光量が少なく、右側受光素子7Rの受光量が多い。これは、ロープ1が均一光2の中心よりも左側にずれており、ロープ1の左側を抜ける左側分割光2Lが、ロープ1の右側を抜ける右側分割光2Rよりも少なくなっていることを意味している。
図5−2(a)、図5−2(b)の結果からロープ1の左右方向の位置を求めて、時間に対してプロットすると、図5−2(c)が得られる。図5−2(c)から、ロープ1が周期的に横揺れしていることがわかる。
さらに、図5−2(c)から求められるロープ1の横揺れの周波数は、ロープ1のテンション(張力)と密接な関係がある。そこで、ある時点におけるロープ1の横揺れの周波数を、正常なテンションがかかった状態のロープ1の横揺れの周波数と比較することにより、ロープ1のテンション異常を検出することができる。
様々な長さのロープ1が正常なテンションで装着されている場合の周波数(これを「基本振動数」と称する)を予め算出しておく。
そして、図5−2(c)のグラフから横揺れの振動数を求め、その時点におけるロープ1の長さをロープ1の位置データDLから算出する。
そのロープ1の長さにおける基本振動数と、横揺れの振動数とを比較して、相違する場合にはテンション異常と判定する。
また、図5−2(c)からは、ロープ1の振幅を求めることもできる。求めた振幅が、設計上許される範囲を超えている場合には振幅異常と判定する。
このように、左右の受光素子7L、7Rの光量を別々にグラフ化して、そのグラフを相対的に検討することにより、ロープ位置は、図5−2(c)のように左右に変動(横揺れ)していることを知ることができる。また、左右の分割光2L、2Rの光量変化の量から、ロープ1の横揺れの程度を知ることもできる。さらに、ロープ1の横揺れの周波数から、ロープ1にかかっているテンションの異常を検出することもできる。
(ステップ5’’:データ解析3)
ステップ5’で得られた2つのデジタルデータ(L、R)を、演算装置50に入力する(図5−1)。演算装置50の演算手段51では、デジタルデータ(L、R)の各々を平均化して、2つの平均値(L、R)を算出する。得られた2つの平均値(L、R)を受光素子7L、7Rからの出力に換算し、記憶装置40に記憶する。
左側受光素子7Lで受光した光量の平均値は、図5−2(a)のave(L)である。そして、右側受光素子7Rで受光した光量の平均値は、図5−2(b)のave(R)である。これらの平均値ave(L)、ave(R)は、停止したロープ1を測定した際の受光素子7L、7Rの受光量と一致する。
ave(L)=ave(R)であるならば、停止時のロープ1は均一光2の中心にあることがわかる。ロープ検査装置Aを設置する際には、ロープ1が均一光2の中心になるように位置決めするので、設置直後の測定では、ave(L)=ave(R)となる。
もし、ave(L)≠ave(R)となった場合、ロープ1が均一光2の中心からずれたことがわかる。ave(L)>ave(R)ならばロープ1は右にずれており、ave(L)<ave(R)ならばロープ1は左にずれている。このように、平均値ave(L)、ave(R)は、ロープ1とロープ検査装置Aとの位置関係が適正かどうかを知る指標になる。
また、ロープ1とロープ検査装置Aとの経時的な位置関係の変化を調べるには、過去に算出した光量の平均値ave(L)、ave(R)と、別の時点における光量の平均値ave(L)、ave(R)とを比較すればよい。
過去の光量の平均値ave(L)、ave(R)と、現時点での光量の平均値ave(L)、ave(R)とを比較することにより、ロープ検査装置Aを設置したときから現時点までの間に、ロープ1が移動したかどうか、そしてどれくらい移動したか、を知ることができる。
なお、本実施の形態では、光量の平均値ave(L)、ave(R)を求め、それらを過去のデータと比較するための演算機能(第4の演算手段の演算機能)を、演算装置50(図5−1)が備えている例を説明したが、別に準備した演算装置がその演算機能を備えてもよい。
<変形例1>
実施の形態1〜5では、スリット15により整形した均一光2を使用していたが、整形しない均一光2を使用することもできる。
図6−1のような円形の測定ビーム2M、または図6−2のような楕円形の測定ビーム2Mでは、ロープ1が横揺れしたときに、ロープ1と測定ビーム2Mとの位置関係によって、受光部6で受ける受光量が変動する。すなわち、図6−1(a)、図6−2(a)のように、ロープ1の長軸方向の中心線Cが、測定ビーム2Mの中心を通る場合と、図6−1(b)、図6−2(b)のように、ロープ1の長軸方向の中心線Cが、測定ビーム2Mの中心からずれた場合とを比較する。円形の測定ビーム2Mの場合、ロープ1に遮光されなかった測定ビーム2Mの総面積(受光部6で受光する受光量に比例)は、図6−1(b)のほうが、図6−1(a)よりも大きくなる。楕円形の測定ビーム2Mの場合も同様に、ロープ1に遮光されなかった測定ビーム2Mの総面積は、図6−2(b)のほうが、図6−2(a)よりも大きくなる。よって、ロープ1が横揺れして、測定ビーム2M内におけるロープ1の位置が変化すると、受光部6での受光量が変動する。そのため、実施の形態1〜5のような簡単な変換処理では、ロープ1の外径値1dを求めることができない。
しかしながら、円形又は楕円形の測定ビーム2Mを用いた場合であっても、測定ビーム2M中のロープ1の位置ごとに、照射される測定ビーム2Mの光量と受光素子7で受光する受光量とに基づいたロープ1の外径値1dを求めるためのデータテーブルを用いることにより、ロープ1の外径値1dを求めることができる。
<変形例2>
実施の形態1〜5では、1本のロープ1の検査をするためのロープ検査装置Aについて詳述した。もし、複数のロープ1の検査が必要な場合には、均一光照射手段3、受光部6及び受光部出力処理回路21をロープ1と同数準備して、各ロープ1に対して設置する。そして、複数の受光部出力処理回路21からの電圧信号を、1つのAD変換器22に接続すればよい。
<変形例3>
実施の形態1〜5で参照した図面では、均一光2は、均一化光学系5から集光レンズ8まで平行な平行均一光として図示されているが、例えば均一化光学系5から集光レンズ8に向かって測定ビーム2Mが拡大するような非平行の均一光2を用いることもできる。
非平行な均一光2の場合、測定ビーム2Mの光軸に垂直で、且つロープ1の中心線Cを通る平面において、測定ビーム2Mの強度が均一になるように均一化光学系5を調節する。従って、その平面からロープ1がずれないような用途では、非平行な均一光2を利用できる。
一方、平行な均一光2の場合、均一化光学系5から集光レンズ8までの間であれば、測定ビーム2Mの光軸に垂直な面内の測定ビーム2Mの強度は略均一である。よって、ロープ1が測定ビーム2Mの光軸方向(光線の進行方向DirL)(図1−2の左右方向)に横揺れしても、ロープ1に照射される測定ビーム2Mの均一性が変化しない、という利点がある。

Claims (7)

  1. 走行するロープに光線を照射するために、前記光線の光軸と直交し且つ前記ロープの走行方向と直交する第1の方向における前記光線の幅が、前記ロープの最大外径値と前記ロープが走行中に第1の方向に移動する幅とを加算した値より大きい前記光線を出射する光照射手段と、
    前記ロープを挟んで前記光照射手段と対向して配置され、前記光線の光量を検出する受光手段と、
    前記受光手段で検出された前記光量を前記ロープの外径値に変換する変換手段と、
    を含むロープ検査装置であって、
    前記光線の強度は、前記光線の進行方向に対して垂直な面内で、且つ前記ロープに照射される範囲内では略均一であり、
    前記ロープ検査装置は、
    前記ロープの位置データを出力するロープ位置算出手段と、
    前記ロープの前記位置データと前記変換手段から出力される前記外径値とを同期して記録可能な記憶手段と、
    をさらに含み、
    前記ロープ位置算出手段が、時間に対する前記外径値のグラフにおける頂部の間隔を、前記ロープの外層ストランドの本数と撚りピッチとから求めた前記ロープの表面の凹凸の頂部の間隔に一致させることにより、前記グラフの時間データから前記ロープの前記位置データを算出することを特徴とするロープ検査装置。
  2. 前記ロープ検査装置が、前記測定ビーム範囲内の前記光線を整形するためのスリットをさらに含み、
    前記スリットには、前記ロープの走行方向と直交する方向に伸びる開口部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のロープ検査装置。
  3. 前記ロープ検査装置が、第1の演算手段を含み、
    前記第1の演算手段が、
    前記ロープの前記位置データに基づいて求めた前記ロープの長さを基準として、前記外径値またはこれに基づく算出値を複数の区間に分割する機能と、
    各区間に含まれる前記外径値またはこれに基づく算出値と、他の区間に含まれる外径値またはこれに基づく算出値とを比較する機能と、
    を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のロープ検査装置。
  4. 前記ロープ検査装置が、第2の演算手段を含み、
    前記第2の演算手段が、前記区間の各々に含まれる前記外径値またはこれに基づく算出値と、別の時点に測定された同一区間に含まれる前記外径値またはこれに基づく算出値とを比較する機能を備えていることを特徴とする請求項に記載のロープ検査装置。
  5. 前記ロープ検査装置が、第3の演算手段を含み、
    前記第3の演算手段が、前記ロープの前記外径値データから、前記ロープの外径異常に対応した凹凸周期成分を抽出する機能を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のロープ検査装置。
  6. 前記受光手段が2つの受光部を備え、
    前記2つの受光部の各々は、前記ロープの両側を通過する2つの光線の各々を受光するように配置されていることをする請求項1〜5のいずれか1項に記載のロープ検査装置。
  7. 前記ロープ検査装置が、第4の演算手段を含み、
    前記第4の演算手段が、
    前記2つの受光部の各々で検出した光量の時間的な平均値を求める機能と、
    前記光量の時間的な平均値と、別の時点に検出された前記光量の時間的な平均値とを比較する機能と、
    を備えていることを特徴とする請求項に記載のロープ検査装置。
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